JPH0639177Y2 - インレットパイプのバタフライ弁装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、インレットパイプのバタフライ弁装置に係
り、インレットパイプの管端から管壁に挿入して簡易に
連結できるようにした叉片とバタフライ弁とにより簡易
に組立てる構成にしたものである。

（従来の技術） 第４図に例示するように燃料タンクＴに挿入したインレ
ットパイプａのタンクＴ内に開口する先端を順方向に流
れる補給燃料に流動圧力をかけないでタンク内に流し、
車両走行中逆方向に働く燃料タンクＴ内の噴き戻し燃料
の圧力により鎖線のようにパイプａの端部を閉じる構成
にしたバタフライ弁ｆは公知であるが、その構成は例え
ばインレットパイプａのタンクＴ内への突出部外周上部
に軸支持片ｃを取付け、バタフライ弁ｆの軸ｄを軸支持
片ｃに嵌めると共に、バタフライ弁ｆの跳ね上がりを制
限する弁開度調整ストッパーｅを軸支持片ｃに設けてい
るものである。この構成ではバタフライ弁ｆの組付けが
煩わしいのみでなく、車両走行中のショックによりバタ
フライ弁ｆがインレットパイプａの管口から離れ、続い
て燃料圧力により端面を打つバタ付き音が運転者まで聞
こえて騒音になる欠点がある。

（本考案が解決しようとする課題・考案の目的） 本考案は前記のバタフライ弁のインレットパイプへの取
付けを簡易にすると共に、バタ付き音に悩まされること
がないようにすることを解決する課題とし、本考案の目
的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本考案のインレットパイプのバタフライ弁装置は前記の
目的に合致させたもので、先端を燃料タンクに挿入連結
するインレットパイプの先端上側に係合孔２を設けると
共に、先端から該パイプに挿入する挿入溝４を設けた上
下２片の叉片3a、3bと、後端からバタフライ弁15の軸17
を緊密に通す軸案内溝９を設けた上下２片の軸支持叉片
10を成形し、叉片3a、3bの一方の片に前記係合孔２に嵌
める係止突片５を設け、軸支持叉片10の軸案内溝９の奥
端にバタフライ弁15の軸17を揺動可能に嵌める軸溝８を
設け、さらに前記パイプ１の先端上方からパイプ内空を
横切る突出形の接触防止ストッパ13と、軸支持叉片10の
下片11から該防止ストッパ13の前側に突出する弁開度調
整ストッパ14と、前記の軸溝８に軸17を嵌めて前記両ス
トッパー13、14間に配置しかつインレットパイプ先端の
管口を開閉するバタフライ弁15とからなることを特徴と
するもので、各部品のインレットパイプへのアッセンブ
リが簡易であると共に、バタフライ弁のバタ付音を静粛
にできる利益がある。

（実施例） 添付図面第１図は樹脂製の叉片とバタフライ弁の一部の
斜視図、第２、３図は同組立てを示した縦断面図であ
る。

１は先端を燃料タンクＴに挿入して連結したインレット
パイプであって、燃料タンクＴとの連結には第２図のよ
うにリング環21、パッキン環22、インレットパイプ１の
内周をロー付けたリング状の取付け板23等が使用され
る。インレットパイプ１の燃料タンク内に突出する管口
先端上方の管壁に係合孔２を設ける。

３は樹脂製の叉片であつて、前記パイプ１の管厚に合致
すると共に該パイプ管壁の円方向の弧形に合致する円弧
形にした挿入溝４を成形した上下２片の叉片3a、3bから
なり、一方の叉片3a、3bから前記した係合孔２に嵌まる
係止突片５を突出し、他側の片3bに係止突片５の一部を
嵌め込む嵌込孔６を設ける。挿入溝４の奥を連結部７と
し、さらにそれより外側に軸溝８と軸案内溝９を右と左
の上下の各２片12、11からなる軸支持叉片10を形成する
と共に、連結部７の下方に軸支持叉片10の下方の１片11
の突出基部を兼ねる接触防止ストッパー13を、インレッ
トパイプ１の端部上方から該パイプ１の内空を横切る方
向に形成し、下方の１片11の前端下面に垂直角度の前記
ストッパー13に対し前方に約30゜傾いた弁開度調整スト
ッパー14を設ける。

15はインレットパイプ１の管端口を開閉するバタフライ
弁であつて上方に前記軸溝８の両側に当てる輪16、16を
設けた軸17を形成してなり、軸17を前記軸支持叉片10の
軸案内溝９を拡げて軸溝８に脱出不能に嵌める。

（作用及び効果） 本考案は、先端を燃料タンクＴに挿入連結するインレッ
トパイプ１の先端上側に係合孔２を設けると共に、先端
から該パイプ１に挿入する挿入溝４を設けた上下２片の
叉片3a、3bと、樹脂製の叉片３の一方の片に前記係合孔
２に嵌める係止突片５を設け、後端からバタフライ弁15
の軸17を緊密に通す軸案内溝９を設けた上下２片の軸支
持叉片10とを成形し、軸支持叉片10の軸案内溝９の奥端
にバタフライ弁15の軸17を揺動可能に嵌める軸溝８を設
け、さらに前記パイプ１の先端上方からパイプ内空を横
切る突出形の接触防止ストッパ13と、軸支持叉片10の下
片11から該防止ストッパ13の前側に突出する弁開度調整
ストッパ14を一体成形した樹脂製の叉片３と、前記の軸
溝８に軸17を嵌めて前記両ストツパー13、14間に配置し
かつインレットパイプ１先端の管口を開閉するバタフラ
イ弁15とからなり、第２、３図のアッセンブリにより既
述の作用を生じさせるものであつて、組み立てはインレ
ットパイプ１の先端上面に設けた係合孔２に、樹脂製の
叉片３と、バタフライ弁15とを順次に組付ければよいか
ら極く簡単であり、しかも、接触防止ストッパ13と叉片
３とを一体成形する等によりバタフライ弁15がインレッ
トパイプ１の端口を打たないで該端口を開閉するから前
記したバタ付き音（騒音）を有効に防止できる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

添付図面第１図は樹脂製の叉片とバタフライ弁の一部の
斜視図、第２、３図は同組立てを示した縦断面図であ
る。第４図は従来のバタフライ弁装置の一例の側面図で
ある。 Ｔ→燃料タンク、１→インレットパイプ ２→係合孔、３→樹脂製の叉片 3a、3b→叉片、４→挿入溝 ５→係止突片、８→軸溝、９→軸案内溝 10→軸支持叉片 13→接触防止ストッパー 14→弁開度調整ストッパー 15→バタフライ弁、17→軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】先端を燃料タンクに挿入連結するインレッ
   トパイプの先端上側に係合孔２を設けると共に、先端か
   ら該パイプに挿入する挿入溝４を設けた上下２片の叉片
   3a、3bと、後端からバタフライ弁15の軸17を緊密に通す
   軸案内溝９を設けた上下２片の軸支持叉片10を成形し、
   叉片3a、3b一方の片に前記係合孔２に嵌める係止突片５
   を設け、軸支持叉片10の軸案内溝９の奥端にバタフライ
   弁15の軸17を揺動可能に嵌める軸溝８を設け、さらに前
   記パイプ１の先端上方からパイプ内空を横切る突出形の
   接触防止ストッパ13と、軸支持叉片10の下片11から該防
   止ストッパ13の前側に突出する弁開度調整ストッパ14
   と、前記の軸溝８に軸17を嵌めて前記両ストッパー13、
   14間に配置しかつインレットパイプ先端の管口を開閉す
   るバタフライ弁15とからなることを特徴とするインレッ
   トパイプのバタフライ弁装置。