JPH0642810A - 電気温水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気温水器の沸き上げ動作を確認できるとと
もに、電気温水器の異常を速やかに検知して報知できる
経済的な電気温水器を提供する。 【構成】 安全弁８に接続された排水用配管１２または
配管１２の先端部の近傍に、配管１２を通った水を検知
して検知信号を制御装置１３に送る水検知手段１７およ
び報知手段１９を設け、加熱ヒータ２への給電を開始し
てから所定時間経過しても水検知手段１７から水検知信
号が送られてこないときは、制御装置１３が電気温水器
の異常と判断して報知手段１９を作動させるものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電気温水器に係り、
さらに詳しくは、電気温水器の安全弁からの水を検知す
る水検知手段と、電気温水器の異常を報知する報知手段
等を備えた電気温水器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来の電気温水器の構成説明図で
ある。図において、１は貯湯用のタンク、２はタンク１
内に配設されタンク１内の水を加熱するヒータ、３はタ
ンク１の下方に接続されタンク１内に水を供給する給水
管で、給水用手動弁４および逆止弁機能を有する減圧弁
５が接続されており、先端部には水源となる水道管等が
接続されている。６はタンク１の上方に接続されタンク
１内で沸き上げられた湯を給湯する給湯管で、空気抜き
弁７および安全弁８が接続されており、先端部には蛇口
（図示せず）が接続されている。９はタンク１の下方に
接続されタンク１内の水を排水する排水管で、排水用手
動弁１０が接続されている。１１は排水溝、１２は水の
沸き上げによる水の体積膨脹の膨脹分を排水する配管
で、安全弁８に接続されており、配管１２および排水管
９の先端部は排水溝１１に導かれている。

【０００３】１３は電気温水器の沸き上げ制御を行う制
御装置、１４はタンク１の下方に配設されタンク１内の
水の温度を検出する温度センサで、ヒータ２および温度
センサ１４は制御装置１３に接続されており、温度セン
サ１４からの情報によりヒータ２の給電を制御する構成
となっている。１５は深夜電力用タイムスイッチ（図示
せず）を介してヒータ２および制御装置１３等に深夜電
力を供給する電源、１６はヒータ２への給電をスイッチ
の開閉制御によって操作する開閉制御部で、スイッチの
開閉操作は制御装置１３によって制御されている。

【０００４】このように構成した電気温水器は、まず、
電気温水器を排水用手動弁１０を閉じるとともに給水用
手動弁４を開いた状態にして、給水管３からタンク１内
に給水し、タンク１内の空気は空気抜き弁７から排出さ
れる。ついで、タンク１内が満水になり深夜電力の時間
帯になると、電源１５から制御装置１３へ電力が供給さ
れ、同時に、開閉制御部１６のスイッチが閉じてヒータ
２に給電される。そして、予め設定した沸き上げ温度に
タンク１内の水が沸き上がるように、温度センサ１４で
タンク１内の水の温度を検出して検出温度を制御装置１
３へ送り、この情報から制御装置１３はヒータ２への給
電を制御して水を沸き上げる。この時、タンク１内の水
の温度上昇に伴って水の体積は膨脹し、タンク１の内圧
は上昇するので、タンク１内で必要以上の圧力が生じな
いように、膨脹分の水は安全弁８から配管１２を通って
排水溝１１へ排水される。

【０００５】タンク１内の水が沸き上げ設定温度になる
と、開閉制御部１６のスイッチが開いてヒータ２への給
電が遮断され、電気温水器は給湯管６からの給湯可能状
態となる。そして、給湯管６から給湯されると同時に、
給湯された分の水が給水管３からタンク１内に給水さ
れ、上述したように電気温水器の水の沸き上げを繰り返
す。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
気温水器は、ヒータ２の加熱によるタンク１内の水の温
度上昇に伴って水の体積が膨脹し、タンク１内で必要以
上の圧力が生じないように、安全弁８が開いて膨脹分の
水を配管１２から排水していた。しかしながら、安全弁
８の故障で弁が閉じないなどの障害が起こった場合も、
タンク１内で沸き上げられた湯は安全弁８から排水され
てしまい、加熱が正常に行われた場合の安全弁８からの
排水であるのか、あるいは、安全弁８の故障による排水
であるのかがわからず、不便であった。また、安全弁８
の故障による排水の場合、タンク１内で沸き上げられた
湯を大量に排水させてしまうので、水や電力、時間等を
無駄にしており、不経済であった。

【０００７】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、電気温水器の沸き上げ動作を確
認できるとともに、電気温水器の異常を速やかに検知し
て報知できる経済的な電気温水器を提供することを目的
をしたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係る電気温水
器は、タンクの下方に接続された給水管と、タンクの下
方に接続された排水管と、タンクの上方に接続され安全
弁等が接続された給湯管と、タンク内に配設された加熱
ヒータと、タンク内の水の沸き上げ等を制御する制御装
置とを備えた電気温水器において、安全弁に接続された
排水用配管または配管の先端部の近傍に、配管を通った
水を検知して検知信号を制御装置に送る水検知手段を設
けるとともに、水検知手段の情報により電気温水器の異
常を検知するものである。また、水検知手段の情報によ
り電気温水器の異常を報知する報知手段を設けたもので
ある。

【０００９】

【作用】タンク内が満水になり深夜電力の時間帯になる
と、制御装置および加熱ヒータに電力が供給され、タン
ク内の水を沸き上げる。この時、温度上昇に伴って水の
体積は膨脹し、膨脹分の水は安全弁から排水されて水検
知手段で検知される。そして、加熱中に水が検知されな
かった場合は、加熱ヒータ等の故障を検知して報知手段
で報知し、水が沸き上がり一定の時間が経過した後に水
が検知された場合は、安全弁の故障を検知して報知手段
で報知する。

【００１０】

【実施例】図１はこの発明の実施例の構成説明図、図２
はその要部の拡大図である。なお、図３で説明した従来
例と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省
略する。

【００１１】図において、１７は排水溝１１内の配管１
２の先端部の近傍に配設された水センサで、水切れが良
いように斜めに配置された絶縁板１７ａ上には、対向し
かつ櫛歯状に形成された電極１８が設けられており、こ
の電極１８間に水が流れると電極１８間のインピータン
スが変化して安全弁８からの水を検知し、この検知信号
を信号線１８ａによって制御装置１３に送る構成となっ
ている。１９は制御装置１３に接続されたランプ、ブザ
ーなどからなる報知器で、水センサ１７からの情報によ
ってヒータ２あるいは安全弁８等の電気温水器の故障を
報知する。

【００１２】次に、この発明の作用について説明する。
まず、電気温水器を排水用手動弁１０を閉じるとともに
給水用手動弁４を開いた状態にして、給水管３からタン
ク１内に給水し、タンク１内の空気は空気抜き弁７から
排出される。ついで、タンク１内が満水になり深夜電力
の時間帯になると、電源１５から制御装置１３へ電力が
供給され、同時に開閉制御部１６のスイッチが閉じてヒ
ータ２に給電されてタンク１内の水を加熱する。そし
て、予め設定した沸き上げ温度になるように温度センサ
１４でタンク１内の水の温度を検出して検出温度を制御
装置１３へ送り、制御装置１３は送られた情報によって
ヒータ２への給電を制御して水を沸き上げる。タンク１
内の水が沸き上がると、開閉制御部１６のスイッチが開
いてヒータ２への給電が遮断され、電気温水器は給湯管
６からの給湯可能状態となる。

【００１３】加熱中、タンク１内の水の温度上昇に伴っ
て水の体積は膨脹し、膨脹分の水は安全弁８から排水溝
１１へ排水され、排水された水が水センサ１７の絶縁板
１７ａ上の電極１８間を流れて、水センサ１７は安全弁
８からの水を検知し、検知信号を信号線１８ａで制御装
置１３へ送る。そして、ヒータ２の給電が遮断されるま
での間、あるいは、ヒータ２の給電が遮断された後の一
定の時間内に水が検知された場合は、電気温水器の水の
沸き上げ動作、つまり、ヒータ２の加熱が正常に行われ
ていると判断されて、そのままヒータ２による水の加熱
を行い、水が検知されなかった場合は、ヒータ２の加熱
が正常に行われていないと判断されて、報知器１９で電
気温水器の加熱に異常があることを報知する。

【００１４】また、ヒータ２の給電が遮断されて一定の
時間以降に水センサ１７によって水が検知された場合
は、安全弁８に故障があると判断されて、報知器１９で
安全弁８に異常があることを報知する。

