JPH0640879A - パック化粧料 - Google Patents

パック化粧料

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Publication number
JPH0640879A
JPH0640879A JP19395992A JP19395992A JPH0640879A JP H0640879 A JPH0640879 A JP H0640879A JP 19395992 A JP19395992 A JP 19395992A JP 19395992 A JP19395992 A JP 19395992A JP H0640879 A JPH0640879 A JP H0640879A
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JP
Japan
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water
unsaturated monomer
polymerizable unsaturated
polymer
pack cosmetic
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Pending
Application number
JP19395992A
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English (en)
Inventor
Masaru Hosokawa
勝 細川
Seiji Yamazaki
誠司 山▲崎▼
Atsuhiko Ii
篤彦 井伊
Kazuyo Watabe
和代 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水中で解離または塩基により適度に中和する
ことによりアニオン化される、アニオン性基を有する重
合性不飽和単量体の少なくとも一種を含む重合性不飽和
単量体混合物を共重合させて得られる水分散型ポリマー
からなる皮膜形成剤と、アニオン性活性剤と、油剤とを
含有するピールオフタイプのパック化粧料。 【効果】 皮膚に対して伸びが良く、乾きが速く、剥離
時に痛くなく、高い分散安定性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパック化粧料に関し、更
に詳しくは、低粘度で伸びが良く、皮膚に対して均一に
塗布することができ、短時間で適度に膜が乾燥し、剥離
時に皮膚に痛みを感じさせることなく、均一に容易に剥
離できるピールオフタイプのパック化粧料に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来市
販されているピールオフタイプのパック化粧料は皮膜形
成剤として部分けん化型ポリビニルアルコール(PVA) が
主に配合されている。PVA は皮膜強度や安全性の面で非
常に優れた性質を有するが、塗布感(べたつき、伸びの
悪さ、液ダレ)、乾燥性(乾きが遅い)、臭い(経時的
に発生する酢酸臭)、及び皮膜の水分透過性(水分透過
速度が速く十分な保湿効果が得られない)の面で問題が
指摘されている。
【0003】一方、皮膜形成剤として水分散性ポリマー
を配合することによりチクソトロピー性が高く、高濃度
化が可能となるため、クリーム状で塗りやすく、かつ即
乾性のパック化粧料が得られることが知られている。水
分散性ポリマーとしてはビニル系樹脂エマルションや合
成ゴムラテックス、アクリル系樹脂エマルションの様な
乳化重合又は分散重合あるいはソープフリー重合によっ
て合成される種々の水系樹脂エマルションがあり(特公
昭51−12939 号、特公昭55−38317 号、特公昭57−7761
1 号、特公昭59−62512 号、特開平1−261318号)、特
に合成ゴムラテックスについては皮膜の水分透過性が低
く、高い保湿効果があるとされている。しかしながら、
上記の水分散性ポリマーの多くは、皮膚との密着性(接
着力)が強いために、剥離時に均一剥離が容易でなく、
皮膜が破断し易く又強い痛みを感じさせるという欠点が
ある。
【0004】また未加硫の合成ゴムラテックスを配合し
たパック剤については、非イオン型又はアニオン型活性
剤と界面活性物質又は油性物質を表面に吸着させた加工
顔料を用いることによって剥離性を向上させているが
(特公昭57−56408 号、特公昭57−77611 号)、顔料は
塗布感を悪くし、外観(透明性)を損ない、かつ凝集し
易く、安定に配合するのが難しい。通常の場合、接着力
の調節には油剤の添加が有効であるが、非イオン型活性
剤と油剤の組み合わせの場合、ポリマー粒子(アクリル
粒子)とエマルションとの間の静電的反発が期待されな
いため、油剤を添加してもアクリル粒子内に取り込ま
れ、ブリードアウトしなく、接着力低減につながらな
い。更にブラウン運動や機械的攪拌により粒子の分散が
不安定になり易い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き欠点のない、塗布性、即乾性、剥離性、分散安定性に
優れたピールオフタイプのパック化粧料を得るべく鋭意
研究を重ねた結果、特定の水分散型ポリマーからなる皮
膜形成剤とアニオン性活性剤および油剤を配合すること
により、本目的達成に極めて有効なパック化粧料が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発
明は、水中で解離または塩基により適度に中和すること
によりアニオン化される、アニオン性基を有する重合性
不飽和単量体の少なくとも一種を含む重合性不飽和単量
