JPH0639339B2 - 安全合わせガラス用中間膜組成物 - Google Patents
安全合わせガラス用中間膜組成物Info
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- JPH0639339B2 JPH0639339B2 JP60242139A JP24213985A JPH0639339B2 JP H0639339 B2 JPH0639339 B2 JP H0639339B2 JP 60242139 A JP60242139 A JP 60242139A JP 24213985 A JP24213985 A JP 24213985A JP H0639339 B2 JPH0639339 B2 JP H0639339B2
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- film composition
- laminated glass
- ethylene
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B17/00—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
- B32B17/06—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
- B32B17/10—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
- B32B17/10005—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
- B32B17/1055—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
- B32B17/10788—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer containing ethylene vinylacetate
Landscapes
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,安全合わせガラスを接着するための中間膜組
成物,特に,耐貫通強度に優れ,接着力が高くかつ接着
作業が容易になされうる安全合わせガラス用中間膜組成
物に関する。
成物,特に,耐貫通強度に優れ,接着力が高くかつ接着
作業が容易になされうる安全合わせガラス用中間膜組成
物に関する。
(従来の技術) 安全合わせガラスを接着するための中間膜組成物として
可塑化ポリビニルブチラールを使用することは広く知ら
れている。可塑化ポリビニルブチラールは,優れた接着
力とともに耐光安定性,透明性,低温柔軟性に優れてお
り,自動車用,航空機用,建築用の安全合わせガラスの
中間膜として広く利用されている。
可塑化ポリビニルブチラールを使用することは広く知ら
れている。可塑化ポリビニルブチラールは,優れた接着
力とともに耐光安定性,透明性,低温柔軟性に優れてお
り,自動車用,航空機用,建築用の安全合わせガラスの
中間膜として広く利用されている。
しかし,可塑化ポリビニルブチラール膜は,膜表面の粘
着性が強いため,製膜後の捲回時に膜どおしが粘着す
る。粘着を防止するためには,膜表面にエンボス加工を
施し,さらに重炭酸ソーダなどの粘着防止剤が散布され
る必要がある。したがって,可塑化ポリビニルブチラー
ル膜とガラスとを接着する際には,粘着防止剤を除去す
るために,水洗しそして乾燥しなければならない。この
ような操作は煩雑である。
着性が強いため,製膜後の捲回時に膜どおしが粘着す
る。粘着を防止するためには,膜表面にエンボス加工を
施し,さらに重炭酸ソーダなどの粘着防止剤が散布され
る必要がある。したがって,可塑化ポリビニルブチラー
ル膜とガラスとを接着する際には,粘着防止剤を除去す
るために,水洗しそして乾燥しなければならない。この
ような操作は煩雑である。
膜どおしの粘着のない中間膜組成物として,例えば,特
開昭52-121016号公報には,フタル酸エステル,アジピ
ン酸エステル,セバチン酸エステルのような可塑剤を含
有する塩化ビニル−メタクリル酸グリシジル共重合体が
開示されている。しかし,この組成物は,ガラスとの接
着力は4〜10プメル単位と優れているものの耐貫通強度
が不足している。共重合体中のメタクリル酸グリシジル
の含有量を変化させても,接着強度は若干改良されるが
耐貫通強度はほとんど改良されない。同様の目的で可塑
