JPH0640387B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

Info

Publication number
JPH0640387B2
JPH0640387B2 JP13627986A JP13627986A JPH0640387B2 JP H0640387 B2 JPH0640387 B2 JP H0640387B2 JP 13627986 A JP13627986 A JP 13627986A JP 13627986 A JP13627986 A JP 13627986A JP H0640387 B2 JPH0640387 B2 JP H0640387B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
sulfate
recording medium
magnetic recording
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13627986A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62293514A (ja
Inventor
康郎 西川
肇 宮塚
直義 千野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP13627986A priority Critical patent/JPH0640387B2/ja
Publication of JPS62293514A publication Critical patent/JPS62293514A/ja
Publication of JPH0640387B2 publication Critical patent/JPH0640387B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は表面保護層を設けることにより走行性・耐久性
を向上させた磁気記録媒体の製造方法に関し、特に高
温、高温等苛酷な使用条件下で優れた耐久性をもつ磁気
記録媒体の製造方法に関する。
〔従来技術〕
非磁性支持体上にポリマー結合剤と磁性粉末を主成分と
する磁性塗膜を設けた磁気記録媒体または、非磁性支持
体上に金属薄膜型磁性層を設けた磁気記録媒体に於て
は、磁性層そのものの潤滑性、研磨性を向上することに
より走行性・耐久性を向上しようとする試みが広く行な
われ、実用化されている。
例えば、膜に潤滑剤を含ませる、研磨作用を出すために
研磨粉を加えたり膜全体をより硬くする等の手法がとら
れる。
しかしながら、最近の記録密度の伸びに従い、磁気記録
媒体の表面はより平滑にしなければならずまた、磁気特
性を向上するために磁性層中に添加する非磁性物質を減
らさなければならない等の状況のなか、これまでの方法
では磁気記録媒体の走行性・耐久性を充分に向上するこ
とが困難になっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで、走行性・耐久性の一層の向上のために磁性層の
表面に保護層を設けることが検討されている。
とくに金属薄膜型磁気記録媒体においてはこの方法が有
用で種々検討されているが、高温・高湿等の苛酷な条件
下での走行性、耐久性等の実用特性を満足するものを安
定的に提供するのは困難である。
従来の保護膜形成法は、材料を溶剤に溶解して塗布・乾
燥する方法、材料を熔融して塗膜を設ける方法、蒸着、
スパッタリング、イオンプレーティング、プラズマ重
合、プラズマCVD等の真空を利用した薄膜形成技術に
よるものが殆どであった。
近年、薄膜の材料となる粉末を基板の表面にこすりこむ
ことにより、薄膜を形成する技術が開発された。(EP
Publication No.0 152 204) 金属・樹脂等の薄膜保護層をこの方法で形成すると、密
着のよい保護膜を与えることができる。しかしながら、
金属、樹脂の保護膜を設けるだけでは、走行性に難点が
あり、一層の改良が望まれていた。
〔発明の目的〕
従って、本発明の課題は高温・高湿等の苛酷な条件下で
の走行性、耐久性等の実用特性を満足するものを安定的
に提供するための方法を開発することにある。
本発明者らは上記の目的を達成するために上記の如く密
着の良い薄膜を形成することのできる「こすりこむ方
法」を磁気記録媒体の磁性層表面の保護膜の形成に適用
し、種々の材料について検討したところ、粉末状界面活
性剤を材料として用いた場合、苛酷条件下での走行性・
耐久性に非常に優れた磁気記録媒体が得られることを見
出し、本発明をなすに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明によれば非磁性支持体上にポリマー結
