JPH0634743B2 - 新規抗生物質sf2448a物質、sf2448b物質及びsf2448c物質ならびにそれらの製造法 - Google Patents

新規抗生物質sf2448a物質、sf2448b物質及びsf2448c物質ならびにそれらの製造法

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JPH0634743B2
JPH0634743B2 JP62322832A JP32283287A JPH0634743B2 JP H0634743 B2 JPH0634743 B2 JP H0634743B2 JP 62322832 A JP62322832 A JP 62322832A JP 32283287 A JP32283287 A JP 32283287A JP H0634743 B2 JPH0634743 B2 JP H0634743B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は殺草活性を有する新規抗生物質SF2448A
物質,SF2448B物質及びSF2448C物質(以
下,これら3物質を総称してSF2448物質と称する
ことがある)ならびにその製造法に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来の除草剤は合成化合物が主流であり,環境汚染とい
う観点からは大いに問題があると考えられ,自然界で安
全に代謝分解され,消滅する性質の物質が求められてい
る。従って,微生物代謝産物のように,化学合成によら
ない天然物,例えば殺草活性を有する微生物の生産する
新規抗生物質の出現は常に要望されている。
本発明者らは、以上のような点に着目し,新規な殺草活
性を有する抗生物質を提供すると共に,その製造法を確
立することによって,これを解決しようとするものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは,上述の期待にこたえるべく,殺草活性を
有する物質の検索を続けていたところ,ミクロビスポー
ラ属に属するある菌株の培養物中に,強い殺草活性を有
する物質が生産されていることを見い出し,有効物質S
F2448物質を単離し,その理化学的性状及び生物学
的性状を確定することにより,本発明を完成した。
すなわち,第1の本発明の要旨は下記の理化学的性質を
有する新規抗生物質SF2448物質に存する。
(1)SF2448A物質 (イ)元素分析値 炭素 44.54% 水素 7.69% 窒素 14.20% (ロ)分子量: 358(SIMS,m/z359,MH+) (ハ)融点: 240℃付近から徐々に褐変し,明確な融点を示さない。
(ニ)分子式: C1526 ホ)比旋光度: ▲[α]20 D▼=−46.8°(c1.0,水) (ヘ)紫外部吸収スペクトル: 210nm以上で特徴的な吸収を示さない。
(ト)赤外部吸収スペクトル 臭化カリウム錠で測定したスペクトルは第1図に示すと
おりである。
(チ)水素核核磁気共鳴スペクトル: 重水溶液中で測定した400MHz水素核核磁気共鳴スペクト
ルは第2図に示すとおりである。
(リ)炭素核核磁気共鳴スペクトル: 重水溶液中で測定した100MHz炭素核核磁気共鳴スペクト
ルは第3図に示すとおりである。
(ヌ)溶解性: 水に易溶。メタノール,エタノール,酢酸エチル,アセ
トン,ジエチルエーテル,クロロホルム及びn-ヘキサン
等の有機溶剤に難溶又は不溶。
(ル)呈色反応: ニンヒドリン試薬,グレイグ・リーバック試薬,過マン
ガン酸カリウム試薬及びリンモリブデン酸試薬に陽性。
10%硫酸試薬に陰性。
(ヲ)薄層クロマトグラフィー: シリカゲル薄層(メルク社製,Art5714)を使用し,展
開溶媒がn-ブタノール−酢酸−水(2:1:1)の場
合,Rf値0.50,同薄層を使用し,展開溶媒がイソプロピ
ルアルコール−n-ブタノール−水(7:7:6)の場合
Rf値0.25。
(ワ)塩基性,酸性,中性の区別: 両性 (カ)外観: 白色粉末 (2)SF2448B物質 (イ)分子量: 330 (SIMS,m/z331,MH+) (ロ)分子式: C1322 (ハ)紫外部吸収スペクトル: 210nm以上で特徴的な吸収を示さない。
(ニ)水素核核磁気共鳴スペクトル: 重水溶液中で測定した400MHz水素核核磁気共鳴スペクト
ルは第4図に示すとおりである。
(ホ)呈色反応: ニンヒドリン試薬,グレイグ・リーバック試薬,過マン
