JPH063568U - タイヤチェーン装着に使用するクイックレバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤに巻装されたタイヤチェーンのフック
にリングバンドを簡単に掛けるクイックレバーの提供。 【構成】 把手部を有するクイックレバー本体の先端に
Ｕ字状の係合部を取付け，この係合部近傍と把手部間に
追従ベルトコンベアを張設する。この追従ベルトコンベ
アの反転コーナーは適度の曲率と平滑性を有し，リング
バンドの外径ベルトから受ける押下力にて回転しえるよ
うにする。 【効果】 リングバンドの外径リングを追従ベルトコン
ベアに当てがい，その先端の係合部をフックに掛け，ク
イックレバー本体の把手部を持ち上げるだけで，この外
径リングを捩じることなくフックへと掛けることができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動車にタイヤチェーンを巻装する際に使用するクイックレバーに関 するもので，タイヤチェーンのフックにリングバンドを捩じることなく簡単に取 り付けるものである。

【０００２】

【従来の技術】

第４図は従来のリングバンド取付け説明図である。自動車のタイヤに巻装した タイヤチェーン２の全てのフック３にリングバンド８を掛けるのであるが，リン グバンド８の張設に伴って次第に掛けるのに力が必要になる。そのため，僅かの 残りフック３に掛ける際には，先ずロープをこのフック３に掛け，そのロープを リングバンド８に掛け通し，同図のようにロープを思い切って引っ張る。リング バンド８はこのロープによって引き上げられ，フック３へと滑りこむ。 この操作を近隣のフック３にも繰り返しリングバンド８を各フック３に掛ける。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

タイヤに巻装されたタイヤチェーン２は，高速回転時にも常にタイヤに緊締さ れている必要がある。リングバンド８は内径と外径の二本リングによって各フッ ク３に均一な引締力を保証しているが，外径のリングが捩じられてフック３に掛 けられていると，その影響が内径リングにまで及んで，各フック３への引締力は 不均一なる。第４図のようなロープ使用の従来取付け方式では，ロープにそって リングバンド８の外径が移行する時に，この外径リングが捩じれることになり， 時には外径リングと内径リングとが絡みあってフック３への取付け不能になる。 外径リングを捩じることなく簡単にフック３に掛けるのを可能にしたのが，本考 案のクイックレバーであり，以下詳しく説明する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

把手部を有するクイックレバー本体の先端に，タイヤチェーンのフックに係合 するＵ字状の係合部を配置し，このＵ字状の基部をベルト反転コーナーとし，他 方の反転コーナーを把手部近傍に設け，両反転コーナー間に追従ベルトコンベア を掛け渡し，リングバンドをこの追従ベルトコンベアにて捩じることなくタイヤ チェーンのフックへと落としこむ。

【０００５】

【作用】

タイヤにタイヤチェーン２を巻装し，リングバンド８の外径リングを順番に各 フック３に掛ける。フック３に掛ける数が増えるに従って引掛力は大きくなる。 この時点でクイックレバーを使用し始める。把手部を握って外径リング内にクイ ックレバー本体を挿入し，追従ベルトコンベア上に外径リングを載せ，先端の係 合部をフック３に掛ける（第３図）。 この状態でフック３を支点にして把手部を持ち上げると，外径リングは追従ベル トコンベアと一体になってフック３側に接近する（第２〜３図）。追従ベルトコ ンベアは両反転コーナー等の当接面に沿って円滑に回転し，穿設された長溝のガ イド機能と相俟って蛇行することなく外径ベルトと共に動く。把手部を更に持ち 上げると，外径リングは追従ベルトコンベアと一体になって先端の係合部に達し てフック３へと落ち込む。テコの原理で外径リングをフック３に簡単に掛けるこ とができると共に，この外径リングは捩じれることなくフック３に掛けられる。

【０００６】

【実施例】

把手部６を有するクイックレバー本体１の先端に，タイヤチェーン２のフック ３に係合するＵ字状の係合部４を配置し，このＵ字状の基部をベルト反転コーナ ーとし，他方の反転コーナーを把手部近傍に設け，両反転コーナー間に追従ベル トコンベア５を掛け渡す。各反転コーナーに適当な曲率と平滑性を具えさせ，追 従ベルトコンベアの蛇行防止のため，長溝７を追従ベルトコンベア当接面に穿設 する。 この追従ベルトコンベア５は係合部４に外径ベルトを導くもので，係合部近傍 と把手部６との間に配置される。追従ベルトコンベア５表面は平滑性を有するこ とが好ましいが，外径リングから受ける押下力によって自らが回転しえるような 平滑性である。

【０００７】 この追従ベルトコンベアの代わりに極めて平滑性の良い素材を，係合部４と把 手部６間に貼りつけこともできるが，外径リングの捩れは完全に阻止することは できない。

【０００８】

【考案の効果】

要するに，本考案は把手部６を有するクイックレバー本体１の先端に，タイヤ チェーン２のフック３に係合する係合部４を配置し，この係合部近傍と把手部間 に追従ベルトコンベア５を摺動自在に配置したため，リングバンド８の外径リン グを捩じることなく簡単にフック３へと掛けることができる。 また，リングバンド８をフック３から取り外す際にもこのクイックレバー本体 を使用することができ，その実用性は高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】クイックレバーの正面図である。

【図２】先端の係合部をフックに掛けた時の拡大説明図
である。

【図３】リングバンドをフックへと導く状態を説明した
説明図である。

【図４】タイヤチェーンのフックにリングバンドを掛け
る従来方式の説明図である。

【符号の説明】

１ クイックレバー本体 ２ タイヤチェーン ３ フック ４ 係合部 ５ 追従ベルトコンベア ６ 把手部 ７ 長溝 ８ リングバンド

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 把手部６を有するクイックレバー本体１
   の先端に，タイヤチェーン２のフック３に係合する係合
   部４を配置し，この係合部近傍と把手部間に追従ベルト
   コンベア５を摺動自在に配置してなる，タイヤチェーン
   装着に使用するクイックレバー。
2. 【請求項２】 把手部６を有するクイックレバー本体１
   の先端に，タイヤチェーンのフックに係合するＵ字状の
   係合部４を配置し，このＵ字状の基部をベルト反転コー
   ナーとし，他方の反転コーナーを把手部近傍に設け，両
   反転コーナー間に追従ベルトコンベア５を掛け渡してな
   る，タイヤチェーン装着に使用するクイックレバー。
3. 【請求項３】 把手部を有するクイックレバー本体１の
   先端に，タイヤチェーンのフックに係合するＵ字状の係
   合部４を配置し，このＵ字状の基部をベルト反転コーナ
   ーとし，他方の反転コーナーを把手部近傍に設け，両反
   転コーナー間に追従ベルトコンベア５を掛け渡し，リン
   グバンドをこの追従ベルトコンベアにて捩じることなく
   タイヤチェーンのフックへと落としこむ，タイヤチェー
   ン装着に使用するクイックレバー。
4. 【請求項４】 クイックレバー本体１に追従ベルトコン
   ベア５の蛇行防止用の長溝７を穿設してなる，請求項３
   記載のタイヤチェーン装着に使用するクイックレバー。