JPH0640126U - 間仕切りスタッドのアジャスターネジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタッドの下端に取着されて該スタッドの高
さを調整するアジャスター装置であって、上記スタッド
をいかなる位置に据付けしても、床レールを固定してい
るビス頭に接触することが無いようにしたアジャスター
ネジの提供。 【構成】 ネジ１の下端に底板２を取着し、該ネジ１は
底板２に回転自在に軸着されて垂直に起立し、底板２は
両側に側片６、６を有すとともに、中央には下方に空間
５を残して凸状化した支持部４を形成し、ネジ１は該支
持部４に軸着されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、間仕切りを構成するスタッドの高さ調整に用いるアジャスターネジ に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

間仕切りの型式は色々あるが、垂直に起立するスタッドにツメを介してパネル を引掛ける型式のものが多用されるに至っている。床レールに巾木を載せ、この 巾木の上にパネルを建てて、スタッドに該パネル側端をビス止めする構造に比べ て、上記ツメを用いての引掛け型式は、間仕切り自体の構造が簡単であり、また 据え付け作業も簡略化される。ツメはスタッド側に取着したり、パネル側に取着 する場合があって、反対側にはツメが嵌入するスリット溝が形成される。

【０００３】 したがって、スタッドはその高さが調整可能な構造で支持され、スタッドを調 整することによってパネルの高さを定めることが出来る。ところで、従来のスタ ッドアジャスター装置は、スタッドの下端にアジャスターボルトを螺合した簡略 なもので、床レールには該アジャスターボルトを介してスタッドが起立すること になる。よって、スタッドは下端のアジャスターボルトにより支持されているだ けでその安定性は無く、パネルを引掛ける際にスタッドが位置ズレすることで作 業性も悪いといった問題がある。

【０００４】 また床レールは床面に敷設されているが、ビス止めにて固定しているため、該 床レールの底面には上記ビスの頭が所々に位置することになり、このビス頭が上 記アジャスター装置のアジャスターネジに当接してしまい、アジャスター装置を 所定の場所に位置することが出来ない場合が発生する。該アジャスター装置の位 置はスタッドが起立する位置であるため、該スタッドの位置を変更することは間 仕切り構造全体の変更となるため不可能であり、したがって、このような場合に は床レールを固定しているビスを取外して別の位置にてビス止めしなければなら ず、作業性の上でも問題を残している。

【０００５】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、従来のアジャスター装置には上記のごとき問題がある。本考案が 解決しようとする課題はこれら問題点であって、スタッドが安定して起立すると ともに、該スタッドの下端を支えるアジャスター装置が、床レールのビス頭と当 接することのないアジャスターネジを提供する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案のアジャスターネジは、その下端が床レールの底面に接しないように底 板を備えたネジであり、ネジは底板に回転自在に軸着された状態にあって、上方 へ垂直に起立している。上記底板はその中央部が床レールの底面と接しないよう に所定の空間を下方に形成し、両サイドに脚部を有し、床レールにセットした場 合にガタ付くことのない幅寸法となっている。上記ネジは底板によって支えられ た状態であり、ネジ下端と床レール底面との間には空間があって、床レールを固 定しているビス頭と上記ネジ下端が接触しない位置関係にある。ここで、アジャ スターネジは起立するスタッドの下端を所定の高さでもって支持する訳であるが 、本考案ではこのアジャスターネジとスタッド下端との連結形態（スタッドの支 持形態）は限定しない。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明 する。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案のアジャスターネジを示す実施例である、同図の１はネジ、２は 底板を表わし、該ネジ１は底板２の中央から垂直に起立している。上記底板２は 同図に示すように板材を曲げ成形したもので、両側にはＬ型に屈曲した脚部３、 ３を形成し、中央の支持部４は凸状に突出して下方には小さい空間５を有してい る。また上記脚部３はその外側に上方へ小さく折れ曲がった側片６を形成し、支 持部４は上記ネジ１を回転可能な状態で軸着している。ネジ１の上端には角形の 凹溝７が形成されていて、この凹溝７にスパナを嵌合して該ネジ１を回すことが 出来る。

【０００８】 図２はこのアジャスターネジを床レール８にセットした状態を示しているが、 底板２の両側片６、６は床レール８の側板９、９に当接し、幅方向のガタ付きは 全く無い。そしてネジ１の下端は支持部４中央に成形した孔に嵌入して該ネジ１ を支え、該支持部４は下方に空間５を残して凸状化しているため、ネジ１の下端 は床レール８を固定しているビス１０の頭に当接しない。そこで、このアジャス ターネジは床レール８の場所を選ぶことなくセット可能であり、所定の位置にス タッドを起立することが出来る。

【０００９】 図３は、本考案のアジャスターネジを用いてスタッド１１を支えている使用状 態の参考図である。スタッド１１の下端部には細いスリット溝１２、１２を形成 し、床レール８の両側板９、９はこのスリット溝１２、１２へ嵌入し、その結果 、スタッド１１の表面１３は床レール８の側板９より外側へ露出した状態となる 。そして、床レール８内に納まる両スリット溝１２、１２間の側片１４は、その 下端を屈曲して底片１５を形成し、この底片１５に受け１６を溶接している。受 け１６の中央に形成したネジ孔に、前記アジャスターネジ１が螺合して上記スタ ッド１１を支えている。スタッド１１の両表面１３、１３には、パネル（図示な し）がツメを介して掛止され、所定の間仕切りが構成される。

【００１０】 図４は本考案のアジャスターネジをスタッド１１の下端に直接螺合しないで、 支持体１７の底板１８に螺合している場合を示している。この支持体１７は板材 を所定形状にブランキングして成形したもので、上方には嵌入片１９、１９を対 向して設け、嵌入片１９、１９は四角形筒体２０の上方から延び、該筒体２０の 下端には上記底板１８が形成されている。したがって、この支持体１７は前記ネ ジ１を回すならば上・下に移動し、ひいてはスタッド１１の高さを調整し得る。

【００１１】 そこで、この支持体１７はスタッド１１の下端へ嵌入してスタッド１１に連結 される訳であるが、前記図３に示したスタッド１１の底片１５を無くし、該支持 体１７の嵌入片１９を嵌入し、またスタッド１１の側片１４を筒体２０に嵌入し て連結出来る。勿論、本考案はこのような支持体１７を介在してスタッド１１を 支える必要は無く、また該支持体１７の形態も色々あって限定はしない。以上述 べたように、本考案のアジャスターネジは、該ネジの下端に空間を残して底板上 に起立したもので、次のような効果を得ることが出来る。

【００１２】

【考案の効果】

本考案のアジャスターネジは、その下端に設けた底板上に垂直に起立し、ネジ 下端には空間を残しているため、床レールにセットした場合に、床レールを固定 しているビス頭にネジ下端が接するといったことは発生しない。したがって、床 レールを床面に敷設する場合に、スタッドが起立する位置を考慮しないで作業す ることが出来る。またネジを起立する底板はその両側に側片を有し、該側片は床 レールの側板に当接又は近接状態にあり、アジャスターネジはガタ付くこと無く 定位置に定まり、そのため起立するスタッドは安定するとともに、スタッドの据 え付け作業も便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のアジャスターネジの実施例。

【図２】アジャスターネジを床レールにセットした状
態。

【図３】アジャスターネジでスタッドを支えた状態の具
体例。

【図４】アジャスターネジに支持体を取着した場合。

【符号の説明】

１ ネジ ２ 底板 ３ 脚部 ４ 支持部 ５ 空間 ６ 側片 ７ 凹溝 ８ 床レール ９ 側板 10 ビス 11 スタッド 12 スリット溝 13 表面 14 側片 15 底片 16 受け 17 支持体 18 底板 19 嵌入片 20 筒体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 スタッドの下端に取着されて該スタッド
   の高さを調整するアジャスター装置において、ネジの下
   端に底板を取着し、該ネジは底板に回転自在に軸着され
   て垂直に起立し、該底板は床レールの側板に当接又は近
   接する側片を有すとともに、中央には下方に空間を残し
   て凸状化した支持部を形成し、上記ネジは該支持部に軸
   着したことを特徴とする間仕切りスタッドのアジャスタ
   ーネジ。