JPH063865A - 現像剤用導電性磁性樹脂キャリアおよび画像形成方法 - Google Patents
現像剤用導電性磁性樹脂キャリアおよび画像形成方法Info
- Publication number
- JPH063865A JPH063865A JP4184523A JP18452392A JPH063865A JP H063865 A JPH063865 A JP H063865A JP 4184523 A JP4184523 A JP 4184523A JP 18452392 A JP18452392 A JP 18452392A JP H063865 A JPH063865 A JP H063865A
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- carrier
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- conductive
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 バインダー樹脂中に磁性材微粒子を分散、担
持せしめた抵抗109・Ωcm以下のキャリアコアの表面
に、導電性微粒子を固着した2層構造で抵抗105・Ωc
m以下の導電性磁性樹脂キャリア、およびこれと絶縁性
磁性トナーとを組み合わせた現像剤。現像バイアス電源
39により感光体21表面に現像剤を介して電荷を注入
して帯電させ、LEDアレイ41により背面露光し、同
時現像してトナー像75を形成する。 【効果】 キャリアが帯電して過度にトナーを引き寄せ
ず、現像剤の導電性が長期にわたって安定し、キャリア
の長寿命化が可能となる。背面露光記録方式の画像形成
方法において、帯電特性が安定し、多数枚ランニング後
も優れた画像特性が維持される。
持せしめた抵抗109・Ωcm以下のキャリアコアの表面
に、導電性微粒子を固着した2層構造で抵抗105・Ωc
m以下の導電性磁性樹脂キャリア、およびこれと絶縁性
磁性トナーとを組み合わせた現像剤。現像バイアス電源
39により感光体21表面に現像剤を介して電荷を注入
して帯電させ、LEDアレイ41により背面露光し、同
時現像してトナー像75を形成する。 【効果】 キャリアが帯電して過度にトナーを引き寄せ
ず、現像剤の導電性が長期にわたって安定し、キャリア
の長寿命化が可能となる。背面露光記録方式の画像形成
方法において、帯電特性が安定し、多数枚ランニング後
も優れた画像特性が維持される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷などに用いられる現像剤用キャリア、現像剤、
およびそれを用いた画像形成方法に関する。
静電印刷などに用いられる現像剤用キャリア、現像剤、
およびそれを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カールソン方式に代表される電子写真方
式は現在広く用いられており、感光体の均一帯電→選択
露光による潜像の形成→現像剤によるトナー像の形成→
転写→定着を基本プロセスとする。
式は現在広く用いられており、感光体の均一帯電→選択
露光による潜像の形成→現像剤によるトナー像の形成→
転写→定着を基本プロセスとする。
【0003】一方、背面露光記録方式を採用した非カー
ルソン方式の画像形成方法についても近年各種の報告が
なされており、装置の小型化、プロセスの簡略化が可能
であるとされている(画像電子学会誌,16,(5),
306,(1987)、特開昭61−149968号公
報、同63−10071号公報、同63−214781
号公報)。
ルソン方式の画像形成方法についても近年各種の報告が
なされており、装置の小型化、プロセスの簡略化が可能
であるとされている(画像電子学会誌,16,(5),
306,(1987)、特開昭61−149968号公
報、同63−10071号公報、同63−214781
号公報)。
【0004】背面露光記録方式は、感光体の表面側に現
像剤を供給して現像剤溜りを形成し、この現像剤溜りで
クリーニング、感光体の均一帯電−背面画像露光−同時
現像を行なうものであり、クリーニング、帯電、画像
(信号)露光および現像を同時に行なうことができる。
像剤を供給して現像剤溜りを形成し、この現像剤溜りで
クリーニング、感光体の均一帯電−背面画像露光−同時
現像を行なうものであり、クリーニング、帯電、画像
(信号)露光および現像を同時に行なうことができる。
【0005】しかしながら、比較的短い現像剤溜り(帯
電/露光/現像ゾーン)で、現像に必要な帯電量を現像
剤を介して感光体に注入し、しかも、現像してシャープ
で安定したトナー像を得ることが必要であるため、各機
能素材やシステム上の要請が厳しく、実現化には困難な
問題が多い。
電/露光/現像ゾーン)で、現像に必要な帯電量を現像
剤を介して感光体に注入し、しかも、現像してシャープ
で安定したトナー像を得ることが必要であるため、各機
能素材やシステム上の要請が厳しく、実現化には困難な
問題が多い。
【0006】また、現像剤を介して電荷を注入するため
に、一成分現像剤にあっては、トナーに導電性が要求さ
れ、導電性磁性トナーとする必要がある。そのため、コ
ロナ転写方式やバイアスローラ転写方式などの静電転写
方式を用いて普通紙転写を行なうことができず、高抵抗
紙の使用が必要となる。
に、一成分現像剤にあっては、トナーに導電性が要求さ
れ、導電性磁性トナーとする必要がある。そのため、コ
ロナ転写方式やバイアスローラ転写方式などの静電転写
方式を用いて普通紙転写を行なうことができず、高抵抗
紙の使用が必要となる。
【0007】特公昭60−59592号公報には、背面
画像露光により普通紙に多色の記録画像を得る方法が記
載されているが、光半導体層上に絶縁体層を積層した感
光体を用いるため、繰返し使用が困難になる。この対策
として、転写電界を利用して電荷像を消去するとしてい
るが、安定して良好な画像を得ることは実用上問題が多
く困難である。
画像露光により普通紙に多色の記録画像を得る方法が記
載されているが、光半導体層上に絶縁体層を積層した感
光体を用いるため、繰返し使用が困難になる。この対策
として、転写電界を利用して電荷像を消去するとしてい
るが、安定して良好な画像を得ることは実用上問題が多
く困難である。
【0008】また、絶縁性トナーを用いる方法として
は、104〜108Ω・cmの鉄粉キャリアと絶縁性磁性
トナーとからなる二成分現像剤を用い、帯電用バイアス
電極と現像用バイアス電極の2つの対向電極を設け、背
面画像露光−同時現像を行ない、画像形成することが報
告されている(電子写真学会誌、Vol.27,No.
3,p442,1988、特開昭61−46961号公
報)。しかしこのシステムを実機に搭載しようとする
と、実際上の制御が難しく、安定して鮮明な画像を得る
ことができず、また、装置の構成も複雑である。
は、104〜108Ω・cmの鉄粉キャリアと絶縁性磁性
トナーとからなる二成分現像剤を用い、帯電用バイアス
電極と現像用バイアス電極の2つの対向電極を設け、背
面画像露光−同時現像を行ない、画像形成することが報
告されている(電子写真学会誌、Vol.27,No.
3,p442,1988、特開昭61−46961号公
報)。しかしこのシステムを実機に搭載しようとする
と、実際上の制御が難しく、安定して鮮明な画像を得る
ことができず、また、装置の構成も複雑である。
【0009】なお、バインダー樹脂中に磁性材を分散し
た磁性キャリアを用いた現像剤により画像形成すること
については、絶縁性非磁性トナーと組み合わせた現像剤
(特開昭53−33152号公報、同55−41450
号公報)、絶縁性磁性トナーと組み合わせた現像剤(特
開昭53−33152号公報、同53−33633号公
報、同53−35546号公報)などが報告されてい
る。しかしこれらは、いずれもキャリアが絶縁性であ
り、また、通常のカールソンプロセスにより現像を行な
っている。
た磁性キャリアを用いた現像剤により画像形成すること
については、絶縁性非磁性トナーと組み合わせた現像剤
(特開昭53−33152号公報、同55−41450
号公報)、絶縁性磁性トナーと組み合わせた現像剤(特
開昭53−33152号公報、同53−33633号公
報、同53−35546号公報)などが報告されてい
る。しかしこれらは、いずれもキャリアが絶縁性であ
り、また、通常のカールソンプロセスにより現像を行な
っている。
【0010】特開平1−204070号公報には、表面
被覆層を設けた2層構造のキャリアの抵抗を108〜1
012Ω・cmとすることが記載されている。このよう
に、カールソン方式の現像においては、キャリアの帯電
能力を常に一定に保つことが重要であり、キャリア抵抗
を108〜1012Ω・cmのレベルにすると、現像時に感
光体側にキャリアが引き寄せられて感光体上に移行して
しまう現象(以下、キャリア引きと呼ぶ)が発生しずら
くなることは知られている。また、キャリア抵抗を10
4〜108Ω・cmにすることについても報告があるが
(本庄、電子写真学会誌,第27巻,第3号(198
8)、書籍「電子写真・静電・磁気・光プリンタ」
他)、いずれも本発明とは無縁のものである。
被覆層を設けた2層構造のキャリアの抵抗を108〜1
012Ω・cmとすることが記載されている。このよう
に、カールソン方式の現像においては、キャリアの帯電
能力を常に一定に保つことが重要であり、キャリア抵抗
を108〜1012Ω・cmのレベルにすると、現像時に感
光体側にキャリアが引き寄せられて感光体上に移行して
しまう現象(以下、キャリア引きと呼ぶ)が発生しずら
くなることは知られている。また、キャリア抵抗を10
4〜108Ω・cmにすることについても報告があるが
(本庄、電子写真学会誌,第27巻,第3号(198
8)、書籍「電子写真・静電・磁気・光プリンタ」
他)、いずれも本発明とは無縁のものである。
【0011】さらに、本出願人は先に、背面露光記録方
式において好適に用いられるキャリアとして、磁性材を
バインダー樹脂中に分散担持してなるキャリアコアの表
面に、導電層を形成した導電性磁性樹脂キャリア、およ
びこのキャリアを用いた背面露光方式の画像形成方法を
提案した(特願平3−280870号)。
式において好適に用いられるキャリアとして、磁性材を
バインダー樹脂中に分散担持してなるキャリアコアの表
面に、導電層を形成した導電性磁性樹脂キャリア、およ
びこのキャリアを用いた背面露光方式の画像形成方法を
提案した(特願平3−280870号)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記キ
ャリアと絶縁性トナーとを混合して現像剤としたものを
長期間使用すると、現像剤としての導電性が低下し、画
像不良を生じることが判った。本発明は、現像剤の導電
性の低下を防止し、キャリアの長寿命化を図るものであ
る。
ャリアと絶縁性トナーとを混合して現像剤としたものを
長期間使用すると、現像剤としての導電性が低下し、画
像不良を生じることが判った。本発明は、現像剤の導電
性の低下を防止し、キャリアの長寿命化を図るものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】表面導電層を形成して導
電性を付与した上記の樹脂キャリアと絶縁性トナーとを
配合した現像剤が導電性を示すには、キャリア粒子同士
が接触して導通路の形成されることが必要である。これ
により初めて、現像スリーブからの電荷を感光体に注入
することができる。
電性を付与した上記の樹脂キャリアと絶縁性トナーとを
配合した現像剤が導電性を示すには、キャリア粒子同士
が接触して導通路の形成されることが必要である。これ
により初めて、現像スリーブからの電荷を感光体に注入
することができる。
【0014】しかし、樹脂キャリアの表面導電層は、現
像時のストレスで損傷を受けやすく、キャリアコアが露
出することは避けられない。実際、本発明者が導電性磁
性樹脂キャリアを現像器内で撹拌して耐久評価を行なっ
たところ、キャリアの表面導電層が欠落し、キャリアコ
アが露出することが認められた。マグネタイトのような
磁性材をバインダー樹脂中に80重量%程度に高配合し
ても、キャリアコアの抵抗は1010Ω・cm以上とな
る。そのため、キャリアコアが露出すると、キャリアが
帯電して不必要な量のトナーを静電気的に保持し、現像
剤の電気導通路が分断されて抵抗が上昇することが判っ
た。本発明は、以上の知見に基づき、この対策を検討し
た結果なされたものである。
像時のストレスで損傷を受けやすく、キャリアコアが露
出することは避けられない。実際、本発明者が導電性磁
性樹脂キャリアを現像器内で撹拌して耐久評価を行なっ
たところ、キャリアの表面導電層が欠落し、キャリアコ
アが露出することが認められた。マグネタイトのような
磁性材をバインダー樹脂中に80重量%程度に高配合し
ても、キャリアコアの抵抗は1010Ω・cm以上とな
る。そのため、キャリアコアが露出すると、キャリアが
帯電して不必要な量のトナーを静電気的に保持し、現像
剤の電気導通路が分断されて抵抗が上昇することが判っ
た。本発明は、以上の知見に基づき、この対策を検討し
た結果なされたものである。
【0015】すなわち、本発明の導電性磁性樹脂キャリ
アは、磁性材微粒子をバインダー樹脂中に分散、担持し
たキャリアコアの表面に導電層が形成されてなるキャリ
アであって、キャリアコアの体積固有抵抗が109・Ωc
m以下、かつ、キャリアとしての体積固有抵抗が105
Ω・cm以下であることを特徴とする。
アは、磁性材微粒子をバインダー樹脂中に分散、担持し
たキャリアコアの表面に導電層が形成されてなるキャリ
アであって、キャリアコアの体積固有抵抗が109・Ωc
m以下、かつ、キャリアとしての体積固有抵抗が105
Ω・cm以下であることを特徴とする。
【0016】また、本発明の画像形成方法は、透光性支
持体上に少なくとも透光性導電層と光導電層を順次設け
た感光体と、前記のキャリアと絶縁性磁性トナーからな
る現像剤と、前記感光体の光導電層側に配設され、前記
現像剤を感光体表面に供給する現像手段と、前記感光体
の透光性導電層と前記現像手段との間に電圧を印加する
手段と、前記感光体の透光性支持体側に前記現像手段と
対向するように配設された露光手段とを用い、前記感光
体表面に前記現像剤を接触させ、前記透光性導電層と前
記現像手段との間に電圧を印加しつつ、選択された光を
前記透光性支持体側から前記現像手段との対向部位近傍
の前記光導電層に照射し、前記感光体上に、該光照射に
対応するトナー像を形成することを特徴とする。
持体上に少なくとも透光性導電層と光導電層を順次設け
た感光体と、前記のキャリアと絶縁性磁性トナーからな
る現像剤と、前記感光体の光導電層側に配設され、前記
現像剤を感光体表面に供給する現像手段と、前記感光体
の透光性導電層と前記現像手段との間に電圧を印加する
手段と、前記感光体の透光性支持体側に前記現像手段と
対向するように配設された露光手段とを用い、前記感光
体表面に前記現像剤を接触させ、前記透光性導電層と前
記現像手段との間に電圧を印加しつつ、選択された光を
前記透光性支持体側から前記現像手段との対向部位近傍
の前記光導電層に照射し、前記感光体上に、該光照射に
対応するトナー像を形成することを特徴とする。
【0017】
【実施例】本発明の導電性磁性樹脂キャリアは、磁性材
微粒子をバインダー樹脂中に分散、担持せしめたキャリ
アコア(コア粒子)の表面に導電層を形成して導電性を
付与することにより得られる。
微粒子をバインダー樹脂中に分散、担持せしめたキャリ
アコア(コア粒子)の表面に導電層を形成して導電性を
付与することにより得られる。
【0018】バインダー樹脂としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合
体、ポリブチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフ
ィン、スチレン・アクリル共重合物等のポリスチレン系
樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ナ
イロン樹脂などが用いられる。
ポリプロピレン、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合
体、ポリブチレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフ
ィン、スチレン・アクリル共重合物等のポリスチレン系
樹脂に代表されるビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ナ
イロン樹脂などが用いられる。
【0019】磁性材微粒子としては、マグネタイト、ガ
ンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(M
n,Ni,Mg,Cu等)を一種または二種以上含有す
るスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネ
トプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄
や合金の粒子を用いることができ、マグネタイトまたは
フェライトが好ましい。その形状は、粒状、球状、針状
のいずれであってもよい。強磁性微粒子の種類及び含有
量を適宜選択することにより、所望の磁化を有するキャ
リアコアを得ることができる。磁性材微微粒子はキャリ
アコア中の50重量%以上、好ましくは70〜90重量
%を占める量で添加することが適当である。磁性材微粒
子の粒径は0.1〜1.0μm程度が好ましい。
ンマ酸化鉄等のスピネルフェライト、鉄以外の金属(M
n,Ni,Mg,Cu等)を一種または二種以上含有す
るスピネルフェライト、バリウムフェライト等のマグネ
トプランバイト型フェライト、表面に酸化層を有する鉄
や合金の粒子を用いることができ、マグネタイトまたは
フェライトが好ましい。その形状は、粒状、球状、針状
のいずれであってもよい。強磁性微粒子の種類及び含有
量を適宜選択することにより、所望の磁化を有するキャ
リアコアを得ることができる。磁性材微微粒子はキャリ
アコア中の50重量%以上、好ましくは70〜90重量
%を占める量で添加することが適当である。磁性材微粒
子の粒径は0.1〜1.0μm程度が好ましい。
【0020】また、キャリアコアの抵抗を低下させるた
めに、導電性微粒子が、磁性微粒子とともに添加され
る。導電性微粒子としては、カーボンブラック、酸化ス
ズ、導電性酸化チタン、炭化ケイ素等の経時的変化の少
ない粒子が用いられる。導電性微粒子の添加量は、0.
5〜5.0重量%が好適である。
めに、導電性微粒子が、磁性微粒子とともに添加され
る。導電性微粒子としては、カーボンブラック、酸化ス
ズ、導電性酸化チタン、炭化ケイ素等の経時的変化の少
ない粒子が用いられる。導電性微粒子の添加量は、0.
5〜5.0重量%が好適である。
【0021】キャリアコアの体積固有抵抗は、109Ω・
cm以下とすることが重要であり、好ましくは108Ω・
cm以下とする。一般に物質は、抵抗が109Ω・cm以
下となると接触帯電によって帯電することがない。そこ
で、現像時のストレスによりキャリアの表面導電層が一
部欠落してキャリアコアが露出した場合でも、この露出
部を中心にして不必要に多量の絶縁性トナーが静電引力
によりキャリアに付着することがなく、キャリア粒子間
の導通路が確保される。そのため、キャリアを介して現
像スリーブからの電荷を感光体に注入し、感光体を十分
に帯電させることができる。キャリアコアの抵抗が10
9Ω・cmより大きくなると、キャリア劣化により感光体
ドラムの帯電不良を生じ、カブリの多い画像しか得られ
なくなる。なお、キャリアコアの抵抗の低下には自ずと
限界があるため、キャリアの抵抗は表面導電層の抵抗よ
りも大きくなり、本発明のキャリアは電気的にも2層構
造となる。
cm以下とすることが重要であり、好ましくは108Ω・
cm以下とする。一般に物質は、抵抗が109Ω・cm以
下となると接触帯電によって帯電することがない。そこ
で、現像時のストレスによりキャリアの表面導電層が一
部欠落してキャリアコアが露出した場合でも、この露出
部を中心にして不必要に多量の絶縁性トナーが静電引力
によりキャリアに付着することがなく、キャリア粒子間
の導通路が確保される。そのため、キャリアを介して現
像スリーブからの電荷を感光体に注入し、感光体を十分
に帯電させることができる。キャリアコアの抵抗が10
9Ω・cmより大きくなると、キャリア劣化により感光体
ドラムの帯電不良を生じ、カブリの多い画像しか得られ
なくなる。なお、キャリアコアの抵抗の低下には自ずと
限界があるため、キャリアの抵抗は表面導電層の抵抗よ
りも大きくなり、本発明のキャリアは電気的にも2層構
造となる。
【0022】本発明の樹脂キャリアにおける表面導電層
の形成は、例えば、キャリアコア表面に導電性微粒子を
固着することにより行なうことができる。キャリアへの
導電性微粒子の固着は、磁性材微粒子をバインダー樹脂
中に分散させたキャリアコアと導電性微粒子とを均一混
合し、磁性樹脂キャリアの表面に導電性微粒子を付着さ
せた後、機械的・熱的な衝撃力を与え微粒子を磁性樹脂
キャリア中に打ち込むようにして固定することにより行
なわれる。この場合、微粒子は、磁性樹脂キャリア中に
完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャ
リア表面から突き出すようにして固定される。
の形成は、例えば、キャリアコア表面に導電性微粒子を
固着することにより行なうことができる。キャリアへの
導電性微粒子の固着は、磁性材微粒子をバインダー樹脂
中に分散させたキャリアコアと導電性微粒子とを均一混
合し、磁性樹脂キャリアの表面に導電性微粒子を付着さ
せた後、機械的・熱的な衝撃力を与え微粒子を磁性樹脂
キャリア中に打ち込むようにして固定することにより行
なわれる。この場合、微粒子は、磁性樹脂キャリア中に
完全に埋設されるのではなく、その一部を磁性樹脂キャ
リア表面から突き出すようにして固定される。
【0023】このようにキャリアの表面に導電性微粒子
を固定して導電層を形成することにより、効率的にキャ
リアに高い導電性を付与できる。なお、ここで導電層と
は、必ずしもキャリアを一様に被覆する連続層である必
要はなく、キャリアコアの表面に少なくとも導電部が形
成され、キャリアに必要な導電性が付与されるものであ
れば非連続的な層でもよい。したがって、例えば、導電
性微粒子がキャリアコアの表面を完全に連続して被覆す
る必要はなく、また、磁性材微粒子がキャリアの表面か
らその一部を突出している部分では固定されない。
を固定して導電層を形成することにより、効率的にキャ
リアに高い導電性を付与できる。なお、ここで導電層と
は、必ずしもキャリアを一様に被覆する連続層である必
要はなく、キャリアコアの表面に少なくとも導電部が形
成され、キャリアに必要な導電性が付与されるものであ
れば非連続的な層でもよい。したがって、例えば、導電
性微粒子がキャリアコアの表面を完全に連続して被覆す
る必要はなく、また、磁性材微粒子がキャリアの表面か
らその一部を突出している部分では固定されない。
【0024】導電性微粒子としては、カーボンブラッ
ク、酸化スズ、導電性酸化チタン(酸化チタンに導電性
材料をコーティングしたもの)、炭化ケイ素などが用い
られ、空気中の酸素による酸化によって導電性を失なわ
ないものが望ましい。このような導電性微粒子の固着装
置は、表面改質装置ないしはシステムとして市販されて
おり、その一例を挙げれば以下の通りである。
ク、酸化スズ、導電性酸化チタン(酸化チタンに導電性
材料をコーティングしたもの)、炭化ケイ素などが用い
られ、空気中の酸素による酸化によって導電性を失なわ
ないものが望ましい。このような導電性微粒子の固着装
置は、表面改質装置ないしはシステムとして市販されて
おり、その一例を挙げれば以下の通りである。
【0025】(1) 乾式メカノケミカル法: メカノケミカル(岡田精工(株)) メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン
(株)) (2) 高速気流中衝撃法: ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作
所) クリプトロンシステム(川崎重工業(株))
(株)) (2) 高速気流中衝撃法: ハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製作
所) クリプトロンシステム(川崎重工業(株))
【0026】(3) 湿式法: ディスパーコート(日清製粉(株)) コートマイザー(フロイント産業(株)) (4) 熱処理法: サーフュージング(日本ニューマチック工業(株)) (5) その他: スプレードライ(大川原化工機(株))
【0027】導電性微粒子の平均粒径は、1μm以下が
適当であり、好ましくは0.1μm以下である。また、
導電性微粒子の固着に代えて、キャリアコアの表面に導
電性薄膜を形成することによっても、キャリアに表面導
電層を形成できる。
適当であり、好ましくは0.1μm以下である。また、
導電性微粒子の固着に代えて、キャリアコアの表面に導
電性薄膜を形成することによっても、キャリアに表面導
電層を形成できる。
【0028】導電性薄膜は、ITO(Indium−T
in−Oxide)、酸化インジウム、酸化スズ、、ア
ルミニウム、ニッケル、クロム、金などの薄膜を、CV
D法、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法により
形成すればよい。
in−Oxide)、酸化インジウム、酸化スズ、、ア
ルミニウム、ニッケル、クロム、金などの薄膜を、CV
D法、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成法により
形成すればよい。
【0029】導電性磁性樹脂キャリアの磁力は、ある程
度以上に大きいことが必要であり、好ましくは5KOe
(エールステッド)の磁場での最大磁化(磁束密度)が
55emu/g以上、より好ましくは55〜90emu
/g、さらに好ましくは60〜85emu/gである。
また、1KOeの磁場での最大磁化は、40emu/g
以上が好適であり、好ましくは40〜60emu/gで
あり、さらに好ましくは45〜60emu/gである。
キャリアの磁力が余り小さくなると、現像剤の搬送性が
劣化し、また、キャリアがトナーとともに現像され、キ
ャリア引きを生じる。
度以上に大きいことが必要であり、好ましくは5KOe
(エールステッド)の磁場での最大磁化(磁束密度)が
55emu/g以上、より好ましくは55〜90emu
/g、さらに好ましくは60〜85emu/gである。
また、1KOeの磁場での最大磁化は、40emu/g
以上が好適であり、好ましくは40〜60emu/gで
あり、さらに好ましくは45〜60emu/gである。
キャリアの磁力が余り小さくなると、現像剤の搬送性が
劣化し、また、キャリアがトナーとともに現像され、キ
ャリア引きを生じる。
【0030】キャリアは、体積固有抵抗が105Ω・cm
以下であることが適当であり、好ましくは104Ω・cm
以下、より好ましくは102〜104Ω・cmである。体
積固有抵抗が余り大きくなると、導電性キャリアとして
の特性が損なわれ、例えば、背面露光方式に用いた場合
は、電荷の注入が速やかに行なわれず、感光体の帯電が
不十分となる。上記のキャリアとトナーとを混合して現
像剤とする。
以下であることが適当であり、好ましくは104Ω・cm
以下、より好ましくは102〜104Ω・cmである。体
積固有抵抗が余り大きくなると、導電性キャリアとして
の特性が損なわれ、例えば、背面露光方式に用いた場合
は、電荷の注入が速やかに行なわれず、感光体の帯電が
不十分となる。上記のキャリアとトナーとを混合して現
像剤とする。
【0031】トナーとしては通常の絶縁性磁性トナーが
用いられ、好ましくは体積固有抵抗が1014Ω・cm以
上のものであり、さらに好ましくは1015Ω・cm以上
である。この値は、キャリアの場合と同様に測定され
る。トナーとしては、従来と同様の構成のものが用いら
れ、例えば、バインダー樹脂、磁性材微粒子、着色剤、
電荷制御剤、オフセット防止剤などを配合することがで
きる。
用いられ、好ましくは体積固有抵抗が1014Ω・cm以
上のものであり、さらに好ましくは1015Ω・cm以上
である。この値は、キャリアの場合と同様に測定され
る。トナーとしては、従来と同様の構成のものが用いら
れ、例えば、バインダー樹脂、磁性材微粒子、着色剤、
電荷制御剤、オフセット防止剤などを配合することがで
きる。
【0032】バインダー樹脂としては、スチレン・アク
リル共重合物等のポリスチレン系樹脂に代表されるビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。磁性
材としてはマグネタイト、フェライトなどが;着色剤と
してはカーボンブラックをはじめ各種の顔料、染料が;
荷電制御剤としては第4級アンモニウム化合物、ニグロ
シン、ニグロシン塩基、クリスタルバイオレット、トリ
フェニルメタン化合物等が;オフセット防止剤、定着向
上助剤としては低分子量ポリプロピレン、低分子ポリエ
チレンあるいはその変性物等のオレフィンワックスが使
用できる。
リル共重合物等のポリスチレン系樹脂に代表されるビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。磁性
材としてはマグネタイト、フェライトなどが;着色剤と
してはカーボンブラックをはじめ各種の顔料、染料が;
荷電制御剤としては第4級アンモニウム化合物、ニグロ
シン、ニグロシン塩基、クリスタルバイオレット、トリ
フェニルメタン化合物等が;オフセット防止剤、定着向
上助剤としては低分子量ポリプロピレン、低分子ポリエ
チレンあるいはその変性物等のオレフィンワックスが使
用できる。
【0033】トナーの平均粒径は20μm以下が好まし
く、より好ましくは15μm以下である。現像剤として
の体積固有抵抗値は 106Ω・cm以下が好適であり、
好ましくは 105Ω・cm以下、より好ましくは103
〜105Ω・cmである。この値は、キャリアと同様に
して測定される。
く、より好ましくは15μm以下である。現像剤として
の体積固有抵抗値は 106Ω・cm以下が好適であり、
好ましくは 105Ω・cm以下、より好ましくは103
〜105Ω・cmである。この値は、キャリアと同様に
して測定される。
【0034】図1は、本発明のキャリアを用いた現像剤
に適用される画像形成方法の実施例を示す説明図であ
る。ガラスなどの透光性を有する中空円筒状の透光性支
持体23の上に透光性導電層25およびアモルファスシ
リコン(a−Si)系の感光層27が形成されて、ドラ
ム状の感光体21が構成されている。また、ドラム状の
感光体21に代えて、ベルト(シート)状感光体を用い
てもよい。
に適用される画像形成方法の実施例を示す説明図であ
る。ガラスなどの透光性を有する中空円筒状の透光性支
持体23の上に透光性導電層25およびアモルファスシ
リコン(a−Si)系の感光層27が形成されて、ドラ
ム状の感光体21が構成されている。また、ドラム状の
感光体21に代えて、ベルト(シート)状感光体を用い
てもよい。
【0035】感光層27としては、a−Si層の他に、
Se合金層、有機感光層などいずれもが採用できるが、
感度が高く電荷担体の移動度が大きいものが望ましい。
このような感光層としては、例えば、a−Si系感光層
があり、特に透光性支持体23上に少なくとも透光性導
電層、a−Si系光導電層およびキャリア注入阻止表面
層を順次設けたものが好ましい。
Se合金層、有機感光層などいずれもが採用できるが、
感度が高く電荷担体の移動度が大きいものが望ましい。
このような感光層としては、例えば、a−Si系感光層
があり、特に透光性支持体23上に少なくとも透光性導
電層、a−Si系光導電層およびキャリア注入阻止表面
層を順次設けたものが好ましい。
【0036】透光性支持体23の内側、すなわち感光体
21の背面側には、現像ユニット31と対向するように
して露光手段(画像信号露光装置)としてのLEDアレ
イ41が配置されており、集光素子43(セルフォック
レンズ)を介して背面露光がなされる。また、露光手段
として、LEDアレイに代えて、EL発光素子アレイ、
プラズマ発光素子アレイ、蛍光体ドットアレイ、光源と
液晶やPLZTを組合せたシャッタアレイ、光ファイバ
ーアレイなどを用いることもできる。感光体21の周囲
には現像ユニット31、転写ユニット51および定着ユ
ニット61が設けられている。
21の背面側には、現像ユニット31と対向するように
して露光手段(画像信号露光装置)としてのLEDアレ
イ41が配置されており、集光素子43(セルフォック
レンズ)を介して背面露光がなされる。また、露光手段
として、LEDアレイに代えて、EL発光素子アレイ、
プラズマ発光素子アレイ、蛍光体ドットアレイ、光源と
液晶やPLZTを組合せたシャッタアレイ、光ファイバ
ーアレイなどを用いることもできる。感光体21の周囲
には現像ユニット31、転写ユニット51および定着ユ
ニット61が設けられている。
【0037】現像ユニット31は、感光体21の感光層
27側に配設され、現像剤71を感光体21の表面に供
給する。現像ユニット31の導電性スリーブ35には、
感光体21の透光性導電層25と現像ユニット31との
間に電圧を印加する現像バイアス電源39が接続されて
いる。現像ユニット31は、いくつかの磁極(N,S
極)を有するマグローラ33を導電性のスリーブ35が
内包してなり、現像剤71の層厚を規制するドクターブ
レード37が設けられている。本実施例では、感光体2
1およびスリーブ35をそれぞれ矢印PおよびS方向に
回転して現像剤71を感光体21の表面に搬送、供給し
ている。なお、マグローラ33は、固定でも、回転させ
てもよい。導電性かつ磁性のキャリアが磁気ブラシを形
成しており、これにトナーが主に磁性により付着してい
る。
27側に配設され、現像剤71を感光体21の表面に供
給する。現像ユニット31の導電性スリーブ35には、
感光体21の透光性導電層25と現像ユニット31との
間に電圧を印加する現像バイアス電源39が接続されて
いる。現像ユニット31は、いくつかの磁極(N,S
極)を有するマグローラ33を導電性のスリーブ35が
内包してなり、現像剤71の層厚を規制するドクターブ
レード37が設けられている。本実施例では、感光体2
1およびスリーブ35をそれぞれ矢印PおよびS方向に
回転して現像剤71を感光体21の表面に搬送、供給し
ている。なお、マグローラ33は、固定でも、回転させ
てもよい。導電性かつ磁性のキャリアが磁気ブラシを形
成しており、これにトナーが主に磁性により付着してい
る。
【0038】画像形成に際しては、スリーブ35により
現像剤71を現像剤溜り73に搬送し、現像バイアス電
源39から導電性のスリーブ35に現像バイアス電圧を
印加する。感光層27が現像剤71と接触したときか
ら、現像剤71のキャリアから成る磁気ブラシを介し
て、現像バイアス電源39により感光体21に電荷が注
入され、前回の画像形成時における残留電荷のイレース
および感光体の帯電が行なわれる。また同時に、転写ユ
ニット51で転写されず感光体21に付着残存した残存
トナーが、磁気ブラシによりクリーニングされる。
現像剤71を現像剤溜り73に搬送し、現像バイアス電
源39から導電性のスリーブ35に現像バイアス電圧を
印加する。感光層27が現像剤71と接触したときか
ら、現像剤71のキャリアから成る磁気ブラシを介し
て、現像バイアス電源39により感光体21に電荷が注
入され、前回の画像形成時における残留電荷のイレース
および感光体の帯電が行なわれる。また同時に、転写ユ
ニット51で転写されず感光体21に付着残存した残存
トナーが、磁気ブラシによりクリーニングされる。
【0039】本発明の現像剤では、撹拌や感光体との接
触による現像時のストレスによって、キャリア粒子の表
面導電層が一部欠落しキャリアコアが露出した場合であ
っても、キャリアコアが帯電して静電引力により過度の
トナーをキャリア表面に引き寄せることがないので、残
存する導電層部によってキャリア粒子間の導通路が確保
され、現像剤全体としての導電性を維持する。よって、
キャリア寿命が延び、長期にわたって安定して感光体を
帯電させることができ、多数枚ランニング後もカブリ等
の画像不良を生じない。
触による現像時のストレスによって、キャリア粒子の表
面導電層が一部欠落しキャリアコアが露出した場合であ
っても、キャリアコアが帯電して静電引力により過度の
トナーをキャリア表面に引き寄せることがないので、残
存する導電層部によってキャリア粒子間の導通路が確保
され、現像剤全体としての導電性を維持する。よって、
キャリア寿命が延び、長期にわたって安定して感光体を
帯電させることができ、多数枚ランニング後もカブリ等
の画像不良を生じない。
【0040】感光体21の透光性支持体23側に現像ユ
ニット31と対向するように配設されたLEDアレイ4
1(露光手段)により、現像ユニット31と感光体21
の対向部位近傍に画像信号が光照射される。
ニット31と対向するように配設されたLEDアレイ4
1(露光手段)により、現像ユニット31と感光体21
の対向部位近傍に画像信号が光照射される。
【0041】LEDアレイ41により選択的に画像信号
露光がなされると、露光部の感光層27の電位が急速に
低下し電位差ができる。この時、トナーは、この電位差
により、磁気ブラシからの磁力をふりきり、感光層27
上に付着する。ついで、感光層27と現像剤溜り73の
現像剤層が離れると、現像された上記のトナーは乱れず
にそのまま感光層27上に残り、感光体21の表面にト
ナー像75が形成される。この現像工程においても、上
記と同様に磁性キャリアにより安定した磁気ブラシが形
成されているので、現像剤溜り73が一定し、シャープ
で安定した画像が得られる。
露光がなされると、露光部の感光層27の電位が急速に
低下し電位差ができる。この時、トナーは、この電位差
により、磁気ブラシからの磁力をふりきり、感光層27
上に付着する。ついで、感光層27と現像剤溜り73の
現像剤層が離れると、現像された上記のトナーは乱れず
にそのまま感光層27上に残り、感光体21の表面にト
ナー像75が形成される。この現像工程においても、上
記と同様に磁性キャリアにより安定した磁気ブラシが形
成されているので、現像剤溜り73が一定し、シャープ
で安定した画像が得られる。
【0042】現像剤溜り73の位置で露光を行なうこと
により、露光までの間に感光体21への現像バイアス電
圧の印加が十分に安定し、感光体21の履歴の影響が抑
えられるように均一帯電すると共に、感光体21の表面
の残留トナーや画像背景部のトナーの回収が十分に行な
われる。さらに、感光体21への現像バイアス電圧の印
加が十分に安定してから露光を行なって光キャリアを発
生させるので、良好なトナー像75が形成される。そし
て、トナー像75の形成後は感光体21が現像剤溜り7
3から速やかに離れるため、感光体21の表面のトナー
像75が現像剤71との衝突や摩擦等のような機械的な
力により乱されることがなく、良好な解像度のトナー像
75が得られる。
により、露光までの間に感光体21への現像バイアス電
圧の印加が十分に安定し、感光体21の履歴の影響が抑
えられるように均一帯電すると共に、感光体21の表面
の残留トナーや画像背景部のトナーの回収が十分に行な
われる。さらに、感光体21への現像バイアス電圧の印
加が十分に安定してから露光を行なって光キャリアを発
生させるので、良好なトナー像75が形成される。そし
て、トナー像75の形成後は感光体21が現像剤溜り7
3から速やかに離れるため、感光体21の表面のトナー
像75が現像剤71との衝突や摩擦等のような機械的な
力により乱されることがなく、良好な解像度のトナー像
75が得られる。
【0043】この帯電、同時露光現像における、現像バ
イアス電圧は、250V以下の低バイアスとすることが
望ましく、より好ましくは10〜200V、さらに好ま
しくは30〜150Vである。
イアス電圧は、250V以下の低バイアスとすることが
望ましく、より好ましくは10〜200V、さらに好ま
しくは30〜150Vである。
【0044】感光体21上のトナー像75は、転写ユニ
ット51で、転写バイアス電源55により負のバイアス
電圧が印加された転写ローラ53により、紙81(被転
写部材)に転写される。絶縁性トナーを用いれば、普通
紙を用いた場合にも、高い転写効率で安定して転写でき
る。ついで、転写トナーは、定着ユニット61で、定着
ローラ63(加熱ローラ)により紙81に定着される。
65は圧力ローラを示す。転写後の感光体21上の残存
トナーは、現像ユニット31との対向位置で感光体21
が現像剤71と接触した際にキャリアの磁気ブラシによ
って除去され、別途クリーニング部材を設ける必要がな
い。もちろん、現像ユニット31の前段に別途クリーニ
ングユニットを設けてもよい。
ット51で、転写バイアス電源55により負のバイアス
電圧が印加された転写ローラ53により、紙81(被転
写部材)に転写される。絶縁性トナーを用いれば、普通
紙を用いた場合にも、高い転写効率で安定して転写でき
る。ついで、転写トナーは、定着ユニット61で、定着
ローラ63(加熱ローラ)により紙81に定着される。
65は圧力ローラを示す。転写後の感光体21上の残存
トナーは、現像ユニット31との対向位置で感光体21
が現像剤71と接触した際にキャリアの磁気ブラシによ
って除去され、別途クリーニング部材を設ける必要がな
い。もちろん、現像ユニット31の前段に別途クリーニ
ングユニットを設けてもよい。
【0045】また、転写ユニット53と現像ユニット3
1の間で感光層27に残留した電荷を消失させるために
除電手段(例えば、除電光源)を設けることもできる。
なお以上の説明では、本発明のキャリアおよび現像剤
を、背面露光記録方式に利用することを中心にして説明
したが、本発明のキャリアはこれに限定されず、現像剤
に高い導電性と磁性が要求される他の画像形成方法にも
利用することができる。また、本発明の現像剤も同様に
他の画像形成方法に利用できる。
1の間で感光層27に残留した電荷を消失させるために
除電手段(例えば、除電光源)を設けることもできる。
なお以上の説明では、本発明のキャリアおよび現像剤
を、背面露光記録方式に利用することを中心にして説明
したが、本発明のキャリアはこれに限定されず、現像剤
に高い導電性と磁性が要求される他の画像形成方法にも
利用することができる。また、本発明の現像剤も同様に
他の画像形成方法に利用できる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、現像剤の導電性が長期
にわたって安定し、キャリアの長寿命化が可能となる。
よって、背面露光記録方式の画像形成方法において、帯
電特性が安定し、多数枚ランニング後も優れた画像特性
が維持される。
にわたって安定し、キャリアの長寿命化が可能となる。
よって、背面露光記録方式の画像形成方法において、帯
電特性が安定し、多数枚ランニング後も優れた画像特性
が維持される。
【0047】実験例 ポリエチレン粉末 16重量部 マグネタイト(BL-100,チタン工業(株)製) 80重量部 導電性カーボンブラック(ケッチェンブラックEC) 4重量部
【0048】上記各成分を高速ミキサーで十分混合し、
二軸混練押出機によって混練し、粉砕・分級して平均粒
径35μmのキャリアコアを得た。このキャリアコアの
電気抵抗は5×106Ω・cmであった。このキャリアコ
アに対して3重量%の導電性カーボンブラック(平均粒
径20〜30nm)をヘンシェルミキサーで十分混合し
てキャリアコアの表面に均一に付着させた。
二軸混練押出機によって混練し、粉砕・分級して平均粒
径35μmのキャリアコアを得た。このキャリアコアの
電気抵抗は5×106Ω・cmであった。このキャリアコ
アに対して3重量%の導電性カーボンブラック(平均粒
径20〜30nm)をヘンシェルミキサーで十分混合し
てキャリアコアの表面に均一に付着させた。
【0049】ついで表面処理装置(ハイブリタイザー、
奈良機械製作所製)を用い、機械的衝撃力によりキャリ
アコアの表層にこれら微粒子を固着させ、本発明のキャ
リアを得た。このキャリアの抵抗は、2×102Ω・cm
であった。このキャリアに平均粒径7μmの絶縁性磁性
トナーをトナー濃度が15%となるように混合して本発
明の現像剤を得た。
奈良機械製作所製)を用い、機械的衝撃力によりキャリ
アコアの表層にこれら微粒子を固着させ、本発明のキャ
リアを得た。このキャリアの抵抗は、2×102Ω・cm
であった。このキャリアに平均粒径7μmの絶縁性磁性
トナーをトナー濃度が15%となるように混合して本発
明の現像剤を得た。
【0050】一方、出発原料成分を以下のように変更す
る以外は、上記と同様にして比較例のキャリアコアを製
造し、以下同様にして比較例のキャリア、現像剤を得
た。 ポリエチレン粉末 20重量部 マグネタイト(BL-100,チタン工業(株)製) 80重量部
る以外は、上記と同様にして比較例のキャリアコアを製
造し、以下同様にして比較例のキャリア、現像剤を得
た。 ポリエチレン粉末 20重量部 マグネタイト(BL-100,チタン工業(株)製) 80重量部
【0051】比較例のキャリアコアの抵抗は3×1013
Ω・cm、キャリアの抵抗は8×102Ω・cmであっ
た。上記の本発明の実施例および比較例の現像剤を用
い、図1に示した装置を使用して連続プリントを行な
い、キャリアの耐久性を評価してその結果を表1に示し
た。
Ω・cm、キャリアの抵抗は8×102Ω・cmであっ
た。上記の本発明の実施例および比較例の現像剤を用
い、図1に示した装置を使用して連続プリントを行な
い、キャリアの耐久性を評価してその結果を表1に示し
た。
【0052】
【表1】 キャリア性状 初 期 10万枚プリント後 コア抵抗 キャリア抵抗 画像濃度 カブリ 画像濃度 カブリ 実施例 5×106Ω・cm 2×102Ω・cm 1.45 ○ 1.40 ○ 比較例 3×1013Ω・cm 8×102Ω・cm 1.42 ○ 0.9 × ○:カブリが全く発生せず ×:カブリが全面に発生
【図1】本発明の画像形成方法の実施例を示す説明図で
ある。
ある。
21 感光体 23 透光性支持体 25 透光性導電層 31 現像ユニット 32 制御電極 33 マグローラ 34 絶縁体 35 スリーブ 36 制御電極用電源 37 ドクターブレード 39 現像バイアス電源 41 LEDアレイ 43 集光素子 51 転写ユニット 53 転写ローラ 55 転写バイアス電源 61 定着ユニット 63 定着ローラ 65 加圧ローラ 71 現像剤 73 現像剤溜り 75 トナー粒子(像) 81 紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/00 115 G03G 9/10 341 (72)発明者 池田 幸生 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内 (72)発明者 吉岡 勝裕 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内 (72)発明者 神山 雄二 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内 (72)発明者 新井 孝明 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重玉城工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 磁性材微粒子をバインダー樹脂中に分
散、担持したキャリアコアの表面に導電層が形成されて
なるキャリアであって、キャリアコアの体積固有抵抗が
109・Ωcm以下、かつ、キャリアとしての体積固有抵
抗が105Ω・cm以下であることを特徴とする現像剤用
導電性磁性樹脂キャリア。 - 【請求項2】 請求項1に記載の導電性磁性樹脂キャリ
アと、絶縁性磁性トナーとを含有することを特徴とする
現像剤。 - 【請求項3】 透光性支持体上に少なくとも透光性導電
層と光導電層を順次設けた感光体と、 請求項2に記載の現像剤と、 前記感光体の光導電層側に配設され、前記現像剤を感光
体表面に供給する現像手段と、 前記感光体の透光性導電層と前記現像手段との間に電圧
を印加する手段と、 前記感光体の透光性支持体側に前記現像手段と対向する
ように配設された露光手段とを用い、 前記感光体表面に前記現像剤を接触させ、 前記透光性導電層と前記現像手段との間に電圧を印加し
つつ、 選択された光を前記透光性支持体側から前記現像手段と
の対向部位近傍の前記光導電層に照射し、 前記感光体上に、該光照射に対応するトナー像を形成す
ることを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4184523A JPH063865A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 現像剤用導電性磁性樹脂キャリアおよび画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4184523A JPH063865A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 現像剤用導電性磁性樹脂キャリアおよび画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH063865A true JPH063865A (ja) | 1994-01-14 |
Family
ID=16154695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4184523A Pending JPH063865A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 現像剤用導電性磁性樹脂キャリアおよび画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH063865A (ja) |
-
1992
- 1992-06-17 JP JP4184523A patent/JPH063865A/ja active Pending
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