合剤と磁性粉末を主成分とする磁性塗膜を設けた磁気記
録媒体または、非磁性支持体上に金属薄膜型磁性層を設
けた磁気記録媒体の磁性層の表面に保護層を設ける際
に、粉末状界面活性剤を表面にこすりつける方法により
保護層を形成することにより、高温・高湿の苛酷な条件
下での走行性・耐久性に優れた磁気記録媒体を得ること
ができる。
本発明における磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、強
磁性粉末、結合剤を含有する磁性層が設けられた基本構
造を有する場合(a)と非磁性支持体上に金属薄膜型磁気
記録層が設けられた構成の場合(b)がある。
本発明で使用する非磁性支持体は、通常使用されている
ものを用いることができる。
非磁性支持体を形成する素材の例としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーポネー
ト、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミ
ドイミド、ポリイミド等の各種合成樹脂フィルム、およ
びアルミ箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げることが
できる。また、非磁性支持体の厚さは一般には3〜50μ
m、好ましくは5〜30μmである。
非磁性支持体は、磁性層が設けられていない側にバック
層(バッキング層)が設けられたものであってもよい。
非磁性支持体上に、強磁性粉末、結合剤を含有する磁性
層が設けられた基本構造を有する磁気記録媒体に本発明
の技術を応用する場合(即ちbの場合)の詳細について
述べる。
使用される強磁性粉末に特に制限はない。強磁性合金粉
末(粉末の75wt%以上が金属であるもの)、γ−Fe
2O3,Fe3O4,Co変性酸化鉄CrO2の他変性バリウムフェラ
イトおよび変性ストロンチウムフェライト等を挙げるこ
とができる。
強磁性粉末の形状に特に制限はないが通常は、針状、粒
状、サイコロ状、米粒状および板状のものなどが使用さ
れる。この強磁性粉末の比表面積は、45m2/g以上が電
磁変換特性上好ましい。
磁性層を形成する結合剤は通常の結合剤から選ぶことが
できる。結合剤の例としては、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコー
ル、マレイン酸および/またはアクリル酸との共重合
体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
・アクリロニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共
重合体、ニトロセルロース樹脂などのセルロース誘導
体、アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂
等を挙げることができる。
本発明の磁気記録媒体の磁性層中の全結合剤の含有量
は、通常は強磁性粉末100重量部に対して10〜100重量部
であり、好ましくは20〜40部である。
つぎに(b)の場合の磁気記録媒体を製造する方法の例を
述べる。
まず、強磁性粉末と結合剤、そして必要に応じて、充填
材、添加剤などを溶剤と混練し、磁性塗料を調製する。
混練の際に使用する溶剤としては、磁性塗料の調製に通
常使用されている溶剤を使用することができる。磁性層
を形成する結合剤は通常の結合剤から選ぶことができ
る。結合剤の例としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコール、マ
レイン酸および/またはアクリル酸との共重合体、塩化
ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリ
ロニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、
ニトロセスロース樹脂などのセルロース誘導体、アクリ
ル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラ
ール樹脂、エボキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂等を挙げる
ことができる。
本発明の磁気記録媒体の磁性層中の全結合剤の含有量
は、通常は強磁性粉末100重量部に対して10〜100重量部
であり、好ましくは20〜40部である。
混練の方法にも特に制限はなく、また各成分の添加順序
などは適宜設定することができる。
このようにして調製された磁性塗料は前述の非磁性支持
体上に塗布される。塗布は、前記非磁性支持体上に直接
行なうことも可能であるが、また、接着剤層などを介し
て非磁性支持体上に塗布することもできる。
