JPH0639663B2 - 少くとも90%がガラス質の磁性金属ガラス及びその製造方法 - Google Patents

少くとも90%がガラス質の磁性金属ガラス及びその製造方法

Info

Publication number
JPH0639663B2
JPH0639663B2 JP3072435A JP7243591A JPH0639663B2 JP H0639663 B2 JPH0639663 B2 JP H0639663B2 JP 3072435 A JP3072435 A JP 3072435A JP 7243591 A JP7243591 A JP 7243591A JP H0639663 B2 JPH0639663 B2 JP H0639663B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metallic glass
particles
atomic
low
nickel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3072435A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04314846A (ja
Inventor
リュウスケ・ハセガワ
ゴードン・エドワード・フィッシュ
Original Assignee
アライド・コーポレーション
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アライド・コーポレーション filed Critical アライド・コーポレーション
Publication of JPH04314846A publication Critical patent/JPH04314846A/ja
Publication of JPH0639663B2 publication Critical patent/JPH0639663B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C45/00Amorphous alloys
    • C22C45/02Amorphous alloys with iron as the major constituent
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C27/00Alloys based on rhenium or a refractory metal not mentioned in groups C22C14/00 or C22C16/00
    • C22C27/02Alloys based on vanadium, niobium, or tantalum

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Soft Magnetic Materials (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Adornments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、高い透磁率、低い磁気歪、低い
保磁力、低い交流コア損(ac core los
s)、低い励磁電力および高い熱安定性をもつ少くとも
90%ガラス質の磁性を高めた金属ガラス及びその製造
方法に関する。
【0002】周知のとおり、金属ガラスは広範囲にわた
る秩序をもたない準安定性物質である。ガラス質合金の
X線回折走査は、無機酸化物ガラスに関して観察される
ものと類似の散乱ハロを示すにすぎない。
【0003】金属ガラス(非晶質合金)は米国特許第
3,856,513号(1974年12月24日にH.
S.チエンらに付与)明細書に示されている。これらの
合金のには、式MaYbZcをもつ組成物が含まれる。
式中Mは鉄、ニッケル、コバルト、バナジウムおよびク
ロムよりなる群から選ばれる金属であり、Yはリン、ホ
ウ素および炭素よりなる群から選ばれる元素であり、Z
はアルミニウム、ケイ素、スズ、ゲルマニウム、インジ
ウム、アンチモンおよびベリリウムよりなる群から選ば
れる元素であり、“a”はほぼ60〜90原子%の範囲
にあり、“b”はほぼ10〜30原子%の範囲にあり、
“c”はほぼ0.1〜15原子%の範囲にある。また式
TiXjをもつ金属ガラスワイヤも示されている。式中
Tは少なくとも1種の遷移金属であり、Xはリン、ホウ
素、炭素、アルミニウム、ケイ素、スズ、ゲルマニウ
ム、インジウム、ベリリウムおよびアンチモンよりなる
群から選ばれ、“i”はほぼ70〜87原子%の範囲に
あり、“j”はほぼ13〜30原子%の範囲にある。こ
れらの材料は今日では当技術分野で周知の加工技術を用
いてメルトから急冷することにより好都合に製造され
る。
【0004】金属ガラスは米国特許第4,067,73
2号(1978年1月10日付与)明細書にも示されて
いる。これらのガラス質合金には式MaM’bCrcM”d
eをもつ組成物が含まれる。式中Mは鉄族元素(鉄、
コバルトおよびニッケル)のうちの1種であり、M’は
残りの鉄族元素2種のうち少なくとも1種であり、M”
はバナジウム、マンガン、モリブデン、タングステン、
ニオブおよびタンタルのうち少なくとも1種の元素であ
り、Bはホウ素であり、“a”はほぼ40〜85原子
%、“b”は0〜ほぼ45原子%、“c”および“d”
は双方とも0〜ほぼ20原子%、“e”はほぼ15〜2
5原子%の範囲にあり、だし“b”,“c”および
“d”は同時に0ではない。このようなガラス質合金は
改良された極限引張り強さ、改善された硬度、および改
善された熱安定性という予想外の組合わせをもつと記載
されている。
【0005】これらの記載は、広範な特許請求の範囲に
包含される多くの金属ガラスに関する格別なまたは独特
の磁性についても述べている。しかし、テープレコーダ
ーヘッド、リレーコア、変成器など特殊な用途のために
は先行技術による金属ガラスよりも高い透磁率、低い磁
気歪、低い保磁力、低いコア損、低い励磁電力、および
高い熱安定性を合わせもつ金属ガラスが必要とされる。
【0006】本発明者らは、高い透磁率、低い磁気歪、
低い保磁力、低い交流コア損、低い励磁電力および高い
熱安定性を合わせもつ少くとも90%ガラス質の金属ガ
ラスを発明した(特開昭58−42759号公報参
照)。この金属ガラスは本質的に鉄66〜82原子%
(この金属の1〜8原子%はニッケルおよびコバルトの
うち少なくとも1種により置換されていてもよい)、ク
ロム、モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオ
ブ、タンタル、チタン、ジルコニウムおよびハフニウム
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素1〜6原
子%、ホウ素17〜28原子%(このホウ素の0.5〜
6原子%はケイ素により置換されていてもよく、ホウ素
の2原子%まではケイ素により置換されていてもよい)
ならびに付随する不純物よりなる。この金属ガラスはテ
ープレコーダーヘッド、リレーコア、変成器などに使用
するのに適している。
【0007】本発明はこの金属ガラスの磁性をさらに改
善することに関するものであり、高い透磁率、低い飽和
磁気歪、低い保磁力、低い交流コア損、低い励磁電力、
および高い熱安定性を合わせ有する磁性金属ガラス及び
その製造方法に関するものである。すなわち、 (i)本質的に鉄66〜82原子%(この金属の1〜8
原子%はニッケルおよびコバルトのうち少なくとも1種
により置換されていてもよい)、クロム、モリブデン、
タングステン、バナジウム、ニオブ、タンタル、チタ
ン、ジルコニウムおよびハフニウムよりなる群から選ば
れる少なくとも1種の元素1〜6原子%、ホウ素17〜
28原子%(このメタロイドの0.5〜6原子%はケイ
素により、又このメタロイドの2原子%までは炭素によ
りそれぞれ置換されていてもよい)ならびに付随する不
純物よりなる組成の合金の溶融体を速やかに急冷して磁
性金属ガラスをつくり、次に (ii)得られた金属ガラスを該非晶質金属のマトリック
ス中に個々別々の粒子(discrete parti
cles)の析出を誘起するのに十分な温度及び時間ア
ニーリングする各工程からなる磁性を高めた磁性金属ガ
ラスの製造方法、及び上記組成を有し、かつ成分中に個
々別々の粒子が存在し、それらの粒子が0.1〜0.3
μmの範囲の平均粒径および1〜10μmの平均粒子間
隔を有する、上記製造方法により製造された金属ガラス
に関する。
【0008】上記合金組成において、Cr,Mo,W,
V,Nb,Ta,Ti,Zrおよび/またはHfの濃度
が1原子%よりも低いと、透磁率、飽和磁気歪、保磁
力、交流コア損および熱安定性が十分に改善されない。
またこれらの元素のうち少なくとも1種の濃度が6原子
%よりも大きいと、キユリー温度が許容できないほど低
くなる。
【0009】鉄は室温で高い飽和磁化をもたらす。従っ
て金属含量は好ましくは鉄が実質的であり、クロム、モ
リブデン、タングステン、バナジウム、ニオブ、タンタ
ル、チタン、ジルコニウムおよび/またはハフニウムの
存在による室温飽和磁化の低下を補償するために8原子
%までがニッケルおよび/またはコバルトとする。ニッ
ケルを添加すると透磁率が高まる。
【0010】これらの金属ガラスの例には下記のものが
含まれる。
【0011】
【化1】 (式中の数字は原子%である)。すべての合金の純度は
商業的に普通に認められるものである。
【0012】クロム、モリブデン、タングステン、バナ
ジウム、ニオブ、タンタル、チタン、ジルコニウムおよ
び/またはハフニウムの存在により結晶化温度が上昇
し、一方では同時にガラス質合金のキユリー温度が低下
する。これらの温度の間隔が大きくなることにより磁気
アニーリング、すなわちキユリー温度近くの温度での熱
アニーリングを容易にする。磁性材料をそのキユリー温
度付近でアニーリングすることにより諸特性を改善する
ことができる。クロム、モリブデン、タングステン、バ
ナジウム、ニオブ、タンタル、チタン、ジルコニウムお
よび/またはハフニウムの濃度の上昇に伴って結晶化温
度が上昇し、その結果キユリー温度付近であって結晶化
温度よりも低い、高められた温度において容易にアニー
リングを行なうことができる。このようなアニーリング
は、前記の合金組成に類似するがこれらの元素を含有し
ない合金については行なうことができない。他方、これ
らの元素、すなわち、クロム、モリブデン、タングステ
ン、バナジウム、ニオブ、タンタル、チタン、ジルコニ
ウムおよび/またはハフニウムの濃度が高すぎると、あ
る種の用途には望ましくないと思われる水準にまでキユ
リー温度が低下してしまう。ホウ素およびケイ素がそれ
ぞれ主メタロイド成分および副メタロイド成分である金
属ガラスについて好ましいクロム、モリブデン、タング
ステン、バナジウム、ニオブ、タンタル、チタン、ジル
コニウムおよび/またはハフニウムの濃度は2〜4原子
%である。
【0013】メタロイド含量は本質的に(1)少量のケ
イ素を含む実質量のホウ素、(2)ホウ素プラスケイ
素、および(3)ホウ素およびケイ素プラス少量の炭素
よりなることが好ましい。メタロイド含量が17〜28
原子%の範囲にあることが最大の熱安定性を得るために
好ましい。
【0014】好ましい金属ガラス系は下記のものであ
る。 1.Fe−M−Mo−B−Si:Fe100-a-b-c-da
bcSid
【0015】式中Mはニッケルおよびコバルトのうち少
なくとも1種である。(c+d)が18である場合、
a,b,cおよびdの好ましい範囲はそれぞれ2〜8,
1〜4,14〜17.5および0.5〜4である。(c
+d)が22である場合、a,b,cおよびdの好まし
い範囲はそれぞれ2〜8,1〜6,15〜20.5およ
び0.5〜6である。(c+d)が25の場合、a,
b,cおよびdの好ましい範囲はそれぞれ2〜8,1〜
6,21〜25および1〜6である。これらの金属ガラ
スは飽和誘導(Bs)1.0〜1.4テスラ(Tesl
a)、飽和磁気歪(λs)12〜24ppm、キユリー
温度(θf)475〜705Kおよび第1結晶化温度7
50〜880Kを合わせもつ。これらの合金を適切に熱
処理した場合、これらの合金は特に高周波数(f>10
3Hz)において優れた交番磁性をもつ。たとえば熱処
理されたFe75Ni4Mo316Si2合金ガラスのf=
50kHzおよび誘導水準Bm=0.1テスラにおいて
求められた交流コア損(L)および励磁電力(Pe)は
それぞれ6.5W/kgおよび13.4VA/kgであ
る。これらの数値を、Fe7916Si5の組成をもつ同
一厚さの先行技術による熱処理された金属ガラスに関す
るL=7W/kgおよびPe=20VA/kgと比較す
べきである。Bm=0.01テスラにおける透磁率は熱
処理されたFe75Ni3Mo416Si2およびFe79
16Si5につきそれぞれ10500および8000であ
る。前記の先行技術による合金についての飽和磁気歪
(λs)=30ppmに比して本発明合金の飽和磁気歪
は20ppmとより小さいため、この合金は高周波数変
成器の心など磁気装置に用いるために特に適している。
f=50kHzを越えると、合金はほぼ0.8テスラの
sをもつ結晶性スーパーマロイにおける透磁率に匹敵
するかまたはこれよりも高い透磁率をもつ。これらの合
金のBsの値はより高いため、これらの合金はf>50
kHzの磁場を加えることについてはスーパーマロイよ
りも適切となる。
【0016】Fe−M−M’−B−Si:Fe
100-a-b-c-daM’bcSid
【0017】式中Mはニッケルおよび/またはコバルト
であり、M’はCr,W,V,Nb,Ta,Ti,Zr
またはHfから選ばれる。(c+d)が18である場
合、a,b,cおよびdの好ましい範囲はそれぞれ2〜
8,1〜4,14〜17.5および0.5〜4である。
(c+d)が22である場合、a,b,cおよびdの好
ましい範囲はそれぞれ2〜8,1〜6,16〜21.5
および0.5〜6である。(c+d)が25に近い場
合、a,b,cおよびdの好ましい範囲はそれぞれ2〜
8,1〜6,21〜25および1〜6である。
【0018】Fe−M−M’−B−Si−C:Fe
100-a-b-c-d-eaM’bcSide
【0019】式中Mはニッケルおよび/またはコバルト
であり、M’はCr,Mo,W,V,Nb,Ta,T
i,ZrまたはHfよりなる群から選ばれる。(c+
d)が18である場合、a,b,c,dおよびeの好ま
しい範囲はそれぞれ2〜8,1〜4,12〜17.5,
0.5〜4および0〜2である。(c+d)が22であ
る場合、a,b,c,dおよびeの好ましい範囲はそれ
ぞれ2〜8,1〜6,14〜21.5,0.5〜6およ
び0〜2である。(c+d)が25に近い場合、a,
b,c,dおよびeの好ましい範囲はそれぞれ2〜8,
1〜6,20〜27,1〜6および0〜2である。
【0020】透磁率は加えられた磁場に対する磁気誘導
の比である。透磁率が高いほどある物質は応答が増大す
るためテープレコーダーヘッドなど特定の用途にいっそ
う有用になる。このガラス質合金の透磁率の周波数依存
性は、中−高周波数領域(1〜50kHz)では4〜7
9パーマロイのものに類似しており、より高周波数領域
(約50kHz〜1MHz)では透磁率はスーパーマロ
イのものに匹敵する。特に注目すべき点は1kHzおよ
び誘導水準0.01テスラにおいては、熱処理されたF
75Ni4Mo316Si2金属ガラスは24,000の
透磁率をもち、一方最良の条件下で熱処理された先行技
術によるFe40Ni36Mo420金属ガラスは14,0
00の透磁率をもつ。
【0021】飽和磁気歪は、飽和磁場の作用下における
長さの変化である。飽和磁気歪が小さいほどその物質は
テープレコーダーヘッドなど特定の用途にいっそう有利
になる。磁気歪は通常はもとの長さに対する長さの変化
の比という表現で論じられ、ppmで示される。先行技
術による鉄含有金属ガラスは、周期表のIVB,VBおよびVI
B族に属するいずれかの元素(たとえばモリブデン)が
存在しない金属ガラスと同様にほぼ30ppmの飽和磁
気歪を示す。たとえば高周波用に考案され、Fe7916
Si5の組成をもつ先行技術の鉄に富む金属ガラスは、
ほぼ30ppmの飽和磁気歪をもつ。これに対し、Fe
75Ni4Mo316Si2の組成をもつ金属ガラスはほぼ
20ppmの磁気歪をもつ。飽和磁気歪が小さいほど、
励磁場と得られる誘導との間の位相角は小さくなる。そ
の結果、のちに論じるように励磁電力がより小さくな
る。
【0022】交流コア損は熱として消失するエネルギー
損失である。これは交番磁場におけるヒステリシスであ
り、低周波数(約1kHz以下)に関してはB−Hルー
プの面積により測定され、高周波数(約1kHz〜1M
Hz)に関しては励磁コイルにおける複素入力から測定
される。高周波領域における交流コア損の主な部分は、
磁束の変化に際して発生する渦流により生じる。しか
し、より小さいヒステリシス損失、従ってより小さい保
磁力の方が望ましい。コア損失が小さいほどある物質は
テープレコーダーヘッドおよび変成器など特定の用途に
いっそう有用になる。コア損はW/kgの単位で論じら
れる。先行技術による熱処理された金属ガラスは、0.
1テスラの誘導および1kHzの周波数領域において一
般にほぼ0.05〜0.1ワット/kgの交流コア損を
示す。たとえばFe40Ni36Mo420の組成をもつ先
行技術による熱処理された金属ガラスは、0.1テスラ
の誘導および1kHzの周波数において0.07W/k
gの交流コア損を示し、一方Fe76Mo420の組成を
もつ金属ガラスは、0.1テスラの誘電および同一周波
数において0.08W/kgの交流コア損を示す。これ
に対しFe75Ni4Mo316Si2の組成をもつ金属ガ
ラス性合金は、0.1テスラの誘電および同一周波数に
おいて、0.02W/kgの交流コア損を示す。
【0023】励磁電力はある磁性材料において特定の磁
束密度を維持するために必要な電力の尺度である。従っ
て磁気装置に用いられる磁性材料の励磁電力はできる限
り低いことが望ましい。励磁電力(Pe)は、L=Pe
osδ(式中δは励磁場とその結果生じる誘導との間の
位相差である)という関係により、上記のコア損(L)
と関連性がある。この位相差もまた、磁気歪の値が小さ
いほど位相差が小さくなるという形で磁気歪と関連性が
ある。従って、磁気歪の値ができるだけ小さい方が有利
である。先きに述べたように、Fe7916Si5のよう
に鉄に富む先行技術の金属ガラスは、本発明の組成の金
属ガラスの磁気歪の値約20ppmに比して、ほぼ30
ppmの磁気歪の値をもつ。この差のため、位相差がか
なり異なる。たとえば最適な条件下でアニーリングされ
た先行技術による金属ガラスFe7916Si5はほぼ7
0°のδをもつのに対し、本発明の組成の金属ガラスは
ほぼ50°のδをもつ。その結果、一定のコア損につい
ては、本発明の組成の金属ガラスよりも先行技術による
金属ガラスの方がファクター2だけ高い励磁電力を示
す。
【0024】結晶化温度は、金属ガラスが結晶化し始め
る温度である。結晶化温度が高いほどある物質は高温で
の用途にいっそう有用となり、結晶化温度よりも実質的
に低いキユリー温度と関連して、キユリー温度よりもわ
ずかに高い温度で磁気アニーリングを行うことができ
る。ある種の金属ガラスは多段階で結晶化する。このよ
うな場合、第1の結晶化温度(最低の結晶化温度)はそ
の物質の熱安定性に関する限り重要である。ここで論じ
る結晶化温度は差動走査熱量測定法により測定される。
先行技術によるガラス質合金は約660〜750Kの結
晶化温度を示す。たとえばFe78Mo220の組成をも
つ金属ガラスは680Kの結晶化温度をもち、一方Fe
74Mo620の組成をもつ金属ガラスは750Kの結晶
化温度をもつ。これに対し本発明の組成の金属ガラスは
750Kを越える水準にまで結晶化温度の上昇を示す。
【0025】本発明の組成の金属ガラスの磁気的性質は
本発明により熱処理に付することによって改善される。
この熱処理は、アニーリング温度(Ta)、保持時間
(ta)、加えられた磁場(リボンの方向およびリボン
の面に平行かまたは直角か)及び処理後の冷却速度など
を選ぶことにより特色づけられる。本発明において合金
の最上の性質は、ガラス質マトリックスから一定数の個
々別々の結晶粒子を制御的に析出させるようにアニーリ
ングを行うことによって達成することができる。これら
の条件下で行うとき、17〜20原子%の範囲のホウ素
含量をもつ組成に関して析出する個々別々の粒子は体心
立方構造を有する。この粒子は本質的に鉄よりなり、か
つ鉄の22原子%までがニッケル、コバルト、クロム、
モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオブ、タン
タル、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ケイ素およ
び炭素のうち少なくとも1種により置換されるようにな
っている。ホウ素含量が21〜25原子%の範囲であり
および鉄含量が69〜78原子%の範囲の組成の場合に
は、個々別々の粒子は本質的には粒子の混合物から成っ
ていて、混合物の主要な部分はFe3B構造の結晶をも
つ粒子から成る。この部分の粒子は鉄およびホウ素より
なり、鉄の14原子%までがニッケル、コバルト、クロ
ム、モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオブ、
タンタル、チタン、ジルコニウムおよびハフニウムのう
ち少なくとも1種により置換され、そしてホウ素の2原
子%までは炭素により置換されるようになっている。少
数のこの種の粒子の存在により、平均磁壁間隔(ave
rage domain wallspacing)が
一定の程度減少し、同時にコア損の減少がみられる。粒
子の数が多すぎるときは保磁力が増大し、従ってヒステ
リシス損失が増大する。Fe75Ni4Mo316Si2
組成をもつ金属ガラスの場合、最適条件下でアニーリン
グすると、わずか2A/mの保磁力を有し、しかも低い
損失および高い透磁率を合わせもつ。これに対し最適条
件下でアニーリングされた公知の金属ガラスFe7916
Si5は約8A/mもの保磁力を有する。本発明におい
て最適条件下で熱処理した場合、材料中の結晶粒子は1
00〜300nmの範囲の寸法を有し、それらの体積分
率(volume fraction)は1%以下であ
る。粒子間間隙は1〜10μmのオーダーにある。
【0026】要約すると、本発明により高い透磁率、低
い飽和磁気歪、低い保磁力、低い交流コア損、低い励磁
電力、および高い結晶化温度を合わせもち、テープヘッ
ド、リレーコア、変成器などとして用いられる金属ガラ
スを提供することができる。本発明において、金属ガラ
スは所期の組成のメルトを金属ガラス技術の分野でよく
知られている急冷法を使用して少なくとも105℃/秒
の速度で冷却することによって(たとえば米国特許第
3,856,513号明細書参照)製造される。これら
の金属ガラスは実質的に完全にすなわち少なくとも90
%がガラス状であり、その結果これよりもガラス性の少
ない合金に比して保磁力が低く、かつ延性がより大き
い。
【0027】連続したリボン、線材、シートなどに加工
するためには多様な方法がある。一般に、特定の組成を
選び、所期の割合の必須元素の粉末またはグラニュール
を溶融し、均質化し、溶融した合金を急速に回転してい
るシリンダーなどの冷却面上で急冷する。 実施例1: Fe−Ni−Mo−B−Si系 特定の組成のメルトを急速に回転している銅製チルホイ
ール(表面速度3000〜6000ft/分)上にアル
ゴンの過圧により噴出させることによって、Fe
100-a-b-c-dNiaMobcSidにより表わされる組成
をもち、幅1〜2.5cmおよび厚さ25〜50μmの
寸法をもつリボンを製造した。
【0028】モリブデン含量を1原子%から6原子%ま
で変化させ、実質的にガラス状のリボンを得た。6原子
%よりも高いモリブデン含量の場合、キユリー温度が許
容できないほど低い値にまで低下した。
【0029】透磁率、磁気歪、コア損、磁化力および保
磁力を、B−Hループ、金属ストレンゲージおよび振動
試料磁力計を使用する普通の方法で測定した。キユリー
温度および結晶化温度はそれぞれ誘導法および差動走査
熱量計により測定された。室温飽和誘導、キユリー温
度、室温飽和磁気歪および第1結晶化温度の測定値を後
記の表Iにまとめる。アニーリング後のこれらガラス質
合金の磁性を表IIに示す。金属ガラスFe75Ni4Mo3
16Si2の最適アニーリング条件および得られた結果
を表IIIにまとめる。この最適条件下でアニーリングさ
れた合金の透磁率およびコア損の周波数依存性を表IVに
列記する。
【0030】モリブデンの存在により透磁率および結晶
化温度は高まり、交流コア損、励磁電力および磁気歪は
低下するように思われる。特に注目すべき点は、本発明
により最適条件下で熱処理された金属ガラスFe75Ni
4Mo316Si2が2.5A/m程度の低い保磁力をも
ち、さらに50kHzおよび誘導水準0.1テスラにお
いて6.5W/kgという低いコア損および12500
の透磁率をもつという点である。これらの特性を合わせ
もつことにより、これらの組成物が高周波数変成器およ
びテープヘッドに用いるために適したものとなる。
【0031】表I Fe−Ni−Mo−B−Si合金の基本的磁性の例。B
sおよびλsはそれぞれ室温飽和誘導および飽和磁気歪で
ある。θfおよびTclはそれぞれ強磁性キユリー温度お
よび第1結晶化温度である。
【0032】
【表1】 表II 磁場を加えずに温度Taで15分間アニーリングし、次
いで−1℃/分の速度で冷却したFe−Ni−Mo−B
−Si合金に関するf=50kHzおよび最大誘導水準
m=0.1テスラにおける交流コア損(L)、励磁電
力(Pe)および透磁率(μ)の例。アステリスクをつ
けた数値はBm=0.01テスラに関するものである。
【0033】
【表2】 表III 厚さ32μmのFe75Ni4Mo316Si2リボンに関
する最適アニーリング条件、ならびにf=50kHzお
よびBm=0.1テスラにおいて得られたコア損
(L)、透磁率(μ)の結果、ならびに交流保磁力(H
c)。
【0034】
【表3】 表IV最適条件下でアニーリングされた厚さ32μmのF
75Ni4Mo316Si2合金リボンに関する誘導水準
m=0.01および0.1テスラにおける透磁率
(μ)および交流コア損(L)の周波数依存性。
【0035】
【表4】 実施例2:Fe−Ni−M−B−Si系 実施例1と同様にしてFe100-a-b-c-dM−M’−B−
Si(式中Mがニッケルおよび/またはコバルトである
場合、M’はクロム、モリブデン、タングステン、バナ
ジウム、ニオブ、タンタル、チタン、ジルコニウムおよ
びハフニウムのうち1種の元素である)で表わされる組
成をもち、幅1cmおよび厚さ25〜50μmの寸法を
もつリボンを製造した。
【0036】金属“M’”の含量を1原子%から6原子
%まで変化させ、実質的にガラス状のリボンを得た。
“M’”含量がこれよりも高いキユリー温度が許容でき
ないほど低い値にまで低下した。
【0037】磁気的および熱的データを後記の表Vにま
とめる。アニーリング後のこれらの合金の磁性は表VIに
示されている。
【0038】低磁場におけるこれらの金属ガラスの磁性
は、モリブデンを有する金属ガラスに関する磁性に相当
するものであった(実施例1)。
【0039】本発明の金属ガラスにおいては、高周波数
における低い交流コア損および高い透磁率という組合わ
せが達成される。高い結晶化温度によって表わされるよ
うに、熱安定性が優れていることも示される。本発明の
金属ガラスがもつこれらの改善された特性の組合わせに
より、これらの組成物は変成器の磁気コア、テープレコ
ーディングヘッドなどに適している。
【0040】表V Fe100-a-b-c-daM’bcSid(式中Mはニッケル
およびコバルトのうち少なくとも1種であり、M’はC
r,Mo,W,V,Nb,Ta,Ti,ZrまたはHf
である)の組成をもつ金属ガラスに関する室温飽和誘導
(Bs)、キユリー温度(θf)、飽和磁気歪(λs)お
よび第1結晶化温度(Tc)。
【0041】
【表5】 表VI Fe100-a-b-c-daM’bcSid(式中MはNiおよ
び/またはCoであり、M’はCr,Mo,W,V,N
b,Ta,Ti,ZrまたはHfである)の組成をもつ
熱処理された金属ガラスに関してf=50kHzおよび
m=0.1テスラにおいて測定されたコア損(L)、
励磁電力(Pe)および透磁率(μ)。アニーリング温
度はTaで表わされ、保持時間はすべての材料につき1
5分間である。
【0042】
【表6】 実施例3:Fe−Ni−M−B−Si−C系 実施例1と同様にしてFe100-a-b-c-d-eNiaM’bc
Side(式中MはCr,Mo,W,V,Nb,Ta,
TiまたはZrである)で表わされる組成をもち、幅1
cmおよび厚さ25〜50μmの寸法をもつリボンを製
造した。金属”M’”含量を1原子%から6原子%まで
変化させた。実質的にガラス状のリボンが得られる炭素
含量は2原子%までであった。金属“M’”の含量が6
原子%よりも大きいと、キユリー温度が許容できないほ
ど低い値にまで低下した。
【0043】磁気的および熱的データを後記の表VIIに
まとめる。これらの金属のアニーリング後の磁性を表VI
IIに示す。本発明の金属ガラスがもつ低い交流コア損、
高い透磁率、および高い熱安定性の組合わせにより、こ
れらの組成物は変成器の磁気コア、レコーディングヘッ
ドなどに適したものとなる。
【0044】表VII Fe100-a-b-c-d-eNiabcSide(式中M’はC
r,Mo,W,V,Nb,Ta,TiまたはZrであ
る)の組成をもつ金属ガラスの飽和誘導(Bs)、キユ
リー温度(θf)、飽和磁気歪(λs)および第1結晶化
温度(Tcl)。
【0045】
【表7】 表VIII Fe100-a-b-c-d-eNiaM’bcSide(式中M’は
Cr,Mo,W,V,NbまたはTaである)の組成を
もつ熱処理された金属ガラスに関してf=50kHzお
よびBm=0.1テスラにおいて測定されたコア損
(L)、励磁電力(Pe)および透磁率(μ)。アニー
リング温度はTaで表わされ、保持時間はすべての材料
につき15分間である。
【0046】
【表8】
【表1】
【表1】
【表2】
【表2】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)本質的に鉄66〜82原子%、ク
    ロム、モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオ
    ブ、タンタル、チタン、ジルコニウム及びハフニウムよ
    り成る群から選ばれる少くとも1種の元素1〜6原子
    %、ホウ素17〜28原子%ならびに付随する不純物よ
    り成り、前記鉄の1〜8原子%はニッケル、コバルト及
    びそれらの混合物より選ばれる少くとも1種の元素で置
    き換えることができ、又前記ホウ素の0.5〜6原子%
    はケイ素により、又さらに前記ホウ素の2原子%までは
    炭素によりそれぞれ置き換えることができる組成の合金
    の溶融体を速やかに急冷して金属ガラスをつくり、そし
    て (ii)得られた金属ガラスを該非晶質金属マトリックス
    中に個々別々の粒子の析出を誘起するのに十分な温度お
    よび時間アニーリングする各工程からなる高い透磁率、
    低い磁気歪、低い保磁力、低い交流コア損、低い励磁電
    力及び高い熱安定性を合わせ有する、少くとも90%が
    ガラス質の磁性金属ガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 個々別々の粒子が本質的に粒子混合物よ
    りなり、その混合物の一部が体心立方構造をもつ粒子を
    含み、これらの粒子が本質的に鉄よりなり、この鉄の2
    2原子%までがニッケル、コバルト、クロム、モリブデ
    ン、タングステン、バナジウム、ニオブ、タンタル、チ
    タン、ジルコニウム、ハフニウム、ケイ素および炭素の
    うち少くとも1種により置換されたものである特許請求
    の範囲第1項記載の金属ガラスの製造方法。
  3. 【請求項3】 個々別々の粒子が本質的に粒子混合物よ
    りなり、この混合物の一部分がFe3Bで表わされる結
    晶質構造をもつ粒子を含み、このFe3B結晶構造を有
    する部分の該粒子が鉄およびホウ素からなる特許請求の
    範囲第1項記載の金属ガラス製造方法。
  4. 【請求項4】 個々別々の粒子の組成中の鉄の14原子
    %までがニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、タ
    ングステン、バナジウム、ニオブ、タンタル、チタン、
    ジルコニウムおよびハフニウムの少くとも1種によって
    置換されている特許請求の範囲第3項に記載の金属ガラ
    スの製造方法。
  5. 【請求項5】 (i)本質的に鉄66〜82原子%、ク
    ロム、モリブデン、タングステン、バナジウム、ニオ
    ブ、タンタル、チタン、ジルコニウム及びハフニウムよ
    り成る群から選ばれる少くとも1種の元素1〜6原子
    %、ホウ素17〜28原子%ならびに付随する不純物よ
    り成り、前記鉄の1〜8原子%はニッケル、コバルト及
    びそれらの混合物より選ばれる少くとも1種の元素で置
    き換えることができ、又前記ホウ素の0.5〜6原子%
    はケイ素により、又さらに前記ホウ素の2原子%までは
    炭素によりそれぞれ置き換えることができる組成の合金
    であって、マトリックス中に個々別々の粒子が存在し、
    それらの粒子が0.1〜0.3μmの範囲の平均粒径お
    よび1〜10μmの平均粒子間隔をもつものである高い
    透磁率、低い磁気歪、低い保磁力、低い交流コア損、低
    い励磁電力および高い熱安定性を合わせ有する少くとも
    90%ガラス質の金属ガラス。
  6. 【請求項6】 該個々別々の粒子が1%に満たない体積
    分率を占める特許請求の範囲第5項記載の金属ガラス。
JP3072435A 1981-08-21 1991-03-11 少くとも90%がガラス質の磁性金属ガラス及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0639663B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US29516581A 1981-08-21 1981-08-21
US295165 1981-08-21
US31951481A 1981-11-09 1981-11-09
US319514 1981-11-09

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP57145407A Division JPS5842759A (ja) 1981-08-21 1982-08-21 高い透磁率、低い磁気歪、低い保磁力、低い交流コア損、低い励磁電力および高い熱安定性を合わせもつ金属ガラス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04314846A JPH04314846A (ja) 1992-11-06
JPH0639663B2 true JPH0639663B2 (ja) 1994-05-25

Family

ID=26968961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3072435A Expired - Lifetime JPH0639663B2 (ja) 1981-08-21 1991-03-11 少くとも90%がガラス質の磁性金属ガラス及びその製造方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0072893B1 (ja)
JP (1) JPH0639663B2 (ja)
KR (1) KR870001283B1 (ja)
AU (1) AU557318B2 (ja)
CA (1) CA1222646A (ja)
DE (1) DE3274562D1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4588452A (en) * 1983-03-16 1986-05-13 Allied Corporation Amorphous alloys for electromagnetic devices
AU573895B2 (en) * 1984-09-17 1988-06-23 Ovonic Synthetic Materials Company, Inc. Hard magnetic material
US4881989A (en) * 1986-12-15 1989-11-21 Hitachi Metals, Ltd. Fe-base soft magnetic alloy and method of producing same
JP3279399B2 (ja) * 1992-09-14 2002-04-30 アルプス電気株式会社 Fe基軟磁性合金の製造方法
JP3231149B2 (ja) * 1993-07-30 2001-11-19 アルプス電気株式会社 ノイズフィルタ
US5628840A (en) * 1995-04-13 1997-05-13 Alliedsignal Inc. Metallic glass alloys for mechanically resonant marker surveillance systems
US6187112B1 (en) 1995-04-13 2001-02-13 Ryusuke Hasegawa Metallic glass alloys for mechanically resonant marker surveillance systems
US6093261A (en) * 1995-04-13 2000-07-25 Alliedsignals Inc. Metallic glass alloys for mechanically resonant marker surveillance systems
JP4636365B2 (ja) * 2004-07-05 2011-02-23 日立金属株式会社 Fe基非晶質合金薄帯および磁心体
US7935198B2 (en) 2005-02-11 2011-05-03 The Nanosteel Company, Inc. Glass stability, glass forming ability, and microstructural refinement
US8704134B2 (en) 2005-02-11 2014-04-22 The Nanosteel Company, Inc. High hardness/high wear resistant iron based weld overlay materials
US7553382B2 (en) * 2005-02-11 2009-06-30 The Nanosteel Company, Inc. Glass stability, glass forming ability, and microstructural refinement
KR100904664B1 (ko) * 2008-06-03 2009-06-25 주식회사 에이엠오 전류 센서용 자기 코어
CN102099503B (zh) * 2008-06-16 2013-07-03 纳米钢公司 延性金属玻璃
JP6346441B2 (ja) 2010-07-21 2018-06-20 ロレックス・ソシエテ・アノニムRolex Sa アモルファス金属合金を含む時計部品
CN103228805B (zh) 2010-07-21 2015-11-25 劳力士有限公司 非晶态金属合金
US11198927B1 (en) * 2019-09-26 2021-12-14 United States Of America As Represented By The Secretary Of The Air Force Niobium alloys for high temperature, structural applications

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4052201A (en) * 1975-06-26 1977-10-04 Allied Chemical Corporation Amorphous alloys with improved resistance to embrittlement upon heat treatment
US4152146A (en) * 1976-12-29 1979-05-01 Allied Chemical Corporation Glass-forming alloys with improved filament strength
US4152144A (en) * 1976-12-29 1979-05-01 Allied Chemical Corporation Metallic glasses having a combination of high permeability, low magnetostriction, low ac core loss and high thermal stability
US4188211A (en) * 1977-02-18 1980-02-12 Tdk Electronics Company, Limited Thermally stable amorphous magnetic alloy
US4225339A (en) * 1977-12-28 1980-09-30 Tokyo Shibaura Denki Kabushiki Kaisha Amorphous alloy of high magnetic permeability
US4140525A (en) * 1978-01-03 1979-02-20 Allied Chemical Corporation Ultra-high strength glassy alloys
US4219355A (en) * 1979-05-25 1980-08-26 Allied Chemical Corporation Iron-metalloid amorphous alloys for electromagnetic devices
US4409041A (en) * 1980-09-26 1983-10-11 Allied Corporation Amorphous alloys for electromagnetic devices

Also Published As

Publication number Publication date
EP0072893A1 (en) 1983-03-02
DE3274562D1 (en) 1987-01-15
KR840001228A (ko) 1984-03-28
KR870001283B1 (ko) 1987-06-30
AU8433882A (en) 1983-02-24
JPH04314846A (ja) 1992-11-06
AU557318B2 (en) 1986-12-18
EP0072893B1 (en) 1986-12-03
CA1222646A (en) 1987-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4152144A (en) Metallic glasses having a combination of high permeability, low magnetostriction, low ac core loss and high thermal stability
US5252144A (en) Heat treatment process and soft magnetic alloys produced thereby
JP5288226B2 (ja) 磁性合金、アモルファス合金薄帯、および磁性部品
US4437907A (en) Amorphous alloy for use as a core
JPH0639663B2 (ja) 少くとも90%がガラス質の磁性金属ガラス及びその製造方法
JPH044393B2 (ja)
JP2013100603A (ja) 高周波用途のための磁性ガラス状合金
JP2011102438A (ja) 直線的なbhループを有する鉄系アモルファス合金
JP2552274B2 (ja) パ−ミンバ−特性を備えたガラス質合金
WO1992009714A1 (en) Iron-base soft magnetic alloy
JPH0338334B2 (ja)
JPH0351785B2 (ja)
US4834814A (en) Metallic glasses having a combination of high permeability, low coercivity, low AC core loss, low exciting power and high thermal stability
JPH01290744A (ja) Fe基軟磁性合金
JP5445924B2 (ja) 軟磁性薄帯、磁心、磁性部品、および軟磁性薄帯の製造方法
JP2000119821A (ja) 恒透磁率性に優れた高飽和磁束密度低損失磁性合金ならびにそれを用いた磁性部品
JP2718261B2 (ja) 磁性合金およびその製造方法
JPH02258957A (ja) Fe基軟磁性合金
JPH0625399B2 (ja) 高周波使用のための磁歪がほぼ0のガラス質合金
JPH01290746A (ja) 軟磁性合金
JPH055164A (ja) Fe基軟磁性合金
JPH04272159A (ja) Fe基磁性合金
JP2713980B2 (ja) Fe基軟磁性合金
JPH08948B2 (ja) Fe基磁性合金
JPH03215650A (ja) パーミンバー特性を備えた超微結晶合金及びその製法