JPH0635069A - 反射型映写スクリーン - Google Patents

反射型映写スクリーン

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JPH0635069A
JPH0635069A JP4187112A JP18711292A JPH0635069A JP H0635069 A JPH0635069 A JP H0635069A JP 4187112 A JP4187112 A JP 4187112A JP 18711292 A JP18711292 A JP 18711292A JP H0635069 A JPH0635069 A JP H0635069A
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screen
reflective
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Michiko Nezu
美智子 根津
Kensuke Aoyama
憲介 青山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音響効果を高めることのできる反射型映写ス
クリーンであって、モアレの発生がなく画像が美麗なも
のを提供する。 【構成】 スクリーンの背後に配置したスピーカーから
の音が通過できるように、少なくともスピーカーの位置
に多数の小孔を設けてなる反射型映写スクリーンにおい
て、少孔の配置が周期性を有しないものであるか、また
は周期性を有するときも、少孔の配置の周期の方向が投
影画素の周期の方向に対して15〜75°の傾きをもっ
ているか、もしくは投影画素のピッチと小孔のピッチと
の比が、1:N+α(N:1〜12の整数、α:0.3
5〜0.43)であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映写スクリーン、とく
に映画などの動画を映写するための反射型映写スクリー
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】反射型映写スクリーンは、液晶プロジェ
クターなどの投影装置の普及にともなって、より鮮明な
画像を得るための種々の改善が提案されている。 出願
人も、映写スクリーンとして適切な拡散性と反射率をも
ち、しかもシワがつきにくく取扱いの容易な反射型映写
スクリーンをいくつか提案した(たとえば実願平3−2
462号)。
【0003】最近では、映写装置と音響装置とを組み合
わせて、臨場感のある映像を楽しむ傾向が強くなってき
ている。 出願人は、音響効果を高めた反射型映写スク
リーンとして、上記の映写スクリーンにおいて、スクリ
ーンの背後に配置したスピーカーからの音が通過できる
ように、少なくともスピーカーの位置に多数の小孔を設
けた映写スクリーンを提案した(特願平3−13139
8号)。
【0004】ところが、一定のパターンで小孔を設けた
スクリーンは、小孔の周期と投影画素の周期とが同調す
ることが多く、その場合、モアレが発生して映像が見に
くくなることが経験された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スク
リーンの背後に配置したスピーカーの音を通過させるこ
とができ、従って音響効果を高めることのできる反射型
映写スクリーンであって、モアレの発生がなく、画像が
美麗なものを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の反射型映写スク
リーンは、図1に示すように、スクリーン(1)の背後
に配置したスピーカーからの音が通過できるように、少
なくともスピーカーの位置に多数の小孔(2)を設けて
なる反射型映写スクリーンにおいて、 a)小孔の配置が周期性を有しないものであるか、また
は b)周期性を有するときも、 1)図2に示すように、小孔の配置の周期の方向すなわ
ちX軸方向およびY軸方向が、スクリーンに投影される
画素(3)の周期の方向すなわちx軸方向およびy軸方
向に対して15〜75°の傾きをもっているか、もしく
は 2)図3に示すように、小孔の水平方向のピッチをT
x、垂直方向のピッチをTyとし、投影される画素の水
平方向(図のx軸方向)のピッチをtx、垂直方向(図
のy軸方向)のピッチをtyとするとき、 Tx/tx=r1, Ty/ty=r2 のr1およびr2がともに非整数であることを特徴とす
る。
【0007】上記のb)−2)の場合、r1およびr
2が、(N+0.35)〜(N+0.43)の範囲(N
は1〜12の整数)にあることが望ましい。
【0008】スクリーンに設ける小孔の大きさは、直径
が0.5〜2.0mmの範囲が適当であり、その開口比
は、大きすぎると孔が目立つ上にスクリーンの裏側が見
えてしまい、小さすぎると音が通過しにくくなるので、
1〜20%、とくに3〜10%の範囲にすることが好ま
しい。 ここで「開口比」の語は、スクリーンの総面積
に対する、小孔の面積の合計の割合を意味する。 小孔
の形状は円または楕円にすると、スクリーンが引張られ
たときにも裂けにくくて好ましい。 小孔はスクリーン
の全面に設けてもよいが、固定式スクリーンのようにそ
の背後に配置するスピーカーの位置が定まっている場合
は、スピーカーに対向する部分にのみ小孔を設ければよ
い。
【0009】スクリーンの穿孔は、刃型による打抜き、
ドリル穿孔、CO2 レーザによる溶融などの手段で行な
う。
【0010】小孔を設けるスクリーンには、種々のタイ
プのものがある。 穿孔が可能であれば、どのタイプの
スクリーンをえらんでもよいが、その中でも映像が鮮明
なスクリーンの例をあげれば、次のとおりである。
【0011】可撓性を有する基布または剛性を有する基
板の一方の面に暗色のプラスチックシートからなる光吸
収層を設け、他方の面に、白色不透明で柔軟なプラスチ
ックの基板シートの上面に光輝性顔料または方解石の粉
末を含有するインキで印刷した反射層を有する反射シー
ト、および光輝性顔料または方解石の粉末を含有する半
透明で柔軟なプラスチックの光拡散層をこの順に積層
し、表面にエンボスを施したもの(実願平3−2462
号)。
【0012】可撓性を有する基布または剛性を有する基
板の一方の面に白色不透明で柔軟なプラスチックの基材
シートに暗色インキのベタ印刷を行なって光吸収層とし
たものを設け、他方の面に光輝性顔料または方解石の粉
末を練り込んだ光拡散層となる半透明で柔軟なプラスチ
ックシートの下面に光輝性顔料または方解石の粉末を含
有するインキで印刷した反射層を有するシートをこの順
に積層し、表面にエンボスを施したもの(実願平3−2
462号)。
【0013】両面が暗色の基材の上に、鱗片状の光輝性
顔料を練り込んだ半透明なプラスチックシート製の光拡
散層を設け、必要により表面にエンボスを施したもの
(特願平4−96376号)。
【0014】表面に施すエンボスは、凹凸パターンが周
期性を有しないものであるか、または周期性を有すると
きも、凹凸パターンの周期の方向が投影画素の周期の方
向に対して15〜75°の傾きをもっているものが好ま
しい。
【0015】光拡散層の表面の周囲に、暗色のインキで
外枠を印刷してもよい。
【0016】
【作用】本発明の反射型映写スクリーンは、その背後に
あるスピーカーからの音を通過させるための小孔を、投
影される画素の周期と同調しないように設けたので、モ
アレ縞の発生がなく、鮮明な画像を確保した上に高い音
響効果を享受できる。
【0017】
【実施例】
〔実施例1〕厚さ0.13mmの白色塩ビ樹脂カレンダー
シート(DOP:60phr)を基材シートとし、その上に
下記組成の光輝性インキを、 ビヒクル(PVC) 100重量部 顔料(チタンコーテッド雲母) 20重量部 乾燥時の厚さが3μmとなるようにグラビア印刷して反
射シートを得た。
【0018】ガラス繊維の織布を可撓性を有する基布と
して用い、その一方の面に厚さ0.28mmの黒色塩ビ樹
脂シート(DOP:60phr)の光吸収層を重ね、他方の
面に、上記の反射シート、パール顔料(チタンコーテッ
ド雲母)約2重量%を混練し押出し成形した厚さ0.1
5mmの半透明な塩ビ樹脂シート(DOP:60phr)、お
よび砂目調のエンボス版を順に重ね、熱圧ダブリングに
より一体化するとともにエンボス加工した。
【0019】この積層体をプレス加工で打ち抜き、直径
が0.5mmの円形の断面をもった小孔を開口比5%で全
面にランダムに配置するように設けて、本発明の映写ス
クリーンを得た。
【0020】〔実施例2〕積層後は基材となる裏打ちシ
ートとして、カーボンブラック顔料を練り込んだ厚さ2
00μmの黒色塩ビ樹脂シート(DOP:60phr)を用
意し、あわせてガラス繊維織布の基布、および中間シー
トとしてカーボンブラック顔料を練り込んだ厚さ130
μmの黒色塩ビ樹脂カレンダーシート(DOP:60ph
r)を用意した。
【0021】上記の裏打ちシート上に基布および中間シ
ートを順に重ね、さらにその上に、光拡散層としてパー
ル顔料(平均粒径17μmの鱗片状チタンコーテッド雲
母)約2重量%を混練して押出し成形した、厚さ120
μmの半透明な塩ビ樹脂シート(DOP:60phr)、お
よび砂目調の艶消しエンボス版を順に重ね、熱プレスに
より積層一体化するとともにエンボス加工した。
【0022】この積層体をプレス加工で打ち抜き、スク
リーンの右端および左端からそれぞれ40cmまでの部分
に、直径0.8mmの円形断面の小孔を、開口比3%とな
るように設けた。 小孔の配置は、その周期の方向が投
影画素の周期の方向に対して45°の傾きをもつように
した。
【0023】得られたスクリーン表面に黒色インキをシ
ルクスクリーン印刷して幅3cmの黒い外枠を設け、対角
線の長さが100インチの長方形状に囲われた、本発明
の反射型映写スクリーンを製造した。
【0024】
【発明の効果】本発明の映写スクリーンは、周期性をも
って繰り返される画素の集まりである画像を投影したと
きも、モアレ縞などに悩まされることなく、常に鮮明な
画像を見ることのできるスクリーンである。 もちろ
ん、本発明の映写スクリーンは、スクリーンの後の適切
な位置に置いたスピーカーの音を、スクリーンの前にい
る観者によく聞かせて臨場感を高めることができる。
従ってこの映写スクリーンは、液晶プロジェクターをは
じめとする各種の映写手段と、ステレオなどの音響装置
を組み合わせて使用する場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の反射型映写スクリーンの全体の構成
を示す平面図であって、破線の円内の一部を拡大したも
のが図2および図3。
【図2】 本発明の反射型映写スクリーンにおける、小
孔と投影された画素とのひとつの位置関係を示す、図1
の一部の拡大図。
【図3】 本発明の反射型映写スクリーンにおける、小
孔と投影された画素との別の位置関係を示す、図1の一
部の拡大図。
【符号の説明】
1 反射型映写スクリーン 2 小孔 3 投影された画素

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリーンの背後に配置したスピーカー
    からの音が通過できるように、少なくともスピーカーの
    位置に多数の小孔を設けた反射型映写スクリーンにおい
    て、 a)小孔の配置が周期性を有しないものであるか、また
    は b)周期性を有しているが、 1)小孔の配置の周期の方向がスクリーンに投影される
    画素の周期の方向に対して15〜75°の傾きをもって
    いるか、もしくは 2)小孔の水平方向ピッチをTx、垂直方向のピッチを
    Tyとし、投影される画素の水平方向のピッチをtx、
    垂直方向のピッチをtyとするとき、 Tx/tx=r1, Ty/ty=r2 のr1およびr2がともに非整数であることを特徴とする
    反射型映写スクリーン。
  2. 【請求項2】 請求項1のb)−2)の場合において、
    1およびr2が(N+0.35)〜(N+0.43)の
    範囲(Nは1〜12の整数)にある請求項1の反射型映
    写スクリーン。
  3. 【請求項3】 スクリーンとして、可撓性を有する基布
    または剛性を有する基板の一方の面に暗色のプラスチッ
    クシートからなる光吸収層を設け、他方の面に、白色不
    透明で柔軟なプラスチックの基材シートの上面に光輝性
    顔料または方解石の粉末を含有するインキで印刷した反
    射層を有する反射シート、および光輝性顔料または方解
    石の粉末を含有する半透明で柔軟なプラスチックの光拡
    散層をこの順に積層し、表面にエンボスを施したものを
    使用した請求項1の反射型映写スクリーン。
  4. 【請求項4】 スクリーンとして、可撓性を有する基布
    または剛性を有する基板の一方の面に、白色不透明で柔
    軟なプラスチックの基材シートに暗色インキのベタ印刷
    を行なって光吸収層としたものを設け、他方の面に、光
    輝性顔料または方解石の粉末を練り込んだ光拡散層とな
    る半透明で柔軟なプラスチックシートの下面に光輝性顔
    料または方解石の粉末を含有するインキで印刷した反射
    層を有するシートをこの順に積層し、表面にエンボスを
    施したものを使用した請求項1の反射型映写スクリー
    ン。
  5. 【請求項5】 スクリーンとして、両面が暗色の基材の
    上に、鱗片状の光輝性顔料を練り込んだ半透明なプラス
    チックシート製の光拡散層を設け、必要により表面にエ
    ンボスを施したものを使用した請求項1の反射型映写ス
    クリーン。
  6. 【請求項6】 エンボスの凹凸パターンが周期性を有し
    ないものであるか、または周期性を有するときも、凹凸
    パターンの周期の方向が投影画素の周期の方向に対して
    15〜75°の傾きをもっている請求項3ないし5のい
    ずれかの反射型映写スクリーン。
  7. 【請求項7】 光拡散層の表面の周囲に、暗色のインキ
    で外枠を印刷した請求項1ないし6のいずれかの反射型
    映写スクリーン。
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