JPH0643489Y2 - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
内燃機関の燃料噴射装置Info
- Publication number
- JPH0643489Y2 JPH0643489Y2 JP10610888U JP10610888U JPH0643489Y2 JP H0643489 Y2 JPH0643489 Y2 JP H0643489Y2 JP 10610888 U JP10610888 U JP 10610888U JP 10610888 U JP10610888 U JP 10610888U JP H0643489 Y2 JPH0643489 Y2 JP H0643489Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- fuel
- injection
- passage
- piston
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- High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
- Fuel-Injection Apparatus (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、ディーゼル機関等の内燃機関に用いられる
燃料噴射装置、特に液圧を利用した増圧作用によって高
圧燃料噴射を行うようにした燃料噴射装置の改良に関す
る。
燃料噴射装置、特に液圧を利用した増圧作用によって高
圧燃料噴射を行うようにした燃料噴射装置の改良に関す
る。
従来の技術 液圧による増圧作用を利用した内燃機関の燃料噴射装置
が、例えば特開昭57-124073号公報等において提案され
ている。第3図は、その一構成例を示したものであり、
この例では燃料加圧用の作動液体としても燃料を用いて
いる。
が、例えば特開昭57-124073号公報等において提案され
ている。第3図は、その一構成例を示したものであり、
この例では燃料加圧用の作動液体としても燃料を用いて
いる。
同図において、1は燃料タンク、2は主燃料供給通路3
に介装されたフィードポンプであって、上記主燃料供給
通路3には更にリリーフ弁4およびアキュムレータ5が
設けられており、主燃料供給通路3を通して供給される
燃料圧力を一定圧力に保っている。6は噴射時期を制御
する三方電磁弁からなる電磁切換弁であって、この電磁
切換弁6は、ソレノイド10にて駆動されるスプール11を
有し、中央の第1ポート7が第2ポート8,第3ポート9
の一方に選択的に連通される構成となっている。そし
て、上記第2ポート8には、主燃料供給通路3が、また
第3ポート9には主リターン通路12がそれぞれ接続され
ている。
に介装されたフィードポンプであって、上記主燃料供給
通路3には更にリリーフ弁4およびアキュムレータ5が
設けられており、主燃料供給通路3を通して供給される
燃料圧力を一定圧力に保っている。6は噴射時期を制御
する三方電磁弁からなる電磁切換弁であって、この電磁
切換弁6は、ソレノイド10にて駆動されるスプール11を
有し、中央の第1ポート7が第2ポート8,第3ポート9
の一方に選択的に連通される構成となっている。そし
て、上記第2ポート8には、主燃料供給通路3が、また
第3ポート9には主リターン通路12がそれぞれ接続され
ている。
次に燃料増圧器13は、大径ピストン部14と小径プランジ
ャ部15とが一体に連接されてなる増圧ピストン16を有
し、大径シリンダ部17内に上記大径ピストン部14によっ
て増圧サーボ室18が画成されているとともに、小径シリ
ンダ部19内に上記小径プランジャ部15によって燃料圧力
室20が画成されている。上記増圧サーボ室18は、通路21
を介して電磁切換弁6の第1ポート7に連通している。
また上記燃料圧縮室20は、逆止弁23を備えた燃料導入通
路22を介して主燃料供給通路3に接続され、ここから燃
料が導入されるようになっている。そして、この燃料圧
縮室20に高圧燃料通路24を介して燃料噴射ノズル25が接
続されている。また、上記高圧燃料通路24には、燃料タ
ンク1に戻るリリーフ通路26が接続されており、かつこ
のリリーフ通路26にカットオフ用電磁弁27が介装されて
いる。
