JPH0637459A - 多層配線構造の製造法 - Google Patents

多層配線構造の製造法

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JPH0637459A
JPH0637459A JP18795792A JP18795792A JPH0637459A JP H0637459 A JPH0637459 A JP H0637459A JP 18795792 A JP18795792 A JP 18795792A JP 18795792 A JP18795792 A JP 18795792A JP H0637459 A JPH0637459 A JP H0637459A
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insulating film
interlayer insulating
dianhydride
aromatic
wiring layer
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Shunichiro Uchimura
俊一郎 内村
Hiroyoshi Sekine
浩良 関根
Nintei Sato
任廷 佐藤
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】配線段差の平坦化された多層配線構造の製造法
を提供する。 【構成】パターンの形成された配線層を有する基材上
に、芳香族四塩基酸二無水物1モルと炭素数4以下の1
価のアルコールおよび/またはアルコール誘導体0.1
〜1.0モルを、含有水分を0.1重量%以下とした溶
剤中で加熱して芳香族四塩基酸二無水物の一部をジエス
テル化した後、分子長軸に対して非対称な位置にアミノ
基を有する芳香族ジアミン化合物および必要に応じてそ
の他のジアミン化合物0.8〜1.2モルを反応させて
得られるポリイミド系樹脂前駆体を含む組成物を塗布
し、硬化して層間絶縁膜とした後、スルーホールを形成
し、ついで、該層間絶縁膜上に上層配線層を形成する多
層配線構造の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体集積回路、高密
度実装基板等の電子回路部品における多層配線構造用層
間絶縁膜として好適なポリイミド系樹脂前駆体を含有す
る組成物を用いた多層配線構造の製造法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路等における多層配
線構造の製造には、パターンの形成された配線層を有す
る基板上に真空蒸着、CVD(ケミカルベーパーデポジ
ッション)等の気相成長法によりSiO2 、SiN等か
らなる層間絶縁膜を形成し、スルーホールを開孔した
後、上層配線層を形成する方法が用いられている。しか
し、気相成長法によって層間絶縁膜を形成する方法で
は、図3のように下層配線層2の段差が層間絶縁膜3の
形成後もそのまま残り、上層配線層4を形成した際、上
記段差部分で配線層が極めて薄くなり配線切れが起こり
やすいという問題があった。図3において1は基板であ
る。そこでこれを改良するために、図1のように層間絶
縁膜5の形成を芳香族ジアミンと芳香族四塩基酸二無水
物とから得られたポリアミック酸の溶液を塗布し、硬化
して得られるポリイミドを用いる方法が提案され、現在
では広く使われている(特公昭51−44871号公
報)。
【0003】しかし、半導体集積回路等の電子部品にお
ける集積度の向上はめざましく、配線構造もますます多
層化され、配線段差の平坦化に対する必要性は一層増大
してきている。これに対して上記芳香族ジアミンと芳香
族四塩基酸二無水物から得られるポリアミック酸では、
ポリアミック酸の溶媒に対する溶解性が非常に低く、溶
液を高濃度にすることができないため、上記配線段差の
平坦化性が十分でなく、2層以上の多層配線構造の製造
は困難であった。また、非常に微細な溝状のパターンに
対しては、ポリイミド膜の埋込性が不充分で、溝部の膜
にボイドが発生する問題もあった。パターンの形成され
た絶縁層を有する基材上に塗布するポリアミック酸溶液
を高濃度化する程、配線段差の平坦化率、溝状パターン
の埋込性が向上し、またポリアミック酸溶液を高濃度化
するためには、低分子量のエステルオリゴマー化するこ