非磁性支持体上に塗布された磁性層は磁気記録媒体がテ
ープ状で使用される場合通常、磁性層中の強磁性粉末を
配向させる処理、即ち磁場配向処理を施したあと、乾燥
される。また必要により表面平滑化処理が施される。
次に金属薄膜型磁気記録媒体への応用(前述のbの場
合)について磁気記録媒体の準備方法について述べる。
強磁性金属薄膜の材料としては鉄、コバルト、ニッケル
その他の強磁性金属あるいはFe−Co,Fe−Ni,
Co−Ni,Fe−Rh,Co−P,Co−B,Co−
Y,Co−La,Co−Ce,Co−Pt,Co−S
m,Co−Mn,Fe−Co−Ni,Co−Ni−P,
Co−Ni−B,Co−Ni−Ag,Co−Ni−N
d,Co−Ni−Ce,Co−Ni−Zn,Co−Ni
−Cu,Co−Ni−W,Co−Ni−Re等の強磁性
合金を電気メッキ、無電解メッキ、気相メッキ、スパッ
タリング、蒸着、イオンプレーティング等の方法により
形成せしめたもので、その膜厚は磁気記録媒体として使
用する場合0.02−2μmの範囲であり、特に0.05−0.4
μmの範囲が望ましい。
上記の強磁性金属薄膜は他にO,N,Cr,Ga,A
s,Sr,Zr,Nb,Mo,Rh,Pb,Sn,S
b,Te,Pm,Re,Os,Ir,Au,Hg,P
b,Bi等を含んでいてもよい。
上記の磁性層の表面形状は特に限定されないが、10〜10
00Åの高さの突起を存在密度103〜109/mm2有している
場合、さらに50〜200Åの高さの突起を存在密度104〜10
8/mm2有している場合特に走行性・耐久性にすぐれる。
支持体の厚さは4〜50μmが好ましい。また強磁性薄膜
の密着向上・磁気特性の改良の為に支持体上に下地層を
設けてもよい。
以上のようにして作成された磁気記録媒体原反(以後基
板とよぶ)の表面に粉末状界面活性剤をこすりつけるこ
とで薄膜を形成する手段について述べる。
ウェブ状の磁気記録媒体原反を走行させておき、処理し
よとする磁性層の反対側の面に圧力支持のためのローラ
ーを接触させる。その接触点に対応する磁性面側に粉末
状界面活性剤のついた軟らかい材質のバッフィングロー
ル(バッフィングホイール)を摺動させ粉末状界面活性
剤を付着させる。
基板とバッフィングホイールの接触圧力は幅1cm当たり
20g〜2kg重程度が適当である。基板の搬送速度は1〜
100m/分、バッフィングホイールの周速度は5〜200m/
分で基板の動く方向と同じ方向でも逆方向でも良い。
保護膜の好ましい厚みは20〜500Å好ましくは100〜300
Åである。保護膜の厚みは、基板の搬送速度の変更によ
り調整できる。
EP Publication No.0 152 204により公知のとおり、
不織布等の円板を重ねて作成したバッフィングホイール
を用いて、磁気記録媒体原反の磁性層表面に粉末状界面
活性剤を付着させることができる。不織布の例として日
本バイリーン(株)製#4000等がある。
バッフィングホイールに粉末状界面活性剤を供給する方
法は、スプレー法(EP Publication No.0 152 204に
開示されている)のほか、バッフィングホイールと接触
する第3のローラーを用いて原料を供給することもでき
る。
バッフィングホイールによる塗着の際過剰の、粉末状の
ままの界面活性剤が付着することもあるが、このような
場合、後にクリーニング工程を設ければよい。クリーニ
ング工程の例としては、高速度で走行する原反に、常に
新しい面が出るように微速度で走行する清浄布(不織布
や合成繊維の織物)を接触させる、エアーナイフで掻き
落す、超音波を印加する、あるいはこれらの方法を組み
合わせる等の方法がある。
本発明で用いる粉末状界面活性剤は常温で固体状の界面
活性剤ならば使用できるが、特にNε−アルキロイルL
−リジン、炭素数14〜22の飽和脂肪酸またはその塩、ア
ルキル硫酸エステル塩、アルキル燐酸エステル塩または
トリアルキル燐酸エステルである場合特に効果が大き
い。
炭素数14の飽和脂肪酸としてはミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等があり、
これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、置換
または未置換のアンモニウムの塩等がある。
ε−アルキロイルL−リジンとしては、Nε−ラウロ
イルL−リジン、Nε−ミリストイルL−リジン等が挙
げられる。
アルキル硫酸エステル塩としては、ドデシル硫酸ナトリ
ウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸
ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、エイコシル
硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸カリウム、テトラデシル
硫酸カリウム、ヘキサデシル硫酸カリウム、オクタデシ
ル硫酸カリウム、エイコシル硫酸カリウム、 ドデシル硫酸マグネシウム、テトラデシル硫酸マグネシ
ウム、ヘキサデシル硫酸マグネシウム、オクタデシル硫
酸マグネシウム、エイコシル硫酸マグネシウム、ドデシ
ル硫酸カルシウム、テトラデシル硫酸カルシウム、ヘキ
サデシル硫酸カルシウム、オクタデシル硫酸カルシウ
ム、エイコシル硫酸カルシウム、ヘキサデシル硫酸トリ
メチルアンモニウム、オクタデシル硫酸トリメチルアン
モニウム、エイコシル硫酸トリメチルアンモニウム等が
挙げられる。
アルキル燐酸エステル塩としては、モノドデシル硫酸ナ
トリウム、モノテトラデシル硫酸ナトリウム、モノヘキ
サデシル硫酸ナトリウム、モノオクタデシル硫酸ナトリ
ウム、モノエイコシル硫酸ナトリウム、モノドデシル硫
酸カリウム、モノテトラデシル硫酸カリウム、モノヘキ
サデシル硫酸カリウム、モノオクタデシル硫酸カリウ
ム、モノエイコシル硫酸カリウム、モノドデシル硫酸マ
グネシウム、モノテトラデシル硫酸マグネシウム、モノ
ヘキサデシル硫酸マグネシウム、モノオクタデシル硫酸
マグネシウム、モノエイコシル硫酸マグネシウム、モノ
ドデシル硫酸カルシウム、モノテトラデシル硫酸カルシ
ウム、モノヘキサデシル硫酸カルシウム、モノオクタデ
シル硫酸カルシウム、モノエイコシル硫酸カルシウム、
モノヘキサデシル硫酸トリメチルアンモニウム、モノオ
クタデシル硫酸トリメチルアンモニウム、モノエイコシ
ル硫酸トリメチルアンモニウム、ジドデシル硫酸ナトリ
ウム、ジテトラデシル硫酸ナトリウム、ジヘキサデシル
硫酸ナトリウム、ジオクタデシル硫酸ナトリウム、ジエ
イコシル硫酸ナトリウム、ジドデシル硫酸カリウム、ジ
テトラデシル硫酸カリウム、ジヘキサデシル硫酸カリウ
ム、ジオクタデシル硫酸カリウム、ジエイコシル硫酸カ
リウム、ジドデシル硫酸マグネシウム、ジテトラデシル
硫酸マグネシウム、ジヘキサデシル硫酸マグネシウム、
ジオクタデシル硫酸マグネシウム、ジエイコジル硫酸マ
グネシウム、ジドデシル硫酸カルシウム、ジテトラデシ
ル硫酸カルシウム、ジヘキサデシル硫酸カルシウム、ジ
オクタデシル硫酸カルシウム、ジエイコシル硫酸カルシ
ウム、ジヘキサデシル硫酸トリメチルアンモニウム、ジ
オクタデシル硫酸トリメチルアンモニウム、ジエイコシ
ル硫酸トリメチルアンモニウム等があげられる。
またトリアルキル燐酸エステルとしてはトリステアリル
フォスフェート、トリバルミチルフォスフェート、トリ
ミリスチルフォスフェート等が挙げられる。
実施例 次に実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の
実施例に限られるものでないことはいうまでもない。
実施例中「部」は重量部を示す。
〔基板aの作成〕
下記の組成物をボールミルを用いて48時間混練分散した
あと、これにポリイソシアネート5部を加え、さらに1
時間混練分散したあと、1μmの平均穴径を有するフィ
ルムを用いてろ過し、磁性塗料を調製した。得られた磁
性塗料を乾燥後の厚さが4.0μmになるように、厚さ10
μmのポリエステルテレフタレート支持体の表面にリバ
ースロールを用いて塗布した。
磁性塗料組成(イ) 強磁性合金粉末(組成:Fe94wt%,Zn4wt%,Ni2wt%;
抗磁力:1500Oe;比表面積54m2/g) 100部 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体(日
本ゼオン(株)製400×100A,重合度400) カーボンブラック(平均粒径400Å) 4部 メチルエチルケトン 300部 磁性塗料が塗布された非磁性支持体を、磁性塗料が未乾
燥の状態で3000ガウスの磁石で磁場配向を行ない、さら
に乾燥後、スーパーカレンダー処理を行なった。
〔基板bの作成法〕
13μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上にコ
バルト−ニッケル磁性膜(膜厚1500Å)を斜め蒸着し、
磁気記録媒体の原反を調製した。蒸発源としては電子ビ
ーム蒸発源を使用し、これにコバルト−ニッケル合金
(Co:80wt%,Ni:20we%)をチャージし真空度5
×10-5Torr中にて酸素ガスを導入しながら入射角が50度
となるよう斜め蒸着を行った。
〔バッフィング(こすりつけ)処理〕
第1図に示す装置で処理を行なった。処理条件は第1表
に示す。
第1図は本発明により粉末状界面活性剤を表面にこすり
つけるのに用いられる装置の1例を示す略図であって、
バッフィングホイール2は直径30mmのsusロッドに外
径75mmΦ、内径30mmΦのバイリーン#4000(日本バイリ
