JPH0640935A - Tcf−iiを有効成分とする蛋白合成促進剤 - Google Patents

Tcf−iiを有効成分とする蛋白合成促進剤

Info

Publication number
JPH0640935A
JPH0640935A JP4212229A JP21222992A JPH0640935A JP H0640935 A JPH0640935 A JP H0640935A JP 4212229 A JP4212229 A JP 4212229A JP 21222992 A JP21222992 A JP 21222992A JP H0640935 A JPH0640935 A JP H0640935A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tcf
hypoproteinemia
protein synthesis
active ingredient
protein
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4212229A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3380573B2 (ja
Inventor
Hiroaki Masunaga
博明 升永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP21222992A priority Critical patent/JP3380573B2/ja
Priority to AU41945/93A priority patent/AU673835C/en
Priority to DE69334087T priority patent/DE69334087T2/de
Priority to AT93305602T priority patent/ATE159171T1/de
Priority to EP97100939A priority patent/EP0821969B1/en
Priority to ES97100939T priority patent/ES2276409T3/es
Priority to EP93305602A priority patent/EP0588477B1/en
Priority to DE69334281T priority patent/DE69334281D1/de
Priority to DK93305602.0T priority patent/DK0588477T3/da
Priority to DE69314586T priority patent/DE69314586T2/de
Priority to AT97100939T priority patent/ATE345809T1/de
Priority to ES93305602T priority patent/ES2110057T3/es
Priority to CA002100720A priority patent/CA2100720C/en
Priority to KR1019930013391A priority patent/KR100271087B1/ko
Priority to AT06076444T priority patent/ATE428438T1/de
Priority to DK97100939T priority patent/DK0821969T3/da
Priority to EP06076444A priority patent/EP1719522B1/en
Publication of JPH0640935A publication Critical patent/JPH0640935A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3380573B2 publication Critical patent/JP3380573B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト線維芽細胞由来の糖蛋白、TCF−IIを
有効成分とする低蛋白血症治療用蛋白合成促進剤。 【効果】 本発明の低蛋白血症治療用蛋白合成促進剤
は、TCF−IIを有効成分とすることによって、肝障害
性、腎不全による漏出性あるいは低栄養性による低蛋白
血症を有効に治療することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒト線維芽細胞の生産す
る糖蛋白質、TCF−IIを有効成分とする低蛋白血症治