剤をさらに増量させ,組成物の柔軟性を増加させても,
それ以上に機械的強度が低下するため,充分な耐貫通強
度を示さない。しかも多量の可塑剤を含有させると,膜
とガラス板間に可塑剤がブリードし,そのために接着強
度が低下して長期間の使用に耐えられない。
開昭52-121016号公報には,フタル酸エステル,アジピ
ン酸エステル,セバチン酸エステルのような可塑剤を含
有する塩化ビニル−メタクリル酸グリシジル共重合体が
開示されている。しかし,この組成物は,ガラスとの接
着力は4〜10プメル単位と優れているものの耐貫通強度
が不足している。共重合体中のメタクリル酸グリシジル
の含有量を変化させても,接着強度は若干改良されるが
耐貫通強度はほとんど改良されない。同様の目的で可塑
剤をさらに増量させ,組成物の柔軟性を増加させても,
それ以上に機械的強度が低下するため,充分な耐貫通強
度を示さない。しかも多量の可塑剤を含有させると,膜
とガラス板間に可塑剤がブリードし,そのために接着強
度が低下して長期間の使用に耐えられない。
このような欠点を解決するために,特開昭55-162451号
公報には,エチレン系炭化水素,脂肪酸ビニル,アクリ
ル酸エステルおよびビニルエーテルのうちの少なくとも
一種のモノマーと塩化ビニルとメタクリル酸グリシジル
とを共重合させて得られる熱可塑性樹脂および可塑剤を
含有する中間膜組成物が開示されている。しかし,この
組成物は,ガラスとの接着力に優れかつ充分な耐貫通強
度を有するものの,予備プレス時において,ガラスと合
わせる際の加熱温度は,70〜75℃といった狭い温度範囲
に調節される必要がある。70℃を下まわると,接着不良
となり,ガラスに多量の気泡が発生して外観が著しく損
なわれる。75℃を上まわると,予備プレス後のオートク
レーブ内での加熱・加圧の際に残留気泡が抜けないた
め,同じく外観が損なわれる。加熱温度を5℃の範囲に
おさめることは困難であり,得られた安全合わせガラス
には上記欠陥が発生しやすい。
公報には,エチレン系炭化水素,脂肪酸ビニル,アクリ
ル酸エステルおよびビニルエーテルのうちの少なくとも
一種のモノマーと塩化ビニルとメタクリル酸グリシジル
とを共重合させて得られる熱可塑性樹脂および可塑剤を
含有する中間膜組成物が開示されている。しかし,この
組成物は,ガラスとの接着力に優れかつ充分な耐貫通強
度を有するものの,予備プレス時において,ガラスと合
わせる際の加熱温度は,70〜75℃といった狭い温度範囲
に調節される必要がある。70℃を下まわると,接着不良
となり,ガラスに多量の気泡が発生して外観が著しく損
なわれる。75℃を上まわると,予備プレス後のオートク
レーブ内での加熱・加圧の際に残留気泡が抜けないた
め,同じく外観が損なわれる。加熱温度を5℃の範囲に
おさめることは困難であり,得られた安全合わせガラス
には上記欠陥が発生しやすい。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は,上記従来の問題点を解決するものであり,そ
の目的とするところは,耐貫通強度に優れ,接着力が高
くかつ予備プレス時における加熱温度の範囲が広い安全
合わせガラス用中間膜組成物を提供することにある。
の目的とするところは,耐貫通強度に優れ,接着力が高
くかつ予備プレス時における加熱温度の範囲が広い安全
合わせガラス用中間膜組成物を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の安全合わせガラス用中間膜組成物は, (1)エチレン系炭化水素,脂肪酸ビニル,アクリル酸エ
ステルおよびビニルエーテルのうちの少なくとも一種の
モノマーと,塩化ビニルと,メタクリル酸グリシジル
と,を共重合させて得られる熱可塑性樹脂;および(2)
エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体を含有し,
そのことにより上記目的が達成される。
ステルおよびビニルエーテルのうちの少なくとも一種の
モノマーと,塩化ビニルと,メタクリル酸グリシジル
と,を共重合させて得られる熱可塑性樹脂;および(2)
エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体を含有し,
そのことにより上記目的が達成される。
エチレン系炭化水素,脂肪酸ビニル,アクリル酸エステ
ルおよびビニルエーテルのうちの少なくとも一種のモノ
マー単位は,熱可塑性樹脂中において,0.5〜10重量%
の範囲で含有される。0.5重量%を下まわると,得られ
