JPH0638055U - 磁気ヘッドの保護装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドライブ装置の底面に設けたロアヘッドガー
ドを単一の板バネにより形成して、部品点数を削減し、
コスト低減と装置の薄型化を図ることを目的とした磁気
ヘッドの保護装置を得るものである。 【構成】 フロッピーディスクのドライブ装置に設けら
れている磁気ヘッドにおいて、上記ドライブ装置２の底
面に、板バネにより成形されたロアヘッドガード３０を
設け、このロアヘッドガード３０の所定位置を軸ピン３
１を介してフレーム底面に平行に回動自在に枢支し、上
記ロアヘッドガード３０の基端部３０ａをドライブ装置
２の側壁に沿って設置されたイジェクトボタン４の後端
部４ａに係合させると共に、先端ガード部３０ｂをフレ
ーム底面の中央付近の所定位置に形成した切起し部２６
に乗り上げ自在に形成したことを特徴とするものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パソコン、ワープロ等のフロッピーディスクのドライブ装置に設け られている磁気ヘッドの保護装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、この種パソコン、ワープロ等の機器本体には、図３に示すように、ド ライブ装置２が設けられており、このドライブ装置２にフロッピーディスク３が 挿着及び脱着できるようになっている。

【０００３】 すなわち、機器本体に設けられているドライブ装置２の前面には、フロッピー ディスク３の挿入口２ａ、イジェクトボタン４、及びフロッピーディスク３が挿 入されている状態を検知するアクセスランプなどが設けられている。また、上記 フロッピーディスク３の前部上下面には、所定のウインド６ａを開口したシャッ タ−６が横方向にスライド可能に装着されており、フロッピーディスク３を装着 したとき、シャッター６が横方向にスライドし、ディスクケース７のヘッドウイ ンドがシャッター６のウインド６ａに一致して開口するようになっている。

【０００４】 また、上記ドライブ装置２には、挿入口２ａより挿入されたフロッピーディス ク３のシャッター６を横方向にスライドさせるウインド開閉レバ８、ディスクケ ース７内のディスクを回転駆動する回転ドラム１０、この回転ドラム１０を所定 の速度で回転させる駆動モータ１１、ディスクの上下面に所定の信号を記録した り、または記録された信号を読み出す磁気ヘッド１２ａ，１２ｂを有するヘッド キャリッジ１３が設けられている。

【０００５】 上記ヘッドキャリッジ１３は、上キャリッジ１５と下キャリッジ１６との後部 が板バネ１７により連結され、上キャリッジ１５が上下方向に開閉できるように なっている。また、上記上キャリッジ１５と下キャリッジ１６との先端部の対向 位置には、それぞれ板バネ状のジンバルプレート１９，１９を介して磁気ヘッド １２ａ，１２ｂが弾性保持されている。そして、上キャリッジ１５の上面は、捩 じりバネ１８の一方のフック１８ａにより押圧され、上キャリッジ１５を常時下 方に押し付けている。さらに、上記ヘッドキャリッジ１３は、モータ２０により 回転するネジ軸２１に係合した走行部材２２と、ガイド軸２３に摺動自在に挿入 された走行ガイド部材２４とによりディスクケース７のヘッドウインドに沿って 矢印Ａ方向に移動できるようになっている。

