JPH0640502U - 倍速送り装置 - Google Patents

倍速送り装置

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JPH0640502U
JPH0640502U JP8227392U JP8227392U JPH0640502U JP H0640502 U JPH0640502 U JP H0640502U JP 8227392 U JP8227392 U JP 8227392U JP 8227392 U JP8227392 U JP 8227392U JP H0640502 U JPH0640502 U JP H0640502U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動部材を直線移動させる送り装置におい
て、配設スペースを小さく維持しつつ高速長距離移動を
可能にする。 【構成】 固定側フレーム58に固定側ラック82aを
配設するとともに、鉛直方向の移動可能に配設された可
動側フレーム76に可動側ラック86aを配設する一
方、固定側フレーム58および可動側フレーム76の中
間に配設された中間スライダ60に、固定側ラック82
aおよび可動側ラック86aの双方と噛み合うピニオン
ギヤ88aを回転可能に配設し、その中間スライダ60
をZ軸モータ70により上下移動させることにより、移
動部材としての可動側フレーム76を中間スライダ60
の2倍の速度で2倍の距離だけ移動させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は移動部材を直線移動させる送り装置に係り、特に、小さな配設スペー スで高速長距離移動を行うことが可能な倍速送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動部材を直線移動させる送り装置として、従来より送りねじ機構を利用した 種々の装置が考えられている。図7はその一例であり、送りねじ軸110を回転 可能に支持したベース部材112に対し、その送りねじ軸110に螺合したナッ ト部材114を備えた移動部材116が送りねじ軸110と平行な方向の移動可 能に配設され、送りねじ軸110が回転駆動されることにより、移動部材116 が送りねじ軸110に沿って直線移動させられるようになっている。これとは逆 に、ナット部材114をベース部材に固定するとともに送りねじ軸110を移動 部材に保持させる場合もある。また、これ以外にも、送りねじ軸を回転不能に移 動部材に保持させるとともに、ナット部材を回転可能且つ軸方向の移動不能にベ ース部材に配設し、そのナット部材を回転駆動することにより移動部材を直線移 動させたり、送りねじ軸をベース部材に固設するとともにナット部材を移動部材 に保持させて駆動することもできる。上記の送り装置において、送りねじ機構と してボールねじ機構を用いた場合には、ねじ溝内を転動する多数の鋼球を介して 動力が変換されることから、少ない動力損失で通常ねじの場合よりも高速長距離 の送り移動を行うことが可能となる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く送りねじ機構を用いて構成した従来の送り装置にお いては、ねじ軸を長くしたり駆動回転速度を速くしたりすると、ねじ軸の振れ回 り現象などが生じることにより振動や騒音が激しくなるため、予め軸径、軸材質 、軸受スパンなどから算出される危険回転速度を考慮したり、ボール中心径×毎 分回転数で表されるDN値(一般には70000mm・rpm が上限)、ねじ軸の座 屈に対する許容スラスト荷重などの制限条件を考慮したりする必要があり、移動 速度の高速化および移動距離の長距離化が必ずしも容易ではなかった。また、送 りねじ軸やその送りねじ軸を保持する部材は、移動部材の移動ストロークより長 くなるため、移動距離を長くするとそれに伴って装置全体が大型化し、その配設 スペースの確保が困難となることがあった。
【0004】 本考案は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、 配設スペースを小さく維持しつつ高速長距離移動を可能にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本考案の要旨とするところは、一直線方向へ移動 させられる第1移動部材の移動に伴って、その第1移動部材の移動速度の2倍の 速度で第2移動部材を上記一直線方向へ移動させる倍速送り装置であって、(a )前記一直線方向と平行に位置固定に配設される固定側ラックと、(b)前記第 2移動部材に一体的に設けられるとともに、前記第1移動部材を挟んで前記固定 側ラックと対向する姿勢で前記一直線方向と平行な方向の移動可能に配設される 可動側ラックと、(c)前記第1移動部材に回転可能に配設されるとともに、前 記固定側ラックおよび可動側ラックの双方に噛み合わされるピニオンギヤとを有 することにある。
