JPH0640190A - 偽造防止したidカード及びidカードの真偽確認方法 - Google Patents

偽造防止したidカード及びidカードの真偽確認方法

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JPH0640190A
JPH0640190A JP4198665A JP19866592A JPH0640190A JP H0640190 A JPH0640190 A JP H0640190A JP 4198665 A JP4198665 A JP 4198665A JP 19866592 A JP19866592 A JP 19866592A JP H0640190 A JPH0640190 A JP H0640190A
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Japan
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card
halftone dot
fine line
dot pattern
forgery
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JP4198665A
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Kazuhiro Miyazawa
一宏 宮澤
Keiji Obayashi
啓治 大林
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 偽変造が難しく、かつ簡便に偽変造を見分け
る手段を有するIDカード、ならびに該IDカード及び
識別フィルムを用いて、偽造防止したIDカードの簡便
な真偽確認方法を提供する。 【構成】 少なくとも人物画像を有するIDカードの一
方の面に、周波数の異なる細線または網点パターンを2
個以上有することを特徴とする偽造防止したIDカー
ド。及び、上記IDカードに、特定の細線もしくは網点
パターンを有する透明フィルム又は特定の周波数を有す
るレンチキュラーフィルムを重ねることにより、各々特
定のモアレを発生させIDカードの偽変造を判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は社員証、学生証、運転免
許証、パスポート(旅券)等、個人の身分を証明するの
に用いられる所謂IDカード及びIDカードを有する冊
子(ID冊子)の作成方法及びその偽変造判別手段に関
する。更に詳しくは、写真入り名刺、クレジットカー
ド、プリペイドカード、ポストカード、ポスター、写真
入り定期券など人物画像を有するカードの作成方法及び
その偽変造判別手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】社員証、学生証、運転免許証、パスポー
ト等の個人の身分を証明するのに用いられる所謂IDカ
ード及びID冊子(以下「IDカード等」と略称する)
には、本人の顔写真、住所、所属、個人コードNo.等の
ように本人を確認するための種々の個人情報が記載又は
貼付されている。このようなIDカード等は正常な使用
状態においては充分にその機能を果たしているが、例え
ば紛失した場合には写真を容易に剥がすことができ、
又、台紙や写真も一般に入手し易いものであるため、写
真を貼り替えて変造したり、あるいは正規のルートを経
ることなく偽造したりなど悪用するケースがあり、社会
的な問題を引き起こしている。
【0003】このため、従来はIDカード等を作成する
際には、特に顔写真には割印を押す等の工夫がなされて
いた。しかし、近年では顔写真や文字等の全ての情報を
カラー印画紙等の記録材料に画像情報として記録し、こ
のカラー印画紙の画像記録面を、一般に入手が困難であ
る例えば透かしが入っているラミネート材料で覆い、こ
れをホットメルト手段により接着したり、あるいは粘着
剤で粘着するなどの手段が採られている。例えば特開昭
63-170084号にはIDカードを構成するシート上に予め
細線パターンを印刷しておく方法が、又、特開平1-2778
37号、同1-278355号、同1-283190号等には、ハロゲン化
銀感光材料を用いた拡散転写法によって画像を記録した
後に、この画像面をラミネートしてIDカード等を作成
