JPH0640729U - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 除湿乾燥したい目的物に直接乾燥空気を吹き
付けることができる。 【構成】 本体ケース２の上面後部に上部吹出口８を形
成すると共に、本体ケース２の後面下部に下部吹出口１
３と、下部吹出口１３に乾燥空気を導く通路を仕切板１
４により形成し、上部吹出口８付近には曲板形状を有す
るダンパー１５の一端側を回動自在に軸支する。このダ
ンパー１５を回転することによって上部吹出口８または
下部吹出口１３を自由に封止することができ、上方向あ
るいは下方向の所要の方向から乾燥空気を吹き出すこと
ができるので、除湿乾燥したい目的物に直接乾燥空気を
吹き付けることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は本体ケースに空気の吹出口が形成された除湿機、エアコン等の空気調 和機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図８は従来の除湿機の外観斜視図、図９は従来の除湿機の概略断面図である。 図８及び図９に示すように、除湿機１の本体ケース２の前面上部に空気の吸込 口３が形成されており、該吸込口３の内側後方には空気清浄用のフィルタ４を介 して冷却器５が配設されている。該冷却器５の後方には放熱器６が配設されてお り、さらに、該放熱器６の後方には送風用のファン７が取り付けられている。該 ファン７の上方、つまり上記本体ケース２の上面後部には空気の上部吹出口８が 形成されており、また、上記冷却器５、上記放熱器６及び上記ファン７の下方に は、後述する如く空気より除かれた除湿水を受けるためのドレン受け皿９が配設 されている。該ドレン受け皿９の上記冷却器５の下方に対応する箇所には、該ド レン受け皿９中の水を集め、その水をドレンタンク１０へ導くためのドレン口１ １が形成されている。該ドレンタンク１０はドレン口１１の下方の上記本体ケー ス２内の下側に着脱可能に取り付けられており、上記ドレンタンク１０の後方に は、冷媒ガスを圧縮するための圧縮機１２が配設されている。

【０００３】 上記のように構成された除湿機１において、圧縮機１２で圧縮された冷媒ガス は放熱器６で冷却されて高温高圧の液体となる。液体となった冷媒はドライヤー （図示せず）で乾燥されてキャピラリーチューブ（図示せず）で減圧され、冷却 器５で吸熱気化して該冷却器５を冷却する。そして、該冷却器５で気化して低温 の冷媒ガスと冷媒液とになった混合冷媒は、配管内でさらに完全に気化して冷媒 ガスとなり上記圧縮機２に吸入されるという循環冷媒サイクル系を形成している 。従って、ファン７によって吸込口３から吸入され、続いてフィルター４で浄化 された空気は、上記冷却器５で冷却される。この冷却によって空気中の水分が上 記冷却器５に付着し、除湿水となってドレン受け皿９で集水され、さらに、ドレ ン口１１を通ってドレンタンク１０に滴下し、貯留される。そして、このように 冷却除湿された空気は、上記放熱器６で温められて上部吹出口８により機外に放 出される。

【０００４】 尚、上記ドレンタンク１０に貯留された水量が一定量以上になると、上記本体 ケース２内部に取り付けられた満水スイッチ（図示せず）が作動して自動的に上 記圧縮機１２の運転が停止され、上記ドレンタンク１０中の水が溢れないように なっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記構成をした従来の除湿機１においては、吸込口３から吸入 され、フィルター４、冷却器５及び放熱器６を通過した空気は、ファン７によっ て本体ケース２の上面後部の上部吹出口８から図１０中矢印で示した一方向のみ に吹き出されるだけであった。従って、室内の除湿や衣類乾燥には適しているが 、壁や窓ガラス、床や畳、靴や傘等を乾燥しようとすると、上記除湿機１からの 乾燥空気が直接壁や窓ガラス、床や靴等に当らないため乾燥に長時間を要してし まう等、これらの乾燥には不都合であった。