【０００６】 一方、ドライブ装置が薄型化されるのにしたがって上記ヘッドキャリッジ１３ の磁気ヘッド１２ａ，１２ｂとの間のクリアランスが狭くなっているので、フロ ッピーディスク３の厚みの誤差や変形等で、フロッピーディスク３の挿着時にヘ ッドキャリッジ１３を損傷することがある。そこで、イジェクトボタン４の押し 込み操作に連動して、上キャリッジ１５を上方に開くと共に、ドライブ装置２の 底面に設けたロアヘッドガード２５をフレーム底板の切起し部２６に乗り上げた 状態に保持し、フロッピーディスク３の挿着時にはフロッピーディスク３の前方 がヘッドガード２５により押し上げられて、ヘッドキャリッジ１３の下キャリッ ジ１６に衝突しないように位置決めされるようになっている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来のドライブ装置に設けたロアヘッドガード２５では、 イジェクトボタン４の操作により連動するＬ型リンク２５ａと、このＬ型リンク ２５ａにより矢印Ｂ方向にスライドするガードアーム２５ｂと、両者を連結する 連結ピン２７と、ガードアーム２５ｂの移動を案内する固定ピン２８等を必要と しており、部品点数が多くなり、組立て工数が増大してコスト高になる等の問題 があった。また、Ｌ型リンク２５ａとガードアーム２５ｂとの連結ピン２７及び 固定ピン２８等の高さが他の部品に干渉することがあり、ドライブ装置２の薄型 化の妨げになっていた。

【０００８】 本考案は、上記従来構造の課題を解決するためになされたもので、ドライブ装 置の底面に設けたロアヘッドガードを単一の板バネにより形成して、部品点数を 削減し、コスト低減と装置の薄型化を図ることを目的としてなる磁気ヘッドの保 護装置を得るものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

このような目的を達成するために、本考案による磁気ヘッドの保護装置は、フ ロッピーディスクのドライブ装置に設けられている磁気ヘッドにおいて、上記ド ライブ装置の底面に、板バネにより成形されたロアヘッドガードを設け、このロ アヘッドガードの所定位置を軸ピンを介してフレーム底面に平行に回動自在に枢 支し、上記ロアヘッドガードの基端部をドライブ装置の側壁に沿って設置された イジェクトボタンの後端部に係合させると共に、先端ガード部をフレーム底面の 中央付近の所定位置に形成した切起し部に乗り上げ自在に形成したことを特徴と するものである。

【００１０】

【作用】

このような構成に基づいて、本考案による磁気ヘッドの保護装置では、イジェ クトボタンの押し込み操作に連動して、ヘッドキャリッジの上キャリッジを上方 に開くと共に、ドライブ装置の底面に設けた単一の板バネからなるロアヘッドガ ードがフレームの切起し部に乗り上げた状態に保持されているので、フロッピー ディスクの挿着時にはフロッピーディスクの前方がヘッドガードにより押し上げ られ、ヘッドキャリッジの下キャリッジに衝突することなく正確に位置決めされ て、フロッピーディスクの挿着が行われる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【００１２】 図１は本考案の磁気ヘッドを有するドライブ装置の要部を示す平面図、図２は 図１の２−２線断面図であり、図において、従来構造と対応する同一部品には同 じ符号を付して説明する。

【００１３】 まず、本考案によるヘッドキャリッジ１３は、上キャリッジ１５と下キャリッ ジ１６との後部が板バネ１７により連結され、上キャリッジ１５が鎖線で示すよ うに上下方向に開閉できるようになっている。また、上記上キャリッジ１５と下 キャリッジ１６との先端部の対向位置には、それぞれ板バネ状のジンバルプレー ト１９，１９を介して磁気ヘッド１２ａ，１２ｂが弾性保持されている。そして 、上キャリッジ１５の上面は、捩じりバネ１８の一方のフック１８ａにより押圧 され、上キャリッジ１５を常時下方に押し付けており、この上キャリッジ１５は 、イジェクトボタン４を押し込み操作することにより捩じりバネ１８に抗して上 方に開くようになっている

【００１４】 一方、上記ドライブ装置２の底面には、板バネにより成形されたロアヘッドガ ード３０が設けられており、このロアヘッドガード３０の所定位置は軸ピン３１ を介してフレーム底面に平行に回動自在に枢支されている。また、上記ロアヘッ ドガード３０の基端部３０ａは、ドライブ装置２の側壁に沿って設置されたイジ ェクトボタン４の後端部４ａに係合しており、先端ガード部３０ｂはフレーム底 面の中央付近の所定位置に形成した切起し部２６に乗り上げ自在に形成されてい る。したがって、上記イジェクトボタン４の押し込み操作に連動して、上キャリ ッジ１５を上方に開くと共に、ドライブ装置２の底面に設けたロアヘッドガード ３０を図１中時計方向に回動させて、先端ガード部３０ｂをフレーム底面の切起 し部２６に乗り上げた状態に保持することができる。また、フロッピーディスク が所定の挿入位置に達すると、図示しない昇降機構によりディスクホルダー２９ が下降するとともに、イジェクトボタン４は、本体手前側に移動復帰し、ロアヘ ッドガード３０を図１中反時計方向に回動させる。