する技術が開示されている。上述の例を初めとして、こ
れまでに偽変造され難いIDカードの開発のために様々
な工夫が凝らされてきた。しかし、一度偽変造されてし
まった場合、カードの真偽を簡便に見分ける手段がなか
ったため、カード使用現場で偽変造カードであることに
気が付かないケースが多い。
【0004】偽変造を見分ける手段を有するカードとし
て、例えば磁気記録層を有するIDカード等やOCR記
録を持つIDカード等が挙げられるが、この種の記録方
法は、例えばテレホンカードの偽造が社会問題になった
ように、最近の電気、光学機器や技術の進歩で比較的容
易に偽造されてしまう。又、この種の記録方法を有する
IDカード等では専用の読取り装置が必要となり、カー
ドの使用範囲が広がるほどシステムの高額化は避けられ
ない。
【0005】このような状況において、より一層偽変造
が難しく、かつ簡便に偽変造を見分ける手段を有するI
Dカード等が望まれている。例えば特開昭58ー24497号に
はIDカード上に予め細線又は網点パターンを記録して
おき、識別フィルムを重ね合わせることにより生じるモ
アレの発生の有無で偽変造を判別する方法が開示されて
いるが、モアレが発生しても、それが正規のパターンか
ら発生したモアレであるか、偽造されたパターンから発
生したモアレであるかを判別するのは、識別フィルムと
IDカードを厳密に同じ角度に重ね合わせることが困難
なため容易ではなかった。
【0006】
【発明の目的】本発明は上記事情に鑑みなされたもので
あり、本発明の第1の目的は、偽変造が難しく、かつ簡
便に偽変造を見分ける手段を有するIDカードを提供す
ることにある。又、本発明の第2の目的は、上記IDカ
ード及び識別フィルムを用いて、IDカードの簡便な真
偽確認方法を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】本発明の上記目的は、少なくとも人物画
像を有するIDカードの一方の面に、周波数の異なる細
線又は網点パターンを2個以上有する偽造防止したID
カードによって達成された。又、少なくとも人物画像を
有するIDカードの一方の面に、特定の細線もしくは網
点パターンを有する透明フィルム又は特定の周波数を有
するレンチキュラーフィルムを重ねることにより、各々
異なったモアレを発生する細線又は網点パターンを異な
る領域に2組以上有する偽造防止したIDカード上に、
該フィルムを重ねることにより各々特定のモアレを発生
させIDカードの偽変造を判別することにより解決され
た。
【0008】このような特徴を有するIDカードには幾
つかの態様があり、例えば以下に示すような態様を挙げ
ることができるが、本発明はこれに限定されない。
【0009】本発明のIDカード等に記録される細線又
は網点パターンは、マクロ的にみた場合、実質的に平行
な細線の集合体として定義できる。パターンの例を1図
(a),(b),(c),(d),(e),(f)及び(g)に示す
が、これらにより本発明の細線又は網点パターンが限定
されるものではない。
【0010】図1(a)〜(e)はマクロ的にみて細線の集
合体であるが、一本一本の線は所謂ドットの集合体であ
ってもよい。一方、1図(f)及び(g)は網点パターンの
例を示したものである。細線又は網点パターンは、肉眼
で判別可能なモアレが出る範囲内のパターンにすること
が好ましく、2サイクル/mmの一定間隔で構成されてい
ることが必要であり、3サイクル/mm以上、特に4サイ
クル/mm以上にすることが好ましい。又、上限は好まし
くは10サイクル/mm以下、特に好ましくは8サイクル/
mm以下が識別性の点から好ましい。又、一つの細線又は
網点パターンは識別性の点から、少なくとも5サイク
ル、好ましくは10サイクル、より好ましくは15サイクル
以上の繰り返しパターンで構成される。
【0011】本発明においては、少なくとも2組以上の
細線又は網点パターンの周波数が互いに異なっている場
合、この周波数の大きさについて以下に説明する。
【0012】モアレは一般にほぼ同じ周期の周期的構造
の重ね合せにおいて発現する現象であり、本発明におけ
る偽変造の判別手段として用いるモアレは特定の周期的
構造を有するフィルム(特定の周波数で記録された細線
もしくは網点パターンを有する透明フィルム又は特定の
周波数をもつレンチキュラーフィルム等を示し、以下
「識別フィルム」と称する)を、IDカード上に記録さ
