JPH0640132U - ブースのパネル支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブースを構成するパネルが横ズレしたり浮き
上がったりすることなく、又該パネルの据付け作業が便
利であるパネル支持構造の提供。 【構成】 床レール５を所定位置に敷設し、該床レール
５にパネル１を支持するアジャスターボルト９の頭１０
を嵌入して該パネル１を据付けし、又該パネル１と床レ
ール５を連結するための固定金具１５を取着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はブース（仮設小屋）の側壁を構成するパネルを支持する構造に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

図６はブースを構成するパネル支持形態を示す従来例である。ブースは生産工 場内で一時的に設けられる仮設小屋であり、不必要となれば撤去したり、その設 置場所を変えて移動する。したがって、撤去や移動に際して便利な構造となって いて、一般には間仕切りに用いられるパネル(イ) を利用して組立てられる。上記 図６はこのパネル(イ) を適当な高さに調整するためのアジャスターボルト(ロ) を 用いて該パネル(イ) を支持している構造を示している。パネル(イ) の下端には概 略Ｕ型の受け具(ハ) を設け、該受け具(ハ) にアジャスターボルト(ロ) を螺合し、 パネル(イ) の両面に取着した巾木(ニ) 、(ニ) はパネル下端と床面(ホ) 間の空間を カバーしている。

【０００３】 ところで、アジャスターボルト(ロ) の下端には頭(ヘ) を有し、該頭(ヘ) が床面 (ホ) に当接した状態でパネル(イ) を支えているが、該パネル面に外力（例えば風 圧）が作用すれば横ズレを生じる。ブースとして組立てが完了してしまえば、大 型ブースの場合、横ズレすることはないが、組立て作業中に定めた位置からパネ ル(イ) がズレてしまうケースは多く、そのため作業性が悪くなるだけでなく、組 立て完了したブースの位置が所定の場所からズレてしまう。それに、比較的小さ いブースであれば風圧が作用して位置ズレしたり、浮力の作用で時には浮き上が ったりする。

【０００４】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、ブースの組立て作業時、並びに組立てたブースには上記のごとき 問題がある。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、ブースが 横ズレしたり浮き上がったりすることのない、安定したパネル支持構造を提供す る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のパネル支持構造は該パネルの横ズレを防止する場合と、横ズレの他に 浮き上がりをも防止する場合がある。そこで、本考案ではアジャスターボルトを 床面に直接設置することなく、床レールを敷設して、該床レール上にアジャスタ ーボルトを設ける。床レールは両側に側片を起立して概略Ｕ型断面を有し、アジ ャスターボルトの頭が嵌入してガタ付くことのない幅としているため、パネルの 横ズレは防止される。

【０００６】 又、パネルと床レールを連結する固定金具を取着し、該固定金具の上端はパネ ル側に、下端は床レール側にそれぞれ止着されることで、該パネルの浮き上がり を防止する。上記床レール並びに固定金具はともに巾木によりカバーされて外部 に露出することはない。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明 する。

【０００７】

【実施例】

図１は一般的なブース（仮設小屋）の外観を示している。このブースはその側 面並びに天井はパネル１、１…２、２…で構成し、側面のパネル１、１…間には スタッドが介在して各パネル１、１…を連結し、天井には梁が掛架されてパネル ２、２…を支えている。そして、該ブースには入口ドア３や窓４が設けられ、上 記パネル１、１…２、２…の使用枚数によりその大きさは自由に調整出来る。と ころで、パネル１、１…は垂直に起立し、互いにその高さを合わせて連結される ために高さ調整用のアジャスターボルトを取着している。

【０００８】 図２は本考案のパネル支持構造を示した実施例である。基本構造は前記図６に 示す支持形態と同じであるが、本考案では床レール５を用いている。床レール５ は概略Ｕ型断面で垂直に起立した両側片６、６を有し、底片７は床面８に固定さ れ、パネル１を支えるアジャスターボルト９の頭１０が床レール５に嵌入してい る。上記頭１０と床レール５の両側片６、６との間には極く僅かな隙間しか存在 せず、そのためアジャスターボルト９は床レール５の幅方向に横ズレすることは 出来ず、同時にパネル１の横ズレを防止する。

【０００９】 パネル１の下端には受け具１１が嵌着し、アジャスターボルト９に螺合してい るナット１２は上記受け具１１を支えていて、該ナット１２を回すことでパネル １の高さが調整され得る。そして、パネル１の下端部両面には巾木１３、１３が 取着されていて、該巾木１３、１３はパネル下端から床面８までの空間をカバー してアジャスターボルト９及び床レール５の露出を防止する。又、巾木１３の上 ・下端には弾性片１４、１４が付着していて、該弾性片１４、１４はパネル面及 び床面８に密着して間に隙間を生じさせないように考慮している。

【００１０】 図３ａ、ｂは本考案の他の実施例を示す。前記実施例では床レール５を床面８ に敷設し、この床レール５にアジャスターボルト９の頭１０を嵌入してパネル１ 、１…を据付けすることにより該パネル１、１…の横ズレを防止出来る場合を説 明した。又ブースを設置する場所に前もって床レール５、５…を敷設しておき、 該床レール５、５…を基にしてブースの組立て作業を行なうことが可能となるが 、上記床レール５は単にパネル１の横ズレを防止する機能だけであり、パネル１ の浮き上がりを防止することは出来ない。

【００１１】 図３に示すパネル支持構造はパネル１の横ズレの他にパネル１の浮き上がりを 防止する実施例である。そこで、この支持構造では固定金具１５を用い、該固定 金具１５によりパネル１と床レール５を互いに連結する。固定金具１５の形状は 特に限定しないが、図４ａ、ｂはその具体例を示している。ともに上端にはビス 孔を設けてパネル面にビス止めされ、下端には床レール５の側片６に止着される ために、ａはカギ１６を形成し、ｂではビス孔１７を有している。そして固定金 具１５は適度に屈曲して巾木１３の取着に障害とならない形状を呈している。固 定金具１５はアジャスターボルト９と重なり合わない適当な位置に配置される訳 で、該固定金具１５を配置する位置の床レール５の側片６にはビス孔１７又はカ ギ１６が係合する係合孔１８を形成しなければならない。

【００１２】 図５ａ、ｂは床レール５の具体例であり、ａでは係合孔１８を有した場合、ｂ はビス孔１７を形成した場合をそれぞれ示す。この固定金具１５は床レール５側 に止着し、適度な高さに調整されたパネル１にビス止めし、該床レール５とパネ ル１を連結する。巾木１３は同じく取着されて、パネル下端と床面８との空間を カバーする。以上述べたように、本考案のパネル支持構造は床面に床レールを敷 設し、この床レールにアジャスターボルトの頭を嵌入してパネルを据付け、又固 定金具にてパネルと床レールを連結したもので、次のような効果を得ることが出 来る。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は床レールを敷設し、この床レールにパネルを支えるアジャスターボル トの頭を嵌入して構成するため、該アジャスターボルト並びにパネルが横ズレす ることはない。したがって、組立てられたブースは風圧等の作用で位置ズレする ことなく安定する。又この床レールは単にブースの安定のみならず、前もって敷 設した床レールを基にしてパネルを据付けることが出来る訳で、ブースの組立て 作業が極めて便利となり、床レールを用いることでコストダウンとなる。一方、 固定金具を用いてパネルと床レールを連結するならば、該パネルは床レールに止 着されることになって、パネルの浮き上がりを防止することが出来る。したがっ て、風による浮力がブースに発生しても該ブースは横ズレしたり、又浮上したり しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】ブースの外観図。

【図２】本考案の実施例でパネル支持構造を示す。

【図３】本考案の他の実施例。

【図４】パネルと床レールを連結する固定金具の具体
例。

【図５】固定金具を止着する床レールの具体例。

【図６】従来のパネル支持構造。

【符号の説明】

１ パネル ２ パネル ３ ドア ４ 窓 ５ 床レール ６ 側片 ７ 底片 ８ 床面 ９ アジャスターボルト 10 頭 11 受け具 12 ナット 13 巾木 14 弾性片 15 固定金具 16 カギ 17 ビス孔 18 係合孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ブースの側壁を構成するパネルであっ
   て、該パネルの下端にはアジャスターボルトを取着して
   その高さを調整可能とし、パネル下端と床面との空間を
   カバーするための巾木を取着したパネル支持構造におい
   て、床面には概略Ｕ型断面の床レールを敷設し、該床レ
   ールの両側片との間に大きな隙間を残すことなくアジャ
   スターボルトの頭を嵌入したことを特徴とするブースの
   パネル支持構造。
2. 【請求項２】 上記パネル下端と床レールとの間に固定
   金具を取着し、該パネルと床レールを連結した請求項１
   記載のブースのパネル支持構造。