JPH0641419A - 粉末状ポリウレタン樹脂組成物 - Google Patents
粉末状ポリウレタン樹脂組成物Info
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Abstract
(A)100重量部とシリカのエーロゾル(B)0.1
重量部とを混合してなる粉末状ポリウレタン樹脂組成
物。 【効果】粉末状ポリウレタン樹脂に特定量のシリカのエ
ーロゾルを配合添加することにより流動性および耐ブロ
ッキング性の改善された粉末状ポリウレタン樹脂組成物
が得られ、スラッシュ成形等の粉末成形に優れた成形材
料を提供する。
Description
に関し、流動性および耐ブロッキング性に優れた粉末状
ポリウレタン樹脂組成物を提供するものであり、特に自
動車内装用に好適な成形材料を提供するものである。
トルメントパネル、グローイングボックス、ヘッドレス
ト等)にポリ塩化ビニル系の粉末状樹脂がスラッシュ成
形され使用されてきた。
因する酸性雨等の環境上の問題、フォギング性(高温下
での可塑剤の揮散)、風合いが不十分等の問題があり、
最近これらの用途にポリ塩化ビニルの代替素材として熱
可塑性ポリウレタン樹脂が注目されてきている。
造方法としては、溶液重合等の方法により重合時に分散
剤および溶剤の下に一定の粒子径を持つ粉末状熱可塑性
ポリウレタン樹脂を製造する方法(特開昭63−750
38号公報、特開平2−4860号公報、特開平2−3
8453号公報)等が開示されている。
可塑性ポリウレタン樹脂は、粉末状物を得るための製造
方法を主体に記載されており、実際のパウダースラッシ
ュ成形等の粉末成形に重要となる粉末状ポリウレタン樹
脂の流動性、耐ブロッキング性等については何等開示さ
れていない。
的に使用される粉末状ポリ塩化ビニルに比較して得られ
た表皮材の機械的強度、風合い、シボの転写性等優れた
特性を持っている。
形時に熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末が金型の細部に充
填される際、ブロッキングを起こしたり、流動性が不十
分なために均一で安定した成形皮膜が形成されにくいと
いう問題があった。
ン樹脂の粉末成形を行う上で非常に重要な流動性および
耐ブロッキング性を改善した粉末状熱可塑性ポリウレタ
ン樹脂組成物を提供することを目的とする。
リウレタン樹脂の優れた性能を損なうことなく、上記課
題を改善する方法につき鋭意研究した結果、粉末状熱可
塑性ポリウレタン樹脂にシリカのエーロゾルを配合する
ことにより、著しく粉末物の流動性を改善することが出
来、同時に耐ブロッキング性も改善されることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
(A)とシリカのエーロゾル(B)とを混合してなる粉
末状ポリウレタン樹脂組成物を提供するものである。
(A)は、公知の方法により得ることができる。即ち有
機ジイソシアネート(I)と平均分子量が500〜40
00のジヒドロキシ化合物(II)と分子量が500より
小さいジヒドロキシ化合物(III)とを、分散剤および
溶剤下で重合し、ポリマー溶液から一定の粒子径を持つ
粉末状熱可塑性ポリウレタン樹脂を得る方法がある。ま
た他の方法としては、(I)と予め均一に混合した(I
I)及び(III)とを高速攪拌混合して離型処理したバッ
ト上に流延して必要に応じて200℃以下の温度で反応
させて製造するか、又は、(I)と(II)とを反応させ
て末端イソシアネート基のプレポリマーとした後、これ
に(III)を加えて高速攪拌混合し離型処理したバット
上に流延して必要に応じて200℃以下の温度で反応さ
せて製造し、これらの固体状反応物を脆下点以下の温度
で凍結粉砕し、篩処理して所望の粒子径をもつ粉末状熱
可塑性ポリウレタン樹脂を得る方法等がある。
来より公知のものがいずれも使用できるが、例えばヘキ
サメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシア
ネート、シクロヘキサンジイソシアネート、トルイジン
ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4´−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイ
ソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、1,
5−ナフチレンジイソシアネートおよびこれらの混合物
が使用できる。
合物としては、エチレングリコール、1,2−プロピレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール、2,3
−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,
2´−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレ
ングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、
シクロヘキサン−1,4−ジメタノールなどの単独或い
は混合物が挙げられる。
ドロキシ化合物としては、ポリエステルジオール、ポリ
エーテルジオール、ポリカーボネートジオール等が挙げ
られる。
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、
或いはその他の低分子ジオール成分の1種叉は2種以上
とグルタル酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸等の低分子ジカルボン酸の1種叉は2
種以上との縮合重合物やラクトンの開環重合で得たポリ
ラクトンジオール、例えばポリプロピオラクトンジオー
ル、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトン
ジオール等が挙げられる。
ピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコー
ル、その他の共重合ポリエーテルグリコール等が挙げら
れる。
ヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリヘキサメチ
レンカーボネートジオールにラクトンを開環付加重合し
て得られるジオール、ポリヘキサメチレンカーボネート
ジオールと他のポリエステルジオール、ポリエーテルジ
オール、ポリエーテル・エステルジオールとの共縮合物
等が挙げられる。
は、シリカの構造形態(結晶、無定形)に制限されるも
のではないが、無定形シリカのエーロゾルが好ましい。
本発明では球形の粒子が凝集してつながった二酸化珪素
のエーロゾルを使用することが特に好ましい(例えば、
日本アエロジル株式会社製、商品名 アエロジル、徳山
曹達株式会社製、商品名 レオロシール等)。
ン樹脂の粒子径は、均一な膜厚を有するスラッシュ成形
シートを得るために500μm以下が好ましく、さらに
好ましくは40〜300μmである。
水性のいずれも使用できる。またBET法による比表面
積が100〜500m2/gの粒子径を持つものが標準
的であるが当該発明に使用するシリカのエーロゾルはこ
れに限定されるものではない。 ここで粉末状熱可塑性
ポリウレタン樹脂とシリカのエーロゾルを配合するに
は、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等に代表さ
れるような高速攪拌可能な混合攪拌装置が使用できる。
ウレタン樹脂に対する配合添加量は、0.01〜10重
量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜1重量部で
ある。0.01重量部以下の場合には、流動性の改善が
認められず、反対に10重量部以上になるとシリカのエ
ーロゾル容積比率が大きくなり粉末状熱可塑性ポリウレ
タン樹脂への分散性が悪くなり、両者の粉末混合物の流
動性および耐ブロッキング性の低下につながる。さらに
スラッシュ成形時に粉末混合物の溶融接着性が低下して
金型への密着性が悪くなる傾向にある。
タン樹脂の流動性および耐ブロッキング性に優れた効果
を得るためには、シリカのエーロゾルの配合添加量が上
記に記した一定の範囲にすることが重要である。
れはあくまで一態様でしかなく、本発明は実施例によっ
てのみ限定されるものではない。
示す。 (粉末状熱可塑性ポリウレタン樹脂の調製例) [実施例1〜4、比較例1]1,4−ブタンジオール、
アジピン酸からなる分子量834のポリエステルジオー
ル601.6部、1,4−ブタンジオール64.9部を
混合した後、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート359.0部を加えて高速攪拌混合してバットに流
延し、180℃で16時間反応させた。得られた反応物
のブロックを凍結粉砕して粒子径50〜250μmの粉
末状熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。この粉末状熱可
塑性ポリウレタン樹脂の流動開始点は、150℃であっ
た。
定部数のシリカのエーロゾル(徳山曹達株式会社製;商
品名 レオロシールQS−20−L)とを高速攪拌混合
器(ヘンシェルミキサー)で30秒間攪拌混合して均一
な粉末混合物を得た。
タン樹脂組成物を各試験評価に供した。表1に各粉末状
熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物の流動性、耐ブロッキ
ング性、スラッシュ成形性等について示した。
試験評価方法を以下に記した。
m)、高さ91mmのガラス製漏斗A(およびB)に粉
末状熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物50mlを投入し
粉末物の全量が流下する時間をストップウォッチで測定
した。
る粉末物の状態の良否を○、△、×で表示した。
230〜240℃の型温になるように加熱し、これに粉
末状熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を投入し余分の粉
末を金型から除去する。膜厚が約0.5mmになるよう
粉末物のレベリングを行い、加圧エアーで強制冷却して
成形シートを得る。得られたシートの表面性、均一膜厚
性を評価した。
ために粉末状熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物の溶融物
と金型との密着性を評価し、成形性と同様に○、△、×
で表示した。
A型)を用いて荷重30kg、ダイス1mmφ×1mm
lの条件下で昇温法にて測定した。
性、耐ブロッキング性に優れ、スラッシュ成形等の粉末
成形に優れ、成形材料特に自動車内装用に好適である。
Claims (3)
- 【請求項1】粉末状ポリウレタン樹脂(A)とシリカの
エーロゾル(B)とを混合してなる粉末状ポリウレタン
樹脂組成物。 - 【請求項2】粉末状ポリウレタン樹脂の粒子径が500
μm以下であることを特徴とする請求項1記載の粉末状
ポリウレタン樹脂組成物。 - 【請求項3】粉末状ポリウレタン樹脂(A)100重量
部に対しシリカのエーロゾル(B)を0.1〜10重量
部配合することを特徴とする請求項1または2記載の粉
末状ポリウレタン樹脂組成物。
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---|---|---|---|
JP19831492A JP3214078B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 粉末状ポリウレタン樹脂組成物 |
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- 1992-07-24 JP JP19831492A patent/JP3214078B2/ja not_active Expired - Lifetime
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