療用蛋白合成促進剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト由来の線維芽細胞が生産する生理活
性物質、例えば腫瘍細胞障害性因子としてβ−インター
フェロンが存在することは広く知られている。またこの
β−インターフェロン以外にも線維芽細胞が生産する生
理活性物質としては特開昭58−146293号公報に記載のC
BFとよばれる腫瘍細胞障害性糖蛋白質、特開昭61−33
120 号公報記載の分子量35,000〜45,000の腫瘍増殖阻害
因子(INF)、特開昭61−1872号公報記載の腫瘍壊死
因子FNF、62−103021号公報記載の分子量40,000〜6
0,000、等電点pH5.0 ±0.5 の細胞障害作用を有する
生理活性物質、特開昭64−10998 号公報記載のヒト由来
の線維芽細胞の培養上澄みから得られる分子量36,000±
1,000 、等電点10.5以上で特定のアミノ酸配列を示す腫
瘍細胞障害因子等が知られている。本発明者らはヒト線
維芽細胞由来の抗腫瘍性蛋白質を研究する過程におい
て、これまで報告されたこれらの蛋白質と全く異なる新
規な抗腫瘍性物質を発見し、さらにこの蛋白質をコード
するcDNAのクローニングに成功し、その全アミノ酸
配列を確定するとともに、有用性を確認した。この新規
な抗腫瘍性蛋白質とその遺伝子は、本出願人によって出
願され、国際公開90/10651号として公開されている。こ
の新規抗腫瘍性蛋白質はTCF−IIと命名されている。
このTCF−IIは強い抗腫瘍活性と正常細胞の増殖活性
を合わせもち、さらに肝臓実質細胞の増殖因子であるH
GFの多様なファミリーの一種であることが確認され
た。TCF−IIはSDS電気泳動による分子量測定では
78,000±2,000 または74,000±2,000 の分子量を示し、
還元した場合52,000±2,000 の共通のバンド(A鎖)と
30,000±2,000 または26,000±2,000 の2本のバンド
(B鎖、C鎖)とを示す。
【0003】TCF−IIは肝臓実質細胞の増殖因子であ
ることから肝切除後の肝臓再生を目的とした利用が可能
であるが、肝障害や、腎不全、低栄養に伴う低蛋白血症
の改善や、治療効果を有することはこれまで知られてい
なかった。血漿蛋白は80種以上におよぶ多数の蛋白質か
ら構成され、その分子量は大部分が4万〜100 万の範囲
にあり、糖質あるいは脂質と結合して複合蛋白を構成し
ているものが多い。これらの血漿蛋白は血液凝固因子、
免疫グロブリン、補体、酵素などとして重要な生理的意
義をもつとともに、血漿膠質浸透圧の維持に関係し、末
梢組織における物質交換にあずかっている。免疫グロブ
リン以外の血漿蛋白の大部分は肝臓で合成され、血中に
分泌されたのち、血管内に存在するのみでなく、組織
液、体腔液など血管外にも広く分布し、リンパ液などを
介して活発に血管内外で交流が行われている。また、各
蛋白の異化はおもに胃腸管、腎臓、呼吸器、生殖器、涙
液などの分泌液や排泄液への漏出と、肝臓および細網内
皮系における崩壊により行われる。おもな血漿蛋白の半
減期は2〜20日前後のものが多い。臨床的に問題とされ
る低蛋白血症は、潰瘍、血尿等を含む広範囲の出血、ネ
フローゼを含む全ての肝疾患による蛋白合成機能の低
下、多臓器不全、悪性腫瘍、感染症、糖尿病、妊娠中毒
症等の低栄養状態に伴う血漿蛋白の損耗、生産低下等の
諸要因が複合的に関与して発症する。これまで上記低蛋
白血症の治療法としては、アルブミン製剤の静脈投与な
どが行なわれてきたが、この治療法は、一時的な改善を
もたらすが、完全に治療することができず、低蛋白血症
の有効な治療方法は見いだされなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはTCF─
IIの生理活性に注目し、抗腫瘍剤としての利用や疾病の
診断のマーカーとしての利用を検討してきた。さらに、
本発明者らは、TCF−IIの肝臓に対する作用を研究す
る過程から、TCF−IIが単に肝実質細胞の増殖をもた
らすだけでなく、種々の低蛋白血症に対し治療効果を有
する事を見いだした。これまで、TCF−IIが播種血管
内凝固症候群(DIC)など血液凝固異常に対して有効
であることは確証されておらず、本発明者によりTCF
−IIが低蛋白血症に対し治療効果を見出したことは驚く
べきことである。本発明は、TCF−IIを有効成分とす
る治療効果の高い低蛋白血症治療用蛋白合成促進剤を提
供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、TCF−IIを
有効成分とする低蛋白血症治療用蛋白合成促進剤に関す
る。本発明の有効成分は、前記したようにヒト線維芽細
胞由来の公知の糖蛋白質である。このTCF−IIは、S
DS電気泳動法による分子量測定で、非還元では78,000
±2,000 又は74,000±2,000 であり、還元下では52,000
±2,000 の共通バンドAと、30,000±2,000 のバンドB
及び26,000±2,000 Cの2本のバンドとを示す。また等
電点は7.4 〜8.6 で 723個のアミノ酸配列よりなる糖蛋
白である。上記TCF−IIは、ヒト線維芽細胞培養液を
濃縮し、イオン交換体に吸着させ、その溶出液をアフィ
ニティクロマトグラフィーを行って得ることもできるし
(WO 90/10651)あるいは遺伝子工学的手法(WO 92/1010
53)によって得ることもできる。
【0006】すなわち、TCF−IIは先に示したWO 90/
10651 号公報に開示された方法によって得られたヒト線
維芽細胞由来のものを用いることが可能である。また同
公報に記載された遺伝子配列に基づいて、微生物や他の
細胞により遺伝子組み換え操作により生産されたもので
あっても差し支えない。遺伝子操作によりTCF−IIを
製造する方法については、本発明者らにより出願され、
WO 92/01053 号公報に開示されている方法で生産したも
のを用いることができる。また宿主細胞、微生物の違い
により糖鎖の異なったものや、糖鎖の結合していないも
のであっても使用可能である。しかし糖鎖は生体内の代
謝速度に関係しているため糖鎖の結合しているものが望
ましい。
【0007】TCF−IIは通常の単離精製法によってさ
らに濃縮・精製することができる。例えば、有機溶媒に
よる沈殿法、塩析、ゲル濾過クロマト、モノクローナル
抗体を用いたアフィニティークロマト、電気泳動法など
が挙げられる。これらの精製法の内モノクローナル抗体
を用いたアフィニティークロマトについては、本発明者
により特願平3−177236号として出願されているモノク
ローナル抗体を用いて精製することができる。得られた
精製TCF−IIは、凍結乾燥若しくは凍結保存すること
ができる。
【0008】本発明の蛋白合成促進剤は注射剤として投
与することができる。この場合、静注、動注、筋注ある
いは皮下注射のいずれを用いてもよい。また必要に応じ
て、フィブリノーゲンのような血液凝固剤または、アン
チトロンビンIII などの凝固制御因子あるいはFOYな
どのプロテアーゼ阻害剤などのDIC治療に用いられて
いる薬物と併用することができる。注射剤は、TCF−
IIを単独あるいは前記薬物と併用してもよいが、さらに
ヒト血清アルブン、界面活性剤、アミノ酸、糖類等の補
助剤を併用してもよい。本発明の蛋白合成促進剤に含ま
れる、TCF−IIの投与量は、投与患者の症状や、病
状、年令等によって定められるが、成人一人あたり精製
TCF−IIとして100−30000 μg 、好ましくは 500−3
000μg を含有する製剤を1週間に1〜7回投与するこ
とができる。また患者の症状によっては長期間の投与も
可能である。
【0009】以下に実施例を示しさらに本発明を詳細に
説明する。
【実施例1】TCF−IIの精製 WO 90/10651 号公報に開示された方法及び東尾らの方法
(Higasio,K. et.al.B.B.R.C.,vol.170,397-404,1990)
に準じてヒト線維芽細胞を培養し精製TCF−IIを得
た。ヒト線維芽細胞IMR−90(ATCC CCL 186) 細胞
を5%子牛血清を含むDMEM 100mlをいれたローラー
ボトルに3×106 個移植し、0.5〜2回転/分の回転速
度で回転させながら7日間培養を続けた。総細胞数が1
×107 個になったところでトリプシンにより細胞を剥離
し細胞をボトル底面に集め、5〜9メッシュのセラミッ
ク 100g(東芝セラミック社製)を殺菌して投入し、24
時間静置して培養した。その後上記培養液を 500ml加
え、培養を継続した。7〜10日ごとに培地を全量回収
し、新鮮培地を補給した。このようにして2ケ月間の生
産を継続し、ローラーボトル一本あたり4lの培養液を
回収した。このようにして得た培養液当たりの比活性は
32μ/mlであった。培養液 750lをアミコン社製メンブ
ランフィルター(MW 6000 カット)処理によりUF濃縮
し、CMセファテックスC−50(ファルマシア社製)、Co
n A セファロース(ファルマシア社製)、Mono Sカラム
(ファルマシア社製)、ヘパリンセファロース(ファル
マシア社製)による5段階のクロマト精製を行い、比活
性 5,248,000μ/mgの精製TCF−IIを得た。
【0010】
【実施例2】遺伝子組換TCF−IIの生産 WO 92/01053 号公報に開示された方法に従い、TCF−
II遺伝子を組み込んだ細胞を培養し、精製TCF−IIを
