JPH0636843U - 印刷機の刷版保持装置 - Google Patents

印刷機の刷版保持装置

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JPH0636843U JP7993792U JP7993792U JPH0636843U JP H0636843 U JPH0636843 U JP H0636843U JP 7993792 U JP7993792 U JP 7993792U JP 7993792 U JP7993792 U JP 7993792U JP H0636843 U JPH0636843 U JP H0636843U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異常な排版による刷版の巻き込み事故を未然
に防止する。 【構成】 ローダ36の下端部に圧縮コイルばね85で
付勢されて刷版進入ダクト60の外面にほゞ添接するレ
バー81を設けた。このレバー81の揺動端部にダクト
60内へ進入せずにダクト60と版胴3との間に巻き込
まれようとする刷版59を当接させてレバー81を揺動
させるドック83を設けた。また、レバー81の揺動に
より作動して排版動作を停止させるセンサ87を設け
た。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は印刷機において、使用済の旧版とこれから使用する新版とを保持する 刷版保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印刷機の版胴外周部に設けられた切欠き内には、刷版(以下単に版という)の くわえ側端部をくわえて固定するくわえ側版万力と、これにくわえられたのち版 胴の周面に巻付けられた版の尻側端部をくわえて固定する尻側版万力とからなる 版万力装置が、版胴の軸線方向に延設されている。
【0003】 この種の版万力は、胴軸方向に延びる長尺の万力台と、この万力台に揺動自在 に枢支されカムなどで駆動されて揺動することにより開閉して万力台との間で版 をくわえるくわえ板とを備えている。そして、万力台のくわえ面には、版の端部 に設けられた位置決め用の切欠きと係合する基準ピンが設けられている。
【0004】 このような版胴に版を装着する場合には、くわえ側版万力を作業面側に対向さ せたのち、カムを操作してくわえ側版万力のくわえ板を開き、手で保持した版の くわえ側端部を、開いているくわえ板と万力台との間へ挿入し、版の切欠きと万 力台の基準ピンとを係合させて位置決めしたのち、くわえ板を閉じることにより 版のくわえ側端部をくわえさせる。
【0005】 次いで版胴をほゞ1回転させると、版が版胴の周面に巻付けられるとともに、 尻側版万力が作業面に対向するので、尻側版万力のくわえ板を開閉させて版の尻 側端部を尻側版万力にくわえさせたのち、尻側版万力を版胴の円周方向へ移動さ せると、版が張られて胴周面に密着し、版の装着が終了する。
【0006】 また、印刷物の仕様が変わって版を旧版から新版に交換する場合には、装着の 場合とはほゞ逆動作により旧版を取外したのち、上記のようにして新版を装着す ることにより版が交換される。
【0007】 しかしながら、このような従来における版の装着においては、版万力を開閉さ せるカムの操作と、版胴の回動操作とを、手動又は押ボタン操作で行なう必要が あり、版の端部を手で保持しながらこの操作を行わなければならないので、多大 の労力と熟練を要するばかりでなく、作業の安全面においても問題がある。
【0008】 そこで、本出願人は版の排出、供給と版胴の回動とを自動化した刷版交換用の 刷版保持装置を提案して例えば特開平3−184848号公報に開示されている ので、以下その構成と動作との概要を説明する。
【0009】 この刷版保持装置としてのローダは、長方形枠状に形成され隣接する印刷ユニ ットのフレーム上端部等に揺動自在に枢支されて垂下されており、版の交換に際 しては、このローダを垂下格納状態から、先端部を版胴の周面に近接させて傾斜 する使用状態に揺動させるように構成されている。
【0010】 ローダ内には、版胴から排出される用済の旧版を上方へ引上げて複数枚保持す る旧版保持装置と、これから使用する複数枚の新版を保持して上のものから1枚 ずつ順に版胴へ供給する新版保持装置とを備えており、このうちの旧版保持装置 には、版胴の回転によりローダ内に進入した版の中央部を吸着してエアシリンダ 等により上方へ移動する吸口が設けられている。また、新版保持装置には、新版 を吸着してエアシリンダ等で下方へ移動する吸口が設けられている。
【0011】 なお、この場合、尻側版万力のくわえ面は版胴の半径方向に延びており、版の 尻側端部は版曲げ機によって直角状に折曲げられている。そして、ローダの先端 部には、版押えころが設けられており、胴周面に巻付けられる版には、この版押 えころが圧接されるので版が胴周面に密着し、またこの版押えころが上記尻側端 部の折曲げ片を押してくわえ面に挿入させるように構成されている。
【0012】 このように構成された刷版交換装置においては、印刷作業中にこれから使用す る複数枚の新版を重ねてローダ内の新版保持装置に保持させておく。そして、版 の交換に際しては、ローダを使用状態に傾動させたのち、版胴が所定角度回動し てその尻側版万力がローダの下端部に対向して停止すると、尻側版万力が開いて 使用済の旧版の尻側端部が版万力から飛出すので、版胴が回動して旧版がローダ 内へ進入するとともに、ローダ側の刷版把持装置が旧版の尻側端部を把持して引 上げ、旧版はローダ内に収納される。
【0013】 次いで版胴が所定角度回動してその尻側版万力がローダの下端部に対向して停 止すると、くわえ側版万力が開くとともに、あらかじめローダ内に保持されてい る複数枚の新版のうちの上層のもの1枚が吸口で吸着され、この吸口がエアシリ ンダなどに駆動されて下方へ移動するので、新版の先端部が、その切欠きを万力 台の基準ピンと係合させながら版万力のくわえ面に挿入され、くわえ板が閉じる ことにより、新版のくわえ側端部がくわえられる。次いで版胴がほゞ1回転して 新版が胴周面に巻付けられるとともに、尻側版万力が作業面に対向した位置で版 胴の回転が停止し、版の尻側端部が尻側版万力でくわえられる。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の装置においては、使用済の旧版がローダ内へ 排出されてローダの入口に進入するときに、この旧版がローダ入口のダクトに引 っ掛かったり旧版を引き上げる装置が止まったりすることにより、正常に排版さ れずにダクトと版胴との間へ巻き込まれることがあり、版が傷付いたり変形した りし、極端な場合には大きな事故を招くおそれがあるという問題がある。
【0015】 本考案は以上のような点に鑑みなされたもので、異常な排版による刷版の巻き 込み事故を未然に防止することを可能にした印刷機の刷版保持装置を提供するこ とを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本考案では、版胴の回転とこの版胴に設けら れ胴周に巻付けられた刷版を固定する刷版固定装置による固定の解放とによって 排出される刷版を受入れる開口部を備えた印刷機の刷版保持装置において、前記 開口部に刷版の異常排出を検出して排版動作を停止させる検出器を設けた
【0017】
【作用】
刷版の交換に際しては、印刷作業中に、これから使用しようとする複数枚の刷 版を重ねてローダ内に保持させておく。印刷作業が終わると、ローダが傾動し、 かつ版胴が回動してローダの先端部に版胴の尻側版万力が対向するとともに、尻 側版万力のくわえ面を開き、旧版の尻側端部はくわえから解放されてくわえ面か ら飛出すので、この状態で版胴が回動すると、旧版の尻側端部はローダ内へ進入 する。
【0018】 このような旧版の進入に際し旧版がダクトに引っ掛かったりしてダクトと版胴 との間へ巻き込まれようとすると、旧版がドックに当接して揺動部材が揺動し、 その揺動端部がセンサを作動させるので、排版動作が停止し、事故の発生が未然 に防止される。
【0019】
【実施例】
図1ないし図12は本考案に係る印刷機の刷版保持装置の実施例を示し、図1 はローダの概要側面図、図2はローダを設けた印刷ユニットの概要側面図、図3 は旧版保持装置の正面図、図4は旧版引上げ装置の駆動部を設けたローダ上半部 の側面図、図5は旧版引上げ装置を設けたローダ上半部の側面図、図6は図3の VI−VI断面図、図7は排版案内装置の側面図、図8は排版案内装置の一部破断正 面図、図9は排版用ダクト入口近傍の側面図、図10は排版巻込み防止装置を設 けたローダ下端部の側面図、図11は排版巻込み防止装置を設けたローダ下端部 の正面図、図12は新版供給装置の側面図である。
【0020】 図1および図2において、例えば1色目の印刷ユニット1の左右のフレーム2 には、版胴3とこれに対接するゴム胴4とが両端部を軸支されており、版胴3の 外周切欠き内には、くわえ側版万力5と、尻側版万力6とが、版胴3の軸線方向 に延設されている。このうちのくわえ側版万力5は万力台7とこれに揺動自在に 枢支されたくわえ板8とを備えており、後述する駆動装置によりくわえ板8が開 閉して版のくわえ側端部をくわえるように構成されている。
【0021】 また、尻側版万力6は、万力台9とこれに揺動自在に枢支されたくわえ板10 とを備えており、後述する開閉駆動装置によりくわえ板10が開閉して版の尻側 端部をくわえるように構成されている。なお、くわえ側版万力5の版くわえ面は 版胴3の円周方向に延びており、また尻側版万力6のくわえ面は、版胴3の半径 方向に延びている。
【0022】 そこで版万力5,6の開閉駆動装置について説明する。左右のフレーム2の上 端面には、エアシリンダ11がブラケット12を介して揺動自在に枢支されてお り、このエアシリンダ11のピストンロッド13に直結されたロッド14の先端 部は、フレーム2の上端面にブラケット15を介して揺動自在に支持されたL字 レバー16の一方の遊端部に枢着されている。
【0023】 L字レバー16の他方の遊端部に上端部を枢着されて垂下されたロッド17の 下端部は、フレーム2側に揺動自在に枢着されたレバー18の遊端部に枢着され ており、このレバー18と一体の揺動レバー19と、前記くわえ側版万力5,尻 側版万力6を開閉させる図示しないカム軸との間は、図示しないカムレバー等に より非結合状態で接続されている。こうすることにより、エアシリンダのピスト ンロッド13が所定のタイミングで進退すると、くわえ側版万力5と尻側版万力 6とのくわえ面が所定のタイミングで開閉するように構成されている。
【0024】 20は断面L字状の上部カバー20aとその下端に枢着された断面直線状の下 部カバー20bとで形成された正面視長方形状の安全カバーであって、上部カバ ーの上端部をフレーム2上のブラケット21に揺動自在に枢支されており、上部 カバー20aには、下端部をフレーム2の垂直面に枢支されたエアシリンダ22 のピストンロッド23の上部作用端に枢着されている。こうすることによりエア シリンダ22のピストンロッド23が後退した状態では、図2に実線で示すよう に安全カバー20がフレーム2の作業面側を覆っており、この状態からピストン ロッド23が前進すると、図2に鎖線で示すように安全カバー20が開いて作業 面が開放されるように構成されている。
【0025】 このような1色目の印刷ユニット1に隣接する2色目の印刷ユニット30は、 1色目の印刷ユニット1と同様に形成されているとともに、その左右両側のフレ ーム31の印刷ユニット1側上部内面には、エアシリンダ32が揺動自在に枢着 されており、そのピストンロッド33の作用端には、一端をフレーム31の内面 に枢着されたロッド34の他端が枢着されている。また、ピストンロッド33の 作用端には、別のロッド35の一端が枢着されており、このロッド35の他端は 以下説明するローダ36の上端部に枢着されている。
【0026】 そこでローダ36について説明する。左右のフレーム31の上端面に固定され たブラケット37には、ローダ軸38の両端部が軸受39を介して回動自在に軸 支されており、ローダ36の本体は、縦長長尺の板状に形成されローダ軸38の 両端部に基端を固定されて垂下された左右の側板40と、これら左右の側板40 を連結する図示しない連結ステー等で正面視長方形状に枠組形成されている。
【0027】 次に旧版保持機構について説明する。ローダ36本体の左右の側板40には、 凹孔40aが上端部に位置して設けられており、これらの凹孔40aには、側板 40の端面にボルト止めされたブラケット41側のプーリ軸42が係入されてい る。これら左右のプーリ軸42には、プーリ43がそれぞれ回転自在に嵌装され ており、一方ローダ36の上端中央部には、図3に模式化して示す駆動装置とし てのモータ44が装着されている。
【0028】 このモータ44のモータプーリ45と、上記左右のプーリ43との間には、無 端体としてのロープ46が一方のみをたすき掛けにして張架されており、モータ プーリ45の回転により左右のプーリ43が互いに逆方向に回転するように構成 されている。
【0029】 また、左右のローダ側板40の下端部には、テンションブラケット47が上下 方向に移動調節自在に形成されてボルト止めされていて、このテンションブラケ ット47に枢着された左右のプーリ48と前記上部のプーリ43との間にはロー プ49が張架されており、モータ44に駆動されて左右のロープ49が内側の走 行部を互いに同方向に走行させるように構成されている。
【0030】 図6に図3のVI−VI拡大断面図として符号50で示すものは、上下に走行する ロープ49の内側走行部を挟持するプレート51と押え板52とを備えた左右一 対のガイドであって、左右のプレート51は移動バー53で連結されており、こ の移動バー53の中央部に固定されたホルダ54には、エアシリンダ55が固定 されている。
【0031】 また、移動バー53の裏面には、ピンチホルダ56がエアシリンダ55に対応 して固定されており、このピンチホルダ56の下端部には、フック状に形成され た刷版把持部材としてのピンチ57が、エアシリンダ55のピストンロッド58 に遊端部を枢着されて回動自在に枢着されている。
【0032】 こうすることにより、エアシリンダ55のピストンロッド58が前進すると、 実線位置にあるピンチ57が鎖線位置へ移動し、ローダ36内へ進入した版59 の折曲げ部を引っ掛け、この状態でロープ49が上方へ走行することにより版5 9が引上げられるように構成されている。
【0033】 そして、本装置においてはピンチ57の開閉がセンサの検知で行われるように 構成されている。すなわち、ローダ36の下端部には下端へ向って拡がるダクト 60が設けられており、版胴3の尻側版万力6のくわえから解放された旧版59 は版胴3の回転により下端開口部からダクト60内へ進入するが、この進入位置 である下端開口部には、固定センサとしての投光器61が設けられており、また 前記ピンチホルダ56側には移動センサとしての受光器62が設けられている。 さらに排版完了位置には、上昇した受光器62に対応する投光器63が、左右の 側板40を連結するステー64に固定されている。
【0034】 こうすることにより、ピンチ57が下降しているときに使用済の旧版59がダ クト60内へ進入すると、投光器61から受光器62への光が遮断されてエアシ リンダ55のピストンロッド58が前進し、ピンチ57が旧版59を引っ掛ける ように構成されている。また、ピンチ57が排版完了位置まで上昇すると、投光 器63から受光器62への光が遮断されてエアシリンダ55のピストンロッド5 8が後退し、ピンチ57が旧版59を引っ掛けから解放するように構成されてい る。65は旧版59の上昇を案内する版ガイドである。
【0035】 次に版胴3の版万力6のくわえから解放されてローダ36のダクト60へ進入 する旧版59を案内する案内装置について説明する。すなわち、ローダ36の下 端部には、スタッド70が側板40から突設されていて、このスタッド70には ころレバー71が、スナップリング72で軸方向への移動を規制されて回動自在 に嵌装されており、ころレバー71の遊端部と、側板40から突出するスタッド 73との間には、ころレバー71を図7の反時計方向へ回動させるように付勢す る圧縮コイルばね74が介装されている。
【0036】 さらにローダ36の下端部には、爪軸75が両側の側板40に両端部を回動自 在に軸支されて軸架されており、この爪軸75に固定されたレバー76の遊端部 と前記ころレバー71の遊端部との間は、ロッド77で連結されている。さらに ころレバー71とロッド77との連結ピン78の一端には、版胴3のベアラ3a に対応するころ79が回動自在に嵌装されており、また、前記爪軸75には、複 数個の爪80が固定されている。
【0037】 こうすることにより、ローダ36の下端部が版胴3から離間したローダ36の 格納時には、ころ79がベアラ3aから離間していてころレバー71は、圧縮コ イルばね74の弾発力で図7の反時計方向に回動しており、ロッド77とレバー 76とは、図7の鎖線位置へ移動している。したがって、爪80は図9に鎖線で 示すようにダクト60の入口を閉塞しているが、この状態からローダ36を傾動 させて使用状態にすると、ころ79が圧縮コイルばね74の弾発力に抗してベア ラ3aに押されるので、ロッド77とレバー76とを介し爪80が図9の実線位 置へ移動してダクト60の入口を解放するように構成されている。
【0038】 次に排版の巻込み防止装置を図10および図11に基づいて説明する。すなわ ち、ダクト60の傾斜面外側に近接する箇所には、くの字状に形成されたレバー 81が、左右の側板40を連結するステー82に回動自在に枢着されていて、そ の下端部には、ドック83がダクト60の下方に露呈して装着されており,レバ ー81とダクト60側のブロック84との間には、レバー81をその下半部をダ クト60の傾斜面にほゞ添接させるように付勢する圧縮コイルばね85が介装さ れている。
【0039】 またレバー81の上端部は、ブロック84側のブラケット86に固定されたセ ンサ87に接触されることにより,排版動作を可能にされている。こうすること により、平時にはレバー81がセンサ87に接触して排版動作が可能にされてい るが、旧版59が誤ってダクト60と版胴3との間に巻込まれようとすると、こ の旧版59がドック83を押してレバー81を回動させレバー81の上端がセン サ87から離れるので、排版動作が停止されるように構成されている。
【0040】 さらに、左右の側板40間に回動自在に軸架されたレバー軸88には、複数個 のころ89が軸方向への移動を規制されて回動自在に嵌装されているとともに、 レバー軸88には、複数個のころレバー90が固定されており、各ころレバー9 0の遊端部には版押えころ91が枢着されている。そして、レバー軸88には、 これを所定のタイミングで回動させる図示しない駆動装置が接続されており、レ バー軸88の回動により版押えころ91が胴周に巻付けられる版に押圧されるよ うに構成されている。
【0041】 次に、これから使用する新版を保持して版胴3の版万力5に供給する新版供給 装置について説明する。すなわち、ローダ36の表面側には、印刷作業中にあら かじめ用意された複数枚の新版92が収納されており、この新版92に設けられ た位置決め用の切欠きは、収納された版押えころ91よりも上方に位置してロー ダ36の表面に突設された第1基準ピン93に係合されている。
【0042】 また、収納された版押えころ91よりも下方には、第2基準ピン94がローダ 36の表面に対し出没自在に形成されて突設されている。左右の側板40の内側 には、ストロークの短い上下用エアシリンダ95が装着されており、そのピスト ンロッド96およびこれに直結されたロッド97とには、L字状をなして側板4 0側に回動自在に枢着された上下のレバー98,99の一方の遊端部が枢着され ている。
【0043】 また、レバー98,99の他方の遊端部は、版送り用のロッドレスシリンダ1 00の上下両端部に枢着されている。101は左右のロッドレスシリンダ100 の可動部を連結して設けられたブラケットであって、その表面には、吸引エア源 に接続された吸口102が装着されており、新版92を吸着して移動させるよう に構成されている。
【0044】 すなわち、エアシリンダ95のピストンロッド96が図示の状態から後退する とロッド97で連結された上下のレバー98,99が同期して図12の時計方向 に回動し、吸口102で吸着された新版92がローダ36の表面から離れてその 切欠きが第1基準ピン93から抜けるので、ロッドレスシリンダ100を作動さ せかつエアシリンダ95のピストンロッド96を移動させると、新版92が移動 してその切欠きが第2基準ピン94と係合し、新版92はこの状態で保持される ように構成されている。
【0045】 さらに、図1および図12において、左右の側板40には、エアシリンダ10 5が固定されており、そのピストンロッド106の作用端に固定されたブラケッ ト107には、吸引エア源に接続された吸口108が装着されている。こうする ことにより、図に実線で示す後退位置にある吸口108が、切欠きを第2基準ピ ン94に係合させた新版92を吸着しているときに、ピストンロッド106が前 進すると、吸口108が鎖線位置へ移動して新版92がくわえ側版万力5のくわ え面に挿入されるように構成されている。なお、この移動に際しては、第2基準 ピン94が自動的にピン孔内へ没入するように構成されている。
【0046】 以上のように構成された刷版供給装置による刷版の交換動作を説明する。刷版 の交換に際しては、あらかじめ用意されたこれから使用しようとする複数枚の新 版92を、印刷作業中にローダ36の表面側に重ねて収納し、この新版92に設 けられた位置決め用の切欠きをローダ36の表面に突設された第1基準ピン93 に係合させて保持させておく。
【0047】 印刷作業が終わった場合には、エアシリンダ22のピストンロッド23を前進 させると、作業面側を覆っていた安全カバー20が開いて作業面が開放されるの で、エアシリンダ32のピストンロッド33を前進させて垂下格納状態のローダ 36を傾動させ、その先端部を版胴3の周面に近接させる。
【0048】 ローダ36の傾動に際しては、ころ79が圧縮コイルばね74の弾発力に抗し て版胴3のベアラ3aに押されるので、図9に鎖線で示すようにダクト60の入 口を閉塞していた爪80がロッド77とレバー76とを介して図9の実線位置へ 移動し、ダクト60の入口が自動的に開放される。
【0049】 このようにしてローダ36がセットされたのち、版胴3が所定角度回動して尻 側版万力6がローダ36の先端部に対向した位置で停止すると、エアシリンダ1 1が作動して尻側版万力6のくわえ面が開くので、旧版59がくわえから解放さ れ、図2,図9に示すように、旧版59の尻側端部がくわえ面から飛出してスト ッパ103に当接した状態になる。
【0050】 この状態で版胴3が回動するので、旧版59はダクト60に案内されてローダ 36内に進入する。進入に際しては、前述したように爪80が開いているので、 従来のように爪80がばね力で旧版59に圧接されるというようなことがなく、 旧版59が傷付いたりしない。
【0051】 旧版59が進入すると、進入位置に固定されている投光器61から、下降位置 で停止している刷版把持装置の受光器62への投光が遮断され、受光器62から の信号によりエアシリンダ55のピストンロッド58が前進するので、ピンチ5 7が旧版59の折曲げ部を引っ掛ける。これと同時にモータ44が回転し、プー リ43が回転してロープ49の内側走行部が上方へ走行することにより旧版59 が引上げられる。
【0052】 旧版59を把持したピンチ57が排版完了位置まで上昇すると、固定センサと しての投光器63から可動センサとしての受光器62への光が遮断されてモータ 44が停止し、ロープ49の走行が停止するので、旧版59を把持したピンチ5 7の上昇が停止するとともに、エアシリンダ55のピストンロッド58が後退し 、ピンチ57が旧版59を引っ掛けから解放する。解放された旧版59は、図9 に示すストッパ104で支承された状態でローダ36内に収納される。
【0053】 このような旧版59の排出動作が行われているときに、新版92の移動が同時 に行われる。すなわち、排版動作中にエアシリンダ95のピストンロッド8が図 示の状態から後退すると、レバー98,99が同期して図12の時計方向に回動 し、吸口102で吸着された新版92がローダ36の表面から離れてその切欠き が第1基準ピン93から抜けるので、ロッドレスシリンダ100が作動し、かつ エアシリンダ95のピストンロッド96が移動することにより、新版92が移動 してその切欠きが第2基準ピン94と係合した状態で保持される。そして新版9 2は吸口102から吸口108に吸い替えられて保持されるとともに、吸口10 2が装着されたブラケット101は元の位置へ復帰する。またロッドレスシリン ダ100も元の状態に復帰する。
【0054】 前述した旧版59の排出が終わると、版胴3はくわえ側版万力5がローダ36 の先端部に対向する位置までわずかに回動して停止すると同時に、エアシリンダ 105のピストンロッド106が前進してその作用端に固定されたブラケット1 07とこれに装着された吸口108が実線位置から鎖線位置まで移動するので、 吸口108に吸着されている新版92が移動し、そのくわえ側端部がくわえ側版 万力5のくわえ面に挿入されて切欠きがくわえ面の基準ピンと係合する。そこで くわえ面が閉じることにより、新版92のくわえ側端部がくわえられる。なお、 新版92の移動に際しては、第2基準ピン94が自動的にピン孔内へ没入するの で、移動する新版92に触れることがない。
【0055】 次いで版胴3が回動すると、新版92は版胴3の周面に巻付けられるが、この とき押えころ89が新版92を押圧しているので、新版92は版胴3の周面に密 着する。新版92の尻側端部に形成された折曲げ部が尻側版万力6のくわえ面に 対応すると、ころレバー90が揺動してその遊端部に枢着された版押えころ91 が新版92の折曲げ部を押すので、折曲げ部は尻側版万力6のくわえ面に押込ま れ、この状態でくわえ面が閉じられると、折曲げ部は確実にくわえられる。
【0056】 このように、版胴3への新版92の供給に際しては、第1基準ピン93に切欠 きを係合されてローダ36に保持されていた新版36は、一気に版万力に供給さ れるのではなくいったん第2基準ピン94に切欠きを係合されてローダ36に保 持された状態で位置決めされたのち、版万力に供給されて位置決めされるので、 吸口102および吸口108の移動ストロークが短くなり、新版92が曲がるこ となく正確に供給される。また、旧版59の排出動作中に新版92を全ストロー クの半分だけ移動させておくことができるので、新版92の供給時間が短縮され る。
【0057】 そして、前述した旧版59のダクト60への進入に際し、旧版59がダクト6 0と版胴3との間に巻込まれようとすることがあるが、この場合、旧版59の先 端部がドック83を押してレバー81を回動させることにより、レバー81の上 端がセンサ87から離れ、排版動作が停止されるので安全である。
【0058】 なお、本実施例では刷版の異常排出を検出して排版動作を停止させる検出器と して、レバー81の当接,非接触によってON− OFFとなる接触型のセンサ87を 例示したが、これに限定するものではなく、光電センサや近接センサなどの非接 触形のセンサでもよい。
【0059】
【考案の効果】
以上の説明により明らかなように、本考案によれば、版胴の回転とこの版胴に 設けられ胴周に巻付けられた刷版を固定する刷版固定装置による固定の解放とで 排出される刷版を受入れる開口部を備えた印刷機の刷版保持装置において、前記 開口部に刷版の異常排出を検出して排版動作を停止させる検出器を設けたことに より、ローダへの旧版の進入に際し旧版の先端がダクトに引っ掛かったり旧版を 引き上げる装置が停止したりしてダクトと版胴との間へ旧版が巻き込まれようと すると、旧版がドックに当接して揺動部材が揺動し、その揺動端部がセンサを作 動させるので、排版動作が停止し、事故の発生を未然に防止することができ安全 性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローダの概要側面図である。
【図2】ローダを設けた印刷ユニットの概要側面図であ
る。
【図3】旧版保持装置の正面図である。
【図4】旧版引上げ装置の駆動部を設けたローダ上半部
の側面図である。
【図5】旧版引上げ装置を設けたローダ上半部の側面図
である。
【図6】図5のVI−VI断面図である。
【図7】排版案内装置の側面図である。
【図8】排版案内装置の一部破断正面図である。
【図9】排版用ダクト入口近傍の側面図である。
【図10】排版巻込み防止装置を設けたローダ下端部の
側面図である。
【図11】排版巻込み防止装置を設けたローダ下端部の
正面図である。
【図12】新版供給装置の側面図である。
【符号の説明】
3 版胴 5 くわえ側版万力 36 ローダ 59 旧版 81 レバー 83 ドック 85 圧縮コイルばね 87 センサ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 版胴の回転とこの版胴に設けられ胴周に
    巻付けられた刷版を固定する刷版固定装置による固定の
    解放とによって排出される刷版を受入れる開口部を備え
    た印刷機の刷版保持装置において、前記開口部に刷版の
    異常排出を検出して排版動作を停止させる検出器を設け
    たことを特徴とする印刷機の刷版保持装置。
JP1992079937U 1992-10-26 1992-10-26 印刷機の刷版保持装置 Expired - Lifetime JP2573530Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009018586A (ja) * 2007-07-13 2009-01-29 Heidelberger Druckmas Ag 印刷機内の版板を交換するための装置及び方法
JP4723941B2 (ja) * 2005-08-02 2011-07-13 三菱重工印刷紙工機械株式会社 印刷機

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