JPH0643526B2 - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JPH0643526B2
JPH0643526B2 JP62146019A JP14601987A JPH0643526B2 JP H0643526 B2 JPH0643526 B2 JP H0643526B2 JP 62146019 A JP62146019 A JP 62146019A JP 14601987 A JP14601987 A JP 14601987A JP H0643526 B2 JPH0643526 B2 JP H0643526B2
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紀八郎 西内
憲一 和田
正義 鈴江
昭二 柚木
康之 徳井
琢郎 森本
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Otsuka Chemical Co Ltd
Asics Corp
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ASHITSUKUSU KK
Otsuka Chemical Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は強度物性、特に圧縮強度の改善されたゴム組成
物に関するものである。
(従来の技術) ゴム組成物はプラスチツクスと異なり粘弾性を示すこと
から土木、機械、電気、化学工業など広範な分野にわた
つて使用されている。しかし近年ニーズの多様化に伴な
い高強度プラスチツクスが出現したのと同様、ゴム組成
物にあつても高硬度、高弾性、高強度、超高圧圧縮強
度、優れた耐摩耗性の要求が高まり、しかもこれらの特
性の少なくとも二種以上の性能を発現するものが必要と
なつた。従来硬度、摩耗性の改善には微細無機質粉末の
添加について種々提案されてはいるが、これらの方法で
はいずれも弾性の低下、圧縮破壊及び強度低下が生じ、
強度の発現には長繊維質が有効であつたが、表面平滑性
が低下するとともに、弾性、硬度の改質は余り期待でき
ない現状である。当然これらの従来技術の発想から微細
繊維質の活用が推定されたが、ゴム組成物中には均質に
分散するが、ゴム質との濡れが悪く、繊維質表面ですべ
りが生じ、所望の性能が発現しにくく、繊維質表面の表
面処理が大きな課題であつた。これら表面処理技術とし
て加水分解性シリル化合物が有効であることは知られて
いたが、ゴム成分の種類により選択を要し、硬度の熟練
を必要とした。
本発明者は既に含イオウシリル化合物がゴム成分となじ
みが良く、優れた表面処理剤であるとの知見を得ている
が、これらはいずれも硫黄加硫系についてのものであ
り、従来、含硫黄化合物は、その加硫機構から非硫黄系
加硫剤に対しては加硫阻害を生じ、実用不可能と考えら
れていた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は非硫黄系加硫剤によつて加硫されるゴム
組成物であつて高弾性、高強度、高圧縮性等を具備した
高機能性ゴム組成物を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は天然ゴム及び/又は合成ゴム、メルカプト基含
有シラン化合物及びシリル基含有サルフアイド化合物の
少なくとも1種により表面処理されたアルミナ繊維、ケ
イ酸繊維、チタニア繊維、ケイ酸アルカリ土類金属繊
維、硫酸アルカリ土類金属繊維、炭化ケイ素繊維、炭化
チタン繊維、炭化硼素繊維、チツ化ホウ素繊維、チツ化
チタン繊維、チツ化炭素繊維、硼化炭素繊維、硼化ケイ
素繊維、硼化チタン繊維、チタン酸アルカリ金属繊維及
びチタン酸アルカリ土類金属繊維から選ばれた微細無機
繊維物質及び非硫黄系加硫剤を含有することを特徴とす
るゴム組成物及びこれに更に架橋性モノマーを配合した
ゴム組成物に係る。
本発明のゴム成分としては公知の各種のゴムを使用する
ことができ、例えば天然ゴム(NR)、イソプレンゴム
(IR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニト
リルゴム(NBR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロ
プロピレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、アク
リルゴム(AR)、ウレタンゴム(UR)、シリコンゴ
ム(SiR)、フツ素ゴム(FR)、エチレンプロピレ