れた少なくとも2個以上の細線又は網点パターンと重ね
合わせることにより発現するものであり、そのパターン
は重ね合わせられる二つの周期的構造の周期に依存す
る。従って、同じ識別フィルムを同じ角度で重ね合わせ
ても、IDカード等の上に記録されている細線又は網点
パターンの周波数が異なれば、違ったモアレを生成す
る。この一例を図2(a)及び(b)に示す。
【0013】本発明においては、生じるモアレは記録さ
れたIDカード等の上に記録された細線又は網点の周波
数より遥かに低周波数の(大きなパターンの、即ち拡大
された)ストライプパターンとなって発現する。つま
り、IDカード等の上に記録されている異なる周波数の
ストライプパターンは、肉眼では殆どその差が判らない
ような周波数の違いであっても、識別フィルムを重ね合
わせた時にはその差が肉眼でもはっきり判るようなモア
レとして拡大されて見え、又、このモアレは、細線又は
網点パターンの周波数に依存するものであるから、僅か
な周波数のズレ(例えば5サイクル/mmと5.5サイクル
/mm)が二つのモアレの大きな相対角度の違い(例えば
30゜以上の差)となって現れる。
【0014】一方、2組以上の細線又は網点パターンの
周波数が互いに異なっていなくても、各々のパターンが
互いに実質的に平行でない状態に配置されていれば、上
述した周波数が互いに異なる場合と同様に発生するモア
レの相対角度は大きく異なる。このような現象を発現さ
せるためには、IDカード上に記録されたパターンの相
対角度が少なくとも1゜以上90゜以下の範囲で異なって
いればよい。このように、発生するモアレが各々異なっ
ており、その相対関係(例えば肉眼で認識できる本数の
差や相対角度の違い)を比較することで、カードの真偽
が可視的に、かつ簡便に判別できることを本発明は利用
したものである。
【0015】本発明においては、周波数の異なる細線又
は網点パターンを複数個、同一カードの同一面上に記録
することにより偽造防止性が一層高められる。IDカー
ド上に記録された複数個の細線又は網点パターンの周波
数のうち最も高い周波数(即ち最も高密度に記録された
パターン)をfmax(サイクル/mm)、最も低い周波数
(即ち最も低密度に記録されたパターン)をfmin(サ
イクル/mm)とした場合、本発明においてはfmaxのパ
ターンとfminのパターンが隣接していることが好まし
い。
【0016】又、識別フィルムに記録されている細線又
は網点パターンの周波数をfl(サイクル/mm)とする
と、本発明においては、 fmin×0.5<fa<fmax×1.5 の関係にある場合に、発現するモアレが鮮明でありカー
ドの真偽を可視的かつ簡便に判別できるという点で好ま
しい。更に好ましくは、 fmin×0.8<fa<fmax×1.2 の場合である。
【0017】本発明のIDカードにおいては、少なくと
も2組以上の周波数の異なる細線又は網点パターンに、
識別フィルムを同じ角度で重ね合わせたときに発生する
モアレの相対角度で偽変造を判別することから、識別フ
ィルムを同時に、少なくとも2組以上の周波数の異なる
パターンに重ね合わせることが好ましく、そのために
は、2組の周波数の異なるパターンは互いに近接して配
置されていることが好ましい。特にIDカード上で各々
のパターン間の距離は20mm以内、好ましくは10mm〜2×
1/fminになるように配置することが好ましい。勿
論、各々のパターンが隣接していても本発明の効果を妨
げない。
【0018】又、本発明のIDカードと識別フィルムが
常に一定の角度で重ね合わされるような態様をとること
もでき、又、正規の方法で記録された参照カードとID
カードの両者に、同時に同一の角度で重ね合わされるよ
うな態様を採ることもできる。
【0019】このような細線又は網点パターンをIDカ
ード等の上に作成する場合、公知の印刷方式や、あるい
は例えばノンインパクトプリンティング−技術と材料−
(大野信編)シーエムシー発行(1986年)に記載されて
いるような感熱転写プリンター方式、インクジェットプ
リンター方式及び電子写真方式の様な記録方式を用いて
も構わないが、感光材料を用いて露光によって細線又は
網点パターンを作成する方法が、高精細なパターンを高
精度で作成できるという点で好ましい。特に、予め印刷
等でカード基体に印刷しておくより、人物画像や個人文
字情報を記録する際に本発明の細線又は網点パターンを
記録することが偽造防止の点で好ましい。