【0006】 なお、上記第1移動部材を移動させるための駆動手段は、上記一直線方向に設 けられたボールねじ機構やシリンダ等のアクチュエータ、或いは第1移動部材に 配設されて上記ピニオンギヤを回転駆動する駆動モータなどにより構成される。
【0007】
【作用】
このような倍速送り装置においては、第1移動部材を挟んで一対の固定側ラッ クおよび可動側ラックが互いに対向する姿勢で配設されるとともに、可動側ラッ クは一直線方向と平行な方向の移動可能とされており、且つ第1移動部材にはそ れら固定側ラックおよび可動側ラックの双方に噛み合うピニオンギヤが配設され ているため、第1移動部材が一直線方向へ移動させられると、それに伴って固定 側ラックと噛み合っているピニオンギヤが回転させられ、そのピニオンギヤと噛 み合わされた可動側ラックは第1移動部材の2倍の速度で2倍の距離を同じ方向 へ移動させられる。このため、その可動側ラックが一体的に設けられている第2 移動部材は、第1移動部材が一方の移動端から他方の移動端まで移動するのに伴 って、その第1移動部材の2倍の速度で2倍の移動ストロークを移動させられる ことになる。
【0008】
【考案の効果】
したがって、例えば第1移動部材がボールねじ機構により移動させられる場合 であっても、その第1移動部材は要求される第2移動部材の移動ストロークの半 分の距離を半分の速度で移動させられればよく、前記危険回転速度や負荷荷重等 の制限条件を満足しつつ第2移動部材を高速長距離移動させることができる。こ のため、従来のように送りねじ機構において単純に高速化および長距離化を図る 場合に比べて、容易に高速長距離移動を行う送り装置を構成することが可能とな る。
【0009】 また、上記固定側ラックおよび可動側ラックは、第2移動部材の移動ストロー クの略1/2の長さで良く、第2移動部材を案内するガイド部材などについても 、必ずしも全移動ストロークに亘って配設する必要がないため、装置の配設スペ ースを移動ストロークより小さくできる。ガイド部材が移動ストロークより短い と、第2移動部材を片持ち状態で支持することになるが、例えば前記一直線方向 が鉛直方向である場合には、小さなガイド部材でも第2移動部材を良好に案内す ることができる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】 図2および図3は、本考案の一実施例である倍速送り装置10を備えて構成さ れた移載ロボット12の正面図および平面図である。それらの図において、複数 の支柱14および16により水平な四角枠形状を成すベースフレーム18が所定 の高さに支持されている。ベースフレーム18上には、図2および図3の左右方 向であるX軸方向の移動を行うための一対のガイドレール20および22とラッ ク24とが備えられている。図3から明らかなように、それら一対のガイドレー ル20,22は図における上下に離間して互いに平行に固設されている一方、略 四角枠形状を成すX軸テーブル26の下面には複数のスライド部材28が設けら れて、それらガイドレール20,22上の2箇所ずつに係合させられており、そ れらを介してX軸テーブル26がX軸方向へ案内されるようになっている。また 、X軸テーブル26の下面側には、そのX軸テーブル26上に固設されたX軸モ ータ30の出力軸に取り付けられたピニオンギヤ32が上記ラック24と噛み合 わされており、X軸モータ30が駆動されることにより、X軸テーブル26がX 軸方向に移動させられるようになっている。
