JPH0637348U - 加熱炉ウォーキングビームのポスト管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポスト管の外周に保護管を設けることによ
り、保護管により遮断され散水中のクロル（Ｃｌ）の濃
縮による孔食を防止できポスト管の寿命向上ができる。
また、早期に炉補修やノロ出しをするための炉内散水の
前記の影響を保護管により防止するとともに、保護管の
取替えは比較的簡単に行える。更に、滴下水のその後の
状況監視によりポスト管の損傷による漏水が判別できる
等極めて優れたポスト管構造の提供にある。 【構成】 加熱炉の炉底鉄皮に取付けられ耐火物により
被覆され、先端にスキッドパイプを設け内部を冷却構造
とした加熱炉ウォーキングビームのポスト管において、
炉底部の耐火物に埋設される部位のポスト管の外周に該
ポスト管に適宜間隔を持って保護管を設け、該保護管に
複数の孔を穿設するとともに、炉底鉄皮に該保護管とポ
スト管の間隙部に導通する孔を穿設した加熱炉ウォーキ
ングビームのポスト管。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は加熱炉ウォーキングビームのポスト管の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に加熱炉は炉底鉄皮に支持された内部冷却構造のポスト管と該ポスト管に 連設されたスキッドパイプからなり、このポスト管は下部を炉底レンガと所定の 厚みを有する炉床スタンプ材で保護するとともに、ポスト管外周は耐火物により 被覆されており、ポスト管の寿命延長を図っている。

【０００３】 このポスト管の寿命延長を図るために例えば実開昭５７−３９９５７号公報、 実開昭５７−３９９５８号公報、特開昭６２−２２２０１６号公報に示すように 、ポスト管を水冷し、更にこの外周を循環構造の二重管にして冷却効果を向上し ている。 また、ポスト管の外周面を断熱材で被覆し、更にこの断熱材を耐熱金属体で被 覆してポスト管の保護を図ることが提案されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

従来の加熱炉ポスト管の保護手段はポスト管自体に直接腐食孔明きが生じた場 合はその検出が困難であり、その補修もポスト管及び被覆断熱材をも補修しなけ ればならない。このために補修に多大な費用と長時間を要する。

【０００５】 また、加熱炉補修の時間やノロ出し等の工期短縮を図るため炉内に散水し、炉 冷後に早期に炉補修やノロ出しをする。この炉内散水はポスト管周辺に浸潤し、 溜まるか、沸騰状態となり、いずれにおいてもポスト管の外周に散水中のクロル （Ｃｌ）が濃縮し、ポスト管に孔明きが生じ易く、ポスト管の寿命低下を招いて いる。

【０００６】 本考案はこれ等従来のポスト管の問題点であるポスト管の寿命低下、補修に多 大な費用と長時間を必要とせず効率良く行えるポスト管の提供にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

図１は本考案によるポスト管の全体断面図を示し、図２は図１のポスト管の部 分断面図を示す。 図において、加熱炉の炉底鉄皮１に取付けられ耐火物２ａ，２ｂにより被覆さ れ、先端にスキッドパイプ３が設けてあり、内部を冷却構造４としたポスト管５ が設けてある。

【０００８】 このポスト管５は炉底部の耐火物２ａに埋設される部位のポスト管５の外周に 、該ポスト管５に適宜間隔を持って保護管６を設け、該保護管６には複数の孔７ が穿設してある。炉底鉄皮１にはポスト管５と保護管６との間隙部８に導通する 孔９が穿設されている。このポスト管５の冷却構造４は該ポスト管５を二重管構 造とし、冷却水、冷却空気等の冷媒の供給口１０と排出口１１が設けてある。

【０００９】 また、ポスト管５と保護管６は耐火物の受けリング１２により間隙を持って溶 接等の手段で一体に固定してあり、一端は炉底部の耐火物２ａに埋設されて保持 してある。更にポスト管５と保護管６は星型突起、あるいは十字型等の突起を有 するスペーサ１３により間隙部８を常に形成してあり、保護管６の最下部は炉底 鉄皮１に取付けられた固定外管１４に下端が摺動自在に支持してある。１５は樋 である。

【００１０】

【作用】

このように構成されたポスト管５は、炉底部の耐火物２ａが炉内に散水により 水分が浸潤あるいは溜水し、ポスト管５側に浸透しても保護管６により遮断され 、散水中のクロル（Ｃｌ）の濃縮による孔食を防止できポスト管の寿命向上がで きる。

【００１１】 また、早期に炉補修やノロ出しをするための炉内散水の前記の影響は保護管６ により防止するとともに、保護管６の取替えは比較的簡単に行える。 更に、炉内散水の時及びその後は保護管６の孔７から水分の結露滴下、水自体 の滴下があり、この滴下水は孔９から外部に滴下し樋１５に集水される。

【００１２】 しかし、炉内散水から所定時間経過後は耐火物２ａに起因した滴下水はなくな る。この滴下水がその後も孔９から外部に滴下し樋１５に集水される場合は、ポ スト管５の損傷による漏水と判別できる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案のポスト管構造を用いることにより、保護管により遮断され散水中のク ロル（Ｃｌ）の濃縮による孔食を防止できポスト管の寿命向上ができる。 また、早期に炉補修やノロ出しをするための炉内散水の前記の影響を保護管に より防止するとともに、保護管の取替えは比較的簡単に行える。 更に、滴下水のその後の状況監視によりポスト管の損傷による漏水と判別でき る等極めて優れたポスト管構造である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるポスト管の全体断面図である。

【図２】図１のポスト管の部分断面図である。

【符号の説明】

１ 炉底鉄皮 ２ａ，２ｂ 耐火物 ３ スキッドパイプ ５ ポスト管 ６ 保護管 ７，９ 孔 ８ 間隙部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 加熱炉の炉底鉄皮に取付けられ耐火物に
   より被覆され、先端にスキッドパイプを設け内部を冷却
   構造とした加熱炉ウォーキングビームのポスト管におい
   て、炉底部の耐火物に埋設される部位のポスト管の外周
   に該ポスト管に適宜間隔を持って保護管を設け、該保護
   管に複数の孔を穿設するとともに、炉底鉄皮に該保護管
   とポスト管の間隙部に導通する孔を穿設したことを特徴
   とする加熱炉ウォーキングビームのポスト管。