【0020】前記感光材料の中でもハロゲン化銀感光材
料がより好ましく、ハロゲン化銀感光材料を用いた画像
形成方法としては、例えば通常のネガ型又はポジ型のカ
ラー印画紙等の画像形成方法(湿式処理)、あるいは写
真技術マニュアル(上)基礎編104〜114頁(写真工業出
版社1977年)に記載されている粘調アルカリ液を用いた
所謂インスタント写真方式、日本写真学会第17回シンポ
ジウム−熱現像型銀塩記録システムを考える−(1987年
6月)要旨集28〜37頁に記載されているセミドライ方式
及び18〜27頁に記載されているセミドライ方式等公知の
画像形成方法を用いることができる。中でも、拡散転写
方式により画像を形成する方法が操作が簡便という点で
好ましい。
【0021】以下、本発明で特に好ましく用いられるハ
ロゲン化銀感光材料を用いた画像記録による方法で、本
発明の細線又は網点パターンを記録する場合を例にして
作成方法を説明する。
【0022】ハロゲン化銀感光材料上に露光によって細
線又は網点パターンを形成する方法としては、例えば以
下のような方法がある。
【0023】(a)ハロゲン化銀感光材料と光源の間に、
細線又は網点パターンを有するフィルム(以下マスクフ
ィルムと称する)を介在させる方法。
【0024】(b)CRT露光装置、レーザー露光装置、
発光ダイオード及びFOTなどを単独又は組み合わせて
用い、細線又は網点パターンを露光装置の方で発生させ
て作成する方法。
【0025】(a)で用いられる光源としては、(b)の
場合に用いられる画像情報に対応して輝度が可変である
ような露光源の他に、タングステンランプ、ハロゲンラ
ンプ、キセノンランプあるいは水銀灯のような画像情報
に対応して輝度が変化しない光源も用いることができ
る。
【0026】(a),(b)いずれの場合においても、細線
又は網点パターンの少なくとも一部を、IDカード上の
人物画像領域に重ねて形成した場合、各個人毎に異なっ
た色及び異なった濃度を有する細線又は網点パターンが
形成されることになり、印刷などで予めストライプパタ
ーンを作成する手段とは異なり、偽変造防止の効果が一
段と高まり好ましい。
【0027】(a)の手段を用いた場合、人物画像のデー
タによらず共通のマスクフィルムを用意すればよいの
で、装置を小型化できるという利点を有する。一方、
(b)の手段を用いる場合は、装置の小型化の面から人物
画像記録用の露光装置と細線又は網点パターン露光装置
を共通にすることが好ましい。この場合、一つの露光装
置で、個人情報と細線又は網点パターンを2回に分けて
露光してもよいし、あるいは画像データの演算により人
物画像情報と細線又は網点パターンの画像データを合成
して1回で露光しても構わないが、処理速度を短くでき
るという観点からデータの合成を行い1回の露光で行う
方が好ましい。又、画像データの演算を行う場合には、
人物画像に濃度が上乗せされるようにして細線又は網点
パターンを形成するよりも、人物画像から濃度を引くこ
とにより細線又は網点パターンを形成するようにした方
が印刷による偽変造を防止するという点で特に好まし
い。勿論、(a)と(b)を組み合わせた方法、即ちハロゲ
ン化銀感光材料と光源の間にマスクフィルムを介在さ
せ、この状態で人物画像情報と細線又は網点パターンの
画像データの合成された露光を、その一部がマスクフィ
ルム上の細線又は網点パターンと重なるようにして行う
ことにより記録する方法もあり、これは複数の方法で偽
変造防止手段が施されているという点で特に好ましい。
少なくとも2個以上細線又は網点パターンが、互いに実
質的に平行にならないように配置することも偽変造防止
の点から好ましい態様として挙げられる。これは、マス
クフィルムを介在させてアナログ露光で細線又は網点パ
ターンを形成する場合や、走査露光装置を用いても露光
時あるいは画像転写時などに適度の解像力の低下を生
じ、最終的に形成された画像において実質的に走査線が
生じない露光方式において特に有効である。細線又は網
点パターンが互いに平行にならない配置にすることによ
り、例えば高画質感熱転写記録やレーザーによる走査露
光等で偽造を試みようとしても、少なくとも一つの細線
又は網点パターンが必ず主走査方向に対して実質的に非
平行な角度で再現されることになり、このような場合、
細線又は網点パターンの再現性が非常に劣化してしまう
からである。この点から、拡散転写型感光材料に走査露
