JPH0639252B2 - 車輪スリツプ制御装置 - Google Patents

車輪スリツプ制御装置

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JPH0639252B2
JPH0639252B2 JP59205265A JP20526584A JPH0639252B2 JP H0639252 B2 JPH0639252 B2 JP H0639252B2 JP 59205265 A JP59205265 A JP 59205265A JP 20526584 A JP20526584 A JP 20526584A JP H0639252 B2 JPH0639252 B2 JP H0639252B2
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hydraulic
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公万 石川
昭 白井
高弘 野上
和正 中村
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    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
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    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/175Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel spin during vehicle acceleration, e.g. for traction control
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
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    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/176Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS
    • B60T8/1761Brake regulation specially adapted to prevent excessive wheel slip during vehicle deceleration, e.g. ABS responsive to wheel or brake dynamics, e.g. wheel slip, wheel acceleration or rate of change of brake fluid pressure
    • B60T8/17616Microprocessor-based systems

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は車両の制動時のみならず加速時においても駆動
輪のタイヤと路面との摩擦力を制御する車輪スリップ制
御装置に関し、特に駆動輪の回転を内燃機関の出力によ
って制御する車輪スリップ制御装置に関するものであ
る。
[従来技術] 従来より、車両制動時に車輪ロックを生ずることなく最
適な制動力が得られるよう車輪の回転を制御する、いわ
ゆるアンチスキッド装置が知られている。そしてこの種
の装置にあっては、車両制動時における車輪の回転速度
(以下、車輪速度という)を車両の走行速度(以下、車
体速度という)に対し少し低めに制御することによっ
て、車輪のタイヤと路面との摩擦力が最大となるよう制
御している。つまり第2図に示す如く、車体速度Vsと
車輪速度Vとから次式 S=[Vs−V)/Vs]×100 によって求められるスリップ率Sが10%付近になる
と、タイヤと路面との摩擦力Mが最大となり、又車体の
横すべりに対する抗力であるサイドフォースFも適度な
値になるといった理由から、スリップ率Sが10%付近
になるよう車輪速度Vを次式 V=(1−α)Vs−β 但し、α:定数(例えば0.03) β:定数(例えば4[km]) で以て算出される速度に制御しているのである。
[発明が解決しようとする問題点] このように、従来では車両制動時におけるスリップ制御
については種々考えられ、運転者が急ブレーキをかけた
場合であっても車体が横すべりすることなく最短距離で
停止できるように安全対策がなされているのであるが、