た中間膜組成物の耐貫通強度が不足する。10重量%を上
まわると,共重合体の収率が低下するうえ得られた中間
膜組成物の熱安定性が低下し,そのためにガラスが着色
するなどの好ましくない現象が生じる。
ルおよびビニルエーテルのうちの少なくとも一種のモノ
マー単位は,熱可塑性樹脂中において,0.5〜10重量%
の範囲で含有される。0.5重量%を下まわると,得られ
た中間膜組成物の耐貫通強度が不足する。10重量%を上
まわると,共重合体の収率が低下するうえ得られた中間
膜組成物の熱安定性が低下し,そのためにガラスが着色
するなどの好ましくない現象が生じる。
メタクリル酸グリシジルは,熱可塑性樹脂中において,
1〜10重量%の範囲で含有される。1重量%を下まわる
と,中間膜組成物とガラスとの接着力が不足する。10重
量%を上まわると,得られた中間膜組成物の熱安定性が
低下し,そのためにガラスが着色するなどの好ましくな
い現象が生じる。
1〜10重量%の範囲で含有される。1重量%を下まわる
と,中間膜組成物とガラスとの接着力が不足する。10重
量%を上まわると,得られた中間膜組成物の熱安定性が
低下し,そのためにガラスが着色するなどの好ましくな
い現象が生じる。
エチレン系炭化水素には,例えば,エチレン,プロピレ
ン,イソブチレンがある。
ン,イソブチレンがある。
脂肪酸ビニルには,例えば,酢酸ビニル,カプロン酸ビ
ニル,ペラルゴン酸ビニル,ラウリン酸ビニル,ミリス
チン酸ビニル,パルミチン酸ビニルがある。
ニル,ペラルゴン酸ビニル,ラウリン酸ビニル,ミリス
チン酸ビニル,パルミチン酸ビニルがある。
アクリル酸エステルには,例えば,アクリル酸メチル,
アクリル酸エチル,アクリル酸2−エチルヘキシル,ア
クリル酸2−ヒドロキシエチルがある。
アクリル酸エチル,アクリル酸2−エチルヘキシル,ア
クリル酸2−ヒドロキシエチルがある。
ビニルエーテルには,例えば,メチルビニルエーテル,
エチルビニルエーテル,イソブチルビニルエーテル,n
−ブチルビニルエーテル,セチルビニルエーテルがあ
る。
エチルビニルエーテル,イソブチルビニルエーテル,n
−ブチルビニルエーテル,セチルビニルエーテルがあ
る。
このようなモノマーを用いた共重合方法には,懸濁重合
法,乳化重合法,溶液重合法などがある。得られた共重
合体の熱安定性や経済性の点から,懸濁重合法が好まし
い。分散剤としては,塩化ビニルの重合に用いられる公
知のあらゆる分散剤が使用でき,例えば,中間膜組成物
の透明性が大きく要求される場合には,ポリビニルピロ
リドン,部分ケン化ポリビニルアルコール,ポリビニル
メチルエーテル,メチルセルロースが好ましい。モノマ
ーは,通常,重合開始前に一括して仕込まれるが,重合
反応中に別々に仕込んでもかまわない。共重合体の平均
重合度は500以上が好ましい。重合度の高い共重合体を
用いると,中間膜組成物の耐貫通強度が良好となる。
法,乳化重合法,溶液重合法などがある。得られた共重
合体の熱安定性や経済性の点から,懸濁重合法が好まし
い。分散剤としては,塩化ビニルの重合に用いられる公
知のあらゆる分散剤が使用でき,例えば,中間膜組成物
の透明性が大きく要求される場合には,ポリビニルピロ
リドン,部分ケン化ポリビニルアルコール,ポリビニル
メチルエーテル,メチルセルロースが好ましい。モノマ
ーは,通常,重合開始前に一括して仕込まれるが,重合
反応中に別々に仕込んでもかまわない。共重合体の平均
重合度は500以上が好ましい。重合度の高い共重合体を
用いると,中間膜組成物の耐貫通強度が良好となる。
得られた共重合体からなる熱可塑性樹脂には,エチレン
−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体が混合され,中間膜
組成物とされる。中間膜組成物中において,エチレン−
酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体は,30〜70重量%で含
有されるのが好ましい。30重量%を下まわると,中間膜
組成物の柔軟性がなくなり,そのためにガラスとの合わ
せができにくくなる。70重量%を上まわると,中間膜組
成物の機械的強度の低下が目立ち,また耐貫通強度が不
足する傾向を示す。エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素
共重合体中において,酢酸ビニルは15〜35重量%,そし
て一酸化炭素は5〜20重量%の範囲で含有されるのが好
ましい。
−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体が混合され,中間膜
