JPH0639520B2 - エポキシ樹脂組成物およびその硬化法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物およびその硬化法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、エポキシ樹脂組成物に関する。別の見方で
は、本発明は、新規な種類の硬化剤を用いるエポキシ樹
脂組成物を高いガラス転移点と低い水分吸湿量を有する
硬化樹脂への硬化法に関する。更にもう一つの見方で
は、新規な硬化剤を用いて製造した硬化組成物が、開示
される。また、本発明は、新規硬化剤の合成に関する。
背景技術 エポキシ樹脂は、硬化剤と反応して高性能樹脂を生成す
るモノマーまたはプレポリマーである。これらの樹脂
は、熱および化学的耐性および接着および摩耗抵抗のよ
うな特性を兼ね備えているので、複合材料のマトリツク
ス樹脂として保護コーテイング、電気絶縁、構造添加物
および構造用途に広く用いられてきた。
エポキシ樹脂は、一般的にエポキシ、1,2−エポキシ
ドまたはオキシラン基と表される3員環エーテル基が存
在することを特徴とする。エポキシ樹脂は、硬化剤また
は硬質化剤を添加することによつて、硬化しまたは硬化
を起こす。用いられる硬化剤には、無水物、アミン、ポ
リアミド、ルイス酸、塩などがある。最も一般的な種類
のエポキシ樹脂は、ポリアミノ化合物を用いることによ
つて硬化されるジグリシジルエーテルである。
エポキシ樹脂は、高温で構造特性を有するためには、ガ
ラス転移点が高いことが必要となることがしばしばあ
る。エポキシ樹脂で高ガラス転移点を達成する方法は、
高架橋密度および高濃度の極性基を有する樹脂を調製す
ることである。この技術は、米国特許第4,331,582号明
細書に開示されており、ビス〔4−(N,N−ジグリシ
ジルアミノ)フエニル〕メタン(TGDDM)がジ(4−ア
ミノフエニル)スルホン(DDS)で硬化されることが報
告されている。この方法は高ガラス転移温度を有する樹
脂を生じるが、これらの樹脂は幾つかの欠点を有する。
これらの材料は、非常に脆く、しかも水分に暴露すると
ガラス転移温度を大幅に損失する。これらの問題は、そ
れぞれ極性基の高架橋密度および高濃度によつて生じ
る。DDSは多価フエノールのグリシジルエーテルのよう
な他のエポキシ樹脂を硬化するのにも用いることが出来
る。また、これらの樹脂も高ガラス転移温度を特徴とす
るが、これらも非常に脆い。
エポキシ基含有化合物が多環構造を有するエポキシ樹脂
組成物は、硬化して高ガラス転移温度を有する樹脂にす
ることが出来ることが知られている。かかる組成物の中
の例としては、米国特許第2,902,471号明細書記載のポ
リヒドロキシフエニルクロマンのグリシジルエーテル、
米国特許第3,298,998号明細書記載のポリ炭素環状置換
ビスフエノール、例えば(2−ノルカンフアニリデン)
ジフエノールおよび米国特許第3,332,908号明細書記載
のシクロペンテニル置換ビスフエノールのビスグリシジ
ルエーテルがある。これらの組成物は硬化させて高ガラ
ス転移温度を有する樹脂にすることが出来るが、硬化し
た樹脂の架橋度は高く且つ延性が低く、本発明の硬化し
た樹脂に比べて、水分の吸収が比較的高い。
また、硬化剤または硬質化剤が多環構造を有し、ガラス
転移温度の高い樹脂へ硬化させることが出来るエポキシ
樹脂組成物も知られている。かかる樹脂組成物の例は、
硬化剤が米国特許第3,397,177号明細書記載のような芳
香族(ジフエニルでもよい)ポリアミンであつて、アミ
ノ基が第一級または第二級であるもの、米国特許第3,96
3,667号明細書記載のようなジシクロヘキシルポリアミ
ン、米国特許第3,983,092号明細書記載のようなフエニ
ルインダンジアミン、米国特許第4,229,376号明細書記
載のような2〜4個の第一級および1〜2個の第二級ア
ミノアルキル基を有する3環状および5環状ポリアミン
および米国特許第4,321,354号明細書記載のような脂環
式ポリアミンである。これらの組成物の多くは、高ガラ
ス転移温度を有する樹脂に硬化させることが出来るが、
硬化した樹脂は架橋度が高く、延性が低く、且つ本発明
の硬化した樹脂と比べて保存寿命が短く、比較的水分吸
収が高い。
高いガラス転移温度、すなわち約120℃を超えるガラ
ス転移温度を有する熱可塑性樹脂は、樹脂中に内部また
は懸垂ポリ環状構造を組込むことによつて得られること
が知られている。かかる樹脂の例には、米国特許第3,14
3,530号明細書および米国特許第3,287,321号明細書記載
のポリアミド、米国特許第4,358,582号および同第4,36
6,304号明細書記載のポリイミド、米国特許第3,546,165
号および同第4,388,455号明細書記載のポリエステルな
どがある。内部または懸垂ポリ環状構造を有するその他
の樹脂は、コルシヤツク(Korshak)等のジヤーナル・
オブ・マクロモレキユラー・サイエンス−レビユー・オ
ブ・マクロモレキユラー・ケミストリー(J.Macromol.S
ci.-Rev.Macromol.Chem.)、第c11巻(第1号)、5
4頁(1974年)に記載されている。
上記から、多くの組成物を硬化させて、高いガラス転移
温度を有する樹脂とすることが出来ることが分かる。通
常は、これはエポキシ組成物の架橋度を高くする硬化剤
を使用することによつて行われ、これにより生成する硬
化した樹脂はそれだけ脆さが増加した。当業界では、ガ
ラス転移温度が高く、延性が高く且つ水分吸収量が低い
という特性を兼ね備えた硬化樹脂を提供する硬化剤はほ
とんどないと信じられている。先行技術の樹脂は、架橋
度が高いので、ガラス転移温度が高くかつ延性が比較的
低いか、また硬化した樹脂の架橋度が低いことにより延
性が高くかつガラス転移温度が比較的低いかのどちらか
である。更に、当業界では、ガラス転移温度が高く且つ
水分吸収量が高い硬化した樹脂であるエポキシ樹脂組成
物は、一般的に水分の吸収時にガラス転移温度および強
度が減少することが知られている。
発明の説明 簡略に表現すれば、本発明は、硬化時にガラス転移温度
が高く且つ水分吸収率が低い硬化樹脂を供する熱的に硬
化性のエポキシ樹脂組成物を提供する。硬化樹脂は、水
分の吸収時にガラス転移温度の実質的減少を示さない。
エポキシ樹脂組成物は、室温では硬化しない(すなわち
潜伏している)が、高温では硬化して延性が高くガラス
転移温度が高い樹脂になる。エポキシ樹脂組成物におい
て用いられる新規9,9−ビス(アミノフエニル)フル
オレン硬化剤、エポキシ樹脂組成物を硬化する方法およ
びこの方法によつて製造される硬化樹脂も提供される。
エポキシ樹脂組成物は、 (a)少なくとも1種類の芳香族ポリエポキシドおよび (b)芳香族ポリエポキシド中に存在するエポキシ基当り
0.1〜1.1個のアミノ基を供するのに十分な少なくとも1
種類の9,9−ビス(アミノフエニル)フルオレン(本
明細書では「フルオレン」とも表す)から成る。
エポキシ樹脂の分野で用いられる術語での全般的一致
は、達成されていない。「エポキシ樹脂」という用語
は、3員環であつて1員が酸素である少なくとも1個の
基を有する分子だけでなく、かかる分子を有する未硬化
および硬化組成物をも表すのに用いられていた。本明細
書では、「ポリエポキシド」という用語は、1個以上の
を有する分子を意味し、「芳香族ポリエポキシド」とい
う用語は、ベンゼン、ジフエニル、ジフエニルメタン、
ジフエニルプロパンまたはナフタレン核などのような芳
香族核に直接または間接的に結合している1個以上の基 を有する分子を意味する。「エポキシ樹脂組成物」とい
う用語は、ポリエポキシド、硬化剤および「硬化したエ
ポキシ樹脂」に硬化することが出来るその他の成分から
成る未硬化組成物を表すのに用いる。「エポキシ樹脂組
成物」の硬化中に、式 によつて表される「ポリエポキシド」と、式 (式中、Rは以下に定義の通りである)によつて表され
る硬化剤が反応して、式 で表される単位を有する硬化したエポキシ樹脂を形成す
る。
本発明の方法は、(1)芳香族ポリエポキシドと、1種類
以上の硬化剤と、以下に記載の触媒とを混合して実質的
に均一な混合物を形成させ、(2)組成物を硬化させるの
に十分な時間および温度で混合物を加熱することから成
る。硬化反応は室温でゆつくり起こるが、この反応は混
合物を50℃から約300℃で約1から約18時間以上
の時間加熱することによつて起こすのが好ましい。混合
物を、例えば50°〜150℃で0.25〜1.0時間、15
0°〜200℃で0.5〜2.0時間および175°〜250
℃で1.0〜5.0時間のようなサイクルで加熱することによ
つて硬化させるのが、好ましい。
詳細な説明 本発明のエポキシ樹脂組成物に要する芳香族ポリエポキ
シドは、よく知られている。芳香族ポリエポキシドは、
少なくとも1個の芳香族環構造、例えばベンゼン環およ
び1個以上のエポキシ基、例えば を有する化合物である。この組成物には、モノエポキシ
ド化合物を包含することが出来る。芳香族ポリエポキシ
ドは、好ましくは多価フエノールのポリグリシジルエー
テル、芳香族カルボン酸のグリシジルエステル、N−グ
リシジルアミノベンゼンおよびグリシジルアミノ−グリ
シジルオキシ−ベンゼンである。芳香族ポリエポキシド
が、多価フエノールのポリグリシジルエーテルであるの
が、最も好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物に有用な芳香族ポリエポキ
シドの例には、参照によつて本明細書に記載される米国
特許第3,018,262号および同第3,298,998号明細書および
リー(Lee)とネビル(Neville)著の「ハンドブツク・
オブ・エポキシ・レジンズ(Handbook of Epoxy Resin
s)」、マツクグラウ−ヒル・ブツク・カンパニー(McG
raw-Hill Book Co.)、ニユー・ヨーク(1967年)
に記載の2,2−ビス〔4−(2,3−エポキシプロポ
キシ)フエニル〕プロパンのような多価フエノールのポ
リグリシジル誘導体がある。本発明の組成物に用いられ
る多価フエノールのポリ(グリシジルエーテル)の好ま
しい種類は、参照によつて本明細書に引用される米国特
許第3,298,998号明細書記載のもののような懸垂カルボ
環状基を有するビスフエノールのジグリシジルエーテル
である。かかるグリシジルエーテルの例は、2,2−ビ
ス〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フエニル〕ノ
ルカンフアンおよび2,2−ビス〔4−(2,3−エポ
キシプロポキシ)フエニル〕デカヒドロ−1,4,5,
8−ジメタノナフタレンである。非常に好ましいジグリ
シジルエーテルは、9,9−ビス〔4−(2,3−エポ
キシプロポキシ)フエニル〕フルオレンである。
本発明のエポキシ樹脂組成物に用いるのに好適なN−グ
リシジルアミノベンゼンの例としては、N,N−ジグリ
シジルベンゼンアミン、N,N−ジグリシジルナフタレ
ンアミン〔ケミカル・アブストラクツ、ナインス・コレ
クシヨン(Chemical Abstracts 9th Coll.)、8505
F(1982−79)によつてN−1−ナフタレニル−
N−(オキシラニルメチル)オキシランメタンアミンの
名称を与えられている〕,1,4−ビス(N−グリシジ
ルアミノ)ベンゼン、1,3−ビス(N,N−ジグリシ
ジルアミノ)ベンゼンおよび1,4−ビス(N,N−ジ
グリシジルアミノ)ベンゼン〔エム・ワイ(MY)72
0(登録商標)、チバ・ガイギー・インコーポレーテド
(Ciba Geigy Inc.)のようなベンゼンアミンベンゼン
ジアミン、ナフタレンアミンおよびナフタレンジアミン
のジ−およびポリ−グリシジル誘導体がある。芳香族ア
ミノフエノールのポリグリシジル誘導体は、米国特許第
2,951,825号明細書に記載されている。これら
の化合物の一例は、N,N−ジグリシジル−4−グリシ
ジルオキシアミン〔イー・アール・エル(ERL)05
10(登録商標)、チバ・ガイギー・インコーポレーテ
ド(Ciba Geigy,Inc.)〕である。
本発明の組成物に用いる硬化剤は、少なくとも1種類の
9,9−ビス(アミノフエニル)フルオレンであつて、
そのフエニルおよびベンゾ基がエポキシド基との反応に
不活性である1個以上の原子または基によつて置換され
ているまたは置換されていないものから成る。好ましく
は、本発明の硬化した組成物は、3重量%未満の水分を
吸収し、少なくとも100J/m2(1平方メートル当り
のジユール数)の破断エネルギーおよび少なくとも16
0℃のガラス転移温度を有する。
好ましくは、硬化剤は、一般式 (式中、それぞれのR0は独立に水素またはエポキシド基
含有化合物の重合において不活性な基であつて、好まし
くはハロゲン、1〜6個の炭素原子を有する線状および
分枝状アルキル基、フエニル、ニトロ、アセチルおよび
トリメチルシリルから選択され、 それぞれのRは独立に水素および1〜6個の炭素原子を
有する線状および分枝状アルキル基から選択され、 それぞれのR1は独立にR、水素、フエニルおよびハロゲ
ンから選択される)を有する。
本発明の熱的に硬化性のエポキシ樹脂組成物は、1個以
上の芳香族ポリエポキシド、好ましくは多価フエノール
のポリ(グリシジルエーテル)および1個以上の9,9
−ビス(アミノフエニル)フルオレンとから成る。芳香
族ポリエポキシド組成物は、芳香族ポリエポキシドのエ
ポキシド基当り上記定義の通りの9,9−ビス(アミノ
フエニル)フルオレン中に存在する0.1〜1.1個のアミノ
基、および任意にはポリアミノ基含有化合物のような通
常のエポキシ樹脂硬化剤(硬質化剤とも呼ばれる)およ
び/または当業界に周知の通常のエポキシ樹脂硬化触媒
から成つている。
本発明の好ましい硬化性エポキシ樹脂組成物は(1)少な
くとも1種類の芳香族ポリエポキシド、好ましくは少な
くとも1種類の多価フエノールのポリ(グリシジルエー
テル)と、 (2)芳香族ポリエポキシド中に存在するエポキシド基当
り、アミノ基含有エポキシ樹脂硬化剤またはアミノ基含
有エポキシ樹脂硬化剤の混合物の0.5から1.1個のアミノ
基-NHRとを含んでおり、 (a)この-NHR基の20から100モル%が、式 (式中、それぞれのR2は独立に水素または1または6個
の炭素原子を有する線状または分枝状アルキル基であつ
て、R2の25から100モル%は1から6個の炭素原子
を有する線状または分枝状アルキル基であり、 それぞれのR3は独立に水素、1からは6個の炭素原子を
有する線状または分枝状アルキル基、フエニルまたはハ
ロゲンであり、 それぞれのR0は式(I)Iについて定義した通りであ
る)、 を有する9,9-ビス(アミノフェニル)フルオレンによっ
て供され、そして (b)80〜0モル%の第二のエポキシ樹脂硬化剤のは、
好ましくは脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、芳香
族ポリアミド、脂環式ポリアミン、ポリアミドおよびア
ミノ樹脂から成る群から選択される。最も好ましくは、
第二のエポキシ樹脂硬化剤は、9,9−ビス(4−アミ
ノフエニル)フルオレンである。
第一級アミノ基(すなわち、硬化剤中でR2が水素である
場合)に対する第二級アミノ基の比率を変えることによ
つて、硬化したエポキシ樹脂の特性を変えることが出来
る。例えば、ガラス転移温度Tgは、ビス(第一級アミノ
フエニル)フルオレン硬化剤の比率が増加すると共に増
加し、破断エネルギーによつて表される硬化した樹脂の
延性は、ビス(第二級アミノフエニル)フルオレンの比
率が増加することによつて増加する。また、ビス(第二
級アミノフエニル)フルオレン硬化剤の量が増加する
と、硬化したエポキシ樹脂の水分吸収量は減少する。
フルオレンを含有するジ第一級およびジ第二級アミンを
組合せたものを用いるのが好ましく、各種特性を有する
一連の硬化したエポキシ樹脂を製造することが出来る。
予想される効果は、架橋が増加(第一級アミンの量が増
加)するに従つて、ガラス転移温度が上昇し、樹脂の延
性は減少することである。しかしながら、フルオレンを
含有する硬化剤では、ジ第二級アミンのみで硬化した試
料でも高ガラス転移温度を有する。ジ第一級アミン、好
ましくはフルオレン含有ジ第一級アミンを加えて、特定
の用途の樹脂特性を制作することが出来る。第一級アミ
ンの濃度を増すことによつて、ガラス転移温度が上昇す
ると共に、耐溶媒性およびクリープのような特性が向上
する。耐破断性は低下するが、フルオレン含有ジ第一級
アミンで製造した試料の破断エネルギーは殆どの通常の
硬化したエポキシドのエネルギーより高い。また、防湿
性は、他の第一級アミン硬化剤で製造したエポキシドよ
りも高い。フルオレン含有エポキシ樹脂の添加量を増加
させることにより、硬化した試料のガラス転移温度が増
加するが、耐破断性または他の所望な特性は低下しな
い。
フルオレンの芳香族ポリエポキシドに対する化学量論的
比率を用いて、硬化したエポキシ組成物の架橋密度を制
御することも出来る。架橋密度の低い樹脂は、延性に富
んでおり、(以下に説明するように)ゴム状ヘテロ相を
添加することによつてゴム強化することが出来るので、
好ましい。近年、本発明者等は、この効果が化学量論的
に過剰量のヒンダードフルオレン含有ジ第一級アミンを
用いることによつても得られることを見い出した。明ら
かに、ジ第一級アミンは、結果として網状構造中に取り
込まれている。第一級アミンの最初のNHは、第二のNHよ
りも有意に反応性が大である。この結果、これらのアミ
ンを用いてエポキシ樹脂を硬化すると、第一のNHの反応
は速やかに起こり、ポリマー主鎖に沿つて再生成する残
りの第一級アミンNHを有する線状構造を生じる。次い
で、残りのHN基が反応して、NHのエポキシに対する化学
量論的比率がほぼ当量である場合には、きつちりと架橋
した網状構造を形成する。しかし、HNのオキシランに対
する比率が1より大きくなると、架橋密度はそれに比例
して低下する。本質的には、NH基は、反応するものが残
つていない侭ポリマー主鎖に沿つて残る。これは、本質
的に、第一級および第二級アミン硬化剤の混合物を用い
るのと同じ効果を有する。この過剰充填の原理を用いる
多くの有用な処方では、アミノ基のオキシランに対する
比率が1.1程度である。
本発明のその他の好ましい硬化性エポキシ樹脂組成物
は、 (1)1種類以上の芳香族ポリエポキシドと、 (2)多価フエノールのポリグリシジルエーテル中に存在
するエポキシド基当り、アミノ基含有エポキシ樹脂硬化
剤の0.5〜1.1個の-NHR基とを含んでおり、 (a)この-NHR基の20〜100モル%が、式 (式中、R4、R5、R6およびR7は独立に水素、ハロゲン、
フエニルおよび1〜6個の炭素原子を有する線状および
分枝状アルキル基から選択され、R4およびR5の少なくと
も一方およびR6およびR7の少なくとも一方は1〜6個の
炭素原子を有する線状および分枝状アルキル基、ハロゲ
ンまたはフエニルから選択され、そしてR0は式(I)につ
いて定義した通りである)を有する9,9−ビス(アル
キルフエニル)フルオレンによつて供され、そして (b)80〜0モル%の第二のエポキシ樹脂硬化剤のは式
(II)について定義した通りである。
式(III)の9,9−ビス(アミノフエニル)フルオレン
は、アミノ基の反応性が基R4、R5、R6およびR7によつて
立体的に妨げられている化合物である。式(III)の化合
物を本発明の組成物に用いると、組成物の保存安定性
(潜伏度)および熱的安定性が水分吸収量の増加なしに
増加する。本発明の組成物中における式(III)の硬化剤
の比率を増すと、組成物の保存安定性が式(II)を有する
化合物の20%未満を用いる場合の約2週間から式(II
I)を有する化合物の50%以上を用いる場合の少なくと
も3週間に増加する。
本発明の式(I)を有する硬化剤の例は、 9,9−ビス(4−アミノフエニル)フルオレン、 4−メチル−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フル
オレン、 4−クロロ−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フル
オレン、 4−エチル−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フル
オレン、 4−ヨード−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フル
オレン、 4−ブロモ−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フル
オレン、 9−(4−メチルアミノフエニル)−9−(4−エチル
アミノフエニル)フルオレン、 1−クロロ−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フル
オレン、 2−メチル−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フル
オレン、 2,6−ジメチル−9,9−ビス(4−アミノフエニ
ル)フルオレン、 1,5−ジメチル−9,9−ビス(4−アミノフエニ
ル)フルオレン、 2−フルオロ−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フ
ルオレン、 1,2,3,4,5,6,7,8−オクタフルオロ−
9,9−ビス(4−アミノフエニル)フルオレン、 2,7−ジニトロ−9,9−ビス(4−アミノフエニ
ル)フルオレン、 2−クロロ−4−メチル−9,9−ビス(4−アミノフ
エニル)フルオレン、 2,7−ジクロロ−9,9−ビス(4−アミノフエニ
ル)フルオレン、 2−アセチル−9,9−ビス(4−アミノフエニル)フ
ルオレン、 2−メチル−9,9−ビス(4−メチルアミノフエニ
ル)フルオレン、 2−クロロ−9,9−ビス(4−エチルアミノフエニ
ル)フルオレンおよび 2−第三級ブチル−9,9−ビス(4−メチルアミノフ
エニル)フルオレンである。
式(II)を有する好ましい硬化剤は、ビス(第二級アミノ
フエニル)フルオレンまたはビス(第二級アミノフエニ
ル)フルオレンと(第一級アミノフエニル)(第二級ア
ミノフエニル)フルオレンとの混合物である。かかる第
二級アミンまたはその混合物で硬化した多価フエノール
のポリ(グリシジルエーテル)は、ガラス転移温度Tgが
高く且つ水分吸収量が約3重量%未満であるだけでな
く、破断エネルギーによつて表される延性が高く、少な
くとも100J/m2(平方メートル当りのジユール数)
である。このような好ましい硬化剤の例は、 9,9−ビス(4−メチルアミノフエニル)フルオレ
ン、 9−(4−メチルアミノフエニル)−9−(4−アミノ
フエニル)フルオレン、 9,9−ビス(4−エチルアミノフエニル)フルオレ
ン、 9−(4−エチルアミノフエニル)−9−(4−アミノ
フエニル)フルオレン、 9,9−ビス(4−プロピルアミノフエニル)フルオレ
ン、 9,9−ビス(4−イソプロピルアミノフエニル)フル
オレン、 9,9−ビス(4−ブチルアミノフエニル)フルオレ
ン、 9,9−ビス(3−メチル−4−メチルアミノフエニ
ル)フルオレン、 9,9−ビス(3−クロロ−4−メチルアミノフエニ
ル)フルオレン、 9−(4−メチルアミノフエニル)−9−(4−エチル
アミノフエニル)フルオレン、 4−メチル−9,9−ビス(4−メチルアミノフエニ
ル)フルオレンおよび 4−クロロ−9,9−ビス(4−メチルアミノフエニ
ル)フルオレンである。
式(III)を有する好ましい硬化剤は、立体障害を有する
ビス(第一級アミノフエニル)フルオレンである。これ
らの立体障害を有するアミンまたはこれらの立体障害を
有するアミンと上記第二級アミンとの混合物を多価フエ
ノールのポリ(グリシジルエーテル)を有する硬化剤エ
ポキシ樹脂組成物として用いる場合は、これらの組成物
は少なくとも3週間の熱的安定性または潜伏性を有し、
硬化してガラス転移温度が高く且つ水分吸収量が約3重
量%未満の硬化した樹脂になる。これらの好ましい立体
障害を有するアミンの例は、 9,9−ビス(3−メチル−4−アミノフエニル)フル
オレン、 9,9−ビス(3−エチル−4−アミノフエニル)フル
オレン、 9,9−ビス(3−フエニル−4−アミノフエニル)フ
ルオレン、 9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−メチルアミノフ
エニル)フルオレン、 9,9−ビス(3,5−ジメチル−4−アミノフエニ
ル)フルオレン、 9−(3,5−ジメチル−4−メチルアミノフエニル)
−9−(3,5−ジメチル−4−アミノフエニル)フル
オレン、 9−(3,5−ジエチル−4−メチルアミノフエニル)
−9−(3−メチル−4−アミノフエニル)フルオレ
ン、 1,5−ジメチル−9,9−ビス(3,5−ジメチル−
4−メチルアミノフエニル)フルオレン、 9,9−ビス(3,5−ジイソプロピル−4−アミノフ
エニル)フルオレン、 9,9−ビス(3−クロロ−4−アミノフエニル)フル
オレン、 9,9−ビス(3,5−ジクロロ−4−アミノフエニ
ル)フルオレン、 9,9−ビス(3,5−ジエチル−4−メチルアミノフ
エニル)フルオレンおよび 9,9−ビス(3,5−ジエチル−4−アミノフエニ
ル)フルオレンである。
本明細書に記載のアミノフエニルフルオレンは現在はケ
ミカル・アブストラクツによつてベンゼンアミンの誘導
体として命名されていることに留意すべきである。例え
ば、既知の親化合物は、4,4−(9H−フルオレン−
9−イリデン)ビスベンゼンアミンと命名されている。
命名がより簡単であるので、アミノフエニルフルオレン
は、本明細書ではフルオレンの誘導体として命名する。
従つて、親化合物は、9,9−ビス(4−アミノフエニ
ル)フルオレンと命名される。
第一級および第二級アミノフエニルフルオレンは、当業
界に知られている方法によつて、第一級または第二級ア
ニリンまたは置換した第一級または第二級アニリン或い
はこれらのアニリンの混合物と、フルオレンまたは式 を有する置換フルオレンとの縮合によつて製造される。
好ましくは、式(II)の第二級アミノフエニルフルオレン
は、モル数で1モルのフルオレンまたは式(IV)を有する
置換フルオレンと、5〜10モルのN−アルキルアニリ
ンまたは置換したN−アルキルアニリンと、0.1〜3.0モ
ルの濃塩酸またはその他の強酸との混合物を125〜1
50℃の範囲の温度に加熱し、反応混合物を125〜1
50℃に維持しながら水が流出する限り留出物を除去す
ることによつて製造する。通常は、約4〜10時間の時
間を要する。この期間の終わりに混合物を約90℃に冷
却して、約2.5モルの第三級アミン(好ましくはトリエ
チルアミン)をエタノールのような水溶性溶媒100〜
150モルに加える。この混合物から、第二級アミノフ
エニルフルオレンが結晶する。
本発明のエポキシ樹脂組成物における硬化剤としてのア
ミノフエニルフルオレンの混合物は、或る種の用途に好
ましい。かかる混合物は、一般的に個々のアミノフエニ
ルフルオレンの融点より低い融点を有し且つ高融点の個
々の化合物によつて硬化させることが出来るよりも低い
温度でエポキシ樹脂組成物の効果を行うことが出来るの
で、好ましい。アミノフエニルフルオレンの混合物は、
上記条件下でフルオレノンをアニリンの混合物と反応さ
せることによつて製造するのが好都合である。
フルオレノンから立体障害を有する第一級アミノフエニ
ルフルオレンを製造する場合には、通常は縮合反応で生
成した水を除去しないのが好ましい。好ましくない副反
応は、アニリン基NH2とフルオレノンのカルボニル基と
がイミンを形成する反応である。水を反応に残しておく
と、これは速やかに第一級アミンとケトンとに戻る。立
体障害を有する第一級アミンベンゼンとフルオレノンと
の反応は、加圧下で密閉容器中で140〜200℃で行
い、形成した水を反応媒質中に保持しておくのが好まし
い。所望な生成物を形成させるために、通常は反応混合
物中に更に水を加えるのが好ましい。
通常のエポキシ樹脂硬化剤を、本発明の硬化性エポキシ
樹脂組成物中に補助的硬化剤として用いることが出来
る。かかる補助的硬化剤には、例えばジ(4−アミノフ
エニル)スルホン、ジ(4−アミノフエニル)エーテル
および2,2−ビス(4−アミノフエニル)プロパンの
ような脂肪族および芳香族第一級および第二級アミン、
ジメチルアミノプロピルアミンおよびピリジンのような
脂肪族および芳香族第三級アミン、BF3−ジエチルエー
テルおよびBF3−モルエタノールアミンのような三フツ
化ホウ素錯体、2−エチル−4−メチルイミダゾールの
ようなイミダゾール、アジポジヒドラジドのようなヒド
ラジド、テトラメチルグアニジンのようなグアニジンお
よびジシアンジアミドがある。
塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三フツ化ホウ
素、五フツ化アンチモン、五フツ化リン、五フツ化チタ
ンなどのルイス酸も、補助的硬化剤として有用である。
これらのルイス酸をブロツクして、それらを有する組成
物の潜伏性を増加させるのが好ましいこともしばしばあ
る。ブロツクされたルイス酸の代表例は、BF3−モルエ
チルアミンおよびHSbF5X〔但し、XはOH、ハロゲンまた
はOR8(但し、R8は脂肪族または芳香族基である)とア
ニリンまたは米国特許第4,503,211号明細書記載のよう
な立体障害を有するアミンとの付加物である。
各種補助剤を本発明の組成物に添加して硬化した組成物
の特性を変更させることも出来る。有用な補助剤には、
ヒユームドシリカのようなチキソトロープ剤、酸化第二
鉄、レンガ粉、炭素黒および酸化チタンのような色調を
改良するための顔料、シリカ、硫酸マグネシウム、硫酸
カルシウムおよびケイ酸ベリリウムアルミニウムのよう
な充填剤、ベントナイトのような粘土、ガラス球および
玉、および有機および無機繊維、例えばポリエステル、
ポリイミド、ガラス繊維、ポリ(p−フエニレンテレフ
タルアミド)(ケブラール、登録商標、イー・アイ・デ
ユ・ポン・ドウ・ネムールス・アンド・カンパニー・イ
ンコーポレーテド(E.I.duPont de Nemours and Co.In
c.))、炭素繊維およびセラミツク繊維の一方向織およ
び不識ウエブのような補強材料がある。100部のエポ
キシ樹脂組成物当り約200部の以下の量の補助剤を用
いることが出来る。
特に好ましい補助剤は、エポキシ樹脂組成物に導入され
るゴムヘテロ相である。ゴム状ヘテロ相は、米国特許第
3,316,195号明細書記載のような分散した天然および合
成ゴムのラテツクス、または米国特許第3,833,683号、
同第3,856,883号および同第3,864,426号明細書記載のよ
うな等級付けゴムまたはコア・シエル・ゴム粒子(core
shell rubber particle)として導入することが出来
る。ゴム状ヘテロ相は、反応性エラストマーを硬化中に
相分離するエポキシ樹脂中に溶解することによつて、エ
ポキシ樹脂組成物中に導入することが出来る。この技法
は、米国特許第4,107,116号および同第3,894,112号明細
書に例示されている。エポキシ樹脂中でのゴム状ヘテロ
相の使用の詳細な説明は、シー・ケイ・リユー(C.K.Ri
ew)およびジエイ・ケイ・ギルハム(J.K.Gillham)の
編集による「ラバリー−モデイフアイド・サーモセツト
・レジンズ(Rubbery-Modified Thermoset Resins)」
という題名のアドバンシス・イン・ケミストリー・シリ
ーズ(Advances in Chemistry Series)208、アメリ
カン・ケミカル・ソサイエテイ・ワシントン、1984
年に記載されている。好ましいゴム状ヘテロ相は、譲受
人の許可した1983年8月11日登録の同時係属特許
出願連続番号第522,420号明細書記載の不溶性の直接重
合したエラストマー性粒子である。通常は、100部の
エポキシ樹脂組成物当り約25部以下のゴム状相を、用
いることが出来る。
本発明の組成物は、電気部品の含浸および埋め込み材料
用、本発明の組成物で含浸した識または不識ウエブの複
合品用の用品のような各種製品用の保護コーテイングお
よび製品および材料の操作温度が上昇する場合のその他
の用途に有用である。本発明の組成物は、それらの独特
な操作特性および構造的複合体、フイラメント巻製品、
引き抜き製品、フイルム接着剤、プリント印刷板などで
のそれらの高温性能により、特別の用途を有する。
本発明の目的と利益とを以下の実施例によつて更に説明
するが、これらの実施例に引用される特定の材料および
それらの量並びにその他の条件および詳細な点は、本発
明を過度に制限するものと解釈すべきではない。実施例
では、総ての部および百分率は、重量によるものであ
り、温度は特に断らないかぎり摂氏温度である。
実施例の或るものでは、硬化した樹脂の破断エネルギー
を示している。これは、アメリカン・スタンダード・オ
ブ・テステイング・マテイリアルス(ASTM)E−399
−83、スタンダード・テスト・メソツド・フオー・プ
レイン−ストレイン・フラクチヤー・タフネス・オブ・
メタリツク・マテイリアルス・アニユアル・ブツク・オ
ブ・エイ・エス・テイー・エム・スタンダーズ(Standa
rd Test Method for Plane-Strain Fracture Toughness
of Metallic Materials,Annual Book of ASTM Standar
ds)、第03.01巻(1983年)記載の方法に準じて小
型張力試料の変動を用いて計測する。これらの実施例中
の試験試料は、2.54cm×2.54cm×0.318cm(1.00インチ
×1.00インチ×0.125インチ)に切断した。結果を、平
方メートル当りのジユール数、J/m2で計算する。
実施例1本発明のビス(第二級アミノフエニル)フルオ
レンエポキシ樹脂硬化剤の調製デイーン−スターク・ト
ラツプと窒素を充満させる装置を備える500ml三つ口
フラスコ中に、22.5gのフルオレノン、 94.0gのN−メチルアニリンおよび 18.0gの濃塩酸を入れた。
窒素気流を導入して、フラスコとその内容物を140℃
に加熱した。これらの条件を8時間維持して、その時間
中にデイーン−スタークトラツプ中に集められた水と凝
縮物を除去した。
次いで、反応混合物を90℃に冷却して、19gのトリ
エチルアミンの350gのエタノールの溶液中に注い
だ。得られた溶液を、10℃に冷却して、この温度で1
6時間保持した。形成された白色結晶を濾別し、流出液
が無色になるまで例エタノールで洗浄した。得られた白
色結晶を、100℃で16時間真空乾燥した。融点が2
00〜201℃の純粋な白色結晶35gを得た。NMR分
光分析法によつて分析したところ、結晶はビス(4−メ
チルアミノフエニル)フルオレンであることが分かつ
た。
実施例2本発明の立体障害を有するアミノフエニルフル
オレンエポキシ樹脂硬化剤の調製 500mlの耐圧容器に、 18.0gのフルオレノンと、 107.0gの2−メチルアニリンと、 5.6gのメタンスルホン酸を入れた。
この容器を密封して、175℃で24時間加熱した。縮
合反応で形成した水を、反応時間中容器に入れたままに
して置いた。容器を冷却して、その内容物を20gのト
リエチルアミンを含むメタノール中に注いだ。白色結晶
性生成物を濾過して、流出液が無色になるまでメタノー
ルで洗浄した。228〜230℃で融解する結晶32g
を回収し、NMR分光分析法によつて9,9−(3−メチ
ル−4−アミンフエニル)フルオレンと同定した。
実施例3本発明の第二級アミノフエニルフルオレンエポ
キシ樹脂硬化剤混合物の調製 デイーン−スターク・トラツプと窒素を充満させる装置
を備える500ml三つ口フラスコ中に、18.0gのフルオ
レノン、 69.6gのN−メチルアニリン、32.6gのアニリンおよび 9.6gのメタンスルホン酸を入れた。
窒素気流を導入して、フラスコとその内容物を140℃
に加熱した。これらの条件を8時間維持して、その時間
中にデイーン−スターク(登録商標)トラツプ中に集め
られた水と凝縮物を除去した。
次いで、反応混合物を90℃に冷却して、12gのトリ
エチルアミンの350gのエタノールの溶液中に注い
だ。溶液を、10℃に冷却して、この温度で16時間保
持した。白色結晶を濾別し、流出液が無色になるまで十
分な量の冷エタノールで洗浄した。189〜194℃で
融解する混合生成物26gを回収した。液体クロマトグ
ラフイー分析法によつて分析したところ、生成物は9,
9−ビス(4−メチルアミノフエニル)フルオレンが7
9.5重量%、9−(4−メチルアミノフエニル)−9−
(4−アミノフエニル)フルオレンが20.1重量%および
9,9−ビス(アミノフエニル)フルオレンが0.4重量
%であることが分かつた。この生成物を、硬化剤Aと命
名した。
実施例4ハロゲン置換アミノフエニルフルオレンの調製 実施例2の処理を、下記の成分を用いて繰り返した。
20.0gのフルオレノン、 142.5gのN−クロロアニリンおよび 5.3gのメタンスルホン酸。
196〜198℃で融解する結晶性材料35gを得、NM
R分光法によつて9,9−ビス(3−クロロ−4−アミ
ノフエニル)フルオレンとして同定された。
実施例5エポキシ樹脂とビス(第二級アミノフエニル)
フルオレンとの重合 実施例1において調製した化合物25gを、187のエ
ポキシ当量重量を有する2,2−ビス〔4−(2,3−
エポキシプロポキシ)フエニル〕プロパン25gと混合
した。塗料ミルを用いて、均一な分散液を調製した。次
いで、混合物を150℃に30分間、177℃で210
分間加熱することによつて硬化した。生成する試料は、
透明な延性を有する材料であり、ガラス転移温度は16
8℃であり、95℃で14日間水中に浸漬したところ水
分吸収量は1.3重量%であつた。この材料は引張強さが5
4.4MPa(8000PSI)で、伸びが12%であつた。こ
の材料は線状ポリマーであり、テトラヒドロフランに9
9重量%溶解した。生成物をゲル濾過クロマトグラフイ
ー(GPC)分析したところ、ポリマースチレン標準品に
対する数平均分子量は30,000であつた。
実施例6本発明のジ第二級アミン硬化剤の量を増加させ
ることによる硬化したエポキシ樹脂のガラス転移温度、
水分吸収率および破断エネルギーに対する効果 (a)、(b)、(c)、(d)および(e)で表した5個の容器のそ
れぞれに、2,2−ビス〔4−(2,3−エポキシプロ
ポキシ)フエニル〕プロパン〔DGEBA(オキシラン、0.3
71当量)〕65gと、9,9−ビス〔4−(2,3−エ
ポキシプロポキシ)フエニル〕フルオレン〔DGF(オキ
シラン、0.147当量)〕35gとを加えた。これらの容
器に、BAFおよび硬化剤Aの以下の第1表に示した量を
加えた。
各容器の内容物を十分に混合した後、オーブン中で15
0℃で0.5時間、次いで177℃で4時間加熱すること
によつて硬化させた。硬化した樹脂をオーブンから取り
出し、冷却して、試験に適当な大きさの試料に裁断し
た。これらの試験の結果を、以下の第1表に記録した。
第1表のデーターは、既知の硬化剤、ビス〔(第一級ア
ミノ)フエニル〕フルオレン、BAFは、110J/m2
破断エネルギーを有し、ビス〔(第二級アミノ)フエニ
ル〕フルオレン、硬化剤Aの使用量を増加させると、破
断エネルギーは319J/m2まで増加することを示して
いる。この破断エネルギーの大幅な増加は、水分吸収量
の2.2%から1.5%への減少を伴う。比較のため、通常の
エポキシ樹脂、ビス〔4−(N,N−ジグリシジルアミ
ノ)フエニル〕メタン、TGDDMを当量のジ(4−アミノ
フエニル)スルホン、DDSで硬化させると、破断エネル
ギーは65J/m2となり、Tgは220℃、水分吸収量は
6.0%および湿時Tgは150℃となつた。
実施例7本発明のジ第二級アミン硬化剤のフルオレン含
有ビスエポキシドの増加量を有するエポキシ樹脂との使
用 3個の容器のそれぞれに、BAF16部および硬化剤A5
8部を入れた(すなわち、混合物中の活性水素の65%
は硬化剤Aによつて供され、活性水素の35%はジ第一
級アミン、BAFによつて供された)。第2表に示される
ように、適当量のエポキシ樹脂を、各容器に添加した。
各容器の内容物を、混合して、硬化させ、生成する硬化
した樹脂を実施例5に記載のように試験した。結果を、
以下の第2表に記録する。
第2表のデーターは、本発明のビス(第二級アミノフエ
ニル)フルオレン硬化剤で硬化すると、水分吸収量は低
く破断エネルギーはDGFによつて供されるエポキシ基の
50%以下を含有するエポキシ樹脂系に対しては高い儘
である。ビス(第二級アミノフエニル)フルオレン硬化
剤なしで、通常の硬化剤を用いると、硬化した樹脂のTg
は高いが、破断エネルギーは低下した。
実施例8アミノ基が立体障害を有するアミノフエニルフ
ルオレンを用いるエポキシ樹脂の重合 実施例2に記載の方法で調製した9,9−ビス(3−メ
チル−4−アミノフエニル)フルオレン12.5g(0.14NH
当量)を、DGEBA25g(0.14オキシラン当量)と混合
して、実施例5に記載の通りに硬化させた。生成する試
料は、ガラス転移温度が218℃で、水分吸収量が2.2
%の透明な架橋度の高いポリマーであつた。
実施例9障害を有するアミノフエニルフルオレンとDGEB
Aとの反応の発熱温度 DGEBA25gを、第4表に示されるアミノフエニルフル
オレンの化学量論的量と混合した。均一な分散液を、実
施例5に記載の通りに調製した。各混合物の2mg試料
を、示差走査型熱分析機〔DSC−II、パーキン・エルマ
ー・カンパニー(Perkin Elmer Co.)〕に入れて、毎分
10°の速度で加熱した。発熱反応に注目して、第4表
に記録した。
第4表のデーターは、エポキシ樹脂DGEBAと障害されて
いないアミノフエニルフルオレン(f)は、2週間未満で
25℃で混合物の潜伏性に相当する176℃の発熱温度
を有し、エポキシ樹脂DGEBAおよび障害されたアミノフ
エニルフルオレン(a)、(b)、(c)、(d)および(e)の組成
物は、25℃で3週間以上の潜伏性に相当する21℃〜
69℃の高い発熱温度を有する。
実施例10黒鉛織物と本発明のエポキシ樹脂硬化剤との
複合積層体 1リツトルビーカーに、 65.0gのDGEBA(オキシランの0.37当量)と、35.0gの
9,9−ビス〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フ
エニル〕フルオレン(オキシラン、0.15当量)と、 30.3gの9,9−ビス〔4−アミノフエニル〕フルオレ
ン(−NHの0.34当量)と、 30.8gの硬化剤A(−NH、0.18当量)と、 125.0gのメチルエチルケトンとを入れた。
混合物を、20分間音波攪拌して、均一な分散液を供し
た。
3000本のフイラメント連続ハークレス(Hercules、
登録商標)AS4繊維から成る平織構造を有する黒鉛布の
10cm×15cm細片10枚を、樹脂分散液中に浸漬し
て、均一なコーテイングを得た。コーテイングした布を
ヒユームフード中で1時間乾燥させ、次いでオーブン中
で90℃で10分間加熱して溶媒を除去した。それぞれ
のコーテイングした布またはプレプレグは、約50重量
%の樹脂含量を有した。
9枚のコーテイングした布プレプレグを積層し、以下に
示す硬化サイクルに従つて、小型オートクレーブ中で硬
化した。
(1)積層体を1時間真空状態に保ち、 (2)毎分 3.0 ℃の速度で熱を加え、620kPa(9
0psi)で加圧し、 (3)175℃で真空を解除し、温度はその儘4時間保持
し (4)オートクレーブを90℃未満にまで冷却させ、 (5)オートクレーブから複合物積層体を取り出す。
複合物積層体を機械加工して、DMAおよび曲げ試験用の
標品とした。第5表にその結果を示す。
黒鉛布をケブラー(Kevlar)またはガラス繊維に代えて
も、同様な結果を得ることが出来る。
第5表のデーターは、黒鉛繊維を用いると、本発明の組
成物は、高温においても優れた機械特性を有する複合物
積層体を供することを示している。また、これらの積層
体は水分吸収に対する抵抗性が高く、水分に暴露した後
でもガラス転移温度は殆ど損失しないことを示してい
る。
実施例11実質的にTgを損失せずに耐破断性を増すため
の、各種比率のジ第一級およびジ第二級アミンを有する
一連のフルオレン含有樹脂中へのゴム状ヘテロ相の混合 10個の容器のそれぞれに、重量で65gの2,2−ビ
ス〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フエニル〕プ
ロパン、DGEBA(オキシラン、0.37当量)、35gの
9,9−ビス〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フ
エニル〕フルオレン、DGF(オキシラン、0.15当量)お
よび第6表に示されるように、相当量のBAF、硬化剤A
およびゴム強化剤としてのポリテトラメチレンオキシド
ジ第一級アミン〔PTMO(数平均分子量、7500)〕を
加えた。各容器は、硬化剤AおよびBAF硬化剤に対して
エポキシ樹脂の化学量論的混合物を含んでいた。
各容器の内容物を十分に混合して、脱気した後、オーブ
ン中で150℃で0.5時間、177℃で1時間および2
00℃で3時間加熱することによつてシート金型中で硬
化させた。硬化した樹脂を冷却させ、オーブンから取り
出し、圧縮張力(compact tension,CT)測定および動的
機械的分析(DMA)用の試料へ機械加工した。評価の結
果を、以下の第6表に記録する。
第6表のデーターから、フルオレン含有樹脂中にゴム状
ヘテロ相を混合することにより、破断エネルギーが実質
的に増加することは明らかである。大部分が硬化剤Aを
含有する処方の場合の10倍まで増加させることが出来
た。しかし、架橋度が高い処方、すなわち100%BAF
でもゴム強化後には破断エネルギーは3倍増加した。破
断エネルギーが増加しても、Tgの損失は僅かであり、例
えば8〜15℃だけであつた。比較としての通常のTGDD
M/DDSエポキシ系では、破断エネルギーは約65J/m2
であつた。かかるエポキシ系に10%PTMOを混合して
も、破断エネルギーは向上しなかつた。
実施例12硬化したエポキシ樹脂の耐破断性およびTgに
対するゴム状ヘテロ相の濃度増加の効果 12個のビーカーに、第7表に示す量のエポキシ樹脂お
よびPTMOゴム強化剤を入れた。次いで、これら総ての1
2個のビーカーに、0.65当量の硬化剤Aおよび0.35当量
の9,9−ビス(4−アミノフエニル)フルオレン(BA
F)を含有する硬化剤混合物の化学量論的量を加えた。
各組成物を十分に混合し、脱気して、次いでオーブン中
で150℃で0.5時間、177℃で1時間および200
℃で3時間加熱することによつて硬化させた。硬化した
樹脂を冷却させて、オーブンから取り出し、圧縮張力
(compact tension,CT)測定および動的機械的分析(DM
A)用の試料へ機械加工した。結果を、第7表に示す。
第7表のデーターから、ゴム状ヘテロ相を増加させる
と、破断エネルギーは著しく増加するが、Tgの低下は少
なく15℃未満であることが分かる。これらの処方にDG
Fを加えると、Tgは10〜20℃増加するが、高破断エ
ネルギーはその儘である。実際上ゴム濃度が低いと、DG
Fを添加すると100%DGEBA処方以上に破断エネルギー
の増加が見られる。
実施例139,9−ビス(4−アミノフエニル)フルオ
レン(BAF)から得られる硬化した樹脂特性とジ(4−
アミノフエニル)スルホン(DDS)からの樹脂特性との
比較 (a)および(b)と命名した2個の容器のそれぞれに、10
0重量部のDGEBAを加えた。(a)には、46.5部のBAFを加
え、(b)には、33部のDDSを加えた。硬化剤を、高剪断
ミキサーを用いてエポキシ樹脂中に分散させた。標品
を、オーブン中で150℃で0.5時間、177℃で3時
間および200℃で1時間加熱することによつて硬化し
た。以下の表に、硬化した樹脂の特性をまとめている。
実施例14エポキシ樹脂とヒンダードアミノフエニルフ
ルオレンとの重合 (a)、(b)および(c)と命名したビーカーのそれぞれに、
100重量部(0.58エポキシド当量)の2,2−ビス
〔4−(2,3−エポキシプロポキシ)フエニル〕プロ
パン(DGEBA)および64.8重量部(0.38当量)の硬化剤
Aを入れた。ビーカー(a)には、17.9重量部(0.20当
量)の9,9−ビス(4−アミノフエニル)フルオレン
(BAF)を加えた。ビーカー(b)には、18.9重量部(0.20
当量)の9,9−ビス(3−メチル−4−アミノフエニ
ル)フルオレンを加えた。ビーカー(c)には、26.4重量
部(0.20当量)の9,9−ビス(3,5−ジイソプロピ
ル−4−アミノフエニル)フルオレンを加えた。
各ビーカーの内容物を十分に混合し、脱気して、次いで
オーブン中で150℃で0.5時間および177℃で4時
間加熱することによつて硬化させた。硬化した樹脂を冷
却させ、オーブンから取り出し、ガラス転移温度、水分
吸収および破断エネルギーを測定する試料に裁断した。
これらの試験結果を、第8表に示す。
第8表に示されるように、本発明のビス(アミノフエニ
ル)フルオレン硬化剤を用いる硬化したエポキシ樹脂
は、硬化剤が立体障害を有するものであつても(試料
(a))、または立体障害を持たなくとも(試料(b)および
(c))、ガラス転移温度と破断エネルギーが高く、且つ
水分吸収は低い。
実施例15化学量論的に過剰量のフルオレン含有ジ第一
級アミンの使用および生成する硬化樹脂の破断エネルギ
ーおよび水分吸収に対するその効果 7個の容器のそれぞれに100gの2,2−ビス〔4−
(2,3−エポキシプロポキシ)フエニル〕プロパン
(ダウ・ケミカル・カンパニー、ミドランド・ミズリ
ー)を入れた。各種量の9,9−ビス(3−クロロ−4
−アミノフエニル)フルオレン、CAFを、硬化剤として
用いた。選択された試料では、ゴムヘテロ相を供するア
クリル性コアーシエル材料(アクリロイド(Acryloid)
KM-653、登録商標、ローム・アンド・ハース・コー
ポレーシヨン(Rohm & Haas Corp.)をゴムに添加し
て、試料を強化した。第9表に、これらの処方の組成お
よび物理特性を示す。
第9表のデーターは、NH/エポキシ比が1:1から約
1:1.7へ増加すると、水分吸収率は通常は低下し、破
断エネルギーは増加することを示している。試料を強化
するゴムは、破断エネルギーを増加させる実質的な効果
を有する。
本発明の各種改良および変更は、本発明の範囲および精
神から離反することなしに当業者に明らかになるであろ
う。また、本発明は、本明細書において前述した説明の
ための態様に不当に限定されるものでないことを理解す
べきである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)少なくとも1種類の芳香族ポリエポ
    キシドと、 (ロ)上記芳香族ポリエポキシド中のエポキシ基当たり
    0.1から1.1個の範囲のアミノ基-NHR(但し、Rは独立に
    水素または1から6個の炭素原子を有する線状または分
    枝状アルキル基である)を供するのに十分な量で存在す
    る少なくとも1種類の9,9-ビス(アミノフェニル)フル
    オレン硬化剤とを、 含んでおり、任意的には、さらに、通常のアミンまたは
    アミド硬化剤、ゴムヘテロ相、補強材料および充填剤の
    少なくとも1つを含んでいる、エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】9,9-ビス(アミノフェニル)フルオレン硬
    化剤が式Iまたは式IIを有するものであり、前記式Iは (式中、それぞれのR2は独立に1〜6個の炭素原子を有
    する線状または分枝状アルキル基であり、 それぞれのR3は独立に水素、ハロゲンまたはR2であり、 それぞれのR0は独立に水素またはエポキシド基含有化合
    物の重合において不活性である基である)であり、そし
    て 前記式IIは (式中、R4、R5、R6およびR7は独立に水素または1〜6
    個の炭素原子を有する線状または分枝状アルキル基であ
    り、但しR4およびR5の少なくとも一方およびR6およびR7
    の少なくとも一方は1〜6個の炭素原子を有する線状ま
    たは分枝状アルキル基であり、 それぞれのR0は独立に水素またはエポキシド基含有化合
    物の重合において不活性である基である)である特許請
    求の範囲第1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(イ)少なくとも1種類の芳香族ポリエポ
    キシドと、 (ロ)上記芳香族ポリエポキシド中のエポキシ基当たり
    0.1から1.1個の範囲のアミノ基-NHR(但し、Rは独立に
    水素または1から6個の炭素原子を有する線状または分
    枝状アルキル基である)を供するのに十分な量で存在す
    る少なくとも1種類の9,9-ビス(アミノフェニル)フル
    オレン硬化剤とを、 含んでおり、任意的には、さらに、通常のアミンまたは
    アミド硬化剤、ゴムヘテロ相、補強材料および充填剤の
    少なくとも1つを含んでいる、エポキシ樹脂組成物を、
    適当な温度に加熱することからなる、前記エポキシ樹脂
    組成物を硬化する方法。
  4. 【請求項4】9,9-ビス(アミノフェニル)フルオレン硬
    化剤が式Iまたは式IIを有するものであり、前記式Iは (式中、それぞれのR2は独立に1〜6個の炭素原子を有
    する線状または分枝状アルキル基であり、 それぞれのR3は独立に水素、ハロゲンまたはR2であり、 それぞれのR0は独立に水素またはエポキシド基含有化合
    物の重合において不活性である基である)であり、そし
    て 前記式IIは (式中、R4、R5、R6およびR7は独立に水素または1〜6
    個の炭素原子を有する線状または分枝状アルキル基であ
    り、但しR4およびR5の少なくとも一方およびR6およびR7
    の少なくとも一方は1〜6個の炭素原子を有する線状ま
    たは分枝状アルキル基であり、 それぞれのR0は独立に水素またはエポキシド基含有化合
    物の重合において不活性である基である)である特許請
    求の範囲第3項記載の方法。
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