車両加速時のスリップ制御であるトラクションコントロ
ールについては、単に車輪が加速スリップを生じた際に
エンジン出力を抑えるといった程度のことしか考えられ
ておらず、車両の加速性をより最適に制御するといった
ことは余り考えられていなかった。
更に、従来のトラクションコントロールは、点火時期制
御や空燃比制御を行なって内燃機関の出力制御をしてい
るので内燃機関の運転状態が急変して振動を生じたり排
気エミッションが悪化するといった問題がある。また、
点火時期制御や空燃比制御を行なってからエンジントル
クが低下するまでに時間を要し制御の応答性にも問題が
あった。
そこで、加速スリップ発生時に駆動輪にブレーキによる
制動力を加え、車輪速度の増加を直接抑制する装置も考
えられている。この種の装置では、駆動輪に直接制動力
を加えるので、制御の応答性がきわめて良好である。ま
た、内燃機関の出力を変化させないので、振動が生じた
りエミッションが悪化したりすることもない。
ここで、車両の加速時にはブレーキペダルが操作されな
いので、この種の装置では油圧ポンプなどによってホイ
ールシリンダに油圧を入力している。また、このときマ
スタシリンダからホイールシリンダに至る油圧経路を遮
断して、上記油圧がホイールシリンダのみに効率的に入
力されるようにしている。
このため、トラクションコントロール中に運転者が危険
を感じてブレーキを操作した場合、車両に制動力が加わ
るまでの時間が、次のように長くなることがあった。す
なわち、この種の装置では、トラクションコントロール
中にブレーキが操作されると、トラクションコントロー
ルの制御ルーチンを一旦終了した後、上記油圧経路を接
続している。このため、トラクションコントロールの制
御ルーチンが終了するまでの間、マスタシリンダが出力
する油圧はホイールシリンダに入力されず、この結果、
車両に制動力が加わるまでの時間が長くなるのである。
そこで、本発明は、トラクションコントロール中にブレ
ーキが操作された場合にも、即座に車両に制動力を加え
ることのできる車輪スリップ制御装置を提供することを
目的としてなされた。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達するためになされた本発明は、第1図に例
示するように、 少なくとも駆動輪を含む車輪のスリップ状態を検出する
スリップ状態検出手段と、 該スリップ状態検出手段が車両加速時の車輪スリップ状
態を検出したとき所定値以下の油圧を出力するトラクシ
ョンコントロール手段と、 運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダが出力す
る油圧、または上記トラクションコントロール手段が出
力する油圧の内、圧力の高い方を上記駆動輪のホイール
シリンダに入力する切換弁と、 を設けたことを特徴とする車輪スリップ制御装置を要旨
としている。
[作用] このように構成された本発明では、スリップ状態検出手
段が車両加速時の車輪スリップ状態を検出したとき、ト
ラクシヨンコントロール手段は所定値以下の油圧を出力
する。このときブレーキが操作されていなければ、トラ
クションコントロール手段が出力する油圧はマスタシリ
ンダが出力する油圧より高くなる。すると、切換弁はこ
の油圧をホイールシリンダに入力し、トラクションコン
トロールを実行する。
また、運転者によりブレーキが操作され、マスタシリン
ダが出力する油圧が上記所定値を超えると、この油圧は
トラクシヨンコントロール手段が出力する油圧よりも高
くなる。すると、切換弁はこの油圧をホイールシリンダ
に入力し、車両に制動力を加える。このため、トラクシ
ョンコントロール中にブレーキが操作されても即座に車
両に制動力が加わる。
以下、本発明をより具体的に説明するために実施例を挙
げて詳述する。
[実施例] 第3図は本発明の実施例である車輪スリップ制御装置が
搭載される車両の制動油圧系及びその制御系の概略図で
ある。
図において、1は従来のアンチスキッド装置の油圧系
を、3はトラクシヨンコントロールのための新たに配設
した油圧系を表わしている。即ち、フットブレーキ5を
踏み込むことにより、タンデム型のマスタ・シリンダ7
を操作すると、車両の前輪左右(FL、FR)及び後輪
左右(RL、RR)に油圧に応じた制動力を生じるので
あるが、その油圧系統に、該系統の油圧を適宜変更する
アンチスキツド装置の油圧系1が配設されるのである。
図は簡略化のために後輪の油圧路のみを詳細に示してい
る。
このようにして制動力が与えられている前・後輪の回転
速度は、車両速度センサ8A及び車輪速度セサ8Bによ