組成物とされる。中間膜組成物中において,エチレン−
酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体は,30〜70重量%で含
有されるのが好ましい。30重量%を下まわると,中間膜
組成物の柔軟性がなくなり,そのためにガラスとの合わ
せができにくくなる。70重量%を上まわると,中間膜組
成物の機械的強度の低下が目立ち,また耐貫通強度が不
足する傾向を示す。エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素
共重合体中において,酢酸ビニルは15〜35重量%,そし
て一酸化炭素は5〜20重量%の範囲で含有されるのが好
ましい。
本発明の中間膜組成物には,さらに,目的に応じて,安
定剤,滑剤,紫外線吸収剤,酸化防止剤,充填剤,着色
剤などが適宜配合されてもよい。安定剤には,公知のあ
らゆるポリ塩化ビニル用安定剤が使用でき,例えば,金
属石鹸,有機錫系化合物がある。安定剤の添加量は,熱
可塑性樹脂100重量部に対し,1〜10重量部が好まし
い。
定剤,滑剤,紫外線吸収剤,酸化防止剤,充填剤,着色
剤などが適宜配合されてもよい。安定剤には,公知のあ
らゆるポリ塩化ビニル用安定剤が使用でき,例えば,金
属石鹸,有機錫系化合物がある。安定剤の添加量は,熱
可塑性樹脂100重量部に対し,1〜10重量部が好まし
い。
本発明の中間膜組成物を製膜するには,公知の加工法,
例えば,カレンダーロール法,押出シートキャスティン
グ法,インフレーション法が使用できる。この製膜され
た中間膜を用いて,次のようにして安全合わせガラスが
作製される。
例えば,カレンダーロール法,押出シートキャスティン
グ法,インフレーション法が使用できる。この製膜され
た中間膜を用いて,次のようにして安全合わせガラスが
作製される。
ガラスの間に中間膜組成物をはさみ,積層体とする。一
定温度に加熱された槽内にこの積層体を入れ,予熱す
る。一定時間予熱後,積層体をゴムローラーの間に通し
て加圧し,予備プレスを行う。予備プレスは,圧力が2
〜5kg/cm2で60〜90℃,好ましくは65〜80℃に約10分間
加熱して行われる。60℃を下まわると,接着不良とな
り,ガラスに多量の気泡が発生して外観が著しく損なわ
れる。90℃を上まわると,予備プレス後のオートクレー
ブ内での加熱・加圧の際に残留気泡が抜けないため,同
じく外観が損なわれる。しかし,本発明の中間膜組成物
では,加熱温度の範囲が広いため,温度の調節によりこ
れらの欠陥の発生は容易に回避される。次いで積層体を
空気圧式オートクレーブに入れ,一定時間加熱しながら
所定の空気圧で加圧した後,冷却して安全合わせガラス
とされる。オートクレーブでの加圧は,圧力が10〜15kg
/cm2で110〜130℃に加熱してなされる。
定温度に加熱された槽内にこの積層体を入れ,予熱す
る。一定時間予熱後,積層体をゴムローラーの間に通し
て加圧し,予備プレスを行う。予備プレスは,圧力が2
〜5kg/cm2で60〜90℃,好ましくは65〜80℃に約10分間
加熱して行われる。60℃を下まわると,接着不良とな
り,ガラスに多量の気泡が発生して外観が著しく損なわ
れる。90℃を上まわると,予備プレス後のオートクレー
ブ内での加熱・加圧の際に残留気泡が抜けないため,同
じく外観が損なわれる。しかし,本発明の中間膜組成物
では,加熱温度の範囲が広いため,温度の調節によりこ
れらの欠陥の発生は容易に回避される。次いで積層体を
空気圧式オートクレーブに入れ,一定時間加熱しながら
所定の空気圧で加圧した後,冷却して安全合わせガラス
とされる。オートクレーブでの加圧は,圧力が10〜15kg
/cm2で110〜130℃に加熱してなされる。
(実施例) 以下に本発明を実施例について述べる。
実施例1 容量20のステンレス製オートクレーブにイオン交換水
9.9,メチルセルロース(分散剤)34g,メタクリル
酸グリシジル112g,ジ−2−エチルヘキシルパーオキ
シジカーボネート(重合開始剤)11.4gおよび炭酸水素
ナトリウム5.7gを仕込んだ。真空ポンプにて系内を真
空とした後,塩化ビニルモノマー5.5kgを次いでエチレ
ンを8.4g注入し,61℃で5時間重合を行った。生成物
を脱水乾燥後,塩化ビニル以外の成分を分析したとこ
ろ,エチレン0.9重量%,メタクリル酸グリシジル2.4重
量%であった。また,生成物の平均重合度は770であっ
た。
9.9,メチルセルロース(分散剤)34g,メタクリル
