JPH0640326A - 軌条運搬装置 - Google Patents
軌条運搬装置Info
- Publication number
- JPH0640326A JPH0640326A JP4195190A JP19519092A JPH0640326A JP H0640326 A JPH0640326 A JP H0640326A JP 4195190 A JP4195190 A JP 4195190A JP 19519092 A JP19519092 A JP 19519092A JP H0640326 A JPH0640326 A JP H0640326A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rail
- vehicle
- driven
- rails
- sub
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Machines For Laying And Maintaining Railways (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】サイドレールが衝撃力により変形するという不
具合を招くことなしに、大重量物を運搬することがで
き、しかも、整地が困難な山林地帯に簡単かつ経済的に
設置して使用することができる軌条運搬装置を提供す
る。 【構成】走行レール1およびサイドレール2と、これら
のレール1、2に常時荷重を分担支持させつつ従動走行
可能な重量物運搬用の貨物車両3と、この貨物車両3を
牽引する牽引車両4とを具備してなる。貨物車両3は、
走行レール1を上下から常時転接挾持して従動走行可能
な主従動車31A、31Bと、サイドレール2を上下か
ら常時転接挾持して従動走行可能な副従動車32と、主
従動車31A、31Bから副従動車32側へ延出させた
アーム33と、このアーム33の延出端部に前記副従動
車32を上下方向に弾性偏位可能でかつレール1、2と
直交する方向に遊動可能に保持させる連結保持機構34
とを具備している。
具合を招くことなしに、大重量物を運搬することがで
き、しかも、整地が困難な山林地帯に簡単かつ経済的に
設置して使用することができる軌条運搬装置を提供す
る。 【構成】走行レール1およびサイドレール2と、これら
のレール1、2に常時荷重を分担支持させつつ従動走行
可能な重量物運搬用の貨物車両3と、この貨物車両3を
牽引する牽引車両4とを具備してなる。貨物車両3は、
走行レール1を上下から常時転接挾持して従動走行可能
な主従動車31A、31Bと、サイドレール2を上下か
ら常時転接挾持して従動走行可能な副従動車32と、主
従動車31A、31Bから副従動車32側へ延出させた
アーム33と、このアーム33の延出端部に前記副従動
車32を上下方向に弾性偏位可能でかつレール1、2と
直交する方向に遊動可能に保持させる連結保持機構34
とを具備している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、整地が不可能な山林地
帯等に設置して重量物を運搬する場合に使用される軌条
運搬装置に関するものである。
帯等に設置して重量物を運搬する場合に使用される軌条
運搬装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】重量物を運搬する手段の代表的なものと
して、いわゆる鉄道運搬がよく知られている。鉄道の場
合は、整地した地面に枕木を介して2本のレールを正確
に平行敷設するもので、車両の重量を均等に左右レール
に支持させて安定した走行を確保し得るものとなってい
る。しかるに、整地が不可能な山林等にこのような鉄道
を敷くことは難しく、仮に技術的には可能な場所であっ
ても、一時的な使用であるため経済的に困難な場合もあ
る。
して、いわゆる鉄道運搬がよく知られている。鉄道の場
合は、整地した地面に枕木を介して2本のレールを正確
に平行敷設するもので、車両の重量を均等に左右レール
に支持させて安定した走行を確保し得るものとなってい
る。しかるに、整地が不可能な山林等にこのような鉄道
を敷くことは難しく、仮に技術的には可能な場所であっ
ても、一時的な使用であるため経済的に困難な場合もあ
る。
【0003】このような状況下において、急傾斜地等に
簡易鉄道として一定期間だけ最小の経費にてレールを敷
設し重量物を高所に運搬する装置として発達したのが軌
条運搬装置である。従って、かかる軌条運搬装置は、簡
易的にレールを一本架設し、その一本レールに沿って牽
引車両と貨物車両とを走行させるようにした運搬装置と
して今日まで使用されてきたものである。すなわち、い
わゆる単軌条運搬装置が主流である。
簡易鉄道として一定期間だけ最小の経費にてレールを敷
設し重量物を高所に運搬する装置として発達したのが軌
条運搬装置である。従って、かかる軌条運搬装置は、簡
易的にレールを一本架設し、その一本レールに沿って牽
引車両と貨物車両とを走行させるようにした運搬装置と
して今日まで使用されてきたものである。すなわち、い
わゆる単軌条運搬装置が主流である。
【0004】ところが、近年、大重量物をも運搬したい
という要望があり、かかる要望に応えるべく種々の試行
を経て開発されたのが主レールと受けレールとを備えた
軌条運搬装置である。すなわち、この装置は牽引車両と
これに牽引される貨物車両とを主レールにより支持して
走行させるようにしている。しかして、単にこれだけの
ものでは、大重量物を積載して走行させた場合、主レー
ルの傾き等に起因する左右の振れにより貨物車両が転倒
する危険性がある。そのため、走行レールの側方に受け
レールを設けるとともに、貨物車両に補助ローラを設け
ておき、貨物車両が一定以上傾動した場合に限りその補
助ローラを受けレールに転接させてその転倒を防止する
ようにしたものが種々開発されている。具体的には、例
えば、走行レールの両側方にパイプ状の受けレールを設
けるとともに、貨物車両の底面両側部に前記受けレール
に上方から対峙する補助ローラを設けておき、貨物車両
が右側方に傾動した場合には右側の補助ローラを右側の
受けレールに転接させ、左側方に傾動した場合には左側
の補助ローラを左側の受けレールに転接させてその横振
れが一定以上増大するのを防止するようにしたものがあ
る。また、他の例として、走行レールがカーブしている
箇所等に受けレールを部分的に設けるとともに、貨物車
両の受けレール側に上下一対の補助ローラを片持的に突
設しておき、受けレールが存在する箇所を走行する際に
は、上下の補助ローラ間を受けレールが通過するように
したものもある。しかして、このものは受けレールと上
下の補助ローラ間にクリアランスが形成されており、貨
物車両が受けレール側に傾動した場合には上側の補助ロ
ーラが受けレールの上面に転接し、反受けレール側に傾
動した場合には下側の補助ローラが受けレールの下面に
転接するようになっている。
という要望があり、かかる要望に応えるべく種々の試行
を経て開発されたのが主レールと受けレールとを備えた
軌条運搬装置である。すなわち、この装置は牽引車両と
これに牽引される貨物車両とを主レールにより支持して
走行させるようにしている。しかして、単にこれだけの
ものでは、大重量物を積載して走行させた場合、主レー
ルの傾き等に起因する左右の振れにより貨物車両が転倒
する危険性がある。そのため、走行レールの側方に受け
レールを設けるとともに、貨物車両に補助ローラを設け
ておき、貨物車両が一定以上傾動した場合に限りその補
助ローラを受けレールに転接させてその転倒を防止する
ようにしたものが種々開発されている。具体的には、例
えば、走行レールの両側方にパイプ状の受けレールを設
けるとともに、貨物車両の底面両側部に前記受けレール
に上方から対峙する補助ローラを設けておき、貨物車両
が右側方に傾動した場合には右側の補助ローラを右側の
受けレールに転接させ、左側方に傾動した場合には左側
の補助ローラを左側の受けレールに転接させてその横振
れが一定以上増大するのを防止するようにしたものがあ
る。また、他の例として、走行レールがカーブしている
箇所等に受けレールを部分的に設けるとともに、貨物車
両の受けレール側に上下一対の補助ローラを片持的に突
設しておき、受けレールが存在する箇所を走行する際に
は、上下の補助ローラ間を受けレールが通過するように
したものもある。しかして、このものは受けレールと上
下の補助ローラ間にクリアランスが形成されており、貨
物車両が受けレール側に傾動した場合には上側の補助ロ
ーラが受けレールの上面に転接し、反受けレール側に傾
動した場合には下側の補助ローラが受けレールの下面に
転接するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方式のものでは、いずれも常時は補助ローラと受け
レールとの間に隙間が形成されており、車両が一定以上
側方に傾動した場合にのみ前記補助ローラが受けレール
に転接するようになっていいる。そのため、大重量物を
積載した貨物車両が振れを起こした場合、その補助ロー
ラが衝撃的に受けレールに接触することになり、その衝
