JPH0639584U - ミラー位置検出回路 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 他の通信回路からの制御によることなくミラ
ーの鏡面角度に応じたミラー位置情報を所定のタイミン
グで繰り返し生成し、これを基にミラー位置制御を行う
ことで、ミラー位置の制御を容易に行うと共に、ミラー
位置の制御を行う際の応答性を向上させ正確なミラー位
置制御を行う。 【構成】 ミラーの鏡面角度に応じた周波数信号を出力
する発振器と、その発振器からの周波数信号を計数する
カウンタと、そのカウンタによる上記周波数信号の計数
が所定のタイミングで所定期間毎に繰り返し行われるよ
うに制御する計測制御信号を出力する計測制御手段と、
上記カウンタの計数結果を保持する保持手段とを備え
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はミラー位置検出回路に関し、さらに詳しくは、ミラー位置の制御を 容易に行なうことを可能にすると共に、ミラー位置の制御を行なう際の応答性を 向上させミラー位置制御を正確に行なうことのできるミラー位置検出回路に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の自動車用電動ミラー制御装置としては、例えば図３に示すようなものが ある。図において、５１はＬＡＮの親局となるコントロールモジュール、５２は ＬＡＮの子局となるローカルサーキットユニット（ＬＣＵ）を構成するＬＡＮ用 通信集積回路（以下、通信ＩＣと略記する。）であり、コントロールモジュール ５１と通信ＩＣ５２とは通信線Ａ，Ｂおよび通信インターフェース５３を介して 接続されており、コントロールモジュール５１は、通信ＩＣ５２から送信されて くるミラーの鏡面位置情報と特定運転者用として記憶しているミラーの鏡面位置 情報とに基づき、ミラーの鏡面を特定の運転者に適した角度になるまで駆動する ためのミラー駆動情報を通信ＩＣ５２に送信する。

【０００３】 ５４は通信ＩＣ５２からの出力により上下回転用モータ５５と左右回転用モー タ５６を駆動するモータドライバ、５７はＬＣ発振器等により構成される上下回 転角度検出手段で、この上下回転角度検出手段は、ミラーの上下回転位置（ミラ ーの上下鏡面角度）に応じた周波数のパルス信号を出力する。５８はＬＣ発振器 等により構成される左右回転角度検出手段で、この左右回転角度検出手段５８は 、ミラーの左右回転位置（ミラーの左右鏡面角度）に応じた周波数のパルス信号 を出力する。

【０００４】 ５９はカウンタおよびゲート回路等からなる上下角度信号計測手段で、この上 下角度信号計測手段５９は、上下回転角度検出手段５７から出力されるパルス信 号を一定時間計数して、そのパルス数をミラーの上下鏡面角度信号として出力す る。６０はカウンタおよびゲート回路等からなる左右角度信号計測手段で、この 左右角度信号計測手段６０は左右回転角度検出手段５８から出力されるパルス信 号を一定時間計数して、そのパルス数をミラーの左右鏡面角度信号として出力す る。これらミラーの上下鏡面角度信号および左右鏡面角度信号は通信ＩＣ５２に 供給され、通信ＩＣ５２はこれらミラーの上下鏡面角度信号および左右鏡面角度 信号に基づいてミラーの鏡面位置情報を発生する。また、６１はＬＣＵ内の各構 成要素間またはＬＣＵとコントロールモジュール５１との同期をとる基準クロッ クを発生するクロック発生回路、６２は車載バッテリのアクセサリ端子ＡＣＣに 接続され所定の電圧（５ボルトおよび１２ボルト）をＬＣＵ内の各構成要素およ びモータ等に供給する電源回路である。

【０００５】 次に動作について説明する。特定の運転者が当該運転者に適した鏡面角度にミ ラーを調整しようとして所定のスイッチをオンすると、コントロールモジュール ５１は通信ＩＣ５２にミラー駆動信号の送信を開始し、通信ＩＣ５２はそのミラ ー駆動信号を受信すると、モータドライバ５４を介して上下回転用モータ５５お よび左右回転用モータ５６を駆動し、ミラーの鏡面角度の変更を開始する。上下 回転用モータ５５および左右回転用モータ５６の駆動によりミラーの鏡面角度が 変更されるのに伴い、ミラーの上下回転角度および左右回転角度に応じた周波数 のパルス信号が上下回転角度検出手段５７および左右回転角度検出手段５８から 出力される。

【０００６】 そして、上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０によりそ れぞれのパルス信号の一定時間での周波数が計測されることによって、上下角度 信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０からミラーの上下鏡面角度信 号および左右鏡面角度信号が通信ＩＣ５２に供給される。通信ＩＣ５２はこれら ミラーの上下鏡面角度信号および左右鏡面角度信号に基づいてミラーの鏡面位置 情報を発生し通信インターフェース５３および通信線Ａ，Ｂを介してコントロー ルモジュール５１に送信する。

【０００７】 図４の（イ）は、コントロールモジュール５１とＬＣＵの通信ＩＣ５２との間 で送受信される信号、同図（ロ）はＬＣＵ内で上下角度信号計測手段５９や左右 角度信号計測手段６０に出力されるイネーブル信号、同図（ハ）は上下角度信号 計測手段５９および左右角度信号計測手段６０から通信ＩＣ５２に供給されるミ ラーの上下鏡面角度信号および左右鏡面角度信号であるカウンタ計数値、同図（ ニ）は鏡面位置情報をコントロールモジュール５１が取り込む期間を示すミラー 位置測定信号を示している。

【０００８】 上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０による一定時間で のパルス信号周波数の計測は、図４の（イ）に示されているように、まずコント ロールモジュール５１が通信ＩＣ５２にイネーブルオン信号〔１〕を出力する。 通信ＩＣ５２はこのイネーブルオン信号〔１〕を基に図４の（ロ）に示すイネー ブル信号を上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０のカウン タに出力し、上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０のカウ ンタを動作させる。この結果、上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計 測手段６０のカウンタは、上下回転角度検出手段５７および左右回転角度検出手 段５８が出力するパルス信号を計数する。次にコントロールモジュール５１は、 イネーブルオン信号〔１〕の出力から所定時間経過した後にイネーブルオフ信号 〔２〕を通信ＩＣ５２に出力する。通信ＩＣ５２はこのイネーブルオフ信号〔２ 〕を基に上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０のカウンタ の計数動作を停止させる。

【０００９】 上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０のカウンタの計数 動作が停止すると、上下角度信号計測手段５９および左右角度信号計測手段６０ からはカウンタの計数動作が停止した時点でのミラーの上下鏡面角度信号および 左右鏡面角度信号であるカウンタ計数値が通信ＩＣ５２に供給されている。コン トロールモジュール５１はさらに通信ＩＣ５２にミラーの鏡面位置情報の送信を 要求する信号〔３〕を送る。

【００１０】 通信ＩＣ５２は、コントロールモジュール５１から送られてきた鏡面位置情報 の送信を要求する信号〔３〕によりミラーの上下鏡面角度信号および左右鏡面角 度信号に基づいてミラーの鏡面位置情報を発生し、この鏡面位置情報を通信イン ターフェース５３および通信線Ａ，Ｂを介してコントロールモジュール５１に送 信する。コントロールモジュール５１は、通信ＩＣ５２から送られてきたミラー の鏡面位置情報を基にミラー位置を検出する。

【００１１】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来の自動車用電動ミラー制御装置にあっては、ミ ラー位置制御を行なう際に上下鏡面角度信号や左右鏡面角度信号を生成するため の制御を通信ＩＣ５２を介してコントロールモジュール５１で行なっており、こ のためコントロールモジュール５１と通信ＩＣ５２との間でイネーブルオン信号 〔１〕やイネーブルオフ信号〔２〕、さらに通信ＩＣ５２へのミラーの鏡面位置 情報の送信を要求する信号〔３〕などをやり取りする手順を踏んだ後、ミラーの 鏡面位置情報がコントロールモジュール５１に送られて検出されミラー位置の制 御が行なわれる構成となっていたため、コントロールモジュール５１で検出され るミラーの鏡面位置情報は実際のミラーの鏡面位置を示す鏡面位置情報よりも遅 れたものとなり、たとえばミラー位置を変更し目的の位置に停止させようとする 場合、コントロールモジュール５１で検出したミラーの鏡面位置情報を基にミラ ーの鏡面を移動させ停止させても、前記鏡面位置情報の遅れ分だけずれが生じて しまう問題点があった。

【００１２】 また、コントロールモジュール５１では他の制御も行なう必要があり、このた めのデータの通信処理などと共にミラーの鏡面位置情報の検出を行なうことから 、ミラーの鏡面位置情報の検出の周期が変動したりデータ通信処理が複雑化して ミラーの鏡面位置情報の正確な検出が難しくなる問題点があった。

【００１３】 この考案は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、他の通信回 路との間で前記イネーブルオン信号〔１〕やイネーブルオフ信号〔２〕などの信 号のやり取りを要することなくミラーの鏡面角度に応じた計数値データをカウン タにより所定のタイミングで繰り返し生成し、その都度この計数値データを保持 できるようにすることで上記問題点を解決することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案のミラー位置検出回路においては、ミラー の鏡面角度に応じた周波数信号の計数がカウンタにおいて所定のタイミングで繰 り返し行なわれるように、計測制御信号を上記カウンタに出力する計測制御手段 と、上記カウンタの計数結果を保持する保持手段とを備えたものである。

【００１５】

【作用】

この考案におけるミラー位置検出回路は、他の通信回路との間でミラー位置情 報生成のための各種信号のやり取りを行なうことなく、ミラーの鏡面角度に応じ た周波数信号を計測制御信号に基づき所定のタイミングで繰り返し計数し、この 所定のタイミングで繰り返し計数した上記周波数信号の計数結果をその都度保持 し、この保持した計数結果を他の通信ＩＣの要求に応じてミラー位置情報として 送信する。

【００１６】

【実施例】

以下、この考案を図面に基づいて説明する。図１は、この考案の一実施例のミ ラー位置検出回路を用いた電動ミラー制御装置を示すブロック図である。図１に おいて、１はＬＡＮの親局となるコントロールモジュール、２はＬＡＮの子局と なるローカルサーキットユニット（ＬＣＵ）であり、ミラー位置検出回路を構成 している。３はローカルサーキットユニット２のＬＡＮ用通信集積回路（以下、 通信ＩＣと略記する。）であり、コントロールモジュール１と通信ＩＣ３とは通 信線Ａ，Ｂおよび通信インターフェース４を介して接続されている。

【００１７】 コントロールモジュール１は、通信ＩＣ３から送信されてくるミラーの鏡面位 置情報と特定運転者用として記憶しているミラーの鏡面位置情報とに基づき、ミ ラーの鏡面を特定の運転者に適した角度になるまで駆動するためのミラー駆動情 報を通信ＩＣ３に送信する。５は通信ＩＣ３からの出力により上下回転用モータ ６を駆動するモータドライバである。上下回転用モータ６は、図示していないミ ラーを上下方向に回転させるためのモータである。

【００１８】 ７は通信ＩＣ３からの出力により左右回転用モータ８を駆動するモータドライ バである。左右回転用モータ８は、図示していないミラーを左右方向に回転させ るためのモータである。

【００１９】 ９はミラーの鏡面の上下方向の角度に応じた周波数のパルス信号を生成するミ ラー上下角度検出用オシレータ、１０はミラー上下角度検出用オシレータ９の出 力するパルス信号を計数するための上下角度カウンタ、１１は上下角度カウンタ １０で計数したパルス信号の計数値をラッチ／カウンタ制御回路１５（計測制御 手段）の出力するラッチ信号により保持すると共に、通信ＩＣ３に出力するラッ チ回路（保持手段）である。

【００２０】 １２はミラーの鏡面の左右方向の角度に応じた周波数のパルス信号を生成する ミラー左右角度検出用オシレータ、１３はミラー左右角度検出用オシレータ１２ の出力するパルス信号を計数するための左右角度カウンタ、１４は左右角度カウ ンタ１３で計数したパルス信号の計数値をラッチ／カウンタ制御回路１５の出力 するラッチ信号により保持すると共に、通信ＩＣ３に出力するラッチ回路（保持 手段）である。

【００２１】 ラッチ／カウンタ制御回路１５は、ラッチ信号をラッチ回路１１とラッチ回路 １４に出力し、また上下角度カウンタ１０と左右角度カウンタ１３にカウンタリ セット信号を出力する回路である。

【００２２】 次に動作について図２に示すタイミングチャートを基に説明する。ラッチ／カ ウンタ制御回路１５は、所定の繰り返し周期で図２の（イ）に示すラッチ信号と 同図（ロ）に示すカウンタリセット信号を夫々ラッチ回路１１とラッチ回路１４ のラッチ信号入力端子に出力している。

【００２３】 一方通信線Ａ，Ｂを介してコントロールモジュール１から送られてきたミラー 駆動情報は通信ＩＣ３により検出され、通信ＩＣ３は検出したミラー駆動情報に 応じた出力をモータドライバ５，７に供給し、上下回転用モータ６，左右回転用 モータ８を駆動する。

【００２４】 この結果、ミラー上下角度検出用オシレータ９からは、図２の（ハ）に示すミ ラーの鏡面の上下方向の角度に応じた周波数のパルス信号が上下角度カウンタ１ ０の計数パルス入力端子に供給される。また、ミラー左右角度検出用オシレータ １２からは、ミラーの鏡面の左右方向の角度に応じた周波数のパルス信号が左右 角度カウンタ１３の計数パルス入力端子に供給される。

【００２５】 上下角度カウンタ１０は、ラッチ／カウンタ制御回路１５の出力するカウンタ リセット信号により所定の繰り返し周期でリセットされているので、上下角度カ ウンタ１０はリセット後ミラー上下角度検出用オシレータ９から供給されるパル ス信号を計数し、上下角度カウンタ１０の計数値は図２の（ニ）に示すようにミ ラーの鏡面の上下方向の角度に応じた値を示すことになる。この計数値は上下角 度カウンタ出力としてラッチ回路１１に供給されている。

【００２６】 左右角度カウンタ１３についても同様であり、左右角度カウンタ１３の計数値 はミラーの鏡面の左右方向の角度に応じた値を示し、この計数値は左右角度カウ ンタ出力としてラッチ回路１４に供給されている。

【００２７】 カウンタリセット信号が出力されたタイミングから時間Ｔ１経過後にラッチ／ カウンタ制御回路１５からラッチ回路１１，１４にラッチ信号が供給されるので 、ラッチ回路１１はラッチ信号が供給されたタイミングでそのときの上下角度カ ウンタ１０の出力する計数値を保持すると共に通信ＩＣ３に出力し、ラッチ回路 １４もラッチ信号が供給されたタイミングでそのときの左右角度カウンタ１３の 出力する計数値を保持すると共に通信ＩＣ３に出力することになる。

【００２８】 ラッチ／カウンタ制御回路１５は、所定の繰り返し周期でラッチ信号とカウン タリセット信号を出力しているので、ラッチ回路１１の出力データは図２の（ホ ）に示すように前記ラッチ信号の所定の繰り返し周期毎に刻々と変化するミラー の鏡面の上下方向の角度に応じたデータに更新されている。また、ラッチ回路１ ４の出力データも前記ラッチ信号の所定の繰り返し周期毎に刻々と変化するミラ ーの鏡面の左右方向の角度に応じたデータに更新されている。

【００２９】 このラッチ回路１１から出力されるミラーの鏡面の上下方向の角度に応じた出 力データおよび、ラッチ回路１４から出力されるミラーの鏡面の左右方向の角度 に応じた出力データは、通信ＩＣ３とコントロールモジュール１との間にデータ 通信によりミラーの鏡面位置情報としてコントロールモジュール１により読み取 られる。

【００３０】 コントロールモジュール１は、読み取ったミラーの鏡面の上下方向および左右 方向の角度に応じた鏡面位置情報を基に、ミラーの鏡面が目的とする角度位置に 達したか否かを判断し、目的とする角度位置に達したときにはミラーの鏡面の上 下方向および左右方向の駆動を停止すべく、通信ＩＣ３に停止を指示する信号を 送信し、上下回転用モータ６，左右回転用モータ８を停止させる。

【００３１】

【考案の効果】

以上説明してきたように、この考案によれば、その構成をミラーの鏡面角度に 応じた周波数信号を計測制御信号を基に所定のタイミングで繰り返し計数し、こ の所定のタイミングで繰り返し計数した上記周波数信号の計数結果をミラー位置 情報としてその都度保持し、他の通信回路との間でミラー位置情報を生成するた めの通信を行なうことなくミラー位置情報を生成するようにし、このようにして 生成したミラー位置情報を他の通信ＩＣとの間でやり取りするように構成したの で、鏡面位置情報の遅れ分が減少し、ミラー位置制御を行なう際の応答性が向上 し正確なミラー位置制御が出来るようになり、また、ミラー位置情報を生成する ための通信を他の通信ＩＣとの間で行なう必要がなくミラー位置の制御にあたり 制御手順などが簡略化される効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例のミラー位置検出回路を用
いた電動ミラー制御装置を示すブロック図である。

【図２】この考案の一実施例のミラー位置検出回路を用
いた電動ミラー制御装置の動作を説明するための各部の
波形を示すタイミングチャートである。

【図３】従来の自動車用電動ミラー制御装置を示す回路
図である。

【図４】従来の自動車用電動ミラー制御装置の動作を説
明するための各部の波形を示すタイミングチャートであ
る。

【符号の説明】

１ コントロールモジュール ２ ローカルサーキットユニット（ミラー位置検出回
路） ３ 通信ＩＣ ９ ミラー上下角度検出用オシレータ １０ 上下角度カウンタ １１，１４ ラッチ回路（保持手段） １２ ミラー左右角度検出用オシレータ １３ 左右角度カウンタ １５ ラッチ／カウンタ制御回路（計測制御手段）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 信号伝送線を介して他の通信回路にミラ
   ー位置情報を送信すると共に上記他の通信回路からのミ
   ラー駆動情報を受信して、モータにより駆動されるミラ
   ーの鏡面角度を制御する通信回路を備えた電動ミラー制
   御装置において、上記ミラーの鏡面角度に応じた周波数
   信号を出力する発振器と、その発振器からの周波数信号
   を計数するカウンタと、そのカウンタによる上記周波数
   信号の計数が所定のタイミングで所定期間毎に繰り返し
   行なわれるように制御する計測制御信号を出力する計測
   制御手段と、上記カウンタの計数結果を保持する保持手
   段とを備え、上記通信回路は上記保持手段により保持さ
   れている上記カウンタの計数結果を上記ミラー位置情報
   として取り込み上記他の通信回路に送信してなることを
   特徴とする電動ミラー制御装置のミラー位置検出回路。