酸グリシジル112g,ジ−2−エチルヘキシルパーオキ
シジカーボネート(重合開始剤)11.4gおよび炭酸水素
ナトリウム5.7gを仕込んだ。真空ポンプにて系内を真
空とした後,塩化ビニルモノマー5.5kgを次いでエチレ
ンを8.4g注入し,61℃で5時間重合を行った。生成物
を脱水乾燥後,塩化ビニル以外の成分を分析したとこ
ろ,エチレン0.9重量%,メタクリル酸グリシジル2.4重
量%であった。また,生成物の平均重合度は770であっ
た。
この生成物100重量部に対し,エチレン−酢酸ビニル−
一酸化炭素共重合体(エルバロイ−741,三井デュポン
社製)140重量部およびジブチル錫メルカプト3重量部
を配合し,ビーカーに入れて混合した。混合物を150℃
のロールにて5分間混練し,シートを作製した。このシ
ートを約5mm角に切断し,45mmの単軸押出成形機を用い
て,厚さ400μmの両面ナシ地シボ付シートを成形し
た。成形したシートを30℃で相対湿度20%の室内に一昼
夜放置後,30.5cm×30.5cmで厚さ2mmのガラス板にはさ
み積層体とした。この積層体を65℃で10分間予熱後,表
面温度が65℃のゴムローラーの間に通し,面圧3kg/cm2
で予備プレスを行った。次いで,積層体を空気圧式オー
トクレーブに入れ,20分間で130℃まで昇温し,さらに
空気圧13kg/cm2で20分間加圧・加熱した。冷却により3
0.5cm×30.5cmの透明で気泡のない安全合わせガラスを
得た。
一酸化炭素共重合体(エルバロイ−741,三井デュポン
社製)140重量部およびジブチル錫メルカプト3重量部
を配合し,ビーカーに入れて混合した。混合物を150℃
のロールにて5分間混練し,シートを作製した。このシ
ートを約5mm角に切断し,45mmの単軸押出成形機を用い
て,厚さ400μmの両面ナシ地シボ付シートを成形し
た。成形したシートを30℃で相対湿度20%の室内に一昼
夜放置後,30.5cm×30.5cmで厚さ2mmのガラス板にはさ
み積層体とした。この積層体を65℃で10分間予熱後,表
面温度が65℃のゴムローラーの間に通し,面圧3kg/cm2
で予備プレスを行った。次いで,積層体を空気圧式オー
トクレーブに入れ,20分間で130℃まで昇温し,さらに
空気圧13kg/cm2で20分間加圧・加熱した。冷却により3
0.5cm×30.5cmの透明で気泡のない安全合わせガラスを
得た。
この安全合わせガラス板を30cm四方の中空枠上に置き,
常温にて重さ5ポンドの鋼球を安全合わせガラスの中心
へ落球させた。安全合わせガラス板を鋼球が貫通する割
合が50%となる高さを測定し,耐貫通強度の基準値とし
た。この値は4mであり,プンメル値は7であった。こ
こで,プンメル値は,以下の基準により評価した。
常温にて重さ5ポンドの鋼球を安全合わせガラスの中心
へ落球させた。安全合わせガラス板を鋼球が貫通する割
合が50%となる高さを測定し,耐貫通強度の基準値とし
た。この値は4mであり,プンメル値は7であった。こ
こで,プンメル値は,以下の基準により評価した。
合わせガラスを−18℃±0.6℃の温度に16±4時間放置
して調整し,これをハンマーで打ってガラスが剥離した
後の膜の露出度をあらかじめグレード付けした限度見本
で判定し,その結果を下表に従いプンメル値として表し
た。
して調整し,これをハンマーで打ってガラスが剥離した
後の膜の露出度をあらかじめグレード付けした限度見本
で判定し,その結果を下表に従いプンメル値として表し
た。
実施例2 予備プレス時の加熱温度を80℃としたこと以外は,実施
例1と同様にして,透明で気泡のない安全合わせガラス
を得た。この安全合わせガラスの耐貫通強度の基準値は
4.5mであり,プンメル値は8であった。
例1と同様にして,透明で気泡のない安全合わせガラス
を得た。この安全合わせガラスの耐貫通強度の基準値は
4.5mであり,プンメル値は8であった。
実施例3 イオン交換水11.2,メチルセルロース36.8g,メタク
リル酸グリシジル24.5g,ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート24.5g,炭酸水素ナトリウム6.1
g,塩化ビニルモノマー5kgおよびエチレン1kgを用い
たこと以外は,実施例1と同様の条件下にて50℃で8.5
時間重合した結果,エチレン7.4重量%,メタクリル酸
グリシジル2.5重量%で平均重合度が910の生成物を得
た。生成物を実施例1と同様にして厚さ400μmのシー
トに成形した後,透明で気泡のない安全合わせガラスを
得た。この安全合わせガラスの耐貫通強度の基準値は4.
5μmであり,プンメル値は8であった。
リル酸グリシジル24.5g,ジ−2−エチルヘキシルパー
オキシジカーボネート24.5g,炭酸水素ナトリウム6.1
g,塩化ビニルモノマー5kgおよびエチレン1kgを用い
たこと以外は,実施例1と同様の条件下にて50℃で8.5
時間重合した結果,エチレン7.4重量%,メタクリル酸
グリシジル2.5重量%で平均重合度が910の生成物を得
た。生成物を実施例1と同様にして厚さ400μmのシー
トに成形した後,透明で気泡のない安全合わせガラスを
得た。この安全合わせガラスの耐貫通強度の基準値は4.
5μmであり,プンメル値は8であった。
実施例4 容量160のステンレス製オートクレーブにイオン交換
水76.5,メチルセルロース214g,メタクリル酸グリ
シジル850g,ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカ
ーボネート113g,炭酸水素ナトリウム43g,塩化ビニ
ルモノマー37kgおよびエチレン5.5kgを用いたこと以外
は,実施例1と同様の条件下にて60℃で8.5時間重合し
た結果,エチレン4.6重量%,メタクリル酸グリシジル
2.5重量%で平均重合度が900の生成物を得た。この生成
物を実施例2と同様にして厚さ400μmのシートに成形
した後,透明で気泡のない安全合わせガラスを得た。こ
の安全合わせガラスの耐貫通強度の基準値は4.2μmで
あり,プンメル値は7.5であった。
水76.5,メチルセルロース214g,メタクリル酸グリ
シジル850g,ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカ
ーボネート113g,炭酸水素ナトリウム43g,塩化ビニ
ルモノマー37kgおよびエチレン5.5kgを用いたこと以外
は,実施例1と同様の条件下にて60℃で8.5時間重合し
た結果,エチレン4.6重量%,メタクリル酸グリシジル
2.5重量%で平均重合度が900の生成物を得た。この生成
物を実施例2と同様にして厚さ400μmのシートに成形
した後,透明で気泡のない安全合わせガラスを得た。こ
の安全合わせガラスの耐貫通強度の基準値は4.2μmで
あり,プンメル値は7.5であった。
比較例1 実施例1で得られた重合生成物100重量部に対し,フタ
ル酸ジ−2−エチルヘキシル(可塑剤)40重量部および
ジブチル錫メルカプト3重量部を配合したこと以外は,
実施例1と同様にして,安全合わせガラスを得た。この
安全合わせガラスは内部に気泡を含んでいた。安全合わ
せガラスの耐貫通強度の基準値は1.5mであり,プンメ
ル値は2であった。
ル酸ジ−2−エチルヘキシル(可塑剤)40重量部および
ジブチル錫メルカプト3重量部を配合したこと以外は,
実施例1と同様にして,安全合わせガラスを得た。この
安全合わせガラスは内部に気泡を含んでいた。安全合わ
せガラスの耐貫通強度の基準値は1.5mであり,プンメ
ル値は2であった。
比較例2 予備プレス時の加熱温度を80℃としたこと以外は,比較
例1と同様にして,安全合わせガラスを得た。この安全
合わせガラスの耐貫通強度の基準値は4.5mであり,プ
ンメル値は8であった。しかし、安全合わせガラスの内
部には気泡が含まれていた。
例1と同様にして,安全合わせガラスを得た。この安全
合わせガラスの耐貫通強度の基準値は4.5mであり,プ
ンメル値は8であった。しかし、安全合わせガラスの内
部には気泡が含まれていた。
(発明の効果) 本発明の安全合わせガラス用中間膜組成物は,このよう
に,耐貫通強度に優れかつ接着力が高い。しかも,この
中間膜組成物を用いて安全合わせガラスを作製する場
合,予備プレス時における加熱温度の範囲が広く,その
ために,接着作業が容易となる。加熱温度の調節不備か
ら,安全合わせガラスに気泡が発生するおそれもほとん
どない。従って,本発明の中間膜組成物は,安全合わせ
ガラスに有効に利用されうる。
に,耐貫通強度に優れかつ接着力が高い。しかも,この
中間膜組成物を用いて安全合わせガラスを作製する場
合,予備プレス時における加熱温度の範囲が広く,その
ために,接着作業が容易となる。加熱温度の調節不備か
ら,安全合わせガラスに気泡が発生するおそれもほとん
どない。従って,本発明の中間膜組成物は,安全合わせ
ガラスに有効に利用されうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 173/00 JGJ 9167−4J
Claims (8)
- 【請求項1】(1)エチレン系炭化水素,脂肪酸ビニル,
アクリル酸エステルおよびビニルエーテルのうちの少な