ンゴム(EPR)、クロロスルホン化ポリエチレン(C
SM)、エチレン酢ビゴム(EVA)、塩素化ポリエチ
レン(CPE)、ポリイソブチレン(PIB)、アルフ
インゴム(AL)、ポリエステルゴム(ESR)、エピ
クロルヒドリンゴム(ECR)、塩素化ブチルゴム(C
IR)、ニトリルイソブチレンゴム(NIR)などを挙
げることができる。
本発明において微細無機繊維物質とは、繊維長1μm〜
1mm、アスペクト比5〜1000の繊維形状を示すものであ
り、好ましくは平均繊維長5〜300μm、アスペクト比1
0〜300のものであり、この範囲のものは補強性及び均質
分散性に優れ、均質な強度分布が得られる。本発明の微
細無機繊維物質としては無機質ウイスカーが好ましい。
本発明に係る微細無機繊維物質の主なるものを例示する
とアルミナ繊維、ケイ酸繊維、チタニア繊維、ケイ酸マ
グネシウム繊維、ケイ酸カルシウム繊維、硫酸カルシウ
ム繊維、炭化ケイ素繊維、炭化チタン繊維、炭化硼素繊
維、チツ化ホウ素繊維、チツ化チタン繊維、チツ化炭素
繊維、硼化炭素繊維、硼化ケイ素繊維、硼化チタン繊
維、チタン酸ナトリウム繊維、チタン酸カリウム繊維、
チタン酸リチウム繊維、チタン酸カルシウム繊維、チタ
ン酸マグネシウム繊維、チタン酸バリウム繊維等である
が、補強性、耐熱性、白度が優れ所望の色調に調色でき
ること及び微細で均質な繊維長のものが容易に製造で
き、複合材料として均質分散性に富むチタン酸カリウム
繊維が適した材料である。
チタン酸カリウム繊維とは、一般式 K2O・nTiO2又は一般式K2O・nTiO2・1/2H2
O(いずれも式中、nは2〜8の整数を表わす)で示さ
れる単結晶繊維を意味し、具体的には4チタン酸カリウ
ム繊維、6チタン酸カリウム繊維、8チタン酸カリウム
繊維などが挙げられ、それらを単独で用いてもよく、2
種以上混合して用いてもよい。これらのチタン酸カリウ
ム繊維の平均繊維径が0.1〜2μm、平均繊維長が5〜1
00μmであつてスペクト比が10〜200のものが好まし
い。ここで平均繊維径及び平均繊維長は、それぞれ走査
型電子顕微鏡を用いて少なくとも5以上の視野数につい
て調べ、1視野あたり少なくとも10本以上の繊維につい
て測定された値の平均値であり、アスペクト比とはその
ような繊維の平均繊維長を平均繊維径で除した値を意味
するものである。
本発明において、微細無機質繊維物質の表面を処理する
メルカプト基含有シラン化合物の代表例は一般式 (Rは置換又は非置換の炭素数2〜6の2価の炭化水
素基、Rは置換又は非置換の1価の炭化水素基、Xは
加水分解性基、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数、
1≦(a+b)≦3である。)で示される化合物であ
る。
はエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などが例示さ
れるが、エチレン基及びトリメチレン基が好ましく、ト
リメチレン基が特に好ましい。
はメチレン基、エチレン基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、
ドデシル基、オクタデシル基のようなアルキル基;ビニ
ル基、アリル基のようなアルケニル基:フエニル基、ト
リル基のようなアリール基;ベンジル基、β−フエニル
エチル基、β−フエニルプロピル基のようなアラルキル
基;β−シアノエチル基、γ−クロロプロピル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基、クロロフエニル基のよう
な置換炭化水素基が例示され、ゴム成分の種類及び利用
目的により種々選定され、長鎖のアルキル基は芳香環を
含まないゴム成分に、アリール基、アラルキル基は芳香
環を含むゴム成分に、又置換炭化水素基はハロゲン、ニ
トリル等を含むゴム成分に有効である。
Xはケイ素原子に結合した加水分解性基であり、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアル
コキシル基;β−メトキシエトキシ基、β−エトキシエ
トキシ基、β−ブトキシエトキシ基等のアルコキシアル
コキシ基;イソプロペニルオキシ基のエノキシ基;ジメ
チルケトオキシマト基、メチルエチルケトオキシマト基
等のケトオキシマト基;ジエチルアミノ基、ジブチルア
ミノ基等のアミノ基;ジエチルアミノキシ基等のアミノ
キシ基;アセトキシ基、オクタノイルオキシ基等のアシ
ロキシ基;N−メチルアセトアミド基等のアミド基が例
示される。これらのうち微細無機繊維物質との表面反応
性が優れていることから炭素数1〜4の低級アルコキシ
基が好ましく、その中でも特に反応性が良いメトキシ基
が好ましい。aは1〜3の整数であり、平均2未満が好
ましく、bは0〜2の整数であり、平均1以下が好まし
い。a,bが余り大きすぎると加水分解性基の数が少なく
なり無機繊維物質との反応性が低下する点、又aが小さ
すぎるとメルカプト基のゴム成分に対する効果が低下す
ることによるもので、好ましいものとしてaの平均値が
1、bの平均値が1未満に調整すると良い。
シリル基含有サルフアイド化合物の代表例としては、一
般式 (Rは互いに同一又は相違なる置換又は非置換の1価
の炭化水素基、Rは互いに同一又は相異なる置換又は
非置換の炭素数2〜4の炭化水素基、Yは加水分解性
基、cは0〜2の整数、nは1〜6の整数である。)で
示される化合物を挙げることができる。
はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシ
ル基、オクタデシル基のようなアルキル基;ビニル基、
アリル基のようなアルケニル基:フエニル基、トリル基
のようなアリール基;ベンジル基、β−フエニルエチル
基、β−フエニルプロピル基のようなアラルキル基;β
−シアノエチル基、γ−クロロプロピル基、3,3,3−ト
リフルオロプロピル基、クロロフエニル基のような置換
炭化水素基が例示され、ゴム成分の種類及び利用目的に
より種々選定され、長鎖のアルキル基は芳香環を含まな
いゴム成分に、アリール基、アラルキル基は芳香環を含
むゴム成分に、又置換炭化水素基はハロゲン、ニトリル
等を含むゴム成分に有効である。
はエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン
基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基などが例示さ
れるが、エチレン基及びトリメチレン基が好ましく、ト
リメチレン基が特に好ましい。
Yはケイ素原子に結合した加水分解性基であり、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアル
コキシル基;β−メトキシエトキシ基、β−エトキシエ
トキシ基、β−ブトキシエトキシ基等のアルコキシアル
コキシ基;イソプロペニルオキシ基等のエノキシ基;ジ
メチルケトオキシマト基、メチルエチルケトオキシマト
基等のケトオキシマト基;ジエチルアミノ基、ジブチル
アミノ基等のアミノ基;ジエチルアミノキシ基等のアミ
ノキシ基;アセトキシ基、オクタノイルオキシ基等のア
シロキシ基;N−メチルアセトアミド基等のアミド基が
例示される。これらのうち微細無機繊維物質との表面反
応性が優れていることから炭素数1〜4の低級アルコキ
シ基が好ましく、その中でも特に合成が容易で安定な化
合物であるプロポキシ基が好ましい。
cは0〜2の整数であり、一般式(II)で示されるシリ
ル基含有サルフアイド化合物の1分子中に無機繊維物質
の表面と反応する加水分解性基が少なくとも1個、好ま
しくは2個含まれているのが望ましく、cは平均2未満
が好ましい。nは1〜6の整数であり、合成の容易さ、
ゴムとの親和性と加硫阻害の関係から平均2〜4が好ま
しい。
本発明では、メルカプト基含有シラン化合物及び/又は
シリル基含有サルフアイド化合物の1種又は2種以上の
混合物(以下、本発明の表面処理剤と略す)で微細無機
繊維物質の表面を処理するが、本発明の表面処理剤の使
用量は一般的には微細無機繊維物質に対して約0.05〜10
重量%の範囲にするのが好ましい。この範囲では微細無
機繊維物質の表面が充分に改良され、又、後述する加硫
時に加硫阻害を生じることがなくゴム組成物の物性を向
上させることができる。
本発明の表面処理剤による処理法は通常行われている表
面処理法のいずれの方法を用いても良く、例えば、本発
明の表面処理剤又はその希釈液を微細無機繊維物質表面
に噴霧処理する方法、微細無機繊維物質と均質混合又は
含浸処理する方法を採用でき、本発明の表面処理剤を均
質に微細無機繊維物質の表面に貼着させたのち、加熱乾
燥、加水分解等を行うことにより、本発明の表面処理剤
を微細無機物質表面に均質に固着させることができる。
本発明の表面処理剤は分子中に硫黄元素を含んでおり、
特に末端メルカプト化合物は過酸化物系加硫時に加硫阻
害を起こし、ゴム物性を低下させるとされてきた含硫黄
化合物であり、ゴム組成物中でどのような作用機構でそ
の効果を発現するか明らかではないが、その効果が顕著
に発現し、加硫阻害を発生することなく均質に加硫され
るとともに、無機繊維物質とゴム質とが強固に接合し、
複合材料での物性低下の原因と考えられる繊維質充填剤
とゴムマトリツクスの界面での滑り現象が抑制され、高
硬度で高い圧縮強度のゴム組成物が得られる。
本発明において架橋性モノマーとして不飽和カルボン
酸、その塩、その他の不飽和ビニル化合物等を使用する
ことができる。不飽和カルボン酸としては例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸、2−アセトアミノアクリル酸、
β,β−ジメタクリル酸、エタクリル酸、α−クロルア
クリル酸、桂皮酸、アコチン酸、2−エチル−3−プロ
ピルアクリル酸、クロトン酸、アミノクロトン酸、アシ
ドホスヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β−ア
クリルオキシプロピオン酸、2−ブテン−1,4−ジカル
ボン酸、ソルビン酸、アセチルカルボン酸、N−ブチル
マレアミド酸、フマル酸、マレイン酸、クロルマレイン
酸、ジ−n−ブチルマレアミド酸、N,N−ジメチルマ
レアミド酸、N−エチルマレアジト酸、N−フエニルマ
レアミド酸、ジクロルマレイン酸、ジヒドロキシマレイ
ン酸、アリルアルソン酸、クロルエンデイン酸、イタコ
ン酸、ベンゾイルアクリル酸等を挙げることができ、そ
の他の不飽和ビニル化合物としては例えば酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、スチレン、ビ
ニルトルエン、ジビニルベンゼン等のビニル化合物;ア
クリル酸、メタクリル酸等のアルキルエステル;(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、グリ
シジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘
導体;トリアリルイソシアヌレート等の種々の化合物が
例示できる。これらのうちアクリル酸、メタクリル酸、
桂皮酸、アコチン酸、クロトン酸、イタコン酸及びベン
ゾイルアクリル酸が好ましい。これらの化合物は1種ま
たは2種以上の混合物で使用することができる。本発明
では上述の不飽和カルボン酸の金属塩も使用でき、その
金属の代表例としてはリチウム、ナトリウム、カリウ
ム、ストロンチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウ
ム、バリウム、カドミウム、鉛、ジルコニウム、ベリリ
ウム、銅、アルミニウム、スズ、鉄、アンチモン、ビス
マス、モリブデン、タングステン、ニツケル等の任意の
1種又は2種以上の混合物が使用でき、2価以上の金属
塩は架橋効果を増大する点で好ましく、入手しやすい
点、毒性が少ない点からカルシウム、亜鉛、マグネシウ
ム、ジルコニウム等が好ましい。尚、これらの金属種
は、前もつて不飽酸カルボン酸と反応させた不飽和カル
ボン酸の金属塩として用いる以外に、不飽和カルボン酸
とこれらの金属、金属酸化物、水酸化物、炭酸塩等とを
別々にゴム成分中に混合し、混合系で反応させて金属塩
としても良い。本発明において架橋性モノマーの使用量
は特に制限されないが、ゴム成分100重量部に対し0.1〜
50重量部、好ましくは1〜15重量部であり、この範囲に
おいては反発弾性の硬度の調整を容易にすることができ
る。
本発明の非硫黄系加硫剤としては例えば酸化マグネシウ
ム、酸化鉛、酸化亜鉛等の金属酸化物;フエノール樹
脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等の架
橋性樹脂及びこれらの低分子量体もしくは変性物;ジア
セチルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、
ジカプリルパーオキサイド、ジ(p−クロロベンゾイ
ル)パーオキサイド、ジデカノイルパーオキサイド、ジ
(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジイソ
ブチルパーオキサイド、ジイソノナノイルパーオキサイ
ド、ジラウロイルパーオキサイド、ジペラゴニルパーオ
キサイド、ジプロピニルパーオキサイド、ジ(β−カル
ボキシプロピノイル)パーオキサイド、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、ジハイドロキシ−ジメチル−ジオキサシクロペンタ
ン、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
(2−エチルヘキサノエート)、t−ブチルパーオキシ
イソブチレート、O,O−t−ブチル−O−イソプロピ
ルモノパーオキシカルボネート、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、ジメチル−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン、t−ブチルパーオキシ(2−エチルブチレー
ト)、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、ジメチル−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クルミハ
イドロパーオキサイド、ビス(t−ブチルパーオキシ)
トリメチルシクロヘキサン、n−ブチルビス(t−ブチ
ルパーオキシ)バリレート等の有機過酸化物などを例示
できる。これらのうち特にジクミルパーオキサイド、ク
ミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイ
ド、ジブチルパーオキサイド、ビス(t−ブチルパーオ
キシ)トリメチルシクロヘキサン、n−ブチルビス(t
−ブチルパーオキシ)バリレート等が加硫温度と半減期
の関係等より加硫が均質に進行する点で適している。こ
れら非硫黄系加硫剤は1種又は2種以上の混合物として
用いることができ、その使用量は使用するゴムの種類、
ゴム組成物の利用目的等で任意に選択されるが、通常は
ゴム成分に対し約0.1〜15重量%の範囲で使用するのが
好ましい。
本発明では公知の各種の添加剤を加えることが可能で、
例えば加硫促進剤、加硫遅延剤、老化防止剤、可塑剤、
しゃく解剤、粘着付与剤、粘着防止剤、発泡剤、分散
剤、打粉、離型剤、溶剤、軟化剤などを必要に応じ加え
ることができる。更に本発明では補強材料としてカーボ
ンブラツク、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミ
ニウム、シリカ粉末、酸化チタン、雲母、タルク、クレ
ー、ケイ藻土、カオリン等の粘土質粉末等の各種無機質
充填剤及び着色剤としての任意の顔料及び染料を併用す
ることもできる。又有機質系改質剤として通常用いられ
ている任意の樹脂、例えばクマロンインデン樹脂、フエ
ノール樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリア
ミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフイ
ン樹脂等を混合使用しても良い。更に又本発明では通常
用いられる長繊維補強剤、例えばガラス繊維、カーボン
繊維、金属繊維、石英繊維、セラミツク繊維等の無機質
繊維;ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊
維、芳香族ポリアミド繊維、ポリイミド繊維、芳香族ポ
リエーテルアミド繊維等の有機質繊維を併用することも
できる。
本発明の組成物はゴム成分に、上述の本発明の表面処理
剤で処理された微細無機繊維物質、任意成分である架橋
性モノマー、及び非硫黄系加硫剤、更には必要により添
加される各種の添加剤、助剤等を通常の方法で混練する
ことにより得られる。本発明組成物の加硫も通常の方法
により行うことができ、加硫温度は一般に約80〜180℃
の範囲で、加硫時間は約5〜60分程度が好ましい。
本発明のゴム組成物は各種の用途に使用可能であるが、
例えばゴムロールなどの産業資材、靴底、ゴルフボー
ル、野球ボールなどのスポーツ用品、その他電子機器、
通信機器、化学工業等の分野などに用いることができ
る。
(実施例) 以下に実施例及び比較例を挙げて説明する。
実施例1〜18及び比較例1〜7 第1表に記載の各成分をニーダーに加硫剤以外の各成分
を全種、全量を投入し、60〜100℃で10分間混練後、内
容物を60〜70℃まで冷却後加硫剤を投入して本発明の組
成物を得た。この組成物を用いてボール1個あたり45g
となるよう重量調整、混練したのち、ゴルフボール用金
型で150±5℃で30分間加硫してゴルフボールを作成
し、その物性を測定した。結果を第1表に示した。
実施例19〜36及び比較例8〜14 第2表に記載の各成分を用いた以外は実施例1と同様に
実験を行つた。結果を第2表に示す。
尚、表において 処理品Aはチタン酸カリウム(未処理品)は大塚化学
(株)製、テイスモD、をビス(3−トリエトキシシリル
プロピル)テトラサルフアイド1%を用いて処理したも
の、 処理品BはテイスモDをγ−メルカプトプロピルトリメ
トキシシラン1%を用いて処理したもの、 処理品CはテイスモDをγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン1%を用いて処理したもの、 処理品DはテイスモDをγ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン1%を用いて処理したもの、 処理品EはテイスモDをビス(3−トリメトキシシリル
プロピル)テトラサルフアイド1%を用いて処理したも
の、 処理品Fは炭化珪素ウイスカー〔トーカウイスカー、東
海カーボン製〕をγ−メルカプトプロピルエトキシシラ
ン1%を用いて処理したもの、 処理品Gはトーカウイスカーをビス(3−トリエトキシ
シリルプロピル)テトラサルフアイド1%を用いて処理
したものである。
比較例15〜18 第3表に記載の各成分を用いた以外は実施例1と同様に
実験を行つた。結果を第3表に示す。
尚、表において 処理品Hは二酸化チタンをビス(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)テトラサルフアイド1%を用いて処理した
もの、 処理品Iは二酸化チタンをγ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン1%を用いて処理したもの、 処理品Jはクレーをビス(3−トリエトキシシリルプロ
ピル)テトラサルフアイド1%を用いて処理したもの、 処理品Kはクレーをγ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン1%を用いて処理したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴江 正義 徳島県徳島市川内町加賀須野463番地 大 塚化学株式会社徳島研究所内 (72)発明者 柚木 昭二 大阪府大阪市城東区関目4丁目10番36− 309号 (72)発明者 徳井 康之 兵庫県神戸市長田区長尾町2丁目13番14号 (72)発明者 森本 琢郎 京都府京都市伏見区桃山町養斉5−16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴム及び/又は合成ゴム、メルカプト
    基含有シラン化合物及びシリル基含有サルフアイド化合
    物の少なくとも1種により表面処理されたアルミナ繊
    維、ケイ酸繊維、チタニア繊維、ケイ酸アルカリ土類金
    属繊維、硫酸アルカリ土類金属繊維、炭化ケイ素繊維、
    炭化チタン繊維、炭化硼素繊維、チツ化ホウ素繊維、チ
    ツ化チタン繊維、チツ化炭素繊維、硼化炭素繊維、硼化
    ケイ素繊維、硼化チタン繊維、チタン酸アルカリ金属繊
    維及びチタン酸アルカリ土類金属繊維から選ばれた微細
    無機繊維物質及び非硫黄系加硫剤を含有することを特徴
    とするゴム組成物。
  2. 【請求項2】天然ゴム及び/又は合成ゴム、メルカプト
    基含有シラン化合物及びシリル基含有サルフアイド化合
    物の少なくとも1種により表面処理されたアルミナ繊
    維、ケイ酸繊維、チタニア繊維、ケイ酸アルカリ土類金
    属繊維、硫酸アルカリ土類金属繊維、炭化ケイ素繊維、
    炭化チタン繊維、炭化硼素繊維、チツ化ホウ素繊維、チ
    ツ化チタン繊維、チツ化炭素繊維、硼化炭素繊維、硼化
    ケイ素繊維、硼化チタン繊維、チタン酸アルカリ金属繊
    維及びチタン酸アルカリ土類金属繊維から選ばれた微細
    無機繊維物質、架橋性モノマー及び非硫黄系加硫剤を含
    有することを特徴とするゴム組成物。
  3. 【請求項3】メルカプト基含有シラン化合物が一般式 (Rは置換又は非置換の炭素数2〜6の2価の炭化水
    素基、Rは置換又は非置換の1価の炭化水素基、Xは
    加水分解性基、aは1〜3の整数、bは0〜2の整数、
    1≦(a+b)≦3である。)で示される化合物である
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】シリル基含有サルフアイド化合物が一般式 (Rは互いに同一又は相異なる置換又は非置換の1価
    の炭化水素基、Rは互いに同一又は相異なる置換又は
    非置換の炭素数2〜4の炭化水素基、Yは加水分解性
    基、cは0〜2の整数、nは1〜6の整数である。)で
    示される化合物である特許請求の範囲第1項又は第2項
    記載のゴム組成物。
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