JPH0643687A

JPH0643687A - １成分現像剤

Info

Publication number: JPH0643687A
Application number: JP3136477A
Authority: JP
Inventors: Toyofumi Inoue; 豊文井上; Hiroaki Yoshikawa; 博明吉川; Yasuto Shitaka; 康人志鷹; Hitomi Suzuki; 仁美鈴木
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 1991-06-07
Filing date: 1991-06-07
Publication date: 1994-02-18

Abstract

(57)【要約】【目的】摩擦帯電により高い帯電量を付与することが
でき、かつ、高温、高湿時での帯電量の低下を防止でき
る１成分現像剤を提供しようとするものである。【構成】磁性体粉末を結着樹脂中に分散してなる１成
分現像剤において、表面にコロイダルシリカを吸着させ
た磁性体粉末を用いたことを特徴とする静電写真法、電
子写真法等に用いる１成分現像剤である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、静電写真法、電子写真
法等に用いる１成分現像剤に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、静電潜像を現像方法として、キャ
リアを使用せずに、結着樹脂中に磁性体微粉末を含有さ
せた、いわゆる１成分磁性現像剤を用いる現像方法が知
られている。この現像方法は、内部に磁石を有する現像
スリーブ上に磁力で磁性現像剤を保持させ、樹脂製又は
金属製の帯電ブレード又はローラによって上記現像剤を
薄層に形成するとともに、その際に帯電ブレード又はロ
ーラとの相互摩擦帯電によって現像剤に所定の電荷を付
与し、現像剤の電荷と、感光体に形成された静電潜像と
の静電力を利用して、現像剤を静電潜像面に付着させて
現像を行う。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記方法における１成
分現像剤への帯電付与は、現像スリーブ上で帯電部材と
接触する僅かの領域に限られるため、従来のトナー粒子
とキャリア粒子からなる２成分現像剤のようにキャリア
粒子と常時接触攪拌されて帯電量が確保されるタイプの
ものに比べて、トナー粒子に付与される帯電量の絶対値
が低くなり、現像濃度の低下や背景部への現像剤の付着
（カブリ）が発生するという問題を有している。

【０００４】これらの欠点を解消するために、１成分磁
性現像剤の表面にコロイダルシリカ等の外添剤を添加し
て、現像剤自身の帯電量を向上させることは知られてい
る。しかしながら、外添剤は一般に湿度依存性を有する
ため、現像剤の帯電量を向上させるために外添剤の添加
量を増やすと、高温、高湿時には現像剤の帯電量が低下
し、画像濃度が低下するという欠点があった。

【０００５】そこで、本発明は、上記の欠点を解消し、
摩擦帯電により高い帯電量を付与することができ、か
つ、高温、高湿時での帯電量の低下を防止できる１成分
現像剤を提供しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、磁性体粉末を
結着樹脂中に分散してなる１成分現像剤において、表面
にコロイダルシリカを吸着させた磁性体粉末を用いたこ
とを特徴とする１成分現像剤である。

【０００７】本発明に使用できる結着樹脂としては、ス
チレン、クロロスチレン、ビニルスチレン等のスチレン
類；エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等
のモノオレフィン類；酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル
類；アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等
のα─メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類；ビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブ
チルエーテル等のビニルエーテル類；ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン類などの単独重合体或いは共重合体
を例示することができ、特に代表的な結着樹脂として
は、ポリスチレン、スチレン─アクリル酸アルキル共重
合体、スチレン─メタクリル酸アルキル共重合体、スチ
レン─アクリロニトリル共重合体、スチレン─ブタジエ
ン共重合体、スチレン─無水マレイン酸共重合体、ポリ
エチレン、ポリプロピレンを挙げることができる。更
に、ポレエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィン、ワ
ックス類を挙げることができる。

【０００８】本発明に使用できる磁性粉としては、例え
ば各種フェライト粉末、マグネタイト粉末等を挙げるこ
とができるが、特に一般式(ZnO)_x・(FeO)_1-x・Fe₂O₃で
表されるZn系フェライトは4 emu/g 以下の低い残留磁化
（σｒ）と90emu/g 以上の高い飽和磁化（σｓ）を有し
ており、本発明に好適である。これらの磁性粉の平均粒
径は 0.05 〜1 μm の範囲が良く、0.1 〜0.4 μm の範
囲のものが磁性粉の分散性を向上する上で好ましい。

【０００９】上記磁性粉の表面処理は、コロイダルシリ
カを水中に分散した分散媒中に投入し、攪拌して分散し
た後、ろ過、乾燥する。ここで使用するコロイダルシリ
カは、平均粒径が８〜３０ｍμの範囲で、磁性粉への表
面吸着量は０．６〜１．２重量％の範囲が好ましい。

【００１０】

【作用】本発明は、磁性体粉末を結着樹脂中に分散した
１成分現像剤において、予め磁性体粉末の表面にコロイ
ダルシリカを吸着処理することにより、トナーに外添処
理を施さなくても、高温高湿下における帯電量の低下及
び画像濃度の低下を防止でき、外添剤を使用する場合に
おいてもその使用量を低下させることができる。

【００１１】

【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は実施例により何等限定されるもの
ではない。（実施例１）結着樹脂：スチレン−ｎブチルアクリレート（数平均分子量4000/ 重量平均分子量30万) ４６重量部磁性粉：マグネタイト（三井金属社製，MG-RF)を1.0wt ％表面シリカ処理したもの（平均粒径 0.3μm ）５０重量部帯電制御剤：アイゼンスピロンブラックTRH (保土ヶ谷化学工業社製，アゾ染料のCr錯体）１重量部離型剤：ポリプロピレンワックス（三洋化成社製ビスコール660P，平均分子量6000) ３重量部上記成分を押し出し機により加熱混練し、冷却後、粉砕
分級することにより平均粒径１０μｍのトナーを得た。
このトナーにシリカ０．８重量部を添加してヘンシェル
ミキサーで混合した。この外添トナーの帯電量は、トナ
ーを表１記載の環境下でタービュラーミキサーで攪拌
後、ブローオフトライボ法で測定した。また、印字試験
には、富士ゼロックス社製ＸＰ−１１レーザープリンタ
ー改造機を用いた。試験結果は表１の通りである。

【００１２】（実施例２）実施例１において、トナーに
対するシリカの外添を省略した以外は実施例１と同様に
トナーを製造して、帯電量を測定した。（比較例１）実施例１において、コロイダルシリカの表
面処理を省略した磁性粉を用いた以外は実施例１と同様
にトナーを製造して、帯電量を測定した。（比較例２）実施例１において、コロイダルシリカの表
面処理を省略した磁性粉を用い、トナーに対するシリカ
の外添を省略した以外は実施例１と同様にトナーを製造
して、帯電量を測定した。

【００１３】

【表１】

【００１４】表１から明らかなように、実施例１，２
は、比較例１，２と比較して環境に左右されることな
く、高い帯電量を維持し、高い画像濃度を得ることがで
きるようになった。

【００１５】

【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、予め磁性体粉末の表面にコロイダルシリカを吸着
処理することにより、トナーに外添処理を施さなくて
も、高温高湿下における帯電量の低下及び画像濃度の低
下を防止でき、外添剤を使用する場合においてもその使
用量を低下させることができ、良質の画質を確保するこ
とができるようになった。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者鈴木仁美神奈川県南足柄市竹松1600番地富士ゼロックス株式会社竹松事業所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】磁性体粉末を結着樹脂中に分散してなる
１成分現像剤において、表面にコロイダルシリカを吸着
させた磁性体粉末を用いたことを特徴とする１成分現像
剤。