光方式を組み合わせた方法を用いると、適度の画像の滲
みが齎らされることにより明確な走査線が消滅し、デジ
タル画像に対しても本発明の効果を発現することができ
る。このことは、近年画像のデジタル化が進み、感熱転
写等によるデジタル記録が広く普及し始めている状況下
において特に好ましい偽造防止方式である。
【0028】細線又は網点パターンをIDカード等の上
に作成する場合、人物画像領域に細線又は網点パターン
が記録される場合には、色や濃度は各々の人物画像情報
により異なってくることは既に述べたが、人物画像領域
以外に細線又は網点パターンが記録される場合には、段
階的に色や濃度を変化させていくことが偽変造防止の点
で好ましい態様として挙げられる。この場合も、ハロゲ
ン化銀感光材料を用いることにより、無段階的に色や濃
度を変化させることができ好ましい。
【0029】図3は本発明のIDカードの一例であり、
IDカードには、個人の顔写真1のような人物画像情報
と同時に、氏名、住所、所属、等の個人に関する情報あ
るいは社名、学校名、発行日等の共通な情報が文字情報
2として記載されている。更に互いに周波数の異なる細
線パターン3及び4が記録されている。なお、本発明の
IDカードは図3に示した以外に、旅券等に見られる様
にIDカード部とは別に筆記可能な頁を有する所謂ID
冊子も含むものである。又、人物画像や個人情報を記録
した面は、改竄の防止を期すためにラミネートフィルム
や、UV硬化樹脂を塗布後UV光を照射してポリマー皮
膜を表面に形成するなどして表面を保護することが好ま
しく、又、その様な場合であっても本発明の効果は損な
われない。
【0030】図4は、本発明の、細線または網点パター
ンを有するIDカードと識別フィルムを重ね合わせた部
分の拡大図である。細線パターン(a),(b),(c)は各
々、その周波数が5.5,6,6.5サイクル/mmで記録され
ており、(d)はこれに周波数5.5の識別フィルムを重ね
合わせた時のモアレを示している。
【0031】図5及び図6は、本発明のIDカードの真
偽を識別する態様の一例である。図5において、11は本
発明のIDカード、12は識別フィルム、13はIDカード
の支持台であり、12と13は、14の部分で可動式に連結さ
れている。又、13には常に一定の方向にIDカードを支
持することができるようにガイド15及び16が取り付けら
れている。識別者は、IDカード11を支持台13上のガイ
ド15及び16に沿って一定の角度になるように固定した
後、識別フィルム12をIDカード11上に重ね合わせる。
このような形態においては、IDカード11と識別フィル
ム12は常に一定の角度で重ね合わせられ、識別者はID
カード11上に発生する二つ以上のモアレの相対角度及び
絶対角度から容易に偽変造を判別することが可能にな
る。図6において、11aは本発明のIDカード、11bは正
規の記録法により作製された参照カードである以外、1
2,13,14,15及び16は図5と同じものを表し、同様の
構成になっている。識別者は、IDカード11a及び参照
カード11bを、支持台13上のガイド15及び16に沿って一
定の角度になるように固定した後、識別フィルム12をI
Dカード及び参照カード上に重ね合わせる。このような
形態においては、IDカード11a及び参照カード11bに対
して識別フィルム12は常に一定の角度で重ね合わせら
れ、識別者はIDカード11a及び参照カード11b上の各々
に発生する二つ以上のモアレの相対角度及び絶対角度か
ら容易に偽変造を判別することが可能になる。
【0032】図7〜図9は、感光材料上に本発明のID
カードの細線又は網点パターンを露光により記録する方
法の一例である。図7において、21は感光材料、22はマ
スクフィルム、23は光学レンズ、24は光源を表す。マス
クフィルム22には、細線又は網点パターンが記録されて
おり、光源24からの光をマスクフィルム22を通して感光
材料21に照射することによりパターンの記録を行う。
【0033】図8において、人物画像入力部36から入力
された人物画像データは、画像合成部37aにおいて細線
又は網点パターンのデータとの演算により合成され、C
RTコントローラー38へ送られる。人物画像と合成され
た細線又は網点パターンは周波数は如何なる場合でも同
じに再現されるが、その色及び濃度は各人物画像データ
によって異なっており偽変造防止効果を有する。又、図