撃があまりにも大きいために受けレールをしばしば損傷
しているのが現状のようである。
うな方式のものでは、いずれも常時は補助ローラと受け
レールとの間に隙間が形成されており、車両が一定以上
側方に傾動した場合にのみ前記補助ローラが受けレール
に転接するようになっていいる。そのため、大重量物を
積載した貨物車両が振れを起こした場合、その補助ロー
ラが衝撃的に受けレールに接触することになり、その衝
撃があまりにも大きいために受けレールをしばしば損傷
しているのが現状のようである。
【0006】本発明は、以上のような課題を解消するこ
とを第1の目的としている。また、本発明は、レールの
組付けに高い精度が要求されたり煩雑な現場作業が必要
になるのを防止することを第2の目的としている。さら
に、本発明は、レールの終点で車両を安全かつ確実に停
止させることができる軌条運搬装置を提供することを第
3の目的としている。
とを第1の目的としている。また、本発明は、レールの
組付けに高い精度が要求されたり煩雑な現場作業が必要
になるのを防止することを第2の目的としている。さら
に、本発明は、レールの終点で車両を安全かつ確実に停
止させることができる軌条運搬装置を提供することを第
3の目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る軌条運搬装置は、上下に段
差を設けて配設した走行レールおよびサイドレールと、
これらのレールに常時荷重を分担支持させつつ従動走行
可能な重量物運搬用の貨物車両と、この貨物車両を牽引
する牽引車両とを具備してなるものであって、貨物車両
が、走行レールを上下から常時転接挾持して従動走行可
能な主従動車と、サイドレールを上下から常時転接挾持
して従動走行可能な副従動車と、主従動車から副従動車
側へ延出させたアームと、このアームの延出端部に前記
副従動車を上下方向に弾性偏位可能でかつレールと直交
する方向に遊動可能に保持させる連結保持機構とを具備
してなることを特徴としている。
的を達成するために、次のような手段を講じたものであ
る。すなわち、本発明に係る軌条運搬装置は、上下に段
差を設けて配設した走行レールおよびサイドレールと、
これらのレールに常時荷重を分担支持させつつ従動走行
可能な重量物運搬用の貨物車両と、この貨物車両を牽引
する牽引車両とを具備してなるものであって、貨物車両
が、走行レールを上下から常時転接挾持して従動走行可
能な主従動車と、サイドレールを上下から常時転接挾持
して従動走行可能な副従動車と、主従動車から副従動車
側へ延出させたアームと、このアームの延出端部に前記
副従動車を上下方向に弾性偏位可能でかつレールと直交
する方向に遊動可能に保持させる連結保持機構とを具備
してなることを特徴としている。
【0008】あらゆるカーブ条件の下で、常時貨物車両
の荷重をサイドレールにも所要の割合で分散支持させる
には、貨物車両を、基本フレームの前後両端部に中間フ
レームを前後方向に首振可能でかつ水平方向に旋回可能
に枢着し、それら各中間フレームの前後両端部に主従動
車を前後方向に首振可能でかつ水平方向に旋回可能に枢
支させ、これら各主従動車の車輪枠から副従動車を保持
するためのアームをそれぞれ延出させたものにしておく
のが望ましい。
の荷重をサイドレールにも所要の割合で分散支持させる
には、貨物車両を、基本フレームの前後両端部に中間フ
レームを前後方向に首振可能でかつ水平方向に旋回可能
に枢着し、それら各中間フレームの前後両端部に主従動
車を前後方向に首振可能でかつ水平方向に旋回可能に枢
支させ、これら各主従動車の車輪枠から副従動車を保持
するためのアームをそれぞれ延出させたものにしておく
のが望ましい。
【0009】また、本発明に係る軌条運搬装置は、上下
に段差を設けて配設した走行レールおよびサイドレール
と、これらのレールに沿って従動走行可能な重量物運搬
用の貨物車両と、この貨物車両を牽引する牽引車両とを
具備してなり、走行レールおよびサイドレールを所要の
間隔をあけて枕木状に間欠配置した複数の支承体により
支持するようにしたものであって、支承体が、走行レー
ルを支持する第1支柱と、サイドレールを支持する第2
支柱とを備えており、サイドレールと第2支柱との間
に、第2支柱に帽嵌した台座と、この台座に対して傾斜
角度調整可能に取着されサイドレールに沿って伸びる長
孔を有したブラケットと、このブラケットの長孔および
サイドレールに設けたボルト孔に装着した緊締ボルトと
を介設していることを特徴とする。
に段差を設けて配設した走行レールおよびサイドレール
と、これらのレールに沿って従動走行可能な重量物運搬
用の貨物車両と、この貨物車両を牽引する牽引車両とを
具備してなり、走行レールおよびサイドレールを所要の
間隔をあけて枕木状に間欠配置した複数の支承体により
支持するようにしたものであって、支承体が、走行レー
ルを支持する第1支柱と、サイドレールを支持する第2
支柱とを備えており、サイドレールと第2支柱との間
に、第2支柱に帽嵌した台座と、この台座に対して傾斜
角度調整可能に取着されサイドレールに沿って伸びる長
孔を有したブラケットと、このブラケットの長孔および
サイドレールに設けたボルト孔に装着した緊締ボルトと
を介設していることを特徴とする。
【0010】さらに、本発明に係る軌条運搬装置は、上
下に段差を設けて配設した走行レールおよびサイドレー
ルと、これらのレールに沿って従動走行可能な重量物運
搬用の貨物車両と、この貨物車両を牽引する牽引車両と
を具備してなり、貨物車両が前後に間隔をあけて配置し
た複数の従動車により支持されてなるものであって、前
後の従動車に設けたブレーキ機構の作動レバーを、相互
にレールと直交する方向の位置を異ならせて延出させて
おき、車両を停止させるべきレールの終点に、車両の動
きを利用して各作動レバーを同時に制動位置まで付勢す
る受圧部材を配設したことを特徴する。
下に段差を設けて配設した走行レールおよびサイドレー
ルと、これらのレールに沿って従動走行可能な重量物運
搬用の貨物車両と、この貨物車両を牽引する牽引車両と
を具備してなり、貨物車両が前後に間隔をあけて配置し
た複数の従動車により支持されてなるものであって、前
後の従動車に設けたブレーキ機構の作動レバーを、相互
にレールと直交する方向の位置を異ならせて延出させて
おき、車両を停止させるべきレールの終点に、車両の動
きを利用して各作動レバーを同時に制動位置まで付勢す
る受圧部材を配設したことを特徴する。
【0011】
【作用】本発明の軌条運搬装置は、主従動車で走行レー
ルを上下から常時転接挾持するとともに副従動車でサイ
ドレールを常時転接挾持しており、走行レールのみなら
ず、サイドレールにも貨物車両の自重および貨物の重量
に起因する荷重の一部を常時担持させている。そのた
め、貨物車両に横振れが生じようとした場合には、走行
レールとサイドレールとの荷重分担の割合が連続的に変
化してその横振れ動作に対抗することになる。したがっ
て、サイドレールに衝撃力が作用することがなくなり、
大重量物を積載してもサイドレールの損傷を有効に防止
することができる。特に本発明では、主従動車から延出
させたアームと副従動車とを弾性的に連結しているた
め、横振れに起因する衝撃力がサイドレールに作用する
のを効果的に防止することができるものである。しか
も、本発明では、副従動車が主従動車に対して上下方向
に弾性偏位可能であるのみならず、レールと直交する方
向にも遊動し得るようにしてあるため、走行レールに対
するサイドレールの平行度や間隔に多少誤差が存在して
も安定した走行が可能になる。そのため、レールの敷設
作業に高い精度が要求されることがなく、険しい山林地
帯等にも比較的容易に設置することができる。
ルを上下から常時転接挾持するとともに副従動車でサイ
ドレールを常時転接挾持しており、走行レールのみなら
ず、サイドレールにも貨物車両の自重および貨物の重量
に起因する荷重の一部を常時担持させている。そのた
め、貨物車両に横振れが生じようとした場合には、走行
レールとサイドレールとの荷重分担の割合が連続的に変
化してその横振れ動作に対抗することになる。したがっ
て、サイドレールに衝撃力が作用することがなくなり、
大重量物を積載してもサイドレールの損傷を有効に防止
することができる。特に本発明では、主従動車から延出
させたアームと副従動車とを弾性的に連結しているた
め、横振れに起因する衝撃力がサイドレールに作用する
のを効果的に防止することができるものである。しか
も、本発明では、副従動車が主従動車に対して上下方向
に弾性偏位可能であるのみならず、レールと直交する方
向にも遊動し得るようにしてあるため、走行レールに対
するサイドレールの平行度や間隔に多少誤差が存在して
も安定した走行が可能になる。そのため、レールの敷設
作業に高い精度が要求されることがなく、険しい山林地
帯等にも比較的容易に設置することができる。
【0012】また、この種の装置にあっては、地形をレ
ールに合わせて整地するのではなく、地形に合わせてレ
ールを敷設せざるを得ないため、いきおいレールは曲り
くねったものとなる。そのため、走行レールのカーブの
曲率とサイドレールのカーブの曲率とが各所で異なった
ものとなる。したがって、これらレールの所定位置に予
