JPH0635530B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH0635530B2
JPH0635530B2 JP22460585A JP22460585A JPH0635530B2 JP H0635530 B2 JPH0635530 B2 JP H0635530B2 JP 22460585 A JP22460585 A JP 22460585A JP 22460585 A JP22460585 A JP 22460585A JP H0635530 B2 JPH0635530 B2 JP H0635530B2
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孝尚 岩原
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、特定の反応性ケイ素基を有するゴム系有機重
合体とフェノール樹脂とからなる、可撓性、耐衝撃性、
強靱性または強度の改善された硬化物を与える硬化性樹
脂組成物に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする問題点] 従来、フェノール樹脂は、各種成形材料、接着剤、塗
料、合板、積層品などの幅広い用途に使用されている
が、これらの用途に共通する問題として、硬化物が脆い
という弱点がある。
一方、反応性ケイ素基を有するゴム系有機重合体は、常
温でも硬化し、ゴム弾性体になるという興味ある特性を
有しているが、硬化物の強度が小さいという弱点を有し
ており、用途が制限されている。
本発明は前記のごとき実情に鑑み、フェノール樹脂硬化
物の脆さおよび反応性ケイ素基を有するゴム系有機重合
体硬化物の強度不足を改善するためになされたものであ
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、(A)フェノール樹脂および(B)分子中に少なく
とも1個の一般式(1): (式中、Xは水酸基あるいは加水分解性基、Rは炭素
数1〜20の1価の炭化水素基あるいは(RSi−
O−基(Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基)、a
は0,1,2または3、bは0,1または2で1≦a+
b、mは0あるいは1〜18の整数)で表わされる反応性
ケイ素基を有するゴム系有機重合体を含有し、(A)成分
/(B)成分が1/100〜100/1(重量比)であることを特徴
とする硬化性樹脂組成物に関する。
[実施例] 本発明に用いる(A)成分であるフェノール樹脂にはとく
に限定はなく、通常使用されるフェノール樹脂であれば
使用しうる。このようなフェノール樹脂の具体例として
は、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシ
ノール、アルキルフェノール、変性フェノール(たとえ
ばカシューオイル変性フェノール、トールオイル変性フ
ェノールなど)などのフェノール系化合物とホルマリ
ン、パラホルムアルデヒドなどのアルデヒド系化合物と
の縮合反応によりえられるレゾール型またはノボラック
型のフェノール樹脂、あるいは前記フェノール系化合物
とアルデヒド系化合物との反応の際に、アンモニアやア
ミン系化合物を触媒として用いて縮合させてえられるチ
ッ素原子を含むフェノール樹脂などがあげられ、これら
を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよ
い。
なお(A)成分としてノボラック型のものを使用するばあ
いには、硬化に際してアルデヒドとかヘキサメチレンテ
トラミンなどのごときフェノール樹脂用硬化剤として一
般に知られている硬化剤を併用するのが好ましい。
本発明の組成物中の(B)成分は湿分により硬化するが、
(A)成分もまた最終的には硬化反応をおこし(B)成分と共
存する。
本発明に用いる(B)成分である分子中に少なくとも1つ
の一般式(1): (式中、Xは水酸基あるいは加水分解性基、Rは炭素
数1〜20の1価の炭化水素基あるいは(RSi−
O−基(Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基)、a
は0,1,2または3、bは0,1または2で1≦a+
b、mは0あるいは1〜18の整数)で表わされる反応性
ケイ素基を含有するゴム系有機重合体としては、アジピ
ン酸などの2塩基酸とグリコールとの縮合またはラクト
ン類の開環重合でえられるポリエステル系重合体、エチ
レン−プロピレン系共重合体、ポリイソブチレン、イソ
ブチレンとイソプレンなどとの共重合体、ポリクロロプ