体混合物を共重合させて得られる水分散型ポリマーから
なる皮膜形成剤と、アニオン性活性剤と、油剤とを含有
することを特徴とするピールオフタイプのパック化粧料
を提供するものである。
【0006】本発明のパック化粧料に配合される皮膜形
成剤は、水中で解離または塩基により適度に中和するこ
とによりアニオン化される、アニオン性基を有する重合
性不飽和単量体の少なくとも一種を含む重合性不飽和単
量体混合物を共重合させて得られる水分散型ポリマーか
らなる。このような水分散型ポリマーとしては、アニオ
ン性基を有する重合性不飽和単量体の少なくとも一種を
含む重合性不飽和単量体混合物を共重合させた後、塩基
により中和することにより得られる共重合体の有機溶剤
溶液に水を加えた後、有機溶剤を留去して得られる水分
散型ポリマー、アニオン性基を有する重合性不飽和単量
体の少なくとも一種を含む重合性不飽和単量体混合物を
共重合させて得られるポリマー粒子の表面にポリビニル
アルコール系重合体をグラフトさせた水分散型ポリマー
等が挙げられる。また、本発明の水分散型ポリマーはエ
マルジョンであることが好ましい。
【0007】本発明に用いられるアニオン性基を有する
重合性不飽和単量体としては、不飽和カルボン酸モノマ
ー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー
等があり、具体的には、不飽和カルボン酸モノマーとし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタ
クリロイルオキシメチルコハク酸等、又はそれらの無水
物および塩があり、不飽和スルホン酸モノマーとして
は、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)
アクリル酸エステル、ビス−(3−スルホプロピル)−
イタコン酸エステル等およびそれらの塩、その他2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリル酸の硫酸モノエステル
およびそれらの塩があり、不飽和リン酸モノマーとして
は、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メ
タアクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2
−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−
2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル
−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル
−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジオク
チル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェー
ト等が挙げられる。
【0008】本発明に用いられる、アニオン性基を有す
る重合性不飽和単量体と共重合し得る重合性不飽和単量
体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イ
ソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸デ
シル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸エステル類、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸
イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタ
クリル酸デシル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル
酸エステル類、スチレン、ビニルトルエン、2−メチル
スチレン、クロルスチレン等のスチレン系モノマー、ア
クリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロ
ピル等のヒドロキシル基含有モノマー、アクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モ
ノマー、又、次式 CH2=CHCOOC2H4C6F13, CH2=CHCOOC2H4C8F17,CH2=CH
COOC2H4C10F21 , CH2=CHCOOC2H4C12F25 ,CH2=C(C
H3)COOC2H4C6F13, CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17,CH2=C
(CH3)COOC2H4C10F21 , CH2=C(CH3)COOC2H4C12F25 ,C
H2=CHCOOC2H4-(CF2)6-H, CH2=CHCOO-(CF2)8-H,CH2
=C(CH3)COOC2H4-(CF2)6-H, CH2=C(CH3)COO-(CF2)8-H 等で示されるフッ化アルキル基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル、又は、次式 CH2=CHCOO-(CH2CH2O)n-CH3(n=1〜300), CH2=C(CH3)COO-(CH2CH2O)n-CH3(n=1〜300) 等で示されるポリエチレンオキサイド基を有する(メ
タ)アクリル酸エステル、又は、(メタ)アクリルアミ
ド、 N−(1,1−ジメチル−3−オキソブチル)アクリル
