JPH0638755B2 - ポリペプチドおよび蛋白質生成物、ならびにその製造方法および使用 - Google Patents

ポリペプチドおよび蛋白質生成物、ならびにその製造方法および使用

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JPH0638755B2 JP50233884A JP50233884A JPH0638755B2 JP H0638755 B2 JPH0638755 B2 JP H0638755B2 JP 50233884 A JP50233884 A JP 50233884A JP 50233884 A JP50233884 A JP 50233884A JP H0638755 B2 JPH0638755 B2 JP H0638755B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、クロラムフエニコールアセチルトランスフエ
ラーゼ(CAT)蛋白質の活性部分およびポリペプチドか
らなる融合蛋白質の製造方法、その融合蛋白質自体、そ
のポリペプチドの製造方法、その融合蛋白質をコードす
る遺伝子、その遺伝子を含むベクター、このベクターで
形質転換された宿主生物、ならびに抗体の産生方法に関
する。
遺伝子操作の組換えDNA技術によれば、宿主生物への外
来性遺伝子の挿入が可能である。そして、宿主生物の細
胞は外来性遺伝子がコードする蛋白質またはポリペプチ
ドを産生できるようになる。このような修飾もしくは形
質転換が行われた宿主生物によれば、工業的発酵技術を
用いたポリペプチドまたは蛋白質の大量生産が可能な、
再現性のある培養源が与えられる。
組換えDNA技術の適用によつて得られる生成物の多く
は、ヒトまたは動物ホルモンのようなポリペプチドであ
る。このポリペプチドが比較的小さい場合には、宿主生
物へのポリペプチドの蓄積は低濃度にしか至らないこと
が明らかにされている。このように蓄積の程度が低い
と、生成物の精製工程は長時間を要し、高価について、
経済性が著しく劣ることになる。生成物の蓄積が低い原
因の少なくとも一部は、宿主生物による外来性生成物の
分解的代謝回転によるものと考えられる。
外来性生成物の収率を増加させるためには、宿主生物に
蓄積することが知られている大きな蛋白質にポリペプチ
ド生成物が融合した融合生成物として外来性生成物を産
生させる方法がある。これは、選択された生物中に豊富
に産生することが知られた蛋白質をコードする遺伝子に
所望の生成物をコードする遺伝子を、読み取り枠を正し
く、介在停止コドンを含まないように連結することで達
成される。このような豊富に産生される蛋白質の例とし
ては、アントラニル酸シンテターゼ(Trp遺伝子生成
物)およびβ−ガラクトシダーゼ(lacZ遺伝子生成物)
がある。公告されたヨーロツパ特許出願EP−A2−0
001930号(Genentech Ino.)にはβ−ガラクトシ
ダーゼとソマスタチンからなる融合蛋白や、β−ガラク
トシダーゼとヒトインシュリンのAまたはB鎖とからな
る融合蛋白が記載されている。このような融合蛋白は所
望のポリペプチドを得るために切断しなければならな
い。融合蛋白は、蛋白質中のメチオニン残基を選択的に
攻撃するシアノゲンブロマイドを用いて切断している。
偶然、所望の生成物がメチオニン残基を含んでいなかつ
たために、この切断操作で所望の生成物は影響されてい
ない。一般に、このような融合蛋白の回収および精製操
作は複雑で、高価につく。さらに、宿主生物による異種
ポリペプチドまたは蛋白質の産生は細胞代謝を疲労さ
せ、高レベルの産生は細胞系の安定性を低下させる。所
望のポリペプチドとの融合蛋白の形成に用いられた上述
の蛋白質は、通常のポリペプチド生成物に比較して大き
すぎる。したがつて、形質転換宿主生物によつて産生さ
れる融合蛋白中に占める所望のポリペプチドの割合はき
わめて小さく、製造過程の効率は低く、費用は高くな
る。
CATと原核蛋白質からなる融合蛋白は公知である。これ
らの融合蛋白は、細菌プラスミドでの欠失突然変異(Ii
daら:The EMBO Journal、1、No.6:755〜75
9、1982)、自然クロラムフエニコール抵抗性復帰
細胞(Betz,J.L.ら:Gene、15:187〜200、1
981)、停止コドンの偶発的欠失(Goldfrab,D.S.
ら:Molecular Cloning and Gene Regulation in Bacil
li,Academic Press,Ganesan,A.T.ら:編、311〜32
4、1982;Close,T.J.ら:Gene、20:305〜3
16、1982)によつて生じている。
本発明の目的は、宿主生物中に高レベルに産生可能な融
合蛋白の製造方法を提供するにある。本発明の目的はさ
らに、容易に単離、精製が可能で、容易に分裂して所望
のポリペプチドの生成が可能で、ポリペプチドに融合す
る蛋白質は比較的小さい蛋白である融合蛋白を提供する
にある。さらに、本発明の目的は、このような融合蛋白
をコードする遺伝子、このような遺伝子を含有するベク
ターおよびこのようなベクターで形質転換された宿主生
物を提供するにある。
本発明の第一の態様によれば、本発明は、クロラムフエ
ニコールアセチルトランスフエラーゼ(CAT)の活性部
分と真核ポリペプチドからなる融合蛋白の製造方法、す
なわち、その融合蛋白をコードする遺伝子を含有するベ
クターで形質転換した宿主生物を培養してその遺伝子を
発現させ、融合蛋白を単離する方法を提供する。
本発明の第二の態様によれば、本発明は、クロラムフエ
ニコールアセチルトランスフエラーゼ(CAT)蛋白質の
活性部分のカルボキシ末端に異種ポリペプチドが結合し
た融合蛋白の製造方法、すなわち、その融合蛋白をコー
ドする遺伝子を含有するベクターで形質転換した宿主生
物を培養してその遺伝子を発現させ、融合蛋白を単離す
る方法を提供する。
本明細書において用いられる「活性」の語は、融合蛋白
のCAT部分に、CAT基質に対する結合部位が存在すること
を示す。このCAT部分は、CAT基質に対しアセチルトラン
スフエラーゼとしての触媒活性をもつことが好ましい。
このCAT部分はCAT基質に可逆的に結合し、比較的緩和な
条件下に基質から除去できることが好ましい。このCAT
蛋白質の部分は全CAT蛋白質であつてもよく、その活性
部分でもまたその活性類縁体であつてもよい。
本明細書において用いられる「ポリペプチド」の語は、
2個以上のアミノ酸残基がペプチド結合によつて直鎖状
に連結された化合物を意味する。この語には、一定の二
次構造(ポリペプチド鎖がたたまれる形態)を有する蛋
白質も、一定の二次構造を示さないポリペプチドも包含
される。しかしながら、ポリペプチドは鎖長の比較的短
いものであることが好ましい。
本明細書において用いられる「真核ポリペプチド」の語
は、真核生物中に天然に見出されるポリペプチドもしく
はその誘導前駆体、またはその類縁体を意味する。真核
生物は酵母のような単純な生物でも、また複雑な動物や
植物でもよい。
本発明の方法によつて産生された融合蛋白は、CAT基質
に対する触媒作用を検出または測定することにより、容
物に検出または定量が可能である。
本明細書において用いられる「異種」ポリペプチドの語
は、宿主生物に固有でないまたは通常は蓄積されないポ
リペプチドを意味する。
CATは豊富に産生され、容易に検知でき、比較的小さい
蛋白質である。したがつて、ポリペプチドとのCAT融合
蛋白の製造は、ポリペプチド製造経路としては有利であ
る。
上述の方法で製造されたCAT融合蛋白は、これまで天然
のCATの精製についてのみ知られたCAT基質親和性クロマ
トグラフイーによる精製(Zaidenzaig,Y.&Shaw,W.V.:FE
BS Lett.,62、No.3:266〜271、1976)
が、驚くべきことに可能なことを発見した。これは、と
くにカルボキシ融合の場合、クロラムフエニコール結合
領域がCAT一次構造のカルボキシ末端近くに存在するこ
とから予期し得ないものであつた。融合蛋白は、CAT蛋
白質の活性部分が特異的に結合可能な基質を結合させた
固相を用い、親和性クロマトグラフイーによつて単離す
るのが好ましい。
このような基質親和性クロマトグラフイーは、酵素と基
質の間の選択的相互作用によるので、特異性がきわめて
高く、したがつて純度の高い生成物が得られるという利
点がある。
単離工程または精製工程では、CATの融合蛋白は固相に
不動化されたCAT基質と結合し、精製される。
CAT蛋白質の活性部分は、任意の原核蛋白質から誘導で
きる(Shaw,W.V.:CRC Crit.Rev.Biochem.,14:1〜4
6、1983)。このようなCAT蛋白質の例としては、
腸内細菌CAT変異体(たとえばI、II、III型)およびブ
ドウ球菌変異体(たとえばA、B、C、D型)があり、
本技術分野において公知である。これらの蛋白質は、全
蛋白質を使つてもよいし、またCAT基質への結合に必要
な活性部位が残つていれば、短縮した一部を使用するこ
ともできる。
CAT基質は、融合蛋白の部分を形成するCAT蛋白質の活性
部分に選択的に結合できるものであれば、任意のリガン
ドであつてよい。このガンドはクロラムフエニコール、
または「クロラムフエニコール塩基」のような類縁体
(Zaidenzaig,Y.& Shaw,W.V.参照)からなるものでよ
い。このリガンドは、アセチルCoAまたはCATによつて結
合されるこの化合物の類縁体からなるものでよい。さら
に、抗生物質フシド酸を認識しそれに結合するある種の
CAT変異体、たとえばI型CAT変異体、およびその類縁体
(Bennett,A.D.&Shaw,W.V.:Biochem.J.,215:2
9〜38、1983参照)、ならびにある種のトリフエ
ニルメタン染色(Proctor&Rownd:J.Bactteriol.,1
50:1375〜1382、1982)およびこのよう
な化合物は、CAT融合蛋白の親和性精製用リガンドとし
て使用できる。したがつて、不動化CAT基質は、任意の
適当なCAT結合リガンドまたはその適当な組合せからな
るものでよい。CAT基質は適当な不活性固相に、不可逆
的に、または化学的もしくは酵素的分解を受けやすい結
合(たとえばジスルフイド結合)を介して結合できる。
任意の適当なCAT基質親和性クロマトグラフイー操作がC
AT融合蛋白の精製に使用できる。融合蛋白を含有する形
質転換宿主細胞粗生成物を、たとえばカラムの形に不動
化したCAT基質に接触させて、融合蛋白を選択的に結合
させる。形質転換宿主細胞の他の粗生成物は洗浄操作に
よつて、結合した融合蛋白から分離される。たとえば、
結合した融合蛋白からなる固相を洗浄緩衝液で洗浄する
と、他の成分は溶出される。使用される洗浄緩衝液は融
合蛋白の結合が維持できる環境を与えるものが好まし
い。
洗浄後に、結合した融合蛋白を、通常は適当な溶出処
理、すなわち、融合蛋白を不動化基質から遊離させる溶
出緩衝液で固相を処することにより、回収できる。溶出
処理には1個または2個以上の要素、たとえばpH、イオ
ン強度、温度、その他の処理(たとえば有機溶媒もしく
は酸化還元試薬)が関与し、それによつて融合蛋白の結
合状態が変動して基質からの溶出が促進される。しかし
ながら、CAT基質の溶液による処理が溶出処理として好
ましい。溶出用の基質にはCAT基質として用いることが
できる任意のリガント、たとえばクロラムフエニコー
ル、アセチルーCoA、フシド酸、トリフエニルメタン染
料、およびこれらの類縁体を単独でまたは組合わせて使
用できる。とくに好ましい溶出緩衝液は、クロラムフエ
ニコール溶液からなるもので、たとえば0.6M食塩、5m
Mクロラムフエニコール含有溶液である。
好ましい宿主生物は細菌であり、培養基にはCAT蛋白質
によつて不活性化できるクロラムフエニコールまたはそ
の殺菌性類縁体が包含される。
CAT活性を有する融合蛋白の産生は、同時に蛋白の産生
と有用な選択マーカーを与える点で有利である。形質転
換された細菌は外来性遺伝子材料を含むベクターを拒絶
することが多い。本発明の方法で産生された融合蛋白自
体はクロラムフエニコールトランスフエラーゼ活性を有
する。したがつて、その産生は形質転換細菌にクロラム
フエニコールに対する抵抗性を付与する。したがつて、
形質転換細菌はクロラムフエニコール含有培養基中で生
育でき、この融合蛋白をコードする遺伝子を含むベクタ
ーを保持する細菌細胞の選択が起こる。さらに、組換え
DNAベクターは自然移動を起こし、選択マーカーが破壊
されやすい。CATの融合蛋白とポリペプチドにおける著
しい近接は、所望の生成物の遺伝子を有する形質転換細
胞のパーセンテージに影響するこのような移動の危険を
最小にする。
本発明の第三の態様によれば、本発明はクロラムフエニ
コールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)蛋白質の活
性部分と真核ポリペプチドからなる融合蛋白を提供する
ものである。融合蛋白は、本発明の第一の態様の方法に
よつて製造できる。
真核ポリペプチドはCAT蛋白質に、CAT蛋白質のアミノ末
端で融合しても、CAT蛋白質のカルボキシ末端で融合し
てもよい。たとえば、真核ポリペプチドをコードする遺
伝子を制限部位、たとえばI型CAT変異体遺伝子(Betz,
J.L.& Sadler,J.R.:Gene、15:187〜200、19
81)のCAT蛋白質コードDNA配列内に挿入する内部融合
によつて製造することができる。
しかしながら、ポリペプチドは、クロラムフエニコール
トランスフエラーゼ蛋白質のカルボキシ末端に結合させ
ることが好ましい。この種類の融合蛋白には多くの利点
がある。第一に、天然のCATプロモーターおよび/また
はそのリボソーム結合部位が単純でまたは他のプロモー
ターまたはリボソーム結合部位と組合わせて、融合蛋白
の発現に使用できることである。N未端融合では、真核
ペプチドのアミノ末端からメチオニン残基を除去する必
要を生じる。内部挿入では有核ポリペプチドの両端を切
断する必要が生じ、全体の過程をさらに複雑化する。
本発明の第四の態様によれば、本発明は、クロラムフエ
ニコールアセチルトランスフエラーゼ(CAT)蛋白質の
活性部分のカルボキシ末端に異種ポリペプチドが結合し
てなる融合蛋白を提供するものである。
真核もしくは異種ポリペプチドはCAT蛋白質に、選択的
化学もしくは酵素切断が可能な結合を介して結合してい
ることが好ましい。
本明細書において用いられる「選択的」切断の語は、真
核もしくは異種ポリペプチドに影響を与えないで実施で
きる切断を意味する。このような結合は、融合蛋白をコ
ーードするDNA配列中、ポリペプチドをコードするDNA配
列の末端にまたはその隣接部位に適当なDNA配列を挿入
し、DNAのレベルで設けるのが便利である。
2種の特別な結合がこの場合好ましい。第一の好ましい
結合はグルタミン酸アミノ酸残基ジラジカルである。真
核もしくは異種ポリペプチドとCAT蛋白質活性部分との
間へのグルタミン酸残基の挿入は、融合蛋白の切断によ
る真核もしくは異種ポリペプチドの遊離を可能にする。
融合蛋白は、Sorghumからの酸プロテアーゼ(EC3、
4、23、14−Grag,G.K.ら:Eur.J.Biochem.,17、
No.4:1970)、ウニ孵化プロテアーゼ(EC3、
4、24、12−Lopez,C.W.ら:Biol.Bull.,147:
489、1974)または好ましくはブドウ球菌プロテ
アーゼ(EC3、4、21、19)を用いて、グルタミン
酸残基部位で切断できる。
また別法としては、リジン−アルギニンペプチドジラジ
カルを結合に用いることもできる。この部位での切断
は、マウスの下顎腺プロテアーゼまたは好ましくはクロ
ストリパイン(EC3、4、22、8)を用いて切断でき
る。
このような結合の例としては、さらに4個のアミノ酸残
基からなる血液凝固因子Xa部位(Ileu-Glu-Gly-Arg+-
X)(EC3、4、21、6)がある。
真核ポリペプチドは、ヒトまたは動物の免疫グロブリ
ン、アルブミン、酵素(たとえばキモシン)、酵素前駆
体(たとえばプロキモシン、プレプロキモシン)または
その誘導体もしくは類縁体)のような蛋白質であつても
よい。しかしながら、ポリペプチドは比較的小さいヒト
または動物ポリペプチドであることが好ましい。この種
のポリペプチドには、インシユリン、副腎皮質刺激ホル
モン(ACTH)、生長ホルモン、カルシトニンならびにそ
の前駆体および誘導体、たとえばカルシトニン−グリシ
ンが包含される。生成物は抗原性ペプチド、たとえば口
蹄疫ウイルス(FMVD)抗原性ポリペプチドであつてもよ
い。
しかしながら、好ましいポリペプチドはカルシトニンま
たはその誘導体である。もつとも好ましいポリペプチド
はカルシトニン−グリシンである。とくに好ましい融合
蛋白は、CAT蛋白質の活性部分、上述のような結合部お
よびカルシトニンまたはカルシトニン−グリシンからな
るものである。
本発明の第五の態様によれば、本発明は、クロラムフエ
ニコールアセチルトランスフエラーゼ(CAT)の活性部
分とポリペプチドからなる融合蛋白を、融合蛋白をコー
ドする遺伝子を含むベクターで形質転換された宿主生物
の培養基による遺伝子の発現によつて産生させる工程、
融合蛋白を切断する工程およびポリペプチドを単離する
工程によつてポリペプチドを製造する方法を提供する。
好ましくは、本発明の第三または第四の態様における融
合蛋白を本発明の第一または第二の態様における方法で
製造する工程、融合蛋白を切断する工程およびポリペプ
チドを単離する工程によつてポリペプチドを提供する方
法である。
好ましくは、融合蛋白を溶液中で切断後、この溶液のpH
をクロラムフエニコールアセチルトランスフエラーゼ蛋
白質の活性部分が沈殿するようなレベルに調整し、ポリ
ペプチドを溶液中に残し、ポリペプチドを単離する方法
が採用できる。CAT蛋白質は酸溶液に不溶性なので、産
生されたポリペプチドが酸溶液に可溶性であれば、pHを
下げてCAT蛋白質を沈殿させて、不要のCAT蛋白質を所望
のポリペプチドから異成分分離する方法が有である。
融合蛋白がグルタミン酸残基結合でできている場合は、
融合蛋白の切断はブドー球菌プロテアーゼで実施する。
融合蛋白がジン−アルギニン結合でできている場合は、
切断はクロストリパインで行うのが好ましい。
切断工程を、親和性マトリツクス、たとえば融合蛋白の
精製に用いる親和性カラムに結合した融合蛋白に対して
実施することもできる。
天然のカルシトニンは、カルシトニン−グシンに酵素変
換を行い、ポリペプチドのカルボキシ末端に天然のアミ
ド化プロリンを産生させて製造できる。また、ポリペプ
チドがカルシトニンのアミノ酸配列をもつ場合(ただ
し、末端のプロリンはアミド化されていない)には、天
然カルシトニン(カルボキシ末端がアミド化されたプロ
リン)の類縁体がアミド化によつて製造できる。ただ
し、この場合、アミノ酸15にアミド化を生じ、アスパ
ラギン酸はアスパラギンに変わつている。
本発明の第六の態様によれば、本発明は、本発明の第三
または第四の態様における融合蛋白をコードする遺伝子
を提供する。
本発明の第七の態様によれば、本発明は、本発明の第六
の態様における遺伝子を含有するベクターを提供する。
CAT融合蛋白をコードする組換えDNAを含有した表現ベク
ターを構築し、これらのベクターで宿主生物を形質転換
し、形質転換させた宿主細胞により融合蛋白を発現させ
る操作は、組換えDNA技術の分野でよく知られていると
ころに従つて実施できる。ベクターは形質転換宿主生物
中に、エピソームとしてまたは宿主染色体に組込まれて
保持されるプラスミドまたはウイルであつてよい。通
常、CAT蛋白質をコードするDNAの制限酵素切断、ついで
真核ポリペプチドをコードする異種遺伝子とのリゲーシ
ヨンによつて組換えDNAを調製する。異種遺伝子はCAT蛋
白質DNA配列の3′もしくは5′末端位置もしくは付近
に結合するか、またはそのDNA配列内に挿入される。異
種遺伝子はCAT蛋白質DNAの3′末端またはその付近に結
合させ、カルボキシ末端融合を生じさせるのが好まし
い。所望の組換えDNA配列の構築を容易にするため、CAT
蛋白質DNA配列に適当な制限酵素切断部位を導入する必
要がある。融合蛋白は強力な誘導プロモーターたとえば
trpプロモーターの下流にあることが好ましい。
本発明の第八の態様によれば、本発明は、本発明の第七
の態様におけるベクターで形質転換された宿主生物を提
供する。宿主生物は細菌宿主生物から選択されてもよい
し、また真核宿主生物たとえば酵母もしくは哺乳類細胞
から選択されてもよい。
本発明の第九の態様によれば、本発明は、本発明の第三
または第四の態様における融合蛋白で動物を免疫処置
し、ポリペプチドに対する抗体を産生させる方法を提供
する。
ある種のポリペプチド(とくに小さいポリペプチド)
が、抗体産生誘発のための免疫原として用いた場合、満
足すべき免疫応答を生じないことはよく知られている。
従前は、この種の小さなポリペプチドは大構造体たとえ
ばオボアルブミンに化学的に結合させて、免疫原に使用
してきた。本発明者らは、本発明の第三または第四の態
様における融合蛋白が抗体産生誘発のための免疫原とし
て作用することを発見した。かくして産生した抗体を免
疫処置動物から直接収穫するか、またはこの免疫応答を
モノクロナール抗体の形成に利用することができる。本
発明の本態様における方法は、それに対する抗体が必要
な抗原のエピトープを含むポリペプチドの場合、ワクチ
ンの製造に使用できる。
本発明の実施態様は、以下の実施例において、添付の図
面を参照しながら詳述する。図面は次のとおりである。
第1図は、天然CATをコードする遺伝子および上述のカ
ルボキシ末端融合蛋白をコードする遺伝子の5′末端ヌ
クレオチド配列である。
第2図は、上述のプラスミドの構築を模式的に示した図
である。
第3図は、上述のプラスミドの一部の生成物のSDSポリ
アクルアミドゲルを示す。ゲルのレーンは次のとおりで
ある。
レーン1 E.coliHB101全細胞 レーン2 E.coliHB101可溶性分画 レ−ン3 E.coliHB101不溶性分画 レーン4 pBR328含有E.coliC600からの基質
親和性精製天然CATI レーン5 プラスミドpAB74含有E.coliHB101
全細胞 レーン6 レーン5可溶性分画 レーン7 レーン5不溶性分画 レーン8 プラスミドpCT2024含有 E.coliHB101全細胞 レーン9 レーン8可溶性分画 レーン10 レーン8不溶性分画 レーン11 レーン10不溶性分画からの精製 CATI-lys-arg-hCT-glycine レーン12 プラスミドpCT2026含有 E.coliHB101全細胞 レーン13 レーン12可溶性分画 レーン14 レーン12不溶性分画 レーン15 可溶性物質からの置換クロマトグラフイー
精製CATI-glu-hCT-glycine 第4図は、プラスミドpCT2024によつて表現された
融合蛋白を切断して製造したヒトカルシトニン−グリシ
ンについて行つたHPLCの結果を示す。
第5図は、ヒトカルシトニン−グリシンの空気酸化によ
る1,7ジスルフイド結合の生成をモニタリングする連
続HPLCの結果を示す。
第6図は、化学合成ヒトカルシトニン(A)と本発明の方
法で製造したヒトカルシトニン−グリシン(B)について
得られたHPLC結果を比較したものである。
第7図は、ヒトカルシトニン標品(h−CT)とヒトカ
ルシトニン−グリシン(h−CT−gly)についての生
物活性(ラツトの血清カルシウム濃度の低下により測
定)を比較したものである。
外来性ポリペプチドまたは蛋白質をI型CAT蛋白質のカ
ルボキシ末端に融合させた融合蛋白を発現するように宿
主生物を形質転換できる融合蛋白ベクタープラスミドの
構築を決定した。以下に述べるCAT基質親和性クロマト
グラフイー精製操作においては、融合蛋白クロラムフエ
ニコールとの構造類縁体たとえばクロラムフエニコール
塩基を認識し、それと結合する必要がある。すなわち、
融合蛋白は、不動化基質を認識して結合するための正し
いコンホーメーシヨンがとれるため、天然CAT蛋白質の
必要部分をもつていなければならない。
I型酵素は、選択された宿主生物E.coli中に高レベル発
現されることが知られているので(Bennett,A.D.& Sha
w,W.V.:Biochem.J.,215:29〜38、198
3)、I型変異体のカルボキシ末端融合ならば、高レベ
ル発現に必要な構造遺伝子の5′末端を破壊することが
ないと期待し、選択した。しかも、このような融合蛋白
の利用によれば、アミノ末端融合の場合に問題になる外
来性ポリペプチドまたは蛋白質生成物のアミノ末端から
のホルミルメチオニン残基の除去の必要がない。
しかしながら、クロラムフエニコールアセチルトランス
フエラーゼI型(CAT)遺伝子は、このような融合の
構築を可能にする3′暗号領域における適当な制限部位
をもつていなかつた(第1図)(現在では、制限酵素Sc
a1が市販されるようになつたので事情が変化してい
る)。
したがつて、天然酵素の主要部分を暗号化し、CAT
伝子の所望領域に有用な制限部位をもつたCAT融合ベ
クタープラスミドの1種を構築することとした。
基質親和性クロマトグラフイーを適用可能なCAT融合
蛋白質は一般に好ましい。不動化親和性基質の認識は触
媒活性と密接に関係する。したがつて、最適の融合ベク
タープラスミドは、クロラムフエニコールをアセチル化
する蛋白質を暗号化するものと考えられる。クロラムフ
エニコールは抗生物質であるので、そしてアセチル化は
抗生物質を不活性化するので、実用上もつとも好ましい
融合ベクタープラスミドはE.coliにクロラムフエニコー
ル抵抗性を付与する能力をもつものということになる。
したがつて、CAT融合ベクタープラスミド群の選択操
作の基準として、クロラムフエニコール抵抗性を用いる
ことに決定した。しかしながら、この選択は、出発遺伝
子は完全であるがそれが暗号化する蛋白質はクロラムフ
エニコール抵抗性を欠いている場合に、都合よく使用で
きる。
この種の適当なプラスミドは以前、弱いクロラムフエニ
コール抵抗性を示すR100−Rプラスミド変異体のDN
AのPst1消化、ついでプラスミドpBR322のPst1部位
への単一Pst1断片の連結によつて単離されている(Iid
aら:EMBO J.,1:755〜759、1982)。プラ
スミドpBR322:cm104は、欠失によつてカルボキ
シ末端の最後の7個のアミノ酸残基が除去されたCATI
素をコードしていた。この除去は自然のin vivo突然変
異によるもので、同時にIS1の挿入を生じていた。し
かしながら、生成したDNA分子はCAT1構造遺伝子の末端
に停止コドンをもつておらず、したがつてリボゾームは
IS1DNAから転与されたRNAを、フレーム内(同じ読み
とり枠内)に停止コドンが現れるまで蛋白質に翻訳する
ことになる。生成したCAT1蛋白質は天然酵素よりもアミ
ノ酸残基19個分長く、最後の26個のアミノ酸残基は
IS1DNA配列によつて指示されている(第1図)。
この突然変異構造遺伝子は、所望の融合蛋白を創成する
ために有用である適当な制限部位もなく、しかがつて一
連のDNA操作を行つた。
例1 CATI融合ベクタープラスミド群の構築 A) 融合ベクタープラスミドの構築 DNA操作は、Maniatisら(Molecular Cloning,Cold Spri
ng Harbor,New York,1982)の記載に主として従
い、わずかに改変して実施した。構築したすべてのプラ
スミドのCATI遺伝子の3′末端のDNA配列は、CATImet-
プロキモシンの場合を除いて、本技術分野でよく知られ
た2つの方法、すなわちMaxam & GilbertまたはM13
ジデオキシンDNA配列決定法のいずれかによつて決定し
た。
上に概述した変異体CATI遺伝子を含有するPst1制限断
片をプラスミドpBR322:Cm104から単りし、プラ
スミドpAT153の脱ン酸化Pst1部位に連結した。プラ
スミドpAT/Cm104b(第2図)は、この配置でCATI
およびβ−ラクタマーゼ両プロモーターが同一方向に転
写するので選択された。このクローニング手段は唯一の
Tth111制限部位をもつプラスミドをまず構築する
ことにあつた。この切断部位はCAT構造遺伝子の末端
に結合したIS1 DNAに由来し、延長した26個のアミノ
酸残基の19番目のアミノ酸コドン中に存在する(第1
図)。
プラスミドpAT/Cm104bはTth111Iで線状化し、
BAL31エキソヌクレアーゼで消化した。一連の時間経
過後にサンプルを採取し、過剰のEDTAを用いて反応を停
止させた。このBAL31消化で生成した非ブラント末端
は、DNAポリメラーゼIのKlenow断片を用いて完全に対
合させた。これらのプラスミドDNA分子を次にウシ腸ホ
スフアターゼを用いて脱リン酸化した。次にキナーゼ処
理したリンカー、配列 5′-TCAGATCTGGAGCTCCAGATCTGA-3′ のR140を各時点でのプラスミドサンプルに連結し
た。連結後、プラスミドDNAをSstI制限エンドヌクレア
ーゼで消化し、各プラスミドにただ1個のリンカーが存
在することを確認するための再連結を行つた。
これらのDNA分子のセツトで次にE.coli DH1を形質転換
し、融合ベクタープラスミドを20μg/mlのクロラム
フエニコール含有L−アガール上での激しい生育に基づ
いて選択した。
小規模のプラスミド調製を実施した。1個のSst1制限