め工場で取付用のボルト孔を穿設しておくと、各レール
のボルト孔穿設位置を共通の支承体に取着するのが困難
になる。これに対して、本発明では、支承体とサイドレ
ールとの間に前述のような長孔を有したブラケット等を
介設しているので、走行レールとサイドレールとの間に
走行方向の相対偏位が発生しても、前記ブラケットの長
孔によりその偏位を吸収することが可能であり、各支承
体に各レールのボルト孔穿設部分を無理なく確実に止着
することが可能となる。
ールに合わせて整地するのではなく、地形に合わせてレ
ールを敷設せざるを得ないため、いきおいレールは曲り
くねったものとなる。そのため、走行レールのカーブの
曲率とサイドレールのカーブの曲率とが各所で異なった
ものとなる。したがって、これらレールの所定位置に予
め工場で取付用のボルト孔を穿設しておくと、各レール
のボルト孔穿設位置を共通の支承体に取着するのが困難
になる。これに対して、本発明では、支承体とサイドレ
ールとの間に前述のような長孔を有したブラケット等を
介設しているので、走行レールとサイドレールとの間に
走行方向の相対偏位が発生しても、前記ブラケットの長
孔によりその偏位を吸収することが可能であり、各支承
体に各レールのボルト孔穿設部分を無理なく確実に止着
することが可能となる。
【0013】さらに、この種の軌条運搬装置において
は、牽引車両のみならず、貨物車両の複数の従動車にも
ブレーキを設けておき、レールの終点においてそれらの
ブレーキを一斉に作動させて車両を停止させるようにし
ているが、従来のものは牽引車両に対するブレーキ操作
力をワイヤを介して貨物車両の各ブレーキに伝達するよ
うにしている。そのため、レールがカーブしている箇所
を走行しているような場合にワイヤに無理な曲げが作用
してブレーキを不当に作動させてしまうことがある。こ
れに対して、本発明では、貨物車両の複数のブレーキを
牽引車両のブレーキに連結するのを止め、各ブレーキの
作動レバーを終点に設けた受圧部材により同時に制動位
置まで操作して車両を停止させるようにしているため、
走行中は各ブレーキの作動レバーが完全に解放された状
態にあり、不当な操作力が作用することがなくなる。
は、牽引車両のみならず、貨物車両の複数の従動車にも
ブレーキを設けておき、レールの終点においてそれらの
ブレーキを一斉に作動させて車両を停止させるようにし
ているが、従来のものは牽引車両に対するブレーキ操作
力をワイヤを介して貨物車両の各ブレーキに伝達するよ
うにしている。そのため、レールがカーブしている箇所
を走行しているような場合にワイヤに無理な曲げが作用
してブレーキを不当に作動させてしまうことがある。こ
れに対して、本発明では、貨物車両の複数のブレーキを
牽引車両のブレーキに連結するのを止め、各ブレーキの
作動レバーを終点に設けた受圧部材により同時に制動位
置まで操作して車両を停止させるようにしているため、
走行中は各ブレーキの作動レバーが完全に解放された状
態にあり、不当な操作力が作用することがなくなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図14を参
照して説明する。
照して説明する。
【0015】本発明に係る軌条運搬装置は、図1に示す
ように、上下に段差を設けて配設した走行レール1およ
びサイドレール2と、これらのレール1、2に常時荷重
を分担支持させつつ従動走行可能な重量物運搬用の貨物
車両3と、この貨物車両3を牽引する牽引車両4とを具
備してなるもので、これら走行レール1およびサイドレ
ール2は、例えば、山麓aから川bを渡って山頂cにま
で架設されている。
ように、上下に段差を設けて配設した走行レール1およ
びサイドレール2と、これらのレール1、2に常時荷重
を分担支持させつつ従動走行可能な重量物運搬用の貨物
車両3と、この貨物車両3を牽引する牽引車両4とを具
備してなるもので、これら走行レール1およびサイドレ
ール2は、例えば、山麓aから川bを渡って山頂cにま
で架設されている。
【0016】走行レール1は、図1および図2に示すよ
うに、断面略正方形をなす角形パイプ状のもので、その
下面にラック歯11を備えている。一方、サイドレール
2は、走行レール1に近い強度を備えた角形パイプ状の
もので、走行レール1よりも若干低位置に平行架設され
ている。これらの走行レール1およびサイドレール2
は、枕木状に間欠配置された支承体5により支持されて
いる。
うに、断面略正方形をなす角形パイプ状のもので、その
下面にラック歯11を備えている。一方、サイドレール
2は、走行レール1に近い強度を備えた角形パイプ状の
もので、走行レール1よりも若干低位置に平行架設され
ている。これらの走行レール1およびサイドレール2
は、枕木状に間欠配置された支承体5により支持されて
いる。
【0017】各支承体5は、図2に示すように、角形パ
イプ状のベース杆51と、このベース杆51の上面一側
端寄りに立設した走行レール取付用の第1支柱52と、
ベース杆51の上面他側端寄りに立設したサイドレール
取付用の第2の支柱53とを具備してなるもので、その
ベース杆51を3本の支持ポール54を介して地面に支
持させている。各支持ポール54の下端部は地面に打ち
込んで固定してあり、その下端近傍部には沈下防止用の
鍔部材55が取着してある。両側の支持ポール54はベ
ース杆51の両端に貫通させてあり、中央の支持ポール
54はベース杆51の中央に固設したパイプ部材51a
に貫通させてある。そして、各支持ポール54には支承
体5のずり落ちを所要位置で係止するためのクランプ部
材56が高さ位置調整可能に取着してある。
イプ状のベース杆51と、このベース杆51の上面一側
端寄りに立設した走行レール取付用の第1支柱52と、
ベース杆51の上面他側端寄りに立設したサイドレール
取付用の第2の支柱53とを具備してなるもので、その
ベース杆51を3本の支持ポール54を介して地面に支
持させている。各支持ポール54の下端部は地面に打ち
込んで固定してあり、その下端近傍部には沈下防止用の
鍔部材55が取着してある。両側の支持ポール54はベ
ース杆51の両端に貫通させてあり、中央の支持ポール
54はベース杆51の中央に固設したパイプ部材51a
に貫通させてある。そして、各支持ポール54には支承
体5のずり落ちを所要位置で係止するためのクランプ部
材56が高さ位置調整可能に取着してある。
【0018】なお、川bを渡る箇所Aや、急斜面dにさ
しかかる箇所B等においては、全ての支承体5を支持ポ
ール54を介して地面に直接支持させることができな
い。しかして、このような箇所A、Bにおいては、図3
に示すように、平行に配した角形パイプ状の架橋部材6
間に複数の支承体5を梯子状に取着し、架橋部材6の両
端部分に存在する支承体5を受ける支持ポール54によ
って、これら架橋部材6および複数の支承体5を地面に
支持させる。各支承体5の架橋部材6に対する接合は、
図4に示すように、ベース杆51の両端に固設した端板
51bにねじ孔51cを穿設しておくとともに、架橋部
材6の内側壁61および外側壁62に前記ねじ孔51c
に対応するボルト挿通孔63を設けておき、そのボルト
挿通孔63に挿通させた段付ボルト64によりその内側
壁61を前記端板51bの外面に緊締止着するようにな
っている。なお、架橋部材6の端部近傍においては、前
述のように支承体5のべース杆51が支持ポール54に
より支持されているが、この段付ボルト64は、この支
持ポール54を側方から押圧して前記ベース杆51に固
定する役割をも兼ねている。
しかかる箇所B等においては、全ての支承体5を支持ポ
ール54を介して地面に直接支持させることができな
い。しかして、このような箇所A、Bにおいては、図3
に示すように、平行に配した角形パイプ状の架橋部材6
間に複数の支承体5を梯子状に取着し、架橋部材6の両
端部分に存在する支承体5を受ける支持ポール54によ
って、これら架橋部材6および複数の支承体5を地面に
支持させる。各支承体5の架橋部材6に対する接合は、
図4に示すように、ベース杆51の両端に固設した端板
51bにねじ孔51cを穿設しておくとともに、架橋部
材6の内側壁61および外側壁62に前記ねじ孔51c
に対応するボルト挿通孔63を設けておき、そのボルト
挿通孔63に挿通させた段付ボルト64によりその内側
壁61を前記端板51bの外面に緊締止着するようにな
っている。なお、架橋部材6の端部近傍においては、前
述のように支承体5のべース杆51が支持ポール54に
より支持されているが、この段付ボルト64は、この支
持ポール54を側方から押圧して前記ベース杆51に固
定する役割をも兼ねている。
【0019】しかして、これら各支承体5の第1支柱5
2の上端に走行レール1を、図3に示すように、台座1
2および緊締ボルト13を介して取着している。すなわ
ち、第1支柱52の上端に水平なボルト挿通孔を有する
台座12を帽嵌し、この台座12の上端と走行レール1
に貫通させたボルト13により該走行レール1を台座1
2に固定している。また、各支承体5の第2支柱53の
上端にサイドレール2を、台座21と、ブラケット22
と、緊締ボルト23とを介して取着している。台座21