アミド、 N,N−ジメチルアクリルアミド、 N,N−ジエチ
ルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、 N
−i−プロピルアクリルアミド、 N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系モノ
マー、並びにアクリロニトリル等が挙げられるが、本発
明に用いられるアニオン性基を有する重合性不飽和単量
体、および、それらと共重合しうる重合性不飽和単量体
は、これらに限定されるものではない。
【0009】これらの数種類の重合性不飽和単量体混合
物から共重合体を得るための重合方法としては、従来公
知の方法、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳
化重合等を適宜用いることが出来る。重合性不飽和単量
体混合物中のアニオン性基を有する重合性不飽和単量体
の含有量は0.5 〜70モル%の範囲が好ましい。この範囲
の値を越えても、又、未満であっても良好な分散安定性
を持つ水分散型ポリマーが得られない。本発明の水分散
型ポリマーの製造に用いられる有機溶剤としては親水性
有機溶剤が好ましく、具体的にはアルコール系、ケトン
系あるいはエーテル系等の溶剤が挙げられる。重合開始
剤としては、公知のラジカル開始剤が用いられる。
【0010】上記のようにして得られる共重合体の有機
溶剤溶液を、先ず塩基を加えてアニオン性基を中和し、
続いて水を加えた後、有機溶剤の一部又は全部を留去
し、水系に転相することにより本発明に用いられる水分
散型ポリマーが得られる。ここで用いられるアニオン性
基を中和させる塩基としては、例えばトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩基性アミノ酸の
リジン、アルギニン等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。中和度については特に限定されない
が、得られる水分散型ポリマーの液性が弱酸性〜中性に
なるように中和するのが望ましい。
【0011】本発明に用いられる表面にポリビニルアル
コール系重合体がグラフトしたポリマー粒子からなる水
分散型ポリマーの具体的な調製法としては、 メルカプト基を末端に有するポリビニルアルコール
系重合体(特開昭59−187003号公報記載の方法により調
製することができる)を乳化分散安定剤とし、ラジカル
重合可能なエチレン性不飽和単量体あるいはジエン系単
量体を単独乳化重合又は乳化共重合する方法(特開昭60
−197229号公報記載)、 メルカプト基を末端に有するポリビニルアルコール
系重合体を乳化分散安定剤とし、ラジカル重合可能なエ
チレン性不飽和単量体あるいはジエン系単量体と多官能
性エチレン性不飽和単量体とを乳化共重合する方法(特
願平3−275527号)、 ポリビニルアルコール系重合体の水溶液中、第2セ
リウム塩の存在下で、ラジカル重合可能なエチレン性不
飽和単量体あるいはジエン系単量体を単独乳化重合又は
乳化共重合する方法(高分子化学, 25, 375(1968)) 等が挙げられる。ただし、これらの方法は本発明に係わ
る水分散型ポリマーの調製法を限定するものではない。
【0012】本発明の水分散型ポリマーの表面にグラフ
トしているポリビニルアルコール系重合体は、下記式で
示される構造単位Aを50モル%以上、好ましくは70モル
%以上含み、さらに下記式で示される構造単位Bをも含
みうるもので、構造単位Bの含量は0〜50モル%であ
る。構造単位Aの含量が50モル%未満では、ポリビニル
アルコール系重合体の水溶性が乏しく、乳化重合が良好
に進行しない。
【0013】
【化1】
【0014】(式中、R1は Hまたは炭素数1〜6の炭化
水素基を表し、R2は Hまたは炭素数1〜20の炭化水素基
を表す。) このポリビニルアルコール系重合体は、ビニルエステル
類モノマーを主体とするビニルモノーマを重合して得た
ポリビニルエステル系重合体を常法により鹸化して得ら
れる。ビニルエステルとしては、ラジカル重合可能なビ
ニルエステルであれば使用できる。例えば、ギ酸ビニ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル等が挙げられるが、中でも酢酸
ビニルが最も重合性が良く好ましい。またこれらビニル
エステルと共重合可能なモノマーを共存させ共重合する
こともできる。例えば、エチレン、プロピレン、イソブ
チレン、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらの塩ある
いはこれらのアルキルエステル、イタコン酸、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−
ジメチルプロピル)−アンモニウムクロライド、エチル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、 N−ビニルピ
ロリドン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩
化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチ
レン、ビニルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸
ナトリウム等が挙げられる。このポリビニルアルコール
系重合体の重合度は3500以下が好ましい。また鹸化度
は、他の変性基の種類によっても異なり、一義的には決
められないが、通常ポリビニルアルコール成分が50モル
%以上で、水溶性の点から70モル%以上が好ましい。
【0015】本発明において、皮膜形成剤として用いる
水分散型ポリマーの重量平均分子量は、パック剤として
十分な被膜物性を得るためには30,000以上、好ましくは
50,000以上であり、更に好ましくは100,000 以上であ
る。また、本発明において、皮膜形成剤として用いる水
分散型ポリマーの粒子径は特に限定を受けるものではな
いが、好ましくは1〜10000 nmの範囲であり、より好ま
しくは1〜1000nm、更に好ましくは1〜300 nmの範囲で
ある。
【0016】次に、前記の水分散型ポリマーを主たる皮
膜形成剤として用いた本発明のピールオフタイプのパッ
ク化粧料の配合について述べると、本発明のパック化粧
料中の水分散型ポリマーの配合量は、ポリマー固形分に
して10〜60重量%が好ましい。10重量%未満の場合に
は、実用上必要な強度を与えるだけの皮膜の厚さを得る
のが困難となり、60重量%を越える場合には、パック化
粧料の粘度が高くなり、塗布性が低下する。更に水分散
型ポリマーの配合量を、好ましくは25〜60重量%とする
ことにより、従来の水溶性ポリマーを用いたパック化粧
料には無い、高い乾燥性を持つパック化粧料を得ること
ができる。
【0017】本発明のパック化粧料に配合するアニオン
性活性剤としては、例えば脂肪酸モノカルボン酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルス
ルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルサルフェート、アルキルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステ
ルおよびその塩等が好ましい。本発明のパック化粧料中
のアニオン性活性剤の配合量としては0.5 〜30重量%が
好ましく、更に好ましくは1〜5重量%である。アニオ
ン性活性剤の量が0.5重量%よりも少なくなると安定性
が低下しポリマー粒子が凝集し易く、かつ乳化力が劣
る。また、30重量%より多くなると、ポリマー皮膜が可
塑化され柔らかくなりすぎ剥離しにくくなるので好まし
くない。
【0018】本発明のパック化粧料に配合される油剤と
しては、例えばオリーブ油、パーム油、ヤシ油等の動植
物油、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油、オ
レイン酸、イソステアリン酸等の高級脂肪酸、オレイル
アルコール、イソステアリルアルコール等の高級脂肪族
アルコール、イソステアリルミリステート、セチルオク
タネート等のエステル油分、シリコーン油などが好まし
い。本発明のパック化粧料中の油剤の配合量としては、
1〜30重量%が好ましく、更に好ましくは5〜20重量%
である。油剤の量が1重量%よりも少なくなるとポリマ
ー皮膜と皮膚との密着性(接着力)が低下せず、剥離時
に皮膜が破断し易く、強い痛みを感じる。また30重量%
より多くなると乳化安定性が悪くなり、分離が生じる。
【0019】また、本発明のパック化粧料中にはその
他、保湿剤、水溶性高分子、ノニオン性活性剤、顔料、
防腐剤、殺菌剤、色剤、香料、有機溶媒(エタノー
ル)、薬効剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜
配合することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明のピールオフタイプのパック化粧
料は皮膚に対して伸びが良く、乾きが速く、剥離時に痛
くなく、高い分散安定性を有するものである。従って、
前記のような特定の水分散型ポリマー、アニオン性活性
剤及び油剤を配合することにより塗布性、即乾性、剥離
性、分散安定性に優れたピールオフタイプのパック化粧
料を得ることが可能である。
【0021】
【実施例】次に合成例及び実施例を挙げて本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。尚、例中の部及び%は特記しない限
り重量基準である。
【0022】合成例1 攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素導入管
の付いた反応器中に、重合溶媒としてメチルエチルケト
ン30部、重合性不飽和単量体としてN −(1,1-ジメチル-3-オ
キソブチル)アクリルアミド36.0部、アクリル酸n−ブチル20.9部、
アクリル酸エチル5.3 部、アクリル酸5.75部、ラジカル
重合開始剤として2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.
03部を仕込み、窒素ガス置換を行った。一方、滴下ロー
ト中にも反応器中と全く同じ組成の混合溶液を、十分に
窒素置換を行った後に仕込んだ。窒素雰囲気下、反応器
内の混合溶液を攪拌しながら80℃まで昇温し、滴下ロー
ト中の混合溶液を2時間かけて徐々に滴下した。滴下終
了3時間後、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.03部
をメチルエチルケトン5部に溶解した溶液を加え、更に
5時間80℃で熟成することにより共重合体を得た。得ら
れた共重合体の一部を、減圧下、105 ℃で2時間乾燥し
て完全に溶剤を除去することによって単離し、標準物質
としてポリスチレン、溶媒としてテトラヒドロフランを
用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより
分子量を測定したところ、重量平均分子量にして約150,
000 であった。
【0023】共重合体溶液を室温まで冷却し、メチルエ
チルケトン200 部を加えて希釈したものについて、東芝
セラミック社のセラミックス濾過装置を用いて限外濾過
法による精製を行った。精製後の共重合体溶液に、攪拌
下、1規定濃度の水酸化ナトリウム15.9部を加えて共重
合体中の塩生成基を一部中和し、イオン交換水400 部を
加えた後、減圧下70℃でメチルエチルケトンを完全に除
去し、更に、一部の水を留去することにより濃縮し、ポ
リマー固形分濃度が40重量%の自己分散型ポリマー微粒
子の水分散液を得た。動的光散乱光度計(大塚電子
(株)製)を用いて、得られた自己分散型ポリマー微粒
子の粒径を測定したところ約150 nmであった。
【0024】合成例2 還流冷却器、温度計、攪拌翼、窒素吹き込み口を具えた
ガラス製重合容器に5%のポリビニルアルコール(重合
度 700, 鹸化度97.2%、メルカプト基含量3.19×10-5
量/g)水溶液200 部を仕込み、30分間窒素置換を行っ
た。0.1 N塩酸でpH4.9 に調整した後、200 rpm で攪拌
しながらアクリル酸ブチル2.5 部、過硫酸アンモニウム
0.15部、水10部を加えた。10分後にアクリル酸ブチル10
部とメタクリル酸10部の混合物を1時間かけて滴下し
た。混合物の滴下開始後30分経てから過硫酸アンモニウ
ム1%水溶液10部を30分間かけて滴下した。モノマー及
び開始剤の滴下終了後、5時間同条件で加熱攪拌を行っ
た。重合終了後、生成したエマルジョンのpHを調整後、
300 メッシュの金網で濾過した。その後エマルジョン中
の水を蒸発させ、あるいは新たに水を加えることによっ
てエマルジョンの固形分濃度を適当な値に調整した(お
おむね25〜40%)。
【0025】実施例1 表1に示す組成のパック剤を下記に示す製法で製造し、
その使用感について下記に示す評価方法により評価し
た。結果を表1に示す。 <製 法>本発明品1〜4及び比較品1〜3について
は、成分(1) または(2) を40〜50℃に加熱攪拌し、その
中に40〜50℃に加熱攪拌した成分(4) 〜(8) を添加し、
室温まで冷却してパック剤を得た。また比較品4につい
ては成分(6) および(7) を攪拌しながら80℃に加熱し、
予め80℃に加熱した成分(9) を徐々に添加する。その溶
液に成分(3) を徐々に加え、完全に溶解させ、室温まで
冷却してパック剤を得た。
【0026】<評価方法>5名の専門パネラーにパック
剤を前腕屈側部に塗布してもらい、伸ばしやすさ、乾き
のはやさ、はがしやすさ、剥離時の痛みのなさについて
5段階評価を行い、その総得点を下記の基準で評価し
た。 ・パック剤の伸ばしやすさ ○:専門パネラーの総得点が15以上 △:専門パネラーの総得点が14〜10 ×:専門パネラーの総得点が10未満 ・パック剤の乾きのはやさ ○:専門パネラーの総得点が15以上 △:専門パネラーの総得点が14〜10 ×:専門パネラーの総得点が10未満 ・パック剤のはがしやすさ ○:専門パネラーの総得点が15以上 △:専門パネラーの総得点が14〜10 ×:専門パネラーの総得点が10未満 ・パック剤剥離時の痛みのなさ ○:専門パネラーの総得点が15以上 △:専門パネラーの総得点が14〜10 ×:専門パネラーの総得点が10未満
【0027】
【表1】
【0028】注) *1:ゴーセノールEG30(日本合成化学工業(株)) *2:ニッコールTCP-5(日光ケミカルズ(株)) *3:ニッコールECT-3NEX(日光ケミカルズ(株)) *4:エマノーンCH40(日本エマルジョン(株)) *5:パームリームEX(日本油脂(株)) *6:ニッコールスクワラン(日光ケミカルズ(株)) 表1より明確な様に、本発明によるパック化粧料は要求
される各項目について満足な性能を有するものである。
フロントページの続き (72)発明者 渡部 和代 和歌山県和歌山市砂山南1丁目3−9− 310

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中で解離または塩基により適度に中和
    することによりアニオン化される、アニオン性基を有す
    る重合性不飽和単量体の少なくとも一種を含む重合性不
    飽和単量体混合物を共重合させて得られる水分散型ポリ
    マーからなる皮膜形成剤と、アニオン性活性剤と、油剤
    とを含有することを特徴とするピールオフタイプのパッ
    ク化粧料。
  2. 【請求項2】 皮膜形成剤が、アニオン性基を有する重
    合性不飽和単量体の少なくとも一種を含む重合性不飽和
    単量体混合物を共重合させた後、塩基により中和するこ
    とにより得られる共重合体の有機溶剤溶液に水を加えた
    後、有機溶剤を留去して得られる水分散型ポリマーから
    なる請求項1記載のパック化粧料。
  3. 【請求項3】 皮膜形成剤が、アニオン性基を有する重
    合性不飽和単量体の少なくとも一種を含む重合性不飽和
    単量体混合物を共重合させて得られるポリマー粒子の表
    面にポリビニルアルコール系重合体をグラフトさせた水
    分散型ポリマーからなる請求項1記載のパック化粧料。
  4. 【請求項4】 水分散型ポリマーをポリマー固形分濃度
    として10〜60重量%含有する請求項1、2又は3記載の
    パック化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003034615A (ja) * 2001-05-15 2003-02-07 Kose Corp パック化粧料

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