ャ部15とが一体に連接されてなる増圧ピストン16を有
し、大径シリンダ部17内に上記大径ピストン部14によっ
て増圧サーボ室18が画成されているとともに、小径シリ
ンダ部19内に上記小径プランジャ部15によって燃料圧力
室20が画成されている。上記増圧サーボ室18は、通路21
を介して電磁切換弁6の第1ポート7に連通している。
また上記燃料圧縮室20は、逆止弁23を備えた燃料導入通
路22を介して主燃料供給通路3に接続され、ここから燃
料が導入されるようになっている。そして、この燃料圧
縮室20に高圧燃料通路24を介して燃料噴射ノズル25が接
続されている。また、上記高圧燃料通路24には、燃料タ
ンク1に戻るリリーフ通路26が接続されており、かつこ
のリリーフ通路26にカットオフ用電磁弁27が介装されて
いる。
上記構成においては、燃料噴射前の状態では、電磁切換
弁6の第1ポート7が主リターン通路12側に連通されて
おり、増圧ピストン16が図上方に位置している。そし
て、燃料圧縮室20内にはフィードポンプ2によって燃料
が導入されている。
弁6の第1ポート7が主リターン通路12側に連通されて
おり、増圧ピストン16が図上方に位置している。そし
て、燃料圧縮室20内にはフィードポンプ2によって燃料
が導入されている。
ここで、電磁切換弁6が切換えられて第1ポート7と第
2ポート8とが連通すると、所定圧力の燃料が燃料増圧
器13の増圧サーボ室18に導入される。この増圧サーボ室
18における大径ピストン部14の受圧面積は小径プランジ
ャ部15の受圧面積に比べて遥かに大きいので、増圧ピス
トン16は押し下げられ、燃料圧縮室20内の燃料を圧縮す
る。これにより燃料は十分に高圧となって燃料噴射ノズ
ル25から噴射される。そして、カットオフ用電磁弁27を
開き、あるいは電磁切換弁6を再び初期状態に切換える
ことによって噴射が終了する。
2ポート8とが連通すると、所定圧力の燃料が燃料増圧
器13の増圧サーボ室18に導入される。この増圧サーボ室
18における大径ピストン部14の受圧面積は小径プランジ
ャ部15の受圧面積に比べて遥かに大きいので、増圧ピス
トン16は押し下げられ、燃料圧縮室20内の燃料を圧縮す
る。これにより燃料は十分に高圧となって燃料噴射ノズ
ル25から噴射される。そして、カットオフ用電磁弁27を
開き、あるいは電磁切換弁6を再び初期状態に切換える
ことによって噴射が終了する。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の燃料噴射装置にあっては、大
径ピストン部14と小径プランジャ部15の受圧面積比によ
って増圧割合が固定的に定まり、かつ増圧サーボ室18に
導入される液圧が常に一定圧力であるから、燃料圧縮室
20側で得られる噴射圧は噴射開始時点から噴射終了まで
一定のものとなる。
径ピストン部14と小径プランジャ部15の受圧面積比によ
って増圧割合が固定的に定まり、かつ増圧サーボ室18に
導入される液圧が常に一定圧力であるから、燃料圧縮室
20側で得られる噴射圧は噴射開始時点から噴射終了まで
一定のものとなる。
そのため、噴射圧を十分に高めようとすると、噴射初期
の着火遅れ期間に噴射される燃料量が多くなりすぎて、
アイドル時等における騒音の増大や排気成分の悪化等を
招く不具合があった。
の着火遅れ期間に噴射される燃料量が多くなりすぎて、
アイドル時等における騒音の増大や排気成分の悪化等を
招く不具合があった。
課題を解決するための手段 そこで、この考案は、噴射初期の増圧作用を抑制してよ
り理想的な噴射圧特性を得るようにしたものである。す
なわち、この考案は、大径ピストン部と小径プランジャ
部とが一体に連接されてなる増圧ピストンによって増圧
サーボ室と燃料圧縮室とが画成された燃料増圧器と、上
記増圧サーボ室への液圧の供給を制御する切換弁と、上
記燃料圧縮室から高圧燃料が供給される燃料噴射ノズル
とを備えてなる内燃機関の燃料噴射装置において、上記
増圧サーボ室から作動液体の一部を圧力制御弁を介して
排出する初期圧力制御用通路と、上記増圧ピストンが所
定ストローク移動したときに開かれる液圧導入ポート
と、上記初期圧力制御用通路に介装され、かつ上記液圧
導入ポートから導入された液圧によって該通路を遮断す
る開閉弁とを備えたことを特徴としている。
り理想的な噴射圧特性を得るようにしたものである。す
