JPH063860A - 正荷電性トナー及び現像剤 - Google Patents

正荷電性トナー及び現像剤

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JPH063860A
JPH063860A JP4161308A JP16130892A JPH063860A JP H063860 A JPH063860 A JP H063860A JP 4161308 A JP4161308 A JP 4161308A JP 16130892 A JP16130892 A JP 16130892A JP H063860 A JPH063860 A JP H063860A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも樹脂、着色剤及び4級アンモニウ
ム塩化合物を含有するトナーにおいて、トナー中の4級
アンモニウム塩化合物が、熱分析による吸収ピークを2
つ有することを特徴とする正荷電性トナー。 【効果】 帯電立上り性がよく、常に適度で且つ安定し
た帯電性を示す。40℃以上の高温に長時間トナー、現
像剤がさらされた後、これらを使用して連続複写した場
合にもカブリ等の画像汚れがなく、安定したコピー濃度
が得られ、或いは、複写機等機内のトナー飛散による汚
染も少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法、静電記録法
等において使用される正荷電性トナーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子複写機等で使用される現像剤は、そ
の現像工程において、例えば静電荷像が形成されている
感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程にお
いて感光体から転写紙に転写された後、定着工程におい
てコピー紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形
成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャ
リアとトナーから成る二成分系現像剤およびキャリアを
必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナ
ー)が知られている。
【0003】該現像剤に含有されるトナーとしては、正
荷電性トナー、負荷電性トナーがあり、従来より正荷電
性トナーに帯電性を付与するものとしては、ニグロシン
系染料、4級アンモニウム塩等トナーへの添加剤として
の帯電制御剤やキャリアに所定の帯電性を付与するコー
ティング剤等が知られていた。既に、有機光導電体の感
光体を搭載した正規現像タイプの複写機等に、高画質、
高耐久性、高速化、コピー作業時間の短縮化等の高性能
化の要求からフェライトキャリアと4級アンモニウム塩
化合物を含有したトナーとを組み合わせた現像剤を使用
することが既に採用されている。例えば、A社複写機1
(コピー速度:40枚・A4/分)用としての現像剤
は、スチレン/アクリル系樹脂、カーボンブラック、4
級アンモニウム塩化合物(後記一般式〔I〕のもの)等
を含有したトナーとCu−Zn−フェライトの芯材をフ
ッソ系樹脂でコートしたキャリアより構成されている。
このA社トナーを示差熱分析(DTA)した結果を図1
のトナーPに示す。また、B社複写機2(コピー速度:
25枚・A4/分)及び複写機3(コピー速度:50枚
・A4/分)用としての現像剤は、どちらもスチレン/
アクリル系樹脂、カーボンブラック、4級アンモニウム
塩化合物(後記一般式〔I〕のもの)等を含有したトナ
ーとCu−Zn−フェライトの芯材をシリコーン系樹脂
でコートしたキャリアより構成されている。このB社ト
ナーを示差熱分析(DTA)したそれぞれの結果を図1
のトナーQ,Rに示す。図1に示されるトナーP,Q,
Rでは4級アンモニウム塩化合物の吸収ピークは1つし
か確認されなかった。
【0004】尚、トナー中の4級アンモニウム塩化合物
の同定は熱分解クロマトグラフィ法、X線回折法、核磁
気共鳴分光法等により分析して行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来のトナーでは4級アンモニウム塩化合物による帯電
性付与効果を充分に引き出してなく、更に一層改善され
るべき課題をかかえている。例えば、トナーの帯電立上
り性(複写機等を始動させてキャリアとの混合を始めて
から所定の帯電量を得るまでの時間)や連続使用時にお
ける画像濃度の安定性、カブリ発生(画像汚れ)や複写
機内部のトナー飛散による機内汚れ発生の点が問題にな
っていた。他の例として、トナーの適度な帯電性を環境
等によらず安定的に示し、且つその帯電の経時変化が好
ましい形態を得るのは難しく、特に、夏場のハンドリン
グ時、船便での海外への輸送時及び倉庫保管時などに高
温下長時間トナー、現像剤がさらされると、この様なト
ナー、現像剤を使用して連続複写した場合にカブリ等の
画像汚れの発生、或いはトナー飛散による機内汚れの発
生の点が問題になっていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を鋭意検討した結果、トナー中の4級アンモニウム塩化
合物を特定の状態にすることにより、画質の経時変化及
び環境による劣化の少ない、しかも帯電特性の優れたト
ナーが得られることを見い出し、本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明の要旨は、少なくとも樹
脂、着色剤及び4級アンモニウム塩化合物を含有するト
ナーにおいて、トナー中の4級アンモニウム塩化合物
が、熱分析による吸収ピークを2つ有することを特徴と
する正荷電性トナーより達成される。更には、少なくと
も樹脂、着色剤及び4級アンモニウム塩化合物を含有す