得た。形質転換ナマルワ(Namalwa)細胞を培養し、培養
液20l を得た。この培養液をCM─セファデックスC-50ク
ロマト、Con-AセファロースCL-6B クロマト、MonoS カ
ラムを装着したHPLCの順に処理を行い、約11mgの活性T
CF−IIを得た。
【0011】
【実施例3】TCF−II製剤の生産例 本実施例においては、上記実施例2の方法により得るこ
とのできた遺伝子組み換えTCF−IIの注射製剤の生産
例を示した。 (1) TCF−II 20μg ヒト血清アルブミン 100mg 上記組成をpH7.0 の0.01M のPBS で溶解し、全量を20
mlに調製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍
結乾燥密封した。 (2) TCF−II 40μg ツイーン80 1mg ヒト血清アルブミン 100mg 上記組成を注射用生理食塩水に溶解し、全量を20mlに調
製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍結乾燥
密封した。
【0012】 (3) TCF−II 20μg ツイーン80 2mg ソルビトール 4g 上記組成をpH7.0 の0.01M のPBS で溶解し、全量を20
mlに調製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍
結乾燥密封した。 (4) TCF−II 40μg ツイーン80 2mg グリシン 2g 上記組成を注射用生理食塩水に溶解し、全量を20mlに調
製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍結乾燥
密封した。
【0013】 (5) TCF−II 40μg ツイーン80 1mg ソルビトール 2g グリシン 1g 上記組成を注射用生理食塩水に溶解し、全量を20mlに調
製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍結乾燥
密封した。 (6) TCF−II 20μg ソルビトール 4g ヒト血清アルブミン 50mg 上記組成をpH7.0 の0.01M のPBS で溶解し、全量を20
mlに調製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍
結乾燥密封した。
【0014】 (7) TCF−II 40μg グリシン 2g ヒト血清アルブミン 50mg 上記組成を注射用生理食塩水に溶解し、全量を20mlに調
製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍結乾燥
密封した。 (8) TCF−II 10mg ヒト血清アルブミン 100mg 上記組成をpH7.0 の0.01M のPBS で溶解し、全量を20
mlに調製し、滅菌後、バイアル瓶に2ml ずつ分注し、凍
結乾燥密封した。
【0015】
【発明の効果】本発明によりTCF−IIを有効成分とし
て含有する低蛋白血症治療用蛋白合成促進剤が提供され
る。以下に本実施例により製造した治療剤の効果を確認
した実験例を示し、本発明の効果を説明する。
【実験例1】血清総蛋白増加効果 (1) 方法 7週齢のウィスター系雄ラット(1群6匹)にTCF−
II(0 、5 、50、500、5000μg/kg) を12時間間隔で14
日間(計28回) の反復静脈内投与を行い、最終投与12時
間後採血を行い、血清総蛋白量、血清アルブミン量を定
量した。 (2) 結果 TCF−IIの用量に依存して血清総蛋白量(図1)及
び、血清アルブミン量(図2)の増加が観察された。と
くに5 μg/kg以上の投与により両数値とも有意に増加し
た。血漿蛋白の増加効果を確認できた。
【0016】
【実験例2】肝臓切除による低蛋白血症ラットに対する治療効果 肝臓切除による血漿蛋白の低下ラットを作製し、このモ
デルに対するTCF−IIの効果を確認した。また血漿蛋
白の指標として血漿フィブリノーゲン量、および外因性
凝固因子に注目し、プロトロンビン時間の変化をこの外
因性凝固因子(ファクターII、V、 VII、X) を含む血
漿蛋白の指標とした。 (1) 方法 7週齢のウィスター系雄ラット(1群6匹)に70%肝切
除を行い、TCF−II(0、20、100 、500 μg/kg) を12
時間間隔で 2日間( 計 4回) の反復静脈内投与を行い、
投与開始48時間後採血を行い、プロトロンビン時間、血
漿フィブリノーゲン量、血清総蛋白値を測定した。 (2) 結果 TCF−II投与にともない、プロトロンビン時間の短縮
(図5)、血漿フィブリノーゲン量の増加(図3)、血
清総蛋白の増加(図4)が観察された。この結果、肝臓
由来の低蛋白血症に、本発明が有効であることが確認で
きた。
【0017】
【実験例3】DICによる低蛋白血症の治療効果 DICは、血管内凝固により急激に血漿蛋白質が消費さ
れ、低蛋白血症を呈する。このモデル動物に本発明治療
剤を投与し、治療効果を確認した。 (1) 方法 7週齢のウィスター系雄ラット(1群10匹)に70%肝切
除を行った直後にガラクトサミンを500mg/kg皮下投与
し、肝臓障害とDIC 症状を合併させた病態モデルを作製
した。この病態モデルに、TCF−II(500μg/kg) を12
時間間隔で 2日間(計4回) の反復静脈内投与を行い、
投与開始48時間後採血を行い、低蛋白の指標として血漿
フィブリノーゲン量、アンチトロンビンIII 活性、血清
総蛋白値を測定した。 (2) 結果 TCF−II投与にともない、血漿フィブリノーゲン量の
増加(図6)、アンチトロンビンIII 活性の増加(図
7)、及び血清総蛋白(図8)の増加が観察された。DI
C 由来の低蛋白症に、本発明が有効であることが確認で
きた。
【0018】
【実験例4】腎不全による漏出性低蛋白血症の治療効果 (1) 方法 部分腎切除後3 週間経過した8 週齢のウィスター系雄ラ
ット(1群11匹)に、TCF−II(0 、500 μg/kg) を
12時間間隔で 10 回反復静脈内投与を行い、投与終了12
時間後採血を行い、血清総蛋白値を測定した。 (2) 結果 TCF−II投与にともない、血清総蛋白の増加が観察さ
れた。腎不全による漏出性低蛋白血症に本発明が有効で
あることが確認できた( 図 9) 。
【0019】
【実験例5】低栄養性低蛋白血症の治療効果 (1) 方法 必須アミノ酸であるメチオニンを合成アミノ酸であるDL
- エチオニンに代えることにより、必須アミノ酸欠乏ラ
ットを作製した。エチオニンを250mg/kg/dayを4 日間繰
り返し腹腔内に投与することにより、メチオニン欠乏ラ
ットを作製した。ラットの血漿蛋白質は、アミノ酸欠乏
により低下した。このラット(1群10匹) に TCF−II
(0 、50、500 μg/kg) を12時間間隔で 2日間( 計 4
回) の反復静脈内投与を行い、投与開始48時間後採血を
行い、低蛋白の指標としてプロトロンビン時間、アンチ
トロンビンIII 活性を測定した。 (2) 結果 TCF−II投与にともないその用量に依存して、プロト
ロンビン時間の短縮(図10)及びアンチトロンビンII
I 活性の増加(図11)が観察された。低栄養由来の低
蛋白症に、本発明が有効であることが確認できた。以上
の結果、本発明による治療剤は低蛋白血症に有効である
ことが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】正常ラットに対する本発明治療剤投与による血
清総蛋白量の増加効果を示す。
【図2】正常ラットに対する本発明治療剤投与による血
清アルブミン量増加効果を示す。
【図3】70%肝臓切除後の低蛋白血症ラットに対する本
発明治療剤投与による血漿フィブリノーゲン量増加効果
を示す。
【図4】70%肝臓切除後の低蛋白血症ラットに対する本
発明治療剤投与による血清総蛋白量の増加効果を示す。
【図5】70%肝臓切除後の低蛋白血症ラットに対する本
発明治療剤投与によるプロトロンビン時間の短縮を示
す。
【図6】DICによる低蛋白血症ラットに対する本発明
治療剤投与による血漿フィブリノーゲン量の増加効果を
示す。
【図7】DICによる低蛋白血症ラットに対する本発明
治療剤投与によるアンチトロンビンIII 活性の増加効果
を示す。
【図8】DICによる低蛋白血症ラットに対する本発明
治療剤投与による血清総蛋白量の増加効果を示す。
【図9】慢性腎不全による低蛋白血症ラットに対する本
発明治療剤投与による血清総蛋白量の増加効果を示す。
【図10】低栄養による低蛋白血症ラットに対する本発
明治療剤投与によるプロトロンビン時間の短縮を示す。
【図11】低栄養による低蛋白血症ラットに対する本発
明治療剤投与によるアンチトロンビンIII 活性の増加効
果を示す。
【符号の説明】
* P<0.05を示す。 ** P<0.01を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TCF−IIを有効成分とする低蛋白血症
    治療用蛋白合成促進剤。
  2. 【請求項2】 低蛋白血症が肝障害性、腎不全による漏
    出性あるいは低栄養性に由来する低蛋白血症である請求
    項1記載の蛋白合成促進剤。
JP21222992A 1992-07-16 1992-07-16 Tcf−iiを有効成分とする蛋白合成促進剤 Expired - Fee Related JP3380573B2 (ja)

Priority Applications (17)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21222992A JP3380573B2 (ja) 1992-07-16 1992-07-16 Tcf−iiを有効成分とする蛋白合成促進剤
AU41945/93A AU673835C (en) 1992-07-16 1993-07-14 Medicinal composition comprising TCF-II
ES93305602T ES2110057T3 (es) 1992-07-16 1993-07-16 Composicion medicinal que contiene tcf-ii.
EP97100939A EP0821969B1 (en) 1992-07-16 1993-07-16 Medicinal Composition comprising TCF-II
ES97100939T ES2276409T3 (es) 1992-07-16 1993-07-16 Composicion medica que contiene tcf-ii.
EP93305602A EP0588477B1 (en) 1992-07-16 1993-07-16 Medicinal composition comprising TCF-II
DE69334281T DE69334281D1 (de) 1992-07-16 1993-07-16 TCF-II enthaltende medizinische Zusammensetzung
DK93305602.0T DK0588477T3 (da) 1992-07-16 1993-07-16 Medicinsk præparat omfatende TCF-11
DE69334087T DE69334087T2 (de) 1992-07-16 1993-07-16 Arzneimittelzusammensetzung enthaltend TCF-II
AT97100939T ATE345809T1 (de) 1992-07-16 1993-07-16 Arzneimittelzusammensetzung enthaltend tcf-ii
AT93305602T ATE159171T1 (de) 1992-07-16 1993-07-16 Arzneimittelzusammensetzung enthaltend tcf-ii
CA002100720A CA2100720C (en) 1992-07-16 1993-07-16 Medicinal composition comprising tcf-ii
KR1019930013391A KR100271087B1 (en) 1992-07-16 1993-07-16 Protein synthesis stimulator comprising tcf-2 for the treatment of hypoproteinemia
AT06076444T ATE428438T1 (de) 1992-07-16 1993-07-16 Tcf-ii enthaltende medizinische zusammensetzung
DK97100939T DK0821969T3 (da) 1992-07-16 1993-07-16 Medicinsk sammensætning omfattende TCF-II
EP06076444A EP1719522B1 (en) 1992-07-16 1993-07-16 Medicinal composition comprising TCF-II
DE69314586T DE69314586T2 (de) 1992-07-16 1993-07-16 Arzneimittelzusammensetzung enthaltend TCF-II

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21222992A JP3380573B2 (ja) 1992-07-16 1992-07-16 Tcf−iiを有効成分とする蛋白合成促進剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0640935A true JPH0640935A (ja) 1994-02-15
JP3380573B2 JP3380573B2 (ja) 2003-02-24

Family

ID=16619101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21222992A Expired - Fee Related JP3380573B2 (ja) 1992-07-16 1992-07-16 Tcf−iiを有効成分とする蛋白合成促進剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3380573B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997002832A1 (fr) * 1995-07-11 1997-01-30 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Preparations lyophilisees de hgf
WO1998040096A1 (fr) * 1997-03-11 1998-09-17 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Medicaments preventifs et/ou remedes pour defaillance de multiples organes
WO1998043665A1 (fr) * 1997-03-28 1998-10-08 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Agent preventif et/ou therapeutique pour les maladies des reins
WO2005058951A1 (ja) 2003-12-16 2005-06-30 Toshikazu Nakamura 糖鎖欠損型肝細胞増殖因子
US7115568B2 (en) 1997-03-14 2006-10-03 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Methods using TCF II
WO2007122975A1 (ja) 2006-04-20 2007-11-01 Kringle Pharma Inc. Hgf前駆体蛋白質改変体及びその活性型蛋白質
AU2005200353B2 (en) * 1995-07-11 2008-03-06 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd Lyophilized HGF preparations

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997002832A1 (fr) * 1995-07-11 1997-01-30 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Preparations lyophilisees de hgf
AU2005200353B2 (en) * 1995-07-11 2008-03-06 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd Lyophilized HGF preparations
US7173008B2 (en) 1995-07-11 2007-02-06 Toshikazu Nakamura Lyophilized HGF preparations
AU725441B2 (en) * 1997-03-11 2000-10-12 Atlas Pharmaceuticals Inc. An agent for preventing and/or treating multiple organ failure
US7306791B2 (en) 1997-03-11 2007-12-11 Daiichi Sankyo Co., Ltd. Agent for preventing and/or treating multiple organ failure
WO1998040096A1 (fr) * 1997-03-11 1998-09-17 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Medicaments preventifs et/ou remedes pour defaillance de multiples organes
US7115568B2 (en) 1997-03-14 2006-10-03 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Methods using TCF II
US7138372B2 (en) 1997-03-14 2006-11-21 Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. Agent for preventing and/or treating cachexia
AU734794B2 (en) * 1997-03-28 2001-06-21 Atlas Pharmaceuticals Inc. Agent for preventing and/or treating renal disease
US6306827B1 (en) 1997-03-28 2001-10-23 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Method for preventing and/or treating renal disease
WO1998043665A1 (fr) * 1997-03-28 1998-10-08 Snow Brand Milk Products Co., Ltd. Agent preventif et/ou therapeutique pour les maladies des reins
WO2005058951A1 (ja) 2003-12-16 2005-06-30 Toshikazu Nakamura 糖鎖欠損型肝細胞増殖因子
WO2007122975A1 (ja) 2006-04-20 2007-11-01 Kringle Pharma Inc. Hgf前駆体蛋白質改変体及びその活性型蛋白質

Also Published As

Publication number Publication date
JP3380573B2 (ja) 2003-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FR2576791A1 (fr) Composition pharmaceutique a base d'erythropoietine humaine pour le traitement de l'anemie de tumeurs malignes
JPH07300426A (ja) コラーゲン分解促進剤
US20060193827A1 (en) Methods using TCF -II
JP3380573B2 (ja) Tcf−iiを有効成分とする蛋白合成促進剤
EP0588477B1 (en) Medicinal composition comprising TCF-II
JP3634359B2 (ja) Tcf−▲ii▼を有効成分とする血液凝固正常化剤
JP3030386B2 (ja) 抗ガン剤
JP4006058B2 (ja) 多臓器不全予防及び/又は治療剤
JP3619526B2 (ja) Tcf−iiを有効成分とする肝臓疾患治療剤
JPH0656692A (ja) Tcf−iiを有効成分とする創傷治療剤
JPH06312941A (ja) Hgf産生促進剤
JPH10194986A (ja) 移植肝機能改善・再生促進剤
JPH1129493A (ja) 放射線障害予防及び/又は治療剤
JPH0797335A (ja) 急性肝不全治療剤
KR100568664B1 (ko) 악액질 예방 및/또는 치료제
EP0579958A1 (en) A preventive or therapeutic medicine for pancreatitis
KR20000010642A (ko) 다장기부전 예방 및/또는 치료제
JPH04120098A (ja) 細胞増殖制御物質

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071213

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111213

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111213

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees