JPH0642209U - パスポートカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案はパスポートの迅速な提示を可能とする
とともに、取り出し易く、かつ収納時には脱落など紛失
を生じることなく、しかもパスポート以外の物を収納す
るスペースを有するパスポートカバーの提供を目的とす
る。 【構成】２つ折り自在のパスポートカバー本体２の側端
部に、パスポート３の表紙を挿入保持する袋状収納部１
２の一端を接着し、その開口部がパスポートカバー本体
２の内側となるように構成する。またパスポートカバー
本体２には、おもて表紙及びうら表紙の各内面にそれぞ
れ内側に開口した収納部７、８を設け、一方の収納部７
上にさらに収納ポケット１６を、さらにパスポートカバ
ー本体２に設けられる収納部８上に、開口部がパスポー
トカバー本体２の折り方向に対して直交方向に開口した
カード用収納ポケット１７を設けてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はパスポートの表紙を保護するパスポートカバーに係り、とくにパスポ ートの提示を迅速にするとともに、パスポートを取り出し易く、かつ収納時には 脱落など紛失を生じさせないパスポートカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、外的な要因として、例えばパスポートの表紙の汚れや損傷を防止す るためにカバーが用いられている。その構造は、実開昭４８−６７８２６号、実 開昭５４−１３６０２９号、実開昭５９−１６４７７２号に記載される手帳や本 などのカバーのようにおもて表紙、うら表紙の各内面にそれぞれ対向するように 内側に開口したポケット状の収納部を形成し、この収納部にパスポートの表紙を 挿入、保持するようなものである。

【０００３】 また実公平４−３００６８号のように上述の表紙の各内面にそれぞれ対向する ように内側に開口したポケット状の収納部の一つにパスポートの表紙の一方を収 納するとともにパスポートの他方の表紙巻き込み用の透明柔軟シート製カバーを 取り付けたものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、近年パスポートに国籍、氏名、有効期間などの記載事項を国際規格 でコード化して印字し、これを光学読み取り機で読み取り、チェックする方式が 取り入れられている。このコード化された記載事項はパスポートのおもて表紙の 見返し部分に印字されており、読み取りの際には光学読み取り機にセットされな ければならない。 つまり、パスポートのコード化された記載事項は光学的に読み取られるため、 従来のパスポートカバーでは、記載事項部分にカバーの一部がかかり、読み取り エラーが生じる可能性がある。

【０００５】 さらに従来のパスポートカバーの記載事項が記載されないうら表紙のみをポケ ット状の収納部に挿入、保持させることが考えられるが、パスポートカバーはの サイズは大きすぎるとパスポートが脱落するおそれがあるため、パスポートのサ イズにほぼ一致する大きさであり、パスポートカバーからパスポートを取り出す 際に収納部に保持されている表紙が収納部の周辺に引っ掛かり、取り出し難いこ とがあり、またこのパスポートカバーにパスポートを入れようとするときに、サ イズがほぼ一致する大きさであるため、入れにくいだけでなくパスポートの表紙 を傷めることがあるように、パスポートの出し入れに難点がある。

【０００６】 さらに実公平４−３００６８号は紛失防止のためにパスポートの他方の表紙巻 き込み用の透明柔軟シート製カバーを取り付けて、パスポートの脱落防止に役立 っていると考えられるが、パスポートの出し入れには手間がかかり、とくに光学 読み取り用記載事項が印字表示されたパスポートでは、記載事項印字面を露出さ せる必要があるため、取り出しに時間がかかる欠点を有する。

【０００７】 また、おもて表紙、うら表紙の各内面にそれぞれ対向するように内側に開口し たポケット状の収納部を形成し、この収納部にパスポートの表紙を挿入、保持す る構造のパスポートカバーは、片面または両面をパスポートの収納に使用するた め、他の物を収納するスペースが少ないという問題点を有する。

【０００８】 そこで、本考案はパスポートの提示を迅速にするとともに、パスポートを取り 出し易く、かつ収納時には脱落など紛失を生じることなく、しかもパスポート以 外の物を収納するスペースを有するパスポートカバーの提供を目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、２つ折り自在のパスポートカバー本体の側端部に、パスポートの表 紙を挿入保持する袋状収納部の一端を取り付け、該袋状収納部の開口部がパスポ ートカバー本体の内側となるように前記袋状収納部を配置したパスポートカバー であり、またパスポートカバー本体のおもて表紙及びうら表紙の各内面にそれぞ れ内側に開口した収納部を設け、該収納部上に前記袋状収納部を配置したパスポ ートカバーであり、さらにパスポートカバー本体に設けられる収納部上に、開口 部が前記パスポートカバー本体の折り方向に対して直交方向に開口したカード用 収納部を設けたパスポートカバーである。

【００１０】

【作用】

本考案によれば、２つ折り自在のパスポートカバー本体の側端部に接続された 袋状収納部の開口部にパスポートの表紙を挿入保持するようにしたもので、パス ポートのうら表紙を一端がパスポートカバー本体の側端部に接続された袋状収納 部に差し込むことにより装着を完了するものである。

【００１１】

【実施例】

本考案の実施例を図面を用いて詳細に説明する。 図１は本考案のパスポートカバーの斜視図であり、図２はパスポートを外した 状態での斜視図であり、図３は図２のＡ−Ａ線における本考案のパスポートカバ ーの展開時の断面図である。

【００１２】 図１、図２、図３に示すように、本考案のパスポートカバー（１）は パスポ ートカバー本体（２）としてパスポート（３）の表紙よりわずかに大きいサイズ の塩化ビニルなど軟質の熱可塑性合成樹脂からなる外面シート（４）と、外面シ ート（４）の内面にほぼ半分の大きさの内面シート（５）とその対向する側に外 面シート（４）の半分よりも小さいサイズの同様に熱可塑性合成樹脂からなる内 面シート（６）をそれぞれ積層し、外面シート（４）と内面シート（５）、（６ ）のそれぞれ上下両辺と外辺を熱融着することにより、収納部（７）、（８）を 形成している。外面シート（４）は滑り防止と意匠性向上のためにその表面にフ ェルト状の起毛、又は、しぼ状の模様、柄が形成されている。また外面シート（ ４）は皮革、布などの素材により構成してもよく、図示されないがこれに上記し た熱可塑性合成樹脂シートを内側シートとして重ね合わせた二重構造としてもよ い。なお、内面シート（５）、（６）は収納物が判別できるように透明または半 透明とするとよい。

【００１３】 さらに、パスポートカバー本体（２）には、外面シート（４）のほぼ半分の大 きさの熱可塑性合成樹脂からなる上面シート（９）、下面シート（１０）の２枚 のシートを重ね合わせ、少なくともその上下両辺を熱融着せしめ、その外辺を収 納部（７）が形成されたパスポートカバー本体（２）の側端部に熱融着し、パス ポート（３）のうら表紙（１１）を挿入保持する袋状収納部（１２）を形成して なり、袋状収納部（１２）の開口部がパスポートカバー本体（２）の内側中央を 向くように配置される。この袋状収納部（１２）の側端部がパスポートカバー本 体（２）の側端部に接続されているため、袋状収納部（１２）をある程度任意に 可動させることができる。袋状収納部（１２）を形成する上面シート（９）、下 面シート（１０）のいずれか一方に切り欠き（１３）を設けることによりパスポ ート（３）のうら表紙（１１）の挿抜を容易にしている。

【００１４】 また、内面シート（５）、（６）にそれらよりも小さいサイズの熱可塑性合成 樹脂からなるシート（１４）、（１５）をそれぞれ重ね合わせ、外面シート（４ ）との下辺及び外辺と熱融着してなる収納ポケット（１６）と、外面シート（４ ）の下辺及び外辺と、内面シート（６）の開口部側辺と熱融着してなるパスポー トカバー本体の折り方向に対して直交方向に開口したカード用収納ポケット（１ ７）を形成することにより、航空券、搭乗券、手荷物引換え証等、テレフォンカ ード、クレジットカード等を収納することが可能である。なお、これら収納ポケ ット（１６）とカード用収納ポケット（１７）は上記の収納部（７）、（８）と 同時に構成する各シートを熱融着することで一度に形成することができる。これ らシート（１４）、（１５）も収納物が判別できるように透明または半透明とす るとよい。

【００１５】 パスポートカバー本体（２）の上辺側に小孔（１８）を設け、小孔（１８）を 通して紐（１９）を取り付けることにより、パスポートカバー（１）、すなわち パスポートの紛失防止を図ることも可能である。 なお、パスポートカバー本体（２）上に形成される各種収納部は任意に設ける ことが可能であり、上記した実施例に限定されるものではない。

【００１６】

【考案の効果】

以上述べたように本考案のパスポートカバーは、図１に示すように２つ折り自 在のパスポートカバー本体の側端部に形成された袋状収納部の開口部にパスポー トの表紙を挿入保持するようにしたもので、図２のようにパスポートのうら表紙 を一端がパスポートカバー本体の側端部に形成された袋状収納部に単に差し込む ことにより容易に装着でき、パスポートカバー本体の側端部に形成された袋状収 納部からパスポートのうら表紙を袋状収納部を曲げることなく容易に取り外すこ とができる。パスポートを収納する袋状収納部がパスポートカバー本体、とくに 外面シートに直に形成されないため、パスポートカバーそのものの折り曲げ性、 パスポートの挿抜の容易性を考慮する必要がなく、しかもパスポートの提示を迅 速にするとともに、パスポートを取り出し易く、かつ収納時には脱落など紛失を 生じることないという効果とともに、パスポートカバー本体にパスポート以外の 物を収納するスペースを従来のパスポートカバーより多く設けることが可能であ るとする効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のパスポートカバーの斜視図である。

【図２】パスポートを外した状態での本考案のパスポー
トカバー斜視図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線における本考案のパスポートカ
バーの展開時の断面図である。

【符号の説明】

１ パスポートカバー ２ パスポートカバー本体 ３ パスポート ４ 外面シート ５ 内面シート ６ 内面シート ７ 収納部 ８ 収納部 ９ 上面シート １０ 下面シート １１ うら表紙 １２ 袋状収納部 １３ 切り欠き １４ シート １５ シート １６ 収納ポケット １７ カード用収納ポケット １８ 小孔 １９ 紐

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２つ折り自在のパスポートカバー本体の
   側端部に、パスポートの表紙を挿入保持する袋状収納部
   の一端を取り付け、該袋状収納部の開口部がパスポート
   カバー本体の内側となるように前記袋状収納部を配置し
   たことを特徴とするパスポートカバー。
2. 【請求項２】 前記パスポートカバー本体のおもて表紙
   及びうら表紙の各内面にそれぞれ内側に開口した収納部
   を設け、該収納部上に前記袋状収納部を配置したことを
   特徴とする請求項１記載のパスポートカバー。
3. 【請求項３】 前記パスポートカバー本体に設けられる
   収納部上に、開口部が前記パスポートカバー本体の折り
   方向に対して直交方向に開口したカード用収納部を設け
   たことを特徴とする請求項２記載のパスポートカバー。