JPH0637987B2 - 空気調和機の外装板取付装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビル等に用いられる空気調和機の外装板取付装
置に関するものである。

従来の技術 近年、空気調和機は搬入および据付スペースの減少によ
り小型軽量かつ、現地組立が可能な外装板組立構造のも
のが要求されている。このようなことから従来の空気調
和機の外装板取付装置は第５図および第６図に示すよう
に構成されている。すなわち、空気調和機の組立構造の
ケーシングを構成する外装板１０１はコ字状に折り曲げ
られた外縁端部１０１ｂ，１０１ｂを有し、その折り曲
げ方向の面には断熱材１０４を貼付している。そして外
縁端部１０１ｂ，１０１ｂの相互に隣接する面に形成し
た複数の孔１０１ｃ，１０１ｃ相互にボルト１０２を通
し、ナット１０３で締付けて結合するものであった。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、断熱材１０４はその厚みが
外装板１０１の折り曲げ厚さと同一で、かつ外縁端部１
０１ｂに充てんするように取付けられていたため、外装
板１０１の外縁端部１０１ｂ相互をボルト１０２とナッ
ト１０３で締付け結合後に貼付けねばならず、またボル
ト１０２は外装板１０１とフリーであるためナット１０
３を締付けるときは工具で固定する必要があること等、
空気調和機内側の狭い空間での外装板組立後の作業は困
難で組立工数が多くかかるという問題点を有していた。

本発明はこのような問題点を解決するもので組立作業が
容易で組立工数を低減できる空気調和機の外装板取付装
置を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この目的を達成するために本発明の空気調和機の外装板
取付装置は外縁端部をコ字形に折り曲げ、この折り曲げ
方側に折り曲げ厚みよりも薄い断熱材を貼付し、前記外
縁端部寄りに複数の接続用穴を設けた外装板を形成し、
前記接続用穴と同ピッチに複数のボルトを固着した帯板
を前記外縁端部の内側に当接するとともに、前記ボルト
で他方の外装板の外縁部を結合し、前記外装板の折曲部
内側全周にパッキンを挿入した構成としたものである。

作用 この構成により、外装板相互の結合はあらかじめ断熱材
を内貼りした外装板をボルトを固着した帯板を用いて順
次取付けて行くことになる。この作業は空調機内部よ
り、行なうが、帯板にボルトが固着しているため、ナッ
トを締めつけるだけの片側作業で良いこととなる。また
外装板の断熱は内貼りされた断熱材と外装板の結合完了
後に内側全周にはめ込むパッキンとにより行なわれるこ
とになる。

実施例 以下本発明の一実施例について第１図〜第４図にもとづ
き説明する。第１図および第２図において、１は薄板の
外縁端部１ｂをコ字形に折り曲げ、この外縁端部１ｂに
中央より外縁端寄りに複数の接続用穴７を有した外装板
である。２は薄板に複数個のボルト６を固着した帯板で
ある。この帯板２は外装板１の外縁端部１ｂの内側に当
てがい、外装板１の接続用穴７にボルト６を通し、かつ
ナット４を締付けることにより外装板１相互を結合して
いる。前記外装板１の折り曲げ方向の面には前記折り曲
げ厚みより薄い断熱板３を貼りつけてあり、外縁端部１
ｂと断熱材３のすき間には外装板１の接続後に断熱用パ
ッキン５をはめ込んでいる。なお帯板２は第３図，第４
図に示すように薄板に複数の穴を加工し、この穴にボル
ト６を差し込み回転しないように固着している。また断
熱材３の厚みｔは外装板１の外縁端部１ｂのナット４締
め付け部の空間を確保するため外装板１の折り曲げ厚さ
Ｔより薄いものとしている。本実施例では折り曲げ厚さ
Ｔ４０mmに対して断熱材３の厚みｔは１５mmとしてい
る。また外装板１の外縁端部１ｂの接続用穴７は断熱材
３を避けるため中央より外縁端側に寄せて設けられてい
る。

以上の構成によれば、外装板１相互を結合する場合、断
熱材３は外装板１に前もって貼付けをしても外装板１の
接続が可能なため機器内部で断熱材３を貼付ける必要が
なく組立作業が容易となる。さらに、接続時に帯板２を
用いることにより、外装板１相互の位置決めが容易とな
り、かつ帯板２のボルト６が回転しないように固着され
ており、さらに断熱材３により帯板２がある程度保持さ
れるためボルト６を固定する必要がななくナット４を締
め付ける片側だけの作業で良いため機器内部の狭い空間
での作業が容易となり、工数の削減、生産性の向上を図
ることができる。

また外装板１相互を結合した外縁端部１ｂの強度が帯板
２により向上するという効果も有する。

発明の効果 以上の実施例の説明より明らかなように本発明は、大き
な断熱材を外装板単体に貼付でき、外装板相互の取付用
ボルトは必要数が帯板に植えられているため締付時のボ
ルト固定が不要となるので機器内部の狭い空間における
外装板接続作業が容易となり工数の削減，生産性の向上
が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による空間調和機の外装板取
付装置を示す断面図、第２図は同空気調和機の外装板取
付装置のコーナー部を示す断面図、第３図は同空気調和
機の外装板取付装置の帯板の平面図、第４図は同空気調
和機の外装板取付装置の帯板の正面図、第５図は従来の
空気調和機の外装板取付装置を示す断面図、第６図は同
空気調和機の外装取付装置のコーナー部を示す断面図で
ある。 １……外装板、１ｂ……外装板の外縁端部、２……帯
板，３……断熱材、４……ナット、５……パッキン、６
……ボルト、７……接続用穴。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外縁端部をコ字形に折り曲げ、この折り曲
   げ方向側に前記折り曲げ厚みより薄い断熱材を貼付し、
   前記外縁端部寄りに複数の接続用穴を設けた外装板を形
   成し、前記接続用穴と同ピッチに複数のボルトを固着し
   た帯板を前記外縁端部の内側に当接するとともに、前記
   ボルトで他方の外装板の外縁端部を結合し、前記外装板
   の折曲部内側全周にパッキンを挿入してなる空気調和機
   の外装板取付装置。