るトナーであって、トナー中の4級アンモニウム塩化合
物が、熱分析によるピークを2つ有する正荷電性トナー
と、フェライトを芯材としてシリコーン系樹脂コートキ
ャリアを含有することを特徴とする現像剤により達成さ
れる。
【0008】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に使用
し得る樹脂成分としては、トナーに適した公知の種々の
ものが使用できる。例えば、ポリスチレン、クロロポリ
スチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロ
ロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル
共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、
スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アク
リル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェ
ニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共
重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸ブチル共重合体及びスチレン−メタクリル酸フェ
ニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メ
チル共重合体及びスチレン−アクリロニトリル−アクリ
ル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンま
たはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、
塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノー
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン
−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、並びにポリカーボネイト樹脂等が
あるが、本発明に用いるのに特に好ましい樹脂としては
スチレン系樹脂、飽和もしくは不飽和ポリエステル樹脂
及びエポキシ樹脂等が挙げることができる。また、上記
樹脂は単独に使用するに限らず、2種類以上併用するこ
ともできる。
【0009】更にまた、特公昭51−23354、特開
昭50−44836号公報に記載されている架橋系バイ
ンダー樹脂、或いは特公昭55−6895、特公昭63
−32180号公報に記載されている非架橋系バインダ
ー樹脂も使用できる。そして、該トナー用バインダー樹
脂のガラス転移温度は、示差熱分析装置で測定した時の
転移開始(変曲点)が50℃以上であることが好まし
い。ガラス転移温度が50℃未満の場合は、40℃以上
の高温で長時間にトナーを放置した時に、トナーの凝集
或いはトナーの固着をまねき使用上問題がある。
【0010】本発明で用いる着色剤としては、従来から
用いられるものであれば特に制限されるものではなく、
任意の適当な顔料または染料が使用できる。例えば、酸
化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウ
ム、紺青、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、
フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミ
ン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジ
ンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染
料、アントラキノン染料、モノアゾ及びジスアゾ系染顔
料などを相当するトナーの色に着色剤を単独または混合
して用いる。
【0011】着色剤の含有量は、現像により可視像を形
成することができるようトナーを着色するに十分な量あ
ればよく、例えば樹脂100重量部に対して1〜20重
量部とするのが好ましい。本発明のトナーに用いる4級
アンモニウム塩化合物としては、具体的には下記一般式
〔I〕で示される化合物が好ましく挙げられる。
【0012】
【化1】
【0013】4級アンモニウム塩化合物〔I〕の得るた
めの合成例を以下に示す。ベンジルトリブチルアンモニ
ウムクロライド水溶液を水で適当に希釈し、かきまぜな
がら、該希釈液に室温にて、4−ヒドロキシナフタリン
スルホン酸ナトリウムを水に適当に溶かした溶液を滴下
する。次いで約85℃まで昇温し、約1時間反応を行っ
た。かき混ぜながら室温近くまで冷却し濾過、水洗、乾
燥して、化合物〔I〕を得ることができる。
【0014】なお、化合物〔I〕で既に市販されている
ものとして、例えば、オリエント化学社製ボントロンP
51がある。本発明の特徴は、トナー中の4級アンモニ
ウム塩化合物が熱分析による吸熱ピークを2つ有するこ
とにあり、吸熱ピークが1つ、または吸熱ピークがない
場合にはトナーの帯電特性が悪く好ましくない。
【0015】本発明者らは、該化合物がトナー製造条件
の差によって、熱分析での吸熱ピークが変化することを
見い出した。つまりは、化合物は単体で2つの吸熱ピー
クを有しているが、トナーの製造条件差によりトナー中
の化合物の吸熱ピークは、2つのピークから1つのピー
ク、更にピークなしに変化する。そして、製造後のトナ
ー中の化合物の吸熱ピークが2つある状態が、トナーと
して帯電性能等が良好になる。更に、トナー中に化合物
の吸熱ピークが2つある場合でも、低温側に表れる第1
ピークの面積を高温ピーク面積に対し一定以上とする方
が、トナーの帯電性能等は更に良化する。
【0016】低温ピーク面積/高温ピーク面積は、0.
1〜3.2程度、好ましくは0.6〜3.2、更に好ま
しくは1.0〜3.2であることが良い。尚、トナー中
化合物の吸熱ピークは、特にトナー製造工程の混練工程
に大きく影響され、その制御は、押出機の種類や同一押
出機でも、例えば練り温度、押出量、スクリュ構成など
の練り条件を調整することにより行えばよい。
【0017】熱分析は、市販の示差熱分析装置、示差走
査熱量装置等において、昇温速度10℃/分の条件で測
定した曲線から吸熱ピークの状態を確認することで行え
ばよい。本発明のトナーにおける4級アンモニウム塩化
合物の含有量は、0.05〜10重量部が好ましく、更
に0.1〜8重量部がより好ましい。本化合物の含有量
が少なすぎると正荷電の帯電性向上効果が期待できず、
また過剰であるとトナーの品質が低下するので好ましく
ない。
【0018】また、本化合物以外の帯電制御剤として、
他の4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、ニグ
ロシン系化合物、トリアミノトリフェニルメタン系化合
物、イミダゾール系化合物等を併用しても差し支えない
が、その使用量は本発明の化合物の使用量よりも少な
く、好ましくは1/2以下がよい。この他、必要に応じ
てトナー熱特性、物理特性を改善する目的で助剤を少量
添加してもよく、例えば、ポリアルキレンワックス、パ
ラフィンワックス、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、金属石
鹸等が使用できる。その添加量は、トナー粒子100重
量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。
【0019】更に、トナー粒子表面にトナーの流動性、
耐凝集性の向上、トナーの抵抗調整、帯電性制御の目的
でチタニア、シリカ、アルミナ、マグネタイト、フェラ
イト等の酸化金属微粉末及びアクリル樹脂等の有機微粉
末を単独或いは混合して添加することも可能である。そ
の添加量はトナー粒子100重量部に対して0.01〜
5重量部程度が好ましい。
【0020】トナー粒子の製造方法は、従来から用いら
れている各種トナー製造法が適用できるが、例えば一般
的な例としては、まず樹脂、着色剤、ワックス、帯電制
御剤等を公知の混合機で均一に分散混合し、次いで混合
物を密閉式ニーダー或いは1軸または2軸の押出機等で
溶融混練し、冷却後、粉砕し、分級すればよい。混練機
は連続生産できる等の優位性から近年は1軸または2軸
の押出機が主流であり、例えば神戸製鋼所社製KTK型
2軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイ・シー
・ケイ社製2軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型2軸押
出機、ブス社製コニーダー等がよい。
【0021】又、本化合物を予め樹脂でマスターバッチ
処理することも好ましい。トナーの平均粒径は、3〜2
0μmが好適である。更にトナーに外添処理する場合に
は、分級トナーと外添剤を高速撹拌機等で撹拌混合すれ
ばよい。得られた本発明トナーは、キャリアを使用しな
い1成分系現像剤、マグネタイト等の磁性物を含有した
磁性1成分トナー、或いは磁性物を含有しない非磁性1
成分トナーとしても用いることができる。
【0022】本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる
場合には、磁性キャリアと混合して用いればよく、磁性
キャリアとしては、平均粒子径20〜200μm程度の
鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリ
アなど従来から公知のものが使用できる。また、これら
の表面に公知のシリコーン系樹脂、アクリル系樹脂、フ
ッ素系樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリアミド樹脂など、或いはこれら樹脂の混合
物をコーティングしたものも使用できる。
【0023】キャリアの芯材としては、マグネタイトを
含むフェライト粉が好ましい。更に、キャリアのコート
層は、単層または多層どちらでもよいが、表面の最上層
部は、少なくともメチルシリコーン含有樹脂またはフェ
ニルシリコーン含有樹脂でコートする様に調整するのが
好適である。シリコーン樹脂は、ケイ素原子がシロキサ
ン結合を介して互いに結合し、網目状に伸び広がった巨
大分子からなり、該巨大分子の表面の、シロキサン結合
を介して他の3以下のケイ素原子としか結合していない
ケイ素原子は、通常水酸基を有しているが、この水酸基
の少なくとも一部がメチル基、またはメチル基及びフェ
ニル基と置き換わって成る樹脂をそれぞれメチルシリコ
ーン含有樹脂及びフェニルシリコーン含有樹脂と称す
る。
【0024】また、キャリアは、シリコーン樹脂コート
フェライトキャリアをメインとし、他の樹脂でコートし
たフェライトキャリアをブレンドして使用してもよく、
そのときのブレンド比は50%未満が好ましく、更に好
ましくは40%以下である。これらのキャリアの粒径に
特に制限ないが、10〜200μmの平均粒径を有する
ものが好ましい。キャリアとトナーの混合比は、トナー
1重量部に対してキャリア5〜100重量部とするのが
好ましい。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
により何ら制限されるものではない。尚、下記実施例
中、単に「部」とあるのはいずれも「重量部」を意味す
るものとする。
【0026】<実施例1>
【表1】 ・スチレン/n−ブチルアクリレート=82/18共重合樹脂a 100部 (フロー軟化点130℃、ガラス転移点61℃) ・着色剤 カーボンブラック MA−7 5部 (三菱化成社製) ・低分子量ポリプロピレン 550P 2部 (三洋化成工業社製) ・4級アンモニウム塩化合物 ボントロンP51(一般式〔I〕) 2部 (オリエント化学社製) を配合し、連続式の2軸押出機を用いて押出量7kg/
時間、出口温度159℃の条件で混練、粉砕し、分級し
て、平均粒径10μmの黒色トナーaを得た。
【0027】このトナーaの熱分析した結果を図2に示
すが化合物〔I〕の吸熱ピークは2つ確認され、帯電立
上り特性を図3に示すが、帯電立上りがよく、ほぼ安定
している。尚、低温ピーク面積/高温ピーク面積の比は
約3.0であった。黒色トナーa100部に対してシリ
カ粉末(日本アエロジル社製R972)0.15部をヘ
ンシェルミキサーにて外添処理してトナーAを得た。得
られたトナーA4部とメチルシリコーン含有樹脂で表面
コートされた平均粒径100μmのCu−Znフェライ
ト粉キャリア100部を混合、撹拌し現像剤Aを作製し
た。
【0028】次ぎに、これらスタート用現像剤Aと補充
用トナーAをそれぞれボトルに入れ密閉状態にして、4
5℃、湿度50%の環境下で10日間保管し、冷却した
後、有機光導電体を感光体とし、定着機がシリコンゴム
にテフロン樹脂を薄層コーティングし、ローラー内部に
ヒーターランプを装着した上ヒートローラーとシリコン
ゴムから成る下加圧ローラーから構成され、シリコンオ
イル等離型液の供給なしで定着温度を190℃に設定
し、コピー速度50枚/分の複写機を用いて、温度23
〜25℃、湿度60〜65%RHの環境条件下で20,
000枚の実写テストを実施した。実写テストの結果を
表1に示すが、20,000枚実写中でもコピーの白地
部の汚れであるカブリの増加がなく、コピー黒地部の濃
度も安定して高く、また複写機内のトナーの飛散による
汚染もなく良好であり、高温で長時間さらされた後に使
用しても耐久性能、コピー画質安定性に優れたトナー及
び現像剤であった。
【0029】<実施例2>
【表2】 ・スチレン/n−ブチルアクリレート=82/18共重合樹脂a 90部 (フロー軟化点130℃、ガラス転移点61℃) ・4級アンモニウム塩化合物 ボントロンP51 10部 (オリエント化学社製) を配合し、実施例1と同じ2軸押出機を用いて押出量7
kg/時間、出口温度165℃の条件で混練、粗粉砕
し、混合物bを得た。
【0030】更に、
【表3】 ・混合物b 20部 ・スチレン/n−ブチルアクリレート=82/18共重合樹脂a 82部 ・着色剤 カーボンブラック MA−7 5部 (三菱化成社製) ・低分子量ポリプロピレン 550P 2部 (三洋化成工業社製) を配合し、再度2軸押出機を用いて押出量7kg/時
間、出口温度159℃の条件で混練、粉砕し、分級し
て、平均粒径10μmの黒色トナーbを得た。このトナ
ーbの熱分析した結果を図2に示すが化合物〔I〕の吸
熱ピークは2つ確認され、帯電立上り特性を図3に示す
が、帯電立上りがよく、安定性もよい。尚、低温ピーク
面積/高温ピーク面積の比は約1.0であった。
【0031】次いで、トナーbに実施例1と同様な外
添、及びキャリアとの混合を実施して、トナーB及び現
像剤Bを得、実施例1と同様に熱処理−実写テストを実
施した。その実写テストの結果を表1に示すが、実施例
1とほぼ同様に良好であった。
【0032】<比較例1>混練工程での混練条件を押出
量7kg/時間、出口温度170℃に変更した以外は実
施例1と同様にトナーcを得た。このトナーcの熱分析
した結果を図2に示すが化合物〔I〕の吸熱ピークは小
さく1つ確認され、帯電立上り特性を図3に示すが、帯
電立上りが低くて悪く、安定性も悪い。
【0033】次いで、トナーcに実施例1と同様な外
添、及びキャリアとの混合を実施して、トナーC及び現
像剤Cを得、実施例1と同様に熱処理−実写テストを実
施した。その実写テストの結果を表1に示すが、20,
000枚実写中、特に現像剤に補給トナーの補給が開始
した直後よりコピー白地部汚れであるカブリの増加があ
り、また複写機内トナー飛散による汚染も多く目立つな
ど問題あった。
【0034】<比較例2>混練工程での混練条件を押出
量7kg/時間、出口温度193℃に変更した以外は実
施例1と同様にトナーdを得た。このトナーdの熱分析
した結果を図2に示すが化合物〔I〕の吸熱ピークな
く、帯電立上り特性を図3に示すが、帯電立上りがかな
り低くて悪く、安定性も悪い。
【0035】次いで、トナーdに実施例1と同様な外
添、及びキャリアとの混合を実施して、トナーD及び現
像剤Dを得、実施例1と同様に熱処理−実写テストを実
施した。その実写テストの結果を表1に示すが、20,
000枚実写中、特に現像剤に補給トナーの補給が開始
した直後よりコピー白地部汚れであるカブリの増加があ
り、また複写機内トナー飛散による汚染も顕著に多く目
立つなど問題あった。
【0036】
【表4】
【0037】〔測定方法の簡単な説明〕 (1)トナー中化合物〔I〕の吸熱ピーク:島津製作所
社製示差熱分析装置(型式;DTA−40)を用いて、
室温から250℃まで、空気雰囲気中昇温速度10℃/
分で昇温して測定した。 (2)帯電立上り特性:トナー4部とフェライトキャリ
ア(パウダーテック社製F−100)100部とを混
合、撹拌して、トナー帯電量は東芝ケミカル社製ブロー
オフ帯電量測定装置を用いて測定した。 (3)カブリ:コピー紙を日本電色社製色差計でWb
(白度)を測定し、コピー前の白度(Wb1)とコピー
後の白度(Wb2)から、カブリ=Wb1−Wb2より
求めた。
【0038】
【発明の効果】本発明の正荷電性トナー及び現像剤は、
帯電立上り性がよく、常に適度で且つ安定した帯電性を
示す等の帯電性能が良好で、従来問題となっていた40
℃以上の高温に長時間トナー、現像がさらされた後、こ
れらを使用して連続複写した場合にもカブリ等の画像汚
れがなく、安定したコピー濃度が得られ、或いは、複写
機等機内のトナー飛散による汚染も少ない等多大な工業
的利益を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】市販トナーの熱分析曲線
【図2】トナーa,b,c,dの熱分析曲線
【図3】トナーa,b,c,dの帯電立上り特性

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂、着色剤及び4級アンモ
    ニウム塩化合物を含有するトナーにおいて、トナー中の
    4級アンモニウム塩化合物が、熱分析による吸収ピーク
    を2つ有することを特徴とする正荷電性トナー。
  2. 【請求項2】 少なくとも樹脂、着色剤及び4級アンモ
    ニウム塩化合物を含有するトナーであって、該トナー中
    の4級アンモニウム塩化合物が、熱分析による吸収ピー
    クを2つ有する正荷電性トナーと、フェライトを芯材と
    するシリコーン系樹脂コートキャリアを含有することを
    特徴とする現像剤。
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JPH02135368A (ja) * 1988-11-16 1990-05-24 Canon Inc 正帯電性磁性トナー

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