ガン酸カリウム試薬及びリンモリブデン酸試薬に陽性。
10%硫酸試薬に陰性。
(ヘ)薄層クロマトグラフィー: シリカゲル薄層(メルク社製,Art5714)を使用し,展
開溶媒がn-ブタノール−酢酸−水(2:1:1)の場合
Rf値0.36,同薄層を使用し,展開溶媒がイソプロピルア
ルコール−n-ブタノール−水(7:7:6)の場合Rf値
0.17。
(ト)塩基性,酸性,中性の区別: 両性 (チ)外観: 白色粉末 (3)SF2448C物質 (イ)分子量: 259 (SIMS,m/z260,MH+) (ロ)分子式: C1017 (ハ)紫外部吸収スペクトル: 210nm以上で特徴的な吸収を示さない。
(ニ)水素核核磁気共鳴スペクトル: 重水溶液中で測定した400MHz水素核核磁気共鳴スペクト
ルは第5図に示すとおりである。
(ホ)呈色反応: ニンヒドリン試薬,グレイグ・リーバック試薬,過マン
ガン酸カリウム試薬及びリンモリブデン酸試薬に陽性。
10%硫酸試薬に陰性。
(ヘ)薄層クロマトグラフィー: シリカゲル薄層(メルク社製,Art5714)を使用し,展
開溶媒がn-ブタノール−酢酸−水(2:1:1)の場合
Rf値0.32,同薄層を使用し,展開溶媒がイソプロピルア
ルコール−n-ブタノール−水−(7:7:6)の場合Rf
値0.16 (ト)塩基性,酸性,中性の区別: 両性 (チ)外観: 白色粉末 第1図に示した赤外部吸収スペクトルにおいて,1640cm
-1にアミドI吸収帯,1560cm-1にアミドII吸収帯の存在
が認められることから,SF2448A物質はペプチド
抗生物質と考えられる。
殺草活性を持つペプチド抗生物質として,タブトキシン
(Nature,229,174,1971),ビアラホス(雑草研究,25
(別),133,1980),ホスアラシン(J.Antibiotics,37,8
29,1984)などが知られているが,上述したSF2448
物質の理化学的性状を,これら既知抗生物質のそれらと
比較すると該当する物質はなく,SF2448A,B及
びC物質はいずれも新規な抗生物質と判断された。
本発明におけるSF2448A,B及びC物質はそれら
の構造研究の結果,それぞれI,II及びIII式によって
示される構造式を有することが決定され,いずれも新規
物質であることが確認された。
次に第2の本発明の要旨は,ミクロビスポーラ属に属す
る抗生物質SF2448物質を生産する菌を培養し、そ
の培養物からSF2448物質を採取することを特徴と
する新規抗生物質SF2448物質の製造法にある。
本発明に使用される新抗生物質SF2448の生産菌の
一例としては,愛知県知多郡美浜町の土壌より新たに分
離されたSF2448株がある。
SF2448株の菌学的性状は下記の通りである。
I.形態 基生菌糸は長く伸張し,よく分岐し,通常の条件下では
分断しない。気菌糸の着生は極めてまれで,リンゴ酸カ
ルシウム寒天でわずかに形成される程度である。チアミ
ンの添加により生育及びイオジニン様色素の生産が著し
く増強され,リンゴ酸カルシウム寒天上の気菌糸の形成
も改善される。気菌糸の分岐は単純分岐であり,2連の
胞子が気菌糸上に交互に着生する。電子顕微鏡による観
察では,胞子は円形ないし短円筒型で,直径1.4〜1.6μ
mの大きさを有し,表面は平滑である。基生菌糸上での
胞子の着生,及び胞子のう,運動性胞子,菌核などは観
察されない。
II.各種培地上の生育状態 SF2448株の各種培地上の生育状態は第1表に示す
通りである。色の記載について( )内に示す標準はコ
ンテイナー・コーポレーション・オブ・アメリカ(Conta
iner Corporation of America)社製の「カラー・ハーモ
ニィ・マニアル(Color Harmony Manual)」に記載のもの
を用いた。観察は28℃で14〜21日培養後に行った。
III.生理的性質 (1)生育温度範囲: イースト・麦芽寒天において15
〜45℃の温度範囲で生育し,25〜35℃で良好に生育す
る。
(2)ゼラチンの液化: 陰性 (3)スターチの加水分解: 陽性 (4)硝酸塩の還元: 陰性 (5)脱脂乳のペプトン化: 陽性 脱脂乳の凝固: 陰性 (6)耐塩性: 1.5%NaCl含有培地では生育するが,3
%以上では生育しない。
(7)メラニン様色素の生成: 陰性 IV,炭素源の利用性(ISP NO.9培地に酵母エキスを0.2%
添加した培地を使用) (1)利用する: D−グルコース,D−フラクトー
ス,D−キシロース,L−アラビノース,D−マンニト
