JPH0635389A - ホログラム記録材料 - Google Patents

ホログラム記録材料

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JPH0635389A
JPH0635389A JP19243292A JP19243292A JPH0635389A JP H0635389 A JPH0635389 A JP H0635389A JP 19243292 A JP19243292 A JP 19243292A JP 19243292 A JP19243292 A JP 19243292A JP H0635389 A JPH0635389 A JP H0635389A
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JP
Japan
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hologram
phosphazene
binder polymer
recording material
light
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JP19243292A
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English (en)
Inventor
Motoaki Tani
元昭 谷
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホログラム記録材料に関し、回折効率が高
く、光透過率が高く、また耐湿性に優れた新しいタイプ
の材料を提供することを目的とする。 【構成】 カルバゾール環を単位構造中に含む樹脂をバ
インダポリマとし、このバインダポリマよりも屈折率の
低いホスファゼン系およびアクリル系重合性モノマと、
増感剤と、イミダゾール二量体からなる光重合開始剤と
が均一に分散して構成されており、光照射により光照射
部のホスファゼン系の重合性モノマとアクリル系重合性
モノマとをポリマ化することを特徴としてホログラム記
録材料を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はホログラム記録材料の改
良に関する。ホログラムは複数の可干渉性の光の干渉パ
ターンを記録したもので、記録時の一方の光束を当てゝ
記録時の他の光束を再生する技術である。
【0002】ホログラムは当初、立体写真技術として発
展してきたが、レンズ, プリズム,ミラーといった従来
の光学部品の機能をホログラム膜に集約できることか
ら、最近では新しい光学素子としてバーコードリーダや
レーザプリンタなどのレーザ走査系やヘッドアップディ
スプレイのコンバイナなどに適用されつゝある。
【0003】こゝでホログラム記録材料の必要条件とし
ては、 可視光レーザで記録できること、 高感度であること、 回折効率が高いこと、 無色透明で光透過率が高いこと、 耐環境性に優れていること、 膜にクラックができないこと、 などである。
【0004】
【従来の技術】ホログラム記録用感光材料としては、通
常の写真材料に使用されている銀塩に漂白処理を施した
ものや、重クロム酸ゼラチンが使用されている。
【0005】これらの銀塩や重クロム酸ゼラチンは、ほ
ゞ可視光の全域に亙って高い感度を有するものゝ、ゼラ
チン膜を結合剤として用いるために耐湿性, 耐熱性, 耐
光性などの耐環境性が低いと云う問題がある。
【0006】この問題を解決するために、カルバゾール
環を含む重合体を主剤とし、有機ハロゲン化合物を光反
応開始剤とする高分子系ホログラム記録材料が提案され
ている。(例えば特公昭55-31453など)こゝで、光反応
開始剤として有機ハロゲン化合物が使用されているが、
有機沃素化合物例えば四沃化炭素(CI4) を用いる場合は
ゲル化が生じ易く、またヨードホルム(CHI3)を用いる場
合には感光域が紫外域になり、可視光に対しては感度が
低いと云う問題がある。
【0007】また、有機沃素化合物を用いると光照射量
が増すに従って分解が起こって緑色を呈するようにな
り、ホログラムの透明性が低下するという問題がある。
また、ポリビニルカルバゾールのようにカルバゾール環
を含む重合体を主剤とし、有機ハロゲン化合物を光反応
開始剤とする記録材料は耐環境性に優れたホログラム記
録材料ではあるが、ゲル化や着色が生じたりして、信頼
性の面で問題がある。
【0008】そこで、発明者は先にカルバゾール環を単
位構造中に含むポリマが屈折率が1.65〜1.70と高く、光
透過性の優れた材料であり、且つ耐湿性にも優れている
ことから、これをバインダポリマとし、この中に屈折率
が低く、光透過性の良いホスファゼン系重合性モノマと
光重合開始剤と増感剤を分散させたホログラム記録材料
を提案し、出願している。(特願平03-329361,平成3年
12月13日出願)このホログラム記録材料の特徴は光照射
により光照射部のモノマが重合して屈折率の低いポリマ
となり、カルバゾール環を単位構造中に含むポリマとの
混合物を作ることによって従来よりも屈折率差の大きな
ホログラムを実現するものである。
【0009】こゝで、増感剤の添加が必要な理由はホロ
グラムの形成には光源としてアルゴン(Ar)レーザ( 波長
が488nm)のような可視光レーザが使用されることから、
可視光で感光し重合することが必要なためである。
【0010】発明者は更に研究を行なった結果、ホスフ
ァゼン系モノマとアクリル系モノマとの混合物をカルバ
ゾール環を単位構造中に含むバインダポリマ中に分散さ
せたものを主成分としてホログラム記録材料を構成する
と、ホスファゼンモノマ単独の場合よりも光反応性が向
上することを見出した。
【0011】すなわち、干渉露光すると露光部のホスフ
ァゼン系のモノマとアクリル系モノマとの共重合体がで
きるか或いはポリマの混合物を生じ、より高い屈折率差
を実現できることが判り、このホログラムを提案してい
る。
【0012】更に、具体的な処理方法としては、脱色処
理を施して光重合開始剤や増感剤を除き、次に現像処理
を行って未反応のホスファゼン系モノマとアクリル系モ
ノマを除けばホログラムを得ることができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】発明者が提案している
カルバゾール環を単位構造中に含む樹脂をバインダポリ
マとし、このバインダポリマよりも屈折率の低いホスフ
ァゼン系およびアクリル系重合性モノマを光照射により
ポリマ化したものからなるホログラム記録材料は、光照
射により光照射部のモノマが重合して屈折率の低いポリ
マとなり、カルバゾール環を単位構造中に含むポリマと
の混合物を作ることによって従来よりも屈折率差の大き
なホログラムを実現することができる。
【0014】そこで、このホログラム記録材料をさらに
改良することが課題である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題は光重合開始
剤としてイミダゾール二量体を用いることにより解決す
ることができる。
【0016】
【作用】発明者は先に、ホスファゼン系モノマとアクリ
ル系モノマとの混合物を光重合させることのできる光重
合開始剤について検討した結果、光によりラジカルを発
生し得る化合物として良く知られているベンゾインエー
テル系,ケタール系,アセトフェノン系,ベンゾフェノ
ン系,チオキサントン系の開始剤,有機過酸化物,N-フ
ェニルグリシン, トリアジン系化合物, アレン鉄錯体な
どが有効であることが判り提案した。
【0017】具体的には、ベンゾインエーテル系として
はイソプロピルベンゾインエーテル,イソブチルベンゾ
インエーテルが挙げられる。また、ケタール系としては
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン, ベンジル
ジメチルケタールが挙げられる。
【0018】また、アセトフェノン系としては2-ヒドロ
キシ-2- メチル- プロピオフェノン,4- イソプロピル-2
- ヒドロキシ-2- メチル- プロピオフェノンを挙げられ
る。また、ベンゾフェノン系としてはベンゾフェノン,O
-ベンゾイル安息香酸メチルを挙げることができ、ま
た、チオキサントン系としては、2-メチルチオキサント
ン,2- クロロチオキサントンなどを挙げることができ
る。
【0019】また、有機過酸化物としてはケトンパーオ
キサイド, パーオキシケタール, ハイドロパーオキサイ
ド, ジアルキルパーオキサイド, パーオキシジカーボネ
ートなどが有効である。
【0020】また、トリアジン系化合物としては2,4,6-
Tris(trichloremethyl)-1,3,5-triazineや2,4-Bis(tric
hloremethyl)-6-phenyl-1,3,5-triazineのように1,3,5-
トリアジン構造と少なくとも一個のトリクロロメチル基
を分子中に有する化合物が有効である。
【0021】また、アレン鉄錯体としては( η6-ベンゼ
ン)(η5-シクロペンタジエニル) 鉄(II)ヘキサフルオ
ロホスフェイト,(η6-ピレン)(η5-シクロペンタジエニ
ル)鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート,(η6-ナフタ
レン)(η5-シクロペンタジエニル) 鉄(II)ヘキサフルオ
ロホスフェイトなどが有効である。
【0022】然し、更に研究を行なった結果、光により
ラジカルを発生し得る化合物として知られている2,2 ´
-Bis(o-chlorophenyl)-4,4´,5,5´-tetraphenyl-1,2´
-biimidazoleなどのイミダゾール二量体が有効であるこ
とが判った。
【0023】然し、これらのラジカル発生剤だけでは可
視光に対しては吸収がなく、可視光であるArレーザ光で
ホログラムを記録することはできないが、先に記したよ
うに増感剤を添加することによりレーザ光に対して高い
感度をもつようにすることができる。
【0024】こゝで、増感剤として働く色素としては芳
香族チオピリリウム化合物や3-(2´-Benzothiazolyl)-7
-N,N-diethylaminocoumarin, 3,3´-Carbonylbis(7-die
thylaminocoumarin),3-(2 ´-Benzimidazolyl)-7-N,N-d
iethylaminocoumarin などのようにクマリン構造を分子
中に有する化合物よりなる色素や、2,6-Bis(p-dimethyl
aminobenzylidene)cyclohexanone,4-t-Butyl-2,6-bis(4
´-dimethyminobenzylidene)cyclohexanone などのよう
に2,6-Bis(benzylidene)cyclohexanone構造を分子中に
有する化合物よりなる色素のように460 〜530nm または
その付近の波長に吸収のある色素が有効であることが判
った。
【0025】
【実施例】
実施例1: バインダポリマ :ポリ-N-ビニルカルバゾール ・・・・・ 10.0g ホスファゼンモノマ :3PNC−HEMA6置換体 ・・・・ 6.0g (2-ヒドロキシエチルメタクリレート6 置換体) 光重合開始剤 :2,2 ´-Bis(o-chlorophenyl)-4,4´,5,5´-tetraphen yl-1,2´-biimidazole ・・・・・ 1.0g 増感剤 :3,3 ´-Carbonylbis(7-diethylaminocoumarin) ・・・・・ 0.2g 溶剤 :モノクロロベンゼン ・・・・・・40.0g テトラヒドロフラン ・・・・・・40.0g 以上の組成の感光液を70×70mmで厚さが1mmのガラス基
板上にスピンコートして乾燥後の膜厚が5μm のホログ
ラム記録用乾板を作成した。
【0026】この乾板を用い、Arレーザ光( 波長488nm)
を両側から照射し、二光束干渉露光光学系を用い、露光
量48 mJ/cm2 で透過型ホログラムを記録した。次に、
テトラヒドロフラン・キシレン・イソプロパノール混合
液中に3分間浸漬して光重合開始剤と増感剤を除去(脱
色処理)した後、湿度20%未満の雰囲気中に2時間放置
し、次に、湿度20%未満の雰囲気中で、先ず、キシレン
・トルエン混合液中に60秒間浸漬し、引き上げてn-ペン
タンにゆっくり浸漬し、20秒後に引き上げて現像した。
【0027】その結果、クラック等の欠陥のない透明な
ホログラムを作ることができた。次に、このホログラム
をHe-Ne レーザ光( 波長633nm)で再生したところ、透過
回折効率は74%であった。
【0028】また、He-Ne レーザ光で光透過率を測定し
たところ95%の値が得られた。なお、耐湿性を調べるた
めに70℃,95 %R.H.の恒温槽中に放置したが2週間後で
も回折効率と光透過率の低下は認められなかった。 実施例2:(実施例1で増感剤を変えた例) 実施例1において増感剤としてとして3,3 ´-Carbonylb
is(7-diethylaminocoumarin)の代わりに次の3種類の増
感剤を使用した以外は全く同様にしてホログラムを作
り、回折効率を測定したところ、次のような値を得るこ
とができた。 No. 1[ 3-(2´-Benzothiazolyl)-7-N,N-diethylaminocoumarin,0.15g添加] ・・・・・・・・・・・回折効率73% No. 2[4-t-Butyl-2,6-bis(4´-dimethylaminobenzylidene)cyclohexanone , 0.2g添加〕 ・・・・・・・・・・・・・・・回折効率72% No. 3(4-ブトキシフェニル-2,6- ジフェニルチオピリリウムパークロレート, 0.25g添加) ・・・・・・・・・・・・・・・回折効率71% と良好な結果を得ることができた。 実施例3:(実施例1においてホスファゼンモノマを変
えた例) 実施例1において3PNC−HEMA6置換体の代わり
にこれとアクリル系モノマとの次の2種類の混合物を使
用した以外は全く同様にしてホログラムを作り、回折効
率を測定したところ、次のような値を得ることができ
た。 No. 1(3PNC−HEMA6置換体,3.0gにペンタエリスリトールアクリレー ト,3.0g添加) ・・・・・・・・・・・・・・回折効率72% No. 2(3PNC−HEMA6置換体,2.0gにトリメチロールプロパントリアク リレート,5.0 g添加)・・・・・・・・・・・・・・回折効率70% と良好な結果を得ることができた。
【0029】
【発明の効果】本発明に係るホログラム記録材料は、従
来のホログラム記録材料に較べて化学的に安定であると
共に耐湿性にも優れており、本材料の使用により感度と
光透過率に優れたホログラムを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルバゾール環を単位構造中に含む樹脂
    をバインダポリマとし、該バインダポリマよりも屈折率
    の低いホスファゼン系およびアクリル系重合性モノマ
    と、増感剤と、イミダゾール二量体からなる光重合開始
    剤とが均一に分散して構成されており、光照射により光
    照射部のホスファゼン系の重合性モノマとアクリル系重
    合性モノマとをポリマ化することを特徴とするホログラ
    ム記録材料。
JP19243292A 1992-07-20 1992-07-20 ホログラム記録材料 Withdrawn JPH0635389A (ja)

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Effective date: 19991005