JP2002115619A - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2002115619A
JP2002115619A JP2000308044A JP2000308044A JP2002115619A JP 2002115619 A JP2002115619 A JP 2002115619A JP 2000308044 A JP2000308044 A JP 2000308044A JP 2000308044 A JP2000308044 A JP 2000308044A JP 2002115619 A JP2002115619 A JP 2002115619A
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fuel
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fuel injection
piston
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JP2000308044A
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Inventor
Kenji Heiko
賢二 平工
Tadahiko Nogami
忠彦 野上
Kenichiro Tokuo
健一郎 徳尾
Kunihiko Takao
邦彦 高尾
Hiroyuki Yamada
裕之 山田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】直接噴射でコモンレールによる燃料噴射装置の
場合、エンジン始動時、エンジンにより駆動される高圧
燃料ポンプによる燃圧の上昇に時間がかかる問題があ
る。また、減圧に要する時間も長くなる問題がある。本
発明の目的は、低圧燃料ポンプの吐出圧を利用してコモ
ンレール内の圧力を昇圧する小形昇圧手段を有する燃料
噴射装置、あるいは減圧特性を改善した燃料噴射装置を
提供することにある。 【解決手段】加圧ピストン1をコモンレール53内に挿
入可能に構成し、低圧燃料ポンプ51からの燃料圧力を
作用させたピストン4により、加圧ピストン1を押圧す
る昇圧手段を構成する。また燃料ポンプから前記昇圧手
段に至る通路にオリフイスを設け、前記昇圧手段入り口
から燃料タンクへの連通管66と電磁弁55を設け、電
磁弁の開放による減圧特性の改善を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コモンレール方式
のエンジンの燃料噴射装置に係わり、特に、エンジン始
動性を向上させるための昇圧手段あるいは減圧特性を向
上するための減圧制御手段を有する燃料噴射装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エンジンシリンダ内に燃料を直接噴射す
る筒内噴射式エンジンは、従来のポート噴射式エンジン
に比べ、燃料圧力が高い。その高圧を発生する高圧燃料
ポンプはエンジン回転と同期して駆動されているため、
エンジン始動時は燃料を所定の圧力まで昇圧するための
時間が長くなり、始動性が悪化するという問題がある。
さらに、燃料圧力が低い間は良好な噴霧特性が得られな
いために、燃焼の改善が得られず、排気ガスの清浄化を
十分に促進できないという問題もある。
【0003】これに対し先行技術として、特開2000
−45905号公報、あるいは特開平5−321787
号公報がある。これは同軸上に結合された大径ピストン
および小径ピストンと、これを摺動可能に収容する大径
シリンダおよび小径シリンダからなる増圧ピストン機構
を構成している。低圧ポンプの吐出圧を大径シリンダに
作用させることにより、小径シリンダ側に高圧を発生さ
せ、この小径シリンダをコモンレール(燃料デリバリ配
管、リザーバ)に連通させることによりエンジン始動時
の昇圧を速める構成が記載されている。
【0004】また、特開平7−103096号公報に
は、コモンレールに連通されるシリンダ・ボアを有する
シリンダおよびそのシリンダ・ボア内で摺動するプラン
ジャを、空気圧アクチュエータによって往復動させるこ
とにより、燃料圧力の維持と燃料供給の応答性を向上さ
せる構成が記載されている。