ール,シュクロース (2)利用しない: myo−イノシトール,L−ラムノ
ース,ラフィノース V.細胞壁組成 ベッカー(Becker)らの方法(Appl.Microbiol.13:236,196
5)により分析した結果,細胞壁組成成分中のジアミノピ
メリン酸はmeso型であった。
以上の性状により,SF2448株は放線菌の中でミク
ロビスポーラ属に属すると考えるのが妥当である。本発
明者らはSF2448株をミクロビスポーラ・エスピー
・SF2448(Micro-bispora sp.SF2448)と称
することにした。尚,SF2448株は工業技術院微生
物工業技術研究所に,微工研菌寄第9503号(FERM P-950
3)として受託されている。
SF2448株は他の放線菌に見られるように,その性
状が変化しやすい。例えば,SF2448株の,又はこ
の株に由来する突然変異株(自然発生又は誘発生),形
質接合体又は遺伝子組換え体であっても,新抗生物質S
F2448物質を生産するものは全て本発明に使用でき
る。本発明の方法では,前記の菌を通常の微生物が利用
しうる栄養物を含有する培地で培養する。栄養源として
は従来放線菌の培養に利用されている公知のものが使用
出来る。例えば,炭素源として,グルコース,水あめ,
デキストリン,澱粉,シュクロース,糖みつ,動・植物
油等を使用しうる。又,窒素源として,大豆粉,小麦胚
芽,コーンスティープリカー,綿実粕,肉エキス,ペプ
トン,酵母エキス,硫酸アンモニウム,硝酸ソーダ,尿
素等を使用しうる。その他,必要に応じ,ナトリウム,
カリウム,カルシウム,マグネシウム,コバルト,塩
素,燐酸,硫酸,及びその他のイオンを生成することが
できる無機塩類を添加することは有効である。又菌の発
育を助け,SF2448物質の生産を促進するような有
機及び無機物を適当に添加することができる。
培養法としては,好気的条件での培養法,特に深部培養
法が最も適している。培養に適当な温度は25〜35℃であ
るが,多くの場合,28℃付近で培養する。SF2448
物質の生産は培地や培養条件により異なるが,振とう培
養,タンク培養とも通常2〜7日の間でその蓄積が最高
に達する。培養中のSF2448物質の蓄積量が最高に
なった時に培養を停止し,培養液から目的物質を単離精
製する。
本発明のSF2448物質は,両性の水溶性物質である
ので培養物からSF2448物質の単離,精製にあたっ
ては,その特性を利用して行うことができる。すなわ
ち,炭末,ダイヤイオンHP-20(三菱化成社製)等の吸
着剤,ダイヤイオンPA-306,PK-208(三菱化成社製),
ダウエックス50W(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー
製)等のイオン交換樹脂,セファデックスG−10(ファ
ルマシア製),トヨパールHW-40(東洋曹達工業社製)
等のゲル濾過剤,CM-セファデックス(ファルマシア社
製)等のイオン交換ゲル濾過剤等によるカラムクロマト
グラフィーが有効である。
以上のような方法により,あるいはこれらを適宜組合わ
せることにより,前述の理化学的性質を有する高純度の
SF2448物質が得られる。
尚,各精製工程におけるSF2448物質の検定にあた
っては,エシエリヒア・コリK12(Esche-richia coli K
12)を用い,ペーパーディスク法によって行う。ペーパ
ーディスク法による寒天培地上の生育阻止円径は,SF
2448物質を例にとれば3〜30μg/mlにおいて濃度
の対数と直線関係を示し,14〜27mmの阻止円を与える。
又,高速液体クロマトグラフィーによる検定も併せ行
う。カラムとして,LCカラムISC-07/S1504(島津製作所
製)を室温で用い,移動相として0.2モルのギ酸アンモ
ニウム緩衝液(pH3.65)を流速毎分0.5mlで流し,示差屈
析計を検出器として用いると試料注入後,SF2448
A物質は16分に,SF2448B物質は12分12秒に,S
F2448C物質は12分36秒に検出される。
〔発明の効果〕
本発明の新規抗生物質SF2448物質は第2表に示す
ように,グラム陰性細菌に対して活性を示すことから,
抗菌剤として用いられることが考えられるが,さらに本
物質の作用特性と,その利用に関して研究した結果,第
3表に示すように植物に対して殺草活性を示すことか
ら,除草剤としての有効性が期待される。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を示すが、これらは単なる一例で