レン、ポリイソプレン、イソプレンとブタジエン、アク
リロニトリル、スチレンなどとの共重合体、ポリブタジ
エン、ブタジエンとスチレン、アクリロニトリルなどと
の共重合体、ポリイソプレン、ポリブタジエン、イソプ
レンあるいはブタジエンとアクリロニトリル、スチレン
などとの共重合体を水素添加してえられるポリオレフィ
ン系重合体、エチルアクリレート、ブチルアクリレート
などのモノマーをラジカル重合してえられるポリアクリ
ル酸エステル、エチルアクリレートあるいはブチルアク
リレートなどのアクリル酸エステルと酢酸ビニル、アク
リロニトリル、メチルメタクリレート、スチレンなどと
のアクリル酸エステル系共重合体、前記ゴム系有機重合
体中でビニルモノマーを重合してえられるグラフト重合
体、主鎖が本質的に-R-O-(式中、Rは炭素数2〜4の
2価のアルキレン基を表わす)で示される化学的に結合
している繰返し単位を有するポリエーテル、たとえばプ
ロピレンオキシド、メチレンオキシド、テトラヒドロフ
ランなどの環状エーテルの重合によりえられるポリエー
テル系重合体中で炭素数1〜12のアルコールとのアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、ア
クリロニトリル、スチレンなどのビニルモノマーを重合
させてえられるビニルポリマー変性ポリエーテル系重合
体、ポリサルファイド系重合体などであって、それらの
重合体分子中に少なくとも1つの一般式(1)で表わされ
る反応性ケイ素基を有する重合体があげられる。これら
のうちではとくにポリプロピレンオキシド系ポリエーテ
ル中でエチルアクリレート、ブチルアクリレートなどの
ビニルモノマーを重合させてえられるビニルポリマー変
性ポリプロピレンオキシド系重合体、ポリアクリル酸エ
ステルあるいはアクリル酸エステルと酢酸ビニル、アク
リロニトリル、メチルメタクリレート、スチレンなどと
の共重合体であって、それらの重合体分子中に少なくと
も1つの一般式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有す
る重合体が好ましい。
前記ゴム系有機重合体中に含有されている一般式(1)で
表わされる反応性ケイ素基には、Xとして加水分解性基
あるいは水酸基が存在しうるため、加水分解性ケイ素基
あるいはシラノール基が含まれる。
本明細書にいう加水分解性ケイ素基とは、シラノール縮
合触媒の存在下または非存在下で、水分により加水分解
をうける加水分解性基がケイ素原子に結合している基を
意味する。
一般式(1)で表わされる反応性ケイ素基と重合体鎖はケ
イ素−炭素結合を介して結合されている。好ましい反応
性ケイ素基は一般式: (式中、Xは上記と同じ、Rは炭素数1〜18の1価の
炭化水素基、nは1,2または3)で表わされる基であ
る。
前記加水分解性基の具体例としては、たとえば水素原
子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケ
トキシメート基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基などの一般に知
られている基があげられる。これらのうちではアルコキ
シ基が、加水分解性がマイルドであり取扱い易いという
点からとくに好ましい。該加水分解性基は、1個のケイ
素原子に1〜3個の範囲で結合しうる。
シラノール基は加水分解性ケイ素基を加水分解すること
によってもうることができる。
前記加水分解性ケイ素基を形成するケイ素原子は1個で
もよく、2個以上であってもよいが、シロキサン結合な
どにより連結されたケイ素原子のばあいには、20個のも
のまでであれば自由に使用しうる。
一般式(1)で表わされる反応性ケイ素基の1種である加
水分解性ケイ素基をゴム系有機重合体中に導入する方法
としては、たとえば以下の方法が具体例としてあげられ
る。
(1)ビニルトリアルコキシシラン、メタクリロキシプロ
ピルメチルジアルコキシシラン、メタクリロキシプロピ
ルトリアルコキシシランなどのような共重合可能な不飽
和基と加水分解性ケイ素基とを分子中に有するモノマー
を、エチレン、プロピレン、イソブチレン、クロロプレ
ン、イソプレン、ブタジエン、アクリル酸エステルなど
の重合性モノマーと共重合させる方法、あるいはγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシランなどのような共重
合可能なエポキシ基および加水分解性ケイ素基を分子中
に有するモノマーをプロピレンオキシドやエチレンオキ
シドなどと共重合させる方法。
これらの方法により、分子側鎖に加水分解性ケイ素基を
導入することができる。