【０００６】 本考案はこのような課題に鑑みなされたものであり、本体ケース２の後面下部 に空気の下部吹出口を形成することで、空気が２か所の吹出口から互いに吹き出 すことができ、除湿乾燥させたい目的物に直接乾燥空気を吹き付けることができ る空気調和機を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するためにかかる空気調和機は、本体ケースの前面上部に空気 の吸込口と、該吸込口の内側には空気清浄用のフィルターを介して配設された冷 却器と、該冷却器の後方に配設された放熱器と、該放熱器の後方に送風用のファ ンと、上記本体ケースの上面後部に空気の上部吹出口とを設けた空気調和機にお いて、上記本体ケースの後面下部に上記ファンで送られる乾燥空気を機外へ吹き 出す下部吹出口が形成される一方、所要方向以外の上記上部吹出口または該下部 吹出口を封止する回動自在のダンパーが上記本体ケースに軸支されている。

【０００８】

【作用】

上記構成において、本体ケースの後面下部にファンで送られる乾燥空気を機外 へ吹き出す下部吹出口が形成される一方、所要方向以外の上部吹出口及び該下部 吹出口を封止する回動自在のダンパーが上記本体ケースに軸支されているので、 該ダンパーを回動させるだけで該ダンパーに封止される上記上部吹出口及び上記 下部吹出口とが自由に選択されることとなる。従って、所要の吹出口から空気が 吹き出されることとなり、除湿乾燥させたい目的物に直接乾燥空気を吹き付ける ことができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 尚、本考案の従来例と同一のものは同一符号を示す。 図１は本考案の空気調和機の第１の実施例に係るダンパーにより下部吹出口を 封止した場合を示す除湿機の概略断面図、図２は本考案の空気調和機の第１の実 施例に係るダンパーにより上部吹出口を封止した場合を示す除湿機の概略断面図 である。 図１及び図２に示すように、この除湿機１は従来と同様の循環冷凍サイクル系 を形成しているが、本体ケース２に形成された上部吹出口８付近の構成が従来と 相違している。即ち、従来と同様に上記本体ケース２の上面後部に形成された上 部吹出口８に加えて、上記本体ケース２の後面下部には下部吹出口１３が形成さ れており、上記本体ケース２の後面に平行して該下部吹出口１３にファン７で送 られる乾燥空気を導く通路を仕切板１４により形成し、上記上部吹出口８付近に は曲板形状を有するダンパー１５の一端側が回動自在に軸支されている。該ダン パー１５は上記下部吹出口１３に上記ファン７で送られる乾燥空気が流れやすく するために緩やかに曲げられ、必要に応じて該ダンパー１５を回動させることに よって上記上部吹出口８または上記仕切板１４の通路が封止される。例えば、図 １に示すように、上記ファン７から送られる乾燥空気を上方向に吹き出したい場 合、上記ダンパー１５を下方向に回転させると該ダンパー１５によって上記仕切 板１４の通路は封止され、上記ファン７で送られる乾燥空気は上記上部吹出口８ により吹き出される。また、図２に示すように、上記ファン７から送られる乾燥 空気を下方向に吹き出したい場合、上記ダンパー１５を上方向に回転させると該 ダンパー１５によって上記上部吹出口８は封止され、上記ファン７で送られる乾 燥空気は上記仕切板１４の通路を通って上記下部吹出口１３により吹き出される 。

【００１０】 図３は本考案の空気調和機の第１の実施例に係る除湿機のダンパーを示す要部 拡大斜視図である。 図３に示すように、ダンパー１５は、ファン７から送られる乾燥空気をスムー ズに流れやすくするために、上記ダンパー１５の平面を緩やかな丸みを設けるこ とで、乾燥空気を流れやすくすることができる。

【００１１】 上記第１の実施例において、本体ケース２にダンパー１５が軸支され、該ダン パー１５を回転させることによって上部吹出口８または下部吹出口１３を自由に 封止することができるので、上方向あるいは下方向の所要の方向から乾燥空気を 吹き出せることができ、除湿乾燥させたい目的物に直接乾燥空気を吹き付けるこ とができる。従って、床や畳、壁や窓ガラスあるいは靴、傘、衣類等の乾燥を自 由に行なうことが可能となる。

【００１２】 図４は本考案の空気調和機の第２の実施例に係る除湿機の整流板付きダンパー を示す要部拡大斜視図、図５は図４に示す本考案の空気調和機の第２の実施例に 係る除湿機の整流板付きダンパーのＡ−Ａ′における断面図、図６は図４に示す 本考案の空気調和機の第２の実施例に係る除湿機の整流板付きダンパーのＢ−Ｂ ′における断面図、図７は本考案の空気調和機の第２の実施例に係る除湿機のダ ンパー付近の要部拡大断面図である。 図４、図５、図６及び図７に示すように、ダンパー１５の緩やかな丸みの内側 にさらにファン７から送られる乾燥空気をスムーズに下部吹出口１３へ流れやす くする整流板１６を上記ダンパー１５に直接接触しないように取り付け、上記ダ ンパー１５と該整流板１５との間の接続部１７に乾燥空気を上記下部吹出口１３ へ誘導する複数個の送風口１８を設け、上部吹出口８に乾燥空気を送る場合、上 記ダンパー１５は仕切板１４に密接するようにし、上記整流板１６は上記送風口 １８に乾燥空気が入らないように、上記ダンパー１５よりも長さＸだけ小さくす る。

【００１３】 上記第２の実施例において、下部吹出口１３に乾燥空気をスムーズに送るため に、ダンパー１５を回転させることによって上部吹出口８を封止させ上記下部吹 出口１３に乾燥空気をスムーズに送ることができる整流板１６を上記ダンパー１ ５に取り付け、該ダンパー１５と該整流板との間の接続部１７に乾燥空気を上記 下部吹出口１３へ誘導する複数個の送風口１８を設けることで、乾燥空気が勢い よく該送風口１８を通過して行くことができるので、上記下部吹出口１３に乾燥 空気をスムーズに送ることができる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の空気調和機は以上のように構成されたものであって、本体ケースの後 面下部にファンで送られる乾燥空気を機外へ吹き出す下部吹出口が形成される一 方、所要方向以外の上部吹出口または下部吹出口を封止する回動自在のダンパー が上記本体ケースに軸支されているので、該ダンパーを回動させることによって 空気の吹き出し方向を自由に設定することができ、除湿乾燥させたい目的物に直 接乾燥空気を吹き付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の空気調和機の第１の実施例に係るダン
パーにより下部吹出口を封止した場合を示す除湿機の概
略断面図である。

【図２】本考案の空気調和機の第１の実施例に係るダン
パーにより上部吹出口を封止した場合を示す除湿機の概
略断面図である。

【図３】本考案の空気調和機の第１の実施例に係る除湿
機のダンパーを示す要部拡大斜視図である。

【図４】本考案の空気調和機の第２の実施例に係る除湿
機の整流板付きダンパーを示す要部拡大斜視図である。

【図５】図４に示す本考案の空気調和機の第２の実施例
に係る除湿機の整流板付きダンパーのＡ−Ａ′における
断面図である。

【図６】図４に示す本考案の空気調和機の第２の実施例
に係る除湿機の整流板付きダンパーのＢ−Ｂ′における
断面図である。

【図７】本考案の空気調和機の第２の実施例に係る除湿
機のダンパー付近の要部拡大断面図である。

【図８】従来の除湿機の外観斜視図である。

【図９】従来の除湿機の概略断面図である。

【符号の説明】

３、吸込口 ５、冷却器 ６、放熱器 ８、上部吹出口 １３、下部吹出口 １５、ダンパー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケースの前面上部に空気の吸込口
   と、該吸込口の内側には空気清浄用のフィルターを介し
   て配設された冷却器と、該冷却器の後方に配設された放
   熱器と、該放熱器の後方に送風用のファンと、上記本体
   ケースの上面後部に空気の上部吹出口とを設けた空気調
   和機において、 上記本体ケースの後面下部に上記ファンで送られる空気
   を機外へ吹き出す下部吹出口が形成される一方、所要方
   向以外の上記上部吹出口または該下部吹出口を封止する
   回動自在のダンパーが上記本体ケースに軸支されたこと
   を特徴とする空気調和機。