なわち、この考案は、大径ピストン部と小径プランジャ
部とが一体に連接されてなる増圧ピストンによって増圧
サーボ室と燃料圧縮室とが画成された燃料増圧器と、上
記増圧サーボ室への液圧の供給を制御する切換弁と、上
記燃料圧縮室から高圧燃料が供給される燃料噴射ノズル
とを備えてなる内燃機関の燃料噴射装置において、上記
増圧サーボ室から作動液体の一部を圧力制御弁を介して
排出する初期圧力制御用通路と、上記増圧ピストンが所
定ストローク移動したときに開かれる液圧導入ポート
と、上記初期圧力制御用通路に介装され、かつ上記液圧
導入ポートから導入された液圧によって該通路を遮断す
る開閉弁とを備えたことを特徴としている。
作用 上記構成においては、切換弁の切換により増圧サーボ室
へ液圧が供給されると、燃料が圧縮されて噴射が開始さ
れるが、この噴射開始時点では、初期圧力制御用通路が
開かれており、該通路を介して作動液体の一部が逃がさ
れる。詳しくは、圧力制御弁の作用により、比較的低い
所定圧力に保たれる。そのため、噴射初期の増圧作用は
弱くなり、噴射圧が比較的低く抑制される。
へ液圧が供給されると、燃料が圧縮されて噴射が開始さ
れるが、この噴射開始時点では、初期圧力制御用通路が
開かれており、該通路を介して作動液体の一部が逃がさ
れる。詳しくは、圧力制御弁の作用により、比較的低い
所定圧力に保たれる。そのため、噴射初期の増圧作用は
弱くなり、噴射圧が比較的低く抑制される。
そして、増圧ピストンが所定ストローク移動すると、液
圧導入ポートが開かれ、該液圧導入ポートを介して導入
される液圧によって開閉弁が上記初期圧力制御用通路を
遮断する。これにより、増圧サーボ室内の液圧が高ま
り、これに伴って噴射圧が高くなる。
圧導入ポートが開かれ、該液圧導入ポートを介して導入
される液圧によって開閉弁が上記初期圧力制御用通路を
遮断する。これにより、増圧サーボ室内の液圧が高ま
り、これに伴って噴射圧が高くなる。
実施例 以下、この考案の一実施例を第1図に基づいて詳細に説
明する。尚、前述した第3図のものと特に変わらぬ部分
には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
明する。尚、前述した第3図のものと特に変わらぬ部分
には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
燃料を加圧,圧縮する燃料増圧器31は、前述したように
増圧ピストン32を用いたものであって、この実施例では
その作動液体としてやはり燃料を利用している。上記増
圧ピストン32は、大径シリンダ部33に摺動可能に嵌合し
た大径ピストン部34と、小径シリンダ部35に摺動可能に
嵌合した小径プランジャ部36とが一体に連接されたもの
であり、大径シリンダ部33内に増圧サーボ室37を、小径
シリンダ部35内に燃料圧縮室38をそれぞれ画成してい
る。そして、この増圧ピストン32は、リターンスプリン
グ39によって常時図上方に、つまり燃料圧縮室38が拡大
する方向に付勢されている。また、上記リターンスプリ
ング39が収納された下部室40は、通路41を介して主リタ
ーン通路12に連通している。尚、上記増圧サーボ室37に
は、電磁切換弁6の第1ポート7に通じる通路21が接続
されており、かつ燃料圧縮室38には燃料導入通路22およ
び高圧燃料通路24が接続されている。
増圧ピストン32を用いたものであって、この実施例では
その作動液体としてやはり燃料を利用している。上記増
圧ピストン32は、大径シリンダ部33に摺動可能に嵌合し
た大径ピストン部34と、小径シリンダ部35に摺動可能に
嵌合した小径プランジャ部36とが一体に連接されたもの
であり、大径シリンダ部33内に増圧サーボ室37を、小径
シリンダ部35内に燃料圧縮室38をそれぞれ画成してい
る。そして、この増圧ピストン32は、リターンスプリン
グ39によって常時図上方に、つまり燃料圧縮室38が拡大
する方向に付勢されている。また、上記リターンスプリ
ング39が収納された下部室40は、通路41を介して主リタ
ーン通路12に連通している。尚、上記増圧サーボ室37に
は、電磁切換弁6の第1ポート7に通じる通路21が接続
されており、かつ燃料圧縮室38には燃料導入通路22およ
び高圧燃料通路24が接続されている。
また上記大径ピストン部34が摺動する大径シリンダ部33
の側壁面には、液圧導入ポート42と液圧排出ポート43と
が開口形成されている。上記液圧導入ポート42は、増圧
サーボ室37側に位置し、増圧ピストン32が上限位置から
所定ストロークLだけ下方に移動したときに増圧サーボ
室37と連通し得る位置にある。上記の所定ストロークL
は、噴射圧を低く抑制する期間に相当するものであり、
比較的小さな値に設定されている。また下部室40側に位
置する液圧排出ポート43は、上記液圧導入ポート42から
大径ピストン部34の長さLpだけ下方にあり、増圧ピスト
ン32が上方に位置すれば下部室40と連通可能となってい
る。つまり、増圧ピストン32の摺動位置に応じて、液圧
導入ポート42および液圧排出ポート43のいずれか一方の
みが開放され、他方が増圧ピストン32によって閉塞され
る位置関係にある。
の側壁面には、液圧導入ポート42と液圧排出ポート43と
が開口形成されている。上記液圧導入ポート42は、増圧
サーボ室37側に位置し、増圧ピストン32が上限位置から
所定ストロークLだけ下方に移動したときに増圧サーボ
室37と連通し得る位置にある。上記の所定ストロークL
は、噴射圧を低く抑制する期間に相当するものであり、
比較的小さな値に設定されている。また下部室40側に位
置する液圧排出ポート43は、上記液圧導入ポート42から
大径ピストン部34の長さLpだけ下方にあり、増圧ピスト
ン32が上方に位置すれば下部室40と連通可能となってい
る。つまり、増圧ピストン32の摺動位置に応じて、液圧
導入ポート42および液圧排出ポート43のいずれか一方の
みが開放され、他方が増圧ピストン32によって閉塞され
る位置関係にある。
また上記増圧サーボ室37には、初期圧力制御用通路44の
一端が接続されている。この初期圧力制御用通路44は、
その通路中に開閉弁45および圧力制御弁46を有し、かつ
他端が主リターン通路12に接続されている。上記圧力制
御弁46は、スプリング圧によって調圧作用を行うもの
で、その設定圧は主燃料供給通路3からの供給圧力つま
りリリーフ弁4の設定圧よりも低く設定されている。
一端が接続されている。この初期圧力制御用通路44は、
その通路中に開閉弁45および圧力制御弁46を有し、かつ
他端が主リターン通路12に接続されている。上記圧力制
御弁46は、スプリング圧によって調圧作用を行うもの
で、その設定圧は主燃料供給通路3からの供給圧力つま
りリリーフ弁4の設定圧よりも低く設定されている。
また上記開閉弁45は、燃料圧力で移動するピストン47に
よって、初期圧力制御用通路44の一部となる連通孔48を
開閉している。すなわち、上記ピストン47は、上記連通
孔48を開閉する小径部47aと、圧力室49を画成する大径
部47bとを有しており、かつ圧力室49が通路50,51を介し
て燃料増圧器31の液圧導入ポート42,液圧排出ポート43
に接続されている。
よって、初期圧力制御用通路44の一部となる連通孔48を
開閉している。すなわち、上記ピストン47は、上記連通
孔48を開閉する小径部47aと、圧力室49を画成する大径
部47bとを有しており、かつ圧力室49が通路50,51を介し
て燃料増圧器31の液圧導入ポート42,液圧排出ポート43
に接続されている。
次に、上記構成における作用を説明する。先ず、噴射開
始前の段階では、電磁切換弁6がOFF状態にあり、その
第1ポート7は主リターン通路12に連通している。従っ
て、燃料増圧器31の増圧ピストン32はリターンスプリン
グ39の付勢力によって押し上げられ、上限位置にある。
また、これにより液圧排出ポート43が開いており、開閉
弁45の圧力室49が下部室40を介して主リターン通路12に
連通しているので、該開閉弁45のピストン47は自由状態
にある。また燃料増圧器31の燃料圧縮室38内には、燃料
導入通路22を介して燃料が導入されている。
始前の段階では、電磁切換弁6がOFF状態にあり、その
第1ポート7は主リターン通路12に連通している。従っ
て、燃料増圧器31の増圧ピストン32はリターンスプリン
グ39の付勢力によって押し上げられ、上限位置にある。
また、これにより液圧排出ポート43が開いており、開閉
弁45の圧力室49が下部室40を介して主リターン通路12に
連通しているので、該開閉弁45のピストン47は自由状態
にある。また燃料増圧器31の燃料圧縮室38内には、燃料
導入通路22を介して燃料が導入されている。
ここで、電磁切換弁6がON作動して、第1ポート7が主
燃料供給通路3側に連通すると、燃料増圧器31の増圧サ
ーボ室37内にフィードポンプ2で圧送された燃料が供給
される。そのため、増圧ピストン32における大径ピスト
ン部34と小径プランジャ部36の受圧面積比に応じた増圧
作用が開始され、燃料噴射ノズル25から高圧燃料が噴射
される。しかし、このとき増圧サーボ室37は同時に初期
圧力制御用通路44を介して主リターン通路12側に連通し
ているので、一部の燃料が増圧サーボ室37から排出さ
れ、増圧サーボ室37内の燃料圧力は低くなる。詳しく
は、初期圧力制御用通路44に介装された圧力制御弁46の
設定圧まで増圧サーボ室37内の燃料圧力が低下する。
燃料供給通路3側に連通すると、燃料増圧器31の増圧サ
ーボ室37内にフィードポンプ2で圧送された燃料が供給
される。そのため、増圧ピストン32における大径ピスト
ン部34と小径プランジャ部36の受圧面積比に応じた増圧
作用が開始され、燃料噴射ノズル25から高圧燃料が噴射
される。しかし、このとき増圧サーボ室37は同時に初期
圧力制御用通路44を介して主リターン通路12側に連通し
ているので、一部の燃料が増圧サーボ室37から排出さ
れ、増圧サーボ室37内の燃料圧力は低くなる。詳しく
は、初期圧力制御用通路44に介装された圧力制御弁46の
設定圧まで増圧サーボ室37内の燃料圧力が低下する。
従って、この噴射初期において燃料圧縮室38側で得られ
る噴射圧は、第2図に示すように比較的低いものとな
る。
る噴射圧は、第2図に示すように比較的低いものとな
る。
次に、燃料がある程度噴射されて増圧ピストン32が所定
ストロークLだけ上限位置から移動すると、大径シリン
ダ部33側壁面の液圧排出ポート43が閉じられ、かつ同時
に液圧導入ポート42が開かれる。これにより開閉弁45の
圧力室49に、増圧サーボ室37内の燃料圧力が導かれる。
この圧力室49に面したピストン47大径部47bの受圧面積
は、小径部47aの受圧面積より大きいので、ピストン47
は小径部47a側に移動し、連通孔48つまり初期圧力制御
用通路44を遮断する。従って、増圧サーボ室37内の燃料
圧力はリリーフ弁4により定められた所定圧力まで上昇
する。そのため、燃料圧縮室38側で得られる噴射圧も第
2図に示すように上昇する。
ストロークLだけ上限位置から移動すると、大径シリン
ダ部33側壁面の液圧排出ポート43が閉じられ、かつ同時
に液圧導入ポート42が開かれる。これにより開閉弁45の
圧力室49に、増圧サーボ室37内の燃料圧力が導かれる。
この圧力室49に面したピストン47大径部47bの受圧面積
は、小径部47aの受圧面積より大きいので、ピストン47
は小径部47a側に移動し、連通孔48つまり初期圧力制御
用通路44を遮断する。従って、増圧サーボ室37内の燃料
圧力はリリーフ弁4により定められた所定圧力まで上昇
する。そのため、燃料圧縮室38側で得られる噴射圧も第
2図に示すように上昇する。
尚、噴射の終了は、カットオフ用電磁弁27の開弁、ある
いは電磁切換弁6の切換によって行われる。
いは電磁切換弁6の切換によって行われる。
このように上記構成の燃料噴射装置によれば、第2図に
示すように、噴射初期の噴射圧が低く、従って噴射率
(単位時間若しくは単位クランク角当たりの噴射量)を
小さく抑制できる。そのため、着火遅れ期間での噴射量
が小さくなり、騒音,振動の低減、ならびに排気浄化性
能の向上が図れる。また、噴射中期以降の主噴射期間で
は噴射圧が十分に高く、かつ噴射率も大きな噴射が行わ
れ、これによって出力向上が図れる。
示すように、噴射初期の噴射圧が低く、従って噴射率
(単位時間若しくは単位クランク角当たりの噴射量)を
小さく抑制できる。そのため、着火遅れ期間での噴射量
が小さくなり、騒音,振動の低減、ならびに排気浄化性
能の向上が図れる。また、噴射中期以降の主噴射期間で
は噴射圧が十分に高く、かつ噴射率も大きな噴射が行わ
れ、これによって出力向上が図れる。
尚、上記実施例では、加圧用の作動液体として燃料の一
部が用いられているが、この考案は、噴射用の燃料経路
と加圧用の液圧回路とを分離させたものにおいても同様
に適用することが可能である。
部が用いられているが、この考案は、噴射用の燃料経路