(2)ラジカル重合において連鎖移動反応をおこしうるメ
ルカプトプロピルトリアルコキシシラン、メルカプトプ
ロピルメチルジアルコキシシランなどのようなメルカプ
ト基やジスルフィド基などと加水分解性ケイ素基とを分
子中に有するケイ素化合物を連鎖移動剤として使用して
ラジカル重合性モノマーを重合させる方法。
(3)アゾビス-2-(6-メチルジエトキシシリル-2-シアノヘ
キサン)などのような加水分解性ケイ素基を含有するア
ゾ系開始剤や過酸化物系開始剤を使用してラジカル重合
性モノマーを重合させる方法。
なお(2)、(3)の方法では、加水分解性ケイ素基を重合体
分子末端に導入することができる。
(4)重合体の側鎖および(または)末端に水酸基、カル
ボキシル基、メルカプト基、エポキシ基、イソシアネー
ト基などの官能基(以下、Y官能基という)を有する重
合体を使用し、該Y官能基と反応しうるY′官能基を分
子中に含有し、かつ加水分解性ケイ素基を有するケイ素
化合物をY官能基と反応させる方法。具体的な反応例を
次表に示すがこれらに限定されるものではない。
前記表において出発原料または中間原料として使用され
るY官能基を有する重合体の好ましい具体例としては、
ポリプロピレンポリオール、ポリエチレンポリオール、
ポリオキシテトラメチレンジオールなど、主鎖が本質的
に-R-O-(式中、Rは炭素数2〜4の2価のアルキレン
基を表わす)で示されるポリアルキレンポリオール類、
アジピン酸などの2塩基酸とグリコールとの縮合または
ラクトン類の開環重合でえられるポリエステルポリオー
ル類、ポリイソブチレンのポリオールまたはポリカルボ
ン酸類、ポリブタジエンまたはブタジエンとスチレン、
アクリロニトリルなどとの共重合体のポリオールまたは
ポリカルボン酸類、ポリイソプレンまたはポリブタジエ
ンを水素添加してえられるポリオレフィンのポリオール
類などのポリオールまたはポリカルボン酸とポリイソシ
アネートとを反応させてえられるイソシアネート官能基
含有前記重合体類;前記ポリオール類を多価ハロゲン化
合物およびビニル型不飽和基含有ハロゲン化合物などと
反応させてえられるビニル型不飽和基を含有する前記重
合体類などがあげられ、さらにY官能基が重合体分子末
端にあるのがより好ましい。
また、Y′官能基を有するケイ素化合物としては、γ-
(2-アミノエチル)プロピルトリメトキシシラン、γ-(2
-アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどのよう
なアミノシラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシ
ランなどのようなメルカプトシラン類;γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのようなエ
ポキシシラン類;ビニルトリエトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロ
キシプロピルメトキシシランなどのようなビニル型不飽
和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ランなどのような塩素原子含有シラン類;γ−イソシア
ネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネー
トプロピルメチルジメトキシシランなどのようなイソシ
アネートシラン類;メチルジメトキシシラン、トリメト
キシシラン、メチルジエトキシシランなどのようなハイ
ドロシラン類などが具体的に例示されうるが、これらに
限定されるものではない。
本発明に用いる(B)成分である分子中に少なくとも1
個、好ましくは1.2〜6個の一般式(1)で表わされる反応
性ケイ素基を有するゴム系有機重合体の分子量は500〜5
0000程度、とくに分子量1000〜20000程度の液状物が取
扱い易いという点から好ましい。分子中に含まれる反応
性ケイ素基の数が1個未満になると、硬化が不充分にな
ったりして改質効果がはっきりとえられなくなる。
本発明に用いる分子中に少なくとも1個の一般式(1)で
表わされる反応性ケイ素基を有するゴム系有機重合体に
おいて、反応性ケイ素基は分子末端に存在することが好
ましい。分子末端に反応性ケイ素基が存在するばあいに
は、形成される硬化物に含まれる(B)成分の有効網目鎖
量が多くなるため、ゴム弾性があらわれやすく、したが
ってフェノール樹脂の脆さが改善されやすくなり、一
方、(B)成分主体のゴム硬化物のばあいには、高強度物
がえられ易くなる。
前記のごとき(B)成分の具体例としては、特公昭49-1595
1号、特開昭57-179210号、同58-191703号、同59-78220
号、同59-78221号、同59-78222号、同59-168014号、同6
0-23405号、同60-32871号、同59-78223号、同60-4575
号、同60-4576号、特願昭59-84848号、同59-84849号、
同59-156673号、同59-156674号各公報などに開示されて
いるものがあげられ、有用であるが、これらに限定され
るものではない。
本発明においては、(A)成分であるフェノール樹脂、(B)
成分である分子中に少なくとも1つの一般式(1)で表わ
される反応性ケイ素基を有するゴム系有機重合体を有効
成分として、硬化性樹脂組成物が調製される。
(A)成分と(B)成分との割合((A)成分/(B)成分)は、重
量比で1/100〜100/1の範囲で使用しうる。(A)成分/(B)
成分の割合が1/100(重量比、以下同様)より小さくな
るとゴム系有機重合体硬化物の欠点である強度が小さい
ことに対する改善効果が不充分になり、また(A)成分/
(B)成分の割合が100/1より大きくなると、衝撃強度や強
靱性などの改良効果がえられがたくなる。(A)成分/(B)
成分の好ましい使用割合は、硬化性樹脂組成物の用途な
どにより異なるため一概にはきめられないが、たとえば
フェノール樹脂硬化物の耐衝撃性、可撓性、強靱性、剥
離強度などを改善するばあいには、(A)成分/(B)成分=
100/1〜50/100、さらに好ましくは100/2〜100/100で使
用するのがよい。一方、(B)成分である分子中に少なく
とも1つの一般式(1)で表わされる反応性ケイ素基を有
するゴム系有機重合体の硬化物強度を改善するばあいに
は、(A)成分/(B)成分=100/50〜1/100、好ましくは100
/100〜5/100で使用するのがよい。
(A)成分および(B)成分を有効成分とする硬化性樹脂組成
物の調製法にはとくに限定はなく、たとえば(A)成分お
よび(B)成分を配合し、ロールやニーダーなどを用いて
加熱下で混練したり、適した溶剤を少量使用して両成分
を溶解させ、混合したりするなどの通常の方法が使用さ
れうる。また、これら成分を適当に組合わせることによ
り、1液型や2液型の配合物をつくり使用することもで
きる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、有効成分である(A)成
分および(B)成分のほかに、各種フィラー、可塑剤、(B)
成分を硬化させるために通常使用されるシラノール縮合
触媒、老化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、アミノシラ
ン、メルカプトシラン、エポキシシランなどのような通
常使用されるシランカップリング剤、顔料、発泡剤など
を必要に応じて添加してもよい。
たとえば添加剤としてフィラーを使用するばあいには、
木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、
マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、ケイソ
ウ土、白土などフェノール樹脂に一般に使用されている
フィラー類が有効に使用されうる。またその他のフィラ
ーであるヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、
カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、タルク、
酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、アルミニウム、
微粉末、フリント粉末、亜鉛末などを使用してもよい。
これらのフィラーは単独で用いてもよく、2種以上混合
して用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は室温というような低温でも
硬化可能であり、また高温にして速硬化させることも可
能であるので、目的に応じて低温から高温までの広い温
度範囲で硬化させることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物の成形方法にはとくに限定は
ないが、(A)成分が(B)成分より多いばあいには、圧縮成
形法、トランスファー成形法、射出成形法などのフェノ
ール樹脂の成形法として一般的に用いられている方法で
成形することが好ましく、このような方法で成形する
と、耐衝撃性、可撓性、強靱性などの改善された成形
品、銅張積層板や強化木などのような積層成形加工品な
どがえられる。また前記のごとき組成のばあいには、剥
離強度の改善された接着剤、可撓性の改善されたフェノ
ール樹脂系フォーム、ファイバーボードまたはパーティ
クルボード用の結合剤、塗料、シェルモールド用粘結
剤、ブレーキライニング用結合剤、砥石用結合剤、ガラ
ス繊維用結合剤などとしても好適に使用しうる。
一方、(B)成分が(A)成分より多いばあいには、天然ゴム
などの固形ゴムまたはポリウレタンのようなゴム系液状
ポリマーの成形で通常使用されている方法などで成形す
ることが好ましく、このような方法で成形すると、強度
などの改善されたゴム成形品、ゴム状発泡体などがえら
れる。また(B)成分が(A)成分より多いばあいには、ゴム
系接着剤、シール剤などとしても好適に使用しうる。
つぎに本発明の硬化性樹脂組成物を実施例にもとづき説
明する。
製造例1 全末端の90%がCH2=CHCH2O-基である平均分子量が8000
であるポリプロピレンオキシド100gを反応容器にと
り、ジメトキシメチルシラン1.77g、塩化白金酸(H2Pt
Cl2・6H2O)の10重量%イソプロパノール溶液0.013g
を添加したのち、80℃に昇温し、4時間反応させた。1R
スペクトルをとり、2100cm-1付近のSi-H吸収の消失を確
認したのち反応を終了させた。
反応物のヨウ素価は2.0であり、この値から計算する
と、えられた反応物1分子当り平均して1.2個の反応性
シリコン官能基と0.6個の重合性不飽和基が含有されて
いた。
該反応物100gを反応容器にとり、減圧下で脱気し、チ
ッ素置換を行ない、90℃まで加温、撹拌したのち、別に
調製しておいたn-ブチルアクリレート95.4g、トリス
(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸トリアクリレー
ト1.8g、γ−メタクリロキシプロピルジメトキシメチ
ルシラン1.5g、γ−メルカプトプロピルジメトキシメ
チルシラン2.3gおよび2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル(以下、AIBNという)0.5gとからなる混合溶液を
チッ素雰囲気下で2時間かけて滴下した。滴下終了後、
15分後および30分後にそれぞれAIBN 0.25gずつを4重
量倍のアセトンに溶解して追加した。追加終了後、30分
間撹拌を続けて重合反応を終了させた。
えられた反応物は微黄色の透明な粘稠な液体でガスクロ
マトグラフ分析(以下、GC分析という)による残存モノ
マー量0.6%、粘度460ポイズ(23℃)であった。
製造例2 ブチルアクリレート80g、酢酸ビニル20g、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジエトキシシラン2.3g、γ−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン1.8gおよ
びアゾビス-2-(6-メチルジエトキシシリル-2-シアノヘ
キサン)1.0gを混合・撹拌し、均一に溶解させた。該
混合物25gを撹拌機および冷却管付の200ml4つ口フラ
スコに入れ、チッ素ガスを通じながら油浴で80℃に加熱
した。数分後重合が始まり発熱したが、その発熱が穏や
かになってから残りの混合液を滴下ロートを用いて、3
時間かけて徐々に滴下し重合させた。発熱が認められな
くなった時点で重合を終了した。
えられた液状ポリマーをゲルパーミエイションクロマト
グラフ(GPC)で分析したところ、平均分子量が約11000で
あった。
実施例1および比較例1 スミライトレジンPR-12687(住友ベークライト(株)製
のヘキサメチレンテトラミン含有カシュー変性ノボラッ
ク型フェノール樹脂)50部(重量部、以下同様)をメチ
ルエチルケトン50部に溶解させた溶液に、製造例1でえ
られた反応性ケイ素基を有するポリマー100部、2,2′−
メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)1部
およびジブチル錫ジラウレート2部を加え、よく混合し
て溶液を調製した。
えられた溶液をポリエチレン製の型枠に流し込み、50℃
×10日間養生し、厚さ2mmの硬化物シートをえた。えら
れた硬化物シートを150℃で1時間熱処理し、つづいてJ
IS K 6301に準拠して3号形ダンベルを打抜き、引張速
度500mm/分で破断強度(TB)、破断時伸び(EB)を測定し
たところ、TB 52kg/cm2、EB 230%という高強度ゴム硬
化物がえられていた。
上記の系で、フェノール樹脂を用いない以外は同様にし
て硬化物シートを作製し、TBを測定したところ、4kg/
cm2という低い値のものしかえられなかった。
実施例2〜6 第1表に示すフェノール樹脂および反応性ケイ素基を有
するポリマーを用いて、実施例1と同様にして硬化物シ
ートを作製し、特性を測定した。それらの結果を第1表
に示す。
なお、第1表中のPR-50775は住友ベークライト(株)製
のヘキサメチレンテトラミン含有アルキルフェノール変
性ノボラック型フェノール樹脂、PR-175は住友ベークラ
イト(株)製のアルキルフェノール変性レゾール型フェ
ノール樹脂である。
実施例7および比較例2 製造例2でえられた反応性ケイ素基を有するポリマー50
部、2,2′−メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノ
ール)0.5部、スミライトレジンPR-12687 100部および
白樺木粉(粒径100メッシュ)80部を混合し、95℃の熱
ロールで混練した配合物をえた。該配合物を粉砕器で粉
砕してえられた粉末を、150℃の温度に設定した深さ10m
mの金型内に入れて可塑化させたのち、150℃×100kg/c
m2×1時間なる条件でプレス成形した。
えられた成形品から断面積10mm×12mmの試験片を切り出
し、UノッチをつけてJIS K 6911に準拠してアイゾット
衝撃試験を行ない、衝撃強度を測定したところ、3.7kg
cm/cm2であった。
上記の系で反応性ケイ素基を有するポリマーを使用しな
い以外は同様にして試験片を作製し、アイゾット衝撃強
度を測定したところ、1.5kg cm×cm2であった。
実施例8および比較例3 スミライトレジンPR-12687の100部をメチルエチルケト
ン50部に溶解させた溶液に、製造例1でえられた反応性
ケイ素基を有するポリマー100部、2,2′−メチレンビス
(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)1部、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン(東芝シリコーン(株)製の
TSF 484)5部、無水ケイ酸5部を加えてよくかきまぜ
た。そののち、ジブチル錫ジラウレート2部およびラウ
リルアミン1部を添加してよく混合し、50℃の乾燥器に
て3日間硬化させ、発泡体を製造し、ついで150℃の乾
燥器で1時間熱処理を行ない、比重0.3、90°程度折り曲
げ可能な可撓性のある強靱な発泡体がえられた。
上記の系で反応性ケイ素基を有するポリマーを使用しな
い以外は同様にして発泡体を製造したところ、折り曲げ
ようとすると簡単に折れる可撓性のない非常にもろい発
泡体しかえられなかった。
〔発明の効果〕
本発明の組成物を用いるとフェノール樹脂および反応性
ケイ素基を有するゴム系重合体の欠点である、それぞれ
硬化物が脆いおよび硬化物の強度が小さいという問題点
を有さない硬化物をえられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 21:00) (C08L 61/06 51:08) (C08L 61/06 33:14)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)フェノール樹脂および (B)分子中に少なくとも1つの一般式(1): (式中、Xは水酸基あるいは加水分解性基、Rは炭素
    数1〜20の1価の炭化水素基あるいは(RSi−
    O−基(Rは炭素数1〜20の1価の炭化水素基)、a
    は0,1,2または3、bは0,1または2で1≦a+
    b、mは0あるいは1〜18の整数)で表わされる反応性
    ケイ素基を含有するゴム系有機重合体 を含有し、(A)成分/(B)成分が1/100〜100/1(重量
    比)であることを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(B)成分中の反応性ケイ素基がアルコキシ
    シリル基である特許請求の範囲第1項記載の硬化性樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】(B)成分の主鎖が、本質的に−R−O−
    (式中、Rは炭素数2〜4の2価のアルキレン基を表わ
    す)で示される化学的に結合している繰返し単位を有す
    るポリエーテル中でビニルモノマーを重合させてえられ
    た重合体である特許請求の範囲第1項記載の硬化性樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】(B)成分の主鎖が、アクリル酸エステル重
    合体またはアクリル酸エステル系共重合体である特許請
    求の範囲第1項記載の硬化性樹脂組成物。
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