JPH0634761A - 放射性汚染分布測定法 - Google Patents
放射性汚染分布測定法Info
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- JPH0634761A JPH0634761A JP21075592A JP21075592A JPH0634761A JP H0634761 A JPH0634761 A JP H0634761A JP 21075592 A JP21075592 A JP 21075592A JP 21075592 A JP21075592 A JP 21075592A JP H0634761 A JPH0634761 A JP H0634761A
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- sheet
- contamination
- radioactive
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的広範囲にわたる放射線汚染を、簡便な
方法で、かつ、定量的に放射線汚染の測定を行い、必要
に応じて放射線の種類の弁別を行うことを目的とする。 【構成】 シンチレータシート（１Ａ）を被測定物に密
着貼付し、シンチレータシート（１Ａ）を見込むように
冷却ＣＣＤカメラ（２）を配置し、放射線によりシンチ
レータシート（１Ａ）からの発せられる微弱光を冷却Ｃ
ＣＤカメラ（２）で撮像することにより放射性汚染の分
布を測定し、放射線の汚染箇所を特定するために、シン
チレータシート（１Ａ）上にポジションマーカー（１
４）を設ける。放射線の種類を弁別するには、２枚のシ
ンチレータシート（１Ａ，１Ｂ）を順次重ねて放射線を
測定する。
方法で、かつ、定量的に放射線汚染の測定を行い、必要
に応じて放射線の種類の弁別を行うことを目的とする。 【構成】 シンチレータシート（１Ａ）を被測定物に密
着貼付し、シンチレータシート（１Ａ）を見込むように
冷却ＣＣＤカメラ（２）を配置し、放射線によりシンチ
レータシート（１Ａ）からの発せられる微弱光を冷却Ｃ
ＣＤカメラ（２）で撮像することにより放射性汚染の分
布を測定し、放射線の汚染箇所を特定するために、シン
チレータシート（１Ａ）上にポジションマーカー（１
４）を設ける。放射線の種類を弁別するには、２枚のシ
ンチレータシート（１Ａ，１Ｂ）を順次重ねて放射線を
測定する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線汚染分布測定法
に関し、特に広範囲にわたる汚染分布を簡便な方法で検
出できるようにした放射線汚染分布測定法に関する。
に関し、特に広範囲にわたる汚染分布を簡便な方法で検
出できるようにした放射線汚染分布測定法に関する。
【０００２】
【従来の技術】放射線物質による汚染場所を検出し汚染
の程度を測定するための方法として、スミヤ法（拭き取
り法）あるいはサーベーメータ等による測定法が知られ
ている。前者は、汚染していると思われる箇所を濾紙で
拭き取り、濾紙に付着している放射能を各種放射線測定
器で測定するという方法である。後者は、汚染場所をサ
ーベイメータ等の各種放射線測定機器により直接測定す
るという方法である。
の程度を測定するための方法として、スミヤ法（拭き取
り法）あるいはサーベーメータ等による測定法が知られ
ている。前者は、汚染していると思われる箇所を濾紙で
拭き取り、濾紙に付着している放射能を各種放射線測定
器で測定するという方法である。後者は、汚染場所をサ
ーベイメータ等の各種放射線測定機器により直接測定す
るという方法である。
【０００３】また、特開平第１−１８５４７７号公報に
は、放射線エネルギーを吸収して変化する放射線感応材
料を被測定面に塗布して放射線汚染を検出するという方
法が提案されている。この方法は、放射線感応材料を、
接着性を有する材料と混合して被測定面に塗布又は吹き
付け、放射線エネルギーの吸収に伴う放射線感応材料の
発光、変色などから放射線汚染を検出するというもので
ある。
は、放射線エネルギーを吸収して変化する放射線感応材
