JPH0640556A - ワークの搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークの寸法形状に応じて該ワークを良好に
搬送でき、且つワークを所望位置で確実に待機させ得る
ようにして、寸法形状の異なるワークを搬送する際の段
取替え等を容易に行えるようにすることを目的とする。 【構成】 コンベア１により搬送されるワーク31を所望
位置で待機させるための第１ストッパー11と、該第１ス
トッパー11と連動して前記ワーク31の上流側に位置する
他のワーク31を所望位置で停止させるための第２ストッ
パー29とを有するワークの搬送装置に於いて、両ストッ
パー11,28 の間隔Ｌを調整可能に構成してなることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はワークの搬送装置、さら
に詳しくは例えば所望数のワークを搬送すべく、コンベ
ア上流側のワークを所望位置に待機させ得るワークの搬
送装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種ワークの搬送装置として
は、例えば図７に示すようなものが存在する。

【０００３】即ち、このワークの搬送装置はコンベア1c
により搬送されるワーク31ａを所望位置で待機させるべ
く、コンベア1cの略中央部から第１ストッパー11ａをワ
ーク搬送路に出没自在に設ける共に、前記ワーク31ａの
上流側に位置する他のワーク31ａを所望位置で停止させ
るべく、該ワーク31ａの側面に両側から挟持する第２ス
トッパー29ａを設けたものであり、各ワーク31ａ…はコ
ンベア1cの上方に対向配置したガイド体22ａに沿って搬
送される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の搬送装置にあっては、同じ寸法形状を有するワーク
31ａを搬送する場合には特に支障はないのであるが、異
なる長さ寸法を有するワーク31ａが搬送された場合に
は、第１ストッパー11ａと第２ストッパー29ａとが所定
位置に固定されてなるために、両者の間隔を調整でき
ず、よって両ストッパー11a,29ａにより上流側のワーク
31ａを確実に待機させることができないという大なる問
題点があった。

【０００５】また、前記ガイド体22ａの間隔も一定であ
るために、ワーク31ａの幅の変更に柔軟に対処すること
ができず、ワーク31ａがガイド体22ａにてガイドされず
に搬送中に整列状態を乱して歪んでしまい、その後のワ
ークの搬送に支障を与えるというこの種搬送装置として
は致命的な不都合もあった。

【０００６】それ故に、本発明は上記従来の問題点を解
決するためになされたものであり、ワークの寸法形状に
応じて該ワークを良好に搬送でき、且つワークを所望位
置で確実に待機させ得るようにして、寸法形状の異なる
ワークを搬送する際の段取替え等を容易に行えるように
することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】即ち、上記課題を解決す
るために、本発明はコンベア１により搬送されるワーク
31を所望位置で待機させるための第１ストッパー11と、
該第１ストッパー11と連動して前記ワーク31の上流側に
位置する他のワーク31を所望位置で停止させるための第
２ストッパー29とを有するワークの搬送装置に於いて、
両ストッパー11,29 の間隔Ｌを調整可能に構成してなる
ワークの搬送装置である。

【０００８】この場合に於いて、前記ワーク31の搬送路
に沿って一対のガイド体22を対向配置し且つ該ガイド体
22，22の間隔Ｌ' を調整可能に構成しても構わない。

【０００９】

【作用】従って、上記構成を特徴とするワークの搬送装
置にあっては、第１ストッパー11と第２ストッパー29と
はその間隔Ｌを調整可能に構成してなるため、ワーク31
の長さに応じて間隔Ｌを調整することにより、両ストッ
パー11,29 により待機させるべきワーク31を所望位置で
確実に停止させることができる。

【００１０】また、一対のガイド体22の間隔Ｌ' を調整
可能に構成すると、ワーク31の幅に応じて適宜前記間隔
Ｌ' を調整することにより、搬送時にワーク31がゆがむ
ことなく、良好な整列状態を維持しつつ搬送することが
できる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明に係るワークの搬送装置の一実
施例について図面に従って説明する。

【００１２】図１乃至図３に於いて、１は搬送装置２の
略中央に配設したコンベアを示し、その両側部にはフレ
ーム1aが取付けられてなり、モータ（図示せず）等の駆
動手段により所定の送り速度をもって駆動される。

【００１３】３はコンベア１に沿ってその側方に配設し
たサイドテーブルで、この一端側に設置した減速機４の
回転軸4aには、サイドテーブル３上に設けた一対の軸受
５により回転可能に保持されたネジ杆６が連結されてい
る。

【００１４】７はネジ杆６のネジ部に螺合するナット部
材８が上面に取付けられたスライド台であり、該スライ
ド台７は前記サイドテーブル３上に敷設したレール９に
案内されて前後方向に移動自在である。

【００１５】10はスライド台７の上面に取付けたエアシ
リンダで、そのロッド10ａにはスライド台７の前面部に
枢着した第１ストッパー11が連結され、且つ該第１スト
ッパー11は前記コンベア１の搬送路1bの上方位置に配置
されてなる。

