JPH0635856U - 空気調和機の風向調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】風向板の捩れを防止した空気調和機の風向調節
装置を得る。 【構成】空気吹出開口部１に、上下風向板３、４を設
け、夫々の背面にアーム３ａ、４ａを植設して開口部１
に設けた支持板１ａに枢支する。アーム３ａの外方に回
転軸３ｂを設けて開口部１側板にて保持し、内方に枢支
軸を設けて下風向板４のアーム４ａ上部のスプリング筒
４ｂに挿通し、軸との間隙に戻しスプリング３ｄを配設
すると共に当接部を設けて上風向板３と下風向板４が同
一面に位置するように付勢する。係止ピン４ｂを下風向
板４のアーム４ａに外方を向いて立設し、これに対向す
る開口部１の側板にほぼ半月形の外方に向かう凸部を設
け、その内側を係止ピン４ｂの移動を案内・規制するガ
イド１ｂとする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機室内ユニットの空気吹き出し口に設けられる上下風向調節 機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の空気調和機室内ユニットは、図１の風向調節装置の背面図に示すように 空気吹き出し開口部１に、上風向板３と下風向板４よりなる二枚の上下風向板２ が設けられ、これらの背面にはアーム３ａ、４ａが植設されて開口部１に設けた 支持板１ａに枢支されると共に、上風向板３の両端は開口部１の側板に支持され 、その一方はモータ５に接続されている。図３（Ｂ）は上下風向板２の側面図、 （Ａ）は（Ｂ）のＡ−Ａ矢視図である。図示するように、上風向板３にはアーム ３ａが植設され、同アーム３ａの外方には開口部１側板の軸孔に保持される回転 軸が、その先端にモータ５のシャフトと係合させるための係合孔を具えて設けら れ、内方には下風向板４のアーム４ａに枢支されるする枢支軸が設けられている 。一方アーム４ａは背面からみるとＺ字状に屈曲して上部に内方を透孔を有して 閉塞した円筒状のスプリング筒４ｂを具えて上記透孔に上記枢支軸を挿通し、枢 支軸を囲繞する筒体を間隙を設けて内蔵させ、この間隙に戻しスプリング３ｄを 配設すると共に当接部を設けて上風向板３と下風向板４は同一面に位置するよう に付勢されている。従って冷房運転のときはモータ５を動作させて図４のように 開口部１の中心線と平行になるよう上風向板３を回転させると、下風向板４は戻 しスプリングで付勢されているのでほぼ同一直線上に位置する。然し暖房運転の ときは風向を下向きにするために図５に示すような配置にする必要がある。この ために支持板１ａの先端に爪１０ｃを設け、アーム４ａにはこれに当接する突起 ４ｃを設けて一定角度以上回転しないようにしている。 しかしながら、下風向板４のモータ５側は、暖房時には支持板１ａにより回転 を阻止されながら端部は戻しスプリングで付勢されされるため捩れを生じ、正し い風向調節をしなくなるおそれがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記従来例の問題点に鑑みてなされたもので、捩れを生じない上下風 向板の取付構造を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、この考案においては、室内ユニットの空気吹き出し 開口部に上風向板と下風向板よりなる二枚の上下風向板を設け、同風向板の背面 にアームを植設して開口部に設けた支持板に枢支し、下風向板をスプリングによ り付勢して上風向板と同一面に位置させ、上風向板の端部をモータにより駆動し て任意の角度に設定すると共に、開口部支持板と下風向板アームに当接部を設け て下風向板の回転角度を規制してなる風向調節装置において、下風向板端部のア ームに外方へ向かう係止ピンを設けると共に、同ピンに対向する開口部側壁に同 ピンの移動を案内、規制するガイドを設けてなり、上記ガイドの上記下風向板ア ームの回転軸に対してなす角度を、支持板により規制されて回転する上記下風向 板の回転角度にほぼ等しくすると共に、上記下風向板のアームが支持板に当接す る位置で上記ガイドの端部に上記係止ピンが当接するよう位置させてなることを 特徴としている。

【０００５】

【作用】

下風向板の回転規制がスプリングで付勢される端部で規制される。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案による空気調和機の風向調節装置の実施例を図１及び図２に基づ いて説明する。図１は風向調節装置の背面図で、図示するように空気調和機室内 ユニットの空気吹き出し開口部１には、上風向板３と下風向板４よりなる二枚の 上下風向板２が設けられ、これらの背面にはアーム３ａ、４ａが植設されて開口 部１に設けた支持板１ａに枢支されると共に、上風向板３の両端は開口部１の側 板に支持され、その一方はモータ５に接続されている。 図２（Ｂ）は風向調節装置のモータ側側面図、（Ａ）はその背面図である。図 示するように、上風向板３にはアーム３ａが植設され、同アーム３ａの外方には 開口部１側板の軸孔に保持される回転軸３ｂが、その先端にモータ５のシャフト と係合させるための係合孔３ｃを具えて設けられ、内方には下風向板４のアーム ４ａに枢支される枢支軸が設けられている。一方アーム４ａは背面からみるとＺ 字状に屈曲して上部に内方を透孔を有して閉塞した円筒状のスプリング筒４ｂと して上記透孔に上記枢支軸を挿通し、枢支軸を囲繞する筒体を間隙を設けて内蔵 させ、この間隙に戻しスプリング３ｄ を配設すると共に当接部を設けて上風向 板３と下風向板４は同一面に位置するように付勢されている。そして、本考案の 特徴である係止ピン４ｂが下風向板４のアーム４ａに外方を向いて立設され、こ れに対向する開口部１の側板にはほぼ弧形の外方に向かう凸部が設けられ、その 内側は上記ピン４ｂの移動を案内・規制するガイド１ｂになっている。このガイ ド１ｂの上記下風向板４のアーム４ａの回転軸に対してなす角度を、支持板１ａ により規制されて回転する上記下風向板４の回転角度にほぼ等しくし、且つアー ム４ａと支持板１ａが当接する位置でガイド１ｂの一端に上記係止ピン４ｂがほ ぼ当接する位置に設けられている。

【０００７】 従って、モータ５の駆動により上風向板３が図４の冷房の位置にあるときは、 前述したように下風向板４は戻しスプリング３ｄによりほぼ上風向板３と直線位 置にあり、アーム４ａと支持板１ａは当接していない。反時計方向に回転して暖 房用である図２の位置に上風向板３が移動すると、アーム４ａと支持板１ａが当 接し、この位置ではピン４ｂがガイド１ｂの一端に当接するので、下風向板４に は捩りの力が働かない。更に回転して図５のように風の一部を前方に吹き出すだ す暖房動作の場合にも、同様にして下風向板４には無理な力がかからない。

【０００８】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案にあっては下風向板４のスプリングで付勢される端 部アームに係止ピンを設けると共に、開口部１の側壁にガイドを設けて係止させ たので、下風向板４に無理な力が掛かるのを防止するという効果を奏することが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案と従来例による空気調和機の風向調節装
置の背面図である。

【図２】本考案による要部の (Ａ）は背面図、（Ｂ）は
側面図である。

【図３】本考案と従来例による要部の (Ａ）は背面図、
（Ｂ）は側面図である。

【図４】本考案と従来例による動作説明図である。

【図５】本考案と従来例による別の動作説明図である。

【符号の説明】

１ 空気吹き出し開口部 １ａ 支持板 １ｂ ガイド ２ 上下風向板 ３ 上風向板 ３ａ アーム ３ｄ スプリング ４ 下風向板 ４ａ アーム ４ｂ 係止ピン ５ モータ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内ユニットの空気吹き出し開口部に上
   風向板と下風向板よりなる二枚の上下風向板を設け、同
   風向板の背面にアームを植設して開口部に設けた支持板
   に枢支し、下風向板をスプリングにより付勢して上風向
   板と同一面に位置させ、上風向板の端部をモータにより
   駆動して任意の角度に設定すると共に、支持板と下風向
   板アームに当接部を設けて下風向板の回転角度を規制し
   てなる風向調節装置において、下風向板端部のアームに
   外方へ向かう係止ピンを設けると共に、同ピンに対向す
   る開口部側壁に同ピンの移動を案内、規制するガイドを
   設けてなることを特徴とする空気調和機の風向調節装
   置。
2. 【請求項２】 上記ガイドの上記下風向板アームの回転
   軸に対してなす角度を、支持板により規制されて回転す
   る上記下風向板の回転角度にほぼ等しくすると共に、上
   記下風向板のアームが支持板に当接する位置で上記ガイ
   ドの端部に上記係止ピンが当接するよう位置させてなる
   ことを特徴とする請求項１記載の空気調和機の風向調節
   装置。