JPH0638292U - 回路基板の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、簡単な工程により、低コストで、回
路基板の取付が行なわれ得ると共に、該回路基板上に取
付のためのデッドスペースが生じないようにした、回路
基板の取付構造を提供することを目的とする。 【構成】各種回路が構成された回路基板１１を、シャー
シ１２の底面１２ａに対して、所定距離ｘだけ浮き上が
った状態で取り付けるようにした、回路基板の取付構造
１０において、該底面から所定距離だけ上方に突出した
比較的面積の大きい突出部１３と、該突出部の上面から
上方に延びるように植設された断面が六角形の支柱１４
とが備えられていて、上記回路基板１１が、少なくとも
その一側１１ａに、該支柱１４の断面に対応する切込み
部１１ｃを有しており、該回路基板が、上記突出部の上
面に載置されて支持されると共に、その切込み部が、該
支柱に係合することにより、該取付面から所定距離だけ
浮き上がった状態で位置決めされ得るように、回路基板
の取付構造１０を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、各種回路が構成された回路基板をシャーシの底面等の取付面に対し て、所定距離だけ浮き上がった状態で位置決めするようにした、回路基板の取付 構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、各種回路が構成された回路基板を、各種装置の内部にてシャーシの底面 等の取付面に取り付けるような場合、例えば、図６に示すような、取付構造によ り、取付が行なわれ得るようになっている。即ち、図６において、回路基板の取 付構造１は、シャーシの側壁部２から内側に向かって突出した取付タブ３の先端 の一部３ａを上方に向かって切り起こしておき、また取り付けるべき回路基板４ の側縁には、図７に示すように、この切り起こし部３ａに対応した形状の係合穴 ４ａを設けておく。

【０００３】 そして、該回路基板４の係合穴４ａを、上記取付タブ３の先端の切り起こし部 ３ａに係合させる。これにより、該回路基板４は、その下面が、該取付タブ３の 上面に載置されることにより支持されると共に、その係合穴４ａが、切り起こし 部３ａに係合することにより、位置決めが行なわれ得るようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このように構成された取付構造においては、取付タブ３の先端 が上方に向かって切り起こされることにより、回路基板４の位置決めのための切 り起こし部３ａが形成されている。このため、該切り起こし部３ａを成形する場 合、プレス加工により金属板から打ち抜かれ且つ垂直に折曲げ加工されたシャー シ側壁部２の取付タブ３に対して、さらに次の工程において、切り起こし加工を 行なうことにより、上記切り起こし部３ａが形成されるようになっている。この ため、工程数が多くなり、また金型が複雑となる。従って、金型が高価になると 共に、部品コストが高くなってしまうという問題があった。

【０００５】 さらに、回路基板４の内側に係合穴４ａを設ける必要があることから、該係合 穴４ａの周りに、デッドスペースが生ずることになり、該回路基板の小型化の点 で問題があった。

【０００６】 本考案は、以上の点に鑑み、簡単な工程により、低コストで、回路基板の取付 が行なわれ得ると共に、該回路基板上に取付のためのデッドスペースが生じない ようにした、回路基板の取付構造を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、本考案によれば、各種回路が構成された回路基板を、シャーシの 底面等の取付面に対して、所定距離だけ浮き上がった状態で取り付けるようにし た、回路基板の取付構造において、該取付面から所定距離だけ上方に突出した比 較的面積の大きい突出部と、該突出部の上面から上方に延びるように植設された 支柱とが備えられていて、上記回路基板が、少なくともその一側に、該支柱の断 面に対応する切込み部を有しており、該回路基板が、上記突出部の上面に載置さ れて支持されると共に、その切込み部が、該支柱に係合することにより、該取付 面から所定距離だけ浮き上がった状態で位置決めされ得るようにした、回路基板 の取付構造により、達成される。

【０００８】 本考案による回路基板の取付構造は、好ましくは、シャーシの側壁部の内面に 、前記突出部の上面と同じ高さ位置で内側に向かって突出した取付タブと、該取 付タブより僅かに高い位置で、同様に内側に向かって突出したリブとが備えられ ていて、上記回路基板が、該シャーシの側壁部に対向する側縁に、該リブに対応 する切込み部を有しており、該回路基板が、上記取付タブの上面に載置されて支 持されると共に、その切込み部が、該リブに係合することにより、該取付面から 所定距離だけ浮き上がった状態で位置決めされ得るようになっている。

【０００９】

【作用】

上記構成によれば、回路基板は、その下面が、該突出部の上面に載置されるこ とにより支持されると共に、その切込み部が、該突出部に植設された支柱に係合 することにより、位置決めが行なわれ得ることになり、簡単な構成により、回路 基板の支持及び位置決めが行なわれるので、シャーシの金型も簡単に製作され得 ることから、金型のコストが低減され得ると共に、部品コストも低減され得るこ とになる。

【００１０】 また、回路基板は、その側縁に切込み部を有するだけの構成であるから、該切 込み部によって、デッドスペースが生ずることは実質的に排除され得ることにな り、該回路基板の表面全体が有効に利用され得ると共に、容易に小型化され得る ことになる。

【００１１】 さらに、シャーシの側壁部の内面に、内側に向かって突出した取付タブと、該 取付タブより僅かに高い位置で、同様に内側に向かって突出したリブとが備えら れていて、上記回路基板が、該シャーシの側壁部に対向する側縁に、該リブに対 応する切込み部を有している場合には、回路基板は、その下面が、該取付タブの 上面に載置されることにより支持されると共に、その切込み部が、該リブに係合 することにより、位置決めが行なわれ得ることになり、従来のように取付タブの 先端を上方に向かって切り起こす必要がないことから、シャーシの製造工程が少 なくて済み、さらにコストが低減され得ることになる。

【００１２】

【実施例】

以下、図面に示した実施例に基づいて、本考案を詳細に説明する。 図１は、本考案による回路基板の取付構造の一実施例を示している。

【００１３】 回路基板の取付構造１０において、各種回路が構成された回路基板１１（図３ 参照）に関して、その一方の側縁１１ａ（即ち図３にて左側の側縁）に対しては 、シャーシ１２の底面１２ａから所定距離ｘ（図２参照）だけ上方に突出した比 較的面積の大きい突出部１３と、該突出部１３の上面から上方に延びるように植 設された断面が六角形の支柱１４とが備えられている。

【００１４】 また、該回路基板１１の上記側縁１１ａに対向する他方の側縁１１ｂに対して は、シャーシ１２の側壁部１２ｂの内面に、前記突出部の上面と同じ高さ位置、 即ちシャーシ１２の底面１２ａから所定距離ｘの高さ位置で内側に向かって突出 した取付タブ１５と、該取付タブ１５より僅かに高い位置で、同様に内側に向か って突出したリブ１６とが備えられている。

【００１５】 これに対して、上記回路基板１１は、その一方の側縁１１ａに、上記支柱１４ の断面に対応する形状の切込み部１１ｃを有していると共に、その他方の側縁１ １ｂには、上記リブ１６に対応する形状の切込み部１１ｄを有している。

【００１６】 本考案による回路基板の取付構造１０は、以上のように構成されており、回路 基板１１を取り付ける場合には、支柱１４とシャーシ１２の側壁部１２ｂの間に 、回路基板１１を挿入して、該回路基板１１の一方の側縁に設けられた切込み部 １１ｃを、図４に示すように、支柱１４に係合させると共に、他方の側縁に設け られた切込み部１１ｄを、シャーシ１２の側壁部１２ｂから内側に向かって突出 したリブ１６に係合させる。

【００１７】 これにより、該回路基板１１は、その一方の側縁１１ａが、上記突出部１３の 上面に載置されて支持されると共に、その切込み部１１ｃが、該支柱１４に係合 することにより、該シャーシ１２の底面１２ａから所定距離ｘだけ浮き上がった 状態で位置決めされ得ると共に、その他方の側縁１１ｂが、上記取付タブ１５の 上面に載置されて支持されると共に、その切込み部１１ｃが、該リブ１６に係合 することにより、該シャーシ１２の底面１２ａから所定距離ｘだけ浮き上がった 状態で位置決めされることになる。

【００１８】 上記実施例においては、回路基板１１は、その一方の側縁１１ａが、支柱１４ により位置決めされ、また他方の側縁１１ｂが、シャーシ１２の側壁部１２ｂか ら内側に突出したリブ１６により位置決めされ得るようになっているが、図５に 示すように、シャーシ内に、複数の回路基板、例えば三枚の回路基板１７，１８ ，１９を並べて取り付けるような場合には、両側の回路基板１７，１９は、上記 実施例と同様にして、その外側の側縁１７ａ，１９ａに設けられた切込み部１７ ｃ，１９ｃが、シャーシの側壁部から内側に向かって突出したリブにより位置決 めされ得ると共に、その内側の側縁１７ｂ，１９ｂに設けられた切込み部１７ｄ ，１９ｄが、シャーシの底面から上方に向かって突出した突出部の上面に植設さ れた支柱により位置決めされ得る。これに対して、中央の回路基板１８は、その 両側の側縁がいずれもシャーシの側壁部に対向していないので、双方の側縁１８ ａ，１８ｂに設けられた切込み部１８ｃ，１８ｄが、シャーシの底面から上方に 向かって突出した突出部の上面に植設された支柱により位置決めされ得るように なっている。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば、簡単な工程により、低コストで、回路基 板の取付が行なわれ得ると共に、該回路基板上に取付のためのデッドスペースが 生じないようにした、極めて優れた回路基板の取付構造が提供され得ることにな る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による回路基板の取付構造の一実施例を
示す概略平面図である。

【図２】図１の取付構造の概略断面図である。

【図３】回路基板を装着した状態を示す図１の取付構造
の概略平面図である。

【図４】図３の回路基板と支柱との係合状態を示す概略
斜視図である。

【図５】本考案による回路基板の取付構造の他の実施例
における回路基板の配置を示す概略平面図である。

【図６】従来の回路基板の取付構造の一例を示し、
（Ａ）は取付タブの部分の部分平面図、及び（Ｂ）は部
分断面図である。

【図７】図６の取付タブに載置される回路基板の部分平
面図である。

【符号の説明】

１０ 回路基板の取付構造 １１ 回路基板 １１ａ 一側 １１ｃ，１１ｄ 切込み部 １２ シャーシ １２ａ 底面 １２ｂ 側壁部 １３ 突出部 １４ 支柱 １５ 取付タブ １６ リブ １７，１８，１９ 回路基板 ｘ 所定距離

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種回路が構成された回路基板を、シャ
   ーシの取付面に対して、所定距離だけ浮き上がった状態
   で取り付けるようにした、回路基板の取付構造におい
   て、 該取付面から所定距離だけ上方に突出した比較的面積の
   大きい突出部と、該突出部の上面から上方に延びるよう
   に植設された支柱とが備えられていて、上記回路基板
   が、少なくともその一側に、該支柱の断面に対応する切
   込み部を有しており、該回路基板が、上記突出部の上面
   に載置されて支持されると共に、その切込み部が、該支
   柱に係合することにより、該取付面から所定距離だけ浮
   き上がった状態で位置決めされ得るようにした、回路基
   板の取付構造。
2. 【請求項２】 シャーシの側壁部の内面に、前記突出部
   の上面と同じ高さ位置で内側に向かって突出した取付タ
   ブと、該取付タブより僅かに高い位置で、同様に内側に
   向かって突出したリブとが備えられていて、上記回路基
   板が、該シャーシの側壁部に対向する側縁に、該リブに
   対応する切込み部を有しており、該回路基板が、上記取
   付タブの上面に載置されて支持されると共に、その切込
   み部が、該リブに係合することにより、該取付面から所
   定距離だけ浮き上がった状態で位置決めされ得るように
   した、請求項１に記載の回路基板の取付構造。