【００１６】12はコンベア１の上流側下方位置に該コン
ベア１と交差する方向に配設したテーブルであり、その
一端に設置した減速機13の回転軸13ａには、図４の如く
両端部に向きの異なるネジ山14a,14b が所定間隔を有し
て形成したネジ杆14が接続されてなり、該ネジ杆14は前
記テーブル12に所定間隔隔てて立設した一対の支持台1
5,15 に回転可能に支持されている。

【００１７】16は前記ネジ杆14の夫々のネジ山14a,14b
に螺合したブッシュで、該ブッシュ16の側部には板状体
17を介して長尺状の角形パイプ18が固定されている。

【００１８】19は前記テーブル12の側方位置に設けた載
置台を示し、図５のようにコンベア１のフレーム1aの両
側部に固定されてなり、その上面に敷設したレール20に
は前記角形パイプ18の下面に設けた係合部材21…がスラ
イド自在に係合している。

【００１９】22はコンベア１の上方位置に所定間隔Ｌ'
を有して対向配置した板状のガイド体で、その外側面に
取付けた角形パイプ23の側面には、前記角形パイプ18の
上面に取付けた載置板24に載置したエアスプリングシリ
ンダ25のロッド25ａが接続部材26を介して取付けられて
なる。27は載置台24上に設けた一対のブッシュで、該ブ
ッシュ27にスライド自在に挿入したガイド棒28は前記接
続部材26に固定されてなり、前記ガイド体22の移動をガ
イドする。尚、コンベア１の下流側にもこれと同様の構
成からなるガイド体22の移動機構が設けられて、該ガイ
ド体22が保持されている。

【００２０】29は前記第１ストッパー11よりも上流側に
配設した第２ストッパーで、図６のようにこの第２スト
ッパー29は前記ガイド体22に形成した切欠22ａから搬送
路1bに出退する一対の爪部材30a,30b からなり、該爪部
材30a,30b 間にワーク31を挟持して停止させる構成にし
てなる。

【００２１】32はコンベア１のフレーム1aの下面に架設
した取付板で、その下面に設けた一対の軸受33には所定
間隔隔てて軸34,34 が回転可能に装着されてなり、該軸
34の一端には相互に噛合する歯車35,35 が軸着されると
共に、他端には第２ストッパー29の爪部材30a,30b が夫
々連結されている。

【００２２】図６中、36はフレーム1aの側壁に固定した
取付部材37に下向きに取付けたエアシリンダで、そのロ
ッド36ａには前記第２ストッパー29の一方の爪部材30ａ
が連結されている。

【００２３】38は第１ストッパー11の移動量を制御する
ためのエンコーダーで、39はガイド体22の移動量を制御
するためのエンコーダーを示し、各々の移動量を自動検
出する。

【００２４】本実施例は以上のような構成からなり、次
にこれを使用してワーク31を搬送する場合について説明
する。

【００２５】コンベア１上にセットした複数のワーク31
…は該コンベア１の作動により、その下流側に搬送され
るのであるが、搬送すべきワーク31に適したコンベヤガ
イド22ａの幅は、ワーク31ａ毎の外部データと、エンコ
ーダにより減速棧13を制御して自動段取を行う。

【００２６】そして、かかる減速機13の作動によりネジ
杆14が回転して、ブッシュ16等を介して角形パイプ18が
レール20に沿って移動するのであるが、これにより前記
ワーク31の幅に対応してガイド体22の間隔Ｌ' が調整さ
れることとなる。従って、ワーク31…はかかる一対のガ
イド体22にガイドされて、ワーク31…が適性な姿勢を維
持して、コンベア１により下流側へ搬送される。

【００２７】この場合に於いて、万一搬送ワーク31が２
ヶ絡んだ状態で搬送されて該ワーク31がガイド体22内に
押し込まれても、該ガイド体22はエアスプリング25によ
り保持されてなるために、ワーク31に押圧されてガイド
体22は外方に移動することになる。従って、ワーク31に
よる押圧力を良好に回避することができて、前記ネジ杆
14のネジ山14a,14b に損傷を与えることもない。

【００２８】一方、搬送されるワーク31の長さに適した
データを外部メモリーに初期設定することにより、ワー
ク31…の長さに応じたデータとエンコーダにより制御さ
れて減速機４が所望の回転量だけ回転する。

【００２９】そして、かかる減速機４の作動によりネジ
杆６が回転してスライド台７がレール９に沿って所望位
置にまで移動する。これにより、スライド台７に枢着し
た第１ストッパーと第２ストッパー29との間隔Ｌがワー
ク31…の長さに応じて調整されることになる。

【００３０】而して、搬送すべきワーク31…が第１スト
ッパー11を通過した時点で、スライドテーブル７上のエ
アシリンダ10が作動して、そのロッド10ａが引き込まれ
て第１ストッパー11が図３の如くコンベア１の搬送路1b
を閉鎖するように回動する。

【００３１】一方、このエアシリンダ10の作動に連動し
てフレーム1aの側壁に配設したエアシリンダ36も作動
し、一方の爪部材30ａが軸34を中心に回動すると共に、
歯車35を介して他方の爪部材30ｂも軸34を中心にして同
時に回動し、その結果、図５のように両爪部材30a,30b
の先端がガイド体22,22 の切欠22ａからコンベア１の搬
送路1bに進出することとなる。

【００３２】従って、前記第１ストッパー11に待機させ
るべき最前位置のワーク31が当接して、その搬送が阻止
される一方で、第２ストッパー29の爪部材30a,30b によ
り下流側のワーク31が挟持されて、かかる両ストッパー
11,29 によりワーク31…を確実にコンベア１上で待機さ
せることができる。

【００３３】このように、搬送されるワーク31の幅や長
さに応じてガイド体22の間隔Ｌ' 及び第１ストッパー11
と第２ストッパー29との間隔Ｌ' を適宜変更することが
できるために、搬送すべきワーク31の頻繁な変更による
段取替えが自動的に行えることとなる結果、一連の作業
能率を大幅に向上せしめることができるのである。

【００３４】そして、このようにして下流側にまで搬送
された所望数のワーク31…は、例えばコンベア１の側方
に配設されるプッシャー（図示せず）により次のコンベ
ア等に供給されるのである。

【００３５】尚、上記実施例に於いては、ガイド体22の
間隔Ｌ' を調整可能に構成したため、ワークの大きさに
応じてワークの搬送をスムースに行うことができる利点
があるが、本願発明には必ずしも前記間隔Ｌ' の調整構
造は必須条件ではない。

【００３６】また、該実施例では第１ストッパー11を移
動せしめて両ストッパー11,29 の間隔Ｌを調整可能とし
たが、第２ストッパー29を移動可能に構成しても構わな
い。

【００３７】さらに、第１ストッパー11と第２ストッパ
ー29の具体的な構成も決して上記実施例に限定されるも
のではなく、要は両ストッパー11,29 がコンベア１上の
所望位置で所望のワーク31を停止させて待機させ得るよ
うに構成さればよい。

【００３８】また、第１ストッパー11やガイド体22等の
駆動手段も該実施例に限られるものではない。

【００３９】その他、コンベア１等の具体的な構成も本
発明の意図する範囲内に於いて任意に設計変更自在であ
り、種々のコンベアに対して幅広く適用可能である。

【００４０】

【発明の効果】叙上の様に、本発明はコンベアにより搬
送されるワークを所望位置で待機させるための第１スト
ッパーと、該第１ストッパーと連動して前記ワークの上
流側に位置する他のワークを所望位置で停止させるため
の第２ストッパーとの間隔を調整可能に構成してなるた
めに、異なる長さを有するワークに対して柔軟に対応で
きる結果、ワークの変更時に於ける段取替え等の作業が
非常に簡易且つ迅速に行えることとなり、一連の作業能
率を大幅に向上せしめることができるという格別の効果
を得るに至った。

【００４１】しかも、両ストッパーにより正確且つ確実
にワークをコンベアの所望位置で待機せしめることがで
きるという利点もある。

【００４２】さらに、本発明に係るワークの搬送装置は
上述のように極めて簡易な構成からなるために、安価且
つ容易に製作できるという実用的な効果も奏する。

【００４３】また、ワークの搬送をガイドすべく該ワー
クの搬送路に沿ってその両側方に夫々配設されるガイド
体の間隔を調整可能に構成した場合には、異なる幅を有
するワークに対しても幅広く適用できて、作業の便に一
層寄与しうるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示し、ワークの搬送装置の
平面図。

【図２】同正面図。

【図３】同正面断面図。

【図４】ガイド体の駆動機構を示す一部断面図。

【図５】同断面図。

【図６】第２ストッパーの駆動機構を示す一部断面図。

【図７】従来例を示し、(イ) は要部正面図、(ロ) は要部
平面図。

【符号の説明】

１…コンベア 1b…搬送路 ７…スライド台 10…エアシリンダ 10ａ…ロッド 11…第１ストッパー 22…ガイド体 29…第２ストッパー 31…ワーク

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンベア１により搬送されるワーク31を
   所望位置で待機させるための第１ストッパー11と、該第
   １ストッパー11と連動して前記ワーク31の上流側に位置
   する他のワーク31を所望位置で停止させるための第２ス
   トッパー29とを有するワークの搬送装置に於いて、両ス
   トッパー11,29 の間隔Ｌを調整可能に構成してなること
   を特徴とするワークの搬送装置。
2. 【請求項２】 前記ワーク31…をガイドすべく、該ワー
   ク31の搬送路1bに沿って一対のガイド体22,22 が対向配
   置され且つ該ガイド体22,22 の間隔Ｌ' を調整可能に構
   成してなる請求項１記載のワークの搬送装置。
3. 【請求項３】 前記第１ストッパー11の一端部が、駆動
   手段によりワーク31の搬送路1bに沿って移動可能なスラ
   イド台７に枢着されると共に、該スライド台７に設けた
   エアシリンダ10のロッド10ａに連結されて、該エアシリ
   ンダ10の作動により前記ワーク31の搬送路1bを開閉しう
   るように構成されてなる請求項１又は２記載のワークの
   搬送装置。