JPH0521430Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、会つた人に渡す名刺部分を名刺面と
して位置づけた名刺台紙と、このとき会つた人か
ら受取つた名刺を収納する収納空間を設けた保管
台紙を一対とすることによつて、後日知人の名刺
を整理するに便利なようにした名刺整理具に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、初対面の人に会つたときには、自分の名
刺をこの会つた人に渡すと、同時に相手から相手
の名刺を受取り、この受取つた名刺を自分の勤め
る事業所や自宅に持ち帰つたのち、市販されてい
る名刺ホルダーに例えばアイウエオ順にする等し
て整理保管している。

〔考案が解決しようとする課題〕

こうして受取つた名刺を整理するときには、例
えば所定の時間内に少数の初対面の人にしか会わ
ないような場合には問題はないものの、パーテイ
会場や見本市会場等所定の時間内に多数の初対面
の人に会うような場合には整理に手間どるばかり
でなく、最悪のときには後日相手の識別も不可能
になるという問題がある。

これに対処するため、受取つた名刺に直接書込
むことが行われているが、こうすることには感情
面で抵抗感があるだけでなく、受取つた名刺を汚
損してしまう結果にもなりかねない。

かかる従来の問題点に鑑みて考案されたのが本
考案の名刺整理具であつて、所定の時間内に多数
の初対面の人に会うような場合であつても受取つ
た名刺の整理を即座になしえて、口実の整理保管
を容易になしうることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

こうした目的を達成するため、本考案では、会
つた人に渡す名刺部分としての名刺面を有する名
刺台紙と、受取つた名刺の収納空間を表面又は裏
面に設け、他方の面には記載面を設けてなる受取
つた名刺の保管台紙とよりなり、両者を一対にし
て止着してなる名刺整理具を提供せんとするにあ
る。

又、初対面の人に会ったときに自分の名刺を渡
しやすくするため、名刺面の側部にミシン目を設
けるとともに、一方受取つた名刺は保管台紙に収
納したまま長期にわたつて汚損しない状態で整理
保管しうるように受取つた名刺の収納空間を台紙
の裏面に透明なシートを側方のみを開放して周囲
三方を接着又は熱溶着して設けるものである。

更に、渡す名刺と受取つた名刺の照合をより容
易にするため、名刺として渡す名刺台紙の名刺面
と保管台紙の適所に同一番号をあらかじめ付して
おき、しかもこのような一対の名刺台紙と保管台
紙を一つの表紙中に多数通し番号順にして綴込ん
で多数の初対面の人に会つたときでも対処しうる
ようにしたものも適宜採用される。

又、名刺の側部にミシン目が残存することに支
障があるときには、名刺面のみからなる名刺台紙
を用い、この名刺台紙を保管台紙の受取つた名刺
の収納空間にあらかじめ仮収納しておくようにす
るものであり、このときにも名刺台紙と保管台紙
の適所に同一番号を付しておけば後日の整理に便
利となる。

〔作用〕

而して、初対面の人に会つたときには、一対と
なつた名刺台紙と保管台紙から自分の名刺となる
名刺台紙の名刺面をミシン目を利用して切り離し
たり、又は受取つた名刺の収納空間に仮収納され
た名刺台紙を取出したりして相手に渡すと、同時
に相手から相手の名刺を受取り、この受取つた名
刺を保管台紙の収納空間に収納し、且つ収納空間
の反対側の記載面には年月日、場所や他の状況等
を記載して後日の整理保管に役立てるものであ
る。

そして、一対の名刺台紙の名刺面と保管台紙の
適所に同一番号が付してあるときには、例えば相
手に渡した名刺としての名刺面に付した番号を確
認することで、自分の側に残る保管台紙に付され
た番号と照合すれば、この記載面に記載された事
項から相手の初対面時における状況を仮に名前を
忘れていた場合でも知ることができるのである。

〔実施例〕

本考案の名刺整理具を添付の図面にもとづき更
に説明する。

まず、第１図にはこの名刺整理具の一例を斜視
図として示しているが、この名刺整理具Ａは図中
１として示される会つた人に渡す名刺部分を位置
づけた名刺台紙と図中２として示される会つた人
から受取つた名刺を収納し、しかもその状況を記
載するようにした保管台紙の両者を一対にして止
着して構成されるものである。