料を被測定面に塗布して放射線汚染を検出するという方
法が提案されている。この方法は、放射線感応材料を、
接着性を有する材料と混合して被測定面に塗布又は吹き
付け、放射線エネルギーの吸収に伴う放射線感応材料の
発光、変色などから放射線汚染を検出するというもので
ある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記スミヤ法及び放射
線測定機器による直接測定法は、汚染範囲が比較的狭
く、かつ、汚染箇所を特定できるような状況下では有効
であるが、広大な範囲の汚染状況を測定するのには、多
くの時間と労力を要し非効率となる。例えば、放射性物
質を取り扱っていた施設の取り壊しに伴い施設全体の汚
染の状況を検出する必要があるような場合、あるいは、
汚染が局所的であると思われる場合であっても、安全性
の観点から、広範囲にわたって測定が必要になるような
場合の測定には不向きである。
線測定機器による直接測定法は、汚染範囲が比較的狭
く、かつ、汚染箇所を特定できるような状況下では有効
であるが、広大な範囲の汚染状況を測定するのには、多
くの時間と労力を要し非効率となる。例えば、放射性物
質を取り扱っていた施設の取り壊しに伴い施設全体の汚
染の状況を検出する必要があるような場合、あるいは、
汚染が局所的であると思われる場合であっても、安全性
の観点から、広範囲にわたって測定が必要になるような
場合の測定には不向きである。
【０００５】一方、放射線感応塗料を用いる測定方法
は、広範囲にわたる測定は可能ではあるが、塗料を均一
に塗布することが困難であるため放射性物質の定量的測
定が困難であるという問題がある。また、放射線には、
荷電粒子線であるα線、β線、あるいは波長の短い電磁
波であるＸ線、γ線のような光子線といった種々の種類
があるが、この方法ではこのような放射線の線種までは
区別ができないという問題もある。
は、広範囲にわたる測定は可能ではあるが、塗料を均一
に塗布することが困難であるため放射性物質の定量的測
定が困難であるという問題がある。また、放射線には、
荷電粒子線であるα線、β線、あるいは波長の短い電磁
波であるＸ線、γ線のような光子線といった種々の種類
があるが、この方法ではこのような放射線の線種までは
区別ができないという問題もある。
【０００６】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであって、比較的広範囲にわたる
放射線汚染が存在する場合でも、容易に、かつ、定量的
に放射線分布の測定が可能な放射性汚染分布測定法を提
供することを目的とするものである。更に、本発明は、
放射線による汚染分布のみならず放射線の線種も検出で
きる放射性汚染分布測定法を提供することを目的とす
る。
るためになされたものであって、比較的広範囲にわたる
放射線汚染が存在する場合でも、容易に、かつ、定量的
に放射線分布の測定が可能な放射性汚染分布測定法を提
供することを目的とするものである。更に、本発明は、
放射線による汚染分布のみならず放射線の線種も検出で
きる放射性汚染分布測定法を提供することを目的とす
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明による放射性汚染分布測定法は、放射線の
吸収により発光する放射線検出シートを被測定物に密着
貼付し、放射線検出シートを見込むように二次元光検出
器を配置することにより放射性物質による汚染分布を測
定するようにしたものである。測定に際しては、放射線
検出シートと二次元光検出器を遮光幕で覆っておくのが
好ましい。また、放射線検出シートとしてシート状シン
チレータを用い、二次元光検出器として撮像装置を用い
ることが好ましい。
めに、本発明による放射性汚染分布測定法は、放射線の
吸収により発光する放射線検出シートを被測定物に密着
貼付し、放射線検出シートを見込むように二次元光検出
器を配置することにより放射性物質による汚染分布を測
定するようにしたものである。測定に際しては、放射線
検出シートと二次元光検出器を遮光幕で覆っておくのが
好ましい。また、放射線検出シートとしてシート状シン
