JPH0639221A - バグフィルター用のガラスクロス - Google Patents
バグフィルター用のガラスクロスInfo
- Publication number
- JPH0639221A JPH0639221A JP16540592A JP16540592A JPH0639221A JP H0639221 A JPH0639221 A JP H0639221A JP 16540592 A JP16540592 A JP 16540592A JP 16540592 A JP16540592 A JP 16540592A JP H0639221 A JPH0639221 A JP H0639221A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- glass cloth
- bulky
- filament
- bag filter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
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Landscapes
- Filtering Materials (AREA)
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ダスト漏れが少なくて通気度が高く、強度が
高くて耐用年数が長いバグフィルター用のガラスクロス
を提供する。 【構成】 フィラメントが相互に絡み合った絡み部2
と、フィラメントの一部が解繊された解繊区間3とが、
ヤーンの線方向に沿って交互に形成され、各フィラメン
トは、ランダムに選ばれたある解繊区間でのみ解繊さ
れ、他の解繊区間では解繊されないことにより、結果的
に各フィラメントの全長が等しくなるようにされた構造
をなすバルキーヤーン1を用い、このバルキーヤーンと
フィラメントヤーンとを併用して織り込み、バグフィル
ター用のガラスクロスを得る。
高くて耐用年数が長いバグフィルター用のガラスクロス
を提供する。 【構成】 フィラメントが相互に絡み合った絡み部2
と、フィラメントの一部が解繊された解繊区間3とが、
ヤーンの線方向に沿って交互に形成され、各フィラメン
トは、ランダムに選ばれたある解繊区間でのみ解繊さ
れ、他の解繊区間では解繊されないことにより、結果的
に各フィラメントの全長が等しくなるようにされた構造
をなすバルキーヤーン1を用い、このバルキーヤーンと
フィラメントヤーンとを併用して織り込み、バグフィル
ター用のガラスクロスを得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵩高加工を施したバル
キーヤーンと、嵩高加工を施していないフィラメントヤ
ーンとで織られたバグフィルター用のガラスクロスに関
する。
キーヤーンと、嵩高加工を施していないフィラメントヤ
ーンとで織られたバグフィルター用のガラスクロスに関
する。
【0002】
【従来の技術】バグフィルターは、耐熱性のクロスを細
長い筒状に縫製したもので、各種工場から排出される比
較的高温の含塵ガスから、粉塵を除去あるいは回収する
濾材として用いられている。特に、ガラス繊維を用いた
バグフィルターは、耐熱性、耐久性及び集塵効果に優れ
ており、例えば、カーボンブラック工業におけるカーボ
ンブラックの捕集、セメント工業におけるキルン排ガ
ス、クリンカー、クーラー排ガスからの粉塵の回収・除
去、製鉄・製鋼工業における電気炉・転炉排ガスからの
粉塵の除去、都市ごみ焼却炉の排ガスからの粉塵の除去
など、幅広い分野で利用されている。
長い筒状に縫製したもので、各種工場から排出される比
較的高温の含塵ガスから、粉塵を除去あるいは回収する
濾材として用いられている。特に、ガラス繊維を用いた
バグフィルターは、耐熱性、耐久性及び集塵効果に優れ
ており、例えば、カーボンブラック工業におけるカーボ
ンブラックの捕集、セメント工業におけるキルン排ガ
ス、クリンカー、クーラー排ガスからの粉塵の回収・除
去、製鉄・製鋼工業における電気炉・転炉排ガスからの
粉塵の除去、都市ごみ焼却炉の排ガスからの粉塵の除去
など、幅広い分野で利用されている。
【0003】このようなバグフィルターに用いられるク
ロスの特性としては、集塵効率が大きい、即ちダスト
漏れが少なく、通気度が高い(ガス圧損が小さい)こ
と、クロスの強度が高く、例えばガスの通気圧に対し
て破れ等を生じないこと、クロスの耐用年数が長く、
例えばパルス逆洗時にかかる繰り返しの屈曲に対する耐
性が大であること、などが要求される。
ロスの特性としては、集塵効率が大きい、即ちダスト
漏れが少なく、通気度が高い(ガス圧損が小さい)こ