【００１５】 このように構成された本考案の実施例によれば、イジェクトボタン４を押し込 み操作してドライブ装置２のディスクホルダー２９よりフロッピーディスク３を 取り出した状態では、図２に示すように、ヘッドキャリッジ１３の上キャリッジ １５が上方に開き、ドライブ装置２の底面に設けたロアヘッドガード３０の先端 ガード部３０ｂがフレーム底面の切起し部２６に乗り上げた状態に保持されてい る。したがって、上記ドライブ装置２に再びフロッピーディスク３を挿着する場 合には、フロッピーディスク３の前方がロアヘッドガード３０の先端ガード部３ ０ｂにより押し上げられ、ヘッドキャリッジ１３の下キャリッジ１６に衝突する ことなく正確に位置決めされて、フロッピーディスク３の挿着が行われる。また 、フロッピーディスク３が所定の挿入位置に達すると、ディスクホルダー２９が 昇降機構により下降して、上キャリッジ１５が閉じ、磁気ヘッド１２ａ、１２ｂ のチャッキングが行なわれるが、この時イジェクトボタン４の復帰に連動して、 ロアヘッドガード３０の先端ガード部３０ｂは、切り起し部２６からフレーム底 面上に退避するので、磁気ヘッド１２ａ、１２ｂのチャッキングに支障を与える ことはない。

【００１６】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案による磁気ヘッドの保護装置は、イジェク トボタンの押し込み操作に連動して、上キャリッジを上方に開くと共に、ドライ ブ装置の底面に設けたロアヘッドガードを回動させて、先端ガード部をフレーム 底面の切起し部に乗り上げた状態に保持することができるので。ドライブ装置に 再びフロッピーディスクを挿着する場合には、フロッピーディスクの前方がロア ヘッドガードの先端ガード部により押し上げられ、ヘッドキャリッジの下キャリ ッジに衝突することなく正確に位置決めされて、フロッピーディスクの挿着を行 うことができる。また、本考案によるロアヘッドガードは、単一の板バネにより 成形したので、部品点数も少なく、組立て工数を削減できるので、大幅なコスト 低減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の磁気ヘッドを有するドライブ装置の要
部を示す平面図である。

【図２】図１の２−２線断面図である。

【図３】従来構造の磁気ヘッドを有するドライブ装置の
要部を示す平面図である。

【図４】図３の４−４線断面図である。

【符号の説明】

２ ドライブ装置 ３ フロッピーディスク ４ イジェクトボタン ４ａ 後端部 １２ａ，１２ｂ 磁気ヘッド １３ ヘッドキャリッジ １５ 上キャリッジ １６ 下キャリッジ ２６ 切起し部 ３０ ロアヘッドガード ３０ａ 先端ガード部 ３１ 軸ピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フロッピーディスクのドライブ装置に設
   けられている磁気ヘッドにおいて、上記ドライブ装置の
   底面に、板バネにより成形されたロアヘッドガードを設
   け、このロアヘッドガードの所定位置を軸ピンを介して
   フレーム底面に平行に回動自在に枢支し、上記ロアヘッ
   ドガードの基端部をドライブ装置の側壁に沿って設置さ
   れたイジェクトボタンの後端部に係合させると共に、先
   端ガード部をフレーム底面の中央付近の所定位置に形成
   した切起し部に乗り上げ自在に形成したことを特徴とす
   る磁気ヘッドの保護装置。