り検出され、電子制御装置9へ伝送される。車両速度セ
ンサ8Aとは前輪の左・右、FLとFRとの回転速度の
平均を演算し、車両の走行速度とみなされる信号を、車
輪速度センサ8Bは駆動輪のみの回転速度信号を出力す
る。
次に、各装置の内部の詳細につき説明する。
まず、アンチスキッド装置の油圧系1は、油圧ポンプ1
1により圧送される油を貯蔵するアキュムレータ12を
油圧源として3位置ソレノイド弁13によって油の流れ
の切換が行なわれるカットバルブ14、前記油圧源の故
障時等に制動油圧系統の作動を確保するためのバイパス
バルブ15、余分な油を一時貯めるリザーバ16、及び
油圧源の油圧を検出し、所定の油圧となると出力を生じ
る油圧スイッチ17とから構成される。
図はアンチスキッドが作動していない状態の油圧系を表
わしている。ポンプ11により高圧に維持されるアキュ
ムレータ12の油圧によりバイパスバルブ15のピスト
ンは常に上方へ押し上げられており後述する圧力切換弁
31からの油はバイパスバルブ15へは侵入せず全てカ
ットバルブ14側へ流入する。このとき、カットバルブ
14のピストンも同様に3位置弁13がAポートで接続
されているため上方へ押し上げられている。この上方へ
押し上げるアキュムレータ12の圧力は、このアンチス
キッドが作動していない状態では圧力切換弁31の圧力
に比べて高く、従って圧力切換弁31からカットバルブ
14へ流入した油は、カットバルブ14の上方の室から
バイパス路18を経てバイパスバルブ15の上方の室を
通り駆動輪RR、RLに制動力を与えるのである。
即ち、バイパスバルブ15とはアキュムレータ12から
の油圧が正常である限りは単にその上方の室を介して制
動力を駆動輪にまで伝えるバイパス油圧路としてのみ作
動し、カットバルブ14とは3位置弁13がAポートを
接続しているときにはその上方の室の容積を最小不変と
して制動油圧を圧力切換弁31の圧力によってのみ制御
可能とするのである。
何らかの信号により圧力切換弁31から駆動輪に伝えら
る油圧を減少させその制動力を弱める必要があると判断
すると、電子制御装置9は3位置弁13駆動してCポー
トを油圧系に接続する。すると、カットバルブ14のピ
ストンの下方室の圧力はリザーバ16の低圧と等しくな
るため、圧力切換弁31の圧力によりそのピストンは押
し下げられて駆動輪RR、RLに制動力を与えていたカ
ットバルブ14の上方室の油の容積が増して油圧が低下
するため制動力が低下する。そして、適当な制動力が得
られる位置までカットバルブ14のピストンを下降させ
た後に3位置弁13のBポートを油圧系に接続すれば、
カットバルブ14のピストンの移動が終了し、制動力を
与える該バルブの上方室圧力は一定となるのである。
また、何らかの原因によりアンチスキッド装置の油圧系
が異常を生じ、アキュムレータ12の圧力が低下したと
きには、バイパスバルブ15のピストンが下降してバル
ブ本体を上方室と下方室とにピストン上部の球状の弁が
分離するとともに、カットバルブ14も同様にピストン
の下降により上、下2つの室に分離される。すると、圧
力切換弁31の圧力は直接バイパスバルブ15の上方の
室へ導かれて駆動輪RR、RLに制動力を与えるような
新たな油圧系が形成され、少なくとも運転者の意思によ
る制動操作が確保されるように作動する。
次にトラクションコントロールのため新たに配設された
油圧系3について説明する。まず従来のアンチスキッド
装置の油圧系はフットブレーキのマスタ・シリンダ7か
らの油圧を直接カットバルブ14及びバイパスバルブ1
5に導入していたのであるがここに圧力切換弁31を新
たに設け、該圧力切換弁31を介して油圧を両バルブに
導入している。この圧力切換弁31とは2入力1出力形
式の弁体で、2入力のうち圧力の高い方を選択して出力
する。そして、その入力の一方にフットブレーキ5のマ
スタ・シリンダ7が接続され、他方にはもう一つのシリ
ンダ32が接続されている。このシリンダ32を作動さ
せる動力源となるものが前述のアキュムレータ12であ
り、電子制御装置9により制御される2位置弁33によ
りアキュムレータ12とシリンダ32との連絡が断続さ
れる。
電子制御装置9は上記した制動油圧系の状態を検出し、
該検出に基づいた制御出力を発生するものである。制動
油圧系の検出情報としては車両速度センサ8A、車輪速
度センサ8B及び油圧スイッチ17の出力信号の3種を
取り込み、これらの検出結果に応じて油圧系内のポンプ
11、3位置弁13及び2位置弁33を制御するのであ
る。図は一例として電子制御装置9をマイクロコンピュ
ータを中心とするディジタル回路で構成したブロック図
を表わしており、9A−1は演算を実行するCPU、9
A−2は制御プログラムや各種定数を記憶するROM、
9A−4は油圧系の各油圧弁やポンプ11を作動する制
御信号を出力し、かつ油圧スイッチ17からの信号を整
形入力する入出力ポート、9A−5は2つの速度センサ
からの信号を入力する入力ポート、9A−6は情報の通
路となるバスラインである。
以上のように構成される本実施例の車輪スリップ制御装
置は、第4図に示すフローチャートに従って作動する。
このフローチャート、車輪スリップ制御ルーチンは予め
ROM9A−2内に格納されており、所定時間毎に繰り
返し実行され車輪のスリップを制御するものである。
まず、本ルーチンの処理にCPU9A−1が移るとステ
ップ100が実行され油圧系の圧力が正常であるか否か
が判断される。前述のようにアンチスキッド装置のアキ
ュムレータ12の圧力は油圧スイッチ17によって検出
され、圧力が低下すると該スイッチ17の出力がされな
くなる。そこで、油圧スイッチ17の出力を監視し、出
力がされていなければステップ110を一旦実行してポ
ンプ11を作動させアキュムレータ12の圧力を油圧ス
イッチ17の出力が再度発生するまで昇圧する。また、
油圧スイッチ17の出力があり、油圧が正常であると判
断するとステップ110の処理を実行する必要はなく直
接次のステップ120へ移る。
ステップ120では、現在車両が加減速いずれの状態で
走行をしているかを判断する。車両速度センサ8Aから
のパルス信号の周波数から加速度を演算し、該演算結果
が「0」を越えているか否かの判断を行なうものであ
る。そして「0」以上、即ち加速中であると判断すれば
ステップ130へ進み以下のトラクションコントロール
を実行し、「0」未満の減速中であると判断したときに
はステップ140を実行して後述するトラクションコン
トロールで使用するカウンタCをリセットして本ルーチ
ンを終え、図示しない従来のアンチスキッド制御のため
のルーチンが実行されるのである。
ステップ130では、トラクションコントロールを実行
する第1の判断として駆動輪回転速度の上限値よりも速
いスピードで駆動輪が回転しているか否かの判断が行な
われる。ここで上限値とは第5図(A)に示す線Vhで
表わされる速度のことで、車両速度センサ8Aの検出結
果Vcから演算される駆動輪に最大の摩擦力が作用する
回転速度、即ち、スリップ率にして−10%程度となる
駆動輪の回転速度範囲の上限値である。図中のVlは該
範囲の下限値を示している。本ステップでで駆動輪の回
転速度である車輪速度センサ8Bの検出結果VrがVr
≧Vhであると判定するとステップ150が実行され、
カウンタCを所定の正の整数にセットし、続くステップ
160の処理により2位置弁33を圧力切換弁31にア
キュムレータ12の圧力を伝える加圧側への切換制御が
実行される。この切換制御によりカットバルブ14に制
動圧力が加わり、駆動輪RR、RLには制動力が作用す
る。
次にステップ170が実行され、駆動輪RLの回転速度
Vr及び加速度αrともに上限値を越えているか否かの
判断が行なわれる。ここで加速度の上、下限値とは、第
5図(B)に示すように一定の値αh、αlを示すもの
で、車両の重量や駆動輪への荷重等から推定される、駆
動輪が路面との間に大きな摩擦力を維持しつつ取り得る
加速度の上、下限値を表わしている。従って、このステ
ップ170の条件が満足されているときとは、駆動輪の
回転が大きなスリップ状態にあることを示すものであ
り、ステップ180の処理により圧力切換弁31からの
カットバルブ14への加圧が全て制動力として作用する
3位置弁の切換制御、即ち、Aポートへの切換が実行さ
れるのである。
ステップ170にて、その条件が成立していないと判断
されたときにはステップ190にて速度及び加速度の下
限値Vl、αlより現実の駆動輪の回転速度Vr、加速
度αrが大きいか否かの判断がされ、大きい判断された
ときには現在の駆動輪への制動力の大きさは適度なもの
であるとして3位置弁13をBポートに切換えてカット
バルブ14の制動力を伝える上方室の容積を一定に保持
する(ステップ200)。逆に本ステップにて速度又は
加速度のいずれか一方、あるいは両方ともがその下限値
を下回る程に低下していると判断されると、駆動輪には
必要以上の大きさの制動力が与えられていると判断さ
れ、3位置弁13のCポートを油圧系に接続し、カット
バルブ14の上方室の容積を増し、駆動輪への制動力を
小さなものに変更するものである(ステップ210)。
一方、ステップ130で条件が成立していないと判断さ
れたときに実行されるステップ220〜ステップ250
の処理は、2位置弁33の制御に遅れ時間を設定するた
めのものである。上述したごとく、ステップ130で条
件成立と判断したときには通常アキュムレータ12の圧
力を圧力切換弁31と伝えることなく圧力遮断側にある
2位置弁33が駆動され、アキュムレータ12の圧力に
よって制動が掛けらる。そして、その後は駆動輪の回転
速度Vr、加速度αrの変化に対応した細かい制動力制
御のため3位置弁13を適宜駆動して最適の駆動力が得
られるべくトラクションコントロールが実行されるので
あるが、所定時間経過後に本ルーチンが再び処理された
ときステップ130にて駆動輪の回転速度Vrが上限値
Vh以上でないと判断され即座に2位置弁33を圧力遮
断側に切えるとそれまで駆動輪に作用していた制動力が
全てなくなることになり、車両にその制御による振動が
生じる可能性がある。
そこで、ステップ130の条件が成立しなくなっても所
定の期間だけは2位置弁33を制動力の発生する圧力伝
達側にしておき、駆動輪の制動力は3位置弁13によっ
て制御するものである。従って、ステップ130にて条
件不成立と判断されるとまずステップ220が実行され
前述のステップ150でセットされたカウンタCの内容
が「0」より大であるか否かを判定し、C>Oであれば
ステップ230にてCをデクリメントし、続くステップ
240で新たなCの内容が「0」でなけば再び前述のス
テップ160以下の処理を実行する。もしC=Oであれ
ば、所定の期間2位置弁33を圧力伝達側へ維持したと
してステップ250へ進み初めて2位置弁33を圧力遮
断側へ切換え、ステップ180以後の制御が行なわる。
そして、Cが一旦「0」になるとそれ以後はステップ2
20の判断により再びCをデクリメントすることなくス
テップ180の処理が実行される。
以上、本ステップの制御で実行される2位置弁33及び
3位置弁13の制御を第5図(C)、(D)に示してい
る。図示のごとく、2位置弁33は一旦作動すると、そ
の遅れ時間Tdのために車両が安定した加速状態となる
までは圧力伝達を行い制動力の発生を実行し、かつ3位
置弁13がその間に3つのポートを適宜切換えてその制
動力を調整してトラクションコントロールを実行するの
である。
本実施例は、以上のごとく単にトラクションコントロー
ルのために油圧制御装置3を増設しただけで、第5図
(A)に示すように車両の加速時のトラクシヨンコント
ロールを達成できる車輪スリップ制御装置を構成できる
優れた構成例を示している。
即ち、従来より車両に搭載しているアンチスキッド装置
の油圧系を利用し、新たに増設した油圧系で一定の制動
力を駆動輪に与えると、その後はアンチスキッド装置と
同一の制御でその制動力を加減するのである。しかも、
アンチスキッド装置と同一の電子制御装置9を使用して
も、車両の加速時には第4図に示したスリップ制御ルー
チンを、また減速時には図示しない公知のアンチスキッ
ドのためのスリップ制御ルーチンを実行するため、同一
の電子制御装置の共有が図れ、稼動率の高い制御系を構
成できるのである。更に、従来よりアンチスキッド装置
の油圧制御は細かい圧力制御までも可能に設計されてい
るためきめ細かなトラクションコントロールが簡単に達
成できるのである。
また、アンチスキッド制御の油圧系を利用しているの
で、内燃機関周辺の構造が複雑化することもなく、延い
ては、車両の生産コストや車両重量が増加することも抑
制できる。
更に、本実施例では、アキュムレータ12からの油圧経
路と、駆動輪RR,RLへの油圧経路とが、シリンダ3
2のピストンによって分離されている。このため、仮に
アキュムレータ12内に気泡が混入したとしても、その
気泡が駆動輪RR,RLまで達することはない。
従って、アキュムレータ12内に気泡が混入することに
因る疑似的なベーパロッック現象の発生を未然に防止す
ることができる。
更にまた、本実施例では、アキュムレータ12が出力す
る油圧は油圧スイッチ17が出力を発生する所定値に保
持されており、一方、圧力切換弁31は、マスタ・シリ
ンダ7またはアキュムレータ12が出力する油圧の内、
圧力の高い方を駆動輪RR、RLに入力する。このた
め、トラクションコントロール中にフットブレーキ5が
踏み込まれても、その踏込力が十分強くマスタ・シリン
ダ7が出力する油圧が上記所定値を上回れば、即座にそ
の油圧がホイールシリンダに入力される。従って、即座
に車両に制動力を加えて、安全に停止することができ
る。
また、本実施例において、圧力切換弁31として、圧力
の高い方を機械的要素によって判別する周知の切換弁を
