JP2638329B2 - レーザレーダにおける測距方法 - Google Patents

レーザレーダにおける測距方法

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JP2638329B2
JP2638329B2 JP8521091A JP8521091A JP2638329B2 JP 2638329 B2 JP2638329 B2 JP 2638329B2 JP 8521091 A JP8521091 A JP 8521091A JP 8521091 A JP8521091 A JP 8521091A JP 2638329 B2 JP2638329 B2 JP 2638329B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はレーザパルスを送信
し、目標で反射されたレーザパルスを受信して、レーザ
パルスの往復に要した時間から目標までの距離を求める
レーザレーダにおける測距方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えば特開平2−49180号公
報に示された従来のレーザレーダ受信機を示す構成図で
あり、図において、1はレーザパルス送信信号発生器、
2は受光回路、3はしきい値処理器、4〜7はバッフ
ァ、8〜11はアンドゲート、12はパルス幅測定回
路、13は補正回路、14はアップカウンタ、15はク
ロック発生器である。
【0003】次に動作について説明する。レーザパルス
送信信号発生器1はレーザパルス送信と同時に送信信号
を発生してアップカウンタ14に送る。アップカウンタ
14はレーザパルス送信信号発生器1からの送信信号に
よりクロック発生器15のクロックのカウントアップを
開始する。受光回路2は目標で反射されたレーザパルス
を受光し電気信号に変換して増幅する。しきい値処理器
3は受光回路2からの信号があらかじめ設定したしきい
値を越えている時間幅に等しい時間幅twのパルスを出
す。アップカウンタ14は上記時間幅twのパルスの立
上りでクロックのカウントをストップする。しかし上記
時間幅twのパルスの立上り時刻は受光回路2の出力の
大小により変化する。つまり、出力が大きいときは小さ
いときに比べて上記時刻は早くなる。
【0004】一方、時間幅twのパルスはバッファ4〜
7を順次通過し、1つのバッファで遅延時間taを受け
る。アンドゲート8へはしきい値処理器3とバッファ4
からの時間幅twのパルスが入力され、アンドゲート9
〜11へは同様にしきい値処理器3とそれぞれバッファ
5〜7からの時間幅twのパルスが入力される。しきい
値処理器3、バッファ4〜7およびアンドゲート8〜1
1の出力は図6に示すような時間的関係となり、パルス
幅測定回路12はアンドゲート8〜11の出力のうちパ
ルス出力のあるアンドゲートの数Naを求めtwをNa
・taと決定する。図6の場合Na=3となる。
【0005】補正回路13はあらかじめ設定しておいた
基準パルス幅twsと上記Na・taとを比較しtwsとN
a・taの大小関係に応じて、アップカウンタ14のカ
ウント数Nuとクロック周期tcから(1)式で求まる
目標までの距離Rを補正する。ただし、(1)式のCは
光速である。 R=C・tc・Nu/2 (1) ここで、上記公報においては補正回路13における具体
的な補正方法は記載されていないが、図7に示すように
受光回路2の出力として基準パルス幅twsを持つ基準パ
ルスと、パルス幅tw1を持つ上記基準パルスより出力の
大きなパルスとパルス幅tw2を持つ上記基準パルスより
出力の小さなパルスを考え、それぞれがしきい値を越え
る時刻をt1 、t2 、t3 とする。例えばパルス波形が
対称な場合 t2 は t2 +(tw1−tws)/2 (2) t3 は t3 −(tws−tw2)/2 (3) と補正すると、受光回路2の出力の大小すなわちパルス
幅にかかわらず上記しきい値を越える時刻はt1 に等し
くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザレーダ受
信機は以上のように構成されているのでこの発明が有効
であるためには、上記t1 、t2 、t3 の測定精度が十
分高くそれぞれを区別できねばならない。ところで、レ
ーザレーダでは受光回路2の出力においてできるだけ高
い信号対雑音比(S/N)を確保するため、できるだけ
ピークパワーの大きなレーザパルスを出す必要がある。
このためレーザはQスイッチを用いたパルスレーザが用
いられるがパルス波形の1/2幅は通常10ns程度で
ある。一方、クロック発生器15は水晶発振器などで構
成されクロックの最大周波数はせいぜい100MHz程
度である。このためアップカウンタ14でカウントする
クロックの周期tcは最小10nsとなり、上記のしき
い値を越える時刻の測定精度はせいぜい10nsである
のが現状である。このような測定精度では上記レーザパ
ルス幅と同程度であるため、受信パルスの出力が大幅に
異なるときを除いて上記t1 、t2 、t3 は区別できず
同一時刻で求まる。このとき、(2)式および(3)式
を適用するとt2 はt1 より遅い時刻で、t3 はt1
り早い時刻で求まることになりこの発明の構成では目的
および効果が達成されない。この発明はどのような補正
方法を用いても時刻の測定精度はクロック周期tcで規
定され、したがって距離の測定精度は10nsのクロッ
ク周期tcで規定され3mが限度であり、これ以上の高
精度化は困難であるという問題点があった。
【0007】一方、大気の視程が悪い場合は良い場合に
比べて、同一距離に存在する目標からの反射光を受信し
ても送信したレ−ザパルスの大気における減衰が大きい
ため受光回路2からの信号のレベルが低下して信号のS
/Nが低下する。測距レ−トの高いレ−ザレ−ダを構成
する場合、高速変調が可能な半導体レ−ザを励起光源と
して用いたパルス繰り返しの高速な固体レ−ザを用いる
ことができる。上記固体レ−ザは例えば平野らにより文
献レ−ザ学会研究会報告、RTM−89−14、(19
89)に記載されている。ところがこのようなレ−ザは
低繰り返しのレ−ザに比べてピ−クパワ−が低いため同
一の距離を測定すると受光回路2からの信号のレベルが
低下するため信号のS/Nが低下する。したがって、し
きい値処理器3は受光回路2からの信号を、大気の視程
のよいときや大きなパワ−の低繰り返しのレ−ザを用い
た場合と同一のFAR(フォ−ルス・アラ−ム・レイ
ト)および検出確率を確保して、しきい値処理すること
ができなくなる問題点があった。この発明は上記のよう
な問題点を解決するためになされたもので、距離測定制
度の向上と受光回路2からの信号のS/Nを改善し所要
のFARおよび検出確率を確保して測距できるようにす
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のレーザレーダ
における測距方法においては、レーザパルスの送信およ
び受信手段と、信号処理および制御手段とを備え、レー
ザパルスを送信し、目標で反射された上記レーザパルス
を受信してレーザパルスの往復に要した時間から目標ま
での距離を求めるレーザレーダにおいて、第1のレーザ
パルスを送信し、上記第1のレーザパルスの送信時を基
準とし、目標で反射されて受信された第1のレーザパル
スの受信信号が第1のしきい値としてあらかじめ設定し
た所定の受信レベルに達するまでの時間trを第1の時
間間隔で求め、次に、第1のレーザパルス送信後に送信
され目標で反射されて受信された第2のレーザパルスの
受信信号を、上記第2のレーザパルスの送信時を基準と
し、上記時間tr経過した時刻に対し、それ以前に第1
の時間間隔に基づいて設定した時刻から、上記第1の時
間間隔より短い第2の時間間隔でサンプルホールドし、
上記サンプルホールドした値のうちの最大値を与えるサ
ンプルホールド時刻を時間trと第2の時間間隔に基づ
いて求めるものである。請求項2のレーザレーダにおけ
る測距方法においては、レーザパルスの送信および受信
手段と、信号処理および制御手段とを備え、レーザパル
スを送信し、目標で反射された上記レーザパルスを受信
してレーザパルスの往復に要した時間から目標までの距
離を求めるレーザレーダにおいて、レーザパルスを送信
し、上記レーザパルスの送信時を基準とし、目標で反射
されて受信されたレーザパルスの受信信号が第1のしき
い値としてあらかじめ設定した所定の受信レベルに達す
るまでの時間trを第1の時間間隔で求め、その後、順
々に複数のレーザパルスを送信し、それぞれのレーザパ
ルスに対する受信信号について、それぞれのレーザパル
スの送信時を基準とし、上記時間tr経過した時刻に対
し、それ以前に第1の時間間隔に基づいて設定した時刻
から、上記第1の時間間隔より短い第2の時間間隔で上
記それぞれの受信信号をサンプルホールドし、それぞれ
の受信信号についてサンプルホールドした値のうちの最
大値と上記最大値を与えるサンプルホールド時刻をそれ
ぞれのレーザパルスの送信時を基準として求めて、複数
のレーザパルスに対するサンプルホールド値の最大値の
平均値とそれぞれの最大値を与える時刻の平均値を求
め、次に、上記サンプルホールド値の最大値の平均値が
第2のしきい値としてあらかじめ設定された上記第1の
しきい値より高い所定の受信レベルを越えた時に、上記
最大値を与える時刻の平均値に基づいて目標までの距離
を求めるものである。
【0009】
【作用】請求項1のレーザレーダにおける測距方法にお
いては、第1のレーザパルスを送信し、上記第1のレー
ザパルスの送信時を基準として目標で反射されて受信さ
れた第1のレーザパルスの受信信号が第1のしきい値と
してあらかじめ設定した所定の受信レベルに達するまで
の時間trを第1の時間間隔で求め、次に、第1のレー
ザパルス送信後に送信され目標で反射されて受信された
第2のレーザパルスの受信信号を、上記第2のレーザパ
ルスの送信時を基準とし、上記時間tr経過した時刻に
対し、それ以前に第1の時間間隔に基づいて設定した時
刻から、上記第1の時間間隔より短い第2の時間間隔で
サンプルホールドするので、時間の測定精度は第1の時
間間隔より短い第2の時間間隔で規定できる。さらに、
上記サンプルホールドした値のうちの最大値を与えるサ
ンプルホールド時刻を時間trと第2の時間間隔に基づ
いて求めるので、時間の測定精度が高く、かつ、受信信
号のレベルに依存しない高精度の距離測定を実現する。
【0010】請求項2のレーザレーダにおける測距方法
においては、順々に複数のレーザパルスを送信し、それ
ぞれのレーザパルスに対する受信信号について、第1の
時間間隔より短い第2の時間間隔で上記それぞれの受信
信号をサンプルホールドし、それぞれの受信信号につい
てサンプルホールドした値のうちの最大値と上記最大値
を与えるサンプルホールド時刻をそれぞれのレーザパル
スの送信時を基準として求めて、複数のレーザパルスに
対するサンプルホールド値の最大値の平均値とそれぞれ
の最大値を与える時刻の平均値を求め、次に、上記サン
プルホールド値の最大値の平均値が第2のしきい値とし
てあらかじめ設定された上記第1のしきい値より高い所
定の受信レベルを越えた時に、上記最大値を与える時刻
の平均値に基づいて目標までの距離を求めるので、1個
のレーザパルスを受光して発生した電気信号が所要のF
AR(フォールス・アラーム・レイト)および検出確率
を確保してしきい値処理するには不十分なS/Nである
場合に、S/Nを向上させて所要のFARおよび検出確
率を確保できる。
【0011】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はレーザパルスの送信および受信手段と、信
号処理および制御手段とを備え、レーザパルスを送信
し、目標で反射された上記レーザパルスを受信してレー
ザパルスの往復に要した時間から目標までの距離を求め
るレーザレーダにおいて使用されるこの発明のレーザレ
ーダにおける測距方法の一実施例を示すフローチャート
であり、図2は図1に示したこの発明のレーザレーダに
おける測距方法を使用するレーザレーダの一実施例を示
す構成図である。図2ではレーザパルスの送信および受
信手段と、信号処理および制御手段などのうち、この発
明の使用を説明するに要する部分を示した。図2におい
て、1はレーザパルス送信信号発生器、2は受光回路、
3はしきい値処理器、14はアップカウンタ、15はク
ロック発生器、16は第1のスイッチ、17は第2のス
イッチ、18はコントローラ、19はダウンカウンタ、
20は遅延信号発生器、21は第1のサンプルホールド
器、22は第2のサンプルホールド器、23は第3のサ
ンプルホールド器、24は第4のサンプルホールド器で
ある。
【0012】次に、図2のレーザレーダにおける図1の
レーザレーダにおける測距方法を使用した動作について
説明する。コントローラ18は第1のスイッチ16をし
きい値処理器3の方向に、第2のスイッチ17をアップ
カウンタ14の方向に開く。レーザパルス送信信号発生
器1はレーザパルスが送信されると同時に送信信号を発
生し、送信信号は第2のスイッチ17を介してアップカ
ウンタ14に入力される。アップカウンタ14は上記送
信信号が入力されると同時にクロック発生器からのクロ
ックのカウントを開始する。受光回路2は上記送信され
たレーザパルスが目標で反射して戻って来る光を受光し
電気信号に変換して増幅する。上記電気信号は第1のス
イッチを介してしきい値処理器3に入力され、あらかじ
め設定されたしきい値で処理される。このしきい値は上
記電気信号に対して所要のFARおよび検出確率を確保
できるよう設定され、しきい値処理器3は上記電気信号
が上記しきい値を越えると同時に信号を発生して上記ア
ップカウンタ14を停止させる。コントローラ18はア
ップカウンタ14のカウント数Nuを読取り、クロック
発生器15のクロック周期tcを用いてレーザパルスが
送信されてから目標で反射された後受光されるまでの時
間trを(4)式で求める。 tr=tc・Nu (4) 次に、コントローラ18は第1のスイッチ16を第1〜
第4のサンプルホールド器の方向に、第2のスイッチ1
7をダウンカウンタ19の方向に開く。さらにコントロ
ーラ18は、例えばNu−1の数をダウンカウンタ19
に設定する。新たにレーザパルスが発振されるとレーザ
パルス送信信号発生器1からの送信信号は、第2のスイ
ッチ17を介してダウンカウンタ19に入力される。ダ
ウンカウンタ19は上記送信信号が入力されると同時
に、上記カウントNu−1からクロック発生器のクロッ
クによりカウントダウンを開始する。ダウンカウンタ1
9はカウントが0になると信号0を発し、遅延信号発生
器20は上記tcより短い時間間隔tsで互いに遅延し
た信号1、信号2、信号3および信号4を発生する。こ
れらの時間的関係を図3に示す。第1のサンプルホール
ド器21、第2のサンプルホールド器22、第3のサン
プルホールド器23および第4のサンプルホールド器2
4はそれぞれ上記信号1、信号2、信号3および信号4
の立上りで受光回路2から第1のスイッチ16を介して
入力される上記新たに発振されたレーザパルスの受信信
号をサンプルホールドする。
【0013】コントローラ18は第1のサンプルホール
ド器21、第2のサンプルホールド器22、第3のサン
プルホールド器23および第4のサンプルホールド器2
4からサンプルホールドした値を読取り最大値Pと最大
値を与える時刻tを求める。時刻tは第M番目のサンプ
ルホールド器の値が最大ならば(5)式で求まる。 t=tr−tc+(M−1)・ts (5) したがって、目標までの距離Rは(6)式で求まる。 R=C・t/2 (6) 以上のように、(4)式で求まる距離の精度は第1の時
間間隔であるtcで規定され、(6)式で求まる距離の
精度は第1の時間間隔より短い第2の時間間隔であるt
sで規定されるため、この発明を使用するレーザレーダ
においては測距精度が向上する。例えば、tcは10n
sが最小限度なのに対して、tsは市販の高速サンプル
ホールド器を用いて1nsも可能であり、1nsは0.
3mの距離精度に相当する。さらに、この発明を使用す
るレーザレーダにおいてはサンプルホールドした複数の
受信信号の最大値を与える時刻を用いるため、この時刻
は受信信号のレベルに依存せず、求まる距離も受信信号
のレベルに依存しない。従って、この発明によれば、第
1の時間間隔より短い第2の時間間隔で受信信号をサン
プルホールドし、サンプルホールドした値のうちの最大
値を与えるサンプルホールド時刻に基づいて目標までの
距離を求めるため、時間の測定精度が高く、かつ、受信
信号のレベルに依存しない測定ができ、高精度のレーザ
レーダを得られる効果がある。なお、上記はダウンカウ
ンタ19にカウント数Nu−1を設定したが、もっと少
ない数を設定するならばサンプルホールドする信号波形
のピーク近傍をサンプルホールドできるようサンプルホ
ールド器の数を増加させればよい。
【0014】実施例2.図4はレーザパルスの送信およ
び受信手段と、信号処理および制御手段とを備え、レー
ザパルスを送信し、目標で反射された上記レーザパルス
を受信してレーザパルスの往復に要した時間から目標ま
での距離を求めるレーザレーダにおいて使用されるこの
発明のレーザレーダにおける測距方法の他の実施例を示
すフローチャートである。なお、上記図2のレーザレー
ダの一実施例を示す構成図は、信号処理および制御手段
における方法を変更することにより、この発明のレーザ
レーダにおける測距方法を使用できるものである。
【0015】レーザパルスを送信させて目標からの反射
を受光して発生した電気信号を第1のしきい値で処理す
る。上記電気信号が上記第1のしきい値を越えれば、レ
ーザパルスを発振してから上記第1のしきい値越えるま
での時間trを第1の時間間隔で求める。このtrは例
えば図2のレーザレーダでは(4)式で求まる。上記電
気信号が上記第1のしきい値を越えなければ新たにレー
ザパルスを発振させて第1のしきい値で処理する動作を
trが求まるまで繰り返す。上記時間trを求めた後、
新たにi=1番目のレーザパルスを送信し、送信時刻か
ら上記時間tr経過した時刻に対し、それ以前に第1の
時間間隔に基づいて設定した時刻から、第1の時間間隔
より短い第2の時間間隔tsでサンプルホールドされた
上記電気信号の値のうち最大値P(i)とP(i)を与
えるサンプルホールド時刻t(i)を求める。さらに、
続けてi=2番目からN番目まで複数レーザパルスを送
信させ、それぞれに対して上記のようにP(i)とt
(i)を求める。次に(7)式および(8)式によりN
個のP(i)およびt(i)の平均値Pavおよびta
vを求める。 Pav=ΣP(i)/N (7) tav=Σt(i)/N (8) 上記Pavを上記第1のしきい値より高い第2のしきい
値で処理し、Pavが上記第2のしきい値を越えれば上
記tavより目標までの距離Rを(9)式により求め
る。 R=C・tav/2 (9) Pavが上記第2のしきい値を越えなければ、フローチ
ャートの最初に戻りレーザパルスを送信させて第1のし
きい値で処理することからやり直す。
【0016】ところで、レーザレーダで距離を測定する
場合、FAR=0.001、検出確率99.9%を確保
できることが望まれる。このときしきい値処理される信
号のS/Nとして100以上必要である。しかし、従来
のように1個のレーザパルスを受光して発生した電気信
号をしきい値処理する方法では、大気の視程が悪かった
り、パワーの小さなレーザを用いたりした場合、受信機
で受光される目標からの反射光量が低下するため上記所
要のS/N=100を確保できないことが多い。上記の
測距方法においては、(7)式はN個のレーザパルスの
受信信号の最大値の平均をとっている。このとき、雑音
がランダムとすると(7)式のようにN個の受信信号を
平均すると雑音が1/Nに低減されることはよく知られ
ている。レーザレーダ受信機では雑音はほぼランダムと
考えられるため、1個のレーザパルスを受光して発生し
た電気信号のS/NをS1 とすると、(7)式によりS
/NはN・S1 になりN倍向上する。したがって、上記
の測距方法においては1個のレーザパルスを受光して発
生する電気信号のS/Nは100/Nで足りる。
【0017】ところが、上記方法では上記電気信号をt
s間隔でサンプルホ−ルドするため、上記電気信号の発
生時刻とサンプルホ−ルド時刻のタイミングをいかにと
るかが重要である。そこで上記方法では第一のしきい値
による処理によりサンプルホ−ルド時刻のタイミングを
求め、複数の信号の平均値を求めることによりS/Nを
向上させた後、この結果に対して、所要のFARおよび
検出確率を得るための第2のしきい値で処理する方法と
している。
【0018】上記サンプルホールド時刻のタイミングを
求める方法について詳しく述べる。大気の視程や使用す
るレーザのパワーから上記S1 を推定できる。したがっ
て、平均すべき信号の個数はN=100/S1 個とな
る。S1 が同一であっても設定する第1のしきい値によ
り第1のしきい値処理におけるFARおよび検出確率は
種々の組合わせが存在する。ここでは第1のしきい値
を、1秒間に所要のFAR=0.001、検出確率9
9.9%を確保して測距できる回数Nrが最も多くなる
ように決定する。Nrは式10で与えられる。 Nr=[Np−FAR1 ×{(1/Pd1 )+N}]/ {(1/Pd1 )+N} (10) ここで、Npは1秒間に発振できるレーザパルスの数、
FAR1 およびPd1 はそれぞれ第1のしきい値処理に
おけるFARおよび検出確率である。(10)式におい
て(1/Pd1 )+Nは所要のFARおよび検出確率を
確保して測距するのに必要なレーザパルスの数、FAR
1×{(1/Pd1 )+N}は1秒間に誤って第1のし
きい値を越えたために浪費される平均レーザパルスの数
である。したがって、(10)式の分子は1秒間に所要
のFARおよび検出確率を確保して測距するのに利用で
きる平均レーザパルスの数である。
【0019】(10)式に種々の第1のしきい値に対応
するFAR1 およびPd1 を代入して、最大のNrが得
られる第1のしきい値を決定し、これを用いた第1のし
きい値処理によりレーザパルスを発振してから受光され
るまでの時間trを求める。trを求めた後発振させる
N個のレーザパルスに対しては、発振させた時刻から上
記tr経過した時刻を基準にサンプルホールドのタイミ
ングを設定する。もし、第1のしきい値による処理によ
り誤ってサンプルホールド時刻のタイミングが求められ
ても、N個の受信信号の平均は雑音のみの平均となるた
め第2のしきい値を越えて誤りを発生することはまず無
い。この場合フローチャートの最初に戻り第1のしきい
値による処理からやり直す。例えば、レーザパルス幅1
0ns、レーザパルスの繰り返し1000パルス/s、
1 =32の場合、この測定方法を用いればFAR1
よびPd1 をそれぞれ10および0.58としN=4と
することにより、FAR=0.001、検出確率99.
9%を確保して1秒間に約165回の測距が可能とな
る。以上のように、複数個の信号の平均をとることによ
り、1個のレーザパルスを受光して発生した電気信号が
所要のFARおよび検出確率を確保してしきい値処理す
るには不十分なS/Nである場合に、S/Nを向上させ
て所要のFARおよび検出確率を確保できる効果があ
る。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第1の時間間
隔より短い第2の時間間隔で受信信号をサンプルホール
ドし、サンプルホールドした値のうちの最大値を与える
サンプルホールド時刻に基づいて目標までの距離を求め
るため、時間の測定精度が高く、かつ、受信信号のレベ
ルに依存しない測定ができ、高精度のレーザレーダを得
られる効果がある。請求項2の発明によれば、複数個の
信号の平均をとることにより、1個のレーザパルスを受
光して発生した電気信号が所要のFAR(フォールス・
アラーム・レイト)および検出確率を確保してしきい値
処理するには不十分なS/Nである場合に、S/Nを向
上させて所要のFARおよび検出確率を確保できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のレーザレーダにおける測距方法の一
実施例を示すフローチャートである。
【図2】この発明のレーザレーダにおける測距方法を使
用するレーザレーダの一実施例を示す構成図である。
【図3】遅延信号発生器から発生される信号の時間的関
係を示す図である。
【図4】この発明のレーザレーダにおける測距方法の他
の実施例を示すフローチャートである。
【図5】従来のレーザレーダ受信機を示す構成図であ
る。
【図6】従来のレーザレーダ受信機におけるしきい値処
理器、バッファおよびアンドゲートの出力の時間的関係
を示す図である。
【図7】従来のレーザレーダ受信機における受光回路の
出力の大小としきい値を横切る時間の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 レーザパルス送信信号発生器 2 受光回路 3 しきい値処理器 4 バッファ 5 バッファ 6 バッファ 7 バッファ 8 アンドゲート 9 アンドゲート 10 アンドゲート 11 アンドゲート 12 パルス幅測定回路 13 補正回路 14 アップカウンタ 15 クロック発生器 16 第1のスイッチ 17 第2のスイッチ 18 コントローラ 19 ダウンカウンタ 20 遅延信号発生器 21 第1のサンプルホールド器 22 第2のサンプルホールド器 23 第3のサンプルホールド器 24 第4のサンプルホールド器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザパルスの送信および受信手段と、
    信号処理および制御手段とを備え、レーザパルスを送信
    し、目標で反射された上記レーザパルスを受信してレー
    ザパルスの往復に要した時間から目標までの距離を求め
    るレーザレーダにおいて、第1のレーザパルスを送信
    し、上記第1のレーザパルスの送信時を基準とし、目標
    で反射されて受信された第1のレーザパルスの受信信号
    が第1のしきい値としてあらかじめ設定した所定の受信
    レベルに達するまでの時間trを第1の時間間隔で求
    め、次に、第1のレーザパルス送信後に送信され目標で
    反射されて受信された第2のレーザパルスの受信信号
    を、上記第2のレーザパルスの送信時を基準とし、上記
    時間tr経過した時刻に対し、それ以前に第1の時間間
    隔に基づいて設定した時刻から、上記第1の時間間隔よ
    り短い第2の時間間隔でサンプルホールドし、上記サン
    プルホールドした値のうちの最大値を与えるサンプルホ
    ールド時刻を時間trと第2の時間間隔に基づいて求め
    ることを特徴とするレーザレーダにおける測距方法。
  2. 【請求項2】 レーザパルスの送信および受信手段と、
    信号処理および制御手段とを備え、レーザパルスを送信
    し、目標で反射された上記レーザパルスを受信してレー
    ザパルスの往復に要した時間から目標までの距離を求め
    るレーザレーダにおいて、レーザパルスを送信し、上記
    レーザパルスの送信時を基準とし、目標で反射されて受
    信されたレーザパルスの受信信号が第1のしきい値とし
    てあらかじめ設定した所定の受信レベルに達するまでの
    時間trを第1の時間間隔で求め、その後、順々に複数
    のレーザパルスを送信し、それぞれのレーザパルスに対
    する受信信号について、それぞれのレーザパルスの送信
    時を基準とし、上記時間tr経過した時刻に対し、それ
    以前に第1の時間間隔に基づいて設定した時刻から、上
    記第1の時間間隔より短い第2の時間間隔で上記それぞ
    れの受信信号をサンプルホールドし、それぞれの受信信
    号についてサンプルホールドした値のうちの最大値と上
    記最大値を与えるサンプルホールド時刻をそれぞれのレ
    ーザパルスの送信時を基準として求めて、複数のレーザ
    パルスに対するサンプルホールド値の最大値の平均値と
    それぞれの最大値を与える時刻の平均値を求め、次に、
    上記サンプルホールド値の最大値の平均値が第2のしき
    い値としてあらかじめ設定された上記第1のしきい値よ
    り高い所定の受信レベルを越えた時に、上記最大値を与
    える時刻の平均値に基づいて目標までの距離を求めるこ
    とを特徴とするレーザレーダにおける測距方法。
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