と、クロスの強度が高く、例えばガスの通気圧に対し
て破れ等を生じないこと、クロスの耐用年数が長く、
例えばパルス逆洗時にかかる繰り返しの屈曲に対する耐
性が大であること、などが要求される。
【0004】従来、バグフィルター用のクロスとして
は、4フッ化エチレン樹脂繊維などと強化用ガラスク
ロスとを積層し、ニードリングしてフェルト化したガラ
ス繊維強化フェルトと、嵩高加工を施したバルキーヤ
ーンをよこ糸に用い、嵩高加工を施していないフィラメ
ントヤーンをたて糸に用いて織られたガラスクロスとが
主に用いられている。なお、ガラスクロスの表面には、
耐腐食性、耐摩耗性、潤滑性を付与するため、シリコー
ン樹脂、4フッ化エチレン樹脂などの樹脂が塗布されて
いる。
は、4フッ化エチレン樹脂繊維などと強化用ガラスク
ロスとを積層し、ニードリングしてフェルト化したガラ
ス繊維強化フェルトと、嵩高加工を施したバルキーヤ
ーンをよこ糸に用い、嵩高加工を施していないフィラメ
ントヤーンをたて糸に用いて織られたガラスクロスとが
主に用いられている。なお、ガラスクロスの表面には、
耐腐食性、耐摩耗性、潤滑性を付与するため、シリコー
ン樹脂、4フッ化エチレン樹脂などの樹脂が塗布されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ガラス繊維強化フェル
トからなるバグフィルターは、ダスト漏れが少なく、通
気度も大きく、圧力損失が少ないという優れた特性を有
しているが、フェルト化に際してのニードリング工程に
より、フェルトの強化に用いられるガラス繊維糸を痛め
てしまい、クロスの強度が低下し、例えば引張強度はバ
ルキーヤーンを織り込んだガラスクロスの1/5 〜1/10に
なってしまうので、耐用年数が短いという問題点があっ
た。
トからなるバグフィルターは、ダスト漏れが少なく、通
気度も大きく、圧力損失が少ないという優れた特性を有
しているが、フェルト化に際してのニードリング工程に
より、フェルトの強化に用いられるガラス繊維糸を痛め
てしまい、クロスの強度が低下し、例えば引張強度はバ
ルキーヤーンを織り込んだガラスクロスの1/5 〜1/10に
なってしまうので、耐用年数が短いという問題点があっ
た。
【0006】また、バルキーヤーンを織り込んだガラス
クロスからなるバグフィルターは、ガラス繊維強化フェ
ルトに比べてクロス強度が高く、耐用年数も比較的長い
という長所を有するが、よこ糸として用いるバルキーヤ
ーンが製織時に伸びてしまい、バルキー度が低下するの
で、通気性やダスト捕集率が低下してしまう。したがっ
て、ダスト漏れを少なくするためには、密度を大きくし
なければならず、それによって通気度が更に低くなり、
圧力損失が大きくなるので、大きなバグハウスが必要に
なるという問題点があった。
クロスからなるバグフィルターは、ガラス繊維強化フェ
ルトに比べてクロス強度が高く、耐用年数も比較的長い
という長所を有するが、よこ糸として用いるバルキーヤ
ーンが製織時に伸びてしまい、バルキー度が低下するの
で、通気性やダスト捕集率が低下してしまう。したがっ
て、ダスト漏れを少なくするためには、密度を大きくし
なければならず、それによって通気度が更に低くなり、
圧力損失が大きくなるので、大きなバグハウスが必要に
なるという問題点があった。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、その目的は、ダスト漏れが少なくて通
気度が高く、強度が高くて耐用年数が長いバグフィルタ
ー用のガラスクロスを提供することにある。
なされたもので、その目的は、ダスト漏れが少なくて通
気度が高く、強度が高くて耐用年数が長いバグフィルタ
ー用のガラスクロスを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のバグフィルター用のガラスクロスは、嵩高
加工を施したバルキーヤーンと、嵩高加工を施していな
いフィラメントヤーンとで織られたバグフィルター用の
ガラスクロスにおいて、前記バルキーヤーンは、フィラ
メントが相互に絡み合った部分と、フィラメントの一部
が解繊された部分とが、ヤーンの線方向に沿って交互に
形成され、各フィラメントは、ランダムに選ばれたある
解繊区間でのみ解繊され、他の解繊区間では解繊されな
いことにより、結果的に各フィラメントの全長が等しく
なるようにされた構造をなすことを特徴とする。
め、本発明のバグフィルター用のガラスクロスは、嵩高
加工を施したバルキーヤーンと、嵩高加工を施していな
いフィラメントヤーンとで織られたバグフィルター用の
ガラスクロスにおいて、前記バルキーヤーンは、フィラ
メントが相互に絡み合った部分と、フィラメントの一部
が解繊された部分とが、ヤーンの線方向に沿って交互に
形成され、各フィラメントは、ランダムに選ばれたある
解繊区間でのみ解繊され、他の解繊区間では解繊されな
いことにより、結果的に各フィラメントの全長が等しく
なるようにされた構造をなすことを特徴とする。
【0009】以下、本発明について好ましい態様を挙げ
て更に詳細に説明する。
て更に詳細に説明する。
【0010】本発明のガラスクロスに用いるバルキーヤ
ーンは、図1に示すように、ヤーン1の線方向に所定の
間隔をおいて絡み部2、2…が形成され、絡み部2、2
…の間の区間は、フィラメントが一部解繊された解繊区
間3、3…となっている。解繊区間3、3…は、解繊さ
れることなく長手方向に引き揃えられた第1フィラメン
ト群f1 と、解繊されて長手方向と直交する方向に膨ら
む第2フィラメント群f2 とで構成されており、各フィ
ラメントは、ランダムに選ばれたある区間においては、
第2フィラメント群f2 に属し、他の区間においては、
第1フィラメント群f1 に属することにより、結果的に
各フィラメントの全長が等しくなるようにされている。
ーンは、図1に示すように、ヤーン1の線方向に所定の
間隔をおいて絡み部2、2…が形成され、絡み部2、2
…の間の区間は、フィラメントが一部解繊された解繊区
間3、3…となっている。解繊区間3、3…は、解繊さ
れることなく長手方向に引き揃えられた第1フィラメン
ト群f1 と、解繊されて長手方向と直交する方向に膨ら
む第2フィラメント群f2 とで構成されており、各フィ
ラメントは、ランダムに選ばれたある区間においては、
第2フィラメント群f2 に属し、他の区間においては、
第1フィラメント群f1 に属することにより、結果的に
各フィラメントの全長が等しくなるようにされている。
【0011】上記のようなバルキーヤーンは、特公平3
−42335号として公知であり、同公報に記載された
方法で製造することができる。しかしながら、このよう
なバルキーヤーンをバグフィルター用のクロスに用いる
試みは、これまでになされたことがなく、本発明者は、
上記バルキーヤーンをバグフィルター用のクロスに織り
込むことによって、従来のガラス繊維強化フェルトと同
等な通気性を有し、しかも従来のバルキーヤーンを用い
たガラスクロス以上の強度が得られるという、予想以上
の優れた効果がもたらされることを見出し、本発明を完
成するに至ったのである。
−42335号として公知であり、同公報に記載された
方法で製造することができる。しかしながら、このよう
なバルキーヤーンをバグフィルター用のクロスに用いる
試みは、これまでになされたことがなく、本発明者は、
上記バルキーヤーンをバグフィルター用のクロスに織り
込むことによって、従来のガラス繊維強化フェルトと同
等な通気性を有し、しかも従来のバルキーヤーンを用い
たガラスクロス以上の強度が得られるという、予想以上
の優れた効果がもたらされることを見出し、本発明を完
成するに至ったのである。
【0012】本発明において、フィラメントヤーンとバ
ルキーヤーンとを併用したクロスの織り方は、綾織、繻
子織、破斜文織などの各種の織り方が採用でき、また、
2重織、3重織、4重織などであってもよい。しかし、
バグフィルターの強度や、通気性、ダスト捕集率などを
考慮すると、たて糸にフィラメントヤーンを用い、よこ
糸にフィラメントヤーンとバルキーヤーンとを併用して
織られたものであることが好ましい。このように、よこ
糸をバルキーヤーンのみにせず、バルキーヤーンとフィ
ラメントヤーンとを併用することにより、バグフィルタ
ーの強度を高めて耐久性をより一層向上させることがで
きる。
ルキーヤーンとを併用したクロスの織り方は、綾織、繻
子織、破斜文織などの各種の織り方が採用でき、また、
2重織、3重織、4重織などであってもよい。しかし、
バグフィルターの強度や、通気性、ダスト捕集率などを
考慮すると、たて糸にフィラメントヤーンを用い、よこ
糸にフィラメントヤーンとバルキーヤーンとを併用して
織られたものであることが好ましい。このように、よこ
糸をバルキーヤーンのみにせず、バルキーヤーンとフィ
ラメントヤーンとを併用することにより、バグフィルタ
ーの強度を高めて耐久性をより一層向上させることがで
きる。
【0013】バルキーヤーンとしては、好ましくは500
〜2500Tex 、より好ましくは700 〜1500Tex のものが使
用される。また、フィラメントヤーンとしては、好まし
くは60〜1000Tex 、より好ましくは135 〜675Texのもの
が使用される。ただし、これらのガラス繊維糸の25mm当
たりの打ち込み本数、Tex は要求強度によって適宜調整
すればよい。なお、クロスの厚さは、0.3 〜3.0mm が好
ましく、0.5 〜2.5mmが更に好ましい。
〜2500Tex 、より好ましくは700 〜1500Tex のものが使
用される。また、フィラメントヤーンとしては、好まし
くは60〜1000Tex 、より好ましくは135 〜675Texのもの
が使用される。ただし、これらのガラス繊維糸の25mm当
たりの打ち込み本数、Tex は要求強度によって適宜調整
すればよい。なお、クロスの厚さは、0.3 〜3.0mm が好
ましく、0.5 〜2.5mmが更に好ましい。
【0014】本発明のバグフィルター用のガラスクロス
に使用するバルキーヤーンとフィラメントヤーンとの割
合は、下記数1で求められる重量換算で、25〜85wt%が
好ましく、30〜70wt%が更に好ましい。バルキーヤーン
の割合が25wt%未満では、良好な通気性及びダスト捕集
率が得られず、85wt%を超えると、クロスの強度が十分
に得られなくなる。
に使用するバルキーヤーンとフィラメントヤーンとの割
合は、下記数1で求められる重量換算で、25〜85wt%が
好ましく、30〜70wt%が更に好ましい。バルキーヤーン
の割合が25wt%未満では、良好な通気性及びダスト捕集
率が得られず、85wt%を超えると、クロスの強度が十分
に得られなくなる。
【0015】
【数1】 (バルキーヤーンの重量/クロス全体の重量)×100 %
【0016】本発明のバグフィルター用のガラスクロス
の表面には、例えば、グラファイトディスパージョン、
シリコーン樹脂エマルジョン、4フッ化エチレン樹脂デ
ィスパージョン、ポリブテンエマルジョンなどの樹脂液
を塗布することにより、耐腐食性、耐摩耗性、潤滑性を
更に向上させることができる。
の表面には、例えば、グラファイトディスパージョン、
シリコーン樹脂エマルジョン、4フッ化エチレン樹脂デ
ィスパージョン、ポリブテンエマルジョンなどの樹脂液
を塗布することにより、耐腐食性、耐摩耗性、潤滑性を
更に向上させることができる。
【0017】
【作用】本発明のガラスクロスに使用されるバルキーヤ
ーンは、長手方向に引っ張られたとき、各解繊区間3、
3…の第1フィラメント群f1 が張力に拮抗するので、
解繊された第2フィラメント群f2 が伸びてしまうこと
はない。このため、製織工程でバルキーヤーンが伸びて
バルキー度が低下することを防止でき、バルキーヤーン
本来の特性が生かされたガラスクロスを得ることができ
る。即ち、本発明のガラスクロスは、上記バルキーヤー
ンをフィラメントヤーンと併用して織り込んだことによ
り、通気性も高く(即ち圧損が小さく)、ダスト捕集率
も高く、強度も優れたものとなる。
ーンは、長手方向に引っ張られたとき、各解繊区間3、
3…の第1フィラメント群f1 が張力に拮抗するので、
解繊された第2フィラメント群f2 が伸びてしまうこと
はない。このため、製織工程でバルキーヤーンが伸びて
バルキー度が低下することを防止でき、バルキーヤーン
本来の特性が生かされたガラスクロスを得ることができ
る。即ち、本発明のガラスクロスは、上記バルキーヤー
ンをフィラメントヤーンと併用して織り込んだことによ
り、通気性も高く(即ち圧損が小さく)、ダスト捕集率
も高く、強度も優れたものとなる。
【0018】
実施例 常法により製造したフィラメントヤーンと、このフィラ
メントヤーンを特公平3−42335号に示される方法
でバルキー化したバルキーヤーンとを用い、後記の表1
に示すようなガラスクロスを製造した。即ち、たて糸と
して540Texのフィラメントヤーンを密度20本/25mmで打
ち込み、よこ糸として上記と同じフィラメントヤーンと
700Texの上記バルキーヤーンとをそれぞれ密度18本/25
mmで打ち込み、よこ2重織の綾織からなるガラスクロス
を得た。なお、このクロスにおけるバルキー糸の比率
は、38%であった。
メントヤーンを特公平3−42335号に示される方法
でバルキー化したバルキーヤーンとを用い、後記の表1
に示すようなガラスクロスを製造した。即ち、たて糸と
して540Texのフィラメントヤーンを密度20本/25mmで打
ち込み、よこ糸として上記と同じフィラメントヤーンと
700Texの上記バルキーヤーンとをそれぞれ密度18本/25
mmで打ち込み、よこ2重織の綾織からなるガラスクロス
を得た。なお、このクロスにおけるバルキー糸の比率
は、38%であった。
【0019】図2には、上記ガラスクロスの織組織が示
されており、図において、白部分はたて糸を表し、黒部
分はよこ糸を表しており、符号1、2はフィラメントヤ
ーンを、符号3はバルキーヤーンを示している。
されており、図において、白部分はたて糸を表し、黒部
分はよこ糸を表しており、符号1、2はフィラメントヤ
ーンを、符号3はバルキーヤーンを示している。
【0020】比較例1 常法により製造したフィラメントヤーンと、このフィラ
メントヤーンを常法によりバルキー化した通常のバルキ
ーヤーンとを用い、後記の表1に示すようなガラスクロ
スを製造した。即ち、たて糸として135Texのフィラメン
トヤーンを密度48本/25mmで打ち込み、よこ糸として28
0Texのバルキーヤーンを密度46本/25mmで打ち込んで、
よこ2重織の綾織からなるガラスクロスを得た。なお、
このクロスにおけるバルキー糸の比率は、46%であっ
た。
メントヤーンを常法によりバルキー化した通常のバルキ
ーヤーンとを用い、後記の表1に示すようなガラスクロ
スを製造した。即ち、たて糸として135Texのフィラメン
トヤーンを密度48本/25mmで打ち込み、よこ糸として28
0Texのバルキーヤーンを密度46本/25mmで打ち込んで、
よこ2重織の綾織からなるガラスクロスを得た。なお、
このクロスにおけるバルキー糸の比率は、46%であっ
た。
【0021】図3には、上記ガラスクロスの織組織が示
されており、図において、黒部分はたて糸を表し、白部
分はよこ糸を表し、符号1はフィラメントヤーンを、符
号4はバルキーヤーンを示している。
されており、図において、黒部分はたて糸を表し、白部
分はよこ糸を表し、符号1はフィラメントヤーンを、符
号4はバルキーヤーンを示している。
【0022】比較例2 ガラス繊維クロスの両面に、4フッ化エチレン樹脂の繊
維を積層し、ニードリングしてフェルト化することによ
り、ガラス繊維強化フェルトを製造した。ガラス繊維ク
ロスとしては、たて糸及びよこ糸として270Texのフィラ
メントヤーンを密度20本/25mmで打ち込んで平織したも
のを用いた。なお、このガラス繊維強化フェルトにおけ
るフェルト部の比率は、60%であった。
維を積層し、ニードリングしてフェルト化することによ
り、ガラス繊維強化フェルトを製造した。ガラス繊維ク
ロスとしては、たて糸及びよこ糸として270Texのフィラ
メントヤーンを密度20本/25mmで打ち込んで平織したも
のを用いた。なお、このガラス繊維強化フェルトにおけ
るフェルト部の比率は、60%であった。
【0023】実施例、比較例1、2のそれぞれのクロス
について、通気度(cc/cm2・sec )と、たてよこの引張
強度(kg/25mm )と、たてよこの耐折強度(回/幅15mm
・荷重1kg)とを測定した結果を表1に示す。
について、通気度(cc/cm2・sec )と、たてよこの引張
強度(kg/25mm )と、たてよこの耐折強度(回/幅15mm
・荷重1kg)とを測定した結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示されるように、実施例のクロス
は、比較例1、2のクロスに比較して引張り強度及び耐
折強度が格段に向上しており、優れた耐久性が得られる
ことがわかる。また、通気度は、比較例1の従来のガラ
スクロスの2倍以上であり、比較例2のガラス繊維強化
フェルトと同等であることがわかる。
は、比較例1、2のクロスに比較して引張り強度及び耐
折強度が格段に向上しており、優れた耐久性が得られる
ことがわかる。また、通気度は、比較例1の従来のガラ
スクロスの2倍以上であり、比較例2のガラス繊維強化
フェルトと同等であることがわかる。
【0026】このように、耐折強度が従来のガラスクロ
スの約2倍以上となるので、フィルターの交換頻度を著
しく減少させることができた。また、従来のガラスクロ
ス製のバグフィルターを用いた場合に、例えば4700cm2
×800 本必要であった濾過布が、4700cm2 ×500 本でほ
ぼ同等の濾過性能を得ることができた。
スの約2倍以上となるので、フィルターの交換頻度を著
しく減少させることができた。また、従来のガラスクロ
ス製のバグフィルターを用いた場合に、例えば4700cm2
×800 本必要であった濾過布が、4700cm2 ×500 本でほ
ぼ同等の濾過性能を得ることができた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィラメントが相互に絡み合った部分と、フィラメント
の一部が解繊された部分とが、ヤーンの線方向に沿って
交互に形成されたバルキーヤーンを用いたので、通気性
が高く(即ち圧損が小さく)、ダスト捕集率が高く、強
度が高いガラスクロスを提供でき、それによって集塵効
率に優れ、耐久性にも優れたバグフィルターが得られ
る。即ち、耐折強度が従来のバルキーヤーンを用いたガ
ラスクロスの約2倍以上となるので、フィルターの交換
頻度を著しく減少させることができる。
フィラメントが相互に絡み合った部分と、フィラメント
の一部が解繊された部分とが、ヤーンの線方向に沿って
交互に形成されたバルキーヤーンを用いたので、通気性
が高く(即ち圧損が小さく)、ダスト捕集率が高く、強
度が高いガラスクロスを提供でき、それによって集塵効
率に優れ、耐久性にも優れたバグフィルターが得られ
る。即ち、耐折強度が従来のバルキーヤーンを用いたガ
ラスクロスの約2倍以上となるので、フィルターの交換
頻度を著しく減少させることができる。
【図1】本発明のバグフィルター用のガラスクロスに用
いられるバルキーヤーンの構造を模式的に示す説明図で
ある。
いられるバルキーヤーンの構造を模式的に示す説明図で
ある。
【図2】本発明のバグフィルター用のガラスクロスの織
組織の一例(よこ2重織)を示す図である。
組織の一例(よこ2重織)を示す図である。
【図3】従来のバグフィルター用のガラスクロスの織組
織の一例を示す図である。
織の一例を示す図である。
1 よこ糸のフィラメントヤーン 2 たて糸のフィラメントヤーン 3、4 よこ糸のバルキーヤーン
Claims (3)
- 【請求項1】 嵩高加工を施したバルキーヤーンと、嵩
高加工を施していないフィラメントヤーンとで織られた
バグフィルター用のガラスクロスにおいて、前記バルキ
ーヤーンは、フィラメントが相互に絡み合った部分と、
フィラメントの一部が解繊された部分とが、ヤーンの線
方向に沿って交互に形成され、各フィラメントは、ラン
ダムに選ばれたある解繊区間でのみ解繊され、他の解繊
区間では解繊されないことにより、結果的に各フィラメ
ントの全長が等しくなるようにされた構造をなすことを
特徴とするバルキーヤーンを使用したバグフィルター用
のガラスクロス。 - 【請求項2】 たて糸に前記フィラメントヤーンを用
い、よこ糸に前記フィラメントヤーンと前記バルキーヤ
ーンとを併用して織られたものである請求項1記載のバ
グフィルター用のガラスクロス。 - 【請求項3】 クロス全体重量に対して前記バルキーヤ
ーンが25〜85wt%含有されている請求項1又は2記載の
バグフィルター用のガラスクロス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16540592A JPH0753210B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | バグフィルター用のガラスクロス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16540592A JPH0753210B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | バグフィルター用のガラスクロス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0639221A true JPH0639221A (ja) | 1994-02-15 |
JPH0753210B2 JPH0753210B2 (ja) | 1995-06-07 |
Family
ID=15811792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16540592A Expired - Fee Related JPH0753210B2 (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | バグフィルター用のガラスクロス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0753210B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010227773A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Nippon Spindle Mfg Co Ltd | 集塵機 |
-
1992
- 1992-06-01 JP JP16540592A patent/JPH0753210B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010227773A (ja) * | 2009-03-26 | 2010-10-14 | Nippon Spindle Mfg Co Ltd | 集塵機 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0753210B2 (ja) | 1995-06-07 |
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