【0005】またほかに特開平5−321787号公報
などがあるが、小径シリンダを用いる場合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の昇圧手段は、いずれも機構自体のサイズが大き
くなってしまう。そのため空きスペースが非常に狭いエ
ンジンルーム内への搭載は極めて困難で、実現性に欠け
る問題がある。また、特開平7−103096号公報の
昇圧機構では、エアタンクの空気圧を利用した空気圧ア
クチュエータを用いる。この場合は、必ずしも始動時に
エアタンクに残圧があるとは限らず、始動時の昇圧機構
としては十分な機能を果たしていないという問題があ
る。
【0007】本発明の目的は、上記のような問題点を解
消し、小形の昇圧手段を実現してエンジンルーム内への
搭載性を向上させると共に、エンジン始動時の燃料圧力
の昇圧を速め、始動性の向上と排気ガスの清浄化を図る
ことにある。
【0008】また、燃料噴射装置の別の課題として、減
圧時間の短縮がある。筒内噴射式エンジンでは負荷や回
転数に応じて燃料圧力を変化させる必要があり、燃料圧
力の制御には電磁式の可変プレッシャレギュレータを用
いる方法や、可変容量ポンプの吐出量制御により行う方
法が一般に用いられている。特に後者のシステムにおい
ては、インジェクタからの燃料噴射による減圧に依存せ
ざるをえない。しかしながら、例えば高速回転・高圧の
状態からアイドル回転・低圧の状態に変化させるような
場合、インジェクタからの噴射量はごく微量なため、減
圧に非常に長い時間を要するという問題があった。
【0009】本発明の他の目的は、上記の始動時昇圧時
間の短縮に加え、過渡運転時の減圧時間の短縮をも実現
できる燃料噴射装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、具体的には以下のように構成したこと
に特徴がある。
【0011】燃料をタンクから燃料を移送する低圧燃料
ポンプと、前記低圧燃料ポンプより吐出された燃料をさ
らに加圧してコモンレールに供給する高圧燃料ポンプ
と、前記コモンレールに蓄圧された燃料を噴射する燃料
噴射弁とを備えたエンジンの燃料噴射装置において、前
記低圧燃料ポンプの吐出側に接続される加圧シリンダ
と、ピストンと、前記ピストンに取り付けられ前記コモ
ンレール内に挿入される棒状部材とから構成される加圧
手段を具備したことに特徴がある。
【0012】前記加圧手段の加圧シリンダは前記コモン
レールと一体に構成されていること。前記加圧手段の加
圧シリンダは前記高圧ポンプの吐出口とは対向する位置
に前記コモンレールと一体に構成したこと。前記昇圧手
段は、エンジン始動時は前記高圧ポンプの始動と同時
か、あるいは先行して作動すること、に特徴がある。ま
た前記昇圧手段をモータにより駆動するものであること
に特徴がある。
【0013】また、前記低圧燃料ポンプから前記昇圧手
段に至る通路に設けたオリフィスと、前記昇圧手段のピ
ストンの加圧側と前記燃料タンクとを連通させる連通管
と、前記連通管に減圧制御を行なう電磁弁を設け、減圧
特性の改善をはかることに特徴がある。
【0014】この構成によれば、始動時の昇圧性能の向
上と、過渡運転時の減圧性能の向上、の両方を実現する
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明による実施例について、以
下図面を参照して説明する。図1は本発明の燃料噴射装
置の一実施例である。燃料は、燃料タンク50から低圧
燃料ポンプ51(LP)にて高圧燃料ポンプ101(H
P)の燃料導入口に、プレッシャレギュレータ52によ
り一定の圧力に調圧された燃料が導かれる。その後、高
圧燃料ポンプ101にて加圧され、HPの燃料吐出口か
らコモンレール53に向けて燃料が圧送される。コモン
レール53には、インジェクタ54が装着されている。
インジェクタ54は、エンジンの気筒数にあわせて装着
されていて、エンジンコントロールユニット(図示せ
ず、例えば図5のECU58)からの燃料噴射信号によ
り燃料を噴射する。なお、低圧燃料ポンプ51は電気モ
ータにより駆動され、高圧燃料ポンプ101はエンジン
の回転動力により駆動される。
【0016】10は昇圧手段を表わしている。加圧ピス
トン1はコモンレール53内に直接挿入可能に構成され
ており、押込むことでコモンレール53内の燃料を圧縮
して燃料圧力を上昇させる働きをする。ピストン4はシ
リンダ6に摺動可能に配置され、低圧燃料ポンプ51か
らの燃料圧力(Pf)により加圧ピストン1を押圧する
ように構成されている。本実施例では摺動部からの燃料
漏れを抑えるため、シール2および5を設けているが、
摺動隙間を十分に小さくすればこれらを不要にすること
もできる。また、ピストン4の初期位置を決める目的で
ばね3を装着しているが、これも必ずしも必要というも
のでもない。64は燃料ポンプ50への連通管である。
【0017】以上の構成により、以下動作を説明する。
エンジン始動時、まずエンジンキーをオンにすることで
低圧ポンプが駆動され、0.4MPa前後のフィード圧
力Pfが即座に発生する。このフィード圧力は高圧燃料
ポンプ101の燃料導入口に導かれるのと同時に、ピス
トン4にも作用して、加圧ピストン1(棒状部材)がコ
モンレール53内に押込まれる。これにより、高圧燃料
ポンプ101がエンジンによって駆動され、燃料圧力を
上昇させるよりも先に、コモンレール53内の燃料圧力
を高めておくことができる。この後、キーをスタートの
位置にしてスターターを回し始めることにより、高圧燃
料ポンプ101がエンジンにより起動されて燃料の圧送
が始まる。図1の場合は、既に加圧ピストン1によりコ
モンレール内の燃料圧力(Pc)が高められているの
で、短時間で所定の圧力(Pset)まで上昇させるこ
とができる。その結果、噴霧が微粒化され、始動性の向
上と排気ガスの清浄化を図ることができる。
【0018】なお、加圧ピストン1が昇圧可能な最大圧
力は、ピストン4の受圧面積A1と、加圧ピストン1の
受圧面積A2の比で決まる。フィード圧力をPfとする
と、吐出可能な最大圧力PfmはPfm=Pf×(A1
/A2)で表される。すなわち面積比の分だけフィード
圧力を増圧して加圧することができる。Pfmを、例え
ば通常運転中の平均動作圧力より低く設定しておくと、
運転中に加圧ピストン1が自動的に初期位置まで復帰
し、次回の始動に備えることができる。
【0019】ここで、これらの動作を図2のタイムチャ
ートにより説明する。図2の(A)はt1においてキー
オンされ、低圧燃料ポンプ51(LP)が駆動され、プ
レッシャーレギュレータ52により所定の圧力Pf(例
えば0.4MPa)に上昇した場合を示している。図2
の(B)は加圧ピストン1(棒状部材)の変位x(図1
参照)を示している。低圧燃料ポンプLPによりあらか
じめ定められた圧力PLにより昇圧手段10によって加
圧ピストン1がコモンレール内に押し込まれる変位をx
で表わしている。この場合はピストン1の変位の最大値
xmよりよりも少し小さい値まで変位した場合である。
そして、t2において高圧燃料ポンプHPが始動される
と、ピストン変位xは戻されるように作動することを表
わしている。また設定によっては点線で示したように、
HP始動後にピストン変位が変化し、元に戻されるよう
に動作する場合もある。
【0020】図2の(C)はコモンレール内の圧力Pc
の変化を示している。ピストン1が押し込まれることに
よってHPの始動に先立ってコモンレール53内の圧力
Pcは所定の圧力Pfmに上昇され、t2において高圧
燃料ポンプHPが駆動されると、コモンレール内の圧力
Pcは上昇する。しかし図2の例ではHPの始動に先立
って、LPの起動と昇圧手段10により所定の圧力Pf
mに昇圧されているからHPによる昇圧はPfmからに
なる。したがって、所定の圧力Psetに上昇する時間
が短時間で済むことになる。HPだけで昇圧する場合に
比較すると、略tsだけ昇圧時間が短縮されることにな
る。したがって燃料噴射のはじめから所定の燃料圧力
で、噴射を行うことができる。この場合は昇圧時間の短
縮だけでなく、微粒化噴霧特性にも効果がある。
【0021】エンジン始動時の燃料噴射圧力が低いと、
まずインジェクタからの燃料噴霧が十分に微粒化されな
いので着火され難くなる問題がある。さらに、インジェ
クタからの噴射流量も少なくなるので、必要な噴射量を
確保するのに長時間インジェクタを開弁しなければなら
ない。着火されなかった燃料噴霧はエンジンシリンダ内
面に付着してしまい、着火後にこれが蒸発するために、
混合ガス中のガソリン濃度が濃いリッチの状態になる。
この結果、大量のHCが排気ガス中に放出され、対環境
性の点から改善しなければならない問題が生じる。した
がって、エンジン始動時から所定の燃圧(例えば図2の
Pset)での燃料噴射ができれば、微粒化の促進によ
りエンジン始動性が向上するとともに、排気ガス中のH
Cの低減を図るこができる。
【0022】上記のように、エンジン始動時の昇圧特性
の向上は大きな利点があるが、キーデバイスとなる昇圧
手段が比較的大きなものとなるため、狭いエンジンルー
ム内への搭載が困難で、実用上は大きな課題となってい
た。本発明はこの点に着目し、昇圧手段の小形化を実現
している。
【0023】図3は本発明の燃料噴射装置の昇圧手段
と、従来の燃料噴射装置の昇圧手段を参考までに対比し
て示した図である。図3の(A)は本発明の場合のコモ
ンレールと昇圧手段を示している。これに対して図3の
(B)は従来の場合を示している。図3(B)では同軸
上に結合されたピストン4および小径ピストン1’と、
これを摺動可能に収容するシリンダ6および小径シリン
ダ6’からなる、いわゆる増圧器を用いていた。これに
対し、本発明の昇圧手段である図3の(A)の場合は、
加圧ピストン1を直接コモンレール53内に挿入するこ
とにより、従来例の小径シリンダ6’の部分を不要と
し、軸方向長さの大幅な短縮、小形化を可能にしたこと
に特徴がある。図3の(A)、(B)のLはピストンの
最大ストロークが同じ場合を示している。したがって本
発明は、この最大ストロークを同じにしたままで、昇圧
手段自体の軸方向長さを略半分に短縮できることがわか
る。しかも、従来例の小径シリンダ6’は内面加工とな
る上、細長い穴を長さLの全域に渡って高精度に仕上げ
る必要があるため、加工困難であるとともに加工時間が
長く、生産性が低いという問題がある。
【0024】これに対し、図3の(A)に示すような本
発明の昇圧手段では、加圧ピストン1の外形加工となる
ために、加工が容易で精度も出しやすい長所がある。さ
らに、従来例では小径シリンダ6’の断面積×長さL分
の体積が、本来不要ないわゆるデッドボリュームとなっ
ており、昇圧性低下の要因となっていたが、本発明では
これがない分、加圧する体積が小さくなり、昇圧性をよ
り向上させることができる。
【0025】上記図1、図3の(A)に示した本発明の
実施例では、上述したように加圧ピストン1を電気駆動
による低圧燃料ポンプLPからのフィード燃圧Pfによ
り押圧する構成であった。しかし、押圧手段は流体圧に
限らず、図4に示すような電気アクチュエータを用いて
もよい。
【0026】図4に本発明の、ピストン1の駆動部の、
他の実施例を示す。図4に示す燃料噴射装置は、昇圧手
段の駆動源としてモータを用いた場合である。モータ8
による回転動力をピニオンギヤ7とラックギヤ9により
直線運動に変換し、加圧ピストン1をコモンレール53
に押込んで燃料を加圧する構成である。この場合でも、
モータ8の起動は高圧燃料ポンプ101の起動に対し、
少なくとも同時か先行させることにより、始動時の昇圧
時間短縮をより効果的に行うことができる。なお、図4
の実施例では加圧ピストン1に対する往復動に対するシ
ールを、シール2、2’の2重とし、間を連通管62に
よりタンク50(大気圧)に連通させることにより、燃
料の外部漏れに対する信頼性向上を図っている。
【0027】上記のように、ピストン1の押圧源として
モータ等を用いるのも容易であるが、図1、3に示した
流体圧方式のほうが、昇圧手段全体を小形にできる上、
元々ある低圧ポンプを利用するため追加部品が少なく、
合理的で優れているといえる。
【0028】さて、以上の実施例では始動時の昇圧特性
向上のみに着目したものである。しかし、昇圧特性に加
え、減圧特性も改善する必要がある。図5は本発明の燃
料噴射装置の他の実施例で、昇圧性向上に加え、過渡運
転時の減圧特性の向上も図ったものである。先に説明し
た通り、筒内噴射エンジンでは運転状態に応じて燃料圧
力を変化させる方式が多く用いられている。特に、高圧
燃料ポンプを可変容量型として、ポンプの容量制御によ
り燃料圧力を可変に制御する方式のシステムでは、昇圧
はポンプの吐出量を増やすことにより容易に行えるが、
減圧はインジェクタからの燃料噴射に依存せざるを得な
い。このため、減圧を急速に行うことは難しい。例えば
坂道を高速で登りきった後に一気に減速して低速走行に
移るような、高速・高負荷の高燃圧の状態から低速・低
負荷の低燃圧の状態に切換える場合が該当する。この切
り替えは、インジェクタからの燃料噴射量もごく微量に
なるから、減圧に多大な時間を要するとともに、目標圧
力とのずれにより所望の燃焼性能が得られないという問
題がある。
【0029】図5の実施例は、図1の実施例に加え、低
圧ポンプ51からピストン4に至る通路の途中にオリフ
ィス57を設け、さらにピストン4の加圧側の燃料を、
電磁弁55を通して燃料タンク50へと導く連通管66
を設けたことに特徴がある。この場合は、例えば加圧ピ
ストン1の吐出可能な最大圧力Pfmを運転中の最高圧
力よりも高く設定しておく。これにより加圧ピストン1
およびピストン4は運転中常にフルストロークでコモン
レール53内に挿入された状態となる。
【0030】この状態で電磁弁55を開放すると、連通
管66を介してタンク50に開放されてピストン4の加
圧室の圧力が下がる。そして、加圧ピストン1は即座に
コモンレールから抜け出る(戻される)。その結果、コ
モンレール53内の迅速な減圧が行われる。なお、オリ
フィス57は電磁弁55を開放した際に、低圧燃料ポン
プ51からの高圧燃料ポンプ101へのフィード圧が低
下しないよう設けたものである。電磁弁55への入力
は、コモンレール内圧力Pcを圧力センサ56等により
検出した情報に基づき、エンジンコントロールユニット
58により行われる。この電磁弁開閉タイミングをコン
トロールすることで、任意の圧力への減圧が可能とな
る。
【0031】上記図5の動作を説明するためのタイムチ
ャートを図6に示した。図6の(A)は電磁弁55の開
閉を表わしている。時間t3で電磁弁55に開信号が印
加されると、電磁弁55が開き、t4で信号がオフにな
ると電磁弁は閉じる。図6の(B)はフィード圧力Pf
の変化を表わしている。オリフィス57があるために電
磁弁55が開放されてもPfは同図aのようにあまり減
圧されない。これに対してオリフィス57がないと、同
図bのように減圧される。bのような場合は高圧ポンプ
HPの入り口圧力にも影響を与えるので、オリフィス5
7を設けて高圧ポンプHPへの影響をできるだけ軽減す
る必要がある。これによって、電磁弁55、連通管66
により減圧されるから、コモンレール内圧力Pcの減圧
効果も大きくなる。図6の(C)は加圧ピストン1の変
位を表わし、電磁弁55の開放作動により連通管66に
よる減圧により、t3の位置から戻される形になる。図
6の(D)は、コモンレール内圧力Pcの圧力変化を示
していて、t3以降は急激に減圧されることが分かる。
【0032】図5のような場合は、昇圧ピストン1の動
作でPset値まで昇圧できるような場合の方が減圧効
果は大きい。例えば図1のような場合には、図2に示し
たように、Pfmの範囲で減圧制御を行うことになり、
減圧範囲は狭くなる。もちろんPfmの範囲ではあるが
減圧作用の迅速化に寄与することができる。
【0033】本発明の実施例の構成によれば、始動時の
昇圧性能の向上と、過渡運転時の減圧性能の向上を同時
に実現することができる効果がある。なお、電磁弁で直
接コモンレール内の燃料をタンクに放出させるような方
法もあり得るが、この場合は電磁弁を高圧に耐えうるも
のにする必要がある。
【0034】以上説明したように、本発明によれば、エ
ンジン始動時の燃料の昇圧特性を向上させることができ
るので、エンジン始動性が向上するばかりでなく、排気
ガスの清浄化を促進することができる。また、昇圧手段
自体をコンパクトに構成できるので、空きスペースの狭
いエンジンルーム内への搭載が容易になる。さらに、エ
ンジンの過渡運転時の減圧特性も改善できるから、常に
所望とする燃料圧力に、迅速に対応制御することがで
き、最適な燃焼状態を得て車両の運動性能と燃費を向上
できる効果がある。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、昇圧機構の小形化によ
りエンジンルーム内への搭載性を向上させると共に、エ
ンジン始動性の向上と排気ガスの清浄化を図ることがで
きる。さらに、過渡運転時の減圧時間の短縮も図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料噴射装置の一実施例を示す図であ
る。
【図2】図1における動作を説明するタイムチャートを
示している。
【図3】本発明と、従来例の燃料噴射装置の昇圧手段
の、概略寸法比較図を示している。
【図4】本発明の昇圧手段の駆動源を、モータ駆動にし
た場合の本発明の他の実施例を示している。
【図5】本発明の燃料噴射装置において、減圧特性を改
善する実施例を示す図である。
【図6】図5の動作を説明するためのタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1…加圧ピストン、2…シール、3…ばね、4…ピスト
ン、5…シール、6…シリンダ、7…ピニオンギヤ、8
…モータ、9…ラックギヤ、10…昇圧手段、50…燃
料タンク、51…低圧燃料ポンプ、52…プレッシャレ
ギュレータ、53…コモンレール、54…インジェク
タ、55…電磁弁、56…圧力センサ、57…オリフィ
ス、58…コントロールユニット、64、66、62…
連通管、101…高圧燃料ポンプ、LP…低圧燃料ポン
プ、HP…高圧燃料ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 55/00 F02M 55/00 D 55/02 350 55/02 350E 350U F02N 17/08 F02N 17/08 Z (72)発明者 徳尾 健一郎 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 高尾 邦彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 山田 裕之 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AC09 AD12 BA14 BA19 BA26 BA67 CB07U CB11 CB13T CB13U CB16 CC01 CD01 CD02 CD03 CD26 CD29 CE22 DB01 3G301 HA01 HA04 HA06 JA03 JA23 JA26 KA01 KA16 LC01 LC03 LC08 MA28 ND02 PB08A PB08Z PF16Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料をタンクから燃料を移送する低圧燃料
    ポンプと、前記低圧燃料ポンプより吐出された燃料をさ
    らに加圧してコモンレールに供給する高圧燃料ポンプ
    と、前記コモンレールに蓄圧された燃料を噴射する燃料
    噴射弁とを備えたエンジンの燃料噴射装置において、前
    記低圧燃料ポンプの吐出側に接続される加圧シリンダ
    と、ピストンと、前記ピストンに取り付けられ前記コモ
    ンレール内に挿入される棒状部材とから構成される加圧
    手段を具備したことを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記加圧手段の加圧シリンダは前記コモンレールと一体
    に構成されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記加圧手段の加圧シリンダは前記高圧ポンプの吐出口
    とは対向する位置に前記コモンレールと一体に構成した
    ことを特徴とする燃料噴射装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記昇圧手段は、エンジン始動時は前記高圧燃料ポンプ
    の始動と同時かあるいは先行して作動することを特徴と
    する燃料噴射装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の燃料噴射装置において、
    前記昇圧手段は、モータにより駆動されるものであるこ
    とをを特徴とする燃料噴射装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の燃料噴射装置におい
    て、、前記低圧燃料ポンプから前記昇圧手段に至る通路
    に設けたオリフィスと、前記昇圧手段のピストンの加圧
    側と前記燃料タンクとを連通させる連通管と、前記連通
    管に減圧制御を行なう電磁弁を設けたことを特徴とする
    燃料噴射装置。
JP2000308044A 2000-10-06 2000-10-06 燃料噴射装置 Pending JP2002115619A (ja)

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