JPH063764B2 - コイル装置 - Google Patents

コイル装置

Info

Publication number
JPH063764B2
JPH063764B2 JP1006277A JP627789A JPH063764B2 JP H063764 B2 JPH063764 B2 JP H063764B2 JP 1006277 A JP1006277 A JP 1006277A JP 627789 A JP627789 A JP 627789A JP H063764 B2 JPH063764 B2 JP H063764B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
winding
coil wire
bobbin
resin mold
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1006277A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02186606A (ja
Inventor
光征 林
政彦 酒井
敏尚 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP1006277A priority Critical patent/JPH063764B2/ja
Publication of JPH02186606A publication Critical patent/JPH02186606A/ja
Publication of JPH063764B2 publication Critical patent/JPH063764B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Storage Of Web-Like Or Filamentary Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スタータのマグネットスイッチのコイルや、
オルタネータのロータコイルなどに適用されるコイル装
置に関し、詳しくは、コイル装置のボビンに形成される
溝の形状に関する。
[従来の技術] 従来、ボビンの筒状部の周囲に複数条の溝を設け、コイ
ル線を溝に案内させてコイル線を筒状部の周囲に巻くこ
とで、少なくとも第1段目を確実な整列巻としている。
また、ボビンは、一般に樹脂によって形成される。そし
て、樹脂製のボビンは、鉄、ステンレスなどよりなる樹
脂型(鋳型)に樹脂を流し込み、流し込まれた樹脂が固
まってから樹脂型を外して形成される。
この樹脂型の一例を第20図および第21図に示す。この例
に示す樹脂型は、4分割されたもので、溝とともに筒状
部の外周面を形成する第1、第2樹脂型101、102と、筒
状部の内周面を形成するとともに第1、第2樹脂型101、
102の側面との間に一方のフランジを形成する第3樹脂
型103と、第1、第2樹脂型101、102の側面との間に他方
のフランジを形成する第4樹脂型104とからなる。そし
て、第1、第2、第3、第4樹脂型101、102、103、104に
囲まれて形成された隙間105に樹脂を流し込む。そし
て、隙間105に流し込まれた樹脂が固まってから各樹脂
型を外し、ボビンが形成される。
[発明が解決しようとする課題] 上述のようにボビンを樹脂によって形成すると、ボビン
を成形する樹脂型の制約から、筒状部の周囲の2カ所に
第1樹脂型101と第2樹脂型102との分割面106、107が位
置する。
この分割面106、107に、溝を形成するための凹凸がある
と、隙間105に樹脂を流し込んだ際、樹脂の流れが第22
図に示すように凹凸に沿って流れ、第1樹脂型101と第
2樹脂型102との分割面106、107の浸蝕が促進される。
第23図に浸蝕が進んだ状態の第1樹脂型101と第2樹脂
型102との分割面106(107)の拡大部分を示す。この浸蝕
が進んだ樹脂型を用いてボビン100を形成すると、第24
図に示すように、浸蝕された分割面106(107)によって形
成された部分(以下、継ぎ目)は溝がほとんど形成され
ない(図中2点鎖線に正規の溝を示す)。つまり、分割
面106、107の浸蝕された樹脂型を用いて形成されたボビ
ンは、第25図に示すように、筒状部108の周囲の2カ所
の継ぎ目に軸方向にのびる突起109、110が形成されてし
まう。
このような、突起109、110の形成された筒状部108の周囲
にコイル線111が巻かれると、突起109、110の部分でコイ
ル線111が浮き上がってしまう問題点を備えていた。ま
た、突起109、110は溝が形成されていないため、第26図
に示すようにコイル線111の横方向への支持がなされ
ず、かつコイル線111の巻き付け時にコイル線111がジャ
ンプするため、第1段目の整列巻を確実に行うことがで
きなくなる問題点を備えていた。
そして、従来ではこれらの問題点を解決するために、樹
脂型の浸蝕度合いが大きくなる前に、新しい樹脂型に変