【００１５】なお、上述の実施例では水センサ１７を排
水溝１１内の配管１２の先端部の近傍に配設し、安全弁
８から排水された水を検知して電気温水器の故障を報知
器１９で報知する場合を例示して示したが、水センサ１
７を配管１２内に設けてもよく、また、配管１２と空気
抜き弁７を接続して空気抜き弁７からの排水を検知し、
空気抜き弁７の故障等を検出するようにしてもよい。

【００１６】

【発明の効果】以上のようにこの発明は、安全弁に接続
された排水用配管または配管の先端部の近傍に、配管を
通った水を検知して検知信号を制御装置に送る水検知手
段を設けるとともに、水検知手段の情報により電気温水
器の異常を検知するので、電気温水器の沸き上げ動作を
確認できるとともに、加熱ヒータや安全弁等の電気温水
器の故障を確実に検知することができる。

【００１７】また、水検知手段の情報により電気温水器
の異常を報知する報知手段を設けたので、水や電力、時
間等を無駄にすることなく速やかに電気温水器の異常を
報知することができ、経済的な電気温水器を得ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例の構成説明図である。

【図２】図１の要部の拡大図である。

【図３】従来の電気温水器の構成説明図である。

【符号の説明】

１ タンク ２ ヒータ ３ 給水管 ６ 給湯管 ８ 安全弁 ９ 排水管 １１ 排水溝 １２ 配管 １３ 制御装置 １７ 水センサ １７ａ 絶縁板 １８ 電極 １９ 報知器

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【手続補正書】

【提出日】平成４年９月２２日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００８

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係る電気温水
器は、タンクの下方に接続された給水管と、タンクの下
方に接続された排水管と、タンクの上方に接続され安全
弁等が接続された給湯管と、タンク内に配設された加熱
ヒータと、タンク内の水の沸き上げ等を制御する制御装
置とを備えた電気温水器において、安全弁に接続された
排水用配管または配管の先端部の近傍に、配管を通った
水を検知して検知信号を制御装置に送る水検知手段およ
び報知手段を設け、加熱ヒータへの給電を開始してから
所定時間経過しても水検知手段から水検知信号が送られ
てこないときは、制御装置が電気温水器の異常と判断し
て報知手段を作動させるものである。また、安全弁に接
続された排水用配管または配管の先端部の近傍に、配管
を通った水を検知して検知信号を制御装置に送る水検知
手段および報知手段を設け、加熱ヒータへの給電を停止
してから所定時間経過しても水検知手段から水検知信号
が送られてくるときは、制御装置が電気温水器の異常と
判断して報知手段を作動させるものである。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】

【発明の効果】以上のようにこの発明は、安全弁に接続
された排水用配管または配管の先端部の近傍に、配管を
通った水を検知して検知信号を制御装置に送る水検知手
段および報知手段を設け、加熱ヒータへの給電を開始し
てから所定時間経過しても水検知手段から水検知信号が
送られてこないときは、制御装置が電気温水器の異常と
判断して報知手段を作動させるので、電気温水器の沸き
上げ動作を確認できるとともに、加熱ヒータや安全弁等
の電気温水器の故障を確実に検知することができる。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１７

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１７】また、安全弁に接続された排水用配管また
は配管の先端部の近傍に、配管を通った水を検知して検
知信号を制御装置に送る水検知手段および報知手段を設
け、加熱ヒータへの給電を停止してから所定時間経過し
ても水検知手段から水検知信号が送られてくるときは、
制御装置が電気温水器の異常と判断して報知手段を作動
させるので、水や電力、時間等を無駄にすることなく速
やかに電気温水器の異常を報知することができ、経済的
な電気温水器を得ることができる。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タンクの下方に接続された給水管と、タ
   ンクの下方に接続された排水管と、タンクの上方に接続
   され安全弁等が接続された給湯管と、タンク内に配設さ
   れた加熱ヒータと、タンク内の水の沸き上げ等を制御す
   る制御装置とを備えた電気温水器において、 前記安全弁に接続された排水用配管または該配管の先端
   部の近傍に、該配管を通った水を検知して該検知信号を
   前記制御装置に送る水検知手段を設けるとともに、該水
   検知手段の情報により電気温水器の異常を検知すること
   を特徴とする電気温水器。
2. 【請求項２】 前記水検知手段の情報により電気温水器
   の異常を報知する報知手段を設けたことを特徴とする請
   求項１記載の電気温水器。