JPH0641494U - 丸大豆の連続蒸煮装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 醸造用大豆原料を、無端帯搬送体で移送させ
ながら加圧蒸煮する連続蒸煮装置において、蒸気と熱水
シヤワ−とを同一圧力と温度で供給する装置に関する。 【構成】 丸大豆を蒸煮する連続蒸煮装置において、蒸
煮装置本缶３と、蒸気コントロ−ルタンク７と熱水シヤ
ワ−装置１６とで構成し、前記蒸気コントロ−ルタンク
７から前記蒸煮装置本缶３へ供給する蒸気と、前記熱水
シヤワ−装置１６に供給する熱水を同一温度、圧力で供
給し、常時一定の蒸煮条件を保持し、熱水のシヤワ−に
よつて蒸煮大豆に含有しているメラニン色素を流出させ
て、明度であるＹ値を高め、品質の向上と省力、省エネ
を計つた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、醸造用大豆原料を、無端帯搬送体で移送させながら加圧蒸煮する 連続蒸煮装置において、蒸気と熱水シヤワ−とを同一圧力と温度で供給する装置 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、醸造用原料大豆の蒸煮装置としては、蒸熟法（蒸す）で常圧、加圧の連 続式とバツチ式があり、また煮熟法（煮る）の常圧、加圧のバツチ式がある。

【０００３】 煮熟法は白味噌、淡色味噌を製造するために、大豆を白く蒸煮するのが目的で あつて、Ｙ値（明度）を高くする蒸煮方法であり、加圧すると変色が大となるた め、常圧で長時間水煮するか、又は加圧蒸煮数分後脱圧し、冷水か温水でメラニ ン色素を流出させた後、再度加圧蒸煮しているのが現状である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

加圧バツチ式の煮熟法は、メラニン色素を流出させるのに、加圧、脱圧、撒水 、加圧の順序で蒸煮するため、多くの人手を要し、エネルギ損失が大きかつた。 そこでこの面の省力、省エネを計ることが、この考案の解決しようとする課題で ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

すなわちこの考案は、丸大豆を連続的に処理する蒸煮装置は、蒸煮装置本缶、 蒸気コントロ−ルタンクと熱水シヤワ−装置とで構成し、蒸煮装置本缶に供給す る蒸気と熱水シヤワ−装置に供給する熱水を、蒸気コントロ−ルタンクから同一 圧力、温度で供給し、常時一定の蒸煮条件を保持し、熱水シヤワ−でメラニン色 素を流出させ、製品のＹ値（明度）を高め、品質の向上と省力、省エネを計つた ことを特徴とする丸大豆の連続蒸煮装置を提案するものである。

【０００６】

【作用】

蒸煮装置本缶と蒸気コントロ−ルタンクは配管で連結し、共に同圧の圧力容器 である。蒸煮装置本缶内には無端体搬送体とその上方の一部にメラニン色素を流 出させる熱水シヤワ−装置が構成されている。蒸煮装置本缶と蒸気コントロ−ル タンクの圧力は、蒸煮装置本缶内設置の蒸気圧力センサにより検出し、蒸気圧力 調節計に信号を送り、蒸気流量調整弁の開閉で自動制御を行ない、常時一定の圧 力を保持し、熱水シヤワ−によりメラニン色素を流出させ、製品のＹ値（明度） を高め、品質の向上と、省力、省エネを計るものである。

【０００７】

【実施例】

添付図面はこの考案の装置の横断面図である。 １はホツパ、２は浸漬大豆の投入用ロ−タリバルブで、ロ−タ部は複数のコマ に仕切られ、能力に応じて回転数の増減を行なう。蒸煮装置本缶３内には無端帯 搬送体４、駆動ドラム５、熱水シヤワ−装置１６が設置されている。

【０００８】 ６は蒸煮完了後の大豆の排出用ロ−タリバルブで、投入用ロ−タリバルブ２と 共に蒸煮装置本缶３内を密閉状に保持し、加圧蒸煮が可能である。７は蒸気コン トロ−ルタンクでタンク内で一定の圧力を保持し、蒸煮装置本缶３に供給する蒸 気温度と、メラニン色素を除去する熱水シヤワ−温度は同一温度で供給する装置 である。

【０００９】 浸漬丸大豆はホツパ１を介して投入用ロ−タリバルブ２に投入され、無端帯搬 送体４が進行中に定量供給される。蒸煮装置本缶３と蒸気コントロ−ルタンク７ は配管１７で連結され、共に同圧である。

【００１０】 蒸煮装置本缶３と蒸気コントロ−ルタンク７の缶内圧力は、蒸気圧力センサ８ によつて検出し、蒸気圧力調節計９に信号を送り、設定値になるように蒸気流量 調整弁１０を制御する。前記蒸気コントロ−ルタンク７にはシヤワ−用の水があ り、蒸煮装置本缶３の飽和温度まで上昇する。

【００１１】 また、水位は水位計１８と水位リレ−１９により、蒸気電磁弁１２、吸水電磁 弁１４を開閉し、気水混合器１３を介して温水を定量供給する。ポンプ１５によ り熱水は熱水シヤワ−装置１６を介して蒸煮大豆に吹きつけられ、メラニン色素 は除去される。

【００１２】 蒸気コントロ−ルタンク７内の水位が下がつた時、温水が供給されるが、その 温度が熱水より低いため、タンク内の熱水温度が低下し、蒸気が一部ドレン化し 圧力が下がるが、その時は蒸煮装置本缶３の蒸気圧力センサ８、蒸気圧力調節計 ９によつて蒸気流量調整弁１０が開き、所定の圧力になるのに作動し、同時に蒸 気コントロ−ルタンク７内を蒸気が通過し、熱水も飽和温度まで上昇する。なお 図において、１１は安全弁、２０はスチ−ムトラツプである。

【００１３】

【考案の効果】

この考案は、蒸煮装置本缶に供給する蒸気と、熱水シヤワ−装置に供給する熱 水とを、蒸気コントロ−ルタンクから同一圧力温度で供給するため、蒸煮装置本 缶内の蒸気圧、温度は常に変化せず、常時一定の蒸煮条件を保持し、丸大豆が連 続で蒸煮、メラニン色素の流出を行ない、製品のＹ値（明度）を高め、品質の向 上と省力、省エネを計ることができる有益有用なものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の装置の横断面図である。

【符号の説明】

２ 投入ロ−タリバルブ ３ 蒸煮装置本缶 ６ 排出ロ−タリバルブ ７ 蒸気コントロ−ルタンク ８ 蒸気圧力センサ ９ 蒸気圧力調節計 １０ 蒸気流量調整弁 １３ 気水混合器 １６ 熱水シヤワ−装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 丸大豆を蒸煮する連続蒸煮装置におい
   て、蒸煮装置本缶と、蒸気コントロ−ルタンクと熱水シ
   ヤワ−装置とで構成し、前記蒸気コントロ−ルタンクか
   ら前記蒸煮装置本缶へ供給する蒸気と、前記熱水シヤワ
   −装置に供給する熱水を同一温度、圧力で供給し、常時
   一定の蒸煮条件を保持し、熱水のシヤワ−によつて蒸煮
   大豆に含有しているメラニン色素を流出させて、明度で
   あるＹ値を高め、品質の向上と省力、省エネを計つたこ
   とを特徴とする丸大豆の連続蒸煮装置。