9において、人物画像入力部36から入力された人物画像
データはCRTコントローラー38へ送られる。更にプリ
ント用白黒CRT34から3色フィルター33及び結像レン
ズ32及びマスクフィルター37bを通して感光材料31上に
露光が行われるため、人物画像と細線又は網点パターン
が合成されて記録されることになる。この場合も図8の
説明に記載されたものと同様な偽変造防止効果を有す
る。図8、図9に共通して、31は感光材料、32は結像レ
ンズ、33は3色フィルター、34はプリント用白黒CR
T、35はシャッターを示す。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0035】特開平1-193844号21〜22頁に記載の熱現像
感光材料試料No.1及び受像部材−1を用いて、図9に
記載した露光装置を用いて露光を行った。画像露光は、
プリント用CRTとして9インチのフラットタイプの白
黒CRTを用い、3色フィルターを順次切り替えること
により青、緑、赤の3色を面順次露光により行った。こ
の時、人物画像露光域の下方1/10の面積内に前記図4
(a),(b),(c)に記載したような周波数5.5、6、6.5
サイクル/mmの細線によるストライプが隣接して構成さ
れるパターンが納まるように透過濃度1.0で記録された
透明マスクフィルムを露光時に感光材料面に密着するよ
うに挿入した。又、人物画像データを毎回変えて、同じ
装置を用いて同様の露光を行い、計20枚の露光された感
光材料を作成した。
【0036】露光された感光材料は、それぞれ150℃・6
0秒で熱現像された後、受像部材−1と重ね合わせて130
℃・45秒で加熱することにより色素画像を転写した。転
写後、感光材料と受像部材を引き剥がし、受像部材の人
物画像領域の下方に画像濃度が低くなることで形成され
た細線パターンが得られた(図10)。
【0037】このようにして得られた20枚の人物画像入
りカードを、周波数6サイクル/mmの細線によるストラ
イプが記録された識別フィルムを使用した前記図6に記
載の識別台を用いて、最初の1枚を参照カードとし、残
りの19枚についてのモアレを参照カードのモアレと比較
した。その結果、19枚全てについて肉眼では細線による
パターンが同一かどうか判断できなかったのに対し、識
別フィルムを用いた場合、モアレの本数、太さ及び相対
角度の比較から肉眼でもハッキリとカードの同一性を確
認することができた。
【0038】
【発明の効果】本発明のIDカードは、少なくとも人物
画像を有する該カードの一方の面に、周波数の異なる細
線又は網点パターンを2個以上有する偽変造防止手段を
有しているので、該カード上に、特定の細線もしくは網
点パターンを有する透明フィルム又は特定の周波数を有
するレンチキュラーフィルムを重ねることにより特定の
モアレを発生させ、このモアレパターンによってIDカ
ードの偽変造を可視的に容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIDカードに記録される細線又は網点
パターンの一例。(a)〜(e)は細線の(f)及び(g)はドット
の集合体。
【図2】本発明における偽変造の判別手段として用いる
モアレ発生の状態をしめす一例。
【図3】画像情報、文字情報及び互いに周波数を異にす
る細線パターンを有する、本発明のIDカードの一例。
【図4】本発明の細線又は網点パターンを有するIDカ
ードと識別フィルムを重ね合わせた部分の拡大図。
【図5】本発明のIDカードの真偽を識別する態様の一
例を示す斜視図。
【図6】本発明のIDカードの真偽を識別する態様の他
の一例を示す斜視図。
【図7】本発明のIDカードの真偽を識別する装置の一
例を示す模式図。
【図8】本発明のIDカードの真偽を識別する装置の別
の一例を示す模式図。
【図9】本発明のIDカードの真偽を識別する装置の別
の一例を示す模式図。
【図10】本発明のIDカード真偽確認方法により人物
画像情報の下部に発生した細線パターンを示す一例。
【符号の説明】