あって本発明を限定するものではない。ここに例示しな
かった多くの変法あるいは修飾手段を用いうることは勿
論のことである。
実施例 種培地として,スターチ2.0%,グルコース1.0%,小麦
胚芽0.6%,ポリペプトン0.5%,酵母エキス0.3%,大
豆粉0.2%,炭酸カルシウム0.1%の組成からなる培地を
用いた。
又,生産培地として,グルコース1.0%,スターチ1.5
%,グルテンミール0.5%,ファーマメディア0.5%,塩
化ナトリウム0.25%,炭酸カルシウム0.1%の組成から
なる培地を用いた。
尚,殺菌前のpHはすべてpH7.0に調整して使用した。
前記の種培地20mlを分注した100ml容三角フラスコを120
℃で30分間殺菌し,これにミクロビスポーラ・エスピー
・SF2448株(FERMP−9503)の斜面寒天培養
の2〜3白金耳を接種し,28℃で4日間振とう培養し,
第1種培養とした。次いで,種培地80mlを分注した500m
l容三角フラスコを120℃で30分間殺菌し,前記第1種培
養4mlを接種し28℃で2日間振とう培養し,これを第2
種培養とした。さらに種培地1を分注した5容三角
フラスコを120℃で30分間殺菌し,第2種培養50mlを接
種し,28℃で2日間振とう培養したものを第3種培養と
した。
予め120℃で30分間殺菌した35の生産培地を含む50
容ジャー・ファーメンターに,前記の第3種培養1を
接種し,28℃で5日間通気(20/分),撹はん(250rp
m)培養した。
培養終了後,濾過助剤として珪藻土を加えて濾過した。
得られた培養液130をダイヤイオンPK-208[H
(三菱化成社製)13を充填したカラムを通過させるこ
とにより有効成分を吸着させた。引き続き,カラムを脱
イオン水100にて水洗後,有効成分を0.5Nアンモニア
水にて溶出した。活性画分を集め,減圧下水を留去して
8.5とし,これをダイヤイオンPA-306[Cl-](三菱化
成社製)1.5の塔を通過させ,この通過液を減圧下,
水を留去して500mlとし,ダイヤイオンHP-20(三菱化成
社製)750mlの塔を通過させた。この通過液をダウエッ
クス50W×2[H](ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ
ー製)1.5を通過させることにより有効成分を吸着さ
せた。カラムを脱イオン水で水洗後,有効成分を0.1N
アンモニア水にて溶出した。活性画分は減圧下,アンモ
ニアを留去し,さらに凍結乾燥して,粗活性物質14.5g
を得た。この粗活性物質を少量の0.2Mギ酸アンモニウ
ム緩衝液(pH3.60)に溶解し,予め同緩衝液で緩衝化した
ダウエックス50W×2[100-400メッシュ]1の塔に
のせ,同緩衝液で溶出した。15ml分画でフラクション60
〜72に活性が認められた。この活性フラクションをダウ
エックス50W×2[H,100-400メッシュ]200mlを用
いて,脱塩後,濃縮凍結乾燥して2.3gの粗活性粉末を
得た。この粗活性粉末を少量の水に溶解し,水にて充埴
したセファデックスG−10(ファルマシア社製)2の
塔にのせ,水にて展開した。20ml分画でフラクション46
〜53に活性が認められた。この活性フラクションを濃縮
凍結乾燥して1.0gの粗活性粉末を得た。この粗活性粉
末を少量の0.2Mギ酸アンモニウム緩衝液(pH3.65)に溶
解し,予め同緩衝液で充填したダウエックス50W×8
[200-400メッシュ]800mlの塔にのせ,同緩衝液にて溶
出した。分画したフラクションを前途の条件で高速液体
クロマトグラフィーに付したところ,9ml分画でフラク
ション168〜180にSF2448C物質に基づくピークが
認められ,フラクション181〜250にSF2448Aおよ
びB物質に基づくピークが認められた。そこで,フラク
ション168〜180を,ダウエックス50W×2[H,100-
400メッシュ]60mlを用いて脱塩し,濃縮凍結乾燥し
て,SF2448C物質の粗粉末34.2mgを得た。またフ
ラクション181〜250も同様に,ダウエックス50W×2
[H,100-400メッシュ]320mlを用いて脱塩後,濃縮
凍結乾燥して,SF2448AおよびB物質の混合粗粉
末305.8mgを得た。このSF2448AおよびB物質の
混合粗粉末を少量の水に溶解し,予め水で充填したCM-
セファデックス[Na+](ファルマシア社製)500mlの塔
にのせ,水で展開した。
