JPH0639274Y2

JPH0639274Y2 - クラッカー起爆ゲーム玩具

Info

Publication number: JPH0639274Y2
Application number: JP10600788U
Authority: JP
Inventors: 徹平野
Original assignee: 株式会社トイボックス; 株式会社アテナ
Priority date: 1988-08-12
Filing date: 1988-08-12
Publication date: 1994-10-12
Anticipated expiration: 2003-08-12
Also published as: JPH0228995U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案はクラッカー起爆ゲーム玩具、詳しくは、クラッ
カーが起爆するまでの過程をゲームとして楽しむことの
できる玩具に関する。

〔従来の技術〕

クラッカーは円錘形状体の先端から導き出された紐を引
き抜くことにより起爆して爆音を生ずる玩具であって、
パーティーや余興の際の祝砲代わり等痛快かつ衝撃的な
爆音や、紙テープの乱舞によりその場の雰囲気を大いに
盛り上げる玩具として広く使用されている。

そして、クラッカーを鳴らすため、行為者は手にしたク
ラッカーの紐を自身の手を用いて引き抜くことにより起
爆させている。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記の如く、従来、クラッカーは、行為者が自らの積極
的意思に基いて紐を引き抜くことにより、その意思動作
に従って必然的にクラッカーが起爆するという条件を前
提としてその枠内で親しまれてきたものである。いわ
ば、行為者の起爆への積極的意思→紐を引き抜く動作→
クラッカーの起爆・爆音という図式を前提としたもので
あった。

本考案のクラッカー起爆玩具は、上記図式にとらわれ
ず、クラッカー本来の痛快な爆音等に加えて新たにクラ
ッカーの起爆までの過程をゲームとして楽しむことので
きる玩具を提供することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

すなわち、本考案に係るクラッカー起爆ゲーム玩具は、クラッカー本体装填部（1a）を備えた本体（１）に対し
て回転可能に嵌装された内筒部（２）を有してなり、該内筒部（２）には、本体（１）に対してばね（６）に
よる蓄圧状態を維持可能な係止機構とクラッカー紐繋止
部（5c）とを備えた発条筒（５）を嵌装し、内筒部（２）の本体に対する回転時の所定点において前
記係止機構を解除して発条筒の蓄圧状態を解消する係止
解除機構を設けて前記ばね（６）の復元力によりクラッ
カー紐を引き抜いて起爆せしめるようにしてなるもので
ある。

〔作用〕

まず、内筒部（２）に設けられた発条筒（５）が本体に
対してばね（６）によって蓄圧状態を維持する状態にな
るよう発条筒（５）は係止機構によって係止される（第
１図）。この状態において、本体のクラッカー本体装填
部（1a）にクラッカー（15）が装填され、クラッカー紐
（16）は副内筒部のクラッカー繋止部（5c）に紐がぴん
と張られた状態で繋止される（第３図）。

次いで、かかる状態から内筒部（２）を本体（１）に対
して徐々に回転させていくと、回転時の所定点において
係止解除機構が作動して、前記発条筒（５）の本体に対
する係止が解除されると共に蓄圧状態も解消され、ばね
（６）の復元力によって発条筒（５）は本体から離脱す
る方向に動く（第２図）ので、発条筒（５）の繋止され
たクラッカー紐（16）は引っ張られ、クラッカー本体よ
り引き抜かれてクラッカー（15）は起爆する（第４
図）。

〔実施例〕

以下、本考案の好適な実施例を図面に基いて説明する。

第１図は本考案に係るクラッカー起爆玩具の、発条筒が
ばねによる蓄圧状態を維持して係止された状態を示す断
面図、第２図は発条筒の係止が解除されて弾性体による
蓄圧状態が解消された状態を示す断面図である。

円筒状に形成された本体１内には円錘形状のクラッカー
本体装填部1aが設けられており、その中心部にはクラッ
カー紐通し用の孔1bが形成されている。

中心部の穿孔された内筒部２は２個の係止片2aによって
内筒部台３に一体的に嵌着されており、内筒部台３は本
体１に回転可能に嵌装されている。また内筒部台３は、
中心部にクラッカー紐通し用の孔を有し、本体１に固着
されるリング４により本体からの離脱が防止されてい
る。