とが効果的であることが本発明者らによって明らかにさ
れている(特開昭63−14452号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、半導体層間絶縁
膜および表面保護膜は膜形成後、所定の位置にスルーホ
ールを加工することが必要であり、ポリイミド系膜で
は、一般にネガまたはポジタイプのレジストをマスクと
して、抱水ヒドラジンや水酸化テトラメチルアンモニウ
ムを用いた湿式エッチング工程で穴あけする方法が用い
られている。しかし、上記従来公知の低分子量エステル
オリゴマー化によって得られるポリアミック酸溶液につ
いて、この湿式エッチング工程への適応性を評価した結
果、スルーホール部にエッチング残渣が発生し、レジス
ト剥離時にポリイミド膜にクラックが発生する等の問題
点があり、実質上使用できないことが明らかになった。
本発明は、前記の従来技術の問題を解決し、配線段差の
平坦化性、微細パターンの埋込性、湿式加工性および耐
エッチング性に優れたポリイミド系樹脂前駆体組成物を
用いた多層配線構造の製造法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、パターンの形
成された配線層を有する基材上に、芳香族四塩基酸二無
水物1モルと炭素数4以下の1価のアルコールおよび/
またはアルコール誘導体0.1〜1.0モルを、含有水
分を0.1重量%以下とした溶剤中で加熱して芳香族四
塩基酸二無水物の一部をジエステル化した後、分子長軸
に対して非対称な位置にアミノ基を有する芳香族ジアミ
ン化合物および必要に応じてその他のジアミン化合物
0.8〜1.2モルを反応させて得られるポリイミド系
樹脂前駆体を含む組成物を塗布し、硬化して層間絶縁膜
とした後、スルーホールを形成し、ついで、該層間絶縁
膜上に上層配線層を形成する多層配線構造の製造法に関
する。
【0006】本発明に用いられる芳香族四塩基酸二無水
物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3
´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、3,3´,4,4´−ビフェニルエーテルテトラカ
ルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジン
テトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレ
ンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−スルホニルジ
フタル酸二無水物等の酸二無水物、これらの置換体等が
挙げられ、これらの一種または二種以上が用いられる。
これらのうち3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物が好ましい。本発明に用いられる
アルコールおよびアルコール誘導体は炭素数4以下のも
のであり、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等の一種または二種以上が用いられる。
炭素数が5以上では熱硬化時にエステル部が脱離せず、
脱水閉環が完全に進まず、良好な特性をもつポリイミド
樹脂被膜が得られない。
【0007】本発明に用いられる溶媒としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルホ
キサイド等のアミド系溶媒、ブチルセロソルブ等のエー
テルグリコール系溶媒などが挙げられるが、いずれの溶
媒を用いる場合にも厳密に脱水され、含有水分が0.1
重量%以下であることが必要である。溶媒の含有水分が
0.1重量%を超えると、エステル化反応と並行して酸
無水物の開環反応が進行するため、最終的に得られるポ
リイミド系樹脂前駆体を含む樹脂組成物の粘度のバラツ
キ、成膜性の低下等が生ずる。芳香族四塩基酸二無水物
とアルコールおよび/またはアルコール誘導体は、上記
溶媒中に加えられ、加熱されて芳香族四塩基酸二無水物
の一部がジエステル化される。アルコールおよび/また
はアルコール誘導体の使用割合は、芳香族四塩基酸二無
水物1モルに対して0.1〜1.0モルの範囲とされ
る。アルコールおよびアルコール誘導体の使用量が0.
1モル未満では高濃度にした場合に低粘度化が困難であ
り、また1モルを超えると、得られる樹脂組成物の硬化
膜をエッチング加工後、レジストを剥離する際に膜にク
ラックが生じやすい。またエステル化の反応温度は、使
用する溶媒によって異なるが、通常60℃〜150℃の
範囲とされ、好ましくは得られる樹脂組成物の粘度の均
一性および樹脂組成物の色相の点から80℃〜150℃
とされる。
【0008】本発明に用いられる分子長軸に対して非対
称な位置にアミノ基を有する芳香族ジアミン化合物とし
ては、例えばメタフェニレンジアミン、3,4−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3´−ジアミノジフェニル
スルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルフィド等
が挙げられ、これらの一種または二種以上が用いられ
る。また必要に応じて用いられるその他のジアミン化合
物としては、例えばパラフェニレンジアミン、4,4´
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジ
フェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3
´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフ
ェニルメタン、2,2´−ビス(4−アミノフェニル)
プロパン、4,4´−メチレンジアニリン、4,4´−
ジアミノジフェニルエーテル−3−カルボンアミド等の
芳香族ジアミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等のシロ
キサン系ジアミンなどが挙げられ、これらの一種または
二種以上が用いられる。
【0009】上記の芳香族ジアミン化合物および必要に
応じて用いられるその他のジアミン化合物の使用量は、
最終的に得られる樹脂組成物の硬化膜の耐熱性の点か
ら、芳香族四塩基酸二無水物1モルに対して0.8〜
1.2モルとされる。芳香族ジアミン化合物以外のジア
ミン化合物の使用量は、総ジアミン化合物の50モル%
以内とすることが好ましい。上記のジアミン化合物と前
記した部分的にジエステル化された芳香族四塩基酸二無
水物と反応温度は、90℃以下とすることが好ましい。
反応温度が高すぎると生成するポリイミド系樹脂前駆体
がイミド化して溶解性が低下し、析出することがある。
またこれらの反応に際しては、必要に応じて、上記エス
テル化反応に用いられる溶剤、キシレン、トルエン等の
炭化水素系溶剤、エチルセロソルブアセテート、ブチル
セロソルブアセテート等のアセテート系溶剤等を用いる
ことができる。
【0010】上記のポリイミド系樹脂前駆体を含む組成
物を用いて次のようにして多層配線構造を製造すること
が好ましい。まず、ポリイミド樹脂前駆体を含む組成物
を、あらかじめパターンの形成された配線層を有する基
材上に、スピンナ等を用いて塗布し、好ましくは80℃
〜150℃の温度で乾燥した後、通常のホトリソグラフ
ィー工程に従ってポジ型レジストを塗布、露光し、アル
カリ系現像液をエッチャントとしてポリイミド系樹脂前
駆体の乾燥膜とレジスト膜を同時にエッチングしてパタ
ーン(スルーホール)を形成する。この際、ポジ型レジ
ストとしては通常のフェノールノボラック系レジストが
用いられ、その膜厚は2〜5μmの間とすることが好ま
しい。2μmより薄い場合、現像時にレジストのカケ、
クラック等が生じ易く、5μmを越えると解像性が低下
する傾向がある。またレジストの乾燥温度は100℃未
満では上記同様カケ、クラックが生じ易く、120℃を
越えるとパターンの変形が生じる傾向があるので100
〜120℃とすることが好ましい。レジストの露光は、
使用するレジストの感光波長域をカバーする露光機であ
れば特に制限はない。現像は、好ましくは水酸化テトラ
メチルアンモニウムの1.6〜3.2重量%水溶液を用
い、50秒未満では現像終点のコントロールが難しく、
150秒を越えるとレジストのカケ、クラックが生じ易
いので、好ましくは50〜150秒の時間で行われる。
次に、レジスト膜をn−酢酸ブチル、エチルセロソルブ
等の溶剤で剥離した後、好ましくは200℃〜400℃
の温度で硬化し、脱水閉環してポリイミド樹脂からなる
スルーホールが形成された層間絶縁膜を得る。脱水閉環
反応には、脱水剤として無水酢酸、燐酸等を用いてもよ
い。ついで、スルーホールが形成された層間絶縁膜上に
真空蒸着、スパッタリング、CVD(ケミカルベーパー
デポジション)等の方法を用いて上層配線層を形成す
る。上層配線層をパターニングした後、上記工程を繰り
返すことにより配線層と絶縁層が多層化された多層配線
構造が得られる。上記ポリイミド樹脂の層間絶縁膜の形
成に際しては、基板表面への密着性を高める目的で、樹
脂組成物にアミノシラン、エポキシシラン等の接着助剤
を必要に応じて添加することも可能である。本発明にお
けるパターンの形成された配線層を有する基材とは、例
えば、アルミニウム配線層を形成したシリコン半導体基
板、銅配線層を形成したセラミック高密度実装基板、銅
配線層を形成したセラミックハイブリッド基板等を指
す。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 (1)ポリイミド樹脂前駆体を含む組成物の製造 攪拌機、温度計、窒素導入管およびジムロート冷却管を
備えた0.2リットルのフラスコを十分乾燥してドライ
ボックス中に設置し、乾燥窒素を約1時間流した後、該
フラスコ中に含有水分が0.03重量%のN−メチル−
2−ピロリドン70.6gと3,3´,4,4´−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.21gを仕
込み、80℃まで加熱した後、エタノール2.3gを加
え、さらに90℃で2時間反応させてベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物の一部をジエステルとした。次
にこの溶液にメタフェニレンジアミン4.86g、4,
4´−ジアミノジフェニルエーテル9.01gおよび
1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン2.49gを仕込み、25
℃で5時間、ついで40℃で1時間反応させた。得られ
たポリイミド樹脂前駆体を含む組成物の樹脂分濃度は4
0重量%で、25℃で30ポイズの粘度を示した。
【0012】(2)多層配線構造の形成 厚さ1μmで幅0.5〜5μmのアルミニウム配線パタ
ーンをスパッタリングおよび通常のホトリソグラフィー
とドライエッチングの工程で形成したシリコンウェーハ
上に、上記のポリイミド樹脂前駆体を含む組成物をスピ
ンナ塗布機を用いて塗布した。その後、ホットプレート
を用いて90℃で60秒、ついで140℃で60秒乾燥
した後、ポジ型レジスト(OFPR−5000、東京応
化工業社製)をスピンナ塗布し、110℃で60秒乾燥
してG線ステッパを用いて露光量300mj/cm2 で露光
した。その後、水酸化テトラメチルアンモニウムの2.
38重量%水溶液を用い、パドル法でレジストとポリイ
ミド樹脂乾燥膜を同時エッチングした。エッチング時間
100秒で良好なパターンが得られた。次にn−酢酸ブ
チルを用いてスプレー法でレジストの剥離を行なった
後、コンベクションオーブンで200℃で1時間ついで
350℃で1時間で硬化して厚さ2μmのポリイミド層
間絶縁膜を得た。該層間絶縁膜上に上層アルミニウム配
線層をスパッタリング法によって形成し、図1のような
多層配線構造を得た。図1において、5がポリイミドの
層間絶縁膜である。
【0013】(3)平坦化率と埋込性の評価 得られた多層配線構造の下層配線段差平坦化率を図2の
a、bの値から次式 〔(a−b)/a〕×100 により求めたところ、およそ90%であった。また基板
をカッティングして走査型電子顕微鏡で断面形状を観察
したところ、いずれの配線間スペースにもポリイミド樹
脂層間絶縁膜が十分充填されていることがわかった。
【0014】実施例2 実施例1と同様のフラスコ中に含有水分が0.03重量
%のN−メチル−2−ピロリドン63.6gと3,3
´,4,4´−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二
無水物31.01gを仕込み、80℃まで加熱した後、
エタノール3.2gを加え、さらに90℃で2時間反応
させてビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物の
一部をジエステルとした。次にこの溶液に3,3´−ジ
アミノジフェニルスルホン17.38g、4,4´−ジ
アミノジフェニルエーテル5.01gおよび1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン1.24gを仕込み、25℃で5時間
ついで40℃で1.5時間反応させた。得られたポリイ
ミド樹脂前駆体組成物の樹脂分濃度は45重量%で、2
5℃で50ポイズの粘度を示した。次に上記のポリイミ
ド樹脂前駆体を含む組成物を用いて実施例1と同様にし
て厚さ2μmの層間絶縁膜をもつ多層配線構造を形成
し、その平坦化率を評価したところ、およそ95%であ
った。また得られた多層配線構造の配線間スペースの埋
込性、湿式加工性、レジスト剥離後の膜状態ともに良好
であった。
【0015】比較例1 実施例2において、含有水分が0.3重量%のN−メチ
ル−2−ピロリドンを用いた以外は実施例2と同様にし
てポリイミド樹脂前駆体を含む組成物を製造した。その
組成物の樹脂分濃度は45重量%で、25℃で20ポイ
ズの粘度を示した。次に上記ポリイミド樹脂前駆体組成
物を用いて実施例2と同様にして厚さ2μmの層間絶縁
膜をもつ多層配線構造を形成し、その平坦化率を評価し
たところ、平坦化率は90%であったが、ポリイミド層
間絶縁膜に若干の濁りと異物付着が見られた。そこで、
ポリイミド樹脂前駆体を含む組成物を詳細に観察したと
ころ、開環酸と推定される不溶物の存在が認められた。
【0016】比較例2 実施例1と同様のフラスコ中に含有水分が0.03重量
%のN−メチル−2−ピロリドン63.7gと3,3
´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物32.21gを仕込み、80℃まで加熱した後、エタ
ノール9.2gを加え、さらに90℃で2時間反応さ
せ、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の全てを
ジエステルとした。次にこの溶液にメタフェニレンジア
ミン4.86g、4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル9.01gおよび1,3−ビス(3−アミノプロピ
ル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン2.
49gを仕込み、25℃で5時間ついで40℃で1時間
反応させた。得られたポリイミド樹脂前駆体組成物の樹
脂分濃度は40重量%で、25℃で2ポイズの粘度を示
した。次に上記ポリイミド樹脂前駆体組成物を用いて実
施例1と同様にして厚さ2μmの層間絶縁膜をもつ多層
配線構造を形成の試みたが、エッチング後、ポリイミド
膜の開口部にエッチング残りが生じ、またレジスト剥離
後のポリイミド膜にクラックが発生した。レジスト剥離
後のクラックについては、ポリイミド前駆体組成物の乾
燥温度を150℃以上とすることにより解消可能であっ
たが、その状態ではエッチング液にほとんど溶解せず、
加工できなかった。
【0017】比較例3 実施例1と同様のフラスコ中に含有水分が0.03重量
%のN−メチル−2−ピロリドン76.8gと3,3
´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物32.21gを仕込み、80℃まで加熱した後、エタ
ノール2.3gを加え、さらに90℃で2時間反応さ
せ、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の一部を
ジエステルとした。次にこの溶液に4,4´−ジアミノ
ジフェニルエーテル18.02gおよび1,3−ビス
(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン2.49gを仕込み、25℃で5時間つ
いで40℃で1時間反応させた。得られたポリイミド樹
脂前駆体を含む組成物の樹脂分濃度は40重量%で、2
5℃で50ポイズの粘度を示した。次に上記ポリイミド
樹脂前駆体組成物を用いて実施例1と同様にして厚さ2
μmの層間絶縁膜をもつ多層配線構造の形成を試みた
が、エッチング後、ポリイミド膜の開口部に比較例2と
同様にエッチング残りが生じ、良好なパターンが得られ
なかった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、多層配線構造におい
て、下層配線層の段差をほぼ完全に平坦化することがで
き、多層配線化による段差の発生がほとんどない信頼性
に優れた多層配線構造を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリイミドを用いた多層配線構造の断面図の一
例。
【図2】平坦化率の評価方法を示す。
【図3】気相成長法によるSiO2 膜を層間絶縁膜とし
た従来法による多層配線構造の断面図の一例。
【符号の説明】
1…基材、2…下層配線層、3…層間絶縁膜、4…上層
配線層、5…層間絶縁膜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターンの形成された配線層を有する基
    材上に芳香族四塩基酸二無水物1モルと炭素数4以下の
    1価のアルコールおよび/またはアルコール誘導体0.
    1〜1.0モルを、含有水分を0.1重量%以下とした
    溶剤中で加熱して芳香族四塩基酸二無水物の一部をジエ
    ステル化した後、分子長軸に対して非対称な位置にアミ
    ノ基を有する芳香族ジアミン化合物および必要に応じて
    その他のジアミン化合物0.8〜1.2モルを反応させ
    て得られるポリイミド系樹脂前駆体を含む組成物を塗布
    し、硬化して層間絶縁膜とした後、スルーホールを形成
    し、ついで、該層間絶縁膜上に上層配線層を形成するこ
    とを特徴とする多層配線構造の製造法。
  2. 【請求項2】 ポジレジストをマスクとし、該レジスト
    の現像液をエッチャントとしてレジストと層間絶縁膜を
    同時にエッチングしてスルーホールを形成する請求項1
    記載の多層配線構造の製造法。
  3. 【請求項3】 芳香族四塩基酸二無水物が3,3′,
    4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物で
    ある請求項1または2記載の多層配線構造の製造法。
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