【0012】 X軸テーブル26上には、図3の上下方向であるY軸方向の移動を行うための 一対のガイドレール34および36とラック38とが備えられている。図3から 明らかなように、それら一対のガイドレール34,36は図における左右に離間 して互いに平行に固設されている一方、四角平板状を成すY軸テーブル40の下 面には複数のスライド部材42が設けられて、それらガイドレール34,36上 の2箇所ずつに係合させられており、それらを介してY軸テーブル40がY軸方 向へ案内されるようになっている。また、Y軸テーブル40の下面側には、その Y軸テーブル40上に固設されたY軸モータ44の出力軸に取り付けられたピニ オンギヤ46が上記ラック38と噛み合わされており、Y軸モータ44が駆動さ れることにより、Y軸テーブル40がY軸方向に移動させられるようになってい る。Y軸テーブル40には、中央部に切欠き穴48が形成されているとともに、 その切欠き穴48を上下に挿通した状態で前記倍速送り装置10が取り付けられ ている。倍速送り装置10には、図2において一点鎖線で示すワーク54を把持 するためのロボットハンド50が設けられており、上記X軸テーブル26および Y軸テーブル40がそれぞれ移動させられることにより、そのロボットハンド5 0の挿入ヘッド部52の軸心が、図3に示す4つの位置A,B,C,Dを四隅と する方形領域内の任意の場所に位置するようにY軸テーブル40と共に移動させ られる。そして、上記任意の場所においては、ロボットハンド50により上記ワ ーク54の把持動作や昇降動作が行われる。
【0013】 倍速送り装置10の詳細な正面図を、他の部材を一部省略して図1に示す。倍 速送り装置10は、前記ロボットハンド50をZ軸方向すなわち鉛直方向に昇降 移動させるためのZ軸駆動ユニットであり、その駆動によりロボットハンド50 は、図2に示す鉛直方向の比較的長距離のストロークSを比較的高速で昇降移動 させられるようになっている。本実施例では、Z軸すなわち鉛直方向が一直線方 向に相当する。
【0014】 図1における倍速送り装置10の一部を切り欠いて図4に示すとともに、図1 におけるV−V断面を図5に示す。前記Y軸テーブル40には、その下面から下 方に延びる縦壁56を介して固定側フレーム58が一体的に固設されているとと もに、その固定側フレーム58には、ボールねじ機構により鉛直方向に昇降移動 させられる第1移動部材としての中間スライダ60が配設されている。中間スラ イダ60は、固定側フレーム58に鉛直方向に沿って互いに平行に配設された一 対の固定側ガイドレール62aおよび62bと、中間スライダ60の鉛直方向に 所定距離離間した上下2箇所ずつに取り付けられ、それら固定側ガイドレール6 2a,62bにそれぞれ摺動可能に係合した4個のスライド部材64とを介して 、鉛直方向へ案内されるようになっている。
【0015】 固定側フレーム58には、鉛直方向にボールねじ軸66が回転可能且つ軸方向 の移動不能に配設されているとともに、中間スライダ60には、そのボールねじ 軸66のボールねじ溝に多数の鋼球を介して螺合するボールナット68が軸心ま わりの回転不能に保持されている。ボールねじ軸66のY軸テーブル40上に突 き出した軸端には、従動側プーリ71が相対回転不能に固設されているとともに 、Y軸テーブル40上に固設されたZ軸モータ70の出力軸には、駆動側プーリ 72が相対回転不能に固設されており、それら従動側プーリ71および駆動側プ ーリ72間にはタイミングベルト74が巻き掛けられている。これにより、その Z軸モータ70が所定の正回転方向および逆回転方向へ駆動されると、ボールね じ軸66が回転駆動されてボールナット68が軸心方向に上下移動させられ、そ のボールナット68と共に中間スライダ60が下降および上昇させられる。この ときの中間スライダ60の移動速度は、ボールねじ軸66の回転速度およびボー ルねじ溝のリードにより定まる速度V1 である。
【0016】 中間スライダ60の固定側フレーム58と反対側には、前記ロボットハンド5 0が一体的に固定された第2移動部材としての可動側フレーム76が配設されて いる。可動側フレーム76は、鉛直方向に沿ってその可動側フレーム76に互い に平行に配設された一対の可動側ガイドレール78aおよび78bと、中間スラ イダ60の鉛直方向に所定距離離間した上下2箇所ずつに取り付けられてそれら 可動側ガイドレール78a,78bにそれぞれ係合した4個のスライド部材80 とを介して、鉛直方向へ案内されるようになっている。
【0017】 前記固定側フレーム58には、一対の固定側ラック82aおよび82bがそれ ぞれスペーサ84a,84bを介して鉛直方向に位置固定に配設されている。一 方、前記可動側フレーム76には、中間スライダ60を挟んで上記固定側ラック 82a,82bと対向する姿勢で、一対の可動側ラック86aおよび86bが鉛 直方向に一体的に配設されている。そして、それらの中間に位置する中間スライ ダ60には、上記固定側ラック82aおよび可動側ラック86aの双方に、およ び上記固定側ラック82bおよび可動側ラック86bの双方に、それぞれ噛み合 わされる一対のピニオンギヤ88aおよび88bが配設されている。ピニオンギ ヤ88a,88bは、上記固定側ラック82a,82bおよび可動側ラック86 a,86bの対向方向および前記ボールねじ軸66とそれぞれ直角な姿勢、すな わちY軸方向に中間スライダ60の中央部を貫通して設けられたシャフト90の 軸まわりに、複数のベアリング92を介して回転可能に軸支されている。上記の 各歯車要素におけるそれぞれの噛合歯のピッチやピッチ円直径は同一である。
【0018】 このため、前記Z軸モータ70の駆動により中間スライダ60が鉛直方向、例 えば下方向へ移動させられると、それに伴ってピニオンギヤ88a,88bが図 1における左まわりに回転させられ、そのピニオンギヤ88a,88bと噛み合 わされた可動側ラック86a,86bは、ピニオンギヤ88a,88bの回転に 対応する速度、すなわち中間スライダ60の移動速度V1 と同じ速度で中間スラ イダ60に対して下方へ相対移動させられる。したがって、可動側ラック86a ,86bは、固定側ラック82a,82bに対して中間スライダ60の2倍の速 度(2V1 )で2倍の距離を同じ下方向へ移動させられる。
【0019】 つまり、このような倍速機構においては、中間スライダ60が図4において実 線で示された位置である上側の移動端から、同図において一点鎖線で示された下 側の移動端まで移動させられることにより、可動側フレーム76が中間スライダ 60の2倍の速度V2 (=2V1 )で前記所定のストロークSを移動させられる のである。なお、中間スライダ60は、図4および図5から判るように、固定側 フレーム58と反対側においてY軸テーブル40および固定側フレーム58の下 端部間に配設された補助シリンダ(ロッドレスシリンダ)94に連結されており 、中間スライダ60、可動側フレーム76およびロボットハンド50等の重量の 全部、若しくはある程度までを相殺するための上向きの付勢力が常に作用させら れることにより、Z軸モータ70の駆動力負担が軽減されている。
【0020】 上記固定側ラック82a,82bおよび可動側ラック86a,86bとピニオ ンギヤ88a,88bとの噛合いにおいては、図5における上側と下側とにおけ る一対ずつの各要素の位置決め状態が調整されることにより、各要素の噛合歯相 互のバックラッシに起因するがたつき量、具体的には中間スライダ60が静止し ているにも拘らず可動側フレーム76が固定側フレーム58に対して移動可能な 量が、略零となるように部材間相互の位置関係が予め設定されて組み付けられて いる。
【0021】 詳しく説明すると、例えば図5の下側における固定側ラック82a、ピニオン ギヤ88a、可動側ラック86aのそれぞれの噛合いにおいて、予め設けられた 所定のバックラッシの分だけ固定側ラック82aに対してピニオンギヤ88aが 微小量回転できるとともに、そのピニオンギヤ88aに対して可動側ラック86 aが相対的に微小量上下移動できる。また、図5の上側における固定側ラック8 2b、ピニオンギヤ88b、可動側ラック86bのそれぞれの噛合いにおいて、 同様に所定のバックラッシの分だけ固定側ラック82bに対してピニオンギヤ8 8bが微小量回転できるとともに、そのピニオンギヤ88bに対して可動側ラッ ク86bが相対的に微小上下移動できる。したがって、例えば下側の可動側ラッ ク86aは最も下寄りに位置する一方、上側の可動側ラック86bは最も上寄り に位置するように、それら可動側ラック86a,86bの位相をずらして可動側 フレーム76に固設すれば、バックラッシに起因するがたつきを防止できる。上 記の“ずらし”を固定側ラック82aと82bとの間で設定しても同様の効果を 得ることができる。
【0022】 図6は、ロボットハンド50の下端側に設けられた前記挿入ヘッド部52を詳 しく示す断面図である。挿入ヘッド部52の軸心部分に配設されたロッド96は 、上端側に設けられたシリンダ98により下方に向かって突き出し駆動されるよ うになっている。ロッド96には、小径部100およびその小径部100から上 方に向かって拡径されたテーパ部102が、軸方向の2箇所にそれぞれ設けられ ている。一方、図6のようにロッド96が引込み位置にある状態において、挿入 ヘッド部52のシリンダ98側の小径部100に対応する位置には、周方向の3 箇所に均等配置された係合ピン104がそれぞれ径方向外側へ突き出し可能に設 けられている。図6の状態では、各係合ピン104が退避位置にあってそれらの 先端が挿入ヘッド部52の外周面から突出していないが、上記ロッド96が下方 に突き出されると、各係合ピン104がテーパ部102の斜面により押し出され てそれらの先端部分が挿入ヘッド部52の外周面から突出する係合位置に移動さ せられ、前記ワーク54の図示しない挿通孔内周面に係合させられるようになっ ている。なお、ワーク54の種類によって、係合ピン104がロッド96の先端 側の小径部100に対応する位置に組み付けられて用いられる。
