JPH06348719A - 生産管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、変更情報を迅速かつ確実に製品に反
映させ、製品探索に要する作業員の負担を軽減すること
を目的とする。 【構成】本生産管理システムは、各工程に対応して設け
られた工程別情報ファイル１３と、工程進度情報が格納
される工程進度情報ファイル１１と、前記各工程に設け
られ工程進度情報を入力する工程進度入力手段１５と、
製品の変更情報が格納される変更情報ワークファイル１
２と、工程進度情報ファイル１１の工程進度情報を参照
して次工程の工程別情報ファイル１３へ当該変更情報を
書き込む情報変更手段とを具備して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、製品の生産ラインを管
理する生産管理システムに係り、さらに詳しくは製品仕
様，納期等の変更情報を処理するための技術の改良に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来より在る生産管理システムは、製品
に貼られたバーコードラベル等の製品認識情報を生産ラ
イン上の各製造工程でバーコードリーダー等を使って読
込み、その読取った製品認識情報を工程が進む毎に工程
進度情報として更新し、最新の工程進度情報と製品の生
産計画情報とから工程進度状況を管理している。

【０００３】一方、生産ラインを流れる製品には工程計
画情報，製品管理ラベル，製造履歴情報が記載された製
作指示書が添付されており、各製造工程に配置されてい
る作業員はその製作指示書の指示内容を受けて所定の作
業を行うことになる。

【０００４】ところが、製造途中において工程，納期，
製品仕様等の変更があれば、その変更情報を製造工程に
配置された各作業員に速やかに知らせ、製作指示書を書
き直さなければならない。このため、工程計画情報等に
変更があると、システムが持っている製品仕様データベ
ースの内容を変更してから一括して画面表示し、又はプ
リントアウトして変更に係る製品を作業担当者に知ら
せ、生産ラインの全工程の中から該当する製品を探し出
し、製作指示書の内容を書換えていた。

【０００５】しかしながら、最新の変更情報を全工程に
いる各作業員に徹底するのは困難であり、変更の抜け落
ちによる後戻り作業を強いられる場合がある。また生産
ラインの全工程の中から該当する製品を探し出す作業が
大変であり、作業員に掛かる負担が大きいという問題が
あった。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このように、従来の生
産管理システムは、生産計画情報等に変更が発生すると
該当する製品を探し出さなければならず、その作業が煩
雑で作業効率が悪い。また作業員が常に最新の変更情報
を認識することは困難であることから製品に必要な変更
が施されない事態が発生する等の問題があった。

【０００７】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、製品変更情報を迅速かつ確実に生産ライン
上の製品に反映させることができ、変更に係る製品探索
に要する作業員の負担を軽減でき、作業効率の改善され
た生産管理システムを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の生産管理システムは、複数の工程からなる
生産ラインの工程進度状況を管理するものにおいて、前
記生産ラインの各工程に対応して設けられた工程別情報
ファイルと、前記各工程から送られてくる工程進度情報
が格納される工程進度情報ファイルと、前記各工程で工
程進度情報を入力して前記工程進度情報ファイルへ送出
する工程進度入力手段と、前記生産ラインで製造される
製品の変更情報が格納される変更情報ワークファイル
と、前記変更情報ワークファイルに変更情報が格納され
ると工程進度情報ファイルの工程進度情報を参照して変
更に係る製品が次に移行する次工程の工程別情報ファイ
ルへ当該変更情報を書き込む情報変更手段とを具備して
構成される。

【０００９】

【作用】本発明の生産管理システムでは、工程進度入力
手段から各工程で入力された工程進度情報が工程進度情
報ファイルに格納される。そして変更情報が変更情報ワ
ークファイルに格納されると、情報変更手段により工程
進度情報ファイルの工程進度情報から該当する製品の次
工程が判断され、その判断した次工程の工程別情報ファ
イルに変更情報が書込まれる。この結果、各工程別に変
更情報が分類され、各工程での検索データが減少するこ
とから、各工程の端末から製品の変更情報を容易に得る
ことができるものとなる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
１は本発明の一実施例に係る生産管理システムの構成を
示す。本実施例の生産管理システムは、複数の生産工程
｛工程（１），（２），…（ｎ）｝からなる生産ライン
の管理を対象としている。その生産ラインの情報を管理
するコンピュータは工程進度情報ファイル１１，変更情
報ワークファイル１２，工程別情報ファイル１３−１〜
１３−ｎを備えている。各工程には、工程進度情報ファ
イル１１及び工程別情報ファイル１３−１〜１３−ｎと
データの送受信を行う端末装置１４−１〜１４−ｎが設
置されている。各端末装置１４−１〜１４−ｎには、バ
ーコードリーダ１５，ラベルプリンタ１６，表示装置１
７が接続されている。