と加圧用の液圧回路とを分離させたものにおいても同様
に適用することが可能である。
考案の効果 以上の説明で明らかなように、この考案に係る内燃機関
の燃料噴射装置によれば、燃料増圧器の増圧サーボ室へ
導入される液圧を噴射初期に低下させることによって、
噴射初期の噴射圧を低く抑制することができる。従っ
て、噴射初期には低圧低噴射率噴射を、また主噴射期間
中は高圧高噴射率噴射を行うことができ、騒音,振動の
低減ならびに排気清浄化が図れ、かつ同時に出力性能を
向上させることができる。
の燃料噴射装置によれば、燃料増圧器の増圧サーボ室へ
導入される液圧を噴射初期に低下させることによって、
噴射初期の噴射圧を低く抑制することができる。従っ
て、噴射初期には低圧低噴射率噴射を、また主噴射期間
中は高圧高噴射率噴射を行うことができ、騒音,振動の
低減ならびに排気清浄化が図れ、かつ同時に出力性能を
向上させることができる。
第1図はこの考案に係る燃料噴射装置の一実施例を示す
構成説明図、第2図はこの実施例の噴射圧特性を示す特
性図、第3図は従来における燃料噴射装置の一構成例を
示す構成説明図である。 1……フィードポンプ、6……電磁切換弁、25……燃料
噴射ノズル、31……燃料増圧器、32……増圧ピストン、
34……大径ピストン部、36……小径プランジャ部、37…
…増圧サーボ室、38……燃料圧縮室、42……液圧導入ポ
ート、45……開閉弁、46……圧力制御弁。
構成説明図、第2図はこの実施例の噴射圧特性を示す特
性図、第3図は従来における燃料噴射装置の一構成例を
示す構成説明図である。 1……フィードポンプ、6……電磁切換弁、25……燃料
噴射ノズル、31……燃料増圧器、32……増圧ピストン、
34……大径ピストン部、36……小径プランジャ部、37…
…増圧サーボ室、38……燃料圧縮室、42……液圧導入ポ
ート、45……開閉弁、46……圧力制御弁。
Claims (1)
- 【請求項1】大径ピストン部と小径プランジャ部とが一
体に連接されてなる増圧ピストンによって増圧サーボ室
と燃料圧縮室とが画成された燃料増圧器と、上記増圧サ
ーボ室への液圧の供給を制御する切換弁と、上記燃料圧
縮室から高圧燃料が供給される燃料噴射ノズルとを備え
てなる内燃機関の燃料噴射装置において、上記増圧サー
ボ室から作動液体の一部を圧力制御弁を介して排出する
初期圧力制御用通路と、上記増圧ピストンが所定ストロ
ーク移動したときに開かれる液圧導入ポートと、上記初
期圧力制御用通路に介装され、かつ上記液圧導入ポート
から導入された液圧によって該通路を遮断する開閉弁と
を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10610888U JPH0643489Y2 (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10610888U JPH0643489Y2 (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0228563U JPH0228563U (ja) | 1990-02-23 |
JPH0643489Y2 true JPH0643489Y2 (ja) | 1994-11-14 |
Family
ID=31339324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10610888U Expired - Lifetime JPH0643489Y2 (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0643489Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5881505B2 (ja) * | 2012-03-30 | 2016-03-09 | 三菱重工業株式会社 | 油圧駆動燃料噴射装置 |
-
1988
- 1988-08-11 JP JP10610888U patent/JPH0643489Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0228563U (ja) | 1990-02-23 |
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