ーン製)を20kg重の圧力で積み重ねて作成した。
圧力支持ローラー1は直径110mmの金属ローラーであ
る。
バッフィングホイール2に原料を供給する為の原料供給
ロール3はSUS303製直径150mmのローラーであり、原
料粉体6が運ばれやすいように表面に特殊な形成の凹凸
がつけられている。
原料の粉体6は原料供給ロール3に直接接触されて、バ
ッフィングホイール2に運ばれるようになっており、原
料供給ロール3には原料粉体がベルトコンベア5によっ
て供給される。
各ローラーの回転数はバッフィングホイール1500rpm、
圧力支持ローラ250rpm,原料供給ロール30rpmである。
また、圧力支持ローラの周速度は基板4の搬送速度と同
一である。
処理後、基板の処理面はエアーナイフで清浄化され、巻
きとられた。
試作されたサンプルの保護膜厚みは基板aの場合一定の
記録波長の記録、再生をし、未処理基板の出力と比較し
てスペースロスから求めた。基板bの場合アルゴンビー
ムスバッタでエッチングしながらAES(オージェ電子
光法)により観測し、下地の金属のシグナルが保護層の
炭素と同じ強度になるまでのエッチング時間から求め
た。
(比較例) 基板a及びbに塗布法により保護膜を設けたものを作成
した。
作成条件等は第2表に示す。(比較例11〜18) また基板aと同様の方法で下記磁性塗料組成(ロ)に従
い保護層を有しない磁気記録媒体を作成した。これを比
較例19とする。
磁性塗料組成(ロ) 強磁性合金粉末(組成:Fe94wt%,Zn4wt%,Ni2
wt%;抗磁力:15000e;比表面積54m2/g) 100倍 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体(日
本ゼオン(株)製400X110A,重合度400) 12部 研磨材(α−アルミナ、平均粒径1μm) 5部 ステアリン酸ブチル 5部 ミリスチン酸 1部 ステアリン酸 1部 カーボンブラック(平均粒径400Å) 2部 メチルエチルケトン 300部 走行性・耐久性の実用特性については、得られたサンプ
ルを8mm幅にスリットし、8mmVTRシステムのカセッ
トに組み込んで評価した。評価は40℃,80%で行なっ
た。
ここで繰り返し走行耐久性とは50m長のテープを8ミリ型
VTR(富士写真フィルム(株);FUJIX-8M6型)で繰
り返し再生し走行不安定による画面の乱れや摩擦係数の
上昇による走行の停止が起こるまでの再生回数である。
またスチル耐久性は、同型のVTR(ただしスチル再生
時間を制限する機能を取り去ってある)で画像再生時に
ポーズボタンを押し、画像が出なくなるまでの時間を測
定して評価した。
また摩擦係数はSUS420Jのロッドに対する動摩擦係数
を測定した。
8mmの幅のサンプルにつき。巻きつけ角180°、一次張
力(T1)20g重の時、速度20mm/sでの二次張力
(T2)を測定し、オイラーの式T2/T1=exp(μ
θ)(巻きつけ角θはこの場合π)から摩擦係数を求め
た。
また、摩擦テストで同じ場所を100回走行させたあとの
傷も200倍の光学顕微鏡で観察した。程度に応じて○△
×で表示した。○はキズが見られないもの、△は20本以
下のキズが認められるもの、×は視野の中に20本以上の
キズの認められるもの。
〔発明の効果〕 以上の結果から明らかなように磁性層の表面に保護層を
設ける際に、粉末状界面活性剤を表面にこすりつける方
法により保護層を形成して作成した本発明の方法による
磁気記録媒体は高温、高湿の極めて苛酷な環境でも安定
した走行性および優れた耐久性を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例で使用したバッフィング処理
の概要を示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に磁性層を設けてなる磁気
    記録媒体の磁性層の表面に保護層を設ける際に、粉末状
    界面活性剤を表面にこすりつける方法により保護層を形
    成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】粉末状界面活性剤がNε−アルキロイルL
    −リジンである特許請求の範囲第(1)項に記載の磁気記
    録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】粉末状界面活性剤が炭素数14〜22の飽和脂
    肪酸またはその塩である特許請求の範囲第(1)項に記載
    の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】粉末状界面活性剤がアルキル硫酸エステル
    塩である特許請求の範囲第(1)項に記載の磁気記録媒体
    の製造方法。
