JPH0636984A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JPH0636984A
JPH0636984A JP4185263A JP18526392A JPH0636984A JP H0636984 A JPH0636984 A JP H0636984A JP 4185263 A JP4185263 A JP 4185263A JP 18526392 A JP18526392 A JP 18526392A JP H0636984 A JPH0636984 A JP H0636984A
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JP
Japan
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exposure
mercury lamp
illuminance
power
exposure apparatus
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JP4185263A
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Ryozo Hiraga
亮三 平賀
Takehiko Suzuki
武彦 鈴木
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Canon Inc
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水銀灯の点灯方法を改良することにより、ス
ループットを低下させることなく、露光光源としての水
銀灯の寿命を延長することを可能にした露光装置を提供
する。 【構成】 超高圧水銀灯を有する露光装置において、モ
ニターされた照度に相当する値が基準値と実質的に等し
くなるように超高圧水銀灯への点灯電力の供給を変更す
る制御手段が、点灯電力を変更することのない特定間隔
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外光を利用してマス
ク上の半導体装置製造用パターンを感光剤を塗布した基
板(ウェハ)に転写する露光装置、特には露光光源であ
る超高圧水銀灯の点灯方法を改良した露光装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図7に、従来の反射型投影型露光装置の
一例を示す。この図において、水銀灯1からの露光光束
は、楕円鏡2、ミラー4,5,6、コンデンサレンズ
7、及びミラー8を順に通り、スリット9で円弧状のス
リット光にされ、更に球面ミラー10で反射された後、
ハーフミラー11により所望の割合で2分される。一方の
光束は露光用光束(露光光)としてシャッタ13に入射
し、他方の光束はマスク面の照度を一定に保つために取
り付けられた光量センサ12に入射する。
【0003】露光用光束(露光光)はシャッタ13の開
閉にともない、ミラー14、球面鏡15で反射された後
にマスク16に入射する。マスク16に入射した露光光
は、台形ミラー17、凹面鏡18、及び凸面鏡19を有
する周知のミラー結像光学系によりウェーハ22上に結
像される。
【0004】このような反射型投影型露光装置では、マ
スク16の一部分が円弧スリット状にウェハ22に結像
するので、ある面積を有するマスクのパターンをウェハ
に全面転写(露光)するためにはマスクとウェハを平行
に保ちながら、露光光によりマスクの一端から他端まで
等速でスキャン(走査)する必要がある。このため、露
光動作中、シャッタ13が開き、マスクとウェハがスキ
ャンされている間は、マスクに入射する露光光の照度
は、露光むらを防ぐために常に一定に保つことが必要に
なってくる。
【0005】そのため、従来のこのような露光装置にお
いても、水銀灯1の点灯装置44には、マスク面の照度
を一定に保つための光量センサ12の出力電圧と、 一定
の照度に相当する基準電圧41との差分を増幅する誤差
増幅器42、及びその出力を水銀灯の供給電力に変換す
る電力増幅器43が組み込まれている。光量が減少して
光量センサ12の電圧が下がると、誤差増幅器42の出
力電圧が上昇し、電力増幅器43の入力が増加し、水銀
灯1への供給電力が増加し、その発光光量が増加すると
いった一連の動作で、マスク面の照度が一定に保たれ
る。
【0006】このような光量センサの出力(マスク面照
度)を基準としたフィードバック制御によって照度を一
定に保持する方法を定照度点灯モードと呼ぶ。
【0007】一方、水銀灯1は構造上の特性から点灯直
後から水銀灯内部の水銀が蒸発を始め、水銀蒸気圧が規
定近くの超高圧に達するまで時間的に10数分から20
分程度かかり、この間、その発光強度は揺らぎながら段
々増加するので、安定した発光は得られない。従って、
水銀灯1の点灯を開始する際、通常は、上述の定照度点
灯モードではなく、後述する定電力あるいは定電流点灯
モードで点灯し、水銀灯が安定状態に達したら定照度モ
ードに切り替えている。
【0008】また、水銀灯1を点灯する際には、水銀灯
の両電極に10〜30KVの高い電圧をトリガ電圧とし
て印加する必要があり、露光装置の電源が入っている状
態では、このトリガによるノイズにより、誤動作の恐れ
がある。このため、水銀灯の点灯は露光装置の電源投入
より以前に行われる。
【0009】
【発明が解決しようとしている課題】ところで、近年、
ウェーハの大口径化、更には大型液晶基板への露光等、
露光対象の大型化、更に装置の生産性であるスループッ
ト(単位時間あたりの露光枚数)の向上のため、露光光
源である超高圧水銀灯の点灯電力もますます増大する傾
向にあり3〜5KWのものが実用化されている。また、
露光装置に用いられる水銀灯の電極間隔は3〜4mmと
短く、この電極の間に前述した大きな電力を供給し発光
させるために、どうしても水銀灯の寿命が短く、寿命が
来た時点で露光処理中であっても装置の運転をいったん
停止し、水銀灯を交換せねばならないという問題があっ
た。更に、この種の露光用水銀灯の価格は極めて高価
で、従ってランニングコストが高いといった問題があっ
た。
【0010】水銀灯の寿命という観点で、上述の点灯方
法を比較すると、定電力または定電流点灯モードで点灯
するほうが、定照度点灯モードで点灯するより寿命が長
い事が知られている。図8に両点灯モードの水銀灯寿命
と、得られる照度の特性を示す。
【0011】水銀灯の寿命は、定電力あるいは定電流モ
ードで点灯している場合、図8の点線aに示すように点
灯初期の照度がある割合まで低下するまでの時間で表さ
れている。照度の低下は時間とともに水銀灯の発光効率
が低下したり、電極の材料が蒸発して水銀灯のガラス面
に付着し透過光量が下がるなどの理由による。一方、定
照度モードで点灯している水銀灯寿命は図8の点線bに
示すように、水銀灯に供給出来る最大の電力(上限電力
といい、これ以上の電力の供給は水銀灯の破損の危険が
生じる)に達するまでの時間で決められている。
【0012】定照度モードでは、一定の照度で点灯させ
るために、前述した効率の低下や光量の低下を補正する
ように電力を絶えず上げて加えなければならない。従っ
て、定照度モードで点灯している水銀灯の寿命は定電力
モードに比較すると、どうしても短くなってしまってい
た。
【0013】水銀灯を定電力で点灯すると寿命は長くな
る利点はあるが、前述した如く、マスク面の照度は時間
とともにだんだん下がってくる。これに伴いマスクとウ
ェハのスキャン時間(露光時間)をだんだん長くしなけ
ればならず、これは、 1.適正な露光時間の管理が困難になる、 2.装置のスループットが時間とともに落ちてくる、 といった問題点があり、反射型投影露光装置には適用し
にくかった。
【0014】本発明は、上述の事情に鑑みなされたもの
で、その目的は、水銀灯の点灯方法を改良することによ
り、スループットを低下させることなく、露光光源とし
ての水銀灯の寿命を延長することを可能にした露光装置
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上述
した目的を達成するために、超高圧水銀灯からの光束を
用いて原板上のパターンを感光材が塗布された基板に転
写する露光装置において、前記原板の被照射面に相当す
る面の照度をモニターするモニター手段と、前記モニタ
ー手段の出力値と予め設定された基準値と比較する比較
手段と、前記モニターされた値が基準値と実質的に等し
くなるように前記超高圧水銀灯へ供給される点灯電力を
制御する制御手段を有し、前記制御手段は前記点灯電力
を変更することのない特定間隔を有することを特徴とし
ている。
【0016】詳述すれば、本発明は、定照度モードのよ
うに光量センサの出力が一定になるように水銀灯の電力
を制御するのではなく、また定電力モードのように水銀
灯の電力を一定値に一度決めたら、そのままに放置する
のではない。
【0017】本発明の露光装置における点灯モードは、
露光光源としての水銀灯の電力をある特定された間隔
(特定間隔)内は一定で点灯し、特定間隔で定められた
時間に達した時点で、水銀灯の点灯電力を予め設定され
たマスク面照度となるように変更する。本発明によれ
ば、点灯電力の変化を極めて長い時間で見で、階段状に
水銀灯電力を増加させることになり、その間のマスク面
照度は大略一定になるように自動的に制御される。
【0018】水銀灯を定電力で点灯すると時間と共にマ
スク面の照度は低下するが、短時間でこの照度を観察す
ると、例えばウェーハ1枚を露光する時間では照度の低
下はほとんど観測されない。本発明はこの点に着目し、
露光が明らかに不足すると分かる前迄は一定の電力で点
灯する。
【0019】そして、特定間隔の一つである、露光が不
足しそうになるまでの時間、二つ目であるマスク面の照
度が当初の値からある割合まで下がるまでの時間が来た
ら水銀灯への点灯電力を必要に応じて変更し、マスク面
に相当する照度が基準値になるよう変更するものであ
る。
【0020】このため、本発明は、マスク面相当の照度
をモニタする手段と、設定された照度とモニタされた照
度とを比較する手段と、両者の照度の値が実質的に等し
くなるように特定間隔以外の時に水銀灯の点灯電力を変
更する手段を有している。また、2種類の特定間隔であ
る「時間」と照度低下の「割合」の一方を選択する手段
を有している。
【0021】更には、露光動作中は電力変更による露光
むらを防ぐために、ある特定間隔で設定された時間に達
しても無条件に変更するのでなく、他の特定間隔を利用
して点灯電力の変更を一時的に延長することを行う。更
に、カセットに収納されている基板が全て露光終了した
時点から、次の新しいカセットの基板の露光開始が可能
となるまでは、ある特定間隔で設定された時間に達して
も他の特定間隔を利用して点灯電力の更新を延長する。
【0022】ところで、半導体装置を製造するためのプ
ロセスでは、一般的に、カセット単位で工程が設定さ
れ、その工程に必要な原板(マスク)やプロセスのパラ
メータ(露光量や、アライメント精度等)が決められて
いる。このことは、一般的にカセット内の全ての基板
(ウェハ)の露光が終了した時点で、露光済の基板を収
納するカセットを未露光基板を収納するカセットに交換
したり、時には新たな工程設定がなされたりして、露光
装置としてはアイドル(待ち時間)状態になることを意
味する。このアイドル時間中は点灯電力の変更を行う必
要がない。
【0023】また、生産財である露光装置においては、
可能な限り装置のダウンタイムを少なくしたいが、いろ
いろな理由から、定期的なメンテナンスが例えば1回/
日、または1回/週などの周期で実施されている。ま
た、短時間で修理可能なトラブルも発生する。メンテナ
ンスはいろいろな項目がなされるが、基板搬送をテスト
的に実施することもある。このような周期で行われるメ
ンテナンス、時間をかけずに行われる修理のような時に
は、通常水銀灯は点灯したまま行われる。
【0024】これは、 1.ランプの発熱量が大きい、 2.露光装置は一般に熱容量が大きい、 等の理由で水銀灯を一度消灯すると、メンテナンスが終
わり、次に水銀灯を再点灯した後に露光装置の熱的安定
時間が長くかかるためである。
【0025】これを避けるために点灯したままでメンテ
ナンスを行うことが多い。これは、水銀灯の寿命の点か
らは望ましくないが、メンテナンス、または修理後ただ
ちに生産に入るためにやむを得ない。従って、本発明で
は、通常の露光処理モードと装置のメンテナンス時に使
用するメンテナンスモードを選択する手段を設け、メン
テナンスモードが選択されている間は点灯電力の更新を
行なわないようにしている。
【0026】
【実施例】以下、本発明を図に示した実施例に基づいて
説明する。図1は本発明の実施例に係わる反射投影型の
露光装置の概略図である。
【0027】この図において、50は露光光源及び照明
光学系を有する照明系、20はマスク像をウェハに転写
する機構と不図示のアライメント機構と投影光学系を有
する露光装置本体である。70は搬送装置で、カセット
から未露光のウェハを取り出して本体20に供給し、露
光終了後カセットに収納する機能を有する。
【0028】30は露光装置全体のシ−ケンス動作をコ
ントロ−ルするCPUを含むコントロ−ルBOX、40
は露光装置の光源である超高圧水銀灯1を点灯し、点灯
中の電力を保持制御する点灯装置である。60は特定間
隔モードの選択、間隔時間、基準照度等を設定する設定
パネルである。図2に設定パネル60の詳細図を示して
いる。これらの各ユニットはケ−ブルを通して信号伝
達、電力供給を行っている。
【0029】1は光源であるところの超高圧水銀灯で、
水銀灯1の光束は楕円鏡2により、反射、収束され、一
点鎖線で示した光路をミラー4,5,6、コンデンサー
レンズ7、ミラー8の順に通過して、スリット9に入射
する。スリット9は投影露光に使用する有効光を切り出
し、円弧状のスリット光にする。このスリット光は球面
ミラ−10で反射され、ハ−フミラ−11に入射する。ハー
フミラー11は、マスク面の照明照度を大略一定に保つた
めに照度を測定する光量センサ−12へ入射する光と、露
光用シャッタ13を経てマスク16とウェハ23を露光
するための露光光に分ける。
【0030】露光用シャッタ13は装置の動作シ−ケン
スが露光ステップになると閉から開となる。シャッタ1
3が開くと円弧状のスリット光、即ち露光光がミラー1
4、球面鏡15で反射されマスク16に照射される。マ
スク16に照射された露光光は等倍結像光学系である台
形ミラー17、凹面鏡18、及び凸面鏡19により、ウ
ェハ23上に結像される。マスク16とウェハチャック
22の上に載置されたウェハ23は、キャリッジ21に
より一体に担持されている。キャリッジ21が移動範囲
の端から端まで移動(スキャン)することにより、マス
ク16に入射するスリット光のマスク16に対する位置
が移動し、マスク16の全体投影像がウェハ23全面に
転写される。
【0031】搬送装置70は、最大25枚のウェハ23
を収納するカセット73と、そのカセット73を上下に
駆動するエレベータ装置72を有し、エレベータ装置7
2にはカセット73の有り無しを検知するカセットセン
サ74が設置されている。更に、カセット73からウェ
ハ23−nを取り出し、そのウェハをキャリッジ21に
設けられたウェハチャック22に載置すると共に、露光
の終了したウェハ23を再度カセットに収納するための
ロボットハンド71を有している。
【0032】コントロ−ルBOX30は、装置全体の制
御や動作シ−ケンスプログラムを内蔵しているROM3
1、 前記動作シ−ケンスプログラムを演算してシ−ケン
ス処理する中央処理装置(CPU)36、 演算処理デ−
タを記憶するRAM32、 装置各部の不図示のアクチェ
ーター信号を入出力するインターフェース回路33、キ
ャリッジ21を不図示のアクチェータを駆動して移動を
させるキャリッジ駆動回路34、 露光用シャッタ13を
不図示のアクチェータにより駆動させ、開閉させるシャ
ッタ駆動回路35、更に光量センサ12の出力26をC
PU36で演算するためにアナログ信号をデジタル信号
に変換するA/Dコンバータ37、CPU36からのデ
ジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバータ
38などを有している。D/Aコンバータ38の出力で
あるアナログ信号は点灯装置40の電力指令値39とし
てセレクタ45を経て、電力増幅器46に出力され、水
銀灯1に供給される。
【0033】更に、エレベータ装置72を不図示のアク
チェータを駆動して、上下に動作させ、また、カセット
73の有無を検知するカセットセンサ74の信号を取り
込むエレベータ装置駆動回路77、ロボットハンド71
を制御、駆動するロボット制御回路76も有している。
これらの入出力信号はインターフェイス回路33を経て
CPU36に入力され、またCPU36から出力され、
駆動回路、制御回路を経て不図示のアクチェータ類を駆
動する。
【0034】本実施例の点灯装置40は点灯モードを3
つ有している。点灯モード1は、水銀灯1を定電力で点
灯するモ−ドで、基準電圧41を電力指示値として増幅
器42で増幅しセレクタ45a端子を経て、 電力増幅器
46に一定の電力指令値を与え、水銀灯1の点灯電力を
一定に保つ。点灯モード2は、マスク面の照度を一定に
保つ定照度モ−ドで、光量センサ12の照度、即ち光量
センサ12の出力と一定の照度(基準照度)に相当する
基準電圧43との差分を誤差増幅器44により増幅し、
更に電力増幅器46により水銀灯1を点灯するフィード
バック方式により、最終的にマスク面相当の照度を一定
に保つ。この2つの点灯モードは、従来例で述べたとう
りである。
【0035】そして、点灯モード3は本発明に係る点灯
モードで、超高圧水銀灯の寿命を延ばし、マスク面照度
を大略一定に保つためのものである。以下、図2と図3
を用いて説明する。
【0036】図2に示す如く、設定パネル60には、2
種の「特定間隔」である時間及び照度モードを選択する
間隔モード選択スイッチ61、マスク面相当の照度を設
定する基準照度設定器62、時間モードが選択されたら
有効になる時間設定器63、そして照度モードが選択さ
れたら有効になる下限照度設定器64が設けられてい
る。
【0037】先ず、間隔モード選択スイッチ61により
時間モードが選択されているケースを説明するが、ここ
では、適切な時間が時間設定器63で、またマスク面照
度が基準照度器62で設定されているとする。時間モー
ドとは、「特定間隔」が予め定められた時間、即ち時間
設定器63で設定された時間であり、このインターバル
「T」で電力の変更(更新)を行うものである。この関
係を図3に示した。この例においては、水銀灯1は点灯
直前は通常定電力モードにしておく。点灯装置40の不
図示の操作パネルを操作し水銀灯を点灯する。水銀灯1
の点灯状態が十分安定してきたら、セレクタ45を操作
し、手動にて点灯モードを第3モードに切換える。
【0038】水銀灯1の点灯電力は、図3のインターバ
ル「T」で示される間は、一定電力で点灯している。特
定間隔であるインターバル「T」が経過したら、点灯電
力の更新を行う。更新のために、CPU36はA/Dコ
ンバータ35を介し光量センサ12の値を入力し、この
値(センサ値)と、基準照度器62で設定された基準照
度値との差分(同図△I)を求め、この差分に相当する
電力(同図△P)をCPU36で演算して求める。
【0039】次いで、それまでの電力指令値に今求めた
△Pを加え、これを新しい電力指令値39としてD/A
コンバータ38を通して、水銀灯1に新しい電力を与
え、点灯を継続する。その後、直ちに再度光量センサ1
2の値を取り込み、メモリ内の基準照度値と比較する。
もし、このセンサ値が基準値より離れていれば再度演算
を行い、新しい指令値を求め、水銀灯1の電力を変える
という操作を繰り返す。そして、センサ値と基準値がほ
ぼ等しくなったらその電力指令値を固定する。その後、
再び特定間隔、インターバル「T」が経過したら、同様
の処理を行い、水銀灯1の電力を変更する。
【0040】即ち、特定間隔の間は一定の電力、いわば
定電力で点灯し、それが過ぎると、仮に照度の低下分が
あればその低下分に相当する電力をプラスしてこれを新
しい電力指令値として、次の特定間隔のあいだ電力を一
定に保ちながら、水銀灯1の電力が上限電力に達する
迄、点灯を続けるいく。この結果、長時間にわたりマス
ク面の照度を大略一定に保つことが出来る。
【0041】次に、照度モードを説明する。第2の「特
定間隔」である照度モードは、間隔モード選択スイッチ
61で照度モードが選択されることによってなされる。
これは、絶えず光量センサ12の値をCPU36に取り
込み(モニタ値)、このモニタ値が基準照度設定器62
の照度から下限照度設定器64で設定されている割り合
い、例えば2%とか3%下がるまでの時間は一定電力で
水銀灯を点灯し、照度が設定された割合より下がった時
点で、モニタ値が基準照度設定器62の値と等しくなる
よう、点灯電力を更新する。この概念を図4に示した。
【0042】このモードでは、マスク面相当の照度を示
すモニタ値が、下限照度設定器64で設定された割合ま
で下がる時間を「特定間隔」として、一定の電力で水銀
灯を点灯し、モニタ値が前記下限値を割ったら電力を更
新する。そして、水銀灯1の点灯電力が上限電力に達す
るまでこのサイクルを繰り返す。
【0043】露光動作は、搬送装置70で未露光ウェハ
23−nがキャリッジ21に搬送されることから始ま
る。ロボットハンド71は未露光のウェハ23−nをカ
セット73から取り出し、 方向を反転させてウェハチャ
ック22の上に載置する。キャリッジ21上のウェハチ
ャック22がウェハ23を受け取ると、キャリッジ22
は紙面右側方向(光が入射しない位置)へ移動する。次
に、紙面左側へ移動する(走査)前に露光用シャッタ1
3が開き、その後マスク16、ウェハ23はキャリッジ
21によって等速走査されながら露光される。ウェハ2
3が全面露光される位置まで走査が行われたら、露光用
シャッタ13が閉じる。
【0044】露光が終了すると、キャリッジ21はウェ
ハ23−nの受け渡し位置に移動する。そこで露光済の
ウェハ23はロボットハンド71より運び出され、カセ
ット73に収納される。そして、ロボットハンド71が
一旦空のまま後退した後、エレベータ装置72は一段下
方に移動し、次の未露光ウェハ23を取り出せる状態を
作り出す。すると、ロボットハンド71はカセット73
の中へ侵入し、未露光のウェハ23を取り出し、方向を
キャリッジ21のほうへ向け、チャック22に載置す
る。以上のような露光シーケンスをカセット中の未露光
のウェハがなくなるまで行い、次のカセットを待つ。
【0045】アライメントは本発明の重要な要素ではな
いので省略したが、一般的には露光前に、アライメント
マークの有る位置までキャリッジ21を移動させて行
う。その後、露光の開始位置まで戻ってから、前述した
露光シーケンスが行われる。
【0046】ところで、以上の露光シーケンスにおい
て、実際に点灯電力を切り替えるタイミングはいつでも
良いわけでない。仮に今露光シャッタ13が開き、キャ
リッジ21がスキャンしているとする。このときに「特
定間隔」である時間に達し、点灯電力を変更したとする
と、その時点で照度はわずかではあるが高くなる。する
とその時点以降はわずかながら高い照度で露光される事
になり、電力の変更前後で異なった露光量で露光されて
しまう。これは微細なパターンを転写する露光装置とし
ては不良のウェハ23を作ることと同じである。
【0047】従って、露光中はもちろんのこと、スキャ
ンの開始直前も、点灯電力を変更しない方が良い。これ
は電力を変更すると、照度が安定するまで僅かながら時
間がかかり、スキャンの開始時に露光むらを与えてしま
うからである。これを防ぐためには、キャリッジ21が
露光位置に到達した時点、そしてスキャンの開始から露
光が終了する位置までの間は、CPU36は特定の間隔
で決まる時間に達しても、点灯電力の変更を中止(延
期)するという制御を行う方が良い。
【0048】これは本体の露光動作と点灯電力の変更タ
イミングの同期を取ることで解決出来る。以下詳述する
が、この制御シーケンスのフローチャートを図5及び図
6に示す。
【0049】図5は露光動作の一部、露光シーケンスの
概略フローチャートである。この図において、100は
未露光のウェハ23をキャリッジ21が受け取るステッ
プ、101はキャリッジ21を露光開始位置まで移動す
るステップ、102は露光中であることを示すフラグF
G−EXPをステツプ101にセットするステップ、1
03は露光シャッタを開く動作を実行するステップ、1
04はキャリッジ21を規定の速度でスキャン開始させ
るステップ、105は規定の距離スキャンが終了したの
を確認し、露光シャッタ13を閉じるステップ、106
は露光中であるフラグ、FG−EXPをクリヤ(0をセ
ット)するステップ、107はウェーハ回収位置にキャ
リッジ21を移動するステップ、108はロボットハン
ド71が露光済ウェハ23を回収するステップである。
そして、ステップ109では、カセット内の未露光ウェ
ハ23の有無を調べ、あればステップ100へ戻り上記
動作を繰り返し、無ければ露光シーケンスは終了で新し
いカセットを待つ。
【0050】一方、特定の間隔、もし時間モードが選択
され、時間設定器63で設定された時間が来ると、点灯
電力を更新することになるが、これを図6で示したタイ
マ割り込みルーチンで実行する。ある時間間隔でタイマ
ーはCPU36に割り込みをかける動作をする。
【0051】ステップ121では電力更新禁止フラグF
G−POW(このフラグのセット、クリヤの操作は後述
する)がクリヤ(0)であれば、ステップ122へ、そ
の値がセット(1)であれば、ただちに割り込みルーチ
ンを脱出する。ステップ122ではFG−EXPがクリ
ヤであればステップ123へ、セットであれば直ちに割
り込みルーチンを脱出する。
【0052】ステップ123はRAM32のメモリ番地
の1つであるタイマ、TIMから1を引き、その結果を
TIMにストアする。ステップ124はTIMが0かど
うか調べ、0であればステップ125へ進む、0でなけ
れば直ちに割り込みルーチンから脱出する。ステップ1
25は点灯電力を規定のアルゴリズムで更新し、マスク
面相当の照度を基準照度設定器62で設定されている値
にする。ステップ126はTIMに設定器で設定された
時間に相当する値を新たにセットする。そして割り込み
ルーチンを脱出する。
【0053】以上のフローで、露光動作中に点灯電力を
更新する事が防げ、露光終了後は変更することが可能に
なる。この操作で一枚のウェハ上の露光むらを防ぐこと
が出来る。しかも水銀灯電力は露光動作以外の時に更新
することが出来、多数のウェハの露光量はほぼ一定であ
る。
【0054】照度モードが選択された時は、タイマ割り
込みを使うのでなく、ステップ107でウェハ回収位置
に移動した後、このモードが選択されていれば、この時
点で点灯電力を更新するプログラムを追加すれば良い。
【0055】点灯電力を更新のする状態は、前述したよ
うに、光量センサ12の値が基準照度設定器62で設定
された値に下限照度設定器64で設定されている割合い
を乗じた値よりより低くなっている場合である。従っ
て、CPU36は光量センサ12の値をA/Dコンバー
タ37を介して取り込み、次にその値が先の計算値より
低いか、否かを比較する。もしその結果、低くなってい
れば電力を更新するわけであるから、電力更新ルーチン
をコールする、そうでなければそのまま、次のステップ
108に進むようにすれば良い。
【0056】(他の実施例)本発明の主旨は水銀灯の寿
命を延長することである。従って、露光シーケンスが終
了している状況では出来るだけ水銀灯の点灯電力を更新
(これは電力を上昇する)を行わない方が、寿命の観点
から望ましい。第2実施例では本体動作全体の中で水銀
灯電力の更新必要時をのぞき、積極的に停止させ、寿命
の延長を図ることを示す。
【0057】このために、本実施例ではエレベータ装置
72にカセット73の有無を調べるカセットセンサ74
を設ける。露光シーケンスが進行し、カセット73内の
全てのウェハ23の露光が終了した時点から電力更新禁
止フラグFG−POWを1にセットしておく。そして、
露光終了したカセットが取り外されると、カセットセン
サ74はカセット73のないことを検出し、その情報を
CPU36に知らせ、CPU36はそれをRAM32に
記憶しておく。
【0058】未露光ウェハ23の収納されたカセット7
3がエレベータ装置73に置かれると、カセットセンサ
74はカセット73の置かれたことをエレベータ駆動回
路77を通してCPU36に通知する。CPU36はこ
の情報と先の記憶してあった情報から、未露光ウェハの
カセット73が搭載されたことを知る。そこでCPU3
6は先程の電力更新禁止フラグFG−POWをただちに
クリヤ(0)する。そして規定の初期動作シーケンスを
実行した後、露光シーケンスに入る。電力更新禁止フラ
グFG−POWはタイマ割り込みルーチンの最初のステ
ップ121でそのセット、クリヤを調べられているの
で、もし1にセットされていれば割り込みルーチンは何
も実行せず、即脱出する。すなわち電力の更新は行われ
ない。
【0059】このようにして装置のアイドル期間は不必
要な点灯電力を増加する事を防ぎ、水銀灯の寿命の延長
が図ることが出来る。
【0060】カセットセンサ74によって新しいカセッ
トがエレベータ装置72に搭載されたことを第2実施例
では述べたが、他の方法でのそれを知ることは容易であ
る。一般には露光シーケンスに入るため、露光装置には
シーケンス開始を行うスタートスイッチ(不図示)が設
けられている。CPU36はこのスタートスイッチが押
されたならば、その時点でFG−POWをクリヤするこ
とでも同様の結果を得る。
【0061】第3の実施例は装置の保守あるいは短時間
で修理が終えるトラブル時には、不必要な点灯電力の更
新を避けることを行うためのものである。このために図
2に示す設定パネル60に装置の運用を選択する運用モ
ード選択スイッチ65を設けている。このスイッチ65
で2つのモード、保守モードか露光処理モードのどちら
かを選択する。仮に保守モードが選択されると、前述し
たように特定の間隔なる時間に達しても水銀灯電力の更
新は禁止される。
【0062】この保守モードが選択されるとパネル入出
力回路39を経て、CPU36は保守モードが選択され
たことを知る。その結果、CPU36は先の実施例で述
べた電力更新禁止フラグFG−POWに1をセットす
る。また露光処理モードであれば0にクリヤする。この
フラグの状態である0、1により図6のタイマ割り込み
ルーチンのステップ121のところで処理、何もせず脱
出という制御が行なわれるので、1であれば直ちに脱出
し何もしない、すなわち電力の更新を行わない。この動
作は第2実施例のケースと同様である。
【0063】このようにして、保守時あるいは修理の後
のテストによるウェハの搬送が行われても、水銀灯の電
力更新は行われず、従って水銀灯の寿命を延ばすことが
出来る。
【0064】本実施例においては、水銀灯1の点灯直前
には通常定電力モ−ドにし、水銀灯1の点灯状態が十分
安定してきたら、操作パネル60を操作し、手動にて水
銀灯1の点灯モードを上述の第3モードに切換えている
と説明したが、セレクタ45をアナログマルチプレクサ
IC等を用いCPU36からの指示で自動的に切り替え
ても良い。
【0065】また、本実施例では設定パネル60で必要
なモードや、値を設定したが、キーボードやCRTスク
リーン等を用いて設定しても良いことは自明である。こ
のような制御機能は、各種の論理回路やマイクロコンッ
ピュータ等により容易に実現することが出来る。
【0066】また、本実施例では、ウェハを露光する装
置における露光用水銀灯の寿命延長について述べたが、
露光される基板はウェハに限らないことも自明である。
本実施例では、反射投影型露光装置に適用した事例を述
べたが、縮小投影型の露光装置、所謂ステッパーあるい
は密着露光装置にも応用出来ることは自明である。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
スループットを低下させることなく、露光光源としての
水銀灯の寿命を延長することを可能にした露光装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の露光装置の一実施例を示す概略図。
【図2】図1の実施例の操作パネルを示す概略図。
【図3】本発明における水銀灯の寿命と照度の関係を示
す図。
【図4】本発明における水銀灯の寿命と照度の他の関係
を示す図。
【図5】本実施例の露光動作を説明するためのフローチ
ャート。
【図6】本実施例の割込みルーチンによる動作を説明す
るためのフローチャート。
【図7】従来の露光装置の一例を示す概略図。
【図8】定照度点灯と定電力点灯との電力と照度に関す
る比較図。
【符号の説明】
1 超高圧水銀灯 16 マスク 23 ウェハ 30 コントロ−ルBOX 40 点灯装置 41,43 基準電圧 45 セレクタ 46 電力増幅器 50 照明系 70 搬送装置 74 カセットセンサ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超高圧水銀灯からの光束を用いて原板上
    のパターンを感光材が塗布された基板に転写する露光装
    置において、前記原板の被照射面に相当する面の照度を
    モニターするモニター手段と、前記モニター手段の出力
    値と予め設定された基準値と比較する比較手段と、前記
    モニターされた値が基準値と実質的に等しくなるように
    前記超高圧水銀灯への点灯電力の供給を変更する制御手
    段を有し、前記制御手段は前記点灯電力を変更すること
    のない特定間隔を有することを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記特定間隔は予め設定された時間であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記特定間隔は前記モニタ手段の出力値
    が前記基準値と所定の関係となるまでの時間であること
    を特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記特定間隔として、予め設定された時
    間と、前記モニタ手段の出力値が前記基準値と所定の関
    係となるまでの時間の一方を選択する選択手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記原板と前記基板の露光直前から露光
    終了するまでの前記特定間隔の間、前記制御手段は前記
    点灯電力を変更しないことを特徴とする請求項1に記載
    の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記基板の最初の一連の露光処理の終了
    時点から次の一連の露光処理の開始までの前記特定間隔
    の間、前記制御手段は前記点灯電力を変更しないことを
    特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 カセット内に収納されている複数の前記
    基板に対する一連の露光処理の終了時点から次のカセッ
    ト内に収納されている複数の前記基板に対する一連の露
    光処理の開始までの前記特定間隔の間、前記制御手段は
    前記点灯電力を変更しないことを特徴とする請求項1に
    記載の露光装置。
  8. 【請求項8】 露光処理を行うモードと保守を行うモー
    ドを選択する選択手段を有し、保守モードが選択されて
    いる前記特定間隔の間は、前記制御手段は前記点灯電力
    を変更しないことを特徴とする請求項1に記載の露光装
    置。
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