くとも一種のモノマーと,塩化ビニルと,メタクリル酸
グリシジルと,を共重合させて得られる熱可塑性樹脂;
および (2)エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共重合体を含有
する安全合わせガラス用中間膜組成物。 - 【請求項2】前記熱可塑性樹脂中に,エチレン系炭化水
素,脂肪酸ビニル,アクリル酸エステルおよびビニルエ
ーテルのうちの少なくとも一種のモノマー単位を0.5〜1
0重量%の範囲で含有する特許請求の範囲第1項に記載
の安全合わせガラス用中間膜組成物。 - 【請求項3】前記熱可塑性樹脂中に,メタクリル酸グリ
シジルを1〜10重量%の範囲で含有する特許請求の範囲
第1項に記載の安全合わせガラス用中間膜組成物。 - 【請求項4】前記エチレン系炭化水素が,エチレン,プ
ロピレンおよびイソブチレンのうちの少なくとも一種で
ある特許請求の範囲第1項に記載の安全合わせガラス用
中間膜組成物。 - 【請求項5】前記脂肪酸ビニルが,酢酸ビニル,カプロ
ン酸ビニル,ペラルゴン酸ビニル,ラウリン酸ビニル,
ミリスチン酸ビニルおよびパルミチン酸ビニルのうちの
少なくとも一種である特許請求の範囲第1項に記載の安
全合わせガラス用中間膜組成物。 - 【請求項6】前記アクリル酸エステルが,アクリル酸メ
チル,アクリル酸エチル,アクリル酸2−エチルヘキシ
ルおよびアクリル酸2−ヒドロキシエチルのうちの少な
くとも一種である特許請求の範囲第1項に記載の安全合
わせガラス用中間膜組成物。 - 【請求項7】前記ビニルエーテルが,メチルビニルエー
テル,エチルビニルエーテル,イソブチルビニルエーテ
ル,n−ブチルビニルエーテルおよびセチルビニルエー
テルのうちの少なくとも一種である特許請求の範囲第1
項に記載の安全合わせガラス用中間膜組成物。 - 【請求項8】前記エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素共
重合体の含有量が30〜70重量%の範囲である特許請求の
範囲第1項に記載の安全合わせガラス用中間膜組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60242139A JPH0639339B2 (ja) | 1985-10-28 | 1985-10-28 | 安全合わせガラス用中間膜組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60242139A JPH0639339B2 (ja) | 1985-10-28 | 1985-10-28 | 安全合わせガラス用中間膜組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62100463A JPS62100463A (ja) | 1987-05-09 |
JPH0639339B2 true JPH0639339B2 (ja) | 1994-05-25 |
Family
ID=17084890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60242139A Expired - Lifetime JPH0639339B2 (ja) | 1985-10-28 | 1985-10-28 | 安全合わせガラス用中間膜組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0639339B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2053717T3 (es) * | 1987-12-21 | 1994-08-01 | Shell Int Research | Composicion polimera de policetona. |
CN104768894B (zh) | 2012-10-31 | 2018-01-16 | 积水化学工业株式会社 | 夹层玻璃用中间膜及夹层玻璃 |
JP6733740B2 (ja) | 2016-10-31 | 2020-08-05 | 日立化成株式会社 | 中間膜用樹脂組成物、中間膜用フィルム材及び合わせガラスの製造方法 |
-
1985
- 1985-10-28 JP JP60242139A patent/JPH0639339B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62100463A (ja) | 1987-05-09 |
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