【００１１】工程進度情報ファイル１１は、生産ライン
で生産される製品の生産工程順序計画が予め格納される
と共に、各工程の端末装置１４−１〜１４−ｎから各々
のバーコードリーダ１５で読込んだ工程進度情報が格納
される。

【００１２】変更情報ワークファイル１２は、変更情報
伝達部１８から入力される製品仕様，納期等の生産計画
の変更内容が製品の変更情報として格納される。工程別
情報ファイル１３−１〜１３−ｎは、生産ラインの各工
程に対応して設けられており、個々の工程での処理に関
連した変更情報が変更情報ワークファイル１２から読み
出されて格納される。また工程別情報ファイル１３−１
〜１３−ｎに格納された変更情報は対応する工程の端末
装置１４−１〜１４−ｎから検索可能になっている。

【００１３】バーコードリーダ１５は、製品２０に貼ら
れた製品識別用のバーコードラベル２１のバーコード２
２を読取り、そのバーコードデータを該バーコードリー
ダ１５が接続されている端末装置１４−１〜１４−ｎへ
入力する。バーコードリーダと端末装置とから工程進度
入力手段を構成している。

【００１４】ラベルプリンタ１６は、同一工程の工程別
情報ファイル１３に格納されている所定の情報（作業完
了情報）及び該当する場合には変更情報が端末装置１４
−１〜１４−ｎを介して与えられ、その与えられた情報
をラベル２１に転写するものである。特に、工程別情報
ファイル１３に該当する変更情報が格納されている場合
には、ラベル２１の上から変更情報を印字の色を変えて
印刷するようになっている。なお、表示装置１７は、工
程別情報ファイル１４に格納されている情報に該当する
場合にはその格納されている変更情報を表示するもので
ある。

【００１５】端末装置１４−１〜１４−ｎは、バーコー
ドリーダ１５から入力される読取り情報を工程進度情報
として工程進度情報ファイル１１へ送出すると共に、工
程進度情報を取り込む際に同一工程の工程別情報ファイ
ル１３から所定の情報（変更情報があればその変更情報
を含む）を読出してラベルプリンタ１６，表示装置１７
へ出力するようになっている。

【００１６】以上のように構成された本実施例では、図
２及び図３に示すフローチャートに基づいて、製品の変
更情報を処理する。図２に示すように、変更情報伝達部
１８から製品変更情報として仕様変更，設計変更，生産
計画，納期変更等が伝えられると、その製品変更情報を
変更情報ワークファイル１２に格納する。

【００１７】次に、変更情報ワークファイル１２に格納
された変更情報に関する製品の工程進度情報を製品情報
に基づいて工程進度情報ファイル１１から読出し、当該
製品の工程進度情報から現在工程をチェックし、同じく
工程進度情報ファイル１１から読出した工程計画情報か
ら次に実施予定の次工程を判断する。その判断した次工
程の工程別情報ファイル１３に変更情報を書き込む。

【００１８】以上の処理により、製造工程途中で製品変
更情報が発生しても、製品が次工程へ移行する前に、そ
の移行先である次工程の工程別情報ファイル１３に変更
情報が書き込まれることになる。

【００１９】一方、各工程では工程進度情報を入力する
度に、図３に示す処理を実施する。すなわち、ある工程
に製品が送られてくると、前工程で製品２０に貼られた
製品識別用ラベル２１からバーコード２２を読み込む。
その読み込んだハーコード情報は端末装置１４で工程進
度情報に変換して対応する工程進度情報ファイル１１へ
送られる。

【００２０】端末装置１４は、工程進度情報の入力と共
に、その工程に対応する工程別情報ファイル１３からバ
ーコード情報で対象となる変更情報を検索し、該当する
変更情報があれば出力して作業者に知らせる。

【００２１】本実施例では、変更情報の出力が表示装置
１７の画面表示にて行われると共に、ラベルプリンタ１
６による変更情報の印字という形でも行われる。表示装
置１７では、変更情報を強調表示する。またラベルプリ
ンタ１６では、端末装置１４から与えられる変更情報を
印字の色を変えて出力する。製品識別用ラベル２１上へ
の印刷は、作業員がラベルプリンタ１６を持って行って
も良いし、生産ラインに組み込み該当する変更情報があ
ると自動的に印刷するようにする実ともできる。

【００２２】なお、図３のフローチャートにも示すよう
に、変更情報の出力は音声出力，あんどん，ランプ等の
表示によっても可能である。作業員は、画像表示，音声
出力，あんどん，ランプ表示のいずれかにより変更情報
があることを知り、ラベルプリンタ１６による印刷を行
うものとする。

【００２３】さらに、次の工程では、製品識別用ラベル
２１に目立つ色で印刷された変更情報により計画に変更
があったことを確実に知ることができる。このように本
実施例によれば、製品の変更情報が入力されると、工程
進度情報と生産計画表をもとに次工程の工程別情報ファ
イル１３に格納して工程別に変更情報を分類管理し、工
程進度情報入力時に変更情報を工程別情報ファイル１３
に問い合わせるようにしたので、検索対象となる変更情
報のデータ件数を大幅に減少させることができ、検索時
間を短縮できると共に、変更情報を短時間で作業員に知
らせることができる。

【００２４】製品の変更情報が入力されると、迅速に該
当する工程へ変更情報を伝えられるため、変更の抜け落
ちや作業の不徹底がなくなり、その結果として後戻り作
業を無くすことができる。

【００２５】また検索した変更情報を転写出力する転写
式のラベルプリンタ１６を備えているので、変更情報を
そのままラベル２１の上に転写して追加表示することが
でき、ライン中で書き込まれてきた製造履歴情報を作業
員が手書きで書き写す作業を削除でき、作業性，確実性
を向上できる。また、またラベルを取り替える必要もな
いので、製品の入れ間違いが発生する確率を低下できる
利点がある。しかも、変更情報の色を他の情報と違う色
にして転写するので、作業員が変更内容を一目で確認で
きる効果がある。

【００２６】なお、上記実施例では生産ラインをコンピ
ュータで管理しているが、図４に示すようにハンディタ
ーミナルと上位コンピュータとの組み合わせで管理する
ように構成することもできる。

【００２７】ハンディターミナル３０には、工程別情報
ファイル３１と工程進度情報ファイル３２を搭載すると
共に、バーコードリーダ３３を接続する。一方、上位コ
ンピュータには工程進度情報ファイル１１′と工程別情
報ファイル１３′を備えておく。

【００２８】このように構成される生産管理システムが
図５のフローチャートに従って動作する。ハンディター
ミナル３０のバーコードリーダ３３でバーコードを読み
取って工程進度情報ファイル３２に工程進度情報を格納
し、その工程進度情報をバッチ処理で上位コンピュータ
の工程進度情報ファイル１１′へも送信する。そして工
程進度情報を受信した上位コンピュータが、受信した工
程進度情報により現在工程の工程別情報ファイル１３′
からそこに格納されている変更情報をハンディターミナ
ル３０の工程別情報ファイル３１に送信する。

【００２９】ハンディターミナル３０では、工程別情報
ファイル３１からバーコードリーダ３３で読み取ったバ
ーコード情報をもとに該当する変更情報を検索し、変更
情報があれば前述した実施例と同様な手法により出力す
る。

【００３０】このような変形例によれば、ハンディター
ミナル３０で工程進度管理を行っている場合でも、工程
毎に情報を分けてハンディターミナル３０に持たせるこ
とができるので、ハンディターミナル３０による生産管
理が可能となり、工程進度情報と変更情報との管理を同
時に行うことができ、作業性を向上できる。本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲内で種々変形実施可能である。

【００３１】

【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、製
品変更情報を迅速かつ確実に生産ライン上の製品に反映
させることができ、製品探索に要する作業員の負担を軽
減でき、作業効率の改善された生産管理システムを提供
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る生産管理システムの構
成図である。

【図２】図１に示す生産管理システムにおける変更情報
格納処理に関するフローチャートである。

【図３】図１に示す生産管理システムにおける変更情報
伝達処理に関するフローチャートである。

【図４】図１に示す実施例の変形例に係る生産管理シス
テムの要部の構成図である。

【図５】図４に示す生産管理システムの変更情報伝達処
理に関するフローチャートである。

【符号の説明】

１１…工程進度情報ファイル、１２…変更情報ワークフ
ァイル、１３…工程別情報ファイル、１４…端末装置、
１５…ハーコードリーダ、１６…ラベルプリンタ、１７
…表示装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の工程からなる生産ラインの工程進
   度状況を管理する生産管理システムにおいて、 前記生産ラインの各工程に対応して設けられた工程別情
   報ファイルと、前記各工程から送られてくる工程進度情
   報が格納される工程進度情報ファイルと、前記各工程で
   工程進度情報を入力して前記工程進度情報ファイルへ送
   出する工程進度入力手段と、前記生産ラインで製造され
   る製品の変更情報が格納される変更情報ワークファイル
   と、前記変更情報ワークファイルに変更情報が格納され
   ると工程進度情報ファイルの工程進度情報を参照して変
   更に係る製品が次に移行する次工程の工程別情報ファイ
   ルへ当該変更情報を書き込む情報変更手段とを具備した
   ことを特徴とする生産管理システム。