図示した実施例では、この一対のものを表紙３
中に多数ステツチヤー止め４して綴込んだものを
示している。

この名刺台紙１は、第１図並びに第２図に示す
ように一側、図中では左側に綴代となる延設部５
を設け、他側、図中では右側を会つた人に渡す名
刺部分としての名刺面６とするとともに、延設部
５と名刺面６の境界線に名刺面６を名刺として会
つた人に渡す際の切り離し用のミシン目７を設け
た稍厚手の紙製のものである。

ここで、名刺として会つた人に渡す名刺面６全
体は通常の名刺と同じく90mm×55mmの大きさにす
るのが望ましく、又延設部５は表紙３中に綴込む
数量や名刺面６の切り離し等に鑑み、その大きさ
を適宜設定するのが望ましいといえる。

一方、保管台紙２は前記名刺台紙１と略同一の
大きさ並びに形状とし、しかも名刺台紙１に設け
たミシン目７に対応する位置関係にミシン目８を
設けた厚手の紙製台紙であつて、この台紙の裏面
の他側、第１図中では右側背面、第３図中では左
側に透明な合成樹脂製のシート９をミシン目８と
反対側のみを開放して周囲三方を接着して受取つ
た名刺の収納空間１０を設け、これとミシン目８
を間にはさんだ反対側を延設部１１とするととも
に、台紙の表面の他側、即ち収納空間１０の反対
面には年月日や場所を刷りこんだ記載面１２を設
けている。

そして、この一対の名刺台紙１の名刺面６と保
管台紙２の記載面１２に同一番号を付して、表紙
３中に多数名刺台紙１を表側に位置づけて通し番
号順に両者の延設部５，１１をステツチヤー止め
４して綴込んだものである。

この保管台紙２は第３図中に示したようにシー
ト９をこの面側で接着する場合には上下長さを通
常の名刺の短辺側長さである55mmより上下の接着
代合計２ａだけ大きくする必要があるが、シート
９の上下側端を表面側に折り返して、その折り返
し端を台紙の表面側で接着するときには名刺台紙
１と全く同じ大きさのものを使用することができ
る。

そして、図示した実施例ではシート９の開放側
の側端位置を台紙の側端位置より内側に寄せてい
るが、こうすることで受取つた名刺の収納空間１
０への収納が容易となる。

図示した実施例では保管台紙２の表面を記載面
１２とし、裏面に受取つた名刺の収納空間１０を
設けているが、表面に収納空間１０を設け、裏面
を記載面１２とすることも可能であり、更には保
管台紙２、名刺台紙１の順で一対にして綴込むこ
ともできる。

又、保管台紙２の収納空間１０側に番号を付す
こともできる。

更に、保管台紙２として合成樹脂製台紙を利用
することもでき、このときシート９として合成樹
脂製のものを利用するときには接着剤を用いた接
着に代えて受取つた名刺を収納する収納空間１０
周囲の三方を熱溶着することもできる。

次に、第４図には他の実施例を示しているが、
ここでは名刺面６のみからなる名刺台紙１を利用
し、保管台紙２の一方の面にはこの名刺台紙１を
収納しうる大きさ並びに形状にして透明なシート
９を側方のみを開放して周囲三方を接着又は熱溶
着して受取つた名刺の収納空間１０を設けるとと
もに、この収納空間１０に名刺台紙１を仮収納し
て両者を一対とするものであり、図示しない他方
の面は第１図並びに第３図に示した実施例と同様
の記載面としたものである。

そして、この実施例でも一対の名刺台紙１と保
管台紙２の適所に同一番号を付しておけば、名刺
の後日における整理が容易に行なえる。

又、この実施例のように名刺台紙１を形成すれ
ば、名刺の側部にミシン目が残存することなくし
て、前記第１〜３図に示した実施例と同様の効果
を奏することができる。

更に、第１〜３図に示した実施例、第４図に示
した実施例ともに、保管台紙２として第５図に示
すように４隅周囲に切込み１３を設け、受取つた
名刺や仮収納する名刺の４隅の角部をこの切り込
み１３…から挿入して反対面側に位置づけるよう
にした収納空間１０を設けたものも利用可能であ
る。

而して、初対面の人に会つたときには、一対と
なつた名刺台紙１と保管台紙２から自分の名刺と
なる名刺台紙１の名刺面６をミシン目７を利用し
て切り離したり、又は受取つた名刺の収納空間１
０に仮収納された名刺台紙１を取出したりして相
手に渡すと、同時に相手から相手の名刺を受取
り、この受取つた名刺を保管台紙２の収納空間１
０に収納し、且つ収納空間１０の反対側の記載面
１２には年月日、場所や他の状況等を記載して後
日の整理保管に役立てるものである。

〔考案の効果〕

以上のようになる本考案の名刺整理具にあつて
は、会つた人に渡す名刺部分としての名刺面を有
する名刺台紙と受取つた名刺を収納するととも
に、様々な事項を記載するための保管台紙を一対
にしてなるから、受取つた名刺に書込みをする等
して汚損することなく、確実な情報を記載したま
ま名刺の整理保管をすることができる。

又、所定の時間内に多数の初対面の人と会つた
場合であつても受取つた名刺の整理を即座になし
えて、後日の整理保管を容易になしうるものであ
る。

そして、一対の名刺台紙の名刺面と保管台紙の
適所に同一番号が付してあるときには、例えば相
手に渡した名刺としての名刺面に付した番号を確
認することで、自分の側に残る保管台紙に付され
た番号と照合すれば、この記載面に記載された事
項から相手の初対面時における状況を仮に名前を
忘れていた場合でも知ることができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の名刺整理具の一例を示す斜視
図、第２図は名刺台紙の表面図、第３図は保管台
紙の裏面図、第４図は他の実施例を示す裏面図、
第５図は保管台紙の他の実施例を示す裏面図であ
る。 Ａ……名刺整理具、１……名刺台紙、２……保
管台紙、３……表紙、４……ステツチヤー止め、
５……延設部、６……名刺面、７……ミシン目、
８……ミシン目、９……シート、１０……収納空
間、１１……延設部、１２……記載面、１３……
切込み。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 名刺面を有する名刺台紙と、 受取つた名刺の収納空間を表面又は裏面に設
   け、他方の面には記載面を設けてなる受取つた
   名刺の保管台紙とよりなり、 両者を一対にして止着してなる名刺整理具。 ２ 一側に延設部を設け、他側を名刺面とすると
   もに、延設部と名刺面の境界線に切り離し用の
   ミシン目を設けてなる名刺台紙と、 前記名刺台紙と略同一の大きさ並びに形状と
   し、しかも該名刺台紙のミシン目に対応する位
   置関係にミシン目を設けた台紙の裏面の他側に
   透明なシートをミシン目と反対側のみを開放し
   て周囲三方を接着又は熱溶着して受取つた名刺
   の収納空間を形成し、台紙の表面の他側には記
   載面を設けてなる受取つた名刺の保管台紙とよ
   りなり、 両者を一対にしてミシン目の一側側を止着し
   てなる名刺整理具。 ３ 一対の名刺台紙の名刺面と保管台紙の適所に
   同一番号を付して、一対の名刺台紙と保管台紙
   を表紙中に多数通し番号順にして綴込んでなる
   実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載
   の名刺整理具。 ４ 名刺面のみからなる名刺台紙と、 台紙の一方の面には該名刺台紙を収納しうる
   大きさ並びに形状にして透明なシートを側方の
   みを開放して周囲三方を接着又は熱溶着して受
   取つた名刺の収納空間を設けるとともに、他方
   の面には記載面を設けてなる保管台紙とよりな
   り、 前記名刺台紙を保管台紙の受取つた名刺の収
   納空間に仮収納して両者を一対にしてなる名刺
   整理具。 ５ 名刺台紙と保管台紙に同一番号を付してなる
   実用新案登録請求の範囲第４項記載の名刺整理
   具。