部位(リンカーDNA由来)を有し、EcoR1およびBglII
で同時に消化したとき比較的小さいDNA断片を生成する
多くのプラスミドを単離した。DNA配列分析により、プ
ラスミドpAB7、pAB8およびpAB9にはリンカーDNAが3
個の読み取り枠のそれぞれでCATI構造遺伝子の3′末端
に付着していたことが明らかにされた(第1図および第
2図)。
プラスミドpAB19をBglIIで消化し、脱リン酸化した。
これに、リジン−アルギニン−カルシトニン−グリシン
を暗号化するSau3A1制限断片を連結した。この断片はRo
ger Craig(Nature.295:345〜347,198
2)によつて単離されたcDNAクローンから誘導し、trp
Eタンパク質リジン−アルギニン−カルシトニン−グリ
シン融合プラスミド(プラスミドpE2;WO84/003
80)から単離した。プラスミドpAB19はCATIとフレ
ームシフトを起こさないで融合するように正しい読みと
り枠でBglII部位を含むので選択された。連結混合物で
E.coli DH1を形質転換し、テトラサイクン抵抗性コロ
ニーを選択した。これらのコロニーから小規模プラスミ
ド調製を行い、CATI遺伝子中のEcoR1部位に関し正しい
配置でのカルシトニン遺伝子由来Sph1制限部位の存在
をスクリーニングした。
プラスミドpAB74を単離し、ウエスターン法で、CATI
よりわずかに大きく、オボアルブミン抱合ヒトカルシト
ニン標品に対して産生したウサギ抗血清に対して免疫反
応を示す蛋白質の存在を確認した(データは示していな
い)。しかしながら、DNA配列決定分析では、IS1DNAお
よびカルシトニンcDNAに見出される共通の9個のヌクレ
オチド配列の存在により in vivo組換えが起こつて、リジン−アルギニン酵素切
断部位の欠失していることが明らかになつた(第1図お
よび第2図)。
プラスミドpAB74から発現されるCATI融合蛋白質のレ
ベルを調べるための予備的実験を行つた。これらの実験
で中等度のレベルの合成が認められた(第3図)。しか
しながら、CATIプロモーターからの発現は構造的に調整
され、そのため細胞の生育に悪影響を与えることが予期
された。
したがつて、CATI融合蛋白のより高レベルの合成を達成
するため、また細胞世代時間を短く維持するため、3種
の融合ベクター遺伝子すべてを、強力な誘導トリプトフ
アン合成(trp)プロモーターの制御下に置くこととし
た。
プラスミドpAB7、pAB8およびpAB19をそれぞれ制限
酵素SstIで消化し、S1エキソゲナーゼとインキユベ
ートした。フエノール/クロロホルム抽出後、エタノー
ルで沈殿させ、これらのブラント末端プラスミド分子を
TaqIで消化し、塩基対約750のDNA断片を単離した。
これらの断片は全CATI融合構造遺伝子と3個の読み取り
枠にBglII部位を含むが、CATIプロモーターは欠いてい
る(第2図)。
これらのCATI遺伝子はプラスミドpCT54のtrpプロモー
ターの制御下に置かれた(Emtageら:Proc.Natl.Acad.S
cl.USA,80:3671〜3675,1983)。この
プラスミドは、高レベル発現がこの配列の上流、trpプ
ロモーターの下流にクローニングされた遺伝子に制限さ
れるように転写ターミネーター配列をもつているという
利点がある。プラスミドpCT54をEcoR1で消化し、
5′付着端はDNAポリメラーゼIのKlenow断片を用いて
完全に対合させた。この分子の酵素Cla1による制限、
ついで脱リン酸化により、上に単離されたCATI融合ベク
ター遺伝子カートリツジを受けいれる分子が創成され
た。この分子に各CATI遺伝子カートツジの3倍モル過剰
でのリゲーシヨンを行い、ついでE.coliHB101を形質
転換すると、クロラムフエニコール抵抗性融合ベクター
プラスミドpCT201、pCT202およびpCT203が得
られた(第1図および第2図)(この3つの場合いずれ
も、操作によりpCT54のEcoR1部位の再生成が起こ
る。) B) CATI−カルシトニン−グリシン融合蛋白質プラスミ
ドの構築 上に構築したプラスミドのひとつ、pCT202を、高レ
ベルでCAT−ヒトカルシトニン−グリシン融合蛋白の発
現を誘導する2個のプラスミドのベースとして以下に使
用した。
融合ベクタ−プラスミドpCT202は、このプラスミド
のCAT遺伝子が唯一のBglII部位を、BglII−PstI断片上
の上述のプラスミドpE2から単離されたリジン−アルギ
ニン−カルシトニング.グリシンの遺伝子への融合に際
し正しい読み取り枠でもつことから、選択された。この
断片とBglII−PstI消化pCT202のリゲーシヨンで、
クロラムフエニコール抵抗性を付与するプラスミドpCT
2024が得られた(第1図および第2図)。
この融合蛋白はE.coliにより大量に産生される(第3
図)。しかしながら、ウエスターン法での最初の結果は
(データは示していない)、このバクテリアがこの融合
蛋白をin vivoで部分処理することを示した。さらに実
験を重ねたところ、所望の融合蛋白は不溶性分画に見出
された。さらにこの不溶性物質の抽出時に(以下の例2
参照)、細菌性プロテアーゼが融合蛋白をin vitroでさ
らに広範に切断することがわかつた。蛋白分解切断部位
を欠くプラスミドpAB74により合成された融合蛋白の
実験で、この蛋白質は可溶性でしかも蛋白分解酵素の作
用を受けないことが明らかにされた(第3図)。これ
は、不溶性と蛋白分解に対する感受性がいずれも、カル
シトニンポリペプチド残基自体によるものではないこと
を示している。この時点で、融合蛋白切断酵素としてブ
ドー球菌プロテアーゼの使用を検討することとした。ブ
ドー球菌プロテアーゼは酸性残基の次を切断するが、こ
の特異性は一定の緩衝条件下にグルタミン酸までに低下
させることができる。予備実験により、適当な条件では
このプロテアーゼは、化学的に合成したヒトカルシトニ
ン標品には、このポリペプチドがグルタミン酸残基を含
まないので、きわめて低い活性しか示さないことが明ら
かにされた(データは示していない)。さらに、リジン
−アルギニン切断部位をグルタミン酸残基に変換する
と、CATI−カルシトニン蛋白質のカルボキシ末端におけ
る電荷分布を天然CATIの場合に類似の分布に戻す可能性
が考えられた。可溶性を復元することが期待されたので
ある。
プラスミドpCT2040をNarIで消化し、最大の断片を
単離し、リゲーシヨンにより再び環化した(第2図)。
プラスミドpCT2024Narを単離し、これをBglIIおよ
びSphI制限酵素で2重消化し、このプラスミドにはそ
れぞれ1個しか存在しない部位で切断した(第2図)。
生成したプラスミド分子を次に、過剰量の以下のオリゴ
ヌクレオチド R232 5′-GATCTGAATGTGGCAA−3′ R233 5′-CAAGTAGACAGGTTGCCACATTCA−3′ R234 5′-CCTGTCTACTTGCATG−3′ とリゲートさせた。
この3種のオリゴヌクレオチドのうち、後二者のR23
3およびR234のみが、リゲーシヨン反応に先立ち、
キナーゼ処理した。生成したプラスミド分子でE.coli
HB101細胞を形質転換し、所望の形質転換細胞はアン
ピシリン(100μg/ml)含有培地上で生育させて選
択した。形質転換、選択に続いて、得られたアンピシリ
ン抵抗性コロニーから小規模プラスミド調製を行い、こ
れらのDNAサンプルを制限酵素Acc1で消化した。Acc1
部位を含むプラスミド、pCT2026が単離され、クロ
ラムフエニコール抵抗性をもつことが示された(第1図
および第2図)。プラスミドpCT2026は可溶性CATI
融合蛋白、CATI−グルタミン酸−カルシトニン−グリシ
ンの高レベルでの誘導発現を指示する。これはCATI−リ
ジン−アルギニン−カルシトニン−グリシンよりはるか
に蛋白分解を受けにくい(第3図)(この構築に際して
は、pAB74のin vivo生成に関与する9ヌクレオチド反
復配列を適当なコドン選択に変更した。これは遺伝暗号
の冗長によつて可能であつた。この変更が以後のこのプ
ラスミドのin vivoでの再転位の可能性を低下させるも
のであることが期待された)。
例2 CAT−カルシトニン融合蛋白の調製および切断 例1に述べたように、CATI−Lys−Arg−ヒトカルシトニ
ン(hCT)−GlyおよびCATI−Glu−hCT−Glyのそれぞれ
の表現をコードするプラスミドpCT2024およびpCT2
026が構築された。これらのプラスミドでE.coliHB1
01細胞を形質転換するとこの形質転換細胞によつて融
合蛋白が高レベルに表現された。これらの融合蛋白の回
収、切断、および以後のhCT−Gly生成物の精製に用いら
れた方法は次のとおりである。
1) CATI−Lys−Arg−hCT−Gly A) 不溶性CATI−Lys−Arg−hCT−Gly融合蛋白の調製 プラスミドpCT2024を含有するE.coliHB101細胞
を、20μg/mlのクロラムフエニコールを含む無機塩
補充メジウム中、10の発酵槽を用い、37℃で、指
数増殖期の後期まで生育させた。細胞を遠心分離(1,00
0rpm×10分)で収穫した。細胞(湿重量22g)を1
00mM NaClおよび1mMEDTA含有50mM Tris-HCl緩衝液
(pH8.0)60mlに再懸濁した。この懸濁液にPMSF溶液
(8.3mg/mlエタノール)0.2mlおよびリゾチーム21.4mg
を加えた。25分後に4%(w/v)デオキシコレート
溶液2mlを加え、得られた粘稠な懸濁液をさらに10分
間放置した。0.6mgのDNase1を加え、この懸濁液を室温
にさらに30分まで、粘度が著しく低下するまで放置し
た。この段階が完了したのち、懸濁液を遠心分離し(1
1,000rpm×5分)、上澄液は捨てた。不溶性のCAT-Lys-
Arg-hCT-Gly生成物からなるペレットを冷、緩衝化Trito
n×100溶液(50mM Tris-HCl、pH8.0;10mM ED
TA;0.5%v/v Triton×100;100mM NaCl)9倍
容で洗浄し、遠心分離して(11,000rpm×5分)回収し
た。この洗浄操作についで2回くり返した。ペレットを
集め、上述したと同じpH8.0Tris-HCl懸濁緩衝液20ml
に再懸濁した。融合蛋白の純度をSDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(第3図)によつて調べ、残つた懸濁液
を1mlずつの分画にして−20℃で保存した。
B) CATI−Lys−Arg−hCT−Glyの切断 上述の1ml分画5個、計44mgの融合蛋白を解凍し遠心
分離した(15,000g×1分、Eppendorf管)。遠心分離
で得られたペレットを0.14M2−メルカプトエタノール
含有、0.1M Tris−HCl緩衝7.5M尿素溶液(pH8.0)2
mlに再懸濁し、生成した融合蛋白溶液をついで37℃に
おいて5〜10分間インキユベートした。蒸留水1.5ml
を加えたのち、DTT活性化/PMSF処理クロストリパイン
(Sigma製品番号C0888)1mgを含む溶液を加えて消化を
開始した。37℃で10〜15分間消化したのちトリフ
ルオロ酢酸(1.3ml、20%v/v)を加えて反応を停止さ
せた。酸性溶液を氷上に10〜20分間放置したのち、
遠心分離(15,000g×15分、Eppendorf管)して生成
した白色の蛋白の沈殿を除去した。クロストリパイン処
理により融合蛋白は切断され、酸性上澄液にはhCT−Gly
が溶けている。
C) hCT−Glyの精製 上述のようにして調製した酸性上澄液2.5mlの分画2個
を、半製造逆相HPLCカラム(Synchropak RP-P,25cm
×1.0cm)上にロードし、水中30〜40%アセトニト
リル:0.1%v/vTFA勾配を用いて、20分で(2ml/
分、225nmで検出)溶出した。抗ヒトカルシトニン標
品抗血清による放射免疫定量法で、保持時間17.01およ
び18.83の2個の免疫反応性ピークが得られた(第4
図)。これらのピークを集め、凍結乾燥した。得られた
白色固体を2mM EDTA含有50mM Tris−HCl(pH8.5)
2mlに溶解し、得られた溶液を室温に30分間放置して
空気酸化させた。この間に、hCT−Glyの1,7ジスルフイ
ド結合の生成が、類似の逆相分析HPLCカラム(水中10
〜50%アセトニトリル:0.1%v/vTFA勾配、12分
間、1.6ml/分、225nmで検出)によつてモニターさ
れた。空気酸化0、5および30分後のHPLCの結果を第
5図に示す。主ピークの矢印を付したピークへのシフト
は1,7ジスルフイド結合の生成を示している。ジスル
フイド結合の生成が完結したと判定されたとき(30
分)、残つた分画(1.75ml)すべてを上述のHPLC半製造
分離に付した。精製された組換えhCT−Glyのピークを凍
結乾燥し、分析HPLCに付して、その結果を化学合成hCT
標品の場合と比較した(第6図)。融合蛋白44mgから
の純組換えhCT−Glyの収量は約1.1〜2.0mgで、切断工程
の収率は理論量の19〜35%に相当する。精製組換え
hCT−Glyの予想アミノ酸配列はFast Atom Bombardmen
t(FAB)質量スペクトル分析によつて確認された。
2) CATI−Glu−hCT−Gly A) 可溶性CATI−Glu−hCT−Gly融合蛋白の調製 例1に記載したように、組換えCATI−Glu−hCT−Gly融
合蛋白はE.coliHB101/pCT2026細胞によつて可
溶性蛋白質として産生され、したがつてCAT基質親和性
クロマトグラフイーを融合蛋白の回収および初期の精製
に使用した。CAT基質親和性クロマトグラフイーに用い
た方法および操作は天然のCATI酵素の精製に関し、Benn
ettおよびShawによつて概説されている方法(Biochem.
J.,215:29〜38,1983)とほぼ同じであ
る。
プラスミドpCT2026を含むE.coliHB101細胞は、
クロラムフエニコール20μg/mlを含む無機塩補充メ
ジウム200mlをとつた1のバツフルフラスコ5個で
指数増殖期の後期まで37℃で生育させた。細胞(湿重
量2g)を遠心分離(10,000rpm×10分)してペレツ
ト化し、ペレツト化した細胞を10nm EDTA含有50mM
Tris−HCl(pH7.8)20ml中に再懸濁し、ついで機械
的せん断により、細胞抽出液を得た。Bennett& Shaw
によつて報告されている60℃への加熱工程は省略し
た。細胞抽出液を遠心分離(20,000rpm×20分)し、
上清を0.1mM2−メルカプトエタノール含有上記緩衝液
で希釈した。これを基質親和性カラム(床容量50ml)
上にロードし、ついで同一緩衝液で280nmの吸収が0.
02単位以下になるまで洗浄した。次にカラムを0.6M N
aCl含有上記緩衝液10カラム容量で洗浄して、非特異
的に結合したE.coli蛋白質を除去した。ついでCATI−Gl
u−hCT−Gly融合蛋白をカラムから0.6MNAClおよび5mM
クロラムフエニコール含有上記緩衝液で溶出した。
クロラムフエニコールは280nm領域に吸収をもつの
で、この波長の吸収を融合蛋白溶出のモニタリングに使
用することはできなかつた。その代わりに、溶出分画の
クロラムフエニコールアセチル化活性の測定によつて溶
出をモニタリングした。融合蛋白はSDSポリアクリルア
ミドゲル電気泳動によつて、均一であり予想されたサイ
ズ、すなわち天然のCATI蛋白質よりも約3.5kd大きいと
判定された(第3図)。得られた融合蛋白の収量はクロ
ラムフエニコールアセチル化活化の定量により得られた
値と等しかつた。次に抗ヒトカルシトニン標品抗血清を
用いた放射免疫定量法により、融合蛋白がヒトカルシト
ニン(hCT)を含むことを確認した。
B) CATI−Glu−hCT−Glyの切断およびhCT−Glyの精製 この融合蛋白はhCT−Glyポリペプチド配列の直前にグル
タミン酸残基を有し、したがつて、融合蛋白の切断には
ブドー球菌プロテアーゼを用い、hCT−Glyポリペプチド
を遊離させた。切断には以下の操作を用いた。
上述のようにして得られたクロラムフエニコールアセチ
ル化活性を有するカラム溶出分画を、0.1M DTTおよび
2mM EDTA含有50mM NH4HCO3緩衝液(pH7.55)中に
透析した。次に融合蛋白をブドー球菌プロテアーゼ(Si
gma,製品番号p8400)と、酵素:基質(w/v比1:
100で混合し、37℃で4時間インキユベートした。
インキユベーシヨン完結後、hCT−Glyポリペプチドを、
CATI−Lys−Arg−hCT−Gly融合蛋白から誘導されたhCT
−Glyの精製について上述したとほぼ同じ操作により、
分析的規模で精製した。両融合蛋白から得られたhCT−G
lyポリペプチドは、各種の基準でも区別できなかつた。
3) hCT−Glyのヒトカルシトニン標品への変換両融合蛋
白源からのhCT−GlyポリペプチドのC末端アミノ酸をつ
いで処理し、ヒトカルシトニン標品の末端、すなわちプ
ロリンアミドを生成する。
4) CAT−カルシトニン産生種の安定性 pCT2024/E.coli HB101およびpCT2026/E.
coli HB101株を10の発酵槽中、クロラムフエニ
コール(20mg/)を補充した最小培地中、長期間に
わたつて(約80世代)生育させた。発酵の誘導段階を
通じて、表現レベルは高く維持され、両プラスミドとも
分離に対して完全に安定であつた。さらに、プラスミド
pCT2026は分子再転位に対しても完全に安定であつ
た(データは示していない)。
5) ヒトカルシトニン−グリシンポリペプチドの生物活
性 上述のようにして、CATI−Lys−Arg−hCT−Gly融合蛋白
から調製したカルシトニン−グリシンの生物活性をヒト
カルシトニン標品と、50gのラツトを用いてMac Int
yreらの報告した静脈内注射プロトコール(Handbuch de
r innern Medizin IV/1A、Knochenら編、Springer
Verlag,Berlin,623〜634,1980)に従い比較
した。結果は第7図に示すとおりで、ヒトカルシトニン
−グリシンはヒトカルシトニン標品の約0.1%のカルシ
ウム低下活性を50gのラツトで示した。しかしなが
ら、この低下作用の持続は長い。
例3 CAT−カルシトニン−グリシン融合蛋白の免疫原として
の使用 カルシトニンは比較的小さなポリペプチド(32アミノ
酸残基)で、したがつてそれ自身を抗体誘発の免疫原と
して使用しても満足できる結果は得られない。したがつ
て、より大きなCAT−カルシトニン−グリシン融合蛋白
を、カルシトニンに対する抗体誘発のための免疫原とし
て使用してみた。例1に述べたようにして、pAB74/
E.coli HB101細胞によつて産生されたCAT−ヒトカ
ルシトニン−グリシン融合蛋白を免疫原として用いた。
この融合蛋白はCATIとヒトカルシトニン−グリシンアミ
ノ酸配列間の切断部位を欠いている。さらに、それは正
しいC末端プロリンアミド残基をもつていない。
抗体の誘発にはCBA/Balbc F1マウスを用いた。マウ
スに基質親和性精製CAT−カルシトニン−グリシン融合
蛋白(プラスミドpAB74をもつE.coli HB101の細
胞から得た)10μgを、約3週間の間隔で3回連続投
与して免疫処置した。第2および第3の免疫処置から約
14日後に、マウスから血清を採取し、ヒトカルシトニ
ンに対する抗体の存在を放射免疫法で調べた。第2の免
疫処置後の血清は陰性であつたが、第3の免疫処置後の
血清にはかなりの量のヒトカルシトニンに対する抗体が
検出された。
比較のために、プラスミドpBR328を含有するE.coli
C 600の細胞から得られた天然CATI(上述のBenn
ett & Shaw参照)10μgによつてもマウスを免疫
処置した。また、オボアルブミン担体蛋白質にグルター
ルアルデヒドで架橋した合成ヒトカルシトニン標品から
なる慣用のカルシトニン免疫原10μgでもマウスを免
疫処置した。得られた結果を下表に示す。CATI−hCT−G
ly融合蛋白は、強力な免疫原性を示すプロリンアミドエ
ピトープを欠いているにもかかわらず慣用のhCTオボア
ルブミン免疫原の場合とほぼ同等の抗体応答を示してい
る。
その他のCAT融合蛋白、たとえばCAT−ACTHも同様に抗原
を誘発できるものと判断できる。抗体誘発のこの手法
は、現在用いられている合成ペプチドによる方法より
も、大量の免疫原(たとえばワクチン用の)をはるかに
安価に製造する方法を提供するものである。
例4 Asn15ヒトカルシトニン製造用のCATI−カルシトニン融
合蛋白の構築 カルシトニン類縁体Asn15ヒトカルシトニンは、ヒトカ
ルシトニン類縁体カルシトニン(1〜31)+プロリン
(すなわちヒトカルシトニン標品の場合のように、カル
ボキシ末端はプロリンアミドでなくプロリンである)を
化学的にアミド化して製造できる。
融合蛋白CATI−リジン−アルギニン−カルシトニンおよ
びCATI−グルタミン酸−カルシトニン表現のためのプラ
スミドDNA構築体は、CATI−リジン−アルギニン−カル
シトニン−グリシンおよびCATI−グルタミン酸−カルシ
トニン−グリシンをコードするプラスミドDNA構築体と
同様にして調製された。プラスミドD13(国際特許出願
第WO84/00380号)をBgl IIおよびPst1で消化
し、リジン−アルギニン−カルシトニンポリペプチドを
コードする断片をBglIIおよびPst1消化プラスミドpCT
2021に連結させた。これにより、クロラムフエニコ
ール抵抗体プラスミドpCT2023が得られた(第1
図)。ヒトカルシトニン(1〜31)プロリンポリペプ
チドは、E.coliHB101/pCT2024から精製された
ヒトカルシトニン−グリシンポリペプチドと同様にし
て、融合蛋白から精製できるものと期待される。しかし
ながら、好ましい態様における宿主菌株はE.coliHB10
1ではなく、アンバーサプレツサー突然変異を欠くE.co
li菌株であると思われる。それは、この構築体に使用さ
れた停止コドンはいわゆるアンバー停止コドン(TAG)だ
からである。アンバーサプレツサー変異をもつ菌株はこ
の停止コドンをアミノ酸コドンと誤読し、そのため異常
な延長された融合蛋白を産生することがある。CATI−グ
ルタミン酸−カルシトニン融合蛋白をコードするプラス
ミドpCT2025(第1図)は、pCT2024からpCT2
026を単離した場合をまつたく同様の一連の操作によ
つてpCT2023から単離された。このプラスミドはE.c
oliにクロラムフエニコール抵抗性を付与し、上に概略
を述べた理由によりアンバーサプレツサー変異を欠くE.
coli宿主菌株中で表現させることが好ましい。
例1に述べたクロラムフエニコール抵抗性融合ベクター
プラスミドpCT201、pCT202およびpCT203につ
いて、ヒトカルシトニンおよびヒトカルシトニン−グリ
シンのほかの外来性ポリペプチドおよび蛋白質の表現に
使用できるかどうかを調べた。以下の例は実施された特
定の実験について述べたものであるが、本発明の融合ベ
クタープラスミドが、一般に外来性ポリペプチドおよび
蛋白質の表現に広く適用できることを示すものである。
例5 CATI−Metプロキモシン融合蛋白の製造 Met−プロキモシン遺伝子はEmtageらの報告(PNAS,8
0:3671〜3675,June,1983)にあるプラ
スミドpCT67から得られた。Met−プロキモシン遺伝子
はpCT67からBclI断片上に単され、この断片はBglII
切断脱リン酸化プラスミドpCT202とリゲートした。
E.coliHB101細胞をこのリゲーシヨン混合物で形質転
換し、形質転換体はアンピリシン(100μg/ml)含
有L−アガール上で生育させて選択した。挿入DNA断片
が正しい方向性をもつたプラスミドpCT20267を小
規模製造プラスミドのEcoR1消化で単離した。E.coliH
B101/pCT20267菌株をクロラムフエニコール2
0μg/ml含有L−肉汁生育培地で培養した。SDSポリ
アクルアミドゲル電気泳動でCATI−met−プロキモシン
融合蛋白として期待されたサイズをもつと判断された不
溶性蛋白質が高レベルに表現された。E.coliHB101/
pCT20267からの細胞抽出物はウサギ抗キモシン抗
血清に免疫応答を示した。
この不溶性蛋白質を可溶化し酸処理すると、ウシキモシ
ン標品が生成した。たとえば、この不溶性蛋白質は濃尿
素溶液中で可溶化し、ついで酸処理してウシキモシン標
品を得ることができる。
例6 CATI−ACTH融合蛋白の製造 E.coliに至適化されたコドンを有し、適当なベクターに
連結したとき、ACTH中のアミノ酸残基−1〜+14から
なるポリペプチドをコードする合成遺伝子を調製した。
6種の合成オリゾヌクレオチドが得られた。
R242 5′GAACACTTCCGTTGGGGTA3′ R243 5′GATCTTACTCTATG3′ R244 5′AACCTGTTGGTTGATCAGA3′ R245 5′GAAGTGTTCCATAGAGAA3′ R246 5′CAACAGGTTTACCCCAACG3′ R247 5′AGCTTCTGATCAAC3′ オリゴヌクレオチドR242、R244、R245、R
246およびR247をリン酸化し、R243に加え、
すべてを過剰のBglII/HindIII切断プラスミドpCT20
2と混合した。リゲーシヨン後に生じたプラスミド混合
物でE.coliHB101細胞を形質転換し、E.coliHB101
/pCAT−ACTH形質転換体をアンピシリン100μg/ml
含有メジウム上で生育させて選択した。E.coliHB101
/pCATACTH細胞を20μg/mlのクロラムフエニコール
含有無機塩補充メジウム中で指数増殖期の後期まで生育
すると、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によつて
予想のサイズをもつと判断された部分可溶性の融合蛋白
が高レベルに表現された。
精製CAT−ACTH融合蛋白を回収し、イオン交換クロマト
グラフイーで精製した。CAT−hCT−Gly融合蛋白の場合
と同様、CAT−ACTH融合蛋白はACTHに対する抗体を誘発
するための免疫原として使用するのに適している。
同様にCAT−口蹄疫ウイルス(FMDV)抗原性ペプチド融
合蛋白の表現、また上述のLys−Argおよびグルタミン酸
切断部位以外の切断部位たとえば血液凝固因子Xa部位を
含有するCAT−カルシトニン融合蛋白の表現のための融
合蛋白ベクターが構築された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローウエ,ピーター アンソニー イギリス国アールジー6 2ビーエヌ バ ークシヤー,リーデイング,メルローズ アベニユー 9 (72)発明者 ヘンツシエル,クリストフアー クライブ ガブリエル イギリス国ダブリユ9 1エイユー ロン ドン,クリフトン ガーデンズ 48

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロラムフェニコールアセチルトランスフ
    ェラーゼ(CAT)基質に結合し得るCAT蛋白質の一部とポリ
    ペプチドからなる融合蛋白をコードする遺伝子を含有す
    るベクターで形質転換した細菌宿主を培養してその遺伝
    子を発現させることにより融合蛋白を製造する工程、そ
    の融合蛋白を切断する工程およびポリペプチドを単離す
    る工程からなるポリペプチドの製造方法。
  2. 【請求項2】ポリペプチドが真核ポリペプチドである請
    求の範囲第1項の方法。
  3. 【請求項3】真核ポリペプチドがクロラムフェニコール
    アセチルトランスフェラーゼ(CAT)蛋白質の一部のカル
    ボキシ末端に結合している請求の範囲第2項の方法。
  4. 【請求項4】ポリペプチドがクロラムフェニコールアセ
    チルトランスフェラーゼ(CAT)蛋白質の一部のカルボキ
    シ末端に結合した外来性ポリペプチドである請求の範囲
    第1項の方法。
  5. 【請求項5】融合蛋白は、CAT蛋白質の一部が特異的に
    結合できる基質を結合させた固相を用い、親和性クロマ
    トグラフィーで単離する請求の範囲第1項〜第4項のい
    ずれか一つの方法。
  6. 【請求項6】培養基はクロラムフェニコールまたはその
    殺菌性類縁体を含有する請求の範囲第1項〜第5項のい
    ずれか一つの方法。
  7. 【請求項7】ポリペプチドはCAT蛋白質の一部と、選択
    的な化学的または酸素的切断が可能な結合部を介して結
    合している請求の範囲第1項〜第6項のいずれか一つの
    方法。
  8. 【請求項8】結合部はグルタミン酸アミノ酸残基のジラ
    ジカルである請求の範囲第7項の方法。
  9. 【請求項9】結合部はジン−アルギニンペプチドのジラ
    ジカルである請求の範囲第7項の方法。
  10. 【請求項10】融合蛋白を溶液中で切断後、溶液のpHを
    CAT蛋白質の一部を沈殿させる値に調整して、ポリペプ
    チドを溶液中に残し、ポリペプチドを単離する請求の範
    囲第1項〜第9項のいずれか一つの方法。
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