JPH063855U - 易リフィル性容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】洗剤、トイレタリー、化粧品、食品などの液体
状内容物に使用されるリフィル容器の、内容物詰め替え
時の注入操作を容易にする。 【構成】ボトルと漏斗とキャップとからなるリフィル性
の容器であって、漏斗が、ボトルネック部に着脱可能な
筒口と、ボトル肩部と接面可能な形状を有する導入傾斜
面とからなり、ボトル肩部からボトルネック部にかかる
位置に漏斗を装着し、この漏斗装着位置の上方に、キャ
ップを装着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洗剤、トイレタリー、化粧品、食品などの液体状内容物に使用され る容器に関するもので、詳しくは、内容物の詰め替えが容易な易リフィル性容器 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、消費者の環境意識の高まりに伴い、日常生活の見直しと共に、消費行動 にも変化が見られ、環境問題を配慮したパッケージが消費者から求められるよう になって来た。そして、この環境問題と資源の有効利用の観点からプラスチック 製品のリサイクル運動や容器の再利用運動が盛んになっており、こうした社会情 勢を背景に、同一の容器本体を何度も使用するためのリフィル性容器（内容物を 詰め替え可能な容器）の需要が伸びている。そして、このリフィル性容器のため に、詰め替え用内容物がピロー包装（枕状の袋）やスタンディングパウチ（底ガ セットの自立袋）などのプラスチック製の柔軟性包装袋に入れられて別売りされ ている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述の詰め替え用内容物の入った柔軟性包装袋は、内容物をリ フィル性容器本体に移し替えなければならず、この移し替え時に内容物を容器外 にこぼしたり、手を汚したりする恐れがあった。このため、消費者は、この煩わ しさを嫌い、折角、リフィル容器を容易していても、活用しない場合が多かった 。本考案は、上述の従来のリフィル性容器の詰め替え時の煩わしさを出来るだけ 解消したものであり、内容物の詰め替えが容易な易リフィル性容器を提供するも のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

第１の本考案は、図１及び図２に示したように、ボトル（１２０）と漏斗（１ ３０）とキャップ（１４０）とからなるリフィル性の容器であって、漏斗が、ボ トルネック部（１２１）に着脱可能な筒口（１３１）と、少なくともボトル肩部 （１２２）と接面可能な形状を有する導入傾斜面（１３２）とからなり、ボトル 肩部からボトルネック部にかかる位置に漏斗を装着し、この漏斗装着位置の上方 に、キャップを装着してなる易リフィル性容器（１００）であり、第２の本考案 は、第４図に示したように、ボトル（２２０）と漏斗（２３０）とキャップ（２ ４０）とからなるリフィル性の容器であって、漏斗が、ボトル口部に挿着可能な 筒口（２３１）と、先端（２３４）がボトル肩部と接面可能な形状を有し中間部 内壁がボトルネック部に着脱可能な導入傾斜面（２３２）とからなり、ボトル肩 部とボトルネック部との位置に漏斗を装着し、その漏斗の筒部上方にキャップを 装着してなる易リフィル性容器である。

【０００５】 上述のボトルに装着された第１の本考案の漏斗は、上方のキャップをボトルか ら取り外した後は、着脱自在にボトルネック部とボトル肩部とに装着されたもの で、筒口（１３１）の内壁には、ボトルネック部の雄ネジ（１２５）と螺合する 雌ネジ（１３３）を設けるか、ボトルネック部の凸状リングに咬合する溝などを 設けるものである。

【０００６】 また、第１の本考案の少なくともボトル肩部と接面可能な形状を有する注入物 の導入傾斜面とは、ボトル肩部のみか、あるいは、ボトル肩部とそれに連続する ボトル胴部の上部とに接面可能な形状をもつ注入物の導入傾斜面のことを意味す るものである。

【０００７】 また、漏斗は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン などの熱可塑性樹脂、あるいは、柔軟性を必要とする場合には、ポリエステル系 、スチレン−ブタジエン系などの熱可塑性エラストマーを用いて、射出成形法で 成形されるものである。

【０００８】 また、ボトルネック部に装着されるキャップは、一般的なキャップの他に、特 殊機能を有したディスペンサー（ポンプ式で適量ずつ取り出せる注出具）、スナ ップヒンジ付キャップ（蓋の開閉が中途半端な時に自動的に蓋が開閉するキャッ プ）、ワンタッチキャップ（一つの操作で蓋が開閉するキャップ）など容器の使 用目的に合わせて選択使用することが出来る。

【０００９】

【作用】

内容物詰め替え時に、本考案の易リフィル容器のキャップを取り去り、ボトル 肩部に下向きに装着されている漏斗を取り外して、図３及び図４に示したように 、上下を反転して、再度、筒口をボトルネック部の上端に嵌合させて取り付ける と、ボトル口部に上部が大きく開口した漏斗が形成して、詰め替え用内容物の注 入口が広くなる。

【００１０】

【実施例】

＜実施例１＞ 図１は、本実施例の易リフィル性容器の斜視図であり、図２は、その部分断面 図である。そして、図３は、詰め替え内容物用容器から本実施例の易リフィル容 器に内容物を詰め替えている状態を示した説明図である。次に、本実施例を図を 用いて詳細に説明する。

【００１１】 まず、図２に示したように、肩部（１２２）と胴部（１２３）の上部とに漏斗 （１３０）を装着可能な形状のボトル（１２０）を、ポリエチレンテレフタレー トを用いて二軸延伸ブロー成形法で作製した。次に、ボトルネック部（１２１） の外周に設けられた雄ネジ（１２５）と螺合嵌通可能な雌ネジ（１３３）が設け られた内壁をもつ筒口（１３１）とボトル肩部とそれに連続するボトル胴部の上 部とに接面可能な形状をもつ注入物の導入傾斜面（１３２）とを有した漏斗（１ ３０）を、ポリエチレンテレフタレートを用いて射出成形法で作製した。さらに 、蓋部（１４１）がスナップヒンジ機構（１４２）で作動するスナップヒンジ付 キャップ（１４０）を、ポリプロピレンを用いて射出成形法で作製した。

【００１２】 次に、作製したボトル、漏斗、キャップを用いて、本実施例の易リフィル容器 を組み立てた。先ず、漏斗を逆さにしてボトルに被せ、筒口内壁に設けられた雌 ネジをボトルネック部の外壁の雄ネジと螺合して下降させて、図２に示したよう に、注入物の導入傾斜面をボトル肩部と胴部上部とに接するように装着し、そし て、キャップを漏斗の上方のボトルネック部に装着して、図１に示した本実施例 の易リフィル容器（１００）を作製した。

【００１３】 次に、作製した実施例の易リフィル容器を評価するため、まず、キャップを取 り外し、次に、ボトルの肩部に装着されている漏斗も取り外して、図３に示した ように、上下を反転（ｂ矢印）して、再度、筒口をボトルネック部の上端に嵌合 させて取り付けると、ボトル口部に上部が大きく開口した漏斗が形成した。そし て、詰め替え内容物用容器（柔軟包装袋）（１５０）を開封して、漏斗の開口部 に内容物（ａ矢印）を注入したが、詰め替え作業が終了するまで内容物（１６０ ）を容器外にこぼしたり、また、手を汚したりすることは無かった。

【００１４】 ＜実施例２＞ 図４は、本実施例の本考案の易リフィル性容器の内容物詰め替え時の状態を示 す説明図である。次に、本実施例を図を用いて詳細に説明する。

【００１５】 まず、図４に示したように、ボトルネック部（２２１）と肩部とに漏斗（２３ ０）を装着可能な形状のボトル（２２０）を、ポリエチレンテレフタレートを用 いて二軸延伸ブロー成形法で作製した。次に、筒部（２３１）がボトル口部（２ ２４）に挿着可能で導入傾斜面にボトルネックの雄ネジと螺合する雌ネジを形成 した漏斗（２３０）をアイボリー着色したポリプロピレンを用いて射出成形法で 作製した。さらに、漏斗の筒部外周に嵌合するキャップをアイボリー着色したポ リエチレンを用いて射出成形法で作製した。

【００１６】 次に、作製したボトル、漏斗、キャップを用いて、本実施例の易リフィル容器 を組み立てた。まず、漏斗を逆さにしてボトルに被せ、漏斗の内側のに設けられ た雌ネジをボトルネック部の外壁の雄ネジと螺合して降下させて装着し、その漏 斗の筒部にキャップを嵌合させて装着して、本実施例の易リフィル容器を作製し た。

【００１７】 次に、作製した実施例の易リフィル容器を評価するため、先ず、図４（ａ）に 示したように、キャップ付の漏斗をボトルから取り外し、次に、図４（ｂ）に示 したように、漏斗の筒部のキャップを取り外し、図４（ｃ）に示したように、漏 斗を上下反転して、その筒部をボトルの口部に挿着すると、ボトル口部に上部が 大きく開口した漏斗が形成した。そして、詰め替え内容物用容器（柔軟包装袋） を開封して、漏斗の開口部に内容物を注入したが、詰め替え作業が終了するまで 内容物を容器外にこぼしたり、また、手を汚したりすることは無かった。

【００１８】

【考案の効果】

本考案の易リフィル性容器を使用すると、内容物詰め替え時に、ボトルの肩部 に装着されている漏斗を使用することによって、詰め替え用内容物の入った柔軟 性包装袋から、リフィル性容器本体に詰め替え用内容物を移し替え時に、内容物 を外にこぼしたり、手を汚したりする恐れがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の本考案の易リフィル性容器の斜視図
である。

【図２】実施例１の本考案の易リフィル性容器の部分断
面図である。

【図３】実施例１の本考案の易リフィル性容器の内容物
詰め替え時の状態を示す説明図である。

【図４】実施例２の本考案の易リフィル性容器の内容物
詰め替え時の状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１００……易リフィル容器 １２０，２２０……ボトル １２１，２２１……ネック部 １２２……肩部 １２３，２２３……胴部 １２４，２２４……口部 １２５，２２５……雄ネジ １３０，２３０……漏斗 １３１，２３１……筒口 １３２，２３２……導入傾斜面 １３３……雌ネジ １４０，２４０……キャップ １４１……蓋部 １４２……スナップヒンジ機構 １５０…詰め替え内容物用容器 １６０……内容物 ２３４……先端

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ボトルと漏斗とキャップとからなるリフィ
   ル性の容器であって、漏斗が、ボトルネック部に着脱可
   能な筒口と、ボトル肩部と接面可能な形状を有する導入
   傾斜面とからなり、ボトル肩部からボトルネック部にか
   かる位置に漏斗を装着し、この漏斗装着位置の上方に、
   キャップを装着してなる易リフィル性容器。
2. 【請求項２】ボトルと漏斗とキャップとからなるリフィ
   ル性の容器であって、漏斗が、ボトル口部に挿着可能な
   筒口と、先端がボトル肩部と接面可能な形状を有し中間
   部内壁がボトルネック部に着脱可能な導入傾斜面とから
   なり、ボトル肩部とボトルネック部との位置に漏斗を装
   着し、その漏斗の筒部上方にキャップを装着してなる易
   リフィル性容器。