更していた。このため、樹脂型は寿命が短く、結果とし
てボビンのコスト、ひいてはコイル装置のコストが高く
なってしまう問題点を備えていた。また、樹脂型の寿命
が短かったため、樹脂型の浸蝕度合いに充分な注意を払
う必要があった。
また、自動車用のコイル装置など、耐熱性が要求される
コイル装置では、耐熱性を向上させる目的でボビンにガ
ラス繊維入りの樹脂が用いられる。このガラス繊維入り
の樹脂は、樹脂型を浸蝕する作用が強い。このため、ガ
ラス入り樹脂を流し込む樹脂型は、特に寿命が短い問題
点を備えていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、筒状部の周囲に位置する樹脂型の分割面における浸
蝕度合いを小さくし、樹脂型を長寿命化することのでき
るコイル装置の提供にある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明のコイル装置は、
次の技術的手段を採用する。本発明のコイル装置は、周
囲にコイル線を案内するための複数条の溝を備えた筒状
部、およびこの筒状部の両端でかつ前記筒状部に対しほ
ぼ直角に形成された2つのフランジを備えた樹脂製のボ
ビンと、前記筒状部の周囲にコイル線を巻いて形成され
たコイルとを備える。そして、前記ボビンの筒状部は、
樹脂型の分割面の位置する部分の溝をなくした平滑部と
して設けるとともに、この平滑部は、前記筒状部の内周
側へ窪むことなく、かつ平滑部に連続する各溝の底部と
段差なく連続して設けられたことを技術的手段とする。
[作用] ボビンの筒状部は、樹脂型の分割面が位置する部分(継
ぎ目)における溝をなくし、平滑化していることによ
り、樹脂型の分割面付近における筒状部の形成面が平滑
化される。
樹脂型は、分割面における筒状部の形成面が平滑に設け
られると、樹脂型に樹脂を流し込む際、樹脂が平滑面に
沿って流れ、樹脂がスムーズに流れる。この結果とし
て、樹脂型の分割面を浸蝕する樹脂の作用が小さくな
り、樹脂型の分割面における浸蝕を遅らせることができ
る。
[発明の効果] 本発明は、以上の作用で説明したように、樹脂型の分割
面における浸蝕を遅らせることができるため、樹脂型を
長期に使用しても、ボビンの筒状部の周囲の分割面に、
樹脂型の分割面の浸蝕による突起の形成を抑えることが
できる。
結果として、コイル装置におけるコイルの外周の凹凸を
無くすことができ、コイル線の巻き付け時におけるコイ
ル線のジャンプや落ち込みを防ぎ、第1段目の整列巻を
確実に行うことができる。
[実施例] 次に、本発明のコイル装置を図に示す一実施例に基づき
説明する。
第1図はボビンの断面図、第2図はボビンの平面図を示
す。
本実施例のコイル装置のボビン1は、例えば自動車に搭
載されるもので、耐熱性を向上させる目的でガラス繊維
が混入された樹脂によって形成されている。
このボビン1は、円筒形状の筒状部2と、この筒状部2
の一端で前記筒状部2に対しほぼ直角に形成された2つ
のフランジ(第1フランジ3、第2フランジ4)とから
構成される。なお、本実施例の筒状部2の長さ(第1フ
ランジ3と第2フランジ4との間の距離)は、ボビン1
に巻かれる断面円形のコイル線5(第4図参照)の直径
寸法の5.5倍に設けられている。
筒状部2の周囲は、コイル線5の第1段目が巻かれる巻
装面6とされ、その展開図を第3図に示す。この巻装面
6、つまり筒状部2の周囲は、第1図に示すように、筒
状部2で対向した2つの平行溝部(第1平行溝部7、第
2平行溝部8)と、対向した2つの変更領域(第1変更
領域9、第2変更領域10)とから構成される。
第1平行溝部7は、コイル線5を第1、第2フランジ
3、4に平行に案内するもので、第1フランジ3側より
一例として5本の第1平行溝11が形成されている。この
第1平行溝11の幅は、コイル線5の径とほぼ同じで、第
1平行溝11の深さは、コイル線5の径の1/3〜1/2程とさ
れる。そして、第2フランジ4と、第2フランジ4側の
第1平行溝11との間の幅(コイル線5の径の1/2)は、
第1凸部12として形成され、この第1凸部12はコイル線
5の径の1/3〜1/2程の高さとされる。
第2平行溝部8は、第1平行溝部7同様、コイル線5を
第1、第2フランジ4に平行に案内するもので、第2フ
ランジ4側より5本の第2平行溝13が形成されている。
この第2平行溝13の幅は、コイル線5の径とほぼ同じ
で、第2平行溝13の深さは、コイル線5の径の1/3〜1/2
程とされる。そして、第1フランジ3と、第1フランジ
3側の第2平行溝13との間の幅(コイル線5の径の1/
2)は、第2凸部14として形成され、この第2凸部14は
コイル線5の径の1/3〜1/2程の高さとされる。
つまり、第1平行溝部7の第1平行溝11と第2平行溝部
8の第2平行溝13とは、第2図および第3図に示すよう
に、溝の幅の約1/2ずれる。
第1変更領域9は、第1平行溝11と第2平行溝13とのず
れを修正する領域で、第1平行溝11から第2平行溝13へ
コイル線5を案内する5本の第1変更溝15を備える。