チレータを用い、二次元光検出器として撮像装置を用い
ることが好ましい。
【０００８】本発明では、更に、放射線検出シート上に
ポジションマーカーを設け、当該ポジションマーカーを
基準として放射性物質のによる汚染場所を特定するよう
にしている。ポジションマーカーを目視可能な材料で形
成した場合には、明るい状態で撮像して得られるポジシ
ョンマーカーイメージと暗い状態で撮像して得られる放
射線の発光イメージを重ね合わせることにより放射性物
質による汚染場所を特定する。また、ポジションマーカ
ーを自己発光型であり、かつ、目視可能な物質で形成し
た場合には、放射線の発光イメージとポジションマーカ
ーイメージを同時に検出することにより放射線物質によ
る汚染場所を特定する。
ポジションマーカーを設け、当該ポジションマーカーを
基準として放射性物質のによる汚染場所を特定するよう
にしている。ポジションマーカーを目視可能な材料で形
成した場合には、明るい状態で撮像して得られるポジシ
ョンマーカーイメージと暗い状態で撮像して得られる放
射線の発光イメージを重ね合わせることにより放射性物
質による汚染場所を特定する。また、ポジションマーカ
ーを自己発光型であり、かつ、目視可能な物質で形成し
た場合には、放射線の発光イメージとポジションマーカ
ーイメージを同時に検出することにより放射線物質によ
る汚染場所を特定する。
【０００９】シート状シンチレータは、粉体シンチレー
タを透明な樹脂シートに塗布した構成のものであること
が好ましい。
タを透明な樹脂シートに塗布した構成のものであること
が好ましい。
【００１０】また、放射線検出シートを用いて汚染分布
を測定後、当該放射線検出シートの上に遮光膜を介在し
て別の放射線検出用シートを重ねて設け、更に放射線の
測定を行い、それぞれの測定結果に基づき放射線の線種
を弁別する。
を測定後、当該放射線検出シートの上に遮光膜を介在し
て別の放射線検出用シートを重ねて設け、更に放射線の
測定を行い、それぞれの測定結果に基づき放射線の線種
を弁別する。
【００１１】
【作用】放射線による汚染が存在すると思われる箇所全
体に、シート状シンチレータのような放射線検出シート
を密着貼付し、放射線検出シートを見込む位置に二次元
光検出器を配置しておく。二次元検出器としては、写真
フィルムを用いるカメラあるいはビデオカメラといった
撮像装置が用いられる。放射線検出シートを貼付した被
測定物に放射線汚染が存在すれば、放射線検出シートの
該当箇所から光が発せられる。この光を、カメラ等で撮
像すれば放射線による汚染箇所を検出することができ
る。測定現場が外来光で明るい場合には、放射線シート
から発せられる光と外来光とを区別するために、放射線
シートと二次元光検出器とを遮光幕で覆ったうえで測定
を行う。
体に、シート状シンチレータのような放射線検出シート
を密着貼付し、放射線検出シートを見込む位置に二次元
光検出器を配置しておく。二次元検出器としては、写真
フィルムを用いるカメラあるいはビデオカメラといった
撮像装置が用いられる。放射線検出シートを貼付した被
測定物に放射線汚染が存在すれば、放射線検出シートの
該当箇所から光が発せられる。この光を、カメラ等で撮
像すれば放射線による汚染箇所を検出することができ
る。測定現場が外来光で明るい場合には、放射線シート
から発せられる光と外来光とを区別するために、放射線
シートと二次元光検出器とを遮光幕で覆ったうえで測定
を行う。
【００１２】放射線による汚染箇所を特定するために、
放射線検出シート上にポジションマーカーを設けてお
く。ポジションマーカー自体がカメラ等で撮像可能な場
合には、あらかじめポジションマーカーを撮像してお
き、カメラの位置を変えずに暗い状態で撮像した放射線
発光イメージと重ね合わせれば、汚染場所を特定するこ
とができる。また、ポジションマーカーが自己発光型
で、かつ、目視可能な材料でできている場合には、放射
線の発光イメージとポジションマーカーイメージとを重
ねて撮像し、撮像結果と実際のポジションマーカーとを
対比すれば汚染場所を特定することができる。
放射線検出シート上にポジションマーカーを設けてお
く。ポジションマーカー自体がカメラ等で撮像可能な場
合には、あらかじめポジションマーカーを撮像してお
き、カメラの位置を変えずに暗い状態で撮像した放射線
発光イメージと重ね合わせれば、汚染場所を特定するこ
とができる。また、ポジションマーカーが自己発光型
で、かつ、目視可能な材料でできている場合には、放射
線の発光イメージとポジションマーカーイメージとを重
ねて撮像し、撮像結果と実際のポジションマーカーとを
対比すれば汚染場所を特定することができる。
【００１３】また、２枚の放射線検出シートを順次重ね
て放射線の測定をすることにより放射線の種類の弁別を
行うことができる。
て放射線の測定をすることにより放射線の種類の弁別を
行うことができる。
【００１４】
【実施例】図１乃至図３を参照して、本発明の実施例に
基づく放射性汚染分布測定法について説明する。本発明
では、放射性物質による汚染分布を測定するために、放
射線検出シートと二次元光検出器を用いる。放射線検出
シートは、放射線の吸収により発光するもので、本実施
例ではシンチレータシート１Ａを用いるが、シンチレー
タ以外の蛍光体シートであってもよい。シンチレータと
しては、薄膜状で可撓性を有するシート状のもの、ある
程度の厚みを有する板状のもの、あるいは粉末シンチレ
ータの何れであってもよい。シート状のものとしては、
プラスチックシンチレータシートがある。粉末シンチレ
ータを用いる場合には、放射性物質の定量測定を行う必
要上、ビニールやポリエチレン等からなる樹脂シートに
粉末シンチレータを均一に塗布してシンチレータシート
とする。
基づく放射性汚染分布測定法について説明する。本発明
では、放射性物質による汚染分布を測定するために、放
射線検出シートと二次元光検出器を用いる。放射線検出
シートは、放射線の吸収により発光するもので、本実施
例ではシンチレータシート１Ａを用いるが、シンチレー
タ以外の蛍光体シートであってもよい。シンチレータと
しては、薄膜状で可撓性を有するシート状のもの、ある
程度の厚みを有する板状のもの、あるいは粉末シンチレ
ータの何れであってもよい。シート状のものとしては、
プラスチックシンチレータシートがある。粉末シンチレ
ータを用いる場合には、放射性物質の定量測定を行う必
要上、ビニールやポリエチレン等からなる樹脂シートに
粉末シンチレータを均一に塗布してシンチレータシート
とする。
【００１５】図２に、本実施例に係るシンチレータシー
ト１Ａの構成を示す。同図に示すように、シンチレータ
シート１Ａは、放射線の入射により発光するシンチレー
タ１１Ａと、シンチレータ１１Ａの一方の面に着設した
保護膜１２Ａと、シンチレータ１１Ａの他方の面に着設
した樹脂シート１３Ａとから構成されている。保護膜１
２Ａは、シンチレータ１１Ａを保護するためのものであ
るが、必ずしも必要とはされない。保護膜１２Ａの材質
及び厚さは、計測しようとする放射線が十分に透過でき
るよう適宜決定する。保護膜１２Ａを設けた構成のもの
にあっては、保護膜１２Ａを壁等の被測定箇所に対向さ
せて密着貼付し、保護膜１２Ａを省略した構成のもので
はシンチレータ１１Ａを直接壁に密着貼付する。樹脂シ
ート１３Ａは、シンチレータ１１Ａ中で発した光を透過
しうる透明なものを用いる。
ト１Ａの構成を示す。同図に示すように、シンチレータ
シート１Ａは、放射線の入射により発光するシンチレー
タ１１Ａと、シンチレータ１１Ａの一方の面に着設した
保護膜１２Ａと、シンチレータ１１Ａの他方の面に着設
した樹脂シート１３Ａとから構成されている。保護膜１
２Ａは、シンチレータ１１Ａを保護するためのものであ
るが、必ずしも必要とはされない。保護膜１２Ａの材質
及び厚さは、計測しようとする放射線が十分に透過でき
るよう適宜決定する。保護膜１２Ａを設けた構成のもの
にあっては、保護膜１２Ａを壁等の被測定箇所に対向さ
せて密着貼付し、保護膜１２Ａを省略した構成のもので
はシンチレータ１１Ａを直接壁に密着貼付する。樹脂シ
ート１３Ａは、シンチレータ１１Ａ中で発した光を透過
しうる透明なものを用いる。
【００１６】図１に示すように、本実施例では、二次元
光検出器として冷却ＣＣＤカメラ２を用いる。冷却ＣＣ
Ｄカメラ２は、ＣＣＤカメラ２１と冷却装置２２とから
構成される。他に、感光性フィルムを使用した撮像用カ
メラ、テレビカメラ等を使用することができるが、特に
ダイナミックレンジの広い冷却ＣＣＤカメラ２を使用す
るのが好ましい。
光検出器として冷却ＣＣＤカメラ２を用いる。冷却ＣＣ
Ｄカメラ２は、ＣＣＤカメラ２１と冷却装置２２とから
構成される。他に、感光性フィルムを使用した撮像用カ
メラ、テレビカメラ等を使用することができるが、特に
ダイナミックレンジの広い冷却ＣＣＤカメラ２を使用す
るのが好ましい。
【００１７】放射性汚染状況を検出するには、図１に示
すように、シンチレータシート１Ａを建造物の壁や床等
の被測定物に透明接着テープ３を用いて密着貼付する。
シンチレータシート１Ａを密着貼付するのは、β線のよ
うに透過力が弱い放射線に対する検出効率を高めるため
である。従って、使用するシンチレータは、被測定物へ
の密着性を考慮して最も適当なものを選択する。例え
ば、被測定箇所が曲面体の場合にはシート状のシンチレ
ータを使用し、壁や床等のように平面の場合には板状の
シンチレータを使用するのが好ましい。
すように、シンチレータシート１Ａを建造物の壁や床等
の被測定物に透明接着テープ３を用いて密着貼付する。
シンチレータシート１Ａを密着貼付するのは、β線のよ
うに透過力が弱い放射線に対する検出効率を高めるため
である。従って、使用するシンチレータは、被測定物へ
の密着性を考慮して最も適当なものを選択する。例え
ば、被測定箇所が曲面体の場合にはシート状のシンチレ
ータを使用し、壁や床等のように平面の場合には板状の
シンチレータを使用するのが好ましい。
【００１８】次に、被測定物に貼付したシンチレータシ
ート１Ａを臨むように、微弱光に対して感度を有する冷
却ＣＣＤカメラ２を配置する。被測定物に放射性物質が
付着されている場合には、放射性物質より放射線が放出
されている。その放射線はシンチレータシート１Ａに入
射し、対応した部分のシンチレータ１１Ａからは光が発
せられる。シンチレータ１１Ａから発光された光の分布
を冷却ＣＣＤカメラ２により検出することにより汚染分
布を測定することができる。冷却ＣＣＤカメラ２を用い
てシンチレータ１１Ａからの発光イメージを撮像するに
は、外来光を排除する必要がある。そのためには、周囲
が暗くなったときに撮像するか、測定領域と冷却ＣＣＤ
カメラ２とを遮光膜（図示せず）で覆い暗室状態にした
上で撮像する。
ート１Ａを臨むように、微弱光に対して感度を有する冷
却ＣＣＤカメラ２を配置する。被測定物に放射性物質が
付着されている場合には、放射性物質より放射線が放出
されている。その放射線はシンチレータシート１Ａに入
射し、対応した部分のシンチレータ１１Ａからは光が発
せられる。シンチレータ１１Ａから発光された光の分布
を冷却ＣＣＤカメラ２により検出することにより汚染分
布を測定することができる。冷却ＣＣＤカメラ２を用い
てシンチレータ１１Ａからの発光イメージを撮像するに
は、外来光を排除する必要がある。そのためには、周囲
が暗くなったときに撮像するか、測定領域と冷却ＣＣＤ
カメラ２とを遮光膜（図示せず）で覆い暗室状態にした
上で撮像する。
【００１９】シンチレータシート１Ａの樹脂シート１３
Ａ上には、ポジションマーカー１４が設けられており、
このポジションマーカー１４を基準として放射性物質の
による汚染場所を特定する。ポジションマーカー１４用
の材料としては、目視可能なもの、あるいは目視可能で
自己発光型のものを用いる。目視できる材料で形成した
ポジションマーカー上に、重ねて自己発色性塗料を形成
するようにしても良い。目視可能な材料でポジションマ
ーカー１４を形成した場合には、測定箇所を暗室状態に
した上で、投光器４により月明かり程度若しくは１０-1
ルックス程度の明るさの状態にしてポジションマーカー
１４を撮像し、撮像結果をカメラコントローラ２３を介
してイメージプロセッサ２４に入力し記憶しておく。次
いで、投光器４を消灯し暗い状態でシンチレータシート
１Ａからの発光イメージを撮像し、同様に撮像結果を記
憶しておく。しかして、ポジションマーカー１４のイメ
ージと放射線の発光イメージとをイメージプロセッサ２
４で重ね合わせることにより放射性物質による汚染場所
を特定することができる。目視可能で自己発色するポジ
ションマーカー１４を形成した場合には、放射線の発光
イメージとポジションマーカーイメージを同時に冷却Ｃ
ＣＤカメラ２で撮像することにより汚染場所を特定する
ことができる。
Ａ上には、ポジションマーカー１４が設けられており、
このポジションマーカー１４を基準として放射性物質の
による汚染場所を特定する。ポジションマーカー１４用
の材料としては、目視可能なもの、あるいは目視可能で
自己発光型のものを用いる。目視できる材料で形成した
ポジションマーカー上に、重ねて自己発色性塗料を形成
するようにしても良い。目視可能な材料でポジションマ
ーカー１４を形成した場合には、測定箇所を暗室状態に
した上で、投光器４により月明かり程度若しくは１０-1
ルックス程度の明るさの状態にしてポジションマーカー
１４を撮像し、撮像結果をカメラコントローラ２３を介
してイメージプロセッサ２４に入力し記憶しておく。次
いで、投光器４を消灯し暗い状態でシンチレータシート
１Ａからの発光イメージを撮像し、同様に撮像結果を記
憶しておく。しかして、ポジションマーカー１４のイメ
ージと放射線の発光イメージとをイメージプロセッサ２
４で重ね合わせることにより放射性物質による汚染場所
を特定することができる。目視可能で自己発色するポジ
ションマーカー１４を形成した場合には、放射線の発光
イメージとポジションマーカーイメージを同時に冷却Ｃ
ＣＤカメラ２で撮像することにより汚染場所を特定する
ことができる。
【００２０】以上のようにして、放射線による汚染場所
を特定できると同時に、放射線による汚染の程度をシン
チレータシート１Ａからの発光量に基づき定量的に知る
ことができる。ここで更に、放射線の線種を検出する必
要がある場合には、上記のようにシンチレータシート１
Ａからの発光イメージを撮像後、第２のシンチレータシ
ート１Ｂを設置済みのシンチレータシート１Ａに遮光性
の膜１２Ｂを介在させて着設し、第２回目の撮像を行
う。放射線がα線、β線である場合には、第１のシンチ
レータシート１Ａ内でほとんどが吸収されてしまうた
め、第２のシンチレータシート１Ｂからは発光がない
が、γ線の場合には第１のシンチレータシート１Ａを透
過し、更に第２のシンチレータシート１Ｂ内のシンチレ
ータ１１Ｂを発光させる。従って、第２回目の撮像結果
より放射線の線種とその発光位置を特定することができ
る。なお、第２のシンチレータシート１Ｂの構成は第１
のシンチレータシート１Ａと同じ構成のものであるが、
第１と第２のシンチレータシート１Ａ、１Ｂの間に介在
する遮光性の膜１２Ｂを設けず、第２のシンチレータシ
ート１Ｂの保護膜を兼用するようにしてもよい。
を特定できると同時に、放射線による汚染の程度をシン
チレータシート１Ａからの発光量に基づき定量的に知る
ことができる。ここで更に、放射線の線種を検出する必
要がある場合には、上記のようにシンチレータシート１
Ａからの発光イメージを撮像後、第２のシンチレータシ
ート１Ｂを設置済みのシンチレータシート１Ａに遮光性
の膜１２Ｂを介在させて着設し、第２回目の撮像を行
う。放射線がα線、β線である場合には、第１のシンチ
レータシート１Ａ内でほとんどが吸収されてしまうた
め、第２のシンチレータシート１Ｂからは発光がない
が、γ線の場合には第１のシンチレータシート１Ａを透
過し、更に第２のシンチレータシート１Ｂ内のシンチレ
ータ１１Ｂを発光させる。従って、第２回目の撮像結果
より放射線の線種とその発光位置を特定することができ
る。なお、第２のシンチレータシート１Ｂの構成は第１
のシンチレータシート１Ａと同じ構成のものであるが、
第１と第２のシンチレータシート１Ａ、１Ｂの間に介在
する遮光性の膜１２Ｂを設けず、第２のシンチレータシ
ート１Ｂの保護膜を兼用するようにしてもよい。
【００２１】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
均一な厚さを有するシンチレータをシート状にしたシン
チレータシートを用いているので、比較的広範囲にわた
る放射線の汚染状況を簡便な方法でしかも定量的に測定
することができる。また、シンチレータシート上にはポ
ジションマーカーを設けたので、汚染場所の特定を容易
に行うことができる。更に、２枚のシンチレータシート
を順次重ねて放射線の測定をすることにより放射線の種
類の弁別を行うことができる。
均一な厚さを有するシンチレータをシート状にしたシン
チレータシートを用いているので、比較的広範囲にわた
る放射線の汚染状況を簡便な方法でしかも定量的に測定
することができる。また、シンチレータシート上にはポ
ジションマーカーを設けたので、汚染場所の特定を容易
に行うことができる。更に、２枚のシンチレータシート
を順次重ねて放射線の測定をすることにより放射線の種
類の弁別を行うことができる。
【図１】 本発明による放射性汚染分布測定法の説明図
である。
である。
【図２】 本発明による放射性汚染分布測定法において
使用するシンチレータシートの断面図である。
使用するシンチレータシートの断面図である。
【図３】 シンチレータシートを２枚重ねて壁に張り付
けた状態を示した図である。
けた状態を示した図である。
【図４】 従来行われていたスミヤ法による放射性汚染
分布測定法の説明図である。
分布測定法の説明図である。
【図５】 従来行われていたサーベーメータによる放射
性汚染分布測定法の説明図である。
性汚染分布測定法の説明図である。
１Ａ、１Ｂ シンチレータシート １１Ａ、１１Ｂ シンチレータ １２Ａ、１２Ｂ 保護膜 １３Ａ、１３Ｂ 樹脂シート １４ ポジションマーカー ２ 冷却ＣＣＤカメラ ２１ ＣＣＤカメラ ２２ 冷却装置 ２３ カメラコントローラ ２４ イメージプロセッサ ３ 透明接着テープ ４ 投光器
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成５年２月２２日
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００１
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、放射性汚染分布測定法
に関し、特に広範囲にわたる汚染分布を簡便な方法で検
出できるようにした放射性汚染分布測定法に関する。
に関し、特に広範囲にわたる汚染分布を簡便な方法で検
出できるようにした放射性汚染分布測定法に関する。
Claims (8)
- 【請求項１】 放射線の吸収により発光する放射線検出
シートを被測定物に密着貼付し、前記放射線検出シート
を見込むように二次元光検出器を配置することにより放
射性物質による汚染分布を測定することを特徴とする放
射性汚染分布測定法。 - 【請求項２】 前記放射線検出シートと前記二次元光検
出器を遮光幕で覆ったうえで汚染分布の測定をすること
を特徴とする請求項１に記載の放射性汚染分布測定法。 - 【請求項３】 前記放射線検出シートとしてシート状シ
ンチレータを用い、前記二次元光検出器として撮像装置
を用いることを特徴とする請求項１若しくは２に記載の
放射性汚染分布測定法。 - 【請求項４】 前記放射線検出シート上にポジションマ
ーカーを設け、当該ポジションマーカーを基準として放
射性物質のによる汚染場所を特定するようにしたことを
特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載の放射性汚
染分布測定法。 - 【請求項５】 前記ポジションマーカーは目視可能であ
り、明るい状態で撮像して得られるポジションマーカー
イメージと暗い状態で撮像して得られる放射線の発光イ
メージを重ね合わせることにより放射性物質による汚染
場所を特定するようにしたことを特徴とする請求項４に
記載の放射性汚染分布測定法。 - 【請求項６】 前記ポジションマーカーは自己発光型で
あり、かつ、目視可能な物質で前記放射線検出シート上
に記されており、放射線の発光イメージとポジションマ
ーカーイメージを同時に検出することにより放射線物質
による汚染場所を特定するようにしたことを特徴とする
請求項４に記載の放射性汚染分布測定法。 - 【請求項７】 前記シート状シンチレータは、粉体シン
チレータを透明な樹脂シートに塗布した構成のものであ
ることを特徴とする請求項３に記載の放射性汚染分布測
定法。 - 【請求項８】 前記放射線検出シートを用いて汚染分布
を測定後、当該放射線検出シートの上に遮光膜を介在し
て別の放射線検出用シートを重ねて設け、更に放射線の
測定を行い、それぞれの測定結果に基づき放射線の線種
を弁別するようにしたことを特徴とする請求項１若しく
は２に記載の放射性汚染分布測定法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21075592A JPH0634761A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 放射性汚染分布測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21075592A JPH0634761A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 放射性汚染分布測定法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0634761A true JPH0634761A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16594595
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21075592A Pending JPH0634761A (ja) | 1992-07-15 | 1992-07-15 | 放射性汚染分布測定法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0634761A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100404611B1 (ko) * | 2000-12-28 | 2003-11-05 | 한국전력공사 | Ｃｃｄ 카메라를 이용한 방사선량 측정방법 |
| JP2005274367A (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | Atox Co Ltd | 高所の大面積汚染検査装置 |
| JP2011179855A (ja) * | 2010-02-26 | 2011-09-15 | Mitsubishi Electric Corp | 放射線検出器 |
| JP2011232224A (ja) * | 2010-04-28 | 2011-11-17 | Toshiba Corp | シンチレータ部材、放射線検出器及び放射線モニタ |
| JP2013541001A (ja) * | 2010-09-10 | 2013-11-07 | コミッサリア ア レネルジ アトミック エ オー エネルジス アルテルナティヴス | 解体のためにトリチウム又は他の放射線を測定する方法 |
| JP2019217612A (ja) * | 2018-06-22 | 2019-12-26 | 日立Ｇｅニュークリア・エナジー株式会社 | 遠隔作業装置の監視装置及びその監視方法 |
| JP2021015019A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | 清水建設株式会社 | 放射線検出装置 |
| JP2021021567A (ja) * | 2019-07-24 | 2021-02-18 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 | α線放出核種の分析方法及び分析装置 |
-
1992
- 1992-07-15 JP JP21075592A patent/JPH0634761A/ja active Pending
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