JPH0638359U - 送受器の音量測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 音量測定を常時正確にする。 【構成】 基台１上に立設した筒状の送受器支持部材２
と、送受器支持部材上に載置され、送受器３の受話部４
を位置決めする受話部位置決め板５と、受話部位置決め
板に係合された受話部の凹曲面１３と線接触可能な円輪
板状の接触部１４を有し、この接触部に連設した筒軸１
５により送受器支持部材内の上部に取り付けた球面軸受
１２の軸穴１０に挿着された接触子１６と、接触子の筒
軸に内蔵されたマイクロフォン１９とを備えていること
により、受話部が受話部位置決め板にきちんと係合され
ていなくても、球面軸受による接触子の揺動により、接
触部の外周縁を全周に亘って受話部の凹曲面に均等圧力
で線接触する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、送受器の音量測定装置に関し、特にコードレス電話機における送受 器の受話部の音量を測定する送受器の音量測定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

コードレス電話機は、電話線端末に接続される接続器（ベースユニット）と、 この接続器に取り外し可能に装着される送受器（ハンドセットユニット）とから 構成され、不使用時には、送受器は接続器に装着されて電気的な接続がなされ、 接続器から送受器へ充電電流が供給されている。そして、使用時には、送受器は 接続器から取り外され、接続器との間で無線による送受信が行われる。

【０００３】 上記コードレス電話機の製造工程では、送受器の音量調整をするために、音量 測定装置による音量測定が行われている。

【０００４】 従来、この種の送受器の音量測定装置は、基台上に立設した筒状の送受器支持 部材と、送受器支持部材上に載置され、送受器の受話部を位置決めする額縁状の 受話部位置決め板と、受話部位置決め板に係合された受話部の凹曲面と線接触可 能な円輪板状の接触部を有し、この接触部に連設した筒軸により上記送受器支持 部材内の上部に取り付けた接触子と、接触子の筒軸に内蔵したマイクロフォンと を備えており、受話部が受話部位置決め板に係合され、かつその凹曲面が接触部 の外周縁と線接触された送受器に錘を載せて固定し、受話部から出る音声をマイ クロフォンで受け、その電気信号を電波としてアンテナから測定器に発射し、受 話部の音量を測定するように設けられている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の送受器の音量測定装置では、受話部の凹曲面と線接触する接触子が 、送受器支持部材内の上部に固定して取り付けられているため、受話部が受話部 位置決め板ときちんと係合しない場合、接触部と片当たりし、両者の隙間から音 声が外部へ漏れて音量を正確に測定できない不具合があった。

【０００６】 そこで、本考案は、音量測定を常時正確になし得る送受器の音量測定装置の提 供を目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案の送受器の音量測定装置は、基台上に立設し た筒状の送受器支持部材と、送受器支持部材上に載置され、送受器の受話部を位 置決めする額縁状の受話部位置決め板と、受話部位置決め板に係合された受話部 の凹曲面と線接触可能な円輪板状の接触部を有し、この接触部に連設した筒軸に より上記送受器支持部材内の上部に取り付けた球面軸受の軸穴に挿着された接触 子と、接触子の筒軸に内蔵されたマイクロフォンとを備えている。

【０００８】 前記接触子の接触部には、シリコーンゴムからなり、接触部の穴と対応する穴 を有するキャップ状のコンタクトカバーが被せられていることが望ましい。

【０００９】

【作用】

上記手段においては、送受器の受話部が受話部位置決め板にきちんと係合され なくても、球面軸受による接触子の揺動により、接触部の外周縁が全周に亘って 受話部の凹曲面に均等圧力で線接触される。

【００１０】 接触子の接触部に、シリコーンゴムからなり、接触部の穴と対応する穴を有す るキャップ状のコンタクトカバーを被せることにより、接触部と受話部の接触が 気密に、かつソフトとなる。

【００１１】

【実施例】

次に、本考案について図面を参照して説明する。

【００１２】 図１は本考案の一実施例の送受器の音量測定装置の斜視図、図２はその要部の 一部を破断した正面図である。

【００１３】 シャーシ状の基台１上には、円筒状の送受器支持部材２が立設されており、こ の送受器支持部材２上には、コードレス電話機における送受器３の受話部４を位 置決めする額縁状の受話部位置決め板５が載置されている。又、送受器支持部材 ２の上部外側には、ブラケット６が付設されており、このブラケット６上には、 受話部位置決め板５に受話部４が係合された送受器３を挟持，案内する一対のガ イド板７が、調整ネジ８を介し互いに接近，離反可能に立設されている。

【００１４】 送受器支持部材２内の上部には、図２，図３及び図４に示すように、外輪９と 、この外輪９内に揺動可能に嵌合され、軸穴１０を有する内輪１１とからなる球 面軸受１２が適宜に取り付けられている。そして、球面軸受１２の軸穴１０には 、受話部位置決め板５に係合された受話部４の凹曲面１３と線接触可能な円輪板 状の接触部１４と、この接触部１４に連設した筒軸１５とからなる接触子１６が 筒軸１５を介して挿着されており、接触子１６の接触部１４には、シリコーンゴ ムからなり、接触部１４の穴と対応する穴を有するキャップ状のコンタクトカバ ー１７が被せられている一方、筒軸１５には、受話部４のスピーカー１８から出 る音声を受けるマイクロフォン１９が内蔵されている。

【００１５】 前記基台１上には、図１に示すように、支柱２０が送受器支持部材２の近傍に 立設されており、この支柱２０の上端部には、受話部位置決め板５の上方へ延在 するウエイト支持アーム２１が、基部を枢支されて水平位置から上方へ回動可能 に取り付けられている。そして、ウエイト支持アーム２１の中間部には、ガイド 板７に挟持され、かつ受話部４が受話部位置決め板５に係合された送受器３の受 話部４上に載せられ、送受器３を固定する円板状のウエイト２２が、適宜長さの 紐２３により吊持されている。

【００１６】 図１において２４はアンテナ支柱２５に取り付けられたアンテナで、マイクロ フォン１９の電気信号を変換した電波を図示しない測定器に発射する。又、２６ は送受器３の送話部２７に向けて音声を出すスピーカーボックスである。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の送受器の音量測定装置によれば、送受器の受話 部が受話部位置決め板にきちんと係合されなくても、球面軸受による接触子の揺 動により、接触部の外周縁が全周に亘って受話部の凹曲面に均等圧力で線接触さ れるので、従来のように隙間から音声が外部へ漏れたりすることがなく、音量測 定を常時正確に行うことができる効果がある。

【００１８】 又、接触子の接触部に、シリコーンゴムからなり、接触部の穴と対応する穴を 有するキャップ状のコンタクトカバーを被せることにより、接触部と受話部の接 触が気密に、かつソフトになるので、音量測定を一層正確に行うことができ、か つ送受器の損傷等を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の送受器の音量測定装置の斜
視図である。

【図２】本考案の一実施例の送受器の音量測定装置の要
部の一部を破断した正面図である。

【図３】図２における III部の拡大図である。

【図４】本考案の一実施例の送受器の音量測定装置の要
部の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ 基台 ２ 送受器支持部材 ３ 送受器 ４ 受話部 ５ 受話部位置決め板 １０ 軸穴 １２ 球面軸受 １３ 凹曲面 １４ 接触部 １５ 筒軸 １６ 接触子 １７ コンタクトカバー １９ マイクロフォン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台上に立設した筒状の送受器支持部材
   と、送受器支持部材上に載置され、送受器の受話部を位
   置決めする額縁状の受話部位置決め板と、受話部位置決
   め板に係合された受話部の凹曲面と線接触可能な円輪板
   状の接触部を有し、この接触部に連設した筒軸により上
   記送受器支持部材内の上部に取り付けた球面軸受の軸穴
   に挿着された接触子と、接触子の筒軸に内蔵されたマイ
   クロフォンとを備えることを特徴とする送受器の音量測
   定装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の送受器の音量測定装置に
   おいて、前記接触子の接触部に、シリコーンゴムからな
   り、接触部の穴と対応する穴を有するキャップ状のコン
   タクトカバーが被せられていることを特徴とする送受器
   の音量測定装置。