第2変更領域10も、第1変更領域9と同様、第1平行
溝11と第2平行溝13とのずれを修正する領域で、第2平
行溝13から第1平行溝11へコイル線5を案内する4本の
第2変更溝16を備える。なお、第2変更領域10の第1フ
ランジ3側は、コイル線5の侵入位置とされ、第1図に
示すように、第1フランジ3に形成された巻始案内溝17
より巻装面6に導かれたコイル線5を第1フランジ3側
の第1平行溝11へ導くものである。
本実施例では、第1平行溝部7と第2平行溝部8との各
中間位置に、ボビン1を形成する樹脂型の分割面18、19
(第12図参照)が位置するように設けられている。
第1平行溝部7における樹脂型の分割面18が位置する部
分(以下、第1継ぎ目20)は、第1図に示すように、そ
の第1継ぎ目20を中心に、所定幅に亘って平滑な第1平
滑部21が形成されている。つまり、この第1平滑部21分
には、第1平行溝11は形成されておらず、第1平行溝11
の底部の高さと同じ高さで平滑に設けられている。
第2平行溝部8における樹脂型の分割面19が位置する部
分(以下、第2継ぎ目22)は、第1図に示すように、そ
の第2継ぎ目22を中心に、所定幅に亘って平滑な第2平
滑部23が形成されている。つまり、この第2平滑部23に
は、第2平行溝13は形成されておらず、第2平行溝13の
底部の高さと同じ高さで平滑に設けられている。
次に、上述のように形成されたボビン1の周囲へのコイ
ル線5の巻き付けについて、第4図ないし第11図を用い
て説明する。
コイル線5は上述のように断面円形の丸線で、その径
は、第1平行溝11、第2平行溝13、第1変更溝15、第2
変更溝16の幅とほぼ同じである。そして、クランプ治具
24によって保持されたコイル線5が巻始案内溝17を通
り、第1フランジ3側の第1平行溝11へ案内される。
ボビン1には、第4図の矢印方向に回転する回転動力が
与えられる。すると、巻始案内溝17から第1フランジ3
側の第1平行溝11へ導かれたコイル線5は、第1平行溝
11、第1変更溝15、第2平行溝13、第2変更溝16、第1
平行溝11・・・に順次案内され、第1凸部12上に案内さ
れる。そして、第1段目の整列巻きが完了する(第4図
の状態)。
この第1段目の巻き終わりから、第2段目の巻き始めへ
変化する過程を第5図ないし第7図に示す。コイル線5
が第2平行溝13の最終位置に案内された状態を第5図に
示す。そして、コイル線5が第2平行溝13を巻き終わる
と、第6図に示すように、第1段目の最終巻線5aと第2
フランジ4との間が狭くなる。結果として、巻回中のコ
イル線5bが、第1段目の最終巻線5aと第2フランジ4に
挟まれて、徐々に外径方向に導かれる。さらに、ボビン
1の回転が進むと、第1段目の最終巻線5aと第2フラン
ジ4との間が、さらに狭くなり、第7図に示すように、
巻回中のコイル線5bが第2段目の巻き始めの位置に案内
される。
その後、第8図に示すように、ボビン1が回転し、第1
平行溝部7上の第2段目を巻く。最初の第2段目の第1
平行溝部7上の巻回が終わると、巻回中のコイル線5b
は、第9図に示すように、第1変更領域9上において、
第1段目の第3巻線5cと最終巻線5aとの間の周囲に形成
された谷部へ導かれる。そして、第2段目における第2
平行溝部8上での整列巻きが開始される。
このように、本実施例では、第1段目の最終巻線から第
2段目の巻回を行う過程で、第5図ないし第7図に示す
ように、一旦、巻回中のコイル線5を、第1段目から第
2段目の高さへ導き、次いで第8図および第9図に示す
ように、第2フランジ4側から第1段目の第3巻線5cと
最終巻線5aとの間の谷部へ導く。つまり、第1段目の巻
き終わりから第2段目の巻き始めへ移行する過程におい
て、まず、第10図に示すように、始点H1(第1段目の
径)から終点H2(第2段目の径)へ向けた外径方向への
力がかかる。次いで、第11図に示すように、始点W1(第
1段目の最終巻線と第2フランジ4との間)から終点W2
(第2段目の巻き始め位置、つまり第1段目の第3巻線
と最終巻線の間)へ向けた横方向(正確には円弧方向)
への力がかかる。
つまり、巻回中のコイル線5が、第1段目から第2段目
へ移る過程において、外径方向への力と、横方向への力
とが別々にかかる。これは、第2段目から第3段目、第
3段目から第4段目・・・と同様に作用する。このた
め、高速でコイル線5をボビン1に巻いても、確実に各
段にて整列巻を実施することが可能となる。また、第1
変更領域9と第2変更治領域10とがボビン1の対向する
位置に形成されるとともに、第1フランジ3と第2フラ
ンジ4との間の長さが、コイル線5の直径寸法の奇数倍
プラス1/2(本実施例では5.5倍)に設けられている。こ
のため、第1段目から第2段目、第2段目から第3段目
・・・へコイル線5の巻段が変化する位置が対称関係と
なる(第15図参照)。コイル線5の巻き終えたコイル装
置は、回転バランスがとれ、コイル線5を巻き終えた後
にバランス修正を行う必要が無くなる効果も備える。
なお、第1段目の巻回における、第1平行溝部7と第2
平行溝部8の各間に形成された第1平滑部21および第2
平滑部23におけるコイル線5の巻き状態について説明す
る。
第1平滑部21は、第1平行溝11の中間に形成されてい
る。このため、第1平滑部21に案内される前の第1平行
溝11と、第1平滑部21を案内された後の第1平行溝11と
が同一直線上に位置する。これによって、第1平行溝11
から第1平滑部21に案内されたコイル線5は、第1平滑
部21を通過した後、再び第1平滑部21に導かれる前の第
1平行溝11と同列の第1平行溝11に案内される。
第2平滑部23は、第1平滑部21同様、第2平行溝13の中
間に形成されている。このため、第2平滑部23に案内さ
れる前の第2平行溝13と、第2平滑部23を案内された後
の第2平行溝13とが同一直線上に位置する。これによっ
て、第2平行溝13から第2平滑部23に案内されたコイル
線5は、第2平滑部23を通過した後、再び第2平滑部23
に導かれる前の第2平行溝13と同列の第2平行溝13に案
内される。
つまり、第1平滑部21および第2平滑部23は、第1平行
溝部7および第2平行溝部8の中間に形成されるため、
ボビン1に巻回されるコイル線5の巻き状態を乱すこと
がない。
この結果、第1平滑部21および第2平滑部23を筒状部2
の周囲の巻装面6に形成しても、第1段目、および2段
目以降の巻段における整列巻きを達成することができ
る。
次に、ボビン1を形成する樹脂型について説明する。
ボビン1は、樹脂によって形成されるため、第12図およ
び第13図に示す樹脂型によって形成される。樹脂型は、
鉄やステンレスなどの硬質な材質よりなるもので、本実
施例の樹脂型は、4つに分割された樹脂型25、26、27、28
を組み合わせたものである。この4つに分割された樹脂
型の内訳は、筒状部2の外周面を形成する第1、第2の
樹脂型25、26と、筒状部2の内周面を形成するとともに
第1、第2樹脂型25、26の側面との間に第1フランジ3
を形成する第3樹脂型27と、第1、第2樹脂型25、26の
他方の側面との間に第2フランジ4を形成する第4樹脂
型28とからなる。そして、第1、第2、第3、第4樹脂
型25、26、27、28に囲まれて形成された隙間29に樹脂を流
し込み、流し込まれた樹脂が固まってから各樹脂型25、2
6、27、28を外し、ボビン1を形成するものである。
ボビン1の筒状部2の周囲には、樹脂型の制約から、2
カ所に第1樹脂型25と第2樹脂型26との分割面18、19が
位置する。そして、本発明のボビン1は、分割面18、19
の位置する第1継ぎ目20、第2継ぎ目22を中心に所定幅
に亘って平滑な第1平滑部21および第2平滑部23が形成
される(第1図参照)。このため、第1樹脂型25と第2
樹脂型26とが合わさる周辺の、第1樹脂型25および第2
樹脂型26の巻装面6を形成する面が、平滑に形成され
る。
第14図に第1樹脂型25と第2樹脂型26との分割面18、19
に、樹脂が流し込まれる状態を示す。この図に示すよう
に、第1樹脂型25と第2樹脂型26との分割面18、19を流
れる樹脂は、平滑な面に沿って流れるため、樹脂の流れ
がスムーズとなる。このため、樹脂の流れによる第1樹
脂型25と第2樹脂型25との分割面18、19への浸蝕作用が
小さくなる。この結果、第1樹脂型25および第2樹脂型
26を長期に使用しても、第1継ぎ目20、第2継ぎ目22
に、第1樹脂型25および第2樹脂型26の分割面18、19の
浸蝕による突起の形成を抑えることができる。
つまり、筒状部2の外周に樹脂型の分割面18、19の浸蝕
により形成される突起の発生を防ぐことができるため、
コイル装置におけるコイルの外周の凹凸を無くすことが
できる。また、コイル線5の巻き付け時におけるコイル
線5のジャンプを防ぎ、各巻段にける整列巻を確実に行
うことができる。
(変形例) 本実施例では第1フランジ3と第2フランジ4との間の
長さを、線径の奇数倍プラス1/2とし、第1凸部12と第
2凸部14とを180゜対向させて第15図に示すようにボビン
1にコイル線5を巻回したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、線径の奇数倍、線径の偶数倍、線径の
偶数倍プラス1/2など種類変更可能なものである。な
お、第16図に第1フランジ3と第2フランジ4との間の
長さがコイル線5の偶数倍に設けられたボビン1のコイ
ル線5の巻回例を示す。
断面が円形な丸線をコイル線5に用いたが、第17図に示
すように断面方形のコイル線5を用いたり、第18図に示
すように、断面六角形のコイル線5を用い、コイル線5
の占積率を向上させても良い。
第19図に示すように角型のコイル装置30のボビンに本発
明を適用しても良い。
樹脂型の分割面18、19の位置する部分(第1、第2継ぎ
目20、22)が第1、第12平行溝部7、8に位置するよ
うに設けたが、第1、第2継ぎ目20、22を第1、第2変
更領域9、10に位置させ、第1、第2変更領域9、10の一部
または全部の第1、第2変更溝15、16を無くしても良
い。
対向する2カ所に変更領域を備えるボビン1を例に示し
たが、変更領域が1つのボビン1に本発明を適用して良
いことは言うまでもなく、本発明は、筒状部2の周囲に
コイル線5を案内する溝を備えた全てのボビン1を適用
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第14図は本発明の実施例を示すもので、第
1図はボビンの断面図、第2図はボビンの平面図、第3
図は巻装面の展開図、第4図ないし第11図はコイル線の
巻き状態を説明するための説明図、第12図はボビンの樹
脂型の断面図、第13図は第12図のI−I線に沿う断面
図、第14図は本発明の分割面における樹脂の流れを説明
するための説明図である。 第15図ないし第19図は各変形例を説明するもので、第15
図ないし第18図はコイル装置の断面図、第19図はコイル
装置の斜視図である。 第20図ないし第26図は従来技術を説明するためのもの
で、第20図は従来のボビンの樹脂型の断面図、第21図は
第20図のII−II線に沿う断面図、第22図は従来の分割面
における樹脂の流れを説明するための説明図、第23図は
樹脂型の分割面の浸蝕状態を示す樹脂型の分割面の拡大
断面図、第24図は継ぎ目に形成された突起部分の断面
図、第25図は突起が形成されたボビンの断面図、第26図
は突起部分におけるコイル線の状態を示す説明図であ
る。 図中 1…ボビン、2…筒状部 3…第1フランジ 4…第2フランジ 5…コイル線 11…第1平行溝、13…第2平行溝 15…第1変更溝、16…第2変更溝 20…第1継ぎ目(分割面の位置する部分) 21…第1平滑部 22…第2継ぎ目(分割面の位置する部分) 23…第2平滑部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周囲にコイル線を案内するための複数条の
    溝を備えた筒状部、およびこの筒状部の両端でかつ前記
    筒状部に対しほぼ直角に形成された2つのフランジを備
    えた樹脂製のボビンと、前記筒状部の周囲にコイル線を
    巻いて形成されたコイルとを備えたコイル装置におい
    て、 前記ボビンの筒状部は、樹脂型の分割面の位置する部分
    の溝をなくした平滑部として設け、 この平滑部は、前記筒状部の内周側へ窪むことなく、か
    つ平滑部に連続する各溝の底部と段差なく連続して設け
    られた ことを特徴とするコイル装置。
JP1006277A 1989-01-13 1989-01-13 コイル装置 Expired - Fee Related JPH063764B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1006277A JPH063764B2 (ja) 1989-01-13 1989-01-13 コイル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1006277A JPH063764B2 (ja) 1989-01-13 1989-01-13 コイル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02186606A JPH02186606A (ja) 1990-07-20
JPH063764B2 true JPH063764B2 (ja) 1994-01-12

Family

ID=11633911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1006277A Expired - Fee Related JPH063764B2 (ja) 1989-01-13 1989-01-13 コイル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH063764B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009054937A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Sumida Corporation コイルボビン
WO2018193558A1 (ja) * 2017-04-19 2018-10-25 株式会社アールアンドエス 電磁クラッチおよびその製造方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11341720A (ja) * 1998-05-26 1999-12-10 Aisin Seiki Co Ltd 電気モータ用コイル
JP4339105B2 (ja) * 2003-12-24 2009-10-07 サガミエレク株式会社 ループアンテナ
US7382073B2 (en) 2004-05-06 2008-06-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Rotor of electric rotating machine and manufacturing method thereof
JP2006032818A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Sumida Corporation コイル装置および巻線方法
JP4762960B2 (ja) * 2007-09-03 2011-08-31 タイコエレクトロニクスジャパン合同会社 ループアンテナ及びループアンテナの製造方法
JP6805718B2 (ja) * 2016-10-21 2020-12-23 スミダコーポレーション株式会社 コイルボビンおよびトランス装置
JP6636974B2 (ja) * 2017-03-02 2020-01-29 住友化学株式会社 コア、セパレータ捲回体、およびセパレータ捲回体の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60187505U (ja) * 1984-05-24 1985-12-12 三菱電機株式会社 巻線用巻枠
JPS624843A (ja) * 1985-06-28 1987-01-10 Kobe Steel Ltd 繊維強化金属複合材料の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009054937A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Sumida Corporation コイルボビン
WO2018193558A1 (ja) * 2017-04-19 2018-10-25 株式会社アールアンドエス 電磁クラッチおよびその製造方法
CN109121428A (zh) * 2017-04-19 2019-01-01 株式会社R&S 电磁离合器及其制造方法
CN109121428B (zh) * 2017-04-19 2020-04-24 株式会社R&S 电磁离合器及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02186606A (ja) 1990-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4988055A (en) Coil assembly for polygonal wire
US8093779B2 (en) Concentrated winding coil and method of manufacturing same
EP0891030A2 (en) Stator of dynamo-electric machine
US6166474A (en) Molded stator core for electric motor
JPH063764B2 (ja) コイル装置
JP4402976B2 (ja) ステータコア用インシュレータ及びステータコアへの巻線方法
WO2004038893A1 (ja) 回転電機の回転子
JP2003143791A (ja) 回転電機のステータ
US7285892B2 (en) Stator having teeth with a projecting portion extending outwardly from a winding portion and a yoke portion
JP3169314B2 (ja) 多層コイルおよびその巻線方法
DE19649820A1 (de) Elektromagnetischer Meßfühler und Gußform zur Herstellung desselben
JPH0684658A (ja) 巻鉄心
GB2156027A (en) Flexible control cable and feed tube
SU1647778A1 (ru) Способ изготовлени витого сердечника электрической машины
US4010629A (en) Rod splice
JPH0712381Y2 (ja) 溶接ワイヤ用スプール
JPH04248352A (ja) フラットモータ用コイルエレメントおよびフラットモータ用コイル巻線装置の巻治具
JPS57193015A (en) Manufacture of wound core
JPH0711196Y2 (ja) 撚りほぐれ止め付きpcストランド
JPH03155354A (ja) フラットモータ用コイル巻線装置
JPH082465B2 (ja) S字型ぜんまいばねの成形方法
JPH0742898A (ja) 補強材の製造方法
JPH07332572A (ja) 電気融着継手の被覆導電線及びその巻線方法
SU1050052A1 (ru) Способ изготовлени магнитопровода электрической машины
CA1083131A (en) Winding drums

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees