JPH0640963B2 - 炭化水素の水蒸気改質用触媒 - Google Patents

炭化水素の水蒸気改質用触媒

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JPH0640963B2
JPH0640963B2 JP1176543A JP17654389A JPH0640963B2 JP H0640963 B2 JPH0640963 B2 JP H0640963B2 JP 1176543 A JP1176543 A JP 1176543A JP 17654389 A JP17654389 A JP 17654389A JP H0640963 B2 JPH0640963 B2 JP H0640963B2
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zirconia
cobalt
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ruthenium
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寛人 松本
草一 内山
友樹 柳野
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SEKYU SANGYO KATSUSEIKA SENTAA
Idemitsu Kosan Co Ltd
Japan Petroleum Energy Center JPEC
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SEKYU SANGYO KATSUSEIKA SENTAA
Petroleum Energy Center PEC
Idemitsu Kosan Co Ltd
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、炭化水素の水蒸気改質用触媒に関し、さらに
詳しくは、触媒活性が高く、耐熱性および機械的強度が
高く、しかも触媒寿命の長いなどの優れた特性を有し、
たとえば、外部改質型及び内部改質型燃料電池用の水素
製造プラント、小型水素製造プラント等に好適に利用す
ることのできる、炭化水素の水蒸気改質用触媒に関す
る。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 近年、燃料電池用の水素を製造するプラント等で、既存
の水素製造装置に用いられているものよりさらに長寿命
の水蒸気改質用触媒が望まれているが、水蒸気改質用触
媒として工業的に実用化されているニッケル系触媒では
触媒表面への炭素析出が激しいので、望まれているよう
な触媒寿命が得られていない。
そこで、近年においては、前記ニッケル系触媒ではなく
て、ジルコニア担体に貴金属を担持してなる触媒系が、
低温高活性でしかも炭素析出を抑制できる触媒系として
注目されている。
特公昭52-2922号公報には、ニッケルおよび/またはコ
バルトと白金族金属とアルカリ土類金属と耐火性支持材
とからなる水蒸気改質用触媒が紹介されている。
しかしながら、コバルトに関する実施例はなくアルカリ
土類金属も特定されておらず触媒寿命に対する効果も殆
ど検討されていない。
また、ニッケルとコバルトとを同等に扱っており、また
アルカリ土類金属も特に特定していないが、貴金属/ジ
ルコニア系触媒においては、ニッケルとコバルトとによ
り、あるいはアルカリ土類金属の種類により、触媒寿命
に与える添加効果が異なっているという問題点がある。
特開昭56-91844号公報には、ジルコニア担体にロジウム
を担持してなる触媒がニッケル系触媒よりも高活性であ
ることが示されている。
しかしながら、この公報における発明では、触媒寿命に
ついて検討していないし、しかもロジウム/ジルコニア
触媒の寿命は十分でないという問題点がある。
特開昭62-38239号公報に記載の発明においては、アルミ
ナ担体にルテニウムとバリウムとを担持してなる水蒸気
改質用触媒が他の触媒に比べて高活性であるとしてい
る。
しかしながら、この公報における発明では、触媒寿命に
ついては検討していないし、ルテニウムに対してアルミ
ナ担体は好適であるとは言い難い。
五十嵐ら(五十嵐ら、第62回触媒討論会、3B305、仙
台)は、ジルコニア担体にロジウムと第三成分として各
種酸化物とを担持した触媒が低温で高活性であること
を、示している。
しかしながら、触媒寿命に関しては討論していないし、
低温活性の序列と触媒寿命との間には必ずしも相関はな
く活性データから寿命への影響は予想することができな
い。
本発明の目的は、燃料電池用の水素製造プラント等に好
適に使用できる長寿命、高活性の水蒸気改質用触媒を提
供することである。
[前記課題を解決するための手段] 前記課題を解決するための前記請求項1に記載された発
明は、ジルコニアおよび/または安定化ジルコニア担体
に、ロジウムおよび/またはルテニウムとコバルトおよ
び/またはマンガンとを担持してなる炭化水素の水蒸気
改質用触媒であり、 前記請求項2に記載された発明は、ジルコニアまたは安
定化ジルコニア担体に、ロジウムおよび/またはルテニ
ウムとコバルトおよび/またはマンガンとカリウムおよ
び/またはバリウムとを担持してなる炭化水素の水蒸気
改質用触媒である。
本発明について以下詳述する。
担体 本発明における触媒担体はジルコニアおよび/または安
定化ジルコニアである。
すなわち、本発明においては、触媒担体として、ジルコ
ニアおよび安定化ジルコニアのいずれかであってもよい
し、またその二者の混合物であってもよい。
−−ジルコニア−− 本発明における担体としてのジルコニアは、水との反応
性が特に高く、炭化水素の水蒸気改質能力の向上を図
り、触媒上に生成するカーボン析出を抑制する等の本来
の優れた性質を有する。
前記ジルコニアとして、酸化ジルコニウムを使用するこ
とができるのであるが、本発明においては、触媒調製時
もしくは水蒸気改質反応時に酸化ジルコニウムに転化可
能な物質も本発明のジルコニア担体に含める。
前記酸化ジルコニウムとしては市販品を使用することが
できる。
また、触媒調製時あるいは水蒸気改質反応時に酸化ジル
コニウムに転化する物質として、水酸化ジルコニウム、
ハロゲン化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硝酸ジル
コニル、酢酸ジルコニウムシュウ酸ジルコニウム、ジル
コニウムアルコキシド、オキシ塩化ジルコニウム、有機
ジルコニウム化合物等を挙げることができる。
なお、難溶性の塩は、適宜に酸などを加えて可溶化して
使用することもできる。
前記各種のジルコニウム化合物は一種単独で使用するこ
ともできるし、二種以上を併用することもできる。
ジルコニウム化合物から酸化ジルコニウムへの転化法
は、特に限定しない。通常、熱分解法、沈澱法、加水加
熱法、水熱法などが使用される。
前記硝酸ジルコニルを使用する場合、硝酸ジルコニルを
アンモニア水を用いて共沈させた後に、熱分解すること
により酸化ジルコニウムを調製することができる。ま
た、ジルコニウムのアルコキシド化合物を加水分解して
調製しても良い。
担体として使用される酸化ジルコニウムは、無水であっ
ても、また結晶水を含有するものであっても良い。
もっとも、好ましいのは、酸化ジルコニウムである。
ジルコニア担体の形状については、特に制限がなく、た
とえば、微粉末状、ビーズ状、ペレット状、板状、膜
状、モノリス状等の任意の形状とすることができる。
−−安定化ジルコニア担体−− この安定化ジルコニア担体は、ジルコニア自体の水との
反応性が特に高く、炭化水素の水蒸気改質能力の向上を
図り、触媒上に生成するカーボン析出を抑制する等の担
体としての本来の優れた性質に加えて、安定化剤の添加
により生起される安定化ジルコニアとしての特有の性質
すなわち耐熱性および機械的強度に優れ、たとえば、50
0℃以上という高温においても表面積の低下が少なく、
安定に使用することができる。
このような安定化ジルコニア担体は、ジルコニア成分を
安定化剤の添加により変性・安定化することにより得る
ことができる。
この安定化ジルコニア担体のジルコニア成分の調製原料
として使用するジルコニウム源としては、酸化ジルコニ
ウム、あるいは触媒調製時もしくは水蒸気改質反応時に
酸化ジルコニウム(ジルコニア成分)に転化可能な物質
を使用することができる。
前記酸化ジルコニウムおよび触媒調製時もしくは水蒸気
改質反応時に酸化ジルコニウム(ジルコニア成分)に転
化可能な物質は、前記「ジルコニウム」に関する説明に
おいて述べたのと同様であるので、その詳細な説明を省
略する。
前記安定化ジルコニア担体の成分として用いられる安定
化剤としては、たとえば、酸化イットリウム成分、酸化
ランタン成分、酸化マグネシウム成分、酸化セリウム成
分あるいは、各種の材料分野において知られているいわ
ゆる安定化ジルコニアの安定化成分として用いられてい
る公知の各種の酸化物成分などを挙げることができる。
これらの中でも、酸化イットリウム成分、酸化マグネシ
ウム成分および酸化セリウム成分を、特に好適に使用す
ることができる。
なお、これらの酸化イットリウム成分、酸化マグネシウ
ム成分および酸化セリウム成分は、形式的に、それぞ
れ、Y、MgOおよびCeOと表すことができ
る。
前記酸化イットリウム成分の調製原料として使用するイ
ットリウム源としては、酸化イットリウム、あるいは触
媒調製時もしくは、水蒸気改質反応時に酸化イットリウ
ム(酸化イットリウム成分)に転化可能な物質を使用す
ることができる。
その酸化イットリウム成分に転化する物質として、たと
えば、水酸化イットリウム、ハロゲン化イットリウム、
オキシハロゲン化イットリウム、硝酸イットリウム、炭
酸イットリウム、酢酸イットリウム、シュウ酸イットリ
ウム、イットリウムトリメトキシド、イットリウムトリ
エトキシド、イットリウムトリプロポキシド、イットリ
ウムトリイソプロポキシド、イットリウムトリブトキシ
ド等のイットリウムアルコキシドなどを挙げることがで
きる。
これらの中でも、特にイットリウムアルコキシド等を好
適に使用することができる。
前記酸化マグネシウム成分の調製原料として使用するマ
グネシウム源としては、酸化マグネシウム、あるいは触
媒調製時もしくは、水蒸気改質反応時に酸化マグネシウ
ム(酸化マグネシウム成分)に転化可能な物質を使用す
ることができる。
その酸化マグネシウム成分に転化する物質として、たと
えば、水酸化マグネシウム、ハロゲン化マグネシウム、
オキシハロゲン化マグネシウム、硝酸マグネシウム、炭
酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシ
ウム、マグネシウムメトキシド、マグネシウムエトキシ
ド、マグネシウムプロポキシド、マグネシウムイソプロ
ポキシド、マグネシウムブトキシド等のマグネシウムア
ルコキシドなどを挙げることができる。
これらの中でも、特にマグネシウムアルコキシド等を好
適に使用することができる。
前記酸化セリウム成分の調製原料として使用するセリウ
ム源としては、酸化セリウム、あるいは触媒調製時もし
くは、水蒸気改質反応時に酸化セリウム(酸化セリウム
成分)に転化可能な物質を使用することができる。その
酸化セリウム成分に転化する物質として、たとえば、水
酸化セリウム、ハロゲン化セリウム、オキシハロゲン化
セリウム、硝酸セリウム、炭酸セリウム、酢酸セリウ
ム、シュウ酸セリウム、セリウムメトキシド、セリウム
エトキシド、セリウムプロポキシド、セリウムイソプロ
ポキシド、セリウムブトキシド等のセリウムアルコキシ
ドなどを挙げることができる。
これらの中でも、特にセリウムアルコキシド等を好適に
使用することができる。
これらの、イットリウム化合物、マグネシウム化合物お
よびセリウム化合物は、一種単独で使用することができ
るし、あるいは、二種以上を併用することもできる。
なお、難溶性の化合物は、適宜にアルコールや酸などを
加えて可溶化して使用することもできる。
安定化ジルコニア担体の形状については、特に制限がな
く、たとえば、微粉末状、ビーズ状、ペレット状、板
状、膜状、モノリス状等の任意の形状にすることができ
る。
−活性成分− ジルコニアおよび/または安定化ジルコニア担体に担持
される活性成分には、活性主成分と助触媒成分とに分け
られると考えられる。
活性主成分 活性主成分として、ジルコニアおよび/または安定化ジ
ルコニア担体にロジウムおよび/またはルテニウム金属
が担持される。
ロジウム金属を担持させるためのロジウム源としては、
塩化ロジウム等のハロゲン化ロジウム、塩化ロジウム酸
ナトリウム、塩化ロジウム酸アンモニウム等のハロゲン
化ロジウム酸塩、塩化ロジウム酸等のハロゲン化ロジウ
ム酸、水酸化ロジウム(III)、水酸化ロジウム(I
V)、硝酸ロジウム、酸化ロジウム、ロジウムカルボニ
ル等の有機ロジウム化合物等を挙げることができる。
このようなロジウム源は一種単独を使用することができ
るし、またその二種以上を同時に使用することもでき
る。
ルテニウム金属を担持させるためのルテニウム源として
は、ヨウ化ルテニウム、塩化ルテニウム等のハロゲン化
ルテニウム、塩化ルテニウム酸アンモニウム等のハロゲ
ン化ルテニウム酸塩、塩化ルテニウム酸等の、ハロゲン
化ルテニウム酸、水酸化ルテニウム、二酸化ルテニウ
ム、四酸化ルテニウム等の酸化ルテニウム、ルテニウム
酸カリウム等のルテニウム酸塩、ルテニウムカルボニル
等の有機ルテニウム化合物などを挙げることができる。
このようなルテニウム源は一種単独を採用することがで
きるし、またその二種以上を同時に採用することもでき
る。
好ましいのは、三塩化ルテニウムである。
本発明の水蒸気改質用触媒におけるロジウムおよび/ま
たはルテニウムの担持量は、ジルコニア担体に対して、
通常、0.05〜3.0重量%であり、好ましくは0.1〜2.0重
量%である。
助触媒成分 本発明における水蒸気改質用触媒は、ジルコニアおよび
/または安定化ジルコニア担体に、ロジウムおよび/ま
たはルテニウムからなる活性主成分の外に助触媒成分を
担持してなるものである。
助触媒成分を担持すると、水蒸気改質用触媒の高活性
化、および長寿命化が達成される。
助触媒成分である元素としてコバルトおよび/またはマ
ンガンを挙げることができる。
コバルトおよびマンガンはその一種を単独に使用するこ
ともできるし、また両者を併用することもできる。
コバルトおよびマンガン源としては、これら金属の硫酸
塩、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、水酸化物、酸化物、塩基
性塩、アルコシド、有機化合物等を挙げることができ
る。
前記コバルト源の具体例としては、たとえば塩化コバル
ト(六水塩)、塩化コバルト(無水物)、硝酸コバル
ト、硫酸コバルト、酢酸コバルト、ギ酸コバルト、シュ
ウ酸コバルト、水酸化コバルト、酸化コバルト、炭酸コ
バルト(塩基性炭酸コバルト)、コバルト(II)アセチ
ルアセトナート、コバルト(III)アセチルアセトナー
ト等を挙げることができる。
これらの中でも好ましいのは、硝酸コバルトである。
前記マンガン源の具体例は、前記コバルト源の具体例に
おいて「コバルト」を「マンガン」に読み替えることに
よりおのずと明らかになる。
前記マンガン源では、硝酸マンガンが好適である。
前記各種の金属源から得られる助触媒成分の担持量は、
ジルコニア担体に対して、通常、1.0〜10.0重量%であ
り、好ましくは1.0〜5.0重量%である。
コバルトおよび/またはマンガンの添加量が上記範囲に
あるとき、高活性を維持しつつ劣化速度を十分に低下さ
せることが可能である。
本発明における水蒸気改質用触媒は、ジルコニアおよび
/または安定化ジルコニア担体に活性主成分としてのロ
ジウムまたはルテニウムと助触媒成分としてのコバルト
および/またはマンガンとを担持させる外に、助触媒成
分としてさらにカリウムおよび/またはバリウムを担持
させるのが好ましい。
触媒担体にカリウムおよび/またはバリウムを担持させ
るためのカリウム源およびバリウム源としては、これら
金属の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、水酸化物、酸
化物、塩基性塩、アルコキシド、有機化合物等を挙げる
ことができる。
前記カリウム源の具体例としては、硝酸カリウム、硫酸
カリウム、炭酸カリウム、酢酸カリウム、水酸化カリウ
ム等を挙げることができる。好ましくは硝酸カリウムで
ある。
前記バリウム源の具体例としては、硝酸バリウム、硫酸
バリウム、炭酸バリウム、水酸化バリウム等を挙げるこ
とができる。好ましくは硝酸バリウムである。
カリウムおよび/またはバリウムの添加量は、ジルコニ
ア担体に対して、通常、0.01〜2.5重量%であり、好ま
しくは0.01〜1.0重量%である。
−触媒調製− 本発明の水蒸気改質用触媒の調製法については特に制限
されるものではなく、たとえば、含浸法、浸漬法、湿式
吸着法、乾式吸着法、CVD法、溶媒蒸発法、乾式混合
法、湿式混合法、スプレー塗布法、およびこれらの組合
わせ等を適宜に採用することができ、また担持に際して
の操作法としても静置法、攪拌法、溶液流通法、溶媒リ
フラックス法等を採用することができる。
炭化水素の水蒸気改質反応 本発明の水蒸気改質用触媒は、炭化水素の水蒸気改質反
応の促進に使用される。
炭化水素としては、特に制限はなく、たとえばメタン、
エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、ノナン、デカン等の直鎖状もしくは分
技状の炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素、シクロヘキ
サン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン等の脂肪
族飽和炭化水素等を挙げることができる。
また、炭化水素は、前記各種のものの内一種単独であっ
ても二種以上の混合物であっても良く、また、精製した
各種石油留分であっても良い。
炭化水素と反応させる水蒸気としては特に制限がない。
前記炭化水素は水蒸気と以下のような反応式に従って反
応すると考えられる。
+nHO→ nCO+(n+m/2)H (I) C+2nHO→ nCO+(2n+m/2)H (II) [但し、式(I)および式(II)中のnは、1以上の実
数を表し、mは2以上の実数を表す。] また、上記のほか、炭化水素の水素化分解等によるCH
の発生反応(III)、さらには次の平衡化反応 CH+HOCO+3H (IV) CO+HOCO+H (V) の併発も考えられる。
したがって、理論的には炭化水素と水蒸気の使用量は前
記反応式(I)〜(V)に従うように化学量論量を以て
決定することができるのであるが、本発明の触媒を使用
する場合、スチーム/カーボン比が2〜12、好ましく
は2〜8となるように炭化水素量と水蒸気量とを決定す
るのが良い。
このようなスチーム/カーボン比を採用することによ
り、水素リッチなガスを特に効率よく、安定に得ること
ができる。
反応温度は、通常500〜950℃であり、好ましくは650〜8
50℃である。
反応圧力は、通常、0〜50kg/cm2G、好ましくは0〜20
kg/cm2Gである。
反応方式としては、連続流通式、回分式等のいずれの方
式であっても良いが、連続流通式が好適である。
反応方式として、連続流通式を採用する場合、炭化水素
および水蒸気の混合ガスのガス空間速度(GHSV)
は、通常、1,000〜40,000h-1、好ましくは、2,000〜20,
000h-1である。
本発明の触媒を使用すると、注目すべきことは、このよ
うに高いガス空間速度であっても連続運転が可能であ
る。
反応形式としては、特に制限がなく、固定床式、移動床
式、流動床式などを挙げることができる。
反応器の形式としても特に制限がなく、たとえば、管型
反応器等を採用することができる。
このようにして、本発明の触媒の存在下に前記炭化水素
と水蒸気とを反応させると、通常、主として、前記反応
式(I)に従って反応が進行するのであるが、前記反応
式(II)の反応や生成する一酸化炭素と水とが反応して
二酸化炭素と水素とが生成する平衡反応(V)および一
酸化炭素と水素とが反応してメタンと水とが生成する平
衡反応(IV)などが同時に惹起しているので、結果とし
て、水素、メタン、一酸化炭素および二酸化炭素の混合
物が得られる。もっとも、主生成物は水素である。
得られる混合ガスはそのまま種々の用途に供することも
できるし、また各ガス成分に分離してそれぞれを各用途
に提供することもできる。
[実施例] 次に本発明の実施例を示す。
(実施例1) 水酸化ジルコニウム200gを500℃に加熱しながら1時間
かけて焼成して得られたZrOを担体とした。このZ
rO担体100gと、塩化ロジウム(RhCl・3H
O)1.3gおよび硝酸マンガン(Mn(NO
6HO)5.0gをそれぞれ水に溶解して得られた二種
の水溶液を混合することにより全量300mにした混合
溶液とを、80℃に加熱しながら水が完全に蒸発するまで
湿式混練した。その後、120℃に加熱しながら、6時間
かけて乾燥してから、500℃に加熱しながら1時間かけ
て焼成することにより、水蒸気改質用触媒を得た。
このときのロジウム担持量はジルコニア(ZrO)に
対して0.5重量%、マンガン担持量は1.0重量%であっ
た。
以上のように調製した水蒸気改質用触媒を16〜32メッシ
ュの粒状に成型し、これを内径18mmの石英反応管に充填
した。
反応管内で触媒を600℃に加熱しながら1時間かけて水
素による還元処理を行った後に、反応温度を800℃に、
スチーム/カーボン比(S/C)を4に、ガス空間速度
(GHSV)を12000h-1にした条件でナフサおよびスチ
ームを導入し、8時間かけて反応を行い、触媒活性を定
常化させた。なお、ここで用いたナフサの組成式はC
5.513であり、硫黄含量は0.1ppm以下であった。
次に温度を800℃の一定値にし、S/Cを2、GHSV
を9000h-1にして反応を行った後、スチームおよびナフ
サの導入を停止し、その後窒素を導入して1時間に渡り
その状態を保持した。
このように反応と窒素による保持操作とを数回繰り返
し、反応領域の吸熱部分の温度分布およびその変化か
ら、触媒活性および劣化速度に関する指標を求めた。
第1表にその結果を比較例1を基準とした相対値として
示した。
(実施例2、5〜6)および比較例(1〜6) 実施例1と同様に水酸化ジルコニウムを500℃に加熱し
ながら1時間かけて焼成することにより得られたジルコ
ニア担体を得た。
前記ジルコニア担体を塩化ロジウムまたは塩化ルテニウ
ムと硝酸マンガンまたは硝酸コバルトとの混合水溶液に
共含浸し、80℃で水が蒸発するまで混練した後に120℃
に加熱しながら6時間かけて乾燥した。
その後、得られた乾燥物500℃に加熱しながら1時間か
けて焼成することにより、水蒸気改質用触媒(実施例
2、5〜6)を得た。
また。塩化ロジウムの水溶液をジルコニアに含浸するこ
とにより調製した触媒(比較例1)、塩化ルテニウムの
水溶液をジルコニアに含浸することにより調製した触媒
(比較例5)、上記と同様の方法で塩化ロジウムまたは
塩化ルテニウムとバリウム塩、カリウム塩、またはNi
塩とを溶解する溶液をジルコニアに共含浸して調製した
触媒(比較例2〜4、6)を比較の触媒とした。
ただし、この実施例および比較例においては、ロジウム
担持量またはルテニウム担持量はジルコニアに対して0.
5重量%、マンガン担持量、コバルト担持量、ニッケル
担持量の濃度はそれぞれ1.0重量%、Ba濃度は2.0重量
%、K濃度は0.5重量%であった。
以上のように調製した触媒につき、実施例1と同様の評
価を行った。
第1表および第2表にこれらの結果を、比較例1および
比較例5をそれぞれの基準にした相対値として示した。
(実施例3〜4、7〜8) 塩化ロジウムまたは塩化ルテニウムと硝酸マンガンまた
は硝酸コバルトと硝酸バリウムまたは硝酸カリウムとの
混合水溶液を、ジルコニア担体あるいは市販のイットリ
ウム安定化ジルコニア(YSZ)に共含浸することの外
は前記実施例1と同様にして水蒸気改質用触媒を調製し
た。
前記実施例1と同様にして、水蒸気改質用触媒につき、
その評価を行った。
ただし、コバルト担持量またはマンガン担持量は、ジル
コニアに対して1.5重量%、バリウム担持量は1.0重量
%、カリウム担持量は0.25重量%であった。
第1表および第2表にこれらの結果を示した。
(実施例9) 実施例2の触媒について、コバルト担持量をジルコニア
に対して0.25〜5.0重量%の範囲で変化させることによ
り、担持量の影響を調べた。
結果を第1図に示す。
(評価) 第1表で明らかなように、ジルコニア担体にロジウムの
みを担持した比較例1に比較して、コバルトおよび/ま
たはマンガンを担持した実施例1および2の触媒は、触
媒活性に優れ、劣化速度も低い。さらに、カリウム、バ
リウムを担持した実施例3および4の触媒は劣化速度が
著しく低い。
第2表で明らかなように、ジルコニア担体にルテニウム
のみをした担持した比較例5に比較して、コバルトおよ
び/またはマンガンを担持した実施例5および6の触
媒、さらにコバルトおよび/またはマンガンそしてカリ
ウムおよび/またはバリウムを添加した実施例7および
9の触媒においても、活性の低下なくして劣化速度が著
しく低い。特に部分安定化ジルコニア担体を用いた実施
例9の触媒は、活性も高く、劣化速度も著しく低い。
一方、第1図は、助触媒機能を付与する元素の担持量は
1.0〜5.0重量%が好適であることを示している。
[発明の効果] 本発明の触媒は、触媒担体に主成分および助触媒機能を
有する元素を担持したので、炭素析出が著しく抑制され
て長寿命であり、かつ低スチーム−カーボン比で、高空
間速度でも炭素析出量は極めて少なくて高活性である等
の優れた利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、助触媒機能を付与する元素の担持量と触媒性
能との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10G 11/20 6958−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 柳野 友樹 千葉県君津郡袖ケ浦町上泉1280番地 出光 興産株式会社内 (56)参考文献 特公 昭52−2922(JP,B1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジルコニアおよび/または安定化ジルコニ
    ア担体に、ロジウムおよび/またはルテニウムとコバル
    トおよび/またはマンガンとを担持してなる炭化水素の
    水蒸気改質用触媒。
  2. 【請求項2】ジルコニアおよび/または安定化ジルコニ
    ア担体に、ロジウムおよび/またはルテニウムとコバル
    トおよび/またはマンガンとカリウムおよび/またはバ
    リウムとを担持してなる炭化水素の水蒸気改質用触媒。
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