使用した場合、更に、次の効果が得られる。この場合、
圧力切換弁31の動作に電子回路が関与しないので、ノ
イズなどによる誤動作の恐れがない、従って、より確実
に車両に制動力を加えることができる。
なお、本実施例において、車両速度センサ8A,車輪速
度センサ8B,および電子制御装置9がスリップ状態検
出手段に、ポンプ11,アキュムレータ12,2位置弁
33および電子制御装置9がトラクションコントロール
手段に、それぞれ相当する。
また、本実施例では上述の優れた効果を簡単に奏するよ
うに、制動力の制御は全てアンチスキッド装置の3位置
弁133を共有して実行するものとしたが、2位置弁3
3を3位置弁に換え、該3位置弁を制御して圧力切換弁
31に与える制動油圧そのものを加減する方法としても
よい。このときの3位置弁の制御も第4図とほぼ同一の
ルーチンを実行するものでよく、駆動輪の回転速度、加
速度がともに上限値を上回るものであるときはアキュム
レータ12の圧力を圧力切換弁31へ伝え、下限値を下
回るときには該圧力を減少させ、それ以外のときは制動
力を一定とするように保持すればよいのである。
次に以上の実施例においては電子制御装置9をマイクロ
コンピュータを用いない電子回路により構成したものに
ついて説明する。このとき、ハードの構成は、第6図に
示す如き回路構成となる。
図において、9B−1及び9B−2は左・右の遊動輪速
度センサ8A−1及び8A−2より出力される、各遊動
輪の回転に応じたパルス信号の周波数を電圧信号に変換
するF/V変換器、9B−3はその変換された電圧信号
を加算して当該車両の走行速度に対応する電圧(以下、
車体速度電圧という)Bfを得るための加算器、9B−
4は車体速度電圧Bfを微分して当該車両の加速度に対
応する電圧(以下、車体加速度電圧という。)Bfを得
るための微分器、9B−5はその車体加速度電圧Bfと
アース電圧(OV)と比較し、車両が加速中であるか否
かを判断するための比較器である。
また9B−6は車輪速度センサ8Bより出力されるパル
ス信号の周波数を電圧信号に変換するF/V変換器、9
B−7はその電圧信号を、上記加算器9B−3にて得ら
れる車体速度電圧Bfと相対応する電圧に増幅し、駆動
輪速度Vrを表わす駆動輪速度電圧Brを得るための増
幅器、9B−8はその駆動輪速度電圧Brを微分して駆
動輪加速度電圧 を出力する微分器である。
更に9B−9及び9B−10は上記加算器9B−3より
出力される車両の走行速度に対応した車体速度電圧Bf
に、夫々所定電圧B及びBを加算して当該車両の加
速スリップの程度を判断するための基準電圧Bf及び
Bfを出力する加算器、9B−11及び9B−12は
加算器9B−9及び9B−10より出力された基準電圧
Bf及びBfを夫々上記増幅器9B−7より出力さ
れる駆動輪速度電圧Brと比較して、Bf≦Brある
いはBf≦Brの場合に夫々「High」レベルの電
圧信号Bfl又はBfhを出力する比較器、9B−13
及び9B−14は微分器9B−8より出力される駆動輪
加速度電圧 と所定電圧B及びBとを夫々比較し、 あるいは の場合に夫々「High」レベルの電圧信号Brl又は
Brhを出力する比較器である。
そして上記比較器9B−11及び9B−13より出力さ
れる電圧信号Bfl及びBrlはAND回路9B−15
に入力され、AND回路9B−15より出力される電圧
信号Blは次段のAND回路9B−30に入力され、該
AND回路9B−30より出力される信号Bl′は上記
3位置弁13をAポートあるいはCポートに切り替える
ための制御信号として増幅器9B−16を介してトラン
ジスタTrのベース電圧とされる。またAND回路9
B−17には上記比較器9B−12及び9B−14より
夫々出力される電圧信号Bfh及びBrhが入力される
と共に、油圧スイッチ17からの信号が否定回路9B−
18を介して入力され、このAND回路9B−17より
出力される電圧信号BhはAND回路9B−31に入力
され、該AND回路9B−31より出力された電圧信号
Bh′は上記3位置弁13をBポートに切り替えるため
の制御信号として増幅器9B−19を介してトランジス
タTrのベース電圧とされる。また、AND回路9B
−21の出力はAND回路9B−30、9B−31を経
て増幅器9B−19、9B−16へ入力される。従って
3位置弁13は通常はAポートへ制御されていることに
なる。
一方比較器9B−5より出力される当該車両が加速状態
であることを示す電圧信号や、比較器9B−12より遅
延回路9B−20を介して出力される電圧信号、あるい
は油圧スイッチ17から否定回路9B−18を介して出
力される電圧信号はAND回路9B−21に入力され、
このAND回路9B−21の出力端子は2位置弁33に
増幅器9B−22を介して駆動信号を出力すべく増幅器
9B−22に接続されている。
このような回路構成としても第5図に示すような2位置
弁33、3位置弁13の制御が実行できることは明らか
である。即ち、遅延回路9B−20が前述のステップ2
20〜ステップ240で処理するカウンタCの制御遅れ
を作り出すものに、また、増幅器9B−19で増幅する
信号がステップ180で処理する判断結果に、増幅器9
B−16のそれがステップ200の処理にそれぞれ対応
しているのである。このように、上述した各実施例の構
成要素は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜選択すれ
ばよい。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明の車輪スリップ制御装置で
は、トラクションコントロール手段は所定値以下の油圧
を出力し、切換弁は、マスタシリンダまたはトラクショ
ンコントロール手段が出力する油圧の内、圧力の高い方
を駆動輪のホイールシリンダに入力する。このため、ト
ラクシヨンコントロール中にブレーキが操作されても、
その操作力が十分強くマスタシリンダが出力する油圧が
上記所定値を上回れば、即座にその油圧がホイールシリ
ンダに入力される。従て、即座に車両に制動力を加え
て、安全に停止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的構成図、第2図は車輪特性図、
第3図は第1実施例の構成ブロック図、第4図はその制
御プログラムのフローチャート、第5図はその制御のタ
イミングチャート、第6図は第1実施例のマイクロコン
ピユータ部を電子回路で構成した図を示す。 5……フットブレーキ、7……マスタシリンダ 13……3位置弁、14……カットバルブ 15……バイパスバルブ 31……圧力切換弁、33……2位置弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野上 高弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 中村 和正 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大橋 薫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−16948(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも駆動輪を含む車輪のスリップ状
    態を検出するスリップ状態検出手段と、 該スリップ状態検出手段が車両加速時の車輪スリップ状
    態を検出したとき所定値以下の油圧を出力するトラクシ
    ヨンコントロール手段と、 運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダが出力す
    る油圧、または上記トラクションコントロール手段が出
    力する油圧の内、圧力の高い方を上記駆動輪のホイール
    シリンダに入力する切換弁と、 を設けたことを特徴とする車輪スリップ制御装置。
JP59205265A 1984-09-28 1984-09-28 車輪スリツプ制御装置 Expired - Lifetime JPH0639252B2 (ja)

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EP85111036A EP0176785B1 (en) 1984-09-28 1985-09-02 Wheel slip controlling system
US06/775,007 US4648663A (en) 1984-09-28 1985-09-11 Wheel slip controlling system

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DE3127301C2 (de) * 1981-07-10 1983-08-04 Daimler-Benz Ag, 7000 Stuttgart "Vortriebs-Regeleinrichtung für ein Fahrzeug, das auch mit einem Antiblockiersystem ausgerüstet ist.
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