は、図2および図5に示すように、第2支柱53の上端
に帽嵌されたもので、その上端に円形の取付面21aを
有しており、その取付面21aの中心にボルト挿通孔2
1bを具備してなる。そして、その取付面21aには、
前記ボルト挿通孔21bを中心とした放射状の波形凹凸
要素を形成している。ブラケット22は、サイドレール
2に沿って伸びる長孔22aを有してなる横長棒状のも
ので、下面中央に突出部22bを備えており、その突出
部22bの一側に取付面22cを形成している。この取
付面22cは,前記台座21の取付面21aに対応する
円形をなしており、その中心にボルト挿通孔22dを有
している。そして、この取付面22cには、前記取付面
21aに噛合して該ブラケット22の台座21に対する
回動を防止する放射状の波形凹凸要素22eが形成され
ており、この波形凹凸要素22eと取付面21aの波形
凹凸要素とを相互に噛合させた状態で前記両ボルト挿通
孔21b、22dに貫通させたボルト24によりブラケ
ット22と台座21とを緊締結合するようにしてある。
しかして、そのボルト24を緩めて波形凹凸要素22e
の噛合状態を解除することによって、ブラケット22の
台座21に対する固定位置を変更調整することができる
ようになっている。一方、サイドレール2には、図5に
示すように、複数の水平なボルト挿通孔2aが車両進行
方向に所定の間隔をあけて貫設してあり、例えば、その
内の2個のボルト挿通孔2aに挿通した緊締ボルト23
をブラケット22の長孔22aに貫通させてその貫通端
にナット25を定着することによって、サイドレール2
をブラケット22に固定している。
2の上端に走行レール1を、図3に示すように、台座1
2および緊締ボルト13を介して取着している。すなわ
ち、第1支柱52の上端に水平なボルト挿通孔を有する
台座12を帽嵌し、この台座12の上端と走行レール1
に貫通させたボルト13により該走行レール1を台座1
2に固定している。また、各支承体5の第2支柱53の
上端にサイドレール2を、台座21と、ブラケット22
と、緊締ボルト23とを介して取着している。台座21
は、図2および図5に示すように、第2支柱53の上端
に帽嵌されたもので、その上端に円形の取付面21aを
有しており、その取付面21aの中心にボルト挿通孔2
1bを具備してなる。そして、その取付面21aには、
前記ボルト挿通孔21bを中心とした放射状の波形凹凸
要素を形成している。ブラケット22は、サイドレール
2に沿って伸びる長孔22aを有してなる横長棒状のも
ので、下面中央に突出部22bを備えており、その突出
部22bの一側に取付面22cを形成している。この取
付面22cは,前記台座21の取付面21aに対応する
円形をなしており、その中心にボルト挿通孔22dを有
している。そして、この取付面22cには、前記取付面
21aに噛合して該ブラケット22の台座21に対する
回動を防止する放射状の波形凹凸要素22eが形成され
ており、この波形凹凸要素22eと取付面21aの波形
凹凸要素とを相互に噛合させた状態で前記両ボルト挿通
孔21b、22dに貫通させたボルト24によりブラケ
ット22と台座21とを緊締結合するようにしてある。
しかして、そのボルト24を緩めて波形凹凸要素22e
の噛合状態を解除することによって、ブラケット22の
台座21に対する固定位置を変更調整することができる
ようになっている。一方、サイドレール2には、図5に
示すように、複数の水平なボルト挿通孔2aが車両進行
方向に所定の間隔をあけて貫設してあり、例えば、その
内の2個のボルト挿通孔2aに挿通した緊締ボルト23
をブラケット22の長孔22aに貫通させてその貫通端
にナット25を定着することによって、サイドレール2
をブラケット22に固定している。
【0020】牽引車両4は、図14に示すように、フレ
ーム41上にエンジン42や変速機43等を搭載してな
るもので、そのフレーム42には走行レール1を上下か
ら挾持する従動輪44(走行レール1の上面に添接する
従動輪は図示を省略してある)および駆動輪45を軸着
しており、その駆動輪45は走行レール1のラック歯1
1に噛合させてある。そして、エンジン42の動力を変
速機43を介して駆動輪45に伝達することによって自
走し得るようになっている。この牽引車両4には降坂ブ
レーキ機構(図示せず)と、作動レバー46の操作によ
り作動する駐停車用のブレーキ機構47が組み込まれて
いる。駐停車用のブレーキ機構47は、図15に示すよ
うに、カム軸47aの回転によりブレーキシュー47b
を拡開させてブレーキドラム47cに押付け得るように
構成した通常のもので、前記カム軸47aには、アーム
47dを介してブレーキバネ47eが接続してある。こ
のブレーキバネ47eは圧縮コイル形のもので、ブレー
キ作動方向(図中右方向)に前記アーム47dの下端部
を回動付勢するようにセットされている。また、このア
ーム47dの先端には、前記操作レバー46が、牽引棒
46a、上端が枢支された回動レバー46b、カムフォ
ロア46c、および、カム46dを介して連結してあ
る。しかして、操作レバー46を走行位置hに操作した
場合には、カムフォロア46cがカム46dの凸部に押
圧されて回動レバー46bが図中左方向に付勢され、そ
の回動レバ46dの動きが牽引棒46aを介してアーム
47dに伝達される。その結果、このアーム47dがブ
レーキバネ47eの付勢力に抗して図中左方向に回動
し、ブレーキ機構47の制動状態を解除するようになっ
ている。操作レバー46を山麓側停止位置iまたは山頂
側停止位置jに回動操作した場合には、カムフォロア4
6cがカム46dの凹部に落ち込んで牽引棒46aによ
る牽引力が消勢し、再びブレーキバネ47eの付勢力に
よりブレーキ機構47が制動状態となるようにしてあ
る。なお、この操作レバー46は、山麓aにおける終
点,および、山頂cにおける終点においては、その下端
46kが係止棒48に接触して、自動的に停止位置i、
jに操作されるようになっている。図15に示す係止棒
48は、山麓aに配設されたもので、その基端円筒部4
8aをブラケット48bの突片48cに軸支させてお
り、前方(図中左方向)へ水平旋回し得るようになって
いる。この係止棒48は、レール1、2と直交する位置
でその基端48dがブラケット48bに係止されてそれ
以上後方(図中右方向)に回動し得なくなっており、ね
じりバネ48eの付勢力によりその位置に弾性保持され
ている。しかして、牽引車両4が終点に接近した場合に
は、ブレーキ機構47の操作レバー46の下端46kが
前記係止棒48に当接し、山麓側停止位置iにまで回動
させられる。そのため、ブレーキ機構47が作動して牽
引車両4が停止する。この際、原動機42も自動停止す
るようになっている。なお、前記ブラケット48bは、
支承体5の支柱52に止着されている。
ーム41上にエンジン42や変速機43等を搭載してな
るもので、そのフレーム42には走行レール1を上下か
ら挾持する従動輪44(走行レール1の上面に添接する
従動輪は図示を省略してある)および駆動輪45を軸着
しており、その駆動輪45は走行レール1のラック歯1
1に噛合させてある。そして、エンジン42の動力を変
速機43を介して駆動輪45に伝達することによって自
走し得るようになっている。この牽引車両4には降坂ブ
レーキ機構(図示せず)と、作動レバー46の操作によ
り作動する駐停車用のブレーキ機構47が組み込まれて
いる。駐停車用のブレーキ機構47は、図15に示すよ
うに、カム軸47aの回転によりブレーキシュー47b
を拡開させてブレーキドラム47cに押付け得るように
構成した通常のもので、前記カム軸47aには、アーム
47dを介してブレーキバネ47eが接続してある。こ
のブレーキバネ47eは圧縮コイル形のもので、ブレー
キ作動方向(図中右方向)に前記アーム47dの下端部
を回動付勢するようにセットされている。また、このア
ーム47dの先端には、前記操作レバー46が、牽引棒
46a、上端が枢支された回動レバー46b、カムフォ
ロア46c、および、カム46dを介して連結してあ
る。しかして、操作レバー46を走行位置hに操作した
場合には、カムフォロア46cがカム46dの凸部に押
圧されて回動レバー46bが図中左方向に付勢され、そ
の回動レバ46dの動きが牽引棒46aを介してアーム
47dに伝達される。その結果、このアーム47dがブ
レーキバネ47eの付勢力に抗して図中左方向に回動
し、ブレーキ機構47の制動状態を解除するようになっ
ている。操作レバー46を山麓側停止位置iまたは山頂
側停止位置jに回動操作した場合には、カムフォロア4
6cがカム46dの凹部に落ち込んで牽引棒46aによ
る牽引力が消勢し、再びブレーキバネ47eの付勢力に
よりブレーキ機構47が制動状態となるようにしてあ
る。なお、この操作レバー46は、山麓aにおける終
点,および、山頂cにおける終点においては、その下端
46kが係止棒48に接触して、自動的に停止位置i、
jに操作されるようになっている。図15に示す係止棒
48は、山麓aに配設されたもので、その基端円筒部4
8aをブラケット48bの突片48cに軸支させてお
り、前方(図中左方向)へ水平旋回し得るようになって
いる。この係止棒48は、レール1、2と直交する位置
でその基端48dがブラケット48bに係止されてそれ
以上後方(図中右方向)に回動し得なくなっており、ね
じりバネ48eの付勢力によりその位置に弾性保持され
ている。しかして、牽引車両4が終点に接近した場合に
は、ブレーキ機構47の操作レバー46の下端46kが
前記係止棒48に当接し、山麓側停止位置iにまで回動
させられる。そのため、ブレーキ機構47が作動して牽
引車両4が停止する。この際、原動機42も自動停止す
るようになっている。なお、前記ブラケット48bは、
支承体5の支柱52に止着されている。
【0021】貨物車両3は、図6〜図10に示すよう
に、走行レール1を上下から常時転接挾持して従動走行
可能な主従動車31A、31Bと、サイドレール2を上
下から常時転接挾持して従動走行可能な副従動車32
と、主従動車31A、31Bから副従動車32側へ延出
させたアーム33と、このアーム33の延出端部33a
に前記副従動車32を上下方向に弾性偏位可能でかつレ
ール1、2と直交する方向に遊動可能に保持させる連結
保持機構34とを具備してなるもので、この実施例で
は、走行レール1に8割、サイドレール2に2割程度の
荷重を分担支持させ得るようにその重心位置を設定して
ある。詳述すれば、貨物車両3は、基本フレーム35の
前後両端部に中間フレーム36を前後方向に首振可能で
かつ水平方向に旋回可能に枢着している。具体的には、
基本フレーム35の底部にラジアルベアリング35aお
よび水平軸35bを介して揺動体35cを軸着し、この
揺動体35cに中間フレーム36の中央部を垂直軸35
dおよびスラストベアリング35eを介して旋回可能に
取着している。また、それら各中間フレーム36の前後
両端部に第1、第2の主従動車31A、31Bを前後方
向に首振可能でかつ水平方向に旋回可能に枢支させてい
る。具体的には、中間フレーム36の前後両端部におけ
る底面部分にラジアルベアリング36aおよび水平軸3
6bを介して揺動体36cをそれぞれ軸着し、それら各
揺動体36cに主従動車31のフレーム31aを垂直軸
36dおよびスラストベアリング36eを介してそれぞ
れ旋回可能に枢支させている。そして、これら各主従動
車31A、31Bのフレーム31aから副従動車32を
保持するためのアーム33をそれぞれ延出させ、これら
各アーム33に連結保持機構34を介して副従動車32
を連結している。第1の主従動車31Aのフレーム31
aは左右の側壁31b、31cと、前後の端壁31d
と、天壁31eとを具備してなるもので、一方の側壁3
1bと他方の側壁31c間に架設した上支軸31fによ
り走行レール1の上面に転接する従動輪31gを軸支す
るとともに、一方の側壁31bに支持させた下支軸31
hにより走行レール1の下面に転接する従動輪31iを
支承している。また、一方の側壁31bには、制動軸3
1jが軸支されており、この制動軸31jの一端に走行
レール1の下面に転接しラック歯11に噛合する制動輪
31kが固着してある。制動軸31jの他端には、増速
機31pを介して一側壁31bの外面に装着した降坂ブ
レーキ機構31lと、駐停車用のブレーキ機構31mと
に接続されている。降坂ブレーキ機構31lは、車両の
速度が一定以上に上昇しようとした場合に、図示しない
回転ウエイトに作用する遠心力を利用して前記制動軸3
1jに自動的に制動をかけ得るように構成した通常のも
のである。駐停車用のブレーキ機構31mは、図16に
示すように、作動レバー31nを待機位置tから制動位
置qに回動操作することによってカム軸31qが回転
し、このカム軸31pの付勢力によりブレーキシュー3
1rが拡張してブレーキドラム31sに押し付けられ、
その摩擦力により前記制動軸31jに制動をかけ得るよ
うに構成されている。第2の主従動車31Bは、従動輪
31g、31iのみを具備してなるもので、制動機能は
有していない。一方、副従動車32は、図9および図1
0に示すように、左右の側壁32b、32cと、前後の
端壁32dとからなるフレーム32aを具備してなるも
ので、一方の側壁32aと他方側壁32b間に架設した
対をなす上支軸32eにより走行レール1の上面に転接
する対をなす従動輪32fを軸支するとともに、一方の
側壁32bに支持させた対をなす下支軸32gにより走
行レール1の下面に転接する対をなす従動輪32hを支
承している。また、前記両側壁32b、32c間に、対
をなす上支軸32eの中間に位置させて固定軸32iを
架設し、この固定軸32iを連結支持機構34を介して
アーム33の先端に支持させている。連結支持機構34
は、アーム33の先端に設けた摺動軸受34aと、この
摺動軸受34aに上下摺動可能に支持させた昇降杆34
bと、この昇降杆34bの下端に固設され水平孔34c
に副従動車32の固定軸32iをスライド可能に貫通さ
せた保持体34dと、この保持体34dと摺動軸受34
aとの間に介設した第1の圧縮コイルばね34gと、前
記摺動軸受34aと昇降軸34の上端部に取着した鍔部
34fとの間に介設した第2の圧縮コイルばね34eと
を具備してなるもので、前記鍔部34fは昇降軸34b
の上端近傍部に形成した段部34hと、昇降軸34bの
上端ねじ部34iに螺着したナット34jにより挾圧固
定されている。
に、走行レール1を上下から常時転接挾持して従動走行
可能な主従動車31A、31Bと、サイドレール2を上
下から常時転接挾持して従動走行可能な副従動車32
と、主従動車31A、31Bから副従動車32側へ延出
させたアーム33と、このアーム33の延出端部33a
に前記副従動車32を上下方向に弾性偏位可能でかつレ
ール1、2と直交する方向に遊動可能に保持させる連結
保持機構34とを具備してなるもので、この実施例で
は、走行レール1に8割、サイドレール2に2割程度の
荷重を分担支持させ得るようにその重心位置を設定して
ある。詳述すれば、貨物車両3は、基本フレーム35の
前後両端部に中間フレーム36を前後方向に首振可能で
かつ水平方向に旋回可能に枢着している。具体的には、
基本フレーム35の底部にラジアルベアリング35aお
よび水平軸35bを介して揺動体35cを軸着し、この
揺動体35cに中間フレーム36の中央部を垂直軸35
dおよびスラストベアリング35eを介して旋回可能に
取着している。また、それら各中間フレーム36の前後
両端部に第1、第2の主従動車31A、31Bを前後方
向に首振可能でかつ水平方向に旋回可能に枢支させてい
る。具体的には、中間フレーム36の前後両端部におけ
る底面部分にラジアルベアリング36aおよび水平軸3
6bを介して揺動体36cをそれぞれ軸着し、それら各
揺動体36cに主従動車31のフレーム31aを垂直軸
36dおよびスラストベアリング36eを介してそれぞ
れ旋回可能に枢支させている。そして、これら各主従動
車31A、31Bのフレーム31aから副従動車32を
保持するためのアーム33をそれぞれ延出させ、これら
各アーム33に連結保持機構34を介して副従動車32
を連結している。第1の主従動車31Aのフレーム31
aは左右の側壁31b、31cと、前後の端壁31d
と、天壁31eとを具備してなるもので、一方の側壁3
1bと他方の側壁31c間に架設した上支軸31fによ
り走行レール1の上面に転接する従動輪31gを軸支す
るとともに、一方の側壁31bに支持させた下支軸31
hにより走行レール1の下面に転接する従動輪31iを
支承している。また、一方の側壁31bには、制動軸3
1jが軸支されており、この制動軸31jの一端に走行
レール1の下面に転接しラック歯11に噛合する制動輪
31kが固着してある。制動軸31jの他端には、増速
機31pを介して一側壁31bの外面に装着した降坂ブ
レーキ機構31lと、駐停車用のブレーキ機構31mと
に接続されている。降坂ブレーキ機構31lは、車両の
速度が一定以上に上昇しようとした場合に、図示しない
回転ウエイトに作用する遠心力を利用して前記制動軸3
1jに自動的に制動をかけ得るように構成した通常のも
のである。駐停車用のブレーキ機構31mは、図16に
示すように、作動レバー31nを待機位置tから制動位
置qに回動操作することによってカム軸31qが回転
し、このカム軸31pの付勢力によりブレーキシュー3
1rが拡張してブレーキドラム31sに押し付けられ、
その摩擦力により前記制動軸31jに制動をかけ得るよ
うに構成されている。第2の主従動車31Bは、従動輪
31g、31iのみを具備してなるもので、制動機能は
有していない。一方、副従動車32は、図9および図1
0に示すように、左右の側壁32b、32cと、前後の
端壁32dとからなるフレーム32aを具備してなるも
ので、一方の側壁32aと他方側壁32b間に架設した
対をなす上支軸32eにより走行レール1の上面に転接
する対をなす従動輪32fを軸支するとともに、一方の
側壁32bに支持させた対をなす下支軸32gにより走
行レール1の下面に転接する対をなす従動輪32hを支
承している。また、前記両側壁32b、32c間に、対
をなす上支軸32eの中間に位置させて固定軸32iを
架設し、この固定軸32iを連結支持機構34を介して
アーム33の先端に支持させている。連結支持機構34