1 人物画像情報 2 文字情報 3,4 周波数を異にする細線パターン 11,11a IDカード 11b 参照カード 12 識別フィルム 13 IDカード支持台 14 可動式連結部 15,16 ガイド 21 感光材料 22 マスクフィルム 23 光学レンズ 24 光源 31 感光材料 32 結像レンズ 33 3色(青、緑、赤)フィルター 34 プリント用白黒CRT 35 シャッター 36 人物画像入力部 37a 画像合成部 37b マスクフィルター 38 CRTコントローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 17/00 S 7459−5L 19/10 G07F 7/08

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも人物画像を有するIDカード
    の一方の面に、特定の細線もしくは網点パターンを有す
    る透明フィルム又は特定の周波数を有するレンチキュラ
    ーフィルムを重ねることにより、各々異なったモアレを
    発生する細線又は網点パターンを異なる領域に2組以上
    有することを特徴とする偽造防止したIDカード。
  2. 【請求項2】 前記細線又は網点の周波数間隔が2〜10
    サイクル/mmであることを特徴とする請求項1記載の偽
    造防止したIDカード。
  3. 【請求項3】 前記周波数の異なる細線又は網点パター
    ンが近接して記録されていることを特徴とする請求項2
    記載の偽造防止したIDカード。
  4. 【請求項4】 前記細線又は網点パターンが、感光材料
    に露光、現像処理して可視化された画像であることを特
    徴とする請求項2又は3記載の偽造防止したIDカー
    ド。
  5. 【請求項5】 前記細線又は網点パターンの少なくとも
    一部が、拡散転写法により形成された画像であることを
    特徴とする請求項4記載の偽造防止したIDカード。
  6. 【請求項6】 前記細線又は網点パターンの少なくとも
    一部が、IDカード上に作成される人物画像領域に形成
    されることを特徴とする請求項4記載の偽造防止したI
    Dカード。
  7. 【請求項7】 前記細線又は網点パターンの少なくとも
    一部が、IDカード上に作成される人物画像の画像デー
    タと細線又は網点パターンの画像データの合成データを
    用いた露光により形成されたことを特徴とする請求項4
    記載の偽造防止したIDカード。
  8. 【請求項8】 前記周波数の異なる2組以上の細線又は
    網点パターンが、互いに実質的に平行にならない状態に
    配置されたことを特徴とする請求項2記載の偽造防止し
    たIDカード。
  9. 【請求項9】 前記周波数の異なる2組以上の細線又は
    網点パターンが、互いに異なる色で形成されたことを特
    徴とする請求項2記載の偽造防止したIDカード。
  10. 【請求項10】 少なくとも人物画像を有するIDカー
    ドの一方の面に、特定の細線もしくは網点パターンを有
    する透明フィルム又は特定の周波数を有するレンチキュ
    ラーフィルムを重ねることにより、各々異なったモアレ
    を発生する細線又は網点パターンを異なる領域に2組以
    上有することを特徴とする偽造防止したIDカード上
    に、該フィルムを重ねることにより特定のモアレを発生
    させ、このモアレパターンによってIDカードの偽変造
    を判別する方法。
  11. 【請求項11】 前記特定の細線もしくは網点パターン
    を有する透明フィルムの周波数又は前記レンチキュラー
    フィルムの特定の周波数(faサイクル/mm)が、IDカ
    ードが有する最も高い細線又は網点の周波数(fmaxサイ
    クル/mm)と最も低い周波数(fminサイクル/mm)に
    対して fmin×0.5<fa<fmax×1.5 の関係にあることを特徴とする請求項10記載のIDカー
    ドの偽変造を判別する方法。
  12. 【請求項12】 前記特定の細線もしくは網点パターン
    を有する透明フィルムの周波数又は前記レンチキュラー
    フィルムの特定の周波数(faサイクル/mm)が、IDカ
    ードが有する最も高い細線または網点の周波数(fmax
    サイクル/mm)と最も低い周波数(fminサイクル/m
    m)に対して fmin×0.8<fa<fmax×1.2 の関係にあることを特徴とする請求項10記載のIDカー
    ドの偽変造を判別する方法。
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