【0023】 次に、上述した如く構成された移載ロボット12の作動を、その一例として前 記ワーク54を図3における位置Aから位置Dまで移載する場合について説明す る。
【0024】 図2において実線で示されている状態から、倍速送り装置10のZ軸モータ7 0が所定の正回転方向に駆動され、可動側フレーム76が中間スライダ60の下 降に伴って倍速で下降させられると、ロボットハンド50の挿入ヘッド部52が 、位置Aの付近にある図示しないパレット上に載置されたワーク54の挿通孔内 に挿し入れられる。続いて、シリンダ98が突き出し駆動されると、複数の係合 ピン104が係合位置に突き出されてロボットハンド50がワーク54と鉛直方 向の離脱不能に係合させられる。次に、Z軸モータ70が逆回転方向に駆動され ると、可動側フレーム76が中間スライダ60の上昇に伴って倍速で上昇させら れ、ロボットハンド50が上側の移動端に位置させられる。そして、前記X軸モ ータ30が駆動されることにより、X軸テーブル26が図3におけるX軸方向の 右側へ移動させられるとともに、前記Y軸モータ44が駆動されることにより、 Y軸テーブル40が図3におけるY軸方向の上側へ移動させられ、位置Dに前記 挿入ヘッド部52の軸心が一致させられる。倍速送り装置10の平面移動が完了 すると、Z軸モータ70が再び正回転方向に駆動されて可動側フレーム76およ びロボットハンド50が倍速下降させられ、ワーク54が図示しない別のパレッ ト上に載置される。続いて、シリンダ98が引込み駆動されると、複数の係合ピ ン104が係合位置から退避位置へ移動させられ、ロボットハンド50とワーク 54との係合状態が解除される。その後、Z軸モータ70が逆回転方向に駆動さ れて可動側フレーム76が倍速上昇させられ、ロボットハンド50がワーク54 から上方へ離脱して移載が終了する。
【0025】 このように、倍速送り装置10を備えた移載装置12においては、Z軸モータ 70の駆動により中間スライダ60が鉛直方向へ移動させられるのに伴ってピニ オンギヤ88a,88bが回転させられると、そのピニオンギヤ88a,88b と噛み合わされた可動側ラック86a,86bが、中間スライダ60の速度V1 の2倍の速度V2 で2倍の距離を同じ方向へ移動させられる。このため、中間ス ライダ60が一方の移動端から他方の移動端まで移動するのに伴って、可動側ラ ック86a,86bが配設された可動側フレーム76が倍速で所定のストローク Sを移動させられる。
【0026】 ここで、中間スライダ60はボールねじ軸66およびボールナット68からな るボールねじ機構により昇降移動させられるが、中間スライダ60の移動ストロ ークは可動側フレーム76の移動ストロークSの1/2で良いことから、ボール ねじ機構における危険回転速度や負荷荷重等の制限条件を満足しつつ可動側フレ ーム76を高速長距離移動させることができ、通常の送りねじ機構において単純 に高速化および長距離化を図る場合に比べて、高速長距離移動が可能な移載装置 12が容易に構成される。
【0027】 また、固定側ラック82a,82bおよび可動側ラック86a,86bは、可 動側フレーム76の移動ストロークSの略1/2の長さで良いとともに、その可 動側フレーム76を中間スライダ60に対して案内する可動側ガイドレール78 a,78bの長さ寸法は可動側フレーム76の全長と略同じで、倍速送り装置1 0の上下方向の配設スペースが上記移動ストロークSに比較して小さくされてい る。このため、ワーク54を持ち上げて水平方向へ移動する際に、倍速送り装置 10の下端部が他部材と干渉したりすることが良好に回避され、移動経路の設定 が容易となるなどの利点がある。なお、本実施例では可動側フレーム76の移動 方向が鉛直方向であるため、可動側ガイドレール78a,78bと係合している 複数のスライド部材80により可動側フレーム76を良好に案内できるのである 。
【0028】 また、一対ずつ配設された固定側ラック82a,82b、可動側ラック86a ,86b、ピニオンギヤ88a,88bのバックラッシに起因するがたつきが無 くなるように、それらの相互の位置関係が調整されているため、駆動時の振動お よび騒音が効果的に抑制される。
【0029】 また、ボールねじ軸66を回転駆動するZ軸モータ70がY軸テーブル40上 に配設されているため、中間スライダ60にその中間スライダ60を移動させる ための駆動手段、例えばボールナット68を回転駆動する電動モータ等が設けら れる場合に比較して、ケーブル類の処理が容易となるとともに、中間スライダ6 0の重量増加を回避できる。加えて、上記ボールねじ軸66、Z軸モータ70は Z軸方向に配設されているため、倍速送り装置10のX軸方向およびY軸方向に おける寸法を小さくでき、それらX軸方向、Y軸方向への移動時における他部材 との干渉が抑制される。
【0030】 以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本考案は他の態 様で実施することもできる。
【0031】 例えば、前述の実施例においては、第1移動部材である中間スライダ60を駆 動する手段としてボールねじ軸66およびボールナット68からなるボールねじ 機構が採用されていたが、油圧シリンダ等のアクチュエータの出力ロッドに中間 スライダ60が連結されても良いし、或いは、ピニオンギヤ88a,88bの軸 心と平行な出力軸を備えて中間スライダ60に配設される駆動モータによりそれ らピニオンギヤ88a,88bが直接回転駆動されるように構成されたりしても 良い。
【0032】 また、前述の実施例においては、中間スライダ60および可動側フレーム76 が鉛直方向に移動させられる場合であったが、他の方向、例えば水平方向に第1 移動部材および第2移動部材が移動させられる場合であっても良い。
【0033】 また、前述の実施例においては、それぞれ一対ずつの固定側ラック82a,8 2b、可動側ラック86a,86b、ピニオンギヤ88a,88bがバックラッ シによるがたつきを生じないように配設されていたが、両者を同じ位相で配設し て均等に駆動力が伝達されるようにしても良いし、ラックピニオン機構の数は必 ずしも一対である必要はない。ガイド部材としてのガイドレールやスライド部材 についても、それらの個数は適宜変更され得る。
【0034】 また、前述の実施例においては、中間スライダ60、可動側フレーム76およ びロボットハンド50等の重量を相殺してZ軸モータ70の駆動力負担を軽減す るための補助シリンダ94が配設されていたが、かかる補助シリンダ94は本考 案において必須ではなく、省略されても差支えない。
【0035】 また、前述の実施例においては、倍速送り装置10が移載ロボット12におけ るZ軸駆動ユニットとして用いられた場合であったが、例えばロボットハンド5 0を備えた可動側フレーム76とは異なる移動部材を有する他のロボットや搬送 装置などにも、本考案は同様に適用され得る。
【0036】 その他一々例示はしないが、本考案は当業者の知識に基づいて種々の変更,改 良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である倍速送り装置を示す正
面図である。
【図2】図1の倍速送り装置を備えた移載装置の正面図
である。
【図3】図2の移載装置の平面図である。
【図4】図1の倍速送り装置の一部を切り欠いて示す正
面図である。
【図5】図1におけるV−V断面図である。
【図6】図1の倍速送り装置に配設されたロボットハン
ドの要部を詳細に示す断面図である。
【図7】従来の送り装置の一例を説明する図である。
【符号の説明】
10:倍速送り装置 60:中間スライダ(第1移動部材) 76:可動側フレーム(第2移動部材) 82a,82b:固定側ラック 86a,86b:可動側ラック 88a,88b:ピニオンギヤ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一直線方向へ移動させられる第1移動部
    材の移動に伴って、該第1移動部材の移動速度の2倍の
    速度で第2移動部材を該一直線方向へ移動させる倍速送
    り装置であって、 前記一直線方向と平行に位置固定に配設される固定側ラ
    ックと、 前記第2移動部材に一体的に設けられるとともに、前記
    第1移動部材を挟んで前記固定側ラックと対向する姿勢
    で前記一直線方向と平行な方向の移動可能に配設される
    可動側ラックと、 前記第1移動部材に回転可能に配設されるとともに、前
    記固定側ラックおよび可動側ラックの双方に噛み合わさ
    れるピニオンギヤとを有することを特徴とする倍速送り
    装置。
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