活性フラクションを前述の条件で高速液体クロマトグラ
フィーに付した結果,11ml分画で,フラクション82〜90
にSF2448A物質に基づくピーク,フラクション92
〜95にSF2448B物質に基づくピークが認められ
た。そこでフラクション82〜90を減圧下濃縮,凍結乾燥
することより143.9mgのSF2448A物質を白色粉末
として得た。また,フラクション92〜95も同様に,濃
縮,凍結乾燥し0.8mgのSF2448B物質を白色粉末
として得た。
SF2448C物質の粗粉末は少量の水に溶解し,予め
水で充填したCM-セファデックス[Na+]300mlの塔にの
せ,水で展開するクロマトグラフィーを行った。5.8ml
分画でフラクション54〜59に活性が認められた。この活
性フラクションを濃縮,凍結乾燥に付すことより,2.8m
gのSF2448C物質を白色粉末として得た。
尚,得られたSF2448A物質を常法に従い,ICR系
マウスの静脈内に投与して測定した急性毒性(LD50)は,
37.5mg/kgであった。
試験例1 SF2448A,BおよびC物質のエシェリヒア・コリ
(Escherichia・coli)K12に対する最小発育阻止濃度(MIC)
を第2表に示した。
試験例2 SF2448A物質の植物に対する殺草活性は次のよう
な方法により行なった。すなわち,イネ科雑草のメヒシ
バ,公葉雑草のオオイヌタデを供試植物とし,これらが
草高約4cm時に、供試薬剤であるSF2448A物質の
所定濃度液を茎葉に均一に散布した。調査は処理7日後
に薬害程度(0;無害〜5;完全枯死の指数評価)につ
いて行なった。対照薬剤としてビアラホスを用いた。結
果を第3表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は,SF2448A物質の臭化カリウム錠での赤
外部吸収スペクトル図である。 第2図は,SF2448A物質の重水溶液中での水素核
核磁気共鳴スペクトル図である。 第3図は,SF2448A物質の重水溶液中での炭素核
核磁気共鳴スペクトル図である。 第4図は,SF2448B物質の重水溶液中での水素核
核磁気共鳴スペクトル図である。 第5図は,SF2448C物質の重水溶液中での水素核
核磁気共鳴スペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12P 21/02 C12R 1:01) (72)発明者 庄村 喬 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治製 菓株式会社薬品研究所内 (72)発明者 瀬崎 正次 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治製 菓株式会社薬品研究所内 (72)発明者 志村 勝 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治製 菓株式会社薬品研究所内 (72)発明者 近藤 信一 神奈川県横浜市港北区師岡町760 明治製 菓株式会社薬品研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の化学構造式を有する新規抗生物質S
    F2448A物質、SF2448B物質及びSF244
    8C物質。 (式中Rが の場合はSF2448A物質を表し、 の場合はSF2448B物質を表し、-OHの場合はSF
    2448C物質を表す)
  2. 【請求項2】ミクロビスポーラ属に属し,抗生物質SF
    2448A物質,SF2448B物質又はSF2448
    C物質を生産する菌を培養し,その培養物からSF24
    48A物質,SF2448B物質又はSF2448C物
    質を採取することを特徴とする新規抗生物質SF244
    8A物質,SF2448B物質及びSF2448C物質
    の製造法。
JP62322832A 1987-12-22 1987-12-22 新規抗生物質sf2448a物質、sf2448b物質及びsf2448c物質ならびにそれらの製造法 Expired - Fee Related JPH0634743B2 (ja)

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JPH01165396A (ja) 1989-06-29

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