は、アーム33の先端に設けた摺動軸受34aと、この
摺動軸受34aに上下摺動可能に支持させた昇降杆34
bと、この昇降杆34bの下端に固設され水平孔34c
に副従動車32の固定軸32iをスライド可能に貫通さ
せた保持体34dと、この保持体34dと摺動軸受34
aとの間に介設した第1の圧縮コイルばね34gと、前
記摺動軸受34aと昇降軸34の上端部に取着した鍔部
34fとの間に介設した第2の圧縮コイルばね34eと
を具備してなるもので、前記鍔部34fは昇降軸34b
の上端近傍部に形成した段部34hと、昇降軸34bの
上端ねじ部34iに螺着したナット34jにより挾圧固
定されている。
【0022】また、この装置では、図1、図11〜図1
3に示すように、荷降しの際の終点(山麓a)に、車両
3、4の動きを利用して各ブレーキ機構31mの作動レ
バー31nを同時に制動位置gまで付勢する受圧部材7
F、7Rを配設している。詳述すれば、貨物車両3の前
後対をなす第1従動車31Aの停止ブレーキ機構31m
の作動レバー31n(以下、牽引車両4側の作動レバー
に「31nf」,反牽引車両4側の作動レバーに「31
nr」なる符号を付して説明する)を、図12に示すよ
うに、相互にレール1、2と直交する方向の位置を異な
らせて延出させている。そして、各作動レバー31n
f、31nrに対応する位置に受圧部材7F、7Rをそ
れぞれ配設している。各受圧部材7F、7Rは、先端に
レバー当接部71を有したもので、ホルダ72に進退可
能に保持されており、比較的強い圧縮ばね73により先
端方向に付勢されている。各ホルダ72は、支持アーム
74を介して基板75上に位置調節可能に取着されてい
る。支持アーム74は、ブレーキ機構31l、31mと
の衝突を避けるために例えば逆L字形に屈曲させたもの
で、その基端74aをボルト76を用いて前記基板75
に止着している。基板75のボルト挿通孔75aは、レ
ール1,2の長手方向に伸びる長孔状のもので、前記支
持アーム74の取付位置を変更し得るようにしてある。
基板75は支承体5のベース杆51間に架設されてい
る。しかして、これらの支持アーム74は、牽引車両4
のブレーキ機構47の作動レバー46が、従来通り所定
の係止棒48に当接してその制動が開始されると同時
に、貨物車両3の2個のブレーキ機構31mが同期作動
するような位置に調整され固定される。
3に示すように、荷降しの際の終点(山麓a)に、車両
3、4の動きを利用して各ブレーキ機構31mの作動レ
バー31nを同時に制動位置gまで付勢する受圧部材7
F、7Rを配設している。詳述すれば、貨物車両3の前
後対をなす第1従動車31Aの停止ブレーキ機構31m
の作動レバー31n(以下、牽引車両4側の作動レバー
に「31nf」,反牽引車両4側の作動レバーに「31
nr」なる符号を付して説明する)を、図12に示すよ
うに、相互にレール1、2と直交する方向の位置を異な
らせて延出させている。そして、各作動レバー31n
f、31nrに対応する位置に受圧部材7F、7Rをそ
れぞれ配設している。各受圧部材7F、7Rは、先端に
レバー当接部71を有したもので、ホルダ72に進退可
能に保持されており、比較的強い圧縮ばね73により先
端方向に付勢されている。各ホルダ72は、支持アーム
74を介して基板75上に位置調節可能に取着されてい
る。支持アーム74は、ブレーキ機構31l、31mと
の衝突を避けるために例えば逆L字形に屈曲させたもの
で、その基端74aをボルト76を用いて前記基板75
に止着している。基板75のボルト挿通孔75aは、レ
ール1,2の長手方向に伸びる長孔状のもので、前記支
持アーム74の取付位置を変更し得るようにしてある。
基板75は支承体5のベース杆51間に架設されてい
る。しかして、これらの支持アーム74は、牽引車両4
のブレーキ機構47の作動レバー46が、従来通り所定
の係止棒48に当接してその制動が開始されると同時
に、貨物車両3の2個のブレーキ機構31mが同期作動
するような位置に調整され固定される。
【0023】以上のように本軌条運搬装置は、貨物車両
3の主従動車31A、31Bで走行レール1を上下から
常時転接挾持するとともに副従動車32でサイドレール
2を常時転接挾持しており、走行レール1のみならず、
サイドレール2にも貨物車両3の自重および貨物の重量
に起因する荷重の一部を常時担持させている。そのた
め、貨物車両3に横振れが生じようとした場合には、走
行レール1とサイドレール2との荷重分担の割合が連続
的に変化してその横振れ動作に対抗することになる。し
たがって、サイドレール2に衝撃力が作用することがな
くなり、大重量物を積載してもサイドレール2の損傷を
有効に防止することができる。特に本装置では、主従動
車31A、31Bから延出させたアーム33と副従動車
32とを圧縮ばね34e、34gを介して弾性的に連結
しているため、横振れに起因する衝撃力がサイドレール
2に作用するのを効果的に防止することができる。しか
も、本装置では、副従動車32が主従動車31A、31
Bに対して上下方向に弾性偏位可能であるのみならず、
固定軸32iの保持体34dに対する摺動により該副従
動車32がレール1、2と直交する方向にも遊動し得る
ようにしてあるため、走行レール1に対するサイドレー
ル2の平行度や間隔に多少誤差が存在しても安定した走
行が可能になる。そのため、レール1、2の敷設作業に
高い精度が要求されることがなく、険しい山林地帯等に
も比較的容易に設置することができるものである。
3の主従動車31A、31Bで走行レール1を上下から
常時転接挾持するとともに副従動車32でサイドレール
2を常時転接挾持しており、走行レール1のみならず、
サイドレール2にも貨物車両3の自重および貨物の重量
に起因する荷重の一部を常時担持させている。そのた
め、貨物車両3に横振れが生じようとした場合には、走
行レール1とサイドレール2との荷重分担の割合が連続
的に変化してその横振れ動作に対抗することになる。し
たがって、サイドレール2に衝撃力が作用することがな
くなり、大重量物を積載してもサイドレール2の損傷を
有効に防止することができる。特に本装置では、主従動
車31A、31Bから延出させたアーム33と副従動車
32とを圧縮ばね34e、34gを介して弾性的に連結
しているため、横振れに起因する衝撃力がサイドレール
2に作用するのを効果的に防止することができる。しか
も、本装置では、副従動車32が主従動車31A、31
Bに対して上下方向に弾性偏位可能であるのみならず、
固定軸32iの保持体34dに対する摺動により該副従
動車32がレール1、2と直交する方向にも遊動し得る
ようにしてあるため、走行レール1に対するサイドレー
ル2の平行度や間隔に多少誤差が存在しても安定した走
行が可能になる。そのため、レール1、2の敷設作業に
高い精度が要求されることがなく、険しい山林地帯等に
も比較的容易に設置することができるものである。
【0024】また、本装置では、支承体5の第2支柱5
3とサイドレール2との間に前述のような長孔22aを
有したブラケット22を介設しているので、種々のカー
ブに起因して走行レール1とサイドレール2との間に走
行方向の相対偏位が発生しても、前記ブラケット22の
長孔22aによりその偏位を吸収することが可能であ
り、各支承体5に各サイドレール2におけるボルト挿通
孔2aの穿設部分を無理なく確実に止着することが可能
となる。そのため、サイドレール2の標準的な位置に予
め工場でボルト挿通孔2aを穿設しておくことが可能と
なり、現場合わせでサイドレール2にボルト挿通孔を穿
設するような場合に比べて、現場作業の大幅な簡略化を
図ることができ迅速な施工が可能となる。
3とサイドレール2との間に前述のような長孔22aを
有したブラケット22を介設しているので、種々のカー
ブに起因して走行レール1とサイドレール2との間に走
行方向の相対偏位が発生しても、前記ブラケット22の
長孔22aによりその偏位を吸収することが可能であ
り、各支承体5に各サイドレール2におけるボルト挿通
孔2aの穿設部分を無理なく確実に止着することが可能
となる。そのため、サイドレール2の標準的な位置に予
め工場でボルト挿通孔2aを穿設しておくことが可能と
なり、現場合わせでサイドレール2にボルト挿通孔を穿
設するような場合に比べて、現場作業の大幅な簡略化を
図ることができ迅速な施工が可能となる。
【0025】さらに、この軌条運搬装置においては、山
頂cから山麓aの終点にまで車両1、2が下ってきた場
合、牽引車両4の作動レバー46の下端が係止棒48に
当接して回動力を受け、ブレーキ機構47が作動して該
牽引車両4に制動がかけられる。それと同時に、貨物車
両3の一方のブレーキ機構31mの作動レバー31nf
が一方の受圧部材7Fに当接するとともに、他方のブレ
ーキ機構31mの作動レバー31nrが他方の受圧部材
7Rに当接して回動力を受け、これら両ブレーキ機構3
1mが同期作動して貨物車両3にも制動がかけられる。
この場合、一方の作動レバー31nfおよび受圧部材7
Fと、他方の作動レバー31nrおよび受圧部材7Rと
は、レール1、2に直交する方向の位置を相互に異なら
せてあるため、他方の作動レバー31nrは一方の受圧
部材7Fに衝突することなくその側方を通過し、対応す
る他方の受圧部材7Rに当接することになる。しかし
て、このような構成のものであれば、牽引車両4のブレ
ーキ機構47の作動レバー46と、貨物車両3の複数の
ブレーキ機構31mの各操作レバー31nf、31nr
とをワイヤで連結して連動させる必要がなくなる。その
ため、レールがカーブしている箇所を走行中にワイヤに
無理な曲げが作用してブレーキを不当に作動させてしま
うという従来の不具合を確実に解消することができる。
頂cから山麓aの終点にまで車両1、2が下ってきた場
合、牽引車両4の作動レバー46の下端が係止棒48に
当接して回動力を受け、ブレーキ機構47が作動して該
牽引車両4に制動がかけられる。それと同時に、貨物車
両3の一方のブレーキ機構31mの作動レバー31nf
が一方の受圧部材7Fに当接するとともに、他方のブレ
ーキ機構31mの作動レバー31nrが他方の受圧部材
7Rに当接して回動力を受け、これら両ブレーキ機構3
1mが同期作動して貨物車両3にも制動がかけられる。
この場合、一方の作動レバー31nfおよび受圧部材7
Fと、他方の作動レバー31nrおよび受圧部材7Rと
は、レール1、2に直交する方向の位置を相互に異なら
せてあるため、他方の作動レバー31nrは一方の受圧
部材7Fに衝突することなくその側方を通過し、対応す
る他方の受圧部材7Rに当接することになる。しかし
て、このような構成のものであれば、牽引車両4のブレ
ーキ機構47の作動レバー46と、貨物車両3の複数の
ブレーキ機構31mの各操作レバー31nf、31nr
とをワイヤで連結して連動させる必要がなくなる。その
ため、レールがカーブしている箇所を走行中にワイヤに
無理な曲げが作用してブレーキを不当に作動させてしま
うという従来の不具合を確実に解消することができる。
【0026】なお、本発明は、以上説明した実施例に限
定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々変形が可能である。
定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々変形が可能である。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は貨物車両
の荷重を走行レールとサイドレールの両方に常時分担さ
せて支持するようにしているため、サイドレールに衝撃
力が作用するのを有効に防止することができる。そのた
め、サイドレールの変形を招くことなしに大重量物を安
全に搬送することができるという従来にない優れた効果
を奏する軌条搬送装置を提供できるものである。特に、
貨物車両の荷重を対をなす中間フレームを介して4個の
主従動車に分配し、さらに、それらの荷重の一部をアー
ムを介して4個の副従動車にも配分するようにしておけ
ば、荷重の分散を効果的に行うことができ、あらゆる走
行状態において均等な荷重支持状態を維持して無理のな
い運転が可能となる。
の荷重を走行レールとサイドレールの両方に常時分担さ
せて支持するようにしているため、サイドレールに衝撃
力が作用するのを有効に防止することができる。そのた
め、サイドレールの変形を招くことなしに大重量物を安
全に搬送することができるという従来にない優れた効果
を奏する軌条搬送装置を提供できるものである。特に、
貨物車両の荷重を対をなす中間フレームを介して4個の
主従動車に分配し、さらに、それらの荷重の一部をアー
ムを介して4個の副従動車にも配分するようにしておけ
ば、荷重の分散を効果的に行うことができ、あらゆる走
行状態において均等な荷重支持状態を維持して無理のな
い運転が可能となる。
【0028】しかも、本発明では、走行レールに沿って
走行する貨物車両の主従動車に、サイドレールに沿って
従動する副従動車を、上下方向に弾性偏位可能でかつレ
ールと直交する方向に遊動可能に保持させるようにして
いるため、サイドレールへの衝撃を特に効果的に緩和す
ることができるだけでなく、走行レールに対するサイド
レールの平行度や間隔に多少誤差が存在しても安定した
走行が可能になる。そのため、レールの敷設作業に高い
精度が要求されることがなく、整地が困難な険しい山林
地帯等にも容易に設置することができるという実用上顕
著な効果を得ることができるものである。
走行する貨物車両の主従動車に、サイドレールに沿って
従動する副従動車を、上下方向に弾性偏位可能でかつレ
ールと直交する方向に遊動可能に保持させるようにして
いるため、サイドレールへの衝撃を特に効果的に緩和す
ることができるだけでなく、走行レールに対するサイド
レールの平行度や間隔に多少誤差が存在しても安定した
走行が可能になる。そのため、レールの敷設作業に高い
精度が要求されることがなく、整地が困難な険しい山林
地帯等にも容易に設置することができるという実用上顕
著な効果を得ることができるものである。
【0029】また、本発明では、支承体とサイドレール
との間に、取付角度を調整可能な長孔を有したブラケッ
トを介設しているので、種々のカーブにより走行レール
とサイドレールとの間に車両走行方向の相対偏位が発生
しても、その相対偏位を前記長孔により吸収することが
でき、予め工場で穿設したボルト挿通孔穿設部分を無理
なく確実に支承体に固定することができる。そのため、
現物合わせによりレールにボルト挿通孔を穿設して組み
立てる場合に比べて現場作業の大幅な簡略化を図ること
ができ、迅速かつ無理のない施工が可能になるという優
れた効果も奏し得る。
との間に、取付角度を調整可能な長孔を有したブラケッ
トを介設しているので、種々のカーブにより走行レール
とサイドレールとの間に車両走行方向の相対偏位が発生
しても、その相対偏位を前記長孔により吸収することが
でき、予め工場で穿設したボルト挿通孔穿設部分を無理
なく確実に支承体に固定することができる。そのため、
現物合わせによりレールにボルト挿通孔を穿設して組み
立てる場合に比べて現場作業の大幅な簡略化を図ること
ができ、迅速かつ無理のない施工が可能になるという優
れた効果も奏し得る。
【0030】さらに、本発明では、レールの終点に複数
の受圧部材を設置しておき、それら受圧部材に貨物車両
の複数のブレーキ機構の作動レバーをそれぞれ当接させ
て、それらブレーキ機構を一斉に同期作動させ得るよう
にしているので、牽引車両のブレーキ機構の作動レバー
と、貨物車両の複数のブレーキ機構の作動レバーとをワ
イヤにより接続して連動させる必要がない。そのため、
構造の簡略化を図ることができるともに、いかなるカー
ブを走行してもワイヤが曲げられてブレーキ機構が不当
に作動するというような不具合が一切なく、常に円滑な
走行状態を確保することができるという格別な効果を得
ることができる。
の受圧部材を設置しておき、それら受圧部材に貨物車両
の複数のブレーキ機構の作動レバーをそれぞれ当接させ
て、それらブレーキ機構を一斉に同期作動させ得るよう
にしているので、牽引車両のブレーキ機構の作動レバー
と、貨物車両の複数のブレーキ機構の作動レバーとをワ
イヤにより接続して連動させる必要がない。そのため、
構造の簡略化を図ることができるともに、いかなるカー
ブを走行してもワイヤが曲げられてブレーキ機構が不当
に作動するというような不具合が一切なく、常に円滑な
走行状態を確保することができるという格別な効果を得
ることができる。
【図1】本発明の一実施例を示す全体斜視図。
【図2】同実施例のレール支持状態を一部分解して示す
部分斜視図。
部分斜視図。
【図3】同実施例のレール支持状態を一部分解して示す
部分斜視図。
部分斜視図。
【図4】同実施例の支承体と橋架部材との接続部を示す
平断面図。
平断面図。
【図5】同実施例のサイドレール取付部分を示す側面
図。
図。
【図6】同実施例の貨物車両を示す一部省略した側面
図。
図。
【図7】図6におけるL−L線断面図。
【図8】図7におけるMーM線断面図。
【図9】図7におけるN−N線断面図。
【図10】同実施例の副従動車を示す斜視図。
【図11】同実施例のブレーキ機構部分を模式的に示す
概略側面図。
概略側面図。
【図12】同部分の概略平面図。
【図13】同実施例の受圧部材を示す断面図。
【図14】同実施例の牽引車両を示す斜視図。
【図15】同実施例の牽引車両におけるブレーキ機構を
示す斜視図。
示す斜視図。
【図16】同実施例の貨物車両におけるブレーキ機構を
示す斜視図。
示す斜視図。
1…走行レール 2…サイドレール 3…貨物車両 4…牽引車両 5…支承体 7A、7B…受圧部材 21…台座 22…ブラケット 22a…長孔 23…緊締ボルト 31A、31B…主従動車 31m…ブレーキ機構 31n…作動レバー 32…副従動車 32a…車輪 33…アーム 34…連結保持機構 35…基本フレーム 36…中間フレーム 52…第1支柱 53…第2支柱
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】なお、本発明は、以上説明した実施例に限
定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々変形が可能である。例えば、サイドレール
は、角形パイプ状のものに限らず、丸パイプ状のもの、
あるいは、帯板状のもの等であってもよい。
定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々変形が可能である。例えば、サイドレール
は、角形パイプ状のものに限らず、丸パイプ状のもの、
あるいは、帯板状のもの等であってもよい。
Claims (4)
- 【請求項1】上下に段差を設けて配設した走行レールお
よびサイドレールと、これらのレールに常時荷重を分担
支持させつつ従動走行可能な重量物運搬用の貨物車両
と、この貨物車両を牽引する牽引車両とを具備してなる
軌条運搬装置であって、 貨物車両が、走行レールを上下から常時転接挾持して従
動走行可能な主従動車と、サイドレールを上下から常時
転接挾持して従動走行可能な副従動車と、主従動車から
副従動車側へ延出させたアームと、このアームの延出端
部に前記副従動車を上下方向に弾性偏位可能でかつレー
ルと直交する方向に遊動可能に保持させる連結保持機構
とを具備してなることを特徴とする軌条運搬装置。 - 【請求項2】貨物車両が、基本フレームの前後両端部に
中間フレームを前後方向に首振可能でかつ水平方向に旋
回可能に枢着し、それら各中間フレームの前後両端部に
主従動車を前後方向に首振可能でかつ水平方向に旋回可
能に枢支させ、これら各主従動車の車輪枠から副従動車
を保持するためのアームをそれぞれ延出させたものであ
ることを特徴とする請求項1記載の軌条運搬車両。 - 【請求項3】上下に段差を設けて配設した走行レールお
よびサイドレールと、これらのレールに常時荷重を分担
支持させつつ従動走行可能な重量物運搬用の貨物車両
と、この貨物車両を牽引する牽引車両とを具備してな
り、走行レールおよびサイドレールを所要の間隔をあけ
て枕木状に間欠配置した複数の支承体により支持するよ
うにした軌条運搬装置であって、 支承体が、走行レールを支持する第1支柱と、サイドレ
ールを支持する第2支柱とを備えており、サイドレール
と第2支柱との間に、第2支柱に帽嵌した台座と、この
台座に対して傾斜角度調整可能に取着されサイドレール
に沿って伸びる長孔を有したブラケットと、このブラケ
ットの長孔およびサイドレールに設けたボルト孔に装着
した緊締ボルトとを介設していることを特徴とすること
を特徴とする軌条運搬装置。 - 【請求項4】上下に段差を設けて配設した走行レールお
よびサイドレールと、これらのレールに常時荷重を分担
支持させつつ従動走行可能な重量物運搬用の貨物車両
と、この貨物車両を牽引する牽引車両とを具備してな
り、貨物車両が前後に間隔をあけて配置した複数の従動
車により支持されてなる軌条運搬装置であって、 前後の従動車に設けたブレーキ機構の作動レバーを、相
互にレールと直交する方向の位置を異ならせて延出させ
ておき、車両を停止させるべきレールの終点に、車両の
動きを利用して各作動レバーを同時に制動位置まで付勢
する受圧部材を配設したことを特徴とする軌条運搬装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4195190A JPH0640326A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 軌条運搬装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4195190A JPH0640326A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 軌条運搬装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0640326A true JPH0640326A (ja) | 1994-02-15 |
Family
ID=16336953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4195190A Pending JPH0640326A (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 軌条運搬装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0640326A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003063383A (ja) * | 2001-08-22 | 2003-03-05 | Nikkari Co Ltd | 長尺資材運搬装置及びこの装置による長尺資材運搬方法 |
CN112638741A (zh) * | 2018-09-03 | 2021-04-09 | 欧赛斯控股公司 | 高架输送机系统 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01125763U (ja) * | 1988-02-23 | 1989-08-28 | ||
JPH0438618B2 (ja) * | 1987-05-30 | 1992-06-25 |
-
1992
- 1992-07-22 JP JP4195190A patent/JPH0640326A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0438618B2 (ja) * | 1987-05-30 | 1992-06-25 | ||
JPH01125763U (ja) * | 1988-02-23 | 1989-08-28 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003063383A (ja) * | 2001-08-22 | 2003-03-05 | Nikkari Co Ltd | 長尺資材運搬装置及びこの装置による長尺資材運搬方法 |
CN112638741A (zh) * | 2018-09-03 | 2021-04-09 | 欧赛斯控股公司 | 高架输送机系统 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101532641B1 (ko) | 궤도차량용 주행장치 | |
KR102049541B1 (ko) | 3선 레일부를 구비하는 궤도차량 시스템 | |
US4850788A (en) | Ramp assembly for trailers and the like | |
JPH06144224A (ja) | 台車のゲージ変更方法および可変ゲージ台車ならびに地上設備 | |
US3963259A (en) | Sliding axle assembly for flat deck trailers and the like | |
CN107130480A (zh) | 一种铁路道岔运输车 | |
JPH0640326A (ja) | 軌条運搬装置 | |
HU199737B (en) | Aligning device for railway cars | |
US3047904A (en) | Means for loading trailers onto railway cars | |
JPH07187029A (ja) | 運搬装置 | |
KR20010075908A (ko) | 레일의 열팽창을 고려한 교량점검차용 주행장치 | |
EP0905001A1 (fr) | Système pour le transport, chargement et déchargement sur wagons de véhicules routiers, containers ou autres marchandises et wagons adaptés | |
US5993126A (en) | Articulated bunk for logging trucks | |
EP0424296B1 (fr) | Plan de chargement composite pour véhicule du type porte-voitures | |
US3788672A (en) | Roller bearing for logging truck and trailer | |
CN115092191B (zh) | 一种轨道交通走行装置 | |
JP2000302031A (ja) | 単軌条運搬車用レール | |
FR2694532A1 (fr) | Système de transport à correction statique d'assiette. | |
JPH07187028A (ja) | 運搬装置 | |
CN107142798A (zh) | 一种铁路道岔运输车作业方法 | |
JPH0239894Y2 (ja) | ||
JP4582563B2 (ja) | レールベース及びこのレールベースによるレール敷設方法 | |
CN217419345U (zh) | 一种用于u型梁的架桥机 | |
JPH06156142A (ja) | ユニット運搬車 | |
RU2768677C1 (ru) | Карьерный гусеничный самосвал |