発条筒５は内筒部２と摺動可能なように嵌装されてお
り、内筒部２の内周側の高さ方向に形成された２ヶ所の
凹溝2bに発条筒の係止片5aが係合し、内筒部２及び内筒
部台３と共に回転するようになっている。そして、発条
筒５内にはばね（本実施例ではコイルばねを用いてい
る）６が挿入されており、発条筒５の内周壁面にばね６
による蓄圧状態を維持するための係止片5bが形成されて
おり、該係止片5bは内筒部台３に設置された係止カム７
により係止される。またクラッカー紐16は第３図に示す
ように発条筒５の中心部の孔を通って発条筒５の外壁底
面に設けられたクラッカー紐繋止部5cに繋止される。

第５図は内筒部台３付近の斜視図を示すものである。す
なわち、係止カム７は中心部孔を挾んで平行に対置さ
れ、軸８を支点として矢印方向に可動する。係止カム７
の下端は板ばね９が一体に成形されており、内筒部台３
に挿入され、係止カム７の矢印方向への動きを抑制する
作用を奏する。２個の係止解除カム10は軸11を支点とし
て回動可能に軸着され、係止カム７に接しており、中心
部の引き金12と一体に作動する。該引き金12の一端は内
筒部台３を貫通して本体１内に突出している。

しかして、第１図の状態において第３図のようにクラッ
カー15をセットして内筒部２を回転させると内筒部台３
も一体的に回転していき、係止解除カム10の引き金12は
ついに本体１に設けられた引き金作動用突起13に接触す
る。この接触時点において引き金12が作動して第２図に
示すような状態となって係止カム７と係止片5bとの係止
は解除されて発条筒５はばね６の復元力によって本体１
と離脱する方向へ動くので、第４図に示す如くクラッカ
ー紐16はクラッカー15から引き抜かれクラッカーは起爆
する。

なお、内筒部台３の外周面にはつめ3aが設けられてお
り、該つめ3aは本体１の内周面の複数箇所（本実施例で
は12箇所）に該つめに嵌合する形状で等間隔に形成され
た凹溝に嵌合していわゆるラチェット式のクリックスト
ップを構成し、内筒部２を段階的（間欠的）に回転さ
せ、また、回転方向を定める働きを有する。

また、ダイヤルキャップ14はその内周側に係合片14aが
形成されており、該係合片14aは内筒部２の周端部に形
成された複数の凹溝2cに係合するようになっているの
で、通常はクラッカーを装填後、第３図、第４図の如く
ダイヤルキャップ14をかぶせて（内筒部と嵌合させて）
該ダイヤルキャップ14を回転させることにより内筒部の
回転が行われる。

なお、係止・係止解除機構は、内筒部の回転により係止
解除可能なものであればよいのであって、本実施例に限
定されるものではなく、必要に応じ適宜設計変更等なし
得るのはもちろんである。

〔考案の効果〕本考案によれば、クラッカーを起爆させて鳴らすまでの
過程をゲームとして楽しむことができる（例えば数人の
人間が参加して順番に内筒を少しづつ回し、クラッカー
を起爆させてしまうと負けとなる等）ので、クラッカー
本来の痛快性に加えて新たにスリル、意外性、驚き等の
余興的効果がもたらされるため、従来の単なるクラッカ
ー遊びでは味わえぬゲーム性を有する玩具としてその効
果は極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の、ばねにより蓄圧された係止
状態を示す断面図、第２図は係止解除された状態を示す
断面図、第３図はクラッカーをセットしダイヤルキャッ
プ14をかぶせた状態を示す断面図、第４図はクラッカー
紐が引き抜かれ起爆した状態を示す断面図、第５図は内
筒部台３付近の斜視図である。１……本体、1a……クラッカー本体装填部２……内筒部、３……内筒部台５……発条筒、5b……係止片 5c……クラッカー紐係止部、６……ばね７……係止カム、10……係止解除カム 12……引き金、13……引き金作動用突起 15……クラッカー、16……クラッカー紐

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】クラッカー本体装填部（1a）を備えた本体
（１）に対して回転可能に嵌装された内筒部（２）を有
してなり、該内筒部（２）には、本体（１）に対してばね（６）に
よる蓄圧状態を維持可能な係止機構とクラッカー紐繋止
部（5c）とを備えた発条筒（５）を嵌装し、内筒部（２）の本体に対する回転時の所定点において前
記係止機構を解除して発条筒の蓄圧状態を解消する係止
解除機構を設けて前記ばね（６）の復元力によりクラッ
カー紐を引き抜き起爆せしめるようにしてなるクラッカ
ー起爆ゲーム玩具。