  5. 【請求項5】粉末状界面活性剤がアルキル燐酸エステル
    塩またはトリアルキル燐酸エステルである特許請求の範
    囲第(1)項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP13627986A 1986-06-13 1986-06-13 磁気記録媒体の製造方法 Expired - Fee Related JPH0640387B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13627986A JPH0640387B2 (ja) 1986-06-13 1986-06-13 磁気記録媒体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13627986A JPH0640387B2 (ja) 1986-06-13 1986-06-13 磁気記録媒体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62293514A JPS62293514A (ja) 1987-12-21
JPH0640387B2 true JPH0640387B2 (ja) 1994-05-25

Family

ID=15171472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13627986A Expired - Fee Related JPH0640387B2 (ja) 1986-06-13 1986-06-13 磁気記録媒体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0640387B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5968627A (en) * 1998-01-15 1999-10-19 Flextor, Inc. Metal foil disk for high areal density recording in environments of high mechanical shock

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62293514A (ja) 1987-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2893269B2 (ja) 磁気記録媒体
US4980230A (en) Magnetic recording medium
US4614687A (en) Magnetic recording medium
JPH0650563B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0770049B2 (ja) 磁気記録媒体及びその製造法
JPS60160022A (ja) 磁気記録媒体
JPH0640387B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPS63261526A (ja) 磁気記録媒体
JP2597227B2 (ja) 磁気記録媒体
US4725496A (en) Magnetic recording medium
JPH0760510B2 (ja) 磁気記録媒体
US4740418A (en) Magnetic recording medium
JPS6383921A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH03290820A (ja) 磁気記録媒体
JPH02281419A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
US5284716A (en) Magnetic recording medium
JP2622760B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPS60125922A (ja) 磁気記録媒体
JP2852812B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2832648B2 (ja) 磁気記録媒体、及びその製造方法
JP2832647B2 (ja) 磁気記録媒体、及びその製造方法
JPS60119623A (ja) 磁気記録媒体
JP2791485B2 (ja) 電磁変換特性が良好で摺動性ノイズの少ない磁気記録媒体
